JPH05244732A - 太陽電池を有する車両の電子デバイスのための保護装置 - Google Patents

太陽電池を有する車両の電子デバイスのための保護装置

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JPH05244732A
JPH05244732A JP30001591A JP30001591A JPH05244732A JP H05244732 A JPH05244732 A JP H05244732A JP 30001591 A JP30001591 A JP 30001591A JP 30001591 A JP30001591 A JP 30001591A JP H05244732 A JPH05244732 A JP H05244732A
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storage battery
vehicle
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喜久 菅野
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進士 梶本
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政之 神野
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓄電池が過放電状態になった場合や取り外さ
れた場合等でも、太陽電池出力により回路素子が破壊さ
れることを防止する保護装置を提案する。 【構成】 蓄電池および太陽電池を具備した車両に備え
られた電子デバイスであって、これらの電池の出力電圧
を入力する電子デバイスを保護するための保護装置を開
示する。この保護装置は、蓄電池の出力電圧が正常であ
るかを検出する電圧検出回路と、太陽電池の出力の上記
電子デバイスへの供給を遮断する遮断回路と、電圧検出
回路により上記蓄電池の電源電圧が正常でないと検出さ
れたときに、上記遮断回路を制御して、上記太陽電池か
ら上記電子デバイスへの出力供給をカットさせる制御回
路とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄電池および太陽電池
を具備した車両に備えられ、且つこれらの電池を電源と
して駆動される電子デバイスを保護するための保護装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の車両では、例えば特公昭59−5
1451号公報に見られるように換気ファン等の電装品
の一部を太陽電池によって駆動するようにしたものが提
供されるようになっている。このように、太陽電池の出
力電圧を駆動電源とする電装システムの場合、本来太陽
電池の出力は日射量の変動によって変化するために、そ
のままでは常時安定した電源電圧を得ることができない
ことから、通常は車載された蓄電池と組合せて使用され
ている。車載された蓄電池の出力電圧は、所定の電圧値
(例えばVDD=5V)を基準電圧として作動する定電圧
回路に通されることにより定電圧コントロールされた上
で、負荷回路(当該電装品のコントロールユニット)側
に印加される構成が採用されている(例えば特開平1−
172016号公報参照)。
【0003】一方、負荷回路における太陽電池からの電
源入力部には、例えば抵抗分圧回路によって構成された
電圧モニタ回路が設けられ、このモニタ回路が太陽電池
からの出力電圧VSC(例えば、VSC=0〜20v)をモ
ニタする。そして、モニタ結果に応じて所定の定電圧化
回路が定電圧コントロールを行なうことにより、負荷回
路には定電圧が供給されるようになる。
【0004】そして、一般に、上記の定電圧回路やモニ
タ回路等には、トランジスタやIC等の能動素子が用い
られており、この能動素子の電源は蓄電池から供給され
るようになっている。これは、上記の回路が太陽電池の
作動しない夜間にも動作しなければならないからであ
る。そして、この能動素子として、定消費電力性故に一
般にCMOS素子が使われている。
【0005】図1は、上記の定電圧回路やモニタ回路等
の一部のスイツチ素子をCMOS素子100で構成した
場合において、そのCMOS素子100に、前述したよ
うに、太陽電池出力が入力される様子を示している。C
MOS素子100は、前述したように、蓄電池出力を定
電圧化したVDDにより駆動される。このスイツチ素子1
00は、太陽電池出力VSCを抵抗Rm ,Rn で分圧した
電圧VSC' を入力ライン102上においてモニタしてい
る。ダイオード101は保護用ダイオードであり、ライ
ン102にVDDを越える電圧が乗った場合にもCMOS
素子100が破壊されないようになっている。一般に、
CMOS回路は、上記スイツチ素子100、保護ダイオ
ード101、抵抗Rm ,Rn が一体となって形成されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】ところで、例えば
今、過放電(バッテリ上り)又はバッテリの取外し、あ
るいはバッテリーの劣化などにより、上記車載用蓄電池
の出力電圧が所定の基準電圧以下に低下したとすると、
定電圧電源回路は定電圧コントロールを行うことができ
なくなるために、VSC' 》VDDとなる場合がある。この
場合には、ダイオード101には過電流が流れ破壊され
る。また、図1の素子100の上側のFETが逆バイア
スされることにより性能劣化する等により回路が正常に
作動しなくなる場合がある。
【0007】そのために、外部で発生する電圧をモニタ
する機能を有するCMOS素子は、絶対最大定格電圧、
即ち、回路の正常動作を補償するために瞬時でも越えて
はならない電圧が規定されており、その値は一般的にV
DD+0.3ボルト程度である。図1の例では、正常動作
時にVDD=5VであればVSC' が5.3ボルトを越えな
いように、好ましくはVSC' =5V程度になるようにあ
らかじめRm ,Rn の値が設定されている。
【0008】ところで今、バッテリーの過放電や劣化等
の状態が発生したり、あるいはそれが取り外された場合
には、そのCMOS素子100の絶対最大定格電圧は
0.3V程度になってしまう。そして、かかる場合にお
いて、太陽電池への日射量が大きいときにはVSCが20
V程度になり、そのため、CMOS素子100のメーカ
が設定したRm ,Rn は、VSC' が絶対最大定格電圧は
0.3Vを越えてしまうことを防ぐことはできず、素子
100は破壊されてしまう。
【0009】
【課題を達成するための手段】及び
【作用】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、蓄電池が過放電状態になった場合や取
り外された場合等でも、太陽電池出力により回路素子が
破壊されることを防止する保護装置を提案するものであ
る。この目的のための本発明は、蓄電池および太陽電池
を具備した車両に備えられ、これらの電池の出力電圧を
入力する電子デバイスを保護するための保護装置であっ
て、上記蓄電池の出力電圧が正常であるかを検出する電
圧検出手段と、上記太陽電池から上記電子デバイスへの
電源供給を遮断する遮断手段と、上記電圧検出手段によ
り上記蓄電池の電源電圧が正常でないと検出されたとき
に、上記遮断手段を制御して、上記太陽電池から上記電
子デバイスへの電源供給をカットさせる制御手段とを具
備する。即ち、電圧検出手段により上記蓄電池の電源電
圧が正常でないと検出されたときに、上記遮断手段が上
記太陽電池から上記電子デバイスへの電源供給をカット
するので、電子デバイスは保護される。
【0010】本発明の好適な1態様によれば、電子デバ
イスはCMOS素子である。本発明の好適な1態様によ
れば、電子デバイスは蓄電池の出力を電源とする。本発
明の好適な1態様によれば、前記遮断手段は、前記蓄電
池出力と前記電子デバイスとの間のラインに設けられた
スイツチング回路である。本発明の好適な1態様によれ
ば、前記電圧検出手段は、前記電子デバイスが正常に作
動しているか否かを監視する手段を具備し、この監視手
段の出力を前記スイツチング回路の制御端子に入力す
る。
【0011】本発明の好適な1態様によれば、前記電子
デバイスは前記蓄電池の出力を電源としたCMOS素子
であり、前記遮断手段は前記蓄電池出力と前記電子デバ
イスとの間のラインに設けられたスイツチング回路であ
り、このスイツチング回路の制御端子には、前記電子デ
バイスの出力信号を入力する。本発明の好適な1態様に
よれば、前記電圧検出手段は、前記蓄電池出力を基準電
圧と比較する手段を含む。
【0012】
【実施例】以下、添付の図面を参照して、本発明の保護
装置を、太陽電池を予備換気装置の電源として利用した
換気システムに適用した実施例を説明する。図2は、そ
の予備換気装置を搭載した乗用車50を左斜め後方から
見た外観斜視図であって、一部を破断するとともに、内
部を透過状態で示している。
【0013】本図において、乗用車50の前方のエンジ
ンルーム内には繰り返し充電放電が可能な2次電池であ
る周知の蓄電池5が配設される一方、屋根部52の前部
には光電変換機能と適度な光透過性を有するアモルファ
ス・シリコンから構成される太陽電池6が配設されてい
る。また、トランクルーム51内の両側には第1換気フ
ァン3と、第2換気ファン4がリアトレイ19の換気口
19aに夫々連通するように不図示の専用換気通路を経
て設けられている。また、第1換気ファン3と、第2換
気ファン4は、トランクルーム51内に設けられている
換気制御装置1に対して接続されて、所定条件下におい
て駆動制御される。さらに、運転席と助手席の間の操作
パネル上には後述する換気モードを任意に設定する操作
スイッチ2が設けられており、制御装置1に対して接続
されている。
【0014】以上の構成により、操作スイッチ2の操作
に基づいて第1換気ファン3、第2換気ファン4の駆動
制御を行い、乗用車50の前方のベンチレーション装置
の空気取り入れ口から流入した外気A1を車室53内に
導入して、高温状態の車内空気A2を外気A1で置換し
てから、リアトレイ19の換気口19aを介して、第1
換気ファン3、第2換気ファン4から排気A3としてバ
ンパー51の裏側から外部に排気するようにしている。
【0015】次に、図3は換気制御装置1のブロック図
であり、本図において制御装置1には入力信号に基づい
て各種制御判定を行うマイクロプロセッサ13(以下、
CPUという)の他に後述の駆動回路部等が内蔵されて
いる。この制御装置1は図2に示した箱内に収容される
とともに、図4に図示のピン配列を有するコネクタ14
を一体的に設けており、各ピン14aを介して第1換気
ファン3、第2換気ファン4他がコネクタ接続されてお
り、組み立て保守などを容易にしている。制御装置1の
更に詳細な回路は図8に示される。
【0016】さて、図3において、制御装置1にはエン
ジンの始動状態を検出するイグニッションスイッチ8
(以降、IGスイッチと言う)がエアコン電源用フュー
ズ11を介して接続されている。また、上述の太陽電池
6は車体の接地線12にマイナス側の一方が接続されて
おり、プラス側が制御装置1に接続されて設けられてい
る。そして、蓄電池5は周知のように車体の接地線12
にマイナス側の一方が接続され、プラス側がルーム電源
用フューズ10を介して制御装置1に接続されている。
さらに、IGスイッチ8の操作のためのエンジンキー7
aの有無状態を検出するキー有無検出スイッチ7は、蓄
電池5のプラス側の接続線の途中から分岐して制御装置
1に接続されている。
【0017】換気モードを指定するための操作スイッチ
2は3つの信号(強制換気モード、駐車換気モード、充
電モード)を出力し、これらの信号は制御装置1に入力
される。また、第1換気ファン3には温度センサ9が一
体的に設けられており、制御装置1に接続されており、
外気温度の検出結果を制御装置1に入力可能にして後述
の制御を可能にしている。
【0018】続いて、図5は第1換気ファン3の取付状
態外観図であり、図6Aは温度センサ9の拡大外観図、
図6Bは図5のX−X矢視断面図である。先ず、図5に
おいて、第1換気ファン3と第2換気ファン4とは、第
2換気ファン4側に温度センサ9が一体的に設けられて
いないことを除けば互いに略同様に構成され、かつ同様
に取付られるものである。
【0019】図5において、第1換気ファン3はトラン
クルーム51のサイドパネル20下方に穿設された開口
穴部20aの回りを気密状態に遮蔽するスポンジラバー
状のシール体3bを介在させてサイドパネル20に対し
て固定されている。また、温度センサ9は開口穴部20
aの近傍において固定されており、図6Aに図示のよう
にセンサ部9aが外側を向くようにしてバンパー21の
裏側の温度を検出するようにしている。また、換気ファ
ン3の排気口部分には換気ファンの駆動にともない自動
開閉させるために、上縁部を支持されたラバー製の開閉
蓋3aが図示のように2段に平行に設けられている。
【0020】以上説明の構成の換気ファン3、4を駆動
状態を述べると、図6Bに図示のように開閉蓋3aが破
線図示の位置に換気ファンの送風圧により移動して、排
気A3としてバンパー51の裏側とサイドパネル20の
間から外部に排気A3として排気される。一方、換気フ
ァン3、4の駆動が停止されると、ラバー製の開閉蓋3
aは自重他の働きにより図中の実線図示の位置に復帰し
て、外気や雨水などがトランクルーム51内に開閉蓋3
aを介して流入することを防止できるようにしている。
ここで、開口部20aを設けたサイドパネル20はバン
パー21の裏側に位置するので、美観的にも優れるとと
もに、風雨が直接的に開閉蓋3aに当たらないようにで
きるし、さらには温度センサ9の汚れ防止も図ることが
できる。以上説明のように制御装置に対して接続され、
かつトランクルーム内に配設された換気ファンは、操作
スイッチ2の操作状態、IGスイッチ8の有無状態、外
気温度状態、太陽電池の解放電圧などに応じて制御装置
によるモードの自動設定が行われて駆動制御される。
【0021】図7は各モードの遷移一覧表であり、ま
た、図9Aは図6の遷移一覧表における駐車換気モード
の電力供給状態を表したブロック図、図9Bはその強制
排気モードの電力供給状態を表したブロック図、図9C
はその充電モードの電力供給状態を表したブロック図で
ある。図8は制御装置1の回路図であり、太陽電池6,
蓄電池5,ファンモータ3,4と、制御装置1のCPU
13との接続を示す。但し、図8においては、操作スイ
ツチ2やセンサ9やスイツチ7やスイツチ8等と制御装
置1との接続は省略してある。
【0022】図8において、ダイオードD2 ,REG
(レギュレータ)は、蓄電池7からの供給される電圧か
らVDDを発生するための定電圧回路を構成する。REG
はトランジスタ(不図示)1つを含む定電圧回路であ
る。REGはVDDを出力し、このVDDはCPU13の駆
動電圧となっている。ダイオードD2 の出力VB はモー
タ3,4のドライバであるトランジスタQ6 に入力され
る。
【0023】太陽電池6の出力電圧VSCはトランジスタ
1 からなる遮断回路に入力する。この遮断回路Q1
ついては後に詳細に説明する。太陽電池出力VSCは、モ
ータ3,4のドライバトランジスタQ4 ,Q5 の電源で
もある。即ち、トランジスタQ4 はモータ4のドライバ
であり、トランジスタQ5 はモータ3のドライバであ
る。前述のトランジスタQ6 の出力は、ダイオードD
4 ,D5 を介して、トランジスタQ4 ,Q5 の出力に夫
々接続されている。従って、トランジスタQ4 ,Q5
6 のゲートに接続された抵抗R6 ,R7 ,R8 の印加
される電圧をCPU13が制御することにより、ドライ
バQ4 ,Q5,Q6 が選択的に駆動される。即ち、CP
U13は、蓄電池5によりモータ3,4を駆動するとき
にはQ4 ,Q5 をオフにしてQ6 をオンする。また、太
陽電池6によりモータ3,4を駆動するときにはQ4
5 をオンにしてQ6 をオフする。
【0024】モニタ回路151は、CPU13により制
御されるコンパレータ回路であり、VSCをモニタする。
即ち、モニタ回路151は、例えば、UPD277C等
のコンパレータ素子からなり、そのコンパレータ素子の
反転入力と非反転入力には、VSCを適当に分圧した電圧
が入力される。モニタ回路151の出力は抵抗R9 を介
して、定電圧用トランジスタQ7 のゲートに入力され
る。トランジスタQ7 のソースには太陽電池出力VSC
入力されており、Q7 はVSCを定電圧化してVCを発生
する。この定電圧VC はダイオードD1 を介して蓄電池
5に戻される。
【0025】図7と図9A、9B、9Cにおいて、エン
ジン運転中に操作スイッチ2が強制排気側に倒される
と、図9Bに示される強制排気モードになり、換気ファ
ン3、4の駆動が行われる。即ち、強制排気モードにお
いては、CPU13は、トランジスタQ4 ,Q5 をオフ
にしてQ6 をオンする。また、エンジン停止中に操作ス
イッチ2が強制排気側に倒されると、図9Cに図示のよ
うに充電モードになり、蓄電池5において太陽電池6か
らの充電が行われる。即ち、充電モードにおいては、ト
ランジスタQ4 ,Q5 ,Q6 はオフにされ、またトラン
ジスタQ7 がオンされるように、CPU13はモニタ回
路151を制御する。
【0026】次に、エンジン運転中に操作スイッチ2が
強制排気側に倒されると、電源タイマが作用して10分
間の強制排気が行われる。その一方、エンジン停止中に
操作スイッチ2がオフ位置にセットされた状態では、図
9Cに図示の充電モードにされる。そして、エンジン停
止中ではあるが、IGキー7aは挿入されており、しか
も操作スイッチ2が駐車換気側にロックされている場合
には、充電モードになる。また、エンジン停止中であっ
て、例えばIGキー7aを抜いてから運転者が車外に出
た状態であり、しかも外気温度が7℃以下の場合には充
電モードになる。
【0027】またエンジン停止中であって、例えばIG
キー7aを抜いてから運転者が車外に出た状態であり、
しかも外気温度が7から15℃の場合には充電モードま
たは駐車換気モードになる。そして、エンジン停止中で
あって、例えばIGキー7aを抜いてから運転者が車外
に出た状態であり、しかも外気温度が15℃の場合には
図9Aに図示の駐車換気モードになる。駐車換気モード
においては、CPU13は、トランジスタQ4 ,Q5
オンにしQ6 をオフにして、モータ3,4を太陽電池に
より駆動する。
【0028】以上説明のモード自動設定は制御装置1に
内蔵のCPU13により、図10に示すフローチヤート
に基づいて自動設定されるものである。即ち、図2に図
示の構成の制御装置1の駆動開始後にステツプS1にお
いて操作スイッチ2の操作状態の判定が行われて、強制
排気側にオンされている場合にはステツプS2に進む。
これに続いてステツプS3に進み、IGスイッチがオン
されてエンジンが運転状態であるかどうかの判定がされ
て、エンジン停止状態であるとの判断がされるとステツ
プS8に進み充電モードに移行する。一方、ステツプS
3において、IGスイッチがオンでありエンジン運転中
であるとの判断がされると、ステツプS4において電源
タイマ(CPU13に内蔵のタイマ)の起動がされて、
続くステツプS5の強制排気モードに移行して、換気フ
ァンの駆動が実行される。これに続いて、ステツプS6
において、電源タイマの起動から約10分間が経過した
かどうかの判定がされて、経過した時点においてステツ
プS7において換気ファンの駆動を停止する。
【0029】一方、ステツプS1で操作スイッチ2の操
作状態の判定が行われて、これが中立位置にオフされて
いる場合にはステツプS10に進み、IGスイッチがオ
ンされてエンジンが運転状態であるかどうかの判定がさ
れる。エンジンが停止状態であるとの判断がされるとス
テツプS8に進み充電モードに移行する。また、ステツ
プS10においてIGスイッチがオンされてエンジンが
運転状態であるとの判定がされると、ステツプS11に
進み、操作スイッチが強制排気側にオンされたどうかの
判定がされる。操作スイッチが強制排気側にオンされた
状態を検出すると上記のステツプS4に移行して、強制
排気モードに移行して10分間の強制排気が実行され
る。また、ステツプS11において操作スイッチが強制
排気側にオンされていないと判定された場合には、ステ
ツプS12において初期状態にリターンする。
【0030】そして、ステツプS1で操作スイッチ2の
操作状態の判定が行われて、駐車換気側にセットされて
いる場合には、ステツプS14に進み、IGキー7aが
挿入されているかどうかの判定がキー有無検出スイッチ
7により行なわれる。IGキー7aが挿入されていると
判断されるとステツプS8の充電モードに移行する。ま
た、IGキー7aが挿入されていない状態がキー有無検
出スイッチ7により行われると、ステツプS15に進み
温度センサ9による温度測定が実行されて、外気温度が
例えば7℃以下であって、車室内の温度上昇があまり無
い場合にはステツプS8の充電モードに移行する。ま
た、ステツプS16において外気温度が7℃以上あると
測定された場合には、ステツプS17に進み7℃から1
5℃の間になっているかの判断がされて、15℃以上の
場合にはステツプS19の駐車換気モードであって、太
陽電池6から電源供給を受ける駐車換気モードに移行す
る。一方、ステツプS17において外気温度が7℃から
15℃の間になっている場合には、ステツプS18に進
み太陽電池に対する日射量の大小に応じて充電モードま
たは駐車換気モードに移行する。
【0031】以上説明のように制御装置1が機能して各
モードに自動設定されるが、次に充電モードにおける動
作について述べる。図11は、充電モードにおけるCP
U13の制御手順のフローチヤートであり、充電モード
の制御例を示している。充電モードに設定されると、ス
テツプS21において、CPU13はトランジスタQ7
をオフにして、その出力VC をゼロにする。そして、ス
テツプS22に進み、蓄電池5の電圧VDDの測定が行わ
れる。次のステツプS23において蓄電池5の電圧VDD
が基準電圧VTH以下かどうかの判定が行われる。電圧V
TH以下の判定がされると、ステツプS24に進み太陽電
池6からの充電が行われるように、トランジスタQ7
オンにする。
【0032】VDDがVTH以上に上昇すると、充電が停止
されるようにトランジスタQ7 がオフされる。この結
果、太陽電池からの充電電流が蓄電池に流れなくなる
が、太陽電池の特性からいうと、それに電流が流れない
と、その解放電圧がますます上昇して解放電圧VSCが2
0ボルトまでさらに上昇する。ステツプS25に前後し
てステツプS26に進み、タイマが起動して所定時間の
経過後にステツプS21に戻り、前述の手順を繰り返
す。これにより、蓄電池5の放電が進行している場合に
は、太陽電池6による充電が再度実行される。以上が、
操作スイツチ2により設定された各モードにおける、モ
ータ3,4の電源切り替え動作等の説明である。
【0033】次に、CPU13を保護するための回路シ
ステムの構成及び動作について、図8に基づいて説明す
る。CPU13はCMOSマイクロコンピユータのUP
D7556である。CPU13は太陽電池の出力電圧V
SCをモニタするために、VSCを抵抗R1 ,R2 で分圧し
た電圧を入力している。蓄電池5が外されたり、過放電
したり、あるいは劣化している場合には、VDDはゼロあ
るいは5V以下である。かかるVDD=0(または、5V
以下)の状態で太陽電池6が出力VSCを発生した場合に
は、CPU13が破壊される恐れがあるのは従来技術の
項で説明した通りである。CPU13に入力されるライ
ンに設けられたスイツチ用のトランジスタQ1 (遮断回
路)は、上記のVDD=0の場合にCPU13にVSCが入
力されないようにするためのものである。
【0034】トランジスタQ1 のベースは、抵抗R3
介して、トランジスタQ10のコレクタに接続され、そし
て、Q10のベースは抵抗R4 を介してCPU13の出力
ポート154に接続されている。CPU13は、太陽電
池出力VSCをモニタし、この電圧が異常値を示す場合に
は、出力ポート154からの出力をゼロにする。する
と、トランジスタQ10,Q 1 はオフになり、そのため
に、異常値を示すVSCはCPU13には入力されない。
【0035】蓄電池5が外されてVDDがゼロの場合に
は、CMOSタイプの素子であるCPU13の出力ポー
ト154は高インピーダンスになるので、トランジスタ
10にベース電流を供給するものがなく、そのためにQ
10はオフとなる。従って、トランジスタQ1 はオフにな
り、VSCのCPU13への入力は遮断され、そのために
CPU13は保護される。
【0036】次に、蓄電池5が過放電状態になって、V
DDがゼロではないけれども、CPU13が正常に動作す
るような電圧ではないような場合について説明する。図
8において、CPU13は外部にリセット回路を有す
る。このリセット回路の出力はCPU13のRESET
端子に入力される。この端子に入力される信号がハイに
なるとCPU13はリセット状態になる。リセット状態
にあるCPU13では全ての出力ポートの出力インピー
ダンスが高くなるので、ポート154も高インピーダン
ス状態になるので、トランジスタQ10はオフになり、従
ってトランジスタQ1 もオフになる。
【0037】このリセット回路は、VDDにより駆動され
る発振器(OSC)155とダイオードD3 とトランジ
スタQ2 と抵抗R5 ,R10とキャパシタC2 ,C3 とか
らなり、パワーオンリセット機能とCPU13の動作の
監視(所謂、ウオッチドッグ機能)機能を有する。即
ち、抵抗R10とキャパシタC3 はパワーオンリセット回
路を構成し、発振器(OSC)155とトランジスタQ
2 等はウオッチドッグ回路を構成する。
【0038】パワーオンリセット動作について説明す
る。蓄電池5が新たに装着されたときには、キャパシタ
3 とR10の間にはハイ電位が形成され、C3 にチャー
ジされた電荷が抵抗R10を介して放電する間はCPU1
3はリセット状態に維持される。ウオッチドッグ回路は
CPU13が暴走しているか否かを検出する回路であ
り、CPU13が正常に動作しているときには、CPU
13はパルス信号をキャパシタC2 に送る。この実施例
における蓄電池5の出力電圧が正常であるか否かの判定
は、このウオッチドッグ機能を利用する。即ち、トラン
ジスタQ2 はそのパルス信号の周期でオン/オフを繰り
返す。一方、発振器155は所定の周期で発振してハイ
電圧を出力しようとするが、トランジスタQ2 が所定の
周期でCPU13からパルスを入力する限りは、発振器
155はトランジスタQ2 により発振を抑制され、従っ
て発振器155からハイ電圧が出力されることはない。
もし、VDDの異常により、CPU13が正常に動作しな
くなると、CPU13はトランジスタQ2 に対してパル
スを出力しなくなるので、発振器155がハイを出力
し、CPU13のRESET端子にはハイが入力され
る。即ち、蓄電池5が過放電状態になって、VDDがゼロ
ではないけれども、CPU13が正常に動作できないと
きは、キャパシタC2 には上記所定の周期のパルスが入
力されないので、リセット信号が生成されて、CPU1
3はリセット状態におかれる。その結果、前述したよう
に、トランジスタQ10,Q1 はオフにされ、VSCはCP
U13には入力されない。
【0039】かくして、蓄電池5が外されたかあるい
は、それが過放電状態になった場合には、出力ポート1
54の出力はローか、ハイインピーダンス状態におかれ
るので、トランジスタQ10,Q1 はオフにされ、VSC
CPU13には入力されなり、CPU13は保護され
る。本願発明は、上記実施例の構成に限定されるもので
はなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計
変更可能なことは勿論である。即ち、上記実施例は、ト
ランジスタQ1 を用いた遮断回路を採用していた。図1
2の変形例はリレイRLを採用している。
【0040】リレイRLは、トランジスタQ21がオンす
ると電圧VSCにより駆動され、そのノーマルオープンの
接点170がクローズしてVSCがCPU13に入力され
る。トランジスタQ21のベースは、トランジスタQ20
エミッタ電位によりドライブされる。トランジスタQ20
のベースは、蓄電池5の出力VB をモニタする回路16
0に接続されており、このモニタ回路160はCPU1
3が正常に動作するような電圧を電池5が出力できる場
合にはハイ電圧を出力する。このときは、Q20のエミッ
タ電位が上昇してQ21をオンし、リレイRLがオンして
SCがCPU13に入力される。一方、蓄電池5が外さ
れたり、その出力電圧が低くなった場合には、Q20はオ
フするか、そのエミッタ電位は下がるので、トランジス
タQ21はオフし接点170が開いてCPU13は保護さ
れる。
【0041】更に他の変形例を提案する。上記実施例
は、蓄電池と太陽電池の併用の例であったが、本発明は
蓄電池を用いないで1つの太陽電池だけの車両の場合に
も生じ得る。例えば、その太陽電池の出力の定電圧化さ
れたものがフューズを介して前述のCPU13の電源に
入力され、このCPU13のモニタ入力端子に前記太陽
電池出力が入力されている場合において、前記フューズ
が外された場合等である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、蓄電池
および太陽電池を具備した車両に備えられた電子デバイ
スであって、これらの電池の出力電圧を入力する電子デ
バイスを保護するために、上記蓄電池が前記車両から外
されたときに、この蓄電池の出力がゼロであることを検
出し、前記太陽電池から上記電子デバイスへの出力供給
を遮断することを特徴とするので、蓄電池が過放電状態
になった場合や取り外された場合等でも、太陽電池出力
により回路素子が破壊されることを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の背景を説明する図。
【図2】 本発明を適用した乗用車50を左斜め後方か
ら見た外観斜視図。
【図3】 本実施例の制御装置1のブロック図である。
【図4】 制御装置1の配線コネクタの構成を示す図。
【図5】 第1換気ファンの取付状態の外観図。
【図6A】,
【図6B】 本実施例の換気装置ファンの構造を示す
図。
【図7】 本実施例の制御装置の動作モードを説明する
図。
【図8】 制御装置1の回路図。
【図9A】〜
【図9C】 本実施例の各動作モードにおける電流の流
れを説明する図。
【図10】,
【図11】 制御装置1のCPU13の制御手順を示す
フローチヤート。
【図12】 変形例の構成を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神野 政之 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄電池および太陽電池を具備した車両に
    備えられ、これらの電池の出力電圧を入力する電子デバ
    イスを保護するための保護装置であって、 上記蓄電池の出力電圧が正常であるかを検出する電圧検
    出手段と、 上記太陽電池の出力を上記電子デバイスに供給するのを
    遮断する遮断手段と、 上記電圧検出手段により上記蓄電池の電源電圧が正常で
    ないと検出されたときに、上記遮断手段を制御して、上
    記太陽電池から上記電子デバイスへの出力供給をカット
    させる制御手段とを具備したことを特徴とする太陽電池
    を有する車両の電子デバイスのための保護装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の太陽電池を有する車両
    の電子デバイスのための保護装置において、前記電子デ
    バイスはCMOS素子である。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の太陽電池を有する車両
    の電子デバイスのための保護装置において、前記電子デ
    バイスは前記蓄電池の出力を電源とする。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の太陽電池を有する車両
    の電子デバイスのための保護装置において、前記遮断手
    段は、前記太陽電池出力と前記電子デバイスとの間のパ
    スに設けられたスイツチング回路である。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の太陽電池を有する車両
    の電子デバイスのための保護装置において、前記電圧検
    出手段は、前記電子デバイスが正常に作動しているか否
    かを監視する手段を具備し、この監視手段の出力を前記
    スイツチング回路の制御端子に入力する。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の太陽電池を有する車両
    の電子デバイスのための保護装置において、前記電子デ
    バイスは前記蓄電池の出力を電源としたCMOS素子で
    あり、 前記遮断手段は前記太陽電池出力と前記電子デバイスと
    の間のパスに設けられたスイツチング回路であり、この
    スイツチング回路の制御端子には、前記電子デバイスの
    出力信号を入力する。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の太陽電池を有する車両
    の電子デバイスのための保護装置において、前記電圧検
    出手段は、前記蓄電池出力を基準電圧と比較する手段を
    含む。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の太陽電池を有する車両
    の電子デバイスのための保護装置において、前記電子デ
    バイスがマイクロコンピユータである場合に、前記電子
    デバイスが正常に作動しているか否かを監視する手段は
    このマイクロコンピユータのリセット回路である。
  9. 【請求項9】 車両に備えられ、太陽電池の出力をモニ
    タする端子を備えた電子デバイスを保護するための保護
    装置であって、 この電子デバイスに供給される電源電圧が正常であるか
    を検出する電圧検出手段と、 前記太陽電池の出力を上記電子デバイスのモニタ端子へ
    の供給を遮断する遮断手段と、 上記電圧検出手段により上記電子デバイスに供給される
    電源電圧が正常でないと検出されたときに、上記遮断手
    段を制御して、上記太陽電池から上記電子デバイスへの
    出力供給をカットさせる制御手段とを具備することを特
    徴とする太陽電池を有する車両の電子デバイスのための
    保護装置。
  10. 【請求項10】 蓄電池および太陽電池を具備した車両
    に備えられた電子デバイスであって、これらの電池の出
    力電圧を入力する電子デバイスを保護するために、上記
    蓄電池が前記車両から外されたときに、この蓄電池の出
    力がゼロであることを検出し、前記太陽電池から上記電
    子デバイスへの出力供給を遮断する遮断手段を具備した
    ことを特徴とする太陽電池を有する車両の電子デバイス
    のための保護装置。
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