JPH05246224A - 車両におけるリーフスプリングの支持ブラケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボディに緊締部材の係止体を別途設けなくと
も該謹締部材の係止部を確保することが出来、しかもリ
ーフスプリングのボディに対する支持位置を任意変更す
ることが出来るようにする。 【構成】 上部に前記ボディ２に取付ける取付部６をも
ったブラケットボディ４の下部に、第１支持軸７と、該
第１支持軸７よりも下方に位置する第２支持軸８とを設
けて、リーフスプリングの一端を前記第１支持軸７と第
２支持軸８の何れか一方に選択的に支持する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はリーフスプリングの支持
ブラケットに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にサスペンションとしてリーフスプ
リングを採用した車両にあっては、例えば実開昭６１ー
１４８７０６号公報に示されているように、ボディ下部
に組付けた支持ブラケットに前記リーフスプリングの長
さ方向両端部を支持している。

【０００３】一方、例えば車両の船舶輸送等に際しては
緊締部材により車両を船舶に固縛する必要があるが、前
記公報に開示されている車両にあっては、前記緊締部材
の一端を前記車両に係止するための係止体を別途形成し
て、該係止体を前記ボディ下部における前記支持ブラケ
ットの後方に更に組付けている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで以上の車両で
は、前記ボディ下部に前記支持ブラケットの他に前記係
止体を組付ける必要があり、そのため部品点数並びに組
付手間が増大するのは勿論のこと、前記ボディの下部に
前記係止体の組付スペースを確保しなければならない。

【０００５】一方、車種によっては、例えば悪路走破性
の向上のために、前記ボディに対する前記リーフスプリ
ングの支持位置を変更して、車高を高くする場合も考え
られる。

【０００６】本発明は以上の実情に鑑みて開発したもの
であって、目的とするところは、ボディに緊締部材の係
止体を別途設けなくとも該謹締部材の係止部を確保する
ことが出来、しかもリーフスプリングのボディに対する
支持位置を任意変更することが可能なリーフスプリング
の支持ブラケットを提供するにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】しかして本発明は、ボデ
ィ２にリーフスプリング５の一端部を支持する支持ブラ
ケットであって、上部に前記ボディ２に取付ける取付部
６をもったブラケットボディ４の下部に、第１支持軸７
と、該第１支持軸７よりも下方に位置する少なくとも一
つの第２支持軸８とを設けていることを特徴とするもの
である。

【０００８】

【作用】本発明によれば、前記取付部６を介してボディ
２に組付けられた前記ブラケットボディ４の下部に第１
支持軸７と第２支持軸８とが上下に設けられているの
で、車高を低くする車両にあっては、リーフスプリング
５の一端部を前記第１支持軸７に支持すればよく、車高
を高くする車両にあっては、前記リーフスプリング５の
一端部を前記第２支持軸８に支持すればよいのであっ
て、一方、前記リーフスプリング５の前記第１、第２支
持軸７・８の何れか一方への支持により、該リーフスプ
リング５の支持に用いられない他方の支持軸を前記緊締
部材の係止部として利用することが可能となる。

【０００９】

【実施例】図において１はリヤフロアパネル、２は該リ
ヤフロアパネル１の車幅方向両側部下面に前後方向に配
設した断面Ｕ字状のサイドメンバ、３は前記サイドメン
バ２の後端部において車幅方向に配設されたクロスメン
バであって、前記サイドメンバ２に本発明にかかる支持
ブラケットを取付けて、該支持ブラケットにリーフスプ
リング５の後端部を支持するようにしている。

【００１０】しかして前記支持ブラケットは、一対の相
対向する支持板４１・４２を備えたブラケットボディ４
から成り、前記支持板４１・４２の上端部に支持孔４３
・４４を形成して、該支持孔４３・４４に、前記ブラケ
ットボディ４の前記サイドメンバ２への取付部となる取
付軸６を架設しているのであって、ブラケットボディ４
の前記サイドメンバ２への取付は、前記両支持板４１・
４２の上端部内側面を前記サイドメンバ２における左右
側壁２１・２２の外側面に重合すると共に、前記支持孔
４３・４４と前記前記サイドメンバ２の左右側壁２１・
２２に形成した貫通孔２３・２４とに渡って前記取付軸
６を挿通して、該取付軸６の挿通端部にナット６１を螺
締することで、前記ブラケットボディ４を前記取付軸６
を介して前記サイドメンバ２に前後方向揺動可能に取付
け、該ブラケットボディ４にシャックルの機能を持たせ
ている。

【００１１】また一方、前記支持板４１・４２の長さ方
向中間部に第１挿通孔４５・４６を形成して、該第１挿
通孔４５・４６に第１支持軸７を挿通し、その挿通端部
にナット７１を螺締することで、該第１支持軸７を前記
両支持板４１・４２の長さ方向中間部に架設すると共
に、前記支持板４１・４２の下部に第２挿通孔４７・４
８を形成して、該第２挿通孔４７・４８に第２支持軸８
を挿通し、その挿通端部にナット８１を螺締すること
で、該第２支持軸８を前記両支持板４１・４２の下部に
架設している。

【００１２】斯くして図１及び図２に示す実施例では、
前記第１支持軸７に、リーフスプリング５の後端部をゴ
ムブッシュ５１を介して支持する一方、前記第２支持軸
８を、車両の船舶輸送等に際して固縛する緊締部材９の
一端に取付けたフック９０の係止部として利用するよう
にしている。

【００１３】一方、車両の車高を高くしたい場合には、
図３に示すように、前記リーフスプリング５の端部を前
記第２支持軸８に支持する一方、前記第１支持軸７を前
記緊締部材９のフック９０の係止部として利用するので
ある。

【００１４】尚、図中６２はリテーナを示す。

【００１５】以上の実施例では、前記ブラケットボディ
４の下部に一つの第２支持軸８を設けたが、例えば前記
ブラケットボディ４の下部に２つの第２支持軸８を上下
平行に設けてもよい。

【００１６】また以上の実施例では、前記ブラケットボ
ディ４を前記サイドメンバ２に前記取付軸６を介して揺
動自由に設けたが、前記ブラケットボディ４を前記サイ
ドメンバ２に固定してもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上のごとく本発明は、上部に前記ボデ
ィ２に取付ける取付部６をもったブラケットボディ４の
下部に、第１支持軸７と、該第１支持軸７よりも下方に
位置する少なくとも一つの第２支持軸８とを設けたこと
により、リーフスプリングの一端部を前記第１支持軸７
と第２支持軸８のいずれか一方に選択的に支持するだけ
で、車両の車高を任意変更することが出来るし、しかも
前記リーフスプリング５の前記第１、第２支持軸７・８
の何れか一方への支持により、該リーフスプリング５の
支持に用いられない他方の支持軸を緊締部材の係止部と
して利用することが可能となり、従って従来のごとくボ
ディに緊締部材の係止体を別途設けなくとも該謹締部材
の係止部を確保することが出来、それだけ部品点数及び
組付手間の削減が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる支持ブラケットを適用した車両
ボディの概略側面図。

【図２】図１におけるＸーＸ線拡大断面図。

【図３】支持ブラケットの第２支持軸にリーフスプリン
グを支持して、車高を高くした車両ボディの概略側面
図。

【符号の説明】

２ サイドメンバ（ボディ） ４ ブラケットボディ ５ リーフスプリング ６ 取付軸（取付部） ７ 第１支持軸 ８ 第２支持軸

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボディ２にリーフスプリング５の一端部
   を支持する支持ブラケットであって、上部に前記ボディ
   ２に取付ける取付部６をもったブラケットボディ４の下
   部に、第１支持軸７と、該第１支持軸７よりも下方に位
   置する少なくとも一つの第２支持軸８とを設けているこ
   とを特徴とする車両におけるリーフスプリングの支持ブ
   ラケット。