JP2000344769A - N−ベンジルキノリン酸イミドの製造方法 - Google Patents
N−ベンジルキノリン酸イミドの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 N−ベンジルキノリン酸イミドの改良された
製造方法の提供。 【解決手段】 次の式(1) 【化1】 で示されるキノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で室温
〜100℃で反応させて次の式(2) 【化2】 で示される無水キノリン酸を生成させ、この無水キノリ
ン酸とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100℃で
反応させて次の式(3) 【化3】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4) 【化4】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニ
コチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の
混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応
させて次の式(5) 【化5】
製造方法の提供。 【解決手段】 次の式(1) 【化1】 で示されるキノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で室温
〜100℃で反応させて次の式(2) 【化2】 で示される無水キノリン酸を生成させ、この無水キノリ
ン酸とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100℃で
反応させて次の式(3) 【化3】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4) 【化4】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニ
コチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の
混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応
させて次の式(5) 【化5】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N−ベンジルキノ
リン酸イミドの改良製造方法およびこの方法の反応中間
体として得られる新規化合物の3−ベンジルカルバモイ
ルピコリン酸に関する。
リン酸イミドの改良製造方法およびこの方法の反応中間
体として得られる新規化合物の3−ベンジルカルバモイ
ルピコリン酸に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品合成中間体として有用なN−ベン
ジルキノリン酸イミドはこれまで、1)キノリン酸無水
物とベンジルアミンとを高温度例えば180℃で反応さ
せ、ひき続き真空下に同温度で処理することによって製
造する方法(英国特許第1086637号)、2)キノ
リン酸(ピリジン−2,3−ジカルボン酸)を無水酢酸
中で還流下に加熱し、揮発物を留去してキノリン酸無水
物とし、テトラヒドロフランに溶解したベンジルアミン
と反応させ、溶媒を除き得られた粗アミド酸化合物を無
水酢酸に再溶解し還流下に加熱して製造する方法(J. C
hem. Soc. PERKIN TRNS., 1, 1990, pp.1757-1763)、
3)キノリン酸を無水酢酸と加熱し、揮発物を留去し、
残留物にジエチルエーテルを加え固液分離してキノリン
酸無水物を取出し、これにベンジルアミンを加えて反応
させ、さらに無水酢酸を加えて180℃に加熱して反応
後、エチルアルコールから晶析、固液分離する方法(特
開平6−239857号公報)などにより製造されてい
る。またこれまでキノリン酸無水物とベンジルアミンと
の反応で2−ベンジルカルバモイルニコチン酸の生成は
知られていたが、2−ベンジルカルバモイルピコリン酸
の生成は知られていなかった。
ジルキノリン酸イミドはこれまで、1)キノリン酸無水
物とベンジルアミンとを高温度例えば180℃で反応さ
せ、ひき続き真空下に同温度で処理することによって製
造する方法(英国特許第1086637号)、2)キノ
リン酸(ピリジン−2,3−ジカルボン酸)を無水酢酸
中で還流下に加熱し、揮発物を留去してキノリン酸無水
物とし、テトラヒドロフランに溶解したベンジルアミン
と反応させ、溶媒を除き得られた粗アミド酸化合物を無
水酢酸に再溶解し還流下に加熱して製造する方法(J. C
hem. Soc. PERKIN TRNS., 1, 1990, pp.1757-1763)、
3)キノリン酸を無水酢酸と加熱し、揮発物を留去し、
残留物にジエチルエーテルを加え固液分離してキノリン
酸無水物を取出し、これにベンジルアミンを加えて反応
させ、さらに無水酢酸を加えて180℃に加熱して反応
後、エチルアルコールから晶析、固液分離する方法(特
開平6−239857号公報)などにより製造されてい
る。またこれまでキノリン酸無水物とベンジルアミンと
の反応で2−ベンジルカルバモイルニコチン酸の生成は
知られていたが、2−ベンジルカルバモイルピコリン酸
の生成は知られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来法は、夫
れ夫れの反応段階における反応選択性が悪く、各反応段
階で得られる反応中間体のキノリン酸無水物、アミド酸
化合物、および目的物のN−ベンジルキノリン酸イミド
には不純物が多く含まれることになり、各反応段階で得
られる化合物の精製が不可欠であることから操作が繁雑
となり、また収率も例えば上記先行文献のそれぞれでは
36〜62%と極めて低い。したがって、より反応操作
が簡単で収率の高い方法の解明が求められている。また
これまでキノリン酸無水物とベンジルアミンとの反応で
生成することが知られていなかった2−ベンジルカルバ
モイルピコリン酸を得ることも本発明の課題であった。
れ夫れの反応段階における反応選択性が悪く、各反応段
階で得られる反応中間体のキノリン酸無水物、アミド酸
化合物、および目的物のN−ベンジルキノリン酸イミド
には不純物が多く含まれることになり、各反応段階で得
られる化合物の精製が不可欠であることから操作が繁雑
となり、また収率も例えば上記先行文献のそれぞれでは
36〜62%と極めて低い。したがって、より反応操作
が簡単で収率の高い方法の解明が求められている。また
これまでキノリン酸無水物とベンジルアミンとの反応で
生成することが知られていなかった2−ベンジルカルバ
モイルピコリン酸を得ることも本発明の課題であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】ところで、本発明者は上
記した従来方法におけるそれぞれの反応段階における反
応選択性が悪く、各反応段階で得られる反応中間体のキ
ノリン酸無水物、アミド酸化合物、および目的物のN−
ベンジルキノリン酸イミドには不純物が多く、したがっ
て総括反応収率が低い原因は、 1) 第1の反応段階のキノリン酸を無水酢酸を用いてキ
ノリン酸無水物に変換する脱水反応に於いては、反応温
度が高いためにキノリン酸からの脱炭酸反応が起こり、
副生成物としてニコチン酸が生成すること、 2) 第2の反応段階のキノリン酸無水物とベンジルアミ
ンとの反応によって2−ベンジルカルバモイルニコチン
酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸との混合物が
生成することと、この反応では反応温度が高いと2−ベ
ンジルカルバモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモ
イルピコリン酸からの脱炭酸反応が起こりやすく、その
結果ニコチン酸ベンジルアミドおよびピコリン酸ベンジ
ルアミドが副生するが、特に3−ベンジルカルバモイル
ピコリン酸は脱炭酸しやすく、そのためにこれまで3−
ベンジルカルバモイルピコリン酸は未知の化合物であっ
たこと、および 3) 第3の反応段階の2−ベンジルカルバモイルニコチ
ン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸との混合物
の無水酢酸を脱水剤とする閉環反応によるN−ベンジル
キノリン酸イミドの生成反応に於いても、温度が高いと
2)と同様に脱炭酸反応が起こりやすいこと、にあるこ
とを見出したのである。
記した従来方法におけるそれぞれの反応段階における反
応選択性が悪く、各反応段階で得られる反応中間体のキ
ノリン酸無水物、アミド酸化合物、および目的物のN−
ベンジルキノリン酸イミドには不純物が多く、したがっ
て総括反応収率が低い原因は、 1) 第1の反応段階のキノリン酸を無水酢酸を用いてキ
ノリン酸無水物に変換する脱水反応に於いては、反応温
度が高いためにキノリン酸からの脱炭酸反応が起こり、
副生成物としてニコチン酸が生成すること、 2) 第2の反応段階のキノリン酸無水物とベンジルアミ
ンとの反応によって2−ベンジルカルバモイルニコチン
酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸との混合物が
生成することと、この反応では反応温度が高いと2−ベ
ンジルカルバモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモ
イルピコリン酸からの脱炭酸反応が起こりやすく、その
結果ニコチン酸ベンジルアミドおよびピコリン酸ベンジ
ルアミドが副生するが、特に3−ベンジルカルバモイル
ピコリン酸は脱炭酸しやすく、そのためにこれまで3−
ベンジルカルバモイルピコリン酸は未知の化合物であっ
たこと、および 3) 第3の反応段階の2−ベンジルカルバモイルニコチ
ン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸との混合物
の無水酢酸を脱水剤とする閉環反応によるN−ベンジル
キノリン酸イミドの生成反応に於いても、温度が高いと
2)と同様に脱炭酸反応が起こりやすいこと、にあるこ
とを見出したのである。
【0005】そして、従来法におけるこれらに1)〜3)
の反応段階に於いて高温度を用いることには、次の理由
から必然性があるものと考えられていたのである。即ち
1)の反応段階はキノリン酸の脱水反応であることから
この脱水反応を妨害する恐れのある反応溶媒を用いるこ
とは避けたいという考えに立って反応体である無水酢酸
を反応溶媒として用いたために、例えば特開平6−23
9857号公報段落番号〔0106〕に記載のように1
10℃で反応を行ったこと、また2)の反応段階はキノ
リン酸無水物は融点が高く容易に固化するので、ベンジ
ルアミンとの反応は例えば上記特開平6−239857
号公報段落番号〔0106〕や英国特許第108663
7号実施例1に記載のように180℃の高温度を必要と
したこと、さらに3)の反応段階は得られたアミド酸の
脱水閉環によるイミドの生成反応であって、脱水剤とし
ての無水酢酸を使用する場合でも例えば特開平6−23
9857号公報段落番号〔0106〕に記載のように1
10℃の温度で、脱水剤を用いない例えば英国特許第1
086637号実施例1に記載の反応では180℃の様
な高温度を必要とした。
の反応段階に於いて高温度を用いることには、次の理由
から必然性があるものと考えられていたのである。即ち
1)の反応段階はキノリン酸の脱水反応であることから
この脱水反応を妨害する恐れのある反応溶媒を用いるこ
とは避けたいという考えに立って反応体である無水酢酸
を反応溶媒として用いたために、例えば特開平6−23
9857号公報段落番号〔0106〕に記載のように1
10℃で反応を行ったこと、また2)の反応段階はキノ
リン酸無水物は融点が高く容易に固化するので、ベンジ
ルアミンとの反応は例えば上記特開平6−239857
号公報段落番号〔0106〕や英国特許第108663
7号実施例1に記載のように180℃の高温度を必要と
したこと、さらに3)の反応段階は得られたアミド酸の
脱水閉環によるイミドの生成反応であって、脱水剤とし
ての無水酢酸を使用する場合でも例えば特開平6−23
9857号公報段落番号〔0106〕に記載のように1
10℃の温度で、脱水剤を用いない例えば英国特許第1
086637号実施例1に記載の反応では180℃の様
な高温度を必要とした。
【0006】ところで、この1)のキノリン酸と無水酢
酸との反応によってキノリン酸無水物を生成させる反応
においては、キノリン酸無水物と酢酸が生成するので、
反応系に存在する酢酸は反応を抑制することになるこ
と、また2)のキノリン酸無水物とベンジルアミンとの
反応では過剰の酢酸の存在はアミド酸の生成の他に例え
ばN−ベンジルアセトアミドの様な副生物の生成を伴う
ことが考えられること、そしてまた3)脱水剤としての
無水酢酸を用いるアミド酸の脱水閉環によるN−ベンジ
ルキノリン酸イミドの生成反応にあっては、1)の反応
と同様に酢酸が生成するので、反応系に酢酸を存在させ
ることによって反応は抑制されると考えられ、結局上記
した従来法のN−ベンジルキノリン酸イミドの製造では
反応系に酢酸を溶媒として用いることは避けるべきもの
であってこれを積極的に用いようとする発想はあり得な
い所であった。
酸との反応によってキノリン酸無水物を生成させる反応
においては、キノリン酸無水物と酢酸が生成するので、
反応系に存在する酢酸は反応を抑制することになるこ
と、また2)のキノリン酸無水物とベンジルアミンとの
反応では過剰の酢酸の存在はアミド酸の生成の他に例え
ばN−ベンジルアセトアミドの様な副生物の生成を伴う
ことが考えられること、そしてまた3)脱水剤としての
無水酢酸を用いるアミド酸の脱水閉環によるN−ベンジ
ルキノリン酸イミドの生成反応にあっては、1)の反応
と同様に酢酸が生成するので、反応系に酢酸を存在させ
ることによって反応は抑制されると考えられ、結局上記
した従来法のN−ベンジルキノリン酸イミドの製造では
反応系に酢酸を溶媒として用いることは避けるべきもの
であってこれを積極的に用いようとする発想はあり得な
い所であった。
【0007】本発明者はこれらの1)〜3)の反応段階の
それぞれにおいて、このように反応生成物の一つであっ
てその存在によっては反応が抑制されると考えられる
か、またはそれを存在させることによる競合反応によっ
て収量が低下すると考えられ、それゆえに積極的に反応
系に加えることなどは考えることも出来なかった酢酸を
反応系に溶媒として添加して存在させることにより、驚
くべきことにはこれらの反応段階のそれぞれを低い温度
で操作することができ、この低い反応温度によって脱炭
酸が回避され高純度の目的物が高収率で得られること、
およびこれまでに生成が確認されていなかった化合物の
N−ベンジルキノリン酸イミドを見出して本発明を完成
したのである。
それぞれにおいて、このように反応生成物の一つであっ
てその存在によっては反応が抑制されると考えられる
か、またはそれを存在させることによる競合反応によっ
て収量が低下すると考えられ、それゆえに積極的に反応
系に加えることなどは考えることも出来なかった酢酸を
反応系に溶媒として添加して存在させることにより、驚
くべきことにはこれらの反応段階のそれぞれを低い温度
で操作することができ、この低い反応温度によって脱炭
酸が回避され高純度の目的物が高収率で得られること、
およびこれまでに生成が確認されていなかった化合物の
N−ベンジルキノリン酸イミドを見出して本発明を完成
したのである。
【0008】すなわち本発明は、次の式(1)
【化27】 で示されるキノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で室温
〜100℃で反応させて次の式(2)
〜100℃で反応させて次の式(2)
【化28】 で示されるキノリン酸無水物を生成させ、このキノリン
酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100
℃で反応させて次の式(3)
酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100
℃で反応させて次の式(3)
【化29】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4)
び次の式(4)
【化30】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニ
コチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の
混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応
させて次の式(5)
物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニ
コチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の
混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応
させて次の式(5)
【化31】 で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方
法に関する。
法に関する。
【0009】そして上記したN−ベンジルキノリン酸イ
ミドを製造する方法における反応工程のそれぞれおよび
反応工程の組み合わせもまた新規であることから、本発
明には次の方法も含まれる。
ミドを製造する方法における反応工程のそれぞれおよび
反応工程の組み合わせもまた新規であることから、本発
明には次の方法も含まれる。
【0010】すなわち、次の式(1)
【化32】 で示されるキノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で室温
〜100℃、好ましくは50〜90℃で反応させて次の
式(2)
〜100℃、好ましくは50〜90℃で反応させて次の
式(2)
【化33】 で示されるキノリン酸無水物を生成させる方法。
【0011】キノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢
酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10〜70℃で反
応させて次の式(3)
酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10〜70℃で反
応させて次の式(3)
【化34】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4)
び次の式(4)
【化35】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させる方法。
物を生成させる方法。
【0012】2−ベンジルカルバモイルニコチン酸およ
び3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無水
酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10〜
70℃で反応させて次の式(5)
び3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無水
酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10〜
70℃で反応させて次の式(5)
【化36】 で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方
法。
法。
【0013】キノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢
酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10〜70℃で反
応させて次の式(3)
酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10〜70℃で反
応させて次の式(3)
【化37】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4)
び次の式(4)
【化38】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させ、2−ベンジルカルバモイルニコチン酸お
よび3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無
水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10
〜70℃で反応させて次の式(5)
物を生成させ、2−ベンジルカルバモイルニコチン酸お
よび3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物と無
水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃、好ましくは10
〜70℃で反応させて次の式(5)
【化39】 で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方
法。
法。
【0014】また本発明の上記した方法において中間体
として得られる3−ベンジルカルバモイルピコリン酸は
文献未載の新規化合物で、本発明はこの3−ベンジルカ
ルバモイルピコリン酸にも関する。
として得られる3−ベンジルカルバモイルピコリン酸は
文献未載の新規化合物で、本発明はこの3−ベンジルカ
ルバモイルピコリン酸にも関する。
【0015】本発明の第1段階のキノリン酸と無水酢酸
とによるキノリン酸無水物を生成させる反応は、キノリ
ン酸1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは0.9〜
1.5モル、より好ましくは0.9〜1.1モルの無水酢
酸を用い、反応溶媒としての酢酸の存在下に室温〜10
0℃、好ましくは50〜90℃の温度、より好ましくは
70〜80℃の温度で行われる。この際に用いられる反
応溶媒の酢酸の使用量には特に限定はないが、反応液の
流動性・容積効率・収率・キノリン酸無水物の純度への
影響を考慮して、反応体(キノリン酸と無水酢酸)の合
計重量を基準にして、好ましくは0.5〜10倍、より
好ましくは1〜3倍の量で用いられる。この反応は3〜
12時間で終了する。
とによるキノリン酸無水物を生成させる反応は、キノリ
ン酸1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは0.9〜
1.5モル、より好ましくは0.9〜1.1モルの無水酢
酸を用い、反応溶媒としての酢酸の存在下に室温〜10
0℃、好ましくは50〜90℃の温度、より好ましくは
70〜80℃の温度で行われる。この際に用いられる反
応溶媒の酢酸の使用量には特に限定はないが、反応液の
流動性・容積効率・収率・キノリン酸無水物の純度への
影響を考慮して、反応体(キノリン酸と無水酢酸)の合
計重量を基準にして、好ましくは0.5〜10倍、より
好ましくは1〜3倍の量で用いられる。この反応は3〜
12時間で終了する。
【0016】このキノリン酸無水物を生成させる反応で
は、反応選択性が極めて良好なためキノリン酸無水物は
反応液のままで次のベンジルアミンとの反応に使用する
ことが出来る。しかしながらこのキノリン酸無水物の反
応液は、そのままでかまたは酢酸で希釈して冷却晶析さ
せ、キノリン酸無水物を固液分離して取り出してもよ
い。
は、反応選択性が極めて良好なためキノリン酸無水物は
反応液のままで次のベンジルアミンとの反応に使用する
ことが出来る。しかしながらこのキノリン酸無水物の反
応液は、そのままでかまたは酢酸で希釈して冷却晶析さ
せ、キノリン酸無水物を固液分離して取り出してもよ
い。
【0017】本発明の第2段階のキノリン酸無水物とベ
ンジルアミンとによる2−ベンジルカルバモイルニコチ
ン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させる反応は、キノリン酸無水物1モルに対し
て0.5〜2モル、好ましくは0.9〜1.5モル、より
好ましくは0.9〜1.1モルのベンジルアミンを用い、
反応溶媒としての酢酸の存在下に室温〜70℃、好まし
くは20〜30℃の温度で行われる。この反応は速やか
に進行し0.1〜2時間で完結する。
ンジルアミンとによる2−ベンジルカルバモイルニコチ
ン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させる反応は、キノリン酸無水物1モルに対し
て0.5〜2モル、好ましくは0.9〜1.5モル、より
好ましくは0.9〜1.1モルのベンジルアミンを用い、
反応溶媒としての酢酸の存在下に室温〜70℃、好まし
くは20〜30℃の温度で行われる。この反応は速やか
に進行し0.1〜2時間で完結する。
【0018】この際に用いられる反応溶媒の酢酸の使用
量には特に限定はないが、反応体(キノリン無水物とベ
ンジルアミン)の合計重量を基準にして、好ましくは
0.5〜10倍、より好ましくは1〜3倍の量で用いら
れる。この第2段階の反応が第1段階の反応液がそのま
ま用いて行われる場合には、反応溶媒の酢酸を追加する
ことも、また一部分を留去して減量して使用することも
できるが、通常は追加することは特に必要がない。
量には特に限定はないが、反応体(キノリン無水物とベ
ンジルアミン)の合計重量を基準にして、好ましくは
0.5〜10倍、より好ましくは1〜3倍の量で用いら
れる。この第2段階の反応が第1段階の反応液がそのま
ま用いて行われる場合には、反応溶媒の酢酸を追加する
ことも、また一部分を留去して減量して使用することも
できるが、通常は追加することは特に必要がない。
【0019】このアミド酸混合物を生成させる反応で
は、反応選択性が極めて良好なため生成物の2−ベンジ
ルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモ
イルピコリン酸混合物は反応液のままで次の閉環による
イミド生成反応に使用することが出来る。
は、反応選択性が極めて良好なため生成物の2−ベンジ
ルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカルバモ
イルピコリン酸混合物は反応液のままで次の閉環による
イミド生成反応に使用することが出来る。
【0020】このアミド酸混合物中には2−ベンジルカ
ルバモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコ
リン酸とが生成して存在しており、アミド酸混合物反応
液をそのままか、または水、酢酸、メタノール、エタノ
ール、1−プロパノール、2−プロパノール、もしくは
これらの2種以上の混合物で希釈して冷却すると最初に
2−ベンジルカルバモイルニコチン酸が析出するので、
これを、固液分離すると3−ベンジルカルバモイルピコ
リン酸が母液側に残り、2−ベンジルカルバモイルニコ
チン酸が単離される。母液を濃縮し、必要によってさら
に水、酢酸、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、もしくはこれらの2種以上の混
合物である溶媒を加え、冷却して3−ベンジルカルバモ
イルピコリン酸を結晶として得ることができる。
ルバモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコ
リン酸とが生成して存在しており、アミド酸混合物反応
液をそのままか、または水、酢酸、メタノール、エタノ
ール、1−プロパノール、2−プロパノール、もしくは
これらの2種以上の混合物で希釈して冷却すると最初に
2−ベンジルカルバモイルニコチン酸が析出するので、
これを、固液分離すると3−ベンジルカルバモイルピコ
リン酸が母液側に残り、2−ベンジルカルバモイルニコ
チン酸が単離される。母液を濃縮し、必要によってさら
に水、酢酸、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、もしくはこれらの2種以上の混
合物である溶媒を加え、冷却して3−ベンジルカルバモ
イルピコリン酸を結晶として得ることができる。
【0021】このようにして得られる2−ベンジルカル
バモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリ
ン酸との混合物、この混合物を分離して得られる2−ベ
ンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカル
バモイルピコリン酸のそれぞれが本発明によれば次に述
べる閉環縮合によるN−ベンジルキノリン酸イミド合成
の原料物質となり得る。従ってこの新規化合物での3−
ベンジルカルバモイルピコリン酸はN−ベンジルキノリ
ン酸イミド合成の原料物質として有用である。
バモイルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリ
ン酸との混合物、この混合物を分離して得られる2−ベ
ンジルカルバモイルニコチン酸および3−ベンジルカル
バモイルピコリン酸のそれぞれが本発明によれば次に述
べる閉環縮合によるN−ベンジルキノリン酸イミド合成
の原料物質となり得る。従ってこの新規化合物での3−
ベンジルカルバモイルピコリン酸はN−ベンジルキノリ
ン酸イミド合成の原料物質として有用である。
【0022】本発明の第3段階の2−ベンジルカルバモ
イルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸
との混合物、2−ベンジルカルバモイルニコチン酸また
は3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の閉環縮合によ
るN−ベンジルキノリン酸イミドを生成させる反応は、
これらのアミド酸1モルに対して0.5〜2モル、好ま
しくは0.9〜1.5モル、より好ましくは0.9〜1.
1モルの無水酢酸を用い、反応溶媒としての酢酸の存在
下に0〜70℃、好ましくは30〜60℃の温度で行わ
れる。さらに好ましくは30℃より反応を開始し、60
℃まで3〜7時間をかけて徐々に昇温させると、昇温終
了から0〜3時間で反応は完結する。本発明において第
1段階、第2段階および第3段階の反応を連続的に行う
場合には第1段階および第2段階の中間生成物の収率は
それぞれ90%を越える高収率であるので、第3段階に
おいて用いる無水酢酸の量は出発原料のキノリン酸を基
準にしてその1モルに対して0.5〜2モル、好ましく
は0.9〜1.5モル、より好ましくは0.9〜1.1モル
であってもよい。
イルニコチン酸と3−ベンジルカルバモイルピコリン酸
との混合物、2−ベンジルカルバモイルニコチン酸また
は3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の閉環縮合によ
るN−ベンジルキノリン酸イミドを生成させる反応は、
これらのアミド酸1モルに対して0.5〜2モル、好ま
しくは0.9〜1.5モル、より好ましくは0.9〜1.
1モルの無水酢酸を用い、反応溶媒としての酢酸の存在
下に0〜70℃、好ましくは30〜60℃の温度で行わ
れる。さらに好ましくは30℃より反応を開始し、60
℃まで3〜7時間をかけて徐々に昇温させると、昇温終
了から0〜3時間で反応は完結する。本発明において第
1段階、第2段階および第3段階の反応を連続的に行う
場合には第1段階および第2段階の中間生成物の収率は
それぞれ90%を越える高収率であるので、第3段階に
おいて用いる無水酢酸の量は出発原料のキノリン酸を基
準にしてその1モルに対して0.5〜2モル、好ましく
は0.9〜1.5モル、より好ましくは0.9〜1.1モル
であってもよい。
【0023】またこの際に用いられる反応溶媒の酢酸の
使用量には特に限定はないが、アミド酸、またはキノリ
ン無水物とベンジルアミンとの合計重量を基準にして、
好ましくは0.5〜10倍、より好ましくは1〜3倍の
量で用いられる。この第3段階の反応が第2段階の反応
液がそのまま用いて行われる場合には、反応溶媒の酢酸
を追加することも、また一部分を留去して減量して使用
することもできるが、通常は追加することは特に必要が
ない。
使用量には特に限定はないが、アミド酸、またはキノリ
ン無水物とベンジルアミンとの合計重量を基準にして、
好ましくは0.5〜10倍、より好ましくは1〜3倍の
量で用いられる。この第3段階の反応が第2段階の反応
液がそのまま用いて行われる場合には、反応溶媒の酢酸
を追加することも、また一部分を留去して減量して使用
することもできるが、通常は追加することは特に必要が
ない。
【0024】第3段階の反応終了後にN−ベンジルキノ
リン酸イミド反応液をそのままか、濃縮するか、または
水、酢酸、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、もしくはこれらの2種以上の混
合物で希釈して冷却するとN−ベンジルキノリン酸イミ
ドが析出するので、これを濾過などの手段で固液分離
し、必要に応じて水、メタノール、エタノール、1−プ
ロパノールまたは2−プロパノールなどで洗浄し純度9
9.5%以上の高純度のN−ベンジルキノリン酸イミド
が87%以上の高収率で得ることができた。
リン酸イミド反応液をそのままか、濃縮するか、または
水、酢酸、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、もしくはこれらの2種以上の混
合物で希釈して冷却するとN−ベンジルキノリン酸イミ
ドが析出するので、これを濾過などの手段で固液分離
し、必要に応じて水、メタノール、エタノール、1−プ
ロパノールまたは2−プロパノールなどで洗浄し純度9
9.5%以上の高純度のN−ベンジルキノリン酸イミド
が87%以上の高収率で得ることができた。
【0025】上記した本発明のキノリン酸を出発物質と
して3段階の反応によってN−ベンジルキノリン酸イミ
ドを製造する方法の場合、またはキノリン酸無水物を出
発物質として2段階の反応によってN−ベンジルキノリ
ン酸イミドを製造する方法の場合のそれぞれにおいて、
各反応段階での生成物は高純度であるので、精製を要せ
ずに次の工程の反応に用いることができ、したがって所
謂ワンポットで複数の反応段階を行い得るところにも本
発明の大きな特徴がある。したがって本発明においては
N−ベンジルキノリン酸イミドが高収率かつ高純度でえ
られるばかりでなく、中間生成物の取り出しと精製の工
程を要することなく、きわめて簡略化された操作によっ
て目的のN−ベンジルキノリン酸イミドが得られるとい
う著しい効果を有する。
して3段階の反応によってN−ベンジルキノリン酸イミ
ドを製造する方法の場合、またはキノリン酸無水物を出
発物質として2段階の反応によってN−ベンジルキノリ
ン酸イミドを製造する方法の場合のそれぞれにおいて、
各反応段階での生成物は高純度であるので、精製を要せ
ずに次の工程の反応に用いることができ、したがって所
謂ワンポットで複数の反応段階を行い得るところにも本
発明の大きな特徴がある。したがって本発明においては
N−ベンジルキノリン酸イミドが高収率かつ高純度でえ
られるばかりでなく、中間生成物の取り出しと精製の工
程を要することなく、きわめて簡略化された操作によっ
て目的のN−ベンジルキノリン酸イミドが得られるとい
う著しい効果を有する。
【0026】次に本発明を実施例によって詳細に説明す
るが、ここに述べる実施例は本発明を説明するためのも
ので、本発明を限定するものと解してはならない。
るが、ここに述べる実施例は本発明を説明するためのも
ので、本発明を限定するものと解してはならない。
【0027】
【実施例】実施例1 酢酸60.0gに無水酢酸32.2g(0.315モル)とキ
ノリン酸50.1g(0.300モル)を加え、撹拌しながら
80℃に昇温し、この温度に3時間保持したところ、キ
ノリン酸のキノリン酸無水物への変換反応が完結したこ
とが高速液体クロマトグラフ(HPLC)によるモニターの
結果確認された。得られた反応液を20℃に冷却し、ベ
ンジルアミン33.8g(0.315モル)を20〜30℃の
温度で30分を要して滴下して加えた。ベンジルアミン
の添加終了後20〜30℃の温度に1時間保持したとこ
ろアミド酸への変換反応が完結したことがHPLCによるモ
ニターの結果確認された。得られた反応液に無水酢酸3
2.2g(0.315モル)を添加し、30℃で2時間、40
℃で2時間、50℃で3時間そして60℃で1時間と、
段階的に昇温してそれぞれの時間の保持したところ、イ
ミドへの閉環反応が完結したことがHPLCによるモニ
ターの結果確認された。得られた反応液に水50.0g
を加え、20℃に冷却して析出した結晶を濾過して取り
出し、2−プロパノール60mlで洗浄し、乾燥してN−
ベンジルキノリン酸イミドの結晶62.3gを得た。収
率87.2%。得られた結晶をHPLC分析した結果、
N−ベンジルキノリン酸イミドは純度99.9%である
ことが分かった。
ノリン酸50.1g(0.300モル)を加え、撹拌しながら
80℃に昇温し、この温度に3時間保持したところ、キ
ノリン酸のキノリン酸無水物への変換反応が完結したこ
とが高速液体クロマトグラフ(HPLC)によるモニターの
結果確認された。得られた反応液を20℃に冷却し、ベ
ンジルアミン33.8g(0.315モル)を20〜30℃の
温度で30分を要して滴下して加えた。ベンジルアミン
の添加終了後20〜30℃の温度に1時間保持したとこ
ろアミド酸への変換反応が完結したことがHPLCによるモ
ニターの結果確認された。得られた反応液に無水酢酸3
2.2g(0.315モル)を添加し、30℃で2時間、40
℃で2時間、50℃で3時間そして60℃で1時間と、
段階的に昇温してそれぞれの時間の保持したところ、イ
ミドへの閉環反応が完結したことがHPLCによるモニ
ターの結果確認された。得られた反応液に水50.0g
を加え、20℃に冷却して析出した結晶を濾過して取り
出し、2−プロパノール60mlで洗浄し、乾燥してN−
ベンジルキノリン酸イミドの結晶62.3gを得た。収
率87.2%。得られた結晶をHPLC分析した結果、
N−ベンジルキノリン酸イミドは純度99.9%である
ことが分かった。
【0028】実施例2 酢酸60.0gに無水酢酸32.2g(0.315モル)とキ
ノリン酸50.1g(0.300モル)を加え、撹拌しながら
80℃に昇温し、この温度に3時間保持して、キノリン
酸のキノリン酸無水物への変換反応を完結させた。得ら
れた反応液を20℃に冷却し、析出した結晶を濾過・乾
燥してキノリン酸無水物42.5gを得た。収率95%
(キノリン酸を基準にして)。酢酸60.0gに得られ
たキノリン酸無水物42.5gを加え、ベンジルアミン
32.1g(0.300モル)を20〜30℃の温度で30分
を要して滴下して加えた。ベンジルアミンの添加終了後
20〜30℃の温度に1時間保持してアミド酸への変換
反応を完結させた。得られた反応液に無水酢酸30.6
g(0.300モル)を添加し、30℃で2時間、40℃で
2時間、50℃で3時間そして60℃で1時間と、段階
的に昇温してそれぞれの時間保持し、イミドへの閉環反
応を完結させた。得られた反応液に水50.0gを加
え、20℃に冷却して析出した結晶を濾過して取り出
し、2−プロパノール60mlで洗浄し、乾燥してN−ベ
ンジルキノリン酸イミドの結晶60.1gを得た。収率
84.1%(キノリン酸を基準にして)。得られた結晶
をHPLC分析した結果、N−ベンジルキノリン酸イミ
ドは純度99.9%であることが分かった。
ノリン酸50.1g(0.300モル)を加え、撹拌しながら
80℃に昇温し、この温度に3時間保持して、キノリン
酸のキノリン酸無水物への変換反応を完結させた。得ら
れた反応液を20℃に冷却し、析出した結晶を濾過・乾
燥してキノリン酸無水物42.5gを得た。収率95%
(キノリン酸を基準にして)。酢酸60.0gに得られ
たキノリン酸無水物42.5gを加え、ベンジルアミン
32.1g(0.300モル)を20〜30℃の温度で30分
を要して滴下して加えた。ベンジルアミンの添加終了後
20〜30℃の温度に1時間保持してアミド酸への変換
反応を完結させた。得られた反応液に無水酢酸30.6
g(0.300モル)を添加し、30℃で2時間、40℃で
2時間、50℃で3時間そして60℃で1時間と、段階
的に昇温してそれぞれの時間保持し、イミドへの閉環反
応を完結させた。得られた反応液に水50.0gを加
え、20℃に冷却して析出した結晶を濾過して取り出
し、2−プロパノール60mlで洗浄し、乾燥してN−ベ
ンジルキノリン酸イミドの結晶60.1gを得た。収率
84.1%(キノリン酸を基準にして)。得られた結晶
をHPLC分析した結果、N−ベンジルキノリン酸イミ
ドは純度99.9%であることが分かった。
【0029】比較例1 無水酢酸96.75g(0.900モル)にキノリン酸50.
1g(0.300モル)を加え、撹拌しながら110℃に昇
温し、この温度で4時間反応させた。反応終了後80℃
の温度25Torrの圧力で無水酢酸を回収し、残留物にジ
エチルエ−テル100mlを加え20℃で析出する結晶を
濾過して取り出し、ジエチルエーテル200mlで洗浄
し、乾燥して41gの結晶を得た。この結晶40gに氷
冷下にベンジルアミン37.3gを滴下して加え(堅い
飴状になり撹拌困難になる)、180℃に昇温し、この
温度で30分間反応させた。反応終了後50℃まで冷却
しエタノール125mlを加えさらに冷却して20℃で析
出した結晶を濾過した取り出し、エタノール75mlで洗
浄し、乾燥してN−ベンジルキノリン酸イミドの結晶2
8.5gを得た。収率39.9%(キノリン酸を基準にし
て)。得られた結晶をHPLC分析した結果、N−ベン
ジルキノリン酸イミドは純度57.7%であることが分
かった。
1g(0.300モル)を加え、撹拌しながら110℃に昇
温し、この温度で4時間反応させた。反応終了後80℃
の温度25Torrの圧力で無水酢酸を回収し、残留物にジ
エチルエ−テル100mlを加え20℃で析出する結晶を
濾過して取り出し、ジエチルエーテル200mlで洗浄
し、乾燥して41gの結晶を得た。この結晶40gに氷
冷下にベンジルアミン37.3gを滴下して加え(堅い
飴状になり撹拌困難になる)、180℃に昇温し、この
温度で30分間反応させた。反応終了後50℃まで冷却
しエタノール125mlを加えさらに冷却して20℃で析
出した結晶を濾過した取り出し、エタノール75mlで洗
浄し、乾燥してN−ベンジルキノリン酸イミドの結晶2
8.5gを得た。収率39.9%(キノリン酸を基準にし
て)。得られた結晶をHPLC分析した結果、N−ベン
ジルキノリン酸イミドは純度57.7%であることが分
かった。
【0030】実施例3 酢酸60.0gに無水酢酸32.2g(0.315モル)とキ
ノリン酸50.1gを加え、撹拌しながら80℃を3.5
時間保持し反応を完結させた。反応液を20℃まで冷却
しベンジルアミン33.8gを20〜30℃で30分を
要して滴下して加えた。添加終了後、20〜30℃で1
時間保持して反応を完結させた。反応終了後、20分で
析出した結晶を濾過して取り出し、メタノール50mlで
結晶を洗浄し、乾燥して2−ベンジルカルバモイルニコ
チン酸54.6gを得た。収率71.0%。得られた結晶
をHPLC分析した結果、2−ベンジルカルバモイルニ
コチン酸は純度99.5%であることが分かった。上記
した濾過工程で得られた母液および結晶洗浄液を合体
し、減圧下に揮発成分を除去し、残留物に水200mlを
加え、5℃で30分放置して析出した結晶を濾過して取
り出し、メタノール15mlで洗浄し、乾燥して3−ベン
ジルカルバモイルニコチン酸の2次結晶11.0gを得
た。収率14.3%。得られた結晶をHPLC分析した
結果、2−ベンジルカルバモイルニコチン酸は純度9
8.8%であることが分かった。2−ベンジルカルバモ
イルニコチン酸の2次結晶を分離した母液と結晶洗浄液
を合体し、減圧下に揮発成分を除去すると油状物10.
9g(収率 14.2%)が得られ、これを室温で放置した
ところ結晶化した。得られた結晶について、赤外吸収ス
ペクトル、核磁気共鳴分析および質量分析を行って3−
ベンジルカルバモイルピコリン酸であることを確認し
た。結果は次の通りである。 IR(film,cm-1):νNH 3308、νC=O 1723、νC=O 16571 H-NMR(300MHz,d6-DMSO,ppm):δ=4.46(2H,d,J=5.7H
z,CH2)7.3〜7.4(5H,m,arom H)8.03(1H,m,arom H)8.33
(1H,m,arom H)9.02(1H,m,arom H)9.65(1H,t,J=5.7H
z,NH) MS(ESI):m/z=255[M-H]- また得られた結晶をHPLC分析した結果、3−ベンジルカ
ルバモイルピコリン酸は純度97.5%であることが分
かった。
ノリン酸50.1gを加え、撹拌しながら80℃を3.5
時間保持し反応を完結させた。反応液を20℃まで冷却
しベンジルアミン33.8gを20〜30℃で30分を
要して滴下して加えた。添加終了後、20〜30℃で1
時間保持して反応を完結させた。反応終了後、20分で
析出した結晶を濾過して取り出し、メタノール50mlで
結晶を洗浄し、乾燥して2−ベンジルカルバモイルニコ
チン酸54.6gを得た。収率71.0%。得られた結晶
をHPLC分析した結果、2−ベンジルカルバモイルニ
コチン酸は純度99.5%であることが分かった。上記
した濾過工程で得られた母液および結晶洗浄液を合体
し、減圧下に揮発成分を除去し、残留物に水200mlを
加え、5℃で30分放置して析出した結晶を濾過して取
り出し、メタノール15mlで洗浄し、乾燥して3−ベン
ジルカルバモイルニコチン酸の2次結晶11.0gを得
た。収率14.3%。得られた結晶をHPLC分析した
結果、2−ベンジルカルバモイルニコチン酸は純度9
8.8%であることが分かった。2−ベンジルカルバモ
イルニコチン酸の2次結晶を分離した母液と結晶洗浄液
を合体し、減圧下に揮発成分を除去すると油状物10.
9g(収率 14.2%)が得られ、これを室温で放置した
ところ結晶化した。得られた結晶について、赤外吸収ス
ペクトル、核磁気共鳴分析および質量分析を行って3−
ベンジルカルバモイルピコリン酸であることを確認し
た。結果は次の通りである。 IR(film,cm-1):νNH 3308、νC=O 1723、νC=O 16571 H-NMR(300MHz,d6-DMSO,ppm):δ=4.46(2H,d,J=5.7H
z,CH2)7.3〜7.4(5H,m,arom H)8.03(1H,m,arom H)8.33
(1H,m,arom H)9.02(1H,m,arom H)9.65(1H,t,J=5.7H
z,NH) MS(ESI):m/z=255[M-H]- また得られた結晶をHPLC分析した結果、3−ベンジルカ
ルバモイルピコリン酸は純度97.5%であることが分
かった。
【0031】実施例4 酢酸50.0gに実施例3で得られた2−ベンジルカル
バモイルニコチン酸54.6gと無水酢酸22.8gとを
撹拌しながら加え、30℃で2時間、40℃で2時間、
50℃で3時間、60℃で1時間段階的に昇温して反応
を完結させた。反応液に水50.0gを加え20℃まで
冷却しで析出した結晶を濾過して取り出し、2−プロパ
ノール50mlで結晶を洗浄し、乾燥してN−ベンジルキ
ノリン酸イミドの結晶48.4gを得た。収率95.3
%。得られた結晶をHPLC分析した結果、N−ベンジ
ルキノリン酸イミドは純度99.5%であることが分か
った。
バモイルニコチン酸54.6gと無水酢酸22.8gとを
撹拌しながら加え、30℃で2時間、40℃で2時間、
50℃で3時間、60℃で1時間段階的に昇温して反応
を完結させた。反応液に水50.0gを加え20℃まで
冷却しで析出した結晶を濾過して取り出し、2−プロパ
ノール50mlで結晶を洗浄し、乾燥してN−ベンジルキ
ノリン酸イミドの結晶48.4gを得た。収率95.3
%。得られた結晶をHPLC分析した結果、N−ベンジ
ルキノリン酸イミドは純度99.5%であることが分か
った。
【0032】実施例5 酢酸10.0gに実施例3で得られた2−ベンジルカル
バモイルピコリン酸10.9gと無水酢酸4.4gとを撹
拌しながら加え、30℃で10時間、40℃で5時間反
応させて反応を完結させた。反応液に水10.0gを加
え20℃まで冷却しで析出した結晶を濾過して取り出
し、2−プロパノール10mlで結晶を洗浄し、乾燥して
N−ベンジルキノリン酸イミドの結晶9.4gを得た。
収率93.5%。得られた結晶をHPLC分析した結
果、N−ベンジルキノリン酸イミドは純度97.1%で
あることが分かった。
バモイルピコリン酸10.9gと無水酢酸4.4gとを撹
拌しながら加え、30℃で10時間、40℃で5時間反
応させて反応を完結させた。反応液に水10.0gを加
え20℃まで冷却しで析出した結晶を濾過して取り出
し、2−プロパノール10mlで結晶を洗浄し、乾燥して
N−ベンジルキノリン酸イミドの結晶9.4gを得た。
収率93.5%。得られた結晶をHPLC分析した結
果、N−ベンジルキノリン酸イミドは純度97.1%で
あることが分かった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月18日(1999.6.1
8)
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】医薬品合成中間体として有用なN−ベン
ジルキノリン酸イミドはこれまで、1)キノリン酸無水
物とベンジルアミンとを高温度例えば180℃で反応さ
せ、ひき続き真空下に同温度で処理することによって製
造する方法(英国特許第1086637号)、2)キノ
リン酸(ピリジン−2,3−ジカルボン酸)を無水酢酸
中で還流下に加熱し、揮発物を留去してキノリン酸無水
物とし、テトラヒドロフランに溶解したベンジルアミン
と反応させ、溶媒を除き得られた粗アミド酸化合物を無
水酢酸に再溶解し還流下に加熱して製造する方法(J. C
hem. Soc. PERKIN TRNS., 1, 1990, pp.1757-1763)、
3)キノリン酸を無水酢酸と加熱し、揮発物を留去し、
残留物にジエチルエーテルを加え固液分離してキノリン
酸無水物を取出し、これにベンジルアミンを加えて反応
させ、さらに無水酢酸を加えて180℃に加熱して反応
後、エチルアルコールから晶析、固液分離する方法(特
開平6−239857号公報)などにより製造されてい
る。またこれまでキノリン酸無水物とベンジルアミンと
の反応で2−ベンジルカルバモイルニコチン酸の生成は
知られていたが、3−ベンジルカルバモイルピコリン酸
の生成は知られていなかった。
ジルキノリン酸イミドはこれまで、1)キノリン酸無水
物とベンジルアミンとを高温度例えば180℃で反応さ
せ、ひき続き真空下に同温度で処理することによって製
造する方法(英国特許第1086637号)、2)キノ
リン酸(ピリジン−2,3−ジカルボン酸)を無水酢酸
中で還流下に加熱し、揮発物を留去してキノリン酸無水
物とし、テトラヒドロフランに溶解したベンジルアミン
と反応させ、溶媒を除き得られた粗アミド酸化合物を無
水酢酸に再溶解し還流下に加熱して製造する方法(J. C
hem. Soc. PERKIN TRNS., 1, 1990, pp.1757-1763)、
3)キノリン酸を無水酢酸と加熱し、揮発物を留去し、
残留物にジエチルエーテルを加え固液分離してキノリン
酸無水物を取出し、これにベンジルアミンを加えて反応
させ、さらに無水酢酸を加えて180℃に加熱して反応
後、エチルアルコールから晶析、固液分離する方法(特
開平6−239857号公報)などにより製造されてい
る。またこれまでキノリン酸無水物とベンジルアミンと
の反応で2−ベンジルカルバモイルニコチン酸の生成は
知られていたが、3−ベンジルカルバモイルピコリン酸
の生成は知られていなかった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来法は、夫
れ夫れの反応段階における反応選択性が悪く、各反応段
階で得られる反応中間体のキノリン酸無水物、アミド酸
化合物、および目的物のN−ベンジルキノリン酸イミド
には不純物が多く含まれることになり、各反応段階で得
られる化合物の精製が不可欠であることから操作が繁雑
となり、また収率も例えば上記先行文献のそれぞれでは
36〜62%と極めて低い。したがって、より反応操作
が簡単で収率の高い方法の解明が求められている。また
これまでキノリン酸無水物とベンジルアミンとの反応で
生成することが知られていなかった3−ベンジルカルバ
モイルピコリン酸を得ることも本発明の課題であった。
れ夫れの反応段階における反応選択性が悪く、各反応段
階で得られる反応中間体のキノリン酸無水物、アミド酸
化合物、および目的物のN−ベンジルキノリン酸イミド
には不純物が多く含まれることになり、各反応段階で得
られる化合物の精製が不可欠であることから操作が繁雑
となり、また収率も例えば上記先行文献のそれぞれでは
36〜62%と極めて低い。したがって、より反応操作
が簡単で収率の高い方法の解明が求められている。また
これまでキノリン酸無水物とベンジルアミンとの反応で
生成することが知られていなかった3−ベンジルカルバ
モイルピコリン酸を得ることも本発明の課題であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C055 AA01 BA02 BA57 CA02 CA34 CB01 CB02 DA01 FA20 FA32 FA37 4C065 AA04 BB04 CC01 DD02 EE02 HH01 JJ01 KK09 LL04 PP03 QQ02
Claims (12)
- 【請求項1】 次の式(1) 【化1】 で示されるキノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で室温
〜100℃で反応させて次の式(2) 【化2】 で示されるキノリン酸無水物を生成させ、このキノリン
酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で0〜100
℃で反応させて次の式(3) 【化3】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4) 【化4】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニ
コチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の
混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応
させて次の式(5) 【化5】 で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方
法。 - 【請求項2】 次の式(1) 【化6】 で示されるキノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で50
〜90℃で反応させて次の式(2) 【化7】 で示されるキノリン酸無水物を生成させ、このキノリン
酸無水物とベンジルアミンとを酢酸溶媒中で10〜70
℃で反応させて次の式(3) 【化8】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4) 【化9】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させ、次いでこの2−ベンジルカルバモイルニ
コチン酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の
混合物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で10〜70℃で反応
させて次の式(5) 【化10】 で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する請
求項1記載の方法。 - 【請求項3】 キノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で
反応させてキノリン酸無水物を生成させ、このキノリン
酸無水物を反応液から単離せずにベンジルアミンと反応
させて2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および3−
ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を生成させ、
次いでこの2−ベンジルカルバモイルニコチン酸および
3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物を反応液
から単離せずに無水酢酸と反応させてN−ベンジルキノ
リン酸イミドを製造する請求項1または2記載の方法。 - 【請求項4】 次の式(1) 【化11】 で示されるキノリン酸と無水酢酸とを酢酸溶媒中で室温
〜100℃で反応させて次の式(2) 【化12】 で示されるキノリン酸無水物を生成させる方法。 - 【請求項5】 50〜90℃で反応させる請求項4記載
の方法。 - 【請求項6】 次の式(2) 【化13】 で示されるキノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢酸
溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(3) 【化14】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4) 【化15】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させる方法。 - 【請求項7】 10〜70℃で反応させる請求項6記載
の方法。 - 【請求項8】 次の式(3) 【化16】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4) 【化17】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させ
て次の式(5) 【化18】 で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方
法。 - 【請求項9】 10〜70℃で反応させる請求項8記載
の方法。 - 【請求項10】 次の式(2) 【化19】 で示されるキノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢酸
溶媒中で0〜100℃で反応させて次の式(3) 【化20】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4) 【化21】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させ、この2−ベンジルカルバモイルニコチン
酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物
と無水酢酸とを酢酸溶媒中で0〜100℃で反応させて
次の式(5) 【化22】 で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する方
法。 - 【請求項11】 次の式(2) 【化23】 で示されるキノリン酸無水物とベンジルアミンとを酢酸
溶媒中で10〜70℃で反応させて次の式(3) 【化24】 で示される2−ベンジルカルバモイルニコチン酸、およ
び次の式(4) 【化25】 で示される3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合
物を生成させ、この2−ベンジルカルバモイルニコチン
酸および3−ベンジルカルバモイルピコリン酸の混合物
と無水酢酸とを酢酸溶媒中で10〜70℃で反応させて
次の式(5) 【化26】 で示されるN−ベンジルキノリン酸イミドを製造する請
求項10記載の方法。 - 【請求項12】 3−ベンジルカルバモイルピコリン
酸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11158002A JP2000344769A (ja) | 1999-06-04 | 1999-06-04 | N−ベンジルキノリン酸イミドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11158002A JP2000344769A (ja) | 1999-06-04 | 1999-06-04 | N−ベンジルキノリン酸イミドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000344769A true JP2000344769A (ja) | 2000-12-12 |
Family
ID=15662112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11158002A Pending JP2000344769A (ja) | 1999-06-04 | 1999-06-04 | N−ベンジルキノリン酸イミドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000344769A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110105273A (zh) * | 2019-06-11 | 2019-08-09 | 江苏省药物研究所有限公司 | 一种莫西沙星重要中间体的制备方法 |
CN110903766A (zh) * | 2018-09-18 | 2020-03-24 | 凯斯科技股份有限公司 | 抛光料浆组合物 |
-
1999
- 1999-06-04 JP JP11158002A patent/JP2000344769A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110903766A (zh) * | 2018-09-18 | 2020-03-24 | 凯斯科技股份有限公司 | 抛光料浆组合物 |
CN110903766B (zh) * | 2018-09-18 | 2022-04-19 | 凯斯科技股份有限公司 | 抛光料浆组合物 |
CN110105273A (zh) * | 2019-06-11 | 2019-08-09 | 江苏省药物研究所有限公司 | 一种莫西沙星重要中间体的制备方法 |
CN110105273B (zh) * | 2019-06-11 | 2023-06-13 | 江苏省药物研究所有限公司 | 一种莫西沙星重要中间体的制备方法 |
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