JP3046562B2 - レーザ装置 - Google Patents

レーザ装置

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JP3046562B2
JP3046562B2 JP9132364A JP13236497A JP3046562B2 JP 3046562 B2 JP3046562 B2 JP 3046562B2 JP 9132364 A JP9132364 A JP 9132364A JP 13236497 A JP13236497 A JP 13236497A JP 3046562 B2 JP3046562 B2 JP 3046562B2
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正樹 常包
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株式会社生体光情報研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第2高調波を発生
する内部共振器型のレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ共振器内に非線形光学結晶を挿入
して高い効率で第2高調波を発生させるレーザ装置にお
いて、そのレーザ装置が複数の縦モードを有する場合、
レーザ光の複数の縦モードそれぞれの第2高調波と同時
に、各縦モード間の和周波が発生する。この和周波の発
生が原因となって、一般にグリーンプロブレムと呼ばれ
る激しいモード競合ノイズが発生する場合がある。現在
様々な応用の面からその解決が待たれており、これまで
いくつかの解決方法が提案されている。
【0003】図9は、従来の低ノイズレーザ装置の一例
であり、1988年発行のオプティクス・レターズ誌
(Optics Letters)第13巻805頁に
記載された、低ノイズの第2高調波光を発生させる内部
共振器型レーザ装置の構成図である。この図9には、レ
ーザ媒質であるNd:YAG結晶31、タイプIIの位
相整合条件を満足する、Nd:YAG結晶31より発せ
られる波長1064nmのレーザ光の第2高調波を発生
させる非線形光学結晶であるKTP結晶32、KTP結
晶32のc軸に対して45°方位に配置された、Nd:
YAG結晶31より発せられる波長1064nmのレー
ザ光に対する1/4波長板33、レーザ共振器を構成す
ると共に、KTP結晶32で発生した第2高調波を出力
する出力ミラー34が示されている。
【0004】このレーザ装置では、1/4波長板33が
KTP結晶32のc軸に対しての45°の方位に配置さ
れているため、共振器内のレーザ光の固有偏光モードが
制御されて、KTP結晶32内で和周波を発生させる非
線形分極の打ち消しが生じ、和周波が発生せず、したが
ってグリーンプロブレムによるノイズは発生しない。ま
た、図10は、異なる方式による低ノイズのレーザ装置
の従来例であり、1992年発行のアイトリプルイー、
ジャーナル オブ カンタム エレクトロニクス誌(I
EEE,Journal of Quantum El
ectronics)28巻、1164頁に記載されて
いる。
【0005】ここには、Nd:YAG結晶41、励起光
37を発するレーザダイオード36、レーザダイオード
36から発せられた励起光37を集光してNd:YAG
結晶41に入射させるレンズ38、Nd:YAG結晶4
1で発せられたレーザ光の第2高調波を発生する、タイ
プIIの位相整合条件を有する非線形光学結晶であるK
TP結晶42、およびKTP結晶42のc軸に対して4
5°方位に偏光した直線偏光光に対して最も高い透過率
が得られるように配置されたブリュースター板43が示
されている。
【0006】このレーザ装置では、KTP結晶42の複
屈折性とブリュースター板43の透過率の偏光方向依存
性により、一般によく知られている複屈折フィルターが
形成され、レーザ光の各縦モード毎に異なる共振器損失
が与えられ、このため、損失の最も少ない1本の縦モー
ドのみが選択的に発振し、したがって和周波が発生せ
ず、ノイズの発生が抑えられる。レーザを単一縦モード
で発振させる方式としては、リング共振器を用いたもの
もよく知られている。
【0007】図11は、さらに異なる方式による低ノイ
ズのレーザ装置の従来例であり、1996年に発行され
たテクニカルダイジェスト オブ アドバンスド ソリ
ッドステート レーザズ(Technical Dig
est of Advanced Solid Sta
te Lasers)ポストデッドラインPD4に記載
されている。
【0008】この従来例では、発振波長幅の広いレーザ
媒質であるNd:YVO4 結晶45が用いられており、
ミラー51〜57によりレーザ共振器が構成されてい
る。また、ここには、光ファイバ端46、コリメートレ
ンズ48および集光レンズ49からなる励起光学系が示
されており、各励起光学系から出射された各励起光は、
各ミラー52,53を透過して、Nd:YVO4 結晶に
入射する。
【0009】さらに、レーザ共振器内には、Nb:YV
4 結晶45で発生したレーザ光の第2高調波を発生す
る非線形光学結晶であるLBO結晶40、及びLBO結
晶40内のレーザモードを調整するためのレンズ41が
配置されている。この従来例では、発振波長幅の広いレ
ーザ媒質であるNd:YVO4 結晶45を用い、光路を
ミラー54、55、56で折り返してレーザ共振器を1
m程度まで長くすることによって、レーザ発振光の縦モ
ードの本数を100本程度まで増やしている。これによ
り、LBO結晶40内で発生する第2高調波光のグリー
ンプロブレムによる各縦モード出力の揺らぎは、それら
多数の縦モードの出力の揺らぎが互いにキャンセルされ
ることによって緩和され、得られる全体の出力の見掛け
上のノイズは低減される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示した1/4波長板を挿入する方法においては、直交す
る2つの偏光モードをそれぞれ各1本の縦モードで発振
させる必要があり、各結晶のコーティングの反射率やミ
ラーのアライメント角度の許容範囲が狭く、かつノイズ
のない状態を長時間維持するためには各部品や共振器全
体を高精度に温度制御する必要がある。
【0011】また、図10に示した、ブリュースター板
を配置する方法においても同様に、1本の縦モードを安
定的に維持するためには、KTP結晶の温度及び共振器
長を高精度に制御する必要がある。また1Wを越える高
出力を取り出す場合には、レーザ媒質中の利得が高くな
りレーザ光の縦モードが複数になりやすく、複数になっ
た場合にはグリーンプロブレムによるノイズが発生する
ため安定性に欠ける恐れがある。
【0012】、さらに、図11に示す従来例において
は、共振器長を長くし、かつ発振する縦モードの本数を
100本以上立てているため発振する波長帯が広がって
しまい、位相整合の波長許容幅に限界があることから波
長変換の効率が低下する恐れがある。また共振器内部に
挿入された光学部材等の反射によって縦モードの分布が
左右されやすく、離れた周波数の縦モードも発振する可
能性があり、その場合にはグリーンプロブレムによるノ
イズが発生する恐れがある。さらに共振器長を1m以上
に長くする必要があるために小型化が困難であって、し
かも共振器の構成が複雑になりやすく、機械的な安定性
が低下する恐れもある。また、レーザ装置に実際に組み
立てるにあたっては、調整のしやすさや設計の自由度が
大きいことも極めて大切である。
【0013】本発明は、上記事情に鑑み、ノイズの発生
を防止し安定的な出力を得ることのできるレーザ装置を
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のレーザ装置は、励起光が入射され励起光のエネルギ
ーによって励起されて複数の縦モードからなるレーザ光
を発生するレーザ媒質、そのレーザ媒質を通過するレー
ザ光の光路を形成するレーザ共振器を構成する2枚のミ
ラー、およびそのレーザ共振器内に配置され、上記レー
ザ媒質で発生するレーザ光を構成する複数の縦モードの
うちの1本の縦モードに起因する第2高調波と、そのレ
ーザ光を構成する複数の縦モードのうちの2本の縦モー
ドに起因する和周波とを発生する非線形光学部材を備
え、上記レーザ媒質で発生するレーザ光を構成する縦モ
ードの波長および位相が、上記非線形光学部材により互
いに同一波長であってかつ互いに弱め合う位相を有する
第2高周波と和周波あるいは和周波どうしを含む、第2
高周波および和周波が発生される条件に、調整されてな
ることを特徴とする。
【0015】グリーンプロブレムは、レーザ媒質で発生
したレーザ光が第2高周波や和周波に変換される際の、
第2高周波や和周波による、もともとのレーザ光のエネ
ルギーの奪い合いが原因となって発生するものであり、
詳細な説明は後にまわすが、第2高周波と和周波あるい
は和周波どうしが互いに同一の波長かつ互いに弱め合う
位相を有する場合、そのようなエネルギーの奪い合いが
抑制され、グリーンプロブレムの発生が抑えられる。
【0016】ここで、上記本発明のレーザ装置におい
て、上記2枚のミラーのうちの1枚のミラーが、上記非
線形光学部材から出射した第2高調波および和周波をそ
の非線形光学部材に向けて反射するものであって、その
1枚のミラーの、第2高調波および和周波に対する反射
率が、上記の条件を満足する反射率に調整されてなるこ
とが好ましい。
【0017】ミラーの反射率が低過ぎると、上記の条件
に合致しないこととなり、ミラーの反射率もグリーンプ
ロブレムの抑制に大きく関与している。また、上記本発
明のレーザ装置において、上記レーザ媒質が、レーザ共
振器を構成する2枚のミラーに挟まれた上記レーザ光の
光路上の位置に関し、その光路に沿って、それら2枚の
ミラーのいずれからも、それら2枚のミラーに挟まれた
レーザ光の光路全長の長さの1/3以上離れた位置に配
設されてなることが好ましい。
【0018】レーザ媒質をレーザ共振器内の中央付近に
置くと、グリーンプロブレムが抑えられ安定的に発振す
る。これは、このような配置条件の場合、中央の縦モー
ドのエネルギーが大きく、その両側のエネルギーがその
約半分になるように縦モードのエネルギーが分布し、こ
の場合レーザ媒質内に蓄えられたエネルギーが効率良く
取り出され、縦モードどうしの位相が安定し、グリーン
プロブレムの抑制に寄与しているものと考えられる。
【0019】また、上記本発明のレーザ装置において、
上記レーザ共振器内にレーザ光の縦モードの本数を制限
する光学部材が配設されてなることが好ましい。こうす
ることにより、縦モード間隔の飛びを避けることがで
き、グリーンプロブレムが発生する可能性が低減され
る。さらに、上記本発明のレーザ装置において、上記レ
ーザ媒質で発生するレーザ光を構成する複数の縦モード
のうち互いの周波数が最も離れた2つの縦モードの周波
数の相違が1.5GHz以内となるように調整されてな
ることが好ましい。
【0020】後述する実施例に示すように、周波数が最
も離れた2つの縦モードどうしの周波数が1.5GHz
よりも離れていても、前述の条件が満足されるときはグ
リーンプロブレムの発生は抑えられるが、周波数が最も
離れた2つの縦モードどうしの周波数が1.5GHz以
内にまで挟まると、そのレーザ光に含まれる縦モードの
ほとんど全てが上記の条件を満足し、グリーンプロブレ
ムの発生が極めて安定的に抑えられる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。以下に第1実施形態として説明するレーザ装
置は、励起光が入射され励起光のエネルギーにより励起
されて複数の縦モードからなるレーザ光を発生するレー
ザ媒質、上記レーザ媒質で発生しそのレーザ媒質を経由
する第1の光路に沿う方向に出射されたレーザ光を、そ
のレーザ光が第1の光路に沿ってレーザ媒質に戻る方向
に反射する第1のミラー、上記第1の光路上の、第1の
ミラーに対しレーザ媒質を間に挟んだ位置に配置され、
励起光を透過させてその励起光をレーザ媒質に入射させ
るとともに、そのレーザ媒質から出射されたレーザ光
を、第1の光路の延びる方向とは異なる方向に延びる第
2の光路に沿う方向に反射する第2のミラー、第2の光
路上に配置され、上記第2のミラーにより第2の光路に
沿う方向に反射されたレーザ光を、その第2の光路の延
びる方向とは異なる方向に延びる第3の光路に沿う方向
に反射する第3のミラー、第3の光路上に配置され、上
記第3のミラーにより第3の光路に沿う方向に反射され
たレーザ光を、そのレーザ光が第3の光路に沿って第3
のミラーに戻る方向に反射する第4のミラー、および第
3のミラーと第4のミラーとの間の第3の光路上に配置
された、上記レーザ媒質で発生したレーザ光を構成する
複数の縦モードのうちの1本の縦モードに起因する第2
高周波と、そのレーザ光を構成する複数の縦モードのう
ちの2本の縦モードに起因する和周波とを発生する非線
形光学部材を備え、第3の反射ミラーが、レーザ媒質で
発生したレーザ光を反射するとともに非線形光学部材で
発生した第2高周波および和周波を透過するものであ
り、第4のミラーが、レーザ媒質で発生したレーザ光
と、非線形光学部材で発生した第2高周波および和周波
との双方を反射するものであるレーザ装置である。
【0022】また、第1実施形態の説明の次に説明する
第2の実施形態のレーザ装置は、レーザ媒質が、第1の
光路上に配置されていることに代わり、第2の光路上に
配置されてなるレーザ装置である。上記本発明の第1な
いし第2の実施形態によれば、共振器内のレーザモード
を調整するにあたり、第1のミラーを第1の光路に沿う
方向に移動させることができるとともに、第4のミラー
を第3の光路に沿う方向に移動させることができ、した
がって調整の自由度が高く、第3のミラーを凹面ミラー
とした場合にその凹面ミラーの曲率はゆるやかでよく、
第3のミラーと第4のミラーとの間隔を広くとることが
でき、第4のミラーの位置を変化させたことに対する特
性の変化率も小さく、したがってグリーンプログラムの
発生を抑えるための調整も容易であり、長期安定性にも
優れている。このようなことから設計の自由度も大幅に
向上する。
【0023】また、上記本発明の第1ないし第2の実施
形態によれば、非線形光学部材により発生した第2高調
波を上記第3のミラーを出力ミラーとして外部に取り出
すことができる。ここで、上記第1ないし第2の実施形
態において、上記第3のミラーが凹面ミラーであること
が好ましい。
【0024】レーザ媒質の熱レンズ効果を補償し、ま
た、この第3のミラーと上述した第4のミラーとの間に
配置された非線形光学部材内でのレーザモードを狭め、
第2高調波を高効率で発生させるためである。また、上
記第1ないし第2の実施形態において、上記第1、第2
および第3の光路のうちのいずれかの光路上に、レーザ
光の縦モードの本数を制限する光学部材を備えることが
好ましい。
【0025】レーザ媒質で発生する縦モードの本数を制
限すると、非線形光学部材における位相整合条件の波長
依存性の影響が少なくなって、第2高調波への波長変換
効率が向上する。また、縦モードの本数の減少は、前述
したように、グリーンプロブレムの抑制にも大きく貢献
する。さらに、第1実施形態において、上記レーザ媒質
に対し第2のミラーを間に挟んだ位置に配置された、励
起光をレーザ媒質内に集光する、励起光の集光位置を上
記第1の光路に沿う方向に調整自在な集光光学部材を備
えることが好ましく、またこれと同様に、本発明の第2
実施形態において、レーザ媒質に対し上記第2のミラー
を間に挟んだ位置に配置された、励起光をそのレーザ媒
質内に集光する、励起光の集光位置を上記第2の光路に
沿う方向に調整自在な集光光学部材を備えることが好ま
しい。
【0026】励起光の集光位置を調整可能にすることに
より、レーザ媒質内での励起モードとレーザモードとの
重なりを最適に調整することができ、励起光のパワーを
上げたときそのパワーに応じてその集光位置を調整する
ことにより、その励起光のパワーに見合ったレーザ出力
を得ることができる。図1は、本発明のレーザ装置の第
1実施形態の構造を示した図である。
【0027】この図1に示すレーザ装置には、レーザ媒
質の1つである、直径5mm、長さ5mmのNd:YA
G結晶5が配置されており、このNd:YAG結晶5に
は励起光20が照射される。励起光20は、光ファイバ
21に導かれてその端面21aから出射し、コリメート
レンズ22によりコリメートされ、さらに集光レンズ2
3を経由し、上述の第2のミラーの一例である平面ミラ
ー2を透過してNd:YAG結晶5内に集光する。ここ
で、集光レンズ23は、図示の矢印A−B方向に移動自
在な可動ステージ24上に固定されており、その集光レ
ンズ23の位置が調整される。
【0028】また、平面ミラー2は、上述の第2のミラ
ーの一例であり、ここではNd:YAG結晶5での発振
レーザ光の波長1064nmの光に対して99.9%以
上の高い反射率を有し、励起光の波長809mmの光に
対して95%の透過率を有している。またNd:YAG
結晶5の両端面5a,5bには、発振レーザ光(波長1
064nm)に対して反射率0.1%以下、励起光(波
長809nm)に対して反射率0.5%以下の誘電体膜
が形成されている。
【0029】Nd:YAG結晶5の内部では、励起光の
エネルギーによりレーザ発振が生じて、上述した波長1
064nmのレーザ光が発生し、その発生したレーザ光
は、第1の光路11に沿う方向に、Nd:YAG結晶5
から出射する。第1の光路11上には、レーザ光(波長
1064nm)に対して99.9%の反射率を有する平
面ミラー1(上述の第1のミラーの一例)が配置されて
いる。本実施形態では、平面ミラー1と平面ミラー2と
の間隔は30cmであり、Nd:YAG結晶5は、平面
ミラー2に近接した位置に配置されている。
【0030】この図1に示す第1実施形態には、さら
に、第1の光路11にブリュースター板8が配置されて
いる。このブリュースター板8は、その透過率が最も高
い偏光の方位が、第2高周波や和周波を発生するKTP
結晶6(KTP結晶6に関しては後述する。)の結晶軸
の1つであるc軸の方位に対して45°になるように固
定されている。この条件のとき、KTP結晶6における
第2高調波の発生効率が最も高まると同時に、複屈折フ
ィルタとして最も効果的に波長選択作用をなすために発
振スペクトルの縦モード本数が大幅に減少し、位相整合
条件の波長依存性の影響が少なくなり、第2高調波への
変換効率がさらに向上する。また、発振スペクトルの縦
モード本数が大幅に減少することから、後述するよう
に、グリーンプロブレムも有効に抑制される。
【0031】ただし、このブリュースター板8を配置し
た目的は、レーザ光の縦モードを1本に制限することで
はなく、周波数軸上で等間隔ではない、離れた位置にレ
ーザ発振の縦モードが発生するのを抑えるためである。
Nd:YAG結晶5から平面ミラー2側に出射したレー
ザ光は、第1の光路11の延びる方向とは異なる方向に
延びる第2の光路12に沿う方向に反射する。この第2
の光路12上には、波長1064nmの光に対して9
9.9%以上の高い反射率を有するとともに、KPT結
晶6で発生した、波長1064nmのレーザ光の第2高
周波である波長532nmの光に対して95%の透過率
を有する、曲率半径70mmの凹面ミラー3(上述の第
3のミラーの一例)が配置されており、この凹面ミラー
3は、第2高調波の出力ミラーとしての作用をなしてい
る。平面ミラー2で反射され第2の光路12に沿って進
んで凹面ミラー3に達したレーザ光は、凹面ミラー3
で、その第2の光路12の延びる方向とは異なる方向に
延びる第3の光路13に沿う方向に反射される。本実施
形態では、平面ミラー2と凹面ミラー3との間の距離は
約25cmである。第3の光路13上には、波長106
4nmの光に対して99.9%以上の高い反射率を有す
るとともに、波長1064nmのレーザ光の第2高調波
である波長532nmの光に対しても99.5%以上の
高い反射率を有する平面ミラー4(上述の第4のミラー
の一例)が配置されており、凹面ミラー3で反射され第
3の光路13に沿って進んだレーザ光は、この平面ミラ
ー4で、第3の光路13に沿って凹面ミラー3に戻る方
向に反射される。本実施形態では、凹面ミラー3と平面
ミラー4との距離は約4cmである。
【0032】凹面ミラー3と平面ミラー4との間の第3
の光路13には、波長1064nmの光を入射すると波
長532の第2高調波を発生する、タイプIIの位相整
合結晶方位を有する非線形光学結晶であるKTP結晶6
が配置されている。KTP結晶6の両端面には、波長1
064nmの光に対して反射率0.2%以下、波長53
2nmの光に対して反射率0.4%以下の誘電体膜が形
成されている。KTP結晶6はそのC軸方向が、ブリュ
ースター板8における透過率が最も高い偏光の方位に対
して45°になるように配置されており、これにより、
第2高調波への変換効率が最大になるように工夫されて
いる。KTP結晶6より双方向に出射される波長532
nmの第2高調波のうち平面ミラー4に向う光は、その
平面ミラー4で反射され、同じ方向にまとめられて凹面
ミラー3より共振器外に取り出される。レンズ7は、5
32nmの光をコリメートするためのレンズである。
【0033】ここで、この図1に示す構造のレーザ装置
の場合、平面ミラー1を第1の光路11の延びる方向に
移動させることにより平面ミラー1と平面ミラー2との
間の間隔を調整することができ、かつ、平面ミラー4を
第3の光路13の延びる方向に移動させることにより凹
面ミラー3と平面ミラー4との間隔を調整することがで
き、これらの調整により、Nd:YAG結晶5の内部に
おける熱レンズ効果を補償してレーザ共振器を安定に保
ち、かつNd:YAG結晶5の内部における、励起モー
ドとレーザモードとの重なりを最適に調整しレーザ発振
の効率を高めることができる。また共振器内のレーザモ
ードの設計の自由度が高く、凹面ミラー3の曲率半径を
70mmと大きくしても第3の光路13に配置されたK
TP結晶6内でのレーザモードを小さく絞ることができ
るため、凹面ミラー3と平面ミラー4との間隔を4cm
程度に長くすることが可能であり、長さの長い非線形光
学結晶を余裕を持って配置することができ、第2高調波
の発生効率を向上させることができる。加えて、凹面ミ
ラー3と平面ミラー4との間の間隔の変動の許容幅も広
く、調整が容易であって、かつ外乱による出力変動の影
響も小さい。したがって、図1に示す構造を採用するこ
とにより、いかなる励起状態においてもその励起状態に
おける最高効率のレーザ出力を得ることができ、またレ
ーザモード調整用のピンホール等を配置する必要もなく
良好な回折限界ビームを得ることができる。
【0034】また、上述したように、集光レンズ23
は、矢印A−B方向に移動可能であり、レーザ光のパワ
ーが最大となるように集光レンズ23の位置が調整され
る。この集光レンズ23の位置を調整すると、Nd:Y
AG結晶5の内部の熱レンズの焦点距離および励起モー
ドが調整され、したがって出力特性がそのレーザ共振器
に応じて最適になるように調整される。
【0035】このように、図1に示す実施形態によれ
ば、調整が容易であってかつレーザ共振器を安定的に保
つことができることから、グリーンプログレムが安定的
に抑制された条件に容易に調整することができる。尚、
図1に示す実施形態では、レーザ媒質の一例としてN
d:YAG結晶が用いられてるが、ここに用いるレーザ
媒質はNd:YAG結晶である必要はなく、Nd:YV
4 結晶であってもよく、Nd:YLF結晶であっても
よく、あるいはその他のいかなるレーザ媒質であっても
よい。励起に使用する励起光源、例えば半導体レーザダ
イオードとしては、使用するレーザ媒質に対応した好適
な波長の励起光を発生させる励起光源が選択される。
【0036】また、この第3実施形態では第2高調波を
発生させる非線形光学材料としてKTP結晶を用いた
が、必ずしもKTP結晶を用いる必要はなく、例えばB
BO結晶であってもよく、LBO結晶であってもよく、
その他の非線形光学材料であってもよい。図2は、本発
明のレーザ装置の第2実施形態の構造を示した図であ
る。
【0037】図1に示す実施形態との相違点はNd:Y
AG結晶5が第2の光路12に配置されている点であ
る。このように、レーザ媒質は、図1に示すように第1
の光路上に配置してもよく、図2に示すように第2の光
路上に配置してもよい。
【0038】
【実施例】以下に図1に示す構成のレーザ装置を用いた
実験結果について説明する。ここでは、図1に示すレー
ザ装置においてレーザ共振器の長さや一部のミラーの特
定の波長に対する反射率を変えながら、出力されるレー
ザ光の縦モードやパワーの時間変動を測定した。
【0039】図3は、図1の構成におけるグリーン出力
(ここでは、第2高調波および和周波は緑色の光である
ため、第2高調波および和周波を総称して「グリーン
光」と称し、それらの出力を総称して「グリーン出力」
と称する)の時間波形を示す図、図4は、レーザ共振器
からわずかに漏れ出た波長1064nmレーザ発振光の
縦モード分布を示す図、図5は出射されるグリーン光の
縦モード分布をファブリベロー干渉計を用いて測定した
結果を示す図である。干渉計の自由スペクトル間隔は共
に3GHzであり、図4および図5中にみられる2つの
スペクトル分布は測定原理上観測される同一のスペクト
ルであり、以下ではいずれか一方の分布について説明を
進める。
【0040】ここでは、図4に示すように、レーザ共振
器ではレーザ発振光の複数の縦モードが観測され、レー
ザ共振器内に配置したKTP結晶内においては、図5の
ように、図4の各縦モードに対応する第2高調波のみで
はなくそれらの各モード間の和周波の発生も観測され、
縦モードの数が増えているが、このように和周波が発生
している状態にあっても、図3に示すように安定したグ
リーン出力が得られた。
【0041】ここで、図4と図5の縦モード分布を比較
することにより、ノイズの発生しない原因について次の
ように説明することができる。図4のような縦モード分
布において図6(A)のように代表的な3つの縦モー
ド、すなわち周波数υ1,υ2,υ3の縦モードの強度
をそれぞれI1,I2,I3、強度比を1:2:1とす
ると、それぞれの縦モードに対応する第2高調波の縦モ
ード分布は理論的にそれぞれの強度の2乗に比例し、図
6(B)に示すように与えられる。また各縦モード間の
和周波は各モードの強度積の2倍に比例し図5(C)に
示すように与えられる。従って通常、それらのモード間
の位相関係がランダムである場合には、得られるグリー
ン光の縦モード分布は、図6(B)に示す各周波数毎の
強度と図6(C)に示す各周波数毎の強度との単純な和
で与えられる。さて、周波数υ1,υ2,υ3がそれぞ
れ等間隔で隣り合う縦モードの周波数である場合には、
υ2の第2高調波2υ2と、υ1とυ3との和周波υ1
+υ3は、ほぼ同じ周波数となる。従ってレーザ発振の
縦モードが図4のように与えられる場合には、グリーン
光の相互の強度分布は図6(D)に示すように中央の2
υ2が最も強くなるはずである。しかしながら測定の結
果が得られたグリーン光の分布を示す図5は、これとは
全く異なるものであり、特に、最も強いはずの2υ2に
おけるグリーン光が逆に弱いというものである。この現
象は以下のように説明することができる。図6(B)の
第2高調波2υ2と図6(C)の和周波υ1+υ3の位
相が常に180度程度ずれていれば、KTP内で発生す
る非線形の分極が互いに打ち消しあい、取り出される2
υ2におけるグリーン光は図6(E)のように弱くなる
ことが導かれる。グリーンプロブレムは、もともとのレ
ーザ光から第2高調波や和周波へのエネルギーの変換効
率の変動や第2高調波と和周波とのエネルギーの奪い合
いに原因を有するものであるため、上記のように各縦モ
ード間の位相が第2高調波と和周波が互いに打ち消し合
い弱めあうように作用する場合、グリーンプロブレムの
発生が抑制されることになる。
【0042】なお、上述の実験において、各縦モードは
きわめて安定しており、KTP結晶の温度や位置、角
度、共振器のアライメントを特別精密に行わなくても縦
モード間の競合いやいわゆるグリーンプロブレムによる
ノイズは発生しなかった。図7は、図1の構成において
平面ミラー1と平面ミラー2との間の距離を10cmと
短くし、その他の間隔は図1を参照して説明した状態の
ままである場合のレーザ発振光の縦モード分布(図7
(A))および出射されるグリーン光の縦モード分布
(図7(B))のファブリベロー干渉形で測定した結果
を示した図である。平面ミラー1と平面ミラー2との間
隔を狭めることに伴い、レーザ発振光の縦モードの間隔
が広がり、縦モードの本数も5本に増加し、その相対的
な強度分布も変化しているが、これはレーザ共振器長が
短くなりレーザ発振の縦モード間隔が広がったこと、お
よびNd:YAG結晶の相対的な位置がレーザ共振器の
中央から端に近づいたために、エネルギーの抽出の分配
効率、すなわち、Nd:YAG結晶に注入されそのN
d:YAG結晶内に溜まったエネルギーをレーザ光の各
縦モードが抽出するときの効率が変化したことを反映し
ている。この構成においても、図7(B)により解るよ
うに、本来最も強度が強いはずの、中央とその両隣の縦
モードとの和周波のモードが弱められており、各縦モー
ド間の位相が常に安定しており、いわゆる同期状態が実
現されていることが分かる。この状態においてもグリー
ンプロブレムは発生しない。
【0043】図8は、図1の構成において、共振器内で
グリーン光を反射している平面ミラー4を、グリーン光
に対し95%の透過率を持つ平面ミラーに交換し、平面
ミラー1と平面ミラー2との間の距離を10cmと短く
した場合のグリーン出力の時間変化を示した図である。
この条件下では、出力に周期的な変動が見られグリーン
プロブレムが起こっていることが解る。このことから上
述のモード同期を実現している大きな要素としてグリー
ン光のKTP結晶への内部反射が作用していることが解
った。すなわちKTP結晶の内部で発生したグリーン光
がKTP結晶の外部で反射されて再びKTP結晶内を通
過する際、可逆的な光パラメトリックによる逆の波長変
換が起こり、グリーン光が1064nmに変換される。
その変換された1064nm光はレーザ発振光と厳密に
同じ波長を有するために干渉を容易に起こし、各縦モー
ドの位相の同期を起こす、あるいはそれを助長するもの
と考えられる。
【0044】先に述べた平面ミラー4をグリーン光に対
し高い透過率を有する平面ミラーに交換した場合におい
ても、平面ミラー1と平面ミラー2の間隔が20cmか
ら40cmまであれば、グリーンプロブレムによるノイ
ズは発生しなかった。これはレーザ媒質Nd:YAGの
レーザ共振器内での相対的な位置に関係しており、レー
ザ共振器内におけるレーザ媒質の位置が、平面ミラー1
および平面ミラー4のいずれからもレーザ共振器長の1
/3以上離れている場合、縦モードの強度は、中央の周
波数の縦モードの強度が最も高く、その両端の周波数の
縦モードが約その半分の強度になるように分布する。こ
れは、そのような縦モード分布において、空間的には、
中央の周波数の縦モードが抽出しきれなかったレーザ媒
質中の空間的なエネルギー分布を、その両隣の周波数の
縦モードが二分割するようにエネルギーを抽出すること
で抽出効率が最大になるためであり、時間的には、エネ
ルギー抽出の時間積分を考えた場合、それぞれの縦モー
ドが特定の位相差を有する方が、ランダムな位相状態に
比べ、レーザ媒質中に蓄えられたエネルギを効率よく取
り出すことができるためである。従ってそのようなレー
ザ媒質の位置関係においては、発振する縦モードの位相
が同期しやすく、グリーンプロブレムの発生を押えるこ
とができるものと考えられる。
【0045】さらにノイズの発生しないモード同期状態
を考えた場合、それぞれの第2高調波と和周波を発生さ
せるためのKTP結晶の分極成分が互いに弱め合うよう
に干渉する必要があるが、そのように干渉するために
は、レーザ発振している縦モードが周波数軸上で同一間
隔である必要がある。一般のレーザ装置において、構成
する光学部品等の残留的な反射によるいわゆるエタロン
効果や空間的なホールバーニング効果などによって、実
際の発振光の縦モードは等間隔ではなくなる場合も少な
くない。発振する縦モードが等間隔ではない場合には、
各縦モードの位相がたとえ同期していても、それらは互
いに干渉せず、第2高調波のみあるいは和周波のみが単
独で存在する縦モードが発生する場合がある。その時に
はグリーンプロブレムが発生する可能性がある。従って
レーザ共振器内にはレーザ光の縦モードの本数を制限す
る光学部材が配置されて、エタロン効果や空間的なホー
ルバーニング効果などによる縦モードどうしの間隔の飛
びを避けることが望ましい。図1の構成においてはKT
P結晶とブリュースター板とによっていわゆる複屈折フ
ィルターが形成され、発振する縦モードの本数を、一定
間隔に並んだ3から5本程度に制限している。
【0046】またさらに、モード同期が起こりそれらの
第2高調波と和周波が相互に強く干渉するためには、そ
れらの縦モードがすべて位相整合条件を同時に満足する
ように、最も離れた縦モード同士の間隔がなるべく狭い
ことが要求される。今回の実験では図1の構成において
波長1064nmレーザ発振光の最も離れた縦モード同
士の間隔が1.5GHz以下と狭く、かつ本数も少な
い。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ノイズの発生が防止され、安定した出力を得ることので
きるレーザ装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ装置の第1実施形態の構造を示
した図である。
【図2】本発明のレーザ装置の第2実施形態の構造を示
した図である。
【図3】ノイズが起こらない場合のグリーン出力の時間
変化を示した図である。
【図4】ノイズが起こらない場合のレーザ発振光106
4nmの縦モード分布の測定結果を示した図である。
【図5】ノイズが起こらない場合のグリーン出力532
nmの縦モード分布の測定結果を示した図である。
【図6】レーザ発振光の縦モードが位相同期していない
場合や同期している場合に予想されるグリーン出力の縦
モード分布を示した図である。
【図7】平面ミラー1と平面ミラー2との間隔を10c
mまで短くした場合のレーザ発振光1064nmおよび
グリーン出力532nmの縦モード分布の測定結果を示
した図である。
【図8】平面ミラー1と平面ミラー2との間隔を10c
mまで短くし、かつ平面ミラー4をグリーン光に対して
高い透過率を持つものに交換した場合に観測されたグリ
ーン出力の時間変化を測定した結果を示す図である。
【図9】従来の低ノイズのレーザ装置の一例を示す図で
ある。
【図10】異なる方式による従来の低ノイズのレーザ装
置の一例を示す図である。
【図11】さらに異なる方式による従来の低ノイズのレ
ーザ装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1,2,4 平面ミラー 3 凹面ミラー 5 Nd:YAG結晶 6 KTP結晶 8 ブリュースター板 11 第1の光路 12 第2の光路 13 第3の光路 20 励起光
フロントページの続き (56)参考文献 米国特許5446749(US,A) 国際公開97/32374(WO,A1) Optics Letters,Vo l.18 No.24(15 Decembe r 1993)pp.2111−2113 IEEE Journal of Q uantum Electronic s,Vol.28 No.4(April 1992)pp.1164−1168 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/108 - 3/109 G02F 1/35 - 1/39 H01S 3/081 EPAT(QUESTEL) JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光が入射され該励起光のエネルギー
    によって励起されて複数の縦モードからなるレーザ光を
    発生するレーザ媒質、 該レーザ媒質を通過するレーザ光の光路を形成するレー
    ザ共振器を構成する2枚のミラー、および該レーザ共振
    器内に配置され、前記レーザ媒質で発生するレーザ光を
    構成する複数の縦モードのうちの1本の縦モードに起因
    する第2高調波と、該レーザ光を構成する複数の縦モー
    ドのうちの2本の縦モードに起因する和周波とを発生す
    る非線形光学部材を備え、 前記レーザ媒質で発生するレーザ光を構成する縦モード
    の波長および位相が、前記非線形光学部材により互いに
    同一波長であってかつ互いに弱め合う位相を有する第2
    高周波と和周波あるいは和周波どうしを含む、第2高周
    波および和周波が発生される条件に、調整されてなるこ
    とを特徴とするレーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記2枚のミラーのうちの1枚のミラー
    が、前記非線形光学部材から出射した第2高調波および
    和周波を、該非線形光学部材に向けて反射するものであ
    って、該1枚のミラーの、前記第2高調波および和周波
    に対する反射率が、前記条件を満足する反射率に調整さ
    れてなることを特徴とする請求項1記載のレーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記レーザ媒質が、前記レーザ共振器を
    構成する2枚のミラーに挟まれた前記レーザ光の光路上
    の位置に関し、該光路に沿って、該2枚のミラーのいず
    れからも、該2枚のミラーに挟まれた前記レーザ光の光
    路全長の1/3以上離れた位置に配設されてなることを
    特徴とする請求項1記載のレーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記レーザ共振器内にレーザ光の縦モー
    ドの本数を制限する光学部材が配設されてなることを特
    徴とする請求項1記載のレーザ装置。
  5. 【請求項5】 前記レーザ媒質で発生するレーザ光を構
    成する複数の縦モードのうち互いの周波数が最も離れた
    2つの縦モードの周波数の相違が1.5GHz以内とな
    るように調整されてなることを特徴とする請求項1記載
    のレーザ装置。
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