JPH05246985A - ビスマレインイミド誘導体の製造方法 - Google Patents

ビスマレインイミド誘導体の製造方法

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JPH05246985A
JPH05246985A JP4316756A JP31675692A JPH05246985A JP H05246985 A JPH05246985 A JP H05246985A JP 4316756 A JP4316756 A JP 4316756A JP 31675692 A JP31675692 A JP 31675692A JP H05246985 A JPH05246985 A JP H05246985A
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methylenebis
methyl
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general formula
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JP4316756A
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Peter Hardt
ハールト ペーター
Theodor Voelker
フェルカー テオドーア
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Lonza AG
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ハロゲン化炭化水素を使用せずに、ビスマレ
インイミド誘導体を良好な収率で得る方法を提供する。 【構成】 第一工程において、溶剤としてハロゲン化し
ていない芳香族炭化水素を使用し、その中で、式 の無水マレイン酸を、式 のメチレン−ビス−アニリンにより相当するアミド酸に
変換し、このアミド酸を、分離せずに、第二工程におい
て、酸性触媒(p−トルエンスルホン酸等)の存在下に
式Iの最終生成物に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、無水マレイン酸およびメチレン
−ビス−アニリンから出発し、一般式
【0002】
【化4】
【0003】[式中、R1およびR2は、同一であるか、
または異なるものであって、分枝鎖または直鎖のC1
4アルキル基を表し、R3はハロゲン原子または水素原
子を表す。]のビスマレインイミド誘導体を製造するた
めの新規な方法に関する。
【0004】これらのビスマレインイミド誘導体は、た
とえば耐熱性ビスマレインイミド樹脂の製造に使用され
る(JP−A 61 093159)。
【0005】ビスマレインイミド誘導体の既知の製造方
法は、たとえばJP−A 57 159764(JP−
B 02 058267)に記載されている。
【0006】この方法では、無水マレイン酸およびメチ
レン−ビス−アニリンから出発し、酸性触媒の存在下で
メチレンビス[N−(モノアルキル)−フェニレン]マ
レインイミド]を製造する。 純粋な生成物を良好な収
率で得るために、この方法では、溶剤としてハロゲン化
炭化水素と非プロトン性極性溶剤の混合物を、やむをえ
ず使用している。 上記出願の比較例2(10頁)か
ら、溶剤混合物中のジクロロエタンをトルエンで置き換
えると、純度が93%から67%に、ならびに所望の最
終生成物の収率が95%から88%に低下することがわ
かる。 ジクロロエタンをキシレンで置き換えても、純
度が95%から53%に低下し、所望の最終生成物の収
率が95%から64%に低下する。
【0007】この方法の大きな欠点は、純粋な最終生成
物を良好な収率で得るために、環境汚染の原因となるハ
ロゲン化炭化水素を使用しなければならないことであ
る。
【0008】本発明の目的は、これらの欠点をなくし、
ビスマレインイミド誘導体を製造するための、生態学的
に好ましい方法を提供することである。
【0009】この目的は、本発明の請求項1に記載の方
法により達成される。 本発明の方法では、第一工程
で、溶剤としてハロゲン化していない芳香族炭化水素を
用い、その中で、式
【0010】
【化5】
【0011】の無水マレイン酸を、一般式
【0012】
【化6】
【0013】[式中、R1、R2およびR3は上記の意味
を有する。]のメチレン−ビス−アニリンにより相当す
るアミド酸に変換し、このアミド酸を、分離せずに、第
二の工程において酸性触媒の存在下、一般式Iの最終生
成物に変換する。
【0014】第一工程における変換は、R1=R2=メチ
ル、エチルまたはイソプロピルであって、R3=水素原
子である、またはR1=R2=メチル、エチルまたはイソ
プロピルであって、R3=塩素原子である、またはR1
メチル、R2=エチルまたはイソプロピルであって、R3
=水素原子である、またはR1=エチル、R2=イソプロ
ピルであって、R3=水素原子である メチレン−ビス−アニリンにより行なうのが有利であ
る。
【0015】好ましくは、第一工程におけるメチレン−
ビス−アニリンとして、4,4’−メチレンビス[(2
−エチル−6−メチル)アニリン](R1=CH3,R2
=C25,R3=H)、4,4’−メチレンビス
[(2,6−ジエチル)アニリン](R1=R2=C
25,R3=H)、4,4’−メチレンビス[(2−イ
ソプロピル−6−メチル)アニリン](R1=イソプロ
ピル,R2=CH3,R3=H)、4,4’−メチレンビ
ス[(3−クロロ−2,6−ジエチル)アニリン](R
1=R2=C25,R3=Cl)または4,4’−メチレ
ンビス[(2,6−ジイソプロピル)アニリン](R1
=R2=イソプロピル,R3=H)を使用する。
【0016】第一工程における変換は、メチレン−ビス
−アニリン1モルに対して化学量論的に2モルの、場合
により僅かに過剰量の、無水マレイン酸で行なうのが有
利である。
【0017】第一工程における変換は、20〜140
℃、好ましくは70〜90℃の温度で行なうのが有利で
ある。
【0018】第一および第二工程における溶剤として、
ハロゲン化していない芳香族炭化水素を使用する。 ト
ルエン、キシレン異性体、トルエンおよびキシレン異性
体の混合物、エチルベンゼン、クメンまたはシメン異性
体を溶剤として使用するのが有利であり、キシレン異性
体またはトルエンが好ましい。
【0019】第一反応工程の後、その第一工程で形成さ
れたアミド酸に直接酸性触媒を加える。 酸性触媒は、
無水マレイン酸1モルに対して0.01〜0.3モル、
好ましくは0.05〜0.1モルの量で使用する。
【0020】酸性触媒としては、たとえばp−トルエン
スルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸ま
たはそれらの水和物を使用することができる。
【0021】第二工程における変換は、溶剤または溶剤
混合物の還流温度までの、90〜140℃の範囲の温度
で行なうのが有利であり、好ましくは還流温度で行な
う。
【0022】0.5〜4時間の通常の変換時間の後、式
Iのビスマレインイミド誘導体を、当業者には一般的な
方法により分離する。
【0023】第二工程における変換温度および時間は、
形成された反応水が上記の溶剤とともに共沸蒸留により
除去されるように選択するのが有利である。
【0024】
【実施例1】4,4’−メチレンビス[N−(2−エチル−6−メチ
ル−1,4−フェニレン)マレインイミド] 水分離器、撹拌機、温度計、還流冷却器および滴下ロー
トを備えた2.5リットル反応容器中で、キシレン75
0mlおよび無水マレイン酸53.9g(0.55モ
ル)を80℃に加熱し、4,4’−メチレンビス[(2
−エチル−6−メチル)アニリン]70.6g(0.2
5モル)をキシレン250mlに溶解させた溶液を30
分間以内に加えた。 60分間反応させた後、p−トル
エンスルホン酸一水和物9.51g(0.05モル)を
加え、反応器の内容物を還流温度に加熱した。
【0025】30〜50分後に、水分離器中に8mlの
水相が分離された。 さらに60分間反応させ、20℃
に冷却し、炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄して、分離し
た有機相から減圧蒸留により溶剤を分離した。 蒸留残
留物をブタノールから再結晶化させた。
【0026】収量: 101.5gの4,4’−メチレ
ンビス[N−(2−エチル−6−メチル−1,4−フェ
ニレン)マレインイミド]が得られた。 純度: 投入した4,4’−メチレンビス[N−(2−
エチル−6−メチル)アニリン]に対して91.7%の
収率に相当する99.2%(HPLC) 融点: 164〜165℃。
【0027】1H−NMR(CDCl3,300MHz)
δ(ppm):7.02(s,2H);6.98(s,
2H);6.87(s,4H);3.93(s,2
H);2.39(q,4H);1.11(t,6H);
2.07(s,6H,J=7.6Hz)。
【0028】
【実施例2〜5】実施例1と同様にして、相当するメチ
レンビスアニリンから下記のビスマレインイミド誘導体
を製造した。
【0029】4,4’−メチレンビス[N−(2,6−
ジエチル−1,4−フェニレン)マレインイミド] 収率: 投入したメチレンビスアニリンに対して85% 融点 165〜166℃1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δ(pp
m):7.04(s,4H);6.84(s,4H);
3.99(s,2H);2.38(q,8H);1.1
1(t,12H) JCH2,CH3=7.6Hz。
【0030】4,4’−メチレンビス[N−(2−イソ
プロピル−6−メチル−1,4−フェニレン)マレイン
イミド] 収率: 投入したメチレンビスアニリンに対して88% 融点: 195〜197℃1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δ(pp
m):7.09(s,2H);6.96(s,2H);
6.86(s,4H);3.97(s,2H);2.6
5(sept,2H);1.15(d,12H);2.
06(s,6H) JCH,CH3=6.9Hz。
【0031】4,4’−メチレンビス[N−(3−クロ
ロ−2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)マレイン
イミド] 収率: 投入したメチレンビスアニリンに対して95% 融点: 185〜187℃1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δ(pp
m):6.90(s,2H);6.88(s,4H);
4.26(s,2H);2.61(q,4H);1.0
9(t,6H);2.31(q,4H);1.04
(t,6H) JCH2,CH3=7.6Hz。
【0032】4,4’−メチレンビス[N−(2,6−
ジイソプロピル−1,4−フェニレン)マレインイミ
ド] 収率: 投入したメチレンビスアニリンに対して76% 融点: 216〜218℃1 H−NMR(CDCl3,300MHz)δ(pp
m):7.06(s,4H);6.87(s,4H);
4.07(s,4H);2.60(sept,4H);
1.13(d,24H) JCH,CH3=6.9Hz。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 [式中、R1およびR2は、同一であるか、または異なる
    ものであって、分枝鎖または直鎖のC1〜C4アルキル基
    を表し、R3はハロゲン原子または水素原子を表す。]
    のビスマレインイミド誘導体の製造方法において、第一
    工程で、溶剤としてハロゲン化していない芳香族炭化水
    素を使用し、その中で、式 【化2】 の無水マレイン酸を、一般式 【化3】 [式中、R1、R2およびR3は上記の意味を有する。]
    のメチレン−ビス−アニリンにより相当するアミド酸に
    変換し、このアミド酸を、分離せずに、第二の工程にお
    いて酸性触媒の存在下、一般式Iの最終生成物に変換す
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 第一工程において、メチレン−ビス−ア
    ニリンとして、4,4’−メチレンビス[(2−エチル
    −6−メチル)アニリン]、4,4’−メチレンビス
    [(2,6−ジエチル)アニリン]、4,4’−メチレ
    ンビス[(2−イソプロピル−6−メチル)アニリ
    ン]、4,4’−メチレンビス[(2,6−ジイソプロ
    ピル)アニリン]または4,4’−メチレンビス[(3
    −クロロ−2,6−ジエチル)アニリン]を使用するこ
    とを特徴とする請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 第一工程における変換を、20〜140
    ℃の温度で行なうことを特徴とする請求項1または2の
    方法。
  4. 【請求項4】 第二工程において、酸性触媒として、p
    −トルエンスルホン酸またはそれらの水和物を使用する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかの方法。
  5. 【請求項5】 第二工程における変換を、90℃〜還流
    温度までの温度で行なうことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかの方法。
  6. 【請求項6】 第一および第二工程において、ハロゲン
    化していない芳香族炭化水素として、トルエンまたはキ
    シレン異性体を使用することを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかの方法。
JP4316756A 1991-11-28 1992-11-26 ビスマレインイミド誘導体の製造方法 Withdrawn JPH05246985A (ja)

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CH3486/91-4 1991-11-28

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KR (1) KR930010031A (ja)
CN (1) CN1072678A (ja)
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CA (1) CA2084027A1 (ja)
DE (1) DE59207244D1 (ja)

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