JPH05247011A - 包接化合物 - Google Patents
包接化合物Info
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- JPH05247011A JPH05247011A JP4081479A JP8147992A JPH05247011A JP H05247011 A JPH05247011 A JP H05247011A JP 4081479 A JP4081479 A JP 4081479A JP 8147992 A JP8147992 A JP 8147992A JP H05247011 A JPH05247011 A JP H05247011A
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- JP
- Japan
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- water
- powder
- cyclodextrin
- dcot
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- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリ
ン−3−オン及び/又は4,5−ジクロロ−2−(n−
オクチル)−4−イソチアゾリン−3−オンのシクロデ
キストリン包接化合物。 【効果】 皮膚刺激性及び粘膜刺激性が著しく軽減さ
れ、しかも固体であるため取扱いが容易である。
ン−3−オン及び/又は4,5−ジクロロ−2−(n−
オクチル)−4−イソチアゾリン−3−オンのシクロデ
キストリン包接化合物。 【効果】 皮膚刺激性及び粘膜刺激性が著しく軽減さ
れ、しかも固体であるため取扱いが容易である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のイソチアゾリン
化合物のシクロデキストリン包接化合物に関する。
化合物のシクロデキストリン包接化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】イソチアゾリン化合物のなかには、殺菌
作用を有するものがあり、工業用防腐、防黴剤例えば製
紙用スライムコントロール剤、繊維油剤用防腐剤、冷却
塔用水用スライムコントロール剤、ラテックス用防腐
剤、木材用防黴剤、船底塗料用防汚剤等及び化粧品、ト
イレタリー製品用防腐剤として使用されている。これら
は微生物に対する抗菌力が非常に強く有用な化合物であ
るが、皮膚あるいは粘膜に対する刺激性が強いという欠
点を有する。殺菌作用を有するイソチアゾリン化合物、
例えば5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−
3−オン(以下CLMITと略す)は水溶液あるいはグ
リコール系溶媒による溶液として市販されている。また
4,5−ジクロロ−2−(n−オクチル)−4−イソチ
アゾリン−3−オン(以下DCOTと略す)はキシレン
溶液として市販されている。これらはいずれも溶液であ
るため取扱いには細心の注意を要し、安全上作業者は保
護具の着用が必要である。
作用を有するものがあり、工業用防腐、防黴剤例えば製
紙用スライムコントロール剤、繊維油剤用防腐剤、冷却
塔用水用スライムコントロール剤、ラテックス用防腐
剤、木材用防黴剤、船底塗料用防汚剤等及び化粧品、ト
イレタリー製品用防腐剤として使用されている。これら
は微生物に対する抗菌力が非常に強く有用な化合物であ
るが、皮膚あるいは粘膜に対する刺激性が強いという欠
点を有する。殺菌作用を有するイソチアゾリン化合物、
例えば5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−
3−オン(以下CLMITと略す)は水溶液あるいはグ
リコール系溶媒による溶液として市販されている。また
4,5−ジクロロ−2−(n−オクチル)−4−イソチ
アゾリン−3−オン(以下DCOTと略す)はキシレン
溶液として市販されている。これらはいずれも溶液であ
るため取扱いには細心の注意を要し、安全上作業者は保
護具の着用が必要である。
【0003】
【発明が解決すべき課題】本発明者等は前記のイソチア
ゾリン化合物を安全に取扱いできる粉末状とすべく研究
した結果、シクロデキストリンにより包接化合物を形成
することを見出し、本発明を完成した。
ゾリン化合物を安全に取扱いできる粉末状とすべく研究
した結果、シクロデキストリンにより包接化合物を形成
することを見出し、本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、5−クロロ−
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン又は4,5
−ジクロロ−2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリ
ン−3−オンのシクロデキストリン包接化合物である。
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン又は4,5
−ジクロロ−2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリ
ン−3−オンのシクロデキストリン包接化合物である。
【0005】本包接化合物中のイソチアゾリン化合物の
含有量は0.1 〜30%、好ましくは0.5〜20%、特
に1〜10%である。CLMITの包接化合物は水に微
溶、DCOTの包接化合物は水に難溶の完全な粉体であ
り、水に非常に分散しやすい。従って本包接化合物が有
する皮膚刺激性や粘膜刺激性が著しく軽減される上に、
万一皮膚等に付着しても浸透することなく、容易に水で
洗い流すことができ、非常に安全性が高くなる。また殺
菌剤としての効力は何ら変わらないが、水中では除放性
になるため厳しい環境中でも効力の持続性が高まる。本
包接化合物は微粒子にすることができるため、粉剤のみ
ならず、懸濁剤も容易に調製することができる。
含有量は0.1 〜30%、好ましくは0.5〜20%、特
に1〜10%である。CLMITの包接化合物は水に微
溶、DCOTの包接化合物は水に難溶の完全な粉体であ
り、水に非常に分散しやすい。従って本包接化合物が有
する皮膚刺激性や粘膜刺激性が著しく軽減される上に、
万一皮膚等に付着しても浸透することなく、容易に水で
洗い流すことができ、非常に安全性が高くなる。また殺
菌剤としての効力は何ら変わらないが、水中では除放性
になるため厳しい環境中でも効力の持続性が高まる。本
包接化合物は微粒子にすることができるため、粉剤のみ
ならず、懸濁剤も容易に調製することができる。
【0006】シクロデキストリンはグルコースが環状に
結合し、中空の分子内部を有する環状デキストリンであ
る。グルコースの数が、6個、7個又は8個の3種のシ
クロデキストリンが知られており、それぞれα−シクロ
デキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデ
キストリンと呼ばれている。本包接化合物には、α−、
β−又はγ−シクロデキストリンのいずれも使用するこ
とができる。またこれらの混合物を使用してもよい。工
業的には比較的安価であるβ−シクロデキストリンを使
用するのが有利である。
結合し、中空の分子内部を有する環状デキストリンであ
る。グルコースの数が、6個、7個又は8個の3種のシ
クロデキストリンが知られており、それぞれα−シクロ
デキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデ
キストリンと呼ばれている。本包接化合物には、α−、
β−又はγ−シクロデキストリンのいずれも使用するこ
とができる。またこれらの混合物を使用してもよい。工
業的には比較的安価であるβ−シクロデキストリンを使
用するのが有利である。
【0007】本包接化合物は一般に行われている次の方
法により製造することができるが、これに限定されるも
のではない。 1.飽和水溶液法 シクロデキストリンの飽和水溶液を作り、イソチアゾリ
ン化合物をそのまま又は適当な溶媒に溶解して混合し、
通常0.5〜数時間激しくは攪拌すると本包接化合物が
固体となって析出する。これを濾取し乾燥すると本包接
化合物が粉末として得られる。
法により製造することができるが、これに限定されるも
のではない。 1.飽和水溶液法 シクロデキストリンの飽和水溶液を作り、イソチアゾリ
ン化合物をそのまま又は適当な溶媒に溶解して混合し、
通常0.5〜数時間激しくは攪拌すると本包接化合物が
固体となって析出する。これを濾取し乾燥すると本包接
化合物が粉末として得られる。
【0008】2.混練法 シクロデキストリンに少量の水(通常0.3〜5倍量)
を加えて混練し、イソチアゾリン化合物をそのまま又は
適当な溶媒に溶解して加え、よく混練する。通常0.5
〜数時間混練すると、本包接化合物が生成する。イソチ
アゾリン化合物とシクロデキストリンの使用量の割合
は、重量で1:2〜1000、好ましくは1:4〜20
0、特に1:10〜100である。CLMITは通常2
−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下MIT
と略す)と共存する水溶液に硝酸マグネシウム又は塩化
マグネシウムを安定剤として加えた製品あるいはMIT
と共存するグリコール溶液として市販されている。
を加えて混練し、イソチアゾリン化合物をそのまま又は
適当な溶媒に溶解して加え、よく混練する。通常0.5
〜数時間混練すると、本包接化合物が生成する。イソチ
アゾリン化合物とシクロデキストリンの使用量の割合
は、重量で1:2〜1000、好ましくは1:4〜20
0、特に1:10〜100である。CLMITは通常2
−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下MIT
と略す)と共存する水溶液に硝酸マグネシウム又は塩化
マグネシウムを安定剤として加えた製品あるいはMIT
と共存するグリコール溶液として市販されている。
【0009】CLMIT及びMITは水に易溶性の固体
であり、安定剤を含む溶液中では比較的安定であるが、
単体として取り出すと非常に不安定であるため、包接化
合物を合成する際は溶液のまま使用するのが有利であ
る。DCOTは融点39℃の白〜微黄色の安定な固体で
ある。水には難溶であるが、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、アセトン、メルイソブチルケトン、酢酸エチル、
エチルセロソルブ、DMF等に易溶、グリコール類に可
溶である。包接化合物を合成する際は単体、溶液のいず
れも使用することができる。
であり、安定剤を含む溶液中では比較的安定であるが、
単体として取り出すと非常に不安定であるため、包接化
合物を合成する際は溶液のまま使用するのが有利であ
る。DCOTは融点39℃の白〜微黄色の安定な固体で
ある。水には難溶であるが、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、アセトン、メルイソブチルケトン、酢酸エチル、
エチルセロソルブ、DMF等に易溶、グリコール類に可
溶である。包接化合物を合成する際は単体、溶液のいず
れも使用することができる。
【0010】本包接化合物は、イソチアゾリン化合物が
浸み出してくることはないので、粉末状のまま殺菌剤と
して使用してもよく、また適当な粉末担体と混合して使
用してもよい。粉末担体としては、デン粉、デキストリ
ン、クレー、シリカ、アルミナ、ベントナイト、硫酸マ
グネシウム、チタンホワイト等があげられる。更に界面
活性剤、糊剤、消泡剤、安定剤等の助剤を添加すること
もできる。また粉末を顆粒状やその他の剤形に加工して
もよい。
浸み出してくることはないので、粉末状のまま殺菌剤と
して使用してもよく、また適当な粉末担体と混合して使
用してもよい。粉末担体としては、デン粉、デキストリ
ン、クレー、シリカ、アルミナ、ベントナイト、硫酸マ
グネシウム、チタンホワイト等があげられる。更に界面
活性剤、糊剤、消泡剤、安定剤等の助剤を添加すること
もできる。また粉末を顆粒状やその他の剤形に加工して
もよい。
【0011】本包接化合物の液状懸濁剤を調製するに
は、媒体として水又は有機溶媒を使用することができる
が、有機溶媒では本包接化合物からイソチアゾリン化合
物を溶出させることがあるので、水が最も適している。
安定で水に対する分散性のよい懸濁剤を調製するため
に、必要に応じて糊料等の増粘剤、界面活性剤等を添加
してもよい。更に消泡剤、安定剤等を加えることもでき
る。
は、媒体として水又は有機溶媒を使用することができる
が、有機溶媒では本包接化合物からイソチアゾリン化合
物を溶出させることがあるので、水が最も適している。
安定で水に対する分散性のよい懸濁剤を調製するため
に、必要に応じて糊料等の増粘剤、界面活性剤等を添加
してもよい。更に消泡剤、安定剤等を加えることもでき
る。
【0012】本包接化合物は他の殺菌剤、殺藻剤、殺虫
剤及びそれらの包接化合物等と混合剤にすることができ
る。殺菌剤としては例えば、2−ベンツイミダゾール
カルバミン酸メチル、2−(4−チアゾリル)ベンツイ
ミダゾール、テトラクロロイソフタロニトリル,ベンツ
イソチアゾリン−3−オン、エチレンチウラムジスルフ
イド、メチレンビスチオシアネート、3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオエン−1,1−ジオキシ
ド、エチレンチラウムモノスルフイド、2,2−ジブロ
モ−3−ニトリロ−プロピオンアミド、2,2−ジブロ
モ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプ
ロパン−1,3−ジオール、1,4−ビス(ブロモアセ
トキシ)ブテン−2、1,2−ビス(ブロモアセトキ
シ)エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)プロパ
ンなどがあげられる。
剤及びそれらの包接化合物等と混合剤にすることができ
る。殺菌剤としては例えば、2−ベンツイミダゾール
カルバミン酸メチル、2−(4−チアゾリル)ベンツイ
ミダゾール、テトラクロロイソフタロニトリル,ベンツ
イソチアゾリン−3−オン、エチレンチウラムジスルフ
イド、メチレンビスチオシアネート、3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオエン−1,1−ジオキシ
ド、エチレンチラウムモノスルフイド、2,2−ジブロ
モ−3−ニトリロ−プロピオンアミド、2,2−ジブロ
モ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプ
ロパン−1,3−ジオール、1,4−ビス(ブロモアセ
トキシ)ブテン−2、1,2−ビス(ブロモアセトキ
シ)エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)プロパ
ンなどがあげられる。
【0013】本包接化合物は製紙用スライムコントロー
ル剤、冷却塔用スライムコントロール剤、繊維油剤用防
腐剤、切削油用防腐剤、ラテックス、コーティングカラ
ー、カゼイン、リグニン等の防腐剤、デンプン、塗料、
接着剤、皮革、パルプシーリング剤、木竹製品、織物、
ワックス等の防黴剤、船底塗料用防汚剤等として使用す
ることができる。
ル剤、冷却塔用スライムコントロール剤、繊維油剤用防
腐剤、切削油用防腐剤、ラテックス、コーティングカラ
ー、カゼイン、リグニン等の防腐剤、デンプン、塗料、
接着剤、皮革、パルプシーリング剤、木竹製品、織物、
ワックス等の防黴剤、船底塗料用防汚剤等として使用す
ることができる。
【0014】
【実施例】実施例中のα−、β−及びγ−シクロデキス
トリンはそれぞれ日本食品化工株式会社製セルデックス
A、N及びGを使用した。 実施例1 β−シクロデキストリン4gに水28gを加え、70℃
に加熱して溶解する。これにCLMIT10.1%及び
MIT3.8%を含む水溶液(ローム・アンド・ハース
社製ケーソンWT)12gを加え、攪拌しながらただち
に水で冷却すると黄色沈澱を生ずる。更に2時間攪拌を
続けたのち吸引濾過し、風乾すると微黄色包接化合物粉
末1.8gが得られた。この粉末をアセトニトリル−水
(1:1)に完全に溶解し、液体クロマトグラフでCL
MIT及びMITを定量した(検出器UVモニター、波
長270nm)。 含有率:5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン
−3−オン(CLMIT)9.11%、2−メチル−4
−イソチアゾリン−3−オン(MIT)0.36%。
トリンはそれぞれ日本食品化工株式会社製セルデックス
A、N及びGを使用した。 実施例1 β−シクロデキストリン4gに水28gを加え、70℃
に加熱して溶解する。これにCLMIT10.1%及び
MIT3.8%を含む水溶液(ローム・アンド・ハース
社製ケーソンWT)12gを加え、攪拌しながらただち
に水で冷却すると黄色沈澱を生ずる。更に2時間攪拌を
続けたのち吸引濾過し、風乾すると微黄色包接化合物粉
末1.8gが得られた。この粉末をアセトニトリル−水
(1:1)に完全に溶解し、液体クロマトグラフでCL
MIT及びMITを定量した(検出器UVモニター、波
長270nm)。 含有率:5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン
−3−オン(CLMIT)9.11%、2−メチル−4
−イソチアゾリン−3−オン(MIT)0.36%。
【0015】実施例2 γ−シクロデキストリン1.0gに水4.0gを加え、
70℃に加熱して溶解する。この液にケーソンWT3.
0gを加え、攪拌しながらただちに水で冷却すると黄色
沈澱を生ずる。更に2時間攪拌を続けたのち吸引濾過
し、風乾すると微黄色包接化合物粉末0.7gが得られ
た。この粉末中のCLMIT及びMIT含量を実施例1
と同様に液体クロマトグラフで定量した。含有率:CL
MIT 10.5%、MIT 0.56%。
70℃に加熱して溶解する。この液にケーソンWT3.
0gを加え、攪拌しながらただちに水で冷却すると黄色
沈澱を生ずる。更に2時間攪拌を続けたのち吸引濾過
し、風乾すると微黄色包接化合物粉末0.7gが得られ
た。この粉末中のCLMIT及びMIT含量を実施例1
と同様に液体クロマトグラフで定量した。含有率:CL
MIT 10.5%、MIT 0.56%。
【0016】実施例3 γ−シクロデキストリン1.0gに水4.0gを加え、
70℃に加熱して溶解する。この液にCLMIT10.
7%及びMIT1.4%を含むエチレングリコール溶液
(市川合成化学株式会社製 ZONEN−F)4gを加
え、攪拌しながらただちに水で冷却すると白色沈澱を生
ずる。更に2時間攪拌を続けたのち吸引濾過し、風乾す
ると微黄色包接化合物粉末0.6gが得られた。この粉
末中のCLMIT及びMIT含量を実施例1と同様に液
体クロマトグラフ定量した。含有率:CLMIT 1
1.0%、MIT 0.41%。
70℃に加熱して溶解する。この液にCLMIT10.
7%及びMIT1.4%を含むエチレングリコール溶液
(市川合成化学株式会社製 ZONEN−F)4gを加
え、攪拌しながらただちに水で冷却すると白色沈澱を生
ずる。更に2時間攪拌を続けたのち吸引濾過し、風乾す
ると微黄色包接化合物粉末0.6gが得られた。この粉
末中のCLMIT及びMIT含量を実施例1と同様に液
体クロマトグラフ定量した。含有率:CLMIT 1
1.0%、MIT 0.41%。
【0017】実施例4 β−シクロデキストリン2.0gに水48gを加え、5
0℃に加温して溶解し室温に戻す。この溶液にCLMI
T6.7%及びMIT0.9%を含むクロロホルム溶液
10gを加え、攪拌するとただちに白色沈澱を生ずる。
2時間攪拌を続けたのち、氷水で冷却し更に2時間攪拌
した。沈澱を吸引濾過し、水で2回洗浄したのち風乾す
ると微黄色包接化合物粉末1.6gが得られた。この粉
末中のCLMIT及びMIT含量を実施例1と同様に液
体クロマトグラフで定量した。含有率:CLMIT 1
2.6%、MIT 0.16%。
0℃に加温して溶解し室温に戻す。この溶液にCLMI
T6.7%及びMIT0.9%を含むクロロホルム溶液
10gを加え、攪拌するとただちに白色沈澱を生ずる。
2時間攪拌を続けたのち、氷水で冷却し更に2時間攪拌
した。沈澱を吸引濾過し、水で2回洗浄したのち風乾す
ると微黄色包接化合物粉末1.6gが得られた。この粉
末中のCLMIT及びMIT含量を実施例1と同様に液
体クロマトグラフで定量した。含有率:CLMIT 1
2.6%、MIT 0.16%。
【0018】実施例5 α−シクロデキストリン2.0gに水8.0gを加え、
50℃に加温して溶解する。この溶液にDCOT0.5
0gを加えると、DCOTは融解しオイル状となる。こ
の液を激しく攪拌するとただちに白色固体が析出する。
50℃で30分攪拌したのち徐々に冷却し室温にする。
約24時間放置したのち吸引濾過し、残渣を水で2回洗
浄し、風乾すると微灰白色の包接化合物粉末2.2gが
得られた。この粉末中の塩素を定量したところ5.82
%であり、DCOTに換算すると23.2%であった。
またこの粉末をメタノールに溶解し、DCOTを液体ク
ロマトグラフにより定量した(検出器はUVモニター
波長270nm)。 4,5−ジクロロ−2−(n−オクチル)−4−イソチ
アゾリン−3−オン(DCOT)の含有率は22.6%
であった。
50℃に加温して溶解する。この溶液にDCOT0.5
0gを加えると、DCOTは融解しオイル状となる。こ
の液を激しく攪拌するとただちに白色固体が析出する。
50℃で30分攪拌したのち徐々に冷却し室温にする。
約24時間放置したのち吸引濾過し、残渣を水で2回洗
浄し、風乾すると微灰白色の包接化合物粉末2.2gが
得られた。この粉末中の塩素を定量したところ5.82
%であり、DCOTに換算すると23.2%であった。
またこの粉末をメタノールに溶解し、DCOTを液体ク
ロマトグラフにより定量した(検出器はUVモニター
波長270nm)。 4,5−ジクロロ−2−(n−オクチル)−4−イソチ
アゾリン−3−オン(DCOT)の含有率は22.6%
であった。
【0019】実施例6 β−シクロデキストリン2.0gに水48gを加え、5
0℃に加温して溶解する。この溶液にDCOT0.50
gを加えると、DCOTは融解しオイル状となる。この
液を激しく攪拌するとただちに白色固体が析出する。5
0℃で30分攪拌したのち徐々に冷却し室温にする。約
24時間放置したのち吸引濾過し、残渣を水で2回洗浄
し、風乾すると微灰白色の包接化合物粉末1.1gが得
られた。この粉末中の塩素を定量したところ11.00
%であり、DCOTに換算すると43.8%であった。
またこの粉末をメタノールに溶解し、DCOTを実施例
5と同様に液体クロマトグラフにより定量した。含有率
は42.5%であった。
0℃に加温して溶解する。この溶液にDCOT0.50
gを加えると、DCOTは融解しオイル状となる。この
液を激しく攪拌するとただちに白色固体が析出する。5
0℃で30分攪拌したのち徐々に冷却し室温にする。約
24時間放置したのち吸引濾過し、残渣を水で2回洗浄
し、風乾すると微灰白色の包接化合物粉末1.1gが得
られた。この粉末中の塩素を定量したところ11.00
%であり、DCOTに換算すると43.8%であった。
またこの粉末をメタノールに溶解し、DCOTを実施例
5と同様に液体クロマトグラフにより定量した。含有率
は42.5%であった。
【0020】実施例7 γ−シクロデキストリン0.5gに水4.5gを加え、
50℃に加温して溶解する。この溶液にDCOT0.1
2gを加えると、DCOTは融解しオイル状となる。こ
の液を激しく攪拌するとただちに白色固体が析出する。
50℃で30分攪拌したのち徐々に冷却し室温にする。
約24時間放置したのち吸引濾過し、残渣を水で2回洗
浄し、風乾すると微灰白色包接化合物粉末0.24gが
得らえたところ10.31%であり、DCOTに換算す
ると41.0%であった。またこの粉末をメタノールに
溶解し、DCOTを実施例5と同様に液体クロマトグラ
フにより定量した。含有率は40.7%であっ。
50℃に加温して溶解する。この溶液にDCOT0.1
2gを加えると、DCOTは融解しオイル状となる。こ
の液を激しく攪拌するとただちに白色固体が析出する。
50℃で30分攪拌したのち徐々に冷却し室温にする。
約24時間放置したのち吸引濾過し、残渣を水で2回洗
浄し、風乾すると微灰白色包接化合物粉末0.24gが
得らえたところ10.31%であり、DCOTに換算す
ると41.0%であった。またこの粉末をメタノールに
溶解し、DCOTを実施例5と同様に液体クロマトグラ
フにより定量した。含有率は40.7%であっ。
【0021】実施例8 β−シクロデキストリン8.0gに水8.0gを加え、
混合してスラリー状とする。これにDCOT2.0gを
加え60℃に加温するとDCOTは融解する。これをガ
ラス棒で混練するとオイル状のDCOTは消失して全体
がスラリー状となり、、粘性が増加する。更に混練を続
けると、全く流動性のない粘土状となる。これを風乾
し、粉砕すると白色の包接化合物粉末が2.5g得られ
た。この粉末中の塩素含有量は4.92%でありDCO
Tに換算すると19.6%である。この粉末をメタノー
ルに溶解し、DCOTを液体クロマトグラフにより定量
した。実施例5と同様に含有率は20.1%であった。
混合してスラリー状とする。これにDCOT2.0gを
加え60℃に加温するとDCOTは融解する。これをガ
ラス棒で混練するとオイル状のDCOTは消失して全体
がスラリー状となり、、粘性が増加する。更に混練を続
けると、全く流動性のない粘土状となる。これを風乾
し、粉砕すると白色の包接化合物粉末が2.5g得られ
た。この粉末中の塩素含有量は4.92%でありDCO
Tに換算すると19.6%である。この粉末をメタノー
ルに溶解し、DCOTを液体クロマトグラフにより定量
した。実施例5と同様に含有率は20.1%であった。
【0022】実施例9 β−シクロデキストリン2.0gを50℃で水48gに
溶解し、DCOT30%を含有するキシレン溶液(ロー
ム・アンド・ハース社製 ケーソン930)2.0gを
加え攪拌するとただちに白色沈澱を生ずる。この液を水
で冷却しながら更に2時間攪拌したのち吸引濾過する。
濾過残渣を水で2回洗浄し、風乾すると白色の包接化合
物粉末が2.5g得られた。この粉末の塩素定量値は
7.61%であり、DCOT換算値は30.3%であ
る。この粉末をメタノールに溶解し、DCOTを実施例
5と同様に液体クロマトグラフにより定量した。含有率
は31.6%であった。
溶解し、DCOT30%を含有するキシレン溶液(ロー
ム・アンド・ハース社製 ケーソン930)2.0gを
加え攪拌するとただちに白色沈澱を生ずる。この液を水
で冷却しながら更に2時間攪拌したのち吸引濾過する。
濾過残渣を水で2回洗浄し、風乾すると白色の包接化合
物粉末が2.5g得られた。この粉末の塩素定量値は
7.61%であり、DCOT換算値は30.3%であ
る。この粉末をメタノールに溶解し、DCOTを実施例
5と同様に液体クロマトグラフにより定量した。含有率
は31.6%であった。
【0023】実施例10 実施例1〜9により得られた包接化合物の微生物に対す
る基礎効力を測定した。その結果を表1及び2に示す。
表中の数値は寒天希釈法による最小発育阻止濃度(pp
m)を示す。また表中の記号は下記のとおりである。 B.s : バチルス・ズブチリス E.c : エシエリシア・コリ K.p : クレブシエラ・ニューモニエ P.a : シュードモナス・エルギノーサ S.a : スタフイロコッカス・アウレウス A.n : アスペルギルス・ニゲル P.c : ペニシリウム・シトリヌム D.h : デバリオミセス・ハンセニイ G.c : ゲオトリカム・カンジジウム G.v : グリオクラジウム・ビレンス 抗菌力試験はブイヨン寒天平板培地又はツアペック寒天
平板培地を用い、前者の培地を用いたときは37℃で4
8時間の培養条件(A)、また後者の培地を用いたとき
は、28℃で7日間の培養条件(B)で試験した。
る基礎効力を測定した。その結果を表1及び2に示す。
表中の数値は寒天希釈法による最小発育阻止濃度(pp
m)を示す。また表中の記号は下記のとおりである。 B.s : バチルス・ズブチリス E.c : エシエリシア・コリ K.p : クレブシエラ・ニューモニエ P.a : シュードモナス・エルギノーサ S.a : スタフイロコッカス・アウレウス A.n : アスペルギルス・ニゲル P.c : ペニシリウム・シトリヌム D.h : デバリオミセス・ハンセニイ G.c : ゲオトリカム・カンジジウム G.v : グリオクラジウム・ビレンス 抗菌力試験はブイヨン寒天平板培地又はツアペック寒天
平板培地を用い、前者の培地を用いたときは37℃で4
8時間の培養条件(A)、また後者の培地を用いたとき
は、28℃で7日間の培養条件(B)で試験した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の包接化合物は、皮膚刺激性及び
粘膜刺激性が著しく軽減されるうえ、皮膚等に付着して
も浸透することなく、容易に水で洗い流すことができる
ので、非常に安全性が高い。
粘膜刺激性が著しく軽減されるうえ、皮膚等に付着して
も浸透することなく、容易に水で洗い流すことができる
ので、非常に安全性が高い。
Claims (2)
- 【請求項1】 5−クロロ−2−メチル−4−イソチア
ゾリン−3−オン又は4,5−ジクロロ−2−(n−オ
クチル)−4−イソチアゾリン−3−オンのシクロデキ
ストリン包接化合物。 - 【請求項2】 請求項1の包接化合物を有効成分とする
ことを特徴とする殺菌剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4081479A JPH05247011A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 包接化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4081479A JPH05247011A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 包接化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05247011A true JPH05247011A (ja) | 1993-09-24 |
Family
ID=13747545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4081479A Pending JPH05247011A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 包接化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05247011A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07324007A (ja) * | 1994-04-04 | 1995-12-12 | Takeda Chem Ind Ltd | イソチアゾロン系化合物含有組成物 |
EP0679333A3 (en) * | 1994-04-28 | 1996-01-03 | Rohm & Haas | Non-sensitizing biocidal composition. |
US5559083A (en) * | 1994-04-04 | 1996-09-24 | Takeda Chemical Industries, Ltd. | Composition comprising an isothiazolone compound |
EP0895718A3 (de) * | 1997-08-07 | 1999-06-16 | Wacker-Chemie GmbH | Zusammensetzung umfassend einen Komplex von Cyclodextrin mit Isothiazolinon in einer wasserlöslichen Hülle und Dessen Verwendung |
EP0923867A1 (en) * | 1997-12-22 | 1999-06-23 | Kurita Water Industries Ltd. | Antimicrobial composition and their use |
KR100383098B1 (ko) * | 2000-05-10 | 2003-05-12 | 에스케이케미칼주식회사 | 이소티아졸론 용액의 침전형성 방지방법 및 그 조성물 |
-
1992
- 1992-03-04 JP JP4081479A patent/JPH05247011A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07324007A (ja) * | 1994-04-04 | 1995-12-12 | Takeda Chem Ind Ltd | イソチアゾロン系化合物含有組成物 |
US5559083A (en) * | 1994-04-04 | 1996-09-24 | Takeda Chemical Industries, Ltd. | Composition comprising an isothiazolone compound |
EP0679333A3 (en) * | 1994-04-28 | 1996-01-03 | Rohm & Haas | Non-sensitizing biocidal composition. |
EP0895718A3 (de) * | 1997-08-07 | 1999-06-16 | Wacker-Chemie GmbH | Zusammensetzung umfassend einen Komplex von Cyclodextrin mit Isothiazolinon in einer wasserlöslichen Hülle und Dessen Verwendung |
EP0923867A1 (en) * | 1997-12-22 | 1999-06-23 | Kurita Water Industries Ltd. | Antimicrobial composition and their use |
US6159999A (en) * | 1997-12-22 | 2000-12-12 | Kurita Water Industries Ltd. | Antimicrobial and antiseptic methods using antimicrobial composition |
KR100383098B1 (ko) * | 2000-05-10 | 2003-05-12 | 에스케이케미칼주식회사 | 이소티아졸론 용액의 침전형성 방지방법 및 그 조성물 |
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