JPH05243662A - レーザ光発生装置 - Google Patents

レーザ光発生装置

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JPH05243662A
JPH05243662A JP7935192A JP7935192A JPH05243662A JP H05243662 A JPH05243662 A JP H05243662A JP 7935192 A JP7935192 A JP 7935192A JP 7935192 A JP7935192 A JP 7935192A JP H05243662 A JPH05243662 A JP H05243662A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一対の反射面14R、18Rの間に1/4波
長板15、レーザ媒質16、非線形光学結晶素子17が
配置されて成るレーザ共振器13からの第2高調波発生
(SHG)レーザ光を非線形光学結晶素子22を有する
外部共振器20に導入して第4高調波発生を行わせる際
に、外部共振器20の光路長lを、レーザ共振器13の
光路長Lの整数倍とする。 【効果】 レーザ共振器13からのSHGレーザ光につ
いて、レーザ共振器13内の基本波レーザ光の2つの固
有偏光モードに対応する各成分を同時に外部共振器20
内に導入することができ、波長変換効率を向上させるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光発生装置に関
し、特に、非線形光学結晶素子により波長変換されたレ
ーザ光を発生させるようなレーザ光発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】共振器内部の高いパワー密度を利用して
効率良く波長変換を行うことが従来より提案されてお
り、例えば、外部共振型のSHG(第2高調波発生)
や、レーザ共振器内部の非線形光学素子によるSHG等
が試みられている。
【0003】レーザ共振器内第2高調波発生タイプの例
としては、共振器を構成する少なくとも1対の反射鏡の
間にレーザ媒質及び非線形光学結晶素子を配置したもの
が知られている。このタイプのレーザ光発生装置の場合
には、共振器内部の非線形光学結晶素子において、基本
波レーザ光に対して第2高調波レーザ光を位相整合させ
ることにより、効率良く第2高調波レーザ光を取り出す
ことができる。
【0004】上記位相整合を実現する方法としては、基
本波レーザ光及び第2高調波レーザ光間にタイプI又は
タイプIIの位相整合条件を成り立たせるようにする。す
なわち、タイプIの位相整合は、基本波レーザ光の常光
線を利用して、同一方向に偏光した2つの光子から周波
数が2倍の1つの光子を作るような現象を生じさせるこ
とを原理とするものである。これに対して、タイプIIの
位相整合は、互いに直交する2つの基本波固有偏光を非
線形光学結晶素子に入射することにより、2つの固有偏
光についてそれぞれ位相整合条件を成り立たせるように
するもので、基本波レーザ光は非線形光学結晶素子の内
部において常光線及び異常光線に分かれて第2高調波レ
ーザ光の異常光線に対して位相整合を生じる。
【0005】ところが、タイプIIの位相整合条件を用い
て第2高調波レーザ光を発生させようとする場合、基本
波レーザ光が非線形光学結晶素子を繰り返し通る毎に基
本波レーザ光の固有偏光の位相が変化するため、第2高
調波レーザ光の発生を安定に継続し得なくなる虞れがあ
る。
【0006】すなわち、レーザ媒質において発生された
基本波レーザ光が共振動作によって非線形光学結晶素子
を繰り返し通過する毎に、直交する固有振動(すなわち
p波成分及びs波成分)の位相がそれぞれずれてゆく
と、共振器の各部において基本波レーザ光が効率良く互
いに強め合うような定常状態が得られなくなることによ
り、強い共振状態(強い定在波)を形成できなくなり、
結果として基本波レーザ光の第2高調波レーザ光への変
換効率が劣化すると共に、第2高調波レーザ光にノイズ
を生じさせる虞れがある。
【0007】そこで、本件出願人は、特開平1−220
879号公報において、非線形光学結晶素子によって第
2高調波レーザ光を発生するようになされたレーザ光源
において、基本波レーザ光の共振光路中に、1/4波長
板等の複屈折性素子を挿入することにより、出力レーザ
光として出射する第2高調波レーザ光を安定させるよう
にしたレーザ光源を提案している。
【0008】図3は、上記特開平1−220879号公
報に開示されたレーザ光源、すなわちレーザ光発生装置
の一例を示している。この図3に示すレーザ光発生装置
は、Nd:YAGを用いたレーザ媒質(レーザロッド)
102の入射面に形成された反射面(ダイクロイックミ
ラー)103と、出力用凹面鏡104の内側の反射面
(ダイクロイックミラー)とから成る共振器101を有
しており、この共振器101内に、Nd:YAGのレー
ザ媒質102と、KTP(KTiOPO4 )より成る非
線形光学結晶素子106と、例えば水晶板により構成さ
れた1/4波長板である複屈折素子107とが配置され
ている。
【0009】この共振器101内のレーザ媒質102
は、その入射面103に、励起用半導体レーザ111か
ら射出された励起用レーザ光が、コリメータレンズ11
2、対物レンズ113を通って入射されることにより、
基本波レーザ光LA(ω)を発生する。この基本波レー
ザ光LA(ω)は、非線形光学結晶素子106、複屈折
素子107を通って凹面鏡104の反射面で反射され、
再び複屈折素子107、非線形光学結晶素子106、レ
ーザ媒質102を順次通って上記入射面(反射面)10
3で反射される。従って、基本波レーザ光LA(ω)
は、共振器101のレーザ媒質102の入射面の反射面
103と出力用凹面鏡104の内側の反射面との間を往
復するように共振動作することになる。
【0010】上記1/4波長板のような複屈折素子10
7は、光の伝播方向に垂直な面内において、図4に示す
ように、異常光方向屈折率ne(7)の方向が、非線形光学
結晶素子106の異常光方向屈折率ne(6)の方向に対し
て所定の方位角θだけ、例えばθ=45°だけ傾くよう
な光軸位置に設定される。
【0011】以上の構成において、基本波レーザ光LA
(ω)は共振光路を通って非線形光学結晶素子106を
通過する際に第2高調波レーザ光LA(2ω)を発生さ
せ、この第2高調波レーザ光LA(2ω)が凹面鏡10
4を透過して、出力レーザ光として送出される。
【0012】この状態において、基本波レーザ光LA
(ω)を形成する各光線は、非線形光学結晶素子106
に対して方位角θ=45°だけ傾いた方位に設定された
複屈折素子107を通ることにより、共振器101の各
部におけるレーザ光のパワーは所定のレベルに安定化さ
れる。これは、レーザ媒質102で発生した基本波レー
ザ光LA(ω)を非線形光学結晶素子106を通過する
ように共振動作させてタイプIIの第2高調波レーザ光を
発生させる際に、基本波レーザ光LA(ω)の互いに直
交する2つの固有偏光モード間の和周波発生によるカッ
プリングを複屈折素子107により抑制することによ
り、発振を安定化させるものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、さらに短波
長のレーザ光を得るために、共振器内第2高調波発生タ
イプのレーザ光発生装置からのSHGレーザ光を、外部
共振器に入射して、さらに1/2波長の(元の基本波レ
ーザ光の1/4の波長の)レーザ光を得ることが研究さ
れている。
【0014】ここで従来においては、外部共振器を利用
した波長変換には、主として縦シングルモードの入射光
が利用されてきた。しかるに、タイプIIの共振器内SH
Gを安定化させるために、上述した1/4波長板のよう
な複屈折素子107を用いた場合には、共振器101の
光路長をLとするとき、縦モード間隔c/2L(cは光
速)で2モードの発振が主として得られる。このSHG
レーザ光を外部共振器に入射して、SHGレーザ光を有
効に利用して、外部共振器により波長変換を行う場合、
外部共振器の光路長が上記Lより小さい場合は2モード
を同時に利用できず、効率の良い多段波長変換の障害と
なる。
【0015】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、1/4波長板のような複屈折素子を用い
た第2高調波発生により得られたSHGレーザ光を外部
共振器に入射してさらに高次の高調波(第4高調波以
上)を発生させるようなレーザ光発生装置において、上
記第2高調波発生の際の2モードの発振に基づくレーザ
光を有効に利用でき、効率を向上し得るようなレーザ光
発生装置の提供を目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係るレーザ光発
生装置は、レーザ媒質において発生した基本波レーザ光
を共振器内部に設けられた第1の非線形光学結晶素子を
通過するように共振動作させることにより第2高調波レ
ーザ光を発生させ、当該共振器の2つの固有偏光モード
の内の縦モードの周波数差が、共振器縦モード間隔の半
分の奇数倍となるような第1のレーザ共振器と、内部に
非線形光学結晶素子を有し上記第1の共振器からのレー
ザ光が供給され該第1の共振器の光路長の整数倍の光路
長を有する第2の共振器とを有することにより、上述の
課題を解決する。
【0017】ここで、上記レーザ媒質としては、Nd:
YAG、Nd:YVO4 、LNP、Nd:BEL等が用
いられ、上記非線形光学結晶素子としては、KTP、L
N、BBO、LBO等が用いられる。
【0018】上記第1のレーザ共振器としては、励起光
によって励起されるレーザ媒質において発生した基本波
レーザ光を共振器内部に設けられた非線形光学結晶素子
を通過するように共振動作させることにより、タイプII
の第2高調波レーザ光を発生させると共に、共振器路に
上記基本波レーザ光の2つの偏光モード間の和周波発生
によるカップリングを抑制する光学手段を設けたものを
使用できる。この光学手段には、1/4波長板等の複屈
折素子が使用できる。
【0019】
【作用】外部共振器である上記第2の共振器の光路長
を、2つの固有偏光モードの間の縦モードの周波数差が
共振器縦モード間隔の半分の奇数倍となるような第1の
レーザ共振器の光路長の整数倍とすることにより、第1
のレーザ共振器からのレーザ光の2モード以上を同時に
第2の共振器に導入することができ、多段の波長変換の
効率を上げることができる。
【0020】
【実施例】図1は、本発明に係るレーザ光発生装置の一
実施例の概略構成を示す構成図である。この図1におい
て、励起光源素子としての半導体レーザ素子であるレー
ザダイオード11から、励起光としてのレーザ光が出射
される。この励起レーザ光は、レンズ12で集光され、
レーザ共振器13の凹面鏡14及び1/4波長板15を
介して、例えばNd:YAGを用いたレーザ媒質16に
入射される。凹面鏡14の内側の凹面が反射面14Rと
なっている。レーザ媒質16は、上記励起光に入射に応
じて基本波レーザ光LA(ω)を発生し、この基本波レ
ーザ光LA(ω)が、例えばKTP(KTiOPO4
を用いた非線形光学結晶素子17を通って平面鏡18に
達し、反射面18Rで反射される。
【0021】KTPのような非線形光学結晶素子17
は、タイプIIの位相整合により、上記基本波レーザ光L
A(ω)の2倍の周波数の第2高調波レーザ光LA(2
ω)を発生する。例えば基本波レーザ光LA(ω)の波
長λを1064nmとすると、第2高調波レーザ光LA
(2ω)の波長はλ/2の532nmとなる。凹面鏡1
4の反射面14Rは、上記励起光(例えば波長808n
m)を透過し、レーザ媒質16で発生した基本波レーザ
光LA(ω)を反射するような特性を有し、平面鏡18
の反射面18Rは、基本波レーザ光LA(ω)を反射
し、第2高調波レーザ光LA(2ω)を透過するような
特性を有している。これらの反射面14R、18Rは、
いわゆるダイクロイックミラーにより形成できる。従っ
て、レーザ媒質16で発生した基本波レーザ光LA
(ω)は、レーザ共振器13の反射面14Rと反射面1
8Rとの間を往復進行し、レーザ光の発振が行われる。
【0022】ここで、1/4波長板15は、本件出願人
が、先に特開平1−220879号公報において開示し
た技術に基づき用いられる複屈折性素子であり、非線形
光学結晶素子17に対して方位角θ=45°だけ傾いた
方位に設定された1/4波長板15を通ることにより、
共振器13の各部におけるレーザ光のパワーを安定化す
るためのものである。
【0023】このようなレーザ共振器内第2高調波発生
タイプのレーザ共振器13の基本波レーザ光LA(ω)
の、同じ横モードに対して、隣合う縦モードの間の周波
数差である縦モード間隔Δfは、レーザ共振器13の一
対の対向する反射面14R、18R間の光路長(実効共
振器長)をLとするとき、 Δf=c/2L (cは光速) ・・・(1) となる。さらに、上述した1/4波長板15をレーザ共
振器13内に挿入した構成のタイプII共振器内SHGの
場合には、2つの固有偏光モード(例えばPモードとS
モード)の各偏光の光路差はλ/2となるため、これら
の2つの固有偏光モードにおける縦モードの周波数差
が、共振器縦モード間隔の半分Δf/2の奇数倍とな
る。
【0024】すなわち、図2のA、Bは、2つの固有偏
光モードの各スペクトルをそれぞれ示しており、これら
A、Bの各固有偏光モードのスペクトルにおけるそれぞ
れの縦モード間隔Δfがいずれもc/2Lであるが、一
方の固有偏光モードの縦モードと他方の固有偏光モード
の縦モードとの周波数差は、Δf/2(=c/4L)の
奇数倍(1、3、5、・・・倍)となっている。例えば
図2の例において、一方のスペクトルAの縦モードの周
波数をfA と他方のスペクトルBの縦モードの周波数f
B との間の周波数差fB −fA は、c/4Lとなってい
る。これに対してSHGレーザ光は一方向の偏光として
取り出されるから、これらの各固有偏光モードのそれぞ
れの縦モードの周波数が2倍にされて図2のCに示すよ
うなスペクトルとなり、隣接する縦モードの周波数間隔
はc/2Lとなる。
【0025】ここで、固体レーザ発振器のようにホモジ
ニアス・ライン・ブローディングのレーザ発振器の場合
は、ゲインカーブ(利得の周波数特性曲線)のピークに
最も近いモードの偏光の発振が生じ、そこでゲインが飽
和するため、シングルモード発振が生じるはずである
が、実際にはホールバーニング効果によって多モード発
振が生じてしまうことがある。これは、レーザ共振器1
3内に定在波が存在し、その定在波の節の部分でゲイン
が充分に飽和しないために、これとは異なるモードの発
振が生じるからである。このような基本波レーザ光の同
一偏光モード内に縦マルチモードが存在すると、同一偏
光モード内でモードカップリングに起因するモードホッ
プノイズが発生する虞れがある。
【0026】そこで本件出願人は、特願平2−1258
54号の明細書及び図面において、基本波レーザ光の2
つの偏光モード間の和周波発生によるカップリングを抑
制する光学素子であるいわゆるエタロン等をレーザ共振
器内に設けたり、上記ホールバーニング効果による多モ
ード発振を抑制するためにレーザ媒質16を1/4波長
板15に近接配置すること等を提案している。また、特
願平3−17068号の明細書及び図面において、基本
波レーザ光の2つの固有偏光モード間のカップリングを
抑制する光学素子を設けると共にレーザ媒質を往復する
基本波レーザ光が円偏光となるように偏光を調整する調
整素子とを備えることを提案している。これらの技術に
より、レーザ共振器13におけるホールバーニング効果
を抑制したりモードホップノイズの発生を防止したりす
ることが望ましい。
【0027】次に、このようなレーザ共振器内第2高調
波発生タイプのレーザ共振器13から出射されたSHG
(第2高調波発生)レーザ光LA(2ω)は、モードマ
ッチング用のレンズ19を介して第2の共振器(外部共
振器)20に入射される。この外部共振器20は、平面
鏡21と、例えばβ−BBO(バリウム・ボレート)等
の非線形光学結晶素子22と、凹面鏡23とにより構成
されており、これらの平面鏡21の反射面21Rと凹面
鏡23の反射面23Rとは、この場合の励起光である波
長が532nmのSHGレーザ光LA(2ω)の殆ど全
てを反射する。また、光出力側の凹面鏡23の反射面2
3Rは、非線形光学結晶素子22により発生された波長
が266nmの第4高調波(FHG)レーザ光LA(4
ω)を透過するようになっている。
【0028】ここで、SHGレーザ光LA(2ω)に対
して高い反射率の反射面21Rを有する平面鏡21を介
して励起光であるSHGレーザ光LA(2ω)を共振器
20内に導入するために、この共振器20の光路長lを
上記共振器13の光路長Lの整数倍としている。これ
は、共振器20の透過率の周波数特性を考慮するとき、
該共振器20の縦モード間隔c/2l毎に共振があり、
各共振点では、入力光のパワーが共振器中に吸収されて
内部に蓄積され、出力光も増大して透過率は極大となる
から、図2のDに示すような周波数特性の透過率とな
る。この図2のDに示すような透過率が極大となる位置
に、上述した図2のCに示すSHGレーザ光LA(2
ω)のスペクトルの各モードを含ませる(入れる)た
め、 (c/2l)・m=c/2L (mは整数) ・・・(2) としたものである。この(2)式を整理すると、l=m
・Lとなり、共振器20の光路長lを上記共振器13の
光路長Lのm(整数)倍とすることになる。
【0029】共振器の光路長は短いほど一般に小さいビ
ーム径を得やすいことを考慮して、外部共振器20の光
路長lを上記共振器13の光路長Lに等しく(l=L)
してやることで、第1の共振器13からの出射レーザ光
の各固有モードの全ての成分を第2の共振器20内に導
入することができ、さらに、外部共振器20内に設けら
れた非線形光学結晶素子22により、多段の波長変換を
効率良く行うことができる。
【0030】ここで、図2のDに示す透過率特性の共振
の半値幅をa、極大位置の間隔をbとするとき、いわゆ
るフィネスFは、F=b/aと定義されるが、外部共振
器20の光路長に許容される誤差は、略々L/F以下と
なる。これは、共振器20の光路長をL+ΔLとすると
きの許容誤差ΔLを考察すると、 b=c/(2(L+ΔL)) ≒c/2L (ΔL<<L) ・・・(3) SHGレーザ光の縦モード間隔と外部共振器の透過率極
大点の周波数幅の差が略々b/F以下のとき、効率的に
複数モードが入射される(共振器20内に導入される)
ことから、 |c/2L−c/(2(L+ΔL))|<b/F ・・・(4) ∴|ΔL|<L/F ・・・(5) となる。
【0031】典型的な一例として、このフィネスFを約
300とし、共振器20の光路長Lを80mmとすると
きの許容誤差ΔLは、約0.26mmとなり、実現上さ
ほどの困難はない。なお、これは初期の位置合わせであ
り、2つの共振器13、20の縦モードマッチングに
は、この他にディザ法、Pound-Drever法等のロッキング
が必要である。
【0032】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではなく、例えば、共振器の光路に沿った両端の
一対の反射ミラーの他に、共振器の光路中に折り返し反
射ミラーを設けた構造の共振器を用いてもよい。また、
レーザ媒質や非線形光学結晶素子は、Nd:YAGやK
TPに限定されないことは勿論である。
【0033】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係るレーザ光発生装置によれば、非線形光学結晶素
子を内部に有する共振器の2つの固有偏光モードの内の
縦モードの周波数差が共振縦モード間隔の半分の奇数倍
となるようなSHG(第2高調波発生)レーザ共振器か
らのSHGレーザ光を、内部に非線形光学結晶素子を有
する外部共振器に入射すると共に、この外部共振器の光
路長を、上記SHGレーザ共振器の光路長の整数倍とす
ることにより、SHGレーザ共振器からのレーザ光の2
モード以上を同時に外部共振器に導入することができ、
多段の波長変換の効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ光発生装置の一実施例の概
略構成を示す構成図である。
【図2】該実施例の説明に用いられる周波数特性図であ
る。
【図3】レーザ光発生装置の従来例の概略構成を示す構
成図である。
【図4】図3の従来例に用いられる複屈折性素子の方位
角の説明図である。
【符号の説明】
11・・・・・レーザダイオード 13・・・・・第1のレーザ共振器 14、23・・・・・凹面鏡 15・・・・・1/4波長板 16・・・・・レーザ媒質 17・・・・・第1の非線形光学結晶素子 18、21・・・・・平面鏡 20・・・・・第2の共振器 22・・・・・第2の非線形光学結晶素子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ媒質において発生した基本波レー
    ザ光を共振器内部に設けられた第1の非線形光学結晶素
    子を通過するように共振動作させることにより第2高調
    波レーザ光を発生させる共振器内の2つの固有偏光モー
    ドの間の縦モードの周波数差が、共振器縦モード間隔の
    半分の奇数倍となるような第1のレーザ共振器と、 内部に第2の非線形光学結晶素子を有し上記第1のレー
    ザ共振器からのレーザ光が供給され該第1のレーザ共振
    器の光路長の整数倍の光路長を有する第2の共振器とを
    有して成ることを特徴とするレーザ光発生装置。
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