JPH05241478A - 熱定着装置 - Google Patents

熱定着装置

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Publication number
JPH05241478A
JPH05241478A JP7622692A JP7622692A JPH05241478A JP H05241478 A JPH05241478 A JP H05241478A JP 7622692 A JP7622692 A JP 7622692A JP 7622692 A JP7622692 A JP 7622692A JP H05241478 A JPH05241478 A JP H05241478A
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JP
Japan
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toner
temperature
oil
roller
fixing device
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JP7622692A
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English (en)
Inventor
Tomio Ando
富雄 安藤
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JAPAN IMEEJINGU SYST KK
Original Assignee
JAPAN IMEEJINGU SYST KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 離型オイルをほとんど使用することなしにオ
フセットのほとんど発生しない理想的なトナーの熱定着
を行えるようにする。 【構成】 加熱定着ローラ1の表面温度は温度センサ3
により検出され、コントローラ7に入力される。コント
ローラ7は、ゼロクロスオン/オフ回路5を制御して電
源4からヒータ1aへの通電を断続し、ヒータ1aの発
熱による加熱定着ローラ1の表面温度をトナーTの溶融
・軟化の相変態温度域からはみださないように制御す
る。これにより、トナーTのオフセットが防止される。
さらに、ウィック10によりオイルタンク9内からオイ
ル塗布ローラ8に塗布された離型オイルは、加熱定着ロ
ーラ1の表面に薄く均一に拡がり、記録媒体S上のトナ
ーTが加熱定着ローラ1の表面にオフセットすることを
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱定着装置に関し、特に
溶融・軟化の相変態温度域を持つトナーを加熱すること
により記録媒体に熱定着する熱定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子写真では、温度による溶
融・軟化の相変態温度域を持つトナーを用いている。電
子写真に使用するトナーとしては、ポリスチレン,ポリ
スチレンアクリレート,ポリエステル等の樹脂製のもの
があり、何れも溶融・軟化の相変態温度域がある。ここ
で、溶融・軟化の相変態温度域とは、温度により固相と
液相(あるいは軟化相)との中間的な性質を持つ領域を
いい、温度−比熱曲線や示差走査熱量のグラフ等の特異
点域より容易に求めることができる(図10(a)およ
び(b)参照)。この溶融・軟化の相変態温度域を持つ
トナーは、溶融・軟化の相変態温度域よりも低い温度で
は固体としての性質を持つので、熱定着時にコールドオ
フセット現象が非常に発生しやすい。また、逆に、溶融
・軟化の相変態温度域よりも高い温度では液体状態(あ
るいは軟化状態)としての性質が強いので、熱定着時に
ホットオフセット現象が非常に発生しやすくなる。一
方、溶融・軟化の相変態温度域を持つトナーは、溶融・
軟化の相変態温度域内ではトナーが固相から液相(ある
いは軟化相)への中間的な性質をもつので、熱定着が可
能であるとともにコールドオフセットやホットオフセッ
トが発生しにくい。
【0003】ところで、従来の熱定着装置の熱定着条件
は、トナーの熱的条件として実験的あるいは経験的に求
めた妥協的な条件であったり、たまたま得られているニ
ップ幅で決まるニップ時間でトナーを熱定着可能な加熱
部の温度を実験的に求めて使用していた。このため、ト
ナーの熱的条件や加熱部の熱的条件は考慮せずに、一般
に、130°C以上の高温で定着しているものが多かっ
た。
【0004】例えば、溶融・軟化の相変態温度域が64
〜70°Cであるポリエステル製のトナーをPFA(テ
トラ・フルオロ・エチレンとパー・フルオロ・アルキル
ビニルエーテルとの共重合体)の被覆層を表面に有する
加熱定着ローラにて熱定着させる場合、加熱定着ローラ
の加熱部(トナーと接している部分)の温度としては実
験的に求められた130°Cという値が用いられてお
り、さらにヒータコントローラのコントロール性能や温
度センサの性能等を考慮していないこともあって、実際
には、加熱部の温度は設定温度(この場合は、130°
C)に対してドリフト5°C(+5°C,−5°C)位
の温度の制御ばらつきを生じているのが現状である。仮
に、トナー初期温度は20°Cとして、さらに、温度の
制御ばらつきもないと仮定すると、このときのトナー層
内の温度分布をシミュレーションすれば、図9に示すよ
うな結果が得られる。図9のグラフからも分かるよう
に、130°Cという加熱部の設定温度条件では、どん
なニップ時間でもトナー層内の温度分布のすべてが溶融
・軟化の相変態温度域に入ることはなかった。さらに、
加熱部表面の温度変化が大きいので、熱定着時にホット
オフセットやコールドオフセットがさらに発生しやすい
条件で定着を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の熱定着
装置では、トナーの熱定着条件と加熱部の温度変化条件
とは、実験的・経験的(たまたま決めた場合も含む)に
求められた妥協的な値であったので、どんなニップ時間
でもトナーの溶融・軟化の相変態温度域内に入ることは
なく、非常にコールドオフセットやホットオフセットと
いった悪い現象が発生しやすく、定着の安定性も悪いと
いう問題点があった。
【0006】また、加熱部表面にシリコン系オイル等で
なる離型オイルを塗布することによってオフセット現象
を防いでいたが、離型オイルの均一多量塗布機構のため
に熱定着装置が大型化してしまうという問題点があっ
た。特に、ポリエステル系のシャープメルト型のトナー
を用いたフルカラートナー等の場合、どうしてもホット
オフセットを防止できないために、シリコンオイル等の
離型オイルを加熱定着ローラ等の加熱部に多量に塗布す
ることにより、多量の離型オイルの力でホットオフセッ
トを防止しているのが現状である。
【0007】しかしながら、離型オイルとしてシリコン
系オイルを加熱部表面にPFAやPTFE(ポリ・テト
ラ・フルオロ・エチレン)等のフッ素系の被覆層を有す
る加熱部に多量に塗布した場合、加熱部表面の表面張力
に比べてシリコン系オイルの表面張力の方が大きめなた
め、均一に加熱部表面に塗布することが不可能となり、
加熱部表面にPFAやPTFE等のフッ素系の被覆層を
有する加熱部を使用することが不可能となり、寿命の低
いゴム系の被覆層を有する加熱部を使用しなければなら
ないという大きな問題点があった。
【0008】さらに、シリコン系オイルを加熱部に多量
に塗布すると、多量のシリコン系オイルが記録媒体上に
も付着されてしまうので、記録媒体が油っぽくなってし
まうという問題点があった。
【0009】本発明の目的は、上述の点に鑑み、離型オ
イルをほとんど使用することなしにオフセット現象のほ
とんど発生しない理想的なトナーの熱定着を行うことが
できるようにした熱定着装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の熱定着装置は、
溶融・軟化の相変態温度域を持つトナーを加熱すること
により記録媒体に熱定着する熱定着装置において、記録
媒体上に形成されたトナー層の加熱部に接する表面近傍
から記録媒体に接する裏面近傍までの温度分布がトナー
の溶融・軟化の相変態温度域内に収まるように加熱温度
を定め、さらに加熱部の温度変化をトナーの溶融・軟化
の相変態温度域からはみ出さないように加熱部の温度を
制御するようにしたことを特徴とする。また、離型オイ
ルに、
【化5】 で示される構造,
【化6】 で示される構造,
【化7】 で示される構造,または
【化8】 で示される構造を持つものを使用することを特徴とす
る。
【0011】
【作用】本発明の熱定着装置では、加熱部に離型オイル
を塗布する機構を設けるとともに、記録媒体上に形成さ
れたトナー層の加熱部に接する表面近傍から記録媒体に
接する裏面近傍までの温度分布がトナーの溶融・軟化の
相変態温度域内に収まるように加熱時間を定めて加熱部
の表面温度を制御することにより、離型オイルをほとん
ど使用することなしにオフセットのほとんど発生しない
理想的なトナーの熱定着を行うことができる。また、熱
定着装置に使用する離型オイルに前記化5,化6,化7
または化8のフッ素系の離型オイルを使用することによ
り、よりいっそう離型オイルをほとんど使用することな
しにオフセットがほとんど発生しない理想的なトナーの
熱定着を行うことができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して詳細に
説明する。
【0013】図1は、本発明の第1実施例に係る熱定着
装置を示す側面図である。本実施例の熱定着装置は、ヒ
ートローラ方式の熱定着装置であり、金属等の円筒体で
形成された加熱定着ローラ1と、加熱定着ローラ1の内
部に配置されたハロゲンランプ等でなるヒータ1aと、
加熱定着ローラ1に圧接するように配置された弾性体等
でなる加圧ローラ2と、加熱定着ローラ1の表面温度を
検出する温度センサ3と、ヒータ1aに通電を行う電源
4と、ヒータ1aと電源4との間の通電を断続するゼロ
クロスオン/オフ回路5と、温度センサ3の出力に基づ
いてゼロクロスオン/オフ回路5をオン/オフ制御する
コントローラ7と、加熱定着ローラ1に接触して従動し
離型オイルを塗布するオイル塗布ローラ8と、離型オイ
ルを収納するオイルタンク9と、一端をオイルタンク9
の離型オイル内に挿入され他端をオイル塗布ローラ8に
対接されたウィック10とから、その主要部が構成され
ている。なお、図1中、符号Sは記録媒体を、Tはトナ
ーをそれぞれ示す。
【0014】加熱定着ローラ1の表面には、PTFE,
PFA等のフッ素系高分子化合物でなる被覆層(図示せ
ず)が設けられている。
【0015】温度センサ3は、小型の熱電対等でなり、
加熱定着ローラ1の表面に接触するように配置され、出
力をコントローラ7に入力している。
【0016】コントローラ7は、ヒータ1aのオン/オ
フを行うゼロクロスオン/オフ回路5にヒータ1aの通
電信号を出力している。コントローラ7は、例えば、温
度ドリフト量が0.3°C、直径40mmの加熱定着ロ
ーラ1での温度リップルがピークトゥーピークで約1°
C以内に設定されている。
【0017】オイル塗布ローラ8は、シリコンスポンジ
ローラ,フェルトローラ等で形成され、含浸する離型オ
イルを加熱定着ローラ1の表面に塗布するものである。
【0018】ウィック10は、耐熱性フェルト,金属メ
ッシュ等で形成され、毛細管現象を利用してオイルタン
ク9内の離型オイルを吸い上げ、オイル塗布ローラ8に
供給するものである。
【0019】なお、離型オイルは、
【化9】 で示される構造,
【化10】 で示される構造,
【化11】 で示される構造,または
【化12】 で示される構造を持つものが使用される。
【0020】次に、このように構成された第1実施例の
熱定着装置の動作について説明する。
【0021】熱定着装置が起動されると、コントローラ
7によりゼロクロスオン/オフ回路5がオンされ、電源
4からヒータ1aに通電が行われてウォーミングアップ
が開始される。
【0022】温度センサ3により検出された加熱定着ロ
ーラ1の表面温度がトナーTの溶融・軟化の相変態温度
域内の所定温度になると、ウォーミングアップが完了
し、これ以降はコントローラ7によりゼロクロスオン/
オフ回路5がオン/オフ制御されて、加熱定着ローラ1
の表面温度がトナーTの溶融・軟化の相変態温度域から
はみださないように制御される。
【0023】次に、加熱定着動作が開始されると、加熱
定着ローラ1が時計方向(図1で見て)に回転駆動さ
れ、これに従動して加圧ローラ2が反時計方向に回転す
る。また、ウィック10よりオイルタンク9内から吸い
上げられた離型オイルは、加熱定着ローラ1の回転に従
動するオイル塗布ローラ8を介して加熱定着ローラ1の
表面に塗布される。このとき、離型オイルは、非常に少
ない量で加熱定着ローラ1の表面にきわめて薄く均一に
拡がり、離型のためのコート層を形成する。
【0024】そして、記録媒体Sが加熱定着ローラ1と
加圧ローラ2との間に挿入されると、記録媒体S上のト
ナーTが加熱定着ローラ1からの伝熱により熱溶融され
るとともに、加圧ローラ2からの圧力により記録媒体S
上に定着される。このとき、加熱定着ローラ1の表面に
は、離型オイルでなるきわめて薄いコート層が存在して
いるので、記録媒体S上のトナーTが加熱定着ローラ1
の表面に付着することが確実に防止される。
【0025】いま、トナーTの定圧比熱をCpt 、真密
度をρt 、熱伝導率をλt 、初期温度をtT 、トナー層
の表面からの深さをx、求める深さxでのトナー温度を
obとし、加熱定着ローラ1の加熱部(トナーと接して
いる部分)の表面の定圧比熱をCph 、密度をρh 、熱
伝導率をλh 、温度をtH とし、ニップ時間をτ、トナ
ーTと加熱部との瞬時境界温度をtm とすると、トナー
Tの熱取得率bt および加熱部表面での熱取得率b
h は、 bt =SQR(Cpt ×ρt ×λt ), bh =SQR(Cph ×ρh ×λh ) となる。ただし、関数SQRは、平方根を表す。
【0026】このトナーTの熱取得率bt および加熱部
表面での熱取得率bh より、トナー層と加熱部との瞬時
境界温度tm は、トナーTと加熱部表面との材質で決定
されるため、 tm =(bt ×tT +bh ×tH )/(bt +bh ) のように求まる。
【0027】次に、トナー層への熱伝導を考えると、い
わゆる非定常熱伝導問題であるので、トナー層への熱の
拡散を考え、トナー層の熱拡散率κを導入すると、κ
は、 κ=λt /(Cpt ×ρt ) のようになる。
【0028】深さxとニップ時間τとに対して、熱方程
式を立てると、数1に示すようになる。
【0029】
【数1】
【0030】数1で示される熱方程式の解は、数2のよ
うになる。
【0031】
【数2】
【0032】数2で、β=x/{2×SQR(κ×
τ)}とおくと、数3が得られる。
【0033】
【数3】
【0034】よって、求める温度tobは、数4のように
なる。
【0035】
【数4】
【0036】数4は、熱関数erfを用いると、 tob=erf(β)×(tT −tm )+tm と表せる。
【0037】よって、上式に従って、トナー層の表面近
傍xs とトナー層と記録媒体Sとの境界点xd との間の
各温度がトナーTの溶融・軟化の相変態温度域内に収ま
るように、加熱温度,トナー材質,加熱部材質およびニ
ップ時間τを定めれば、トナーTの固相と液相(あるい
は軟化相)との中間の非常にオフセットしにくい状態で
トナーTを熱定着させることができる。
【0038】図2は、本実施例の熱定着装置において定
められた熱定着条件下での温度とニップ時間との関係を
示すグラフである。このグラフは、加熱部(トナーTと
接している部分)の温度が110°C、トナーTの初期
温度が20°Cのときに、溶融・軟化の相変態温度域が
64〜70°Cであるポリエステル製のトナーTをPF
Aの被覆層を表面に有する加熱定着ローラ1にて熱定着
させた場合のトナー層内の温度分布をシミュレーション
した結果を示す。図2に示す熱定着条件では、ニップ時
間τが0.13sec以上にて、トナー層内のトナー・
加熱部境界点,トナー層中間点およびトナー・記録媒体
境界点の各点の温度がトナーTの溶融・軟化の相変態温
度域内に入り、非常にオフセットの少ないトナーTの熱
定着が可能になることが分かる。
【0039】実際に、図2に示す熱定着条件でトナーT
を記録媒体Sに熱定着させると、離型オイルをほとんど
使用しなくても、コールドオフセットおよびホットオフ
セットがほとんど発生しない理想的なトナーTの熱定着
を行うことができることが確認された。
【0040】今までの説明は、仮に、加熱部の温度変化
がないという仮定の下で行ってきたが、実際には、温度
の制御性能,ヒータ1aの発熱量,加熱部の伝熱等によ
り、加熱部の表面温度は変化する。
【0041】ここで、先の溶融・軟化の相変態温度域が
64〜70°CのトナーTにおいて、先に説明した加熱
部の温度とトナー層内で加熱部の表面近傍および記録媒
体の表面近傍の温度との関係は、加熱部温度が107.
5゜Cのときに加熱部近傍トナー温度が68.4゜C、
記録媒体近傍トナー温度が64.0゜Cとなり、加熱部
温度が110.4゜Cのときに加熱部近傍トナー温度が
70.0゜C、記録媒体近傍トナー温度が65.4゜C
となる。ただし、トナーTの初期温度20°C、ニップ
時間は0.2秒と固定した。
【0042】この結果から、加熱部の表面温度の変化
は、ピークトゥーピークで110.4−107.5=
2.9°Cでなくてはならない。しかしながら、先に説
明したように、本例の加熱部の温度変化量は、温度ドリ
フト量が0.3°C、直径40mmの加熱定着ローラ1
での温度リップルがピークトゥーピークで約1°C以内
であるので、最大でピークトゥーピークが1.3°C以
下である。したがって、本例では、加熱部表面の温度を
107.5°C以上、110.4°C以下に保つことは
容易であり、オフセットの少ない良好な定着画像を出力
できることが確認された。
【0043】また、離型オイルに前記化9,化10,化
11または化12のフッ素系オイルを使用すると、極微
量のオイル塗布のみで、オフセットがさらにほとんど発
生せず、記録媒体Sが油っぽくならない非常に良好な定
着画像の出力が長期にわたって実現できることが確認さ
れた。
【0044】図3は、図1中に示したオイル塗布ローラ
8の代わりに使用されて好適なオイル塗布ウェッブ31
を配置した熱定着装置を示す側面図である。このオイル
塗布ウェッブ31は、サプライローラ32とテイクアッ
プローラ33との間にシート,コルゲーション処理され
たひだ状のシート,不織布またはファイバ状に形成され
たウェッブベルト34に前記化9,化10,化11また
は化12の離型オイルを含浸させて掛け渡したものであ
る。オイル塗布ウェッブ31は、経時的に少しずつサプ
ライローラ32から新しいウェッブベルト34を送り出
し、ウェッブベルト34により加熱定着ローラ1の表面
に前記化9,化10,化11または化12の離型オイル
を極微量ずつ供給し、ウェッブベルト34を少しずつテ
イクアップローラ33巻き取るようにしたものである。
【0045】図4は、図1中に示したオイル塗布ローラ
8の代わりに使用されて好適なオイル塗布パッド41な
らびにブレード42および蓄積容器43を配置した熱定
着装置を示す側面図である。オイル塗布パッド41は、
不織布またはファイバ状に形成されており、前記化9,
化10,化11または化12の離型オイルが含浸されて
いる。ブレード42も、シート,コルゲーション処理さ
れたひだ状のシート,不織布またはファイバ状に形成さ
れており、前記化9,化10,化11または化12の離
型オイルが含浸されている。オイル塗布パッド41およ
びブレード42から離型オイルが加熱定着ローラ1の表
面に微量ずつしみ出すことにより、加熱定着ローラ1の
表面にトナーTが付きにくくなる。また、ブレード42
により加熱定着ローラ1の表面から掻き取られたオフセ
ットトナーが蓄積容器43に蓄積される。
【0046】図5は、図4に示した熱定着装置に対し
て、ブレード42に前記化9,化10,化11および化
12で示した4種類の離型オイルのうちの1種類を微量
ずつ含浸させるために、オイルタンク51よりウィック
52を伝わせて供給するようにしたものである。
【0047】図6は、図1中に示したオイル塗布ローラ
8の代わりに使用されて好適なオイル塗布ローラ61を
配置した熱定着装置を示す側面図である。このオイル塗
布ローラ61は、軸体に不織布またはファイバ状の部材
を巻き付けたものであり、前記化9,化10,化11ま
たは化12の離型オイルが含浸されている。オイル塗布
ローラ61から離型オイルが微量ずつしみ出すことによ
り、加熱定着ローラ1の表面にトナーTが付きにくくな
る。本例では、加熱定着ローラ1に対してオイル塗布ロ
ーラ61を対接させて順方向(同一方向)に回転させて
いるが、オイル塗布ローラ61は駆動をかけて順方向に
回転(周速比は1:1でなくてもよい)させることもで
きるし、駆動なしに従動回転(周速比は1:1)させる
ことも可能である。
【0048】図7は、図6に示した熱定着装置におい
て、加熱定着ローラ1に対してオイル塗布ローラ61を
対接させて逆方向に回転させるようにしたものであり、
オイル塗布ローラ61には当然に駆動をかけている。こ
のように、オイル塗布ローラ61を加熱定着ローラ1に
対接させて逆方向に回転駆動することにより、オイル塗
布ローラ61による加熱定着ローラ1のクリーニング効
果を向上させることができる。
【0049】図8は、本発明の第2実施例に係る熱定着
装置を示す側面図である。本実施例の熱定着装置は、定
着無端ベルト方式の熱定着装置であり、図1に示した第
1実施例の熱定着装置における加熱定着ローラ1および
ヒータ1aの代わりに、加熱定着ベルト11,搬送ロー
ラ11a,11bおよび11cならびに単一指向性ヒー
タ11dを使用するようにしたものである。したがっ
て、その他の部材は、図1に示した第1実施例の熱定着
装置における部材と同様に構成されているので、対応す
る部材には同一符号を付してそれらの詳しい説明を省略
する。
【0050】加熱定着ベルト11は、金属等の筒状薄肉
体で形成され、その外周面にはフッ素系高分子化合物で
なる被覆層(図示せず)が設けられている。
【0051】このように構成された第2実施例の熱定着
装置においても、搬送ローラ11a,11bおよび11
cの矢印方向への回転に伴って加熱定着ベルト11が矢
印方向に搬送される点を除いて、図1に示した第1実施
例の熱定着装置におけるのと同様の動作が行われること
はいうまでもない。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録媒体上に形成されたトナー層の、加熱部に接する表
面近傍から記録媒体に接する裏面近傍までの温度分布が
トナーの溶融・軟化の相変態温度域内に収まるように加
熱温度を定めて制御するようにしたことにより、離型オ
イルをほとんど使用することなしにオフセットのほとん
ど発生しない理想的なトナーの熱定着を行うことができ
るという効果がある。また、これにより、離型オイルの
均一多量塗布機構のために熱定着装置が大型化してしま
うことがなくなり、離型オイルの付着により記録媒体が
油っぽくなってしまうこともなくなるという効果があ
る。
【0053】また、離型オイルに、
【化13】 で示される構造,
【化14】 で示される構造,
【化15】 で示される構造,または
【化16】 で示される構造を持つものを使用することにより、より
いっそう離型オイルを使用することなしにオフセットが
さらにほとんど発生しない理想的なトナーの熱定着を行
うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る熱定着装置を示す側
面図である。
【図2】第1実施例の熱定着装置により定められた熱定
着条件下での温度とニップ時間との関係を示すグラフで
ある。
【図3】図1中に示したオイル塗布ローラの代わりに使
用されて好適なオイル塗布ウェッブを配置した熱定着装
置を示す側面図である。
【図4】図1中に示したオイル塗布ローラの代わりに使
用されて好適なオイル塗布パッドおよびブレードを配置
した熱定着装置を示す側面図である。
【図5】図4に示した熱定着装置に対してオイルタンク
およびウィックを配置した熱定着装置を示す側面図であ
る。
【図6】図1中に示したオイル塗布ローラの代わりに使
用されて好適なオイル塗布ローラを配置した熱定着装置
を示す側面図である。
【図7】図6に示した熱定着装置において加熱定着ロー
ラに対してオイル塗布ローラを逆方向に回転させるよう
にした熱定着装置を示す側面図である。
【図8】本発明の第2実施例に係る熱定着装置を示す側
面図である。
【図9】本発明の熱定着装置におけるのとは異なる熱定
着条件下での温度とニップ時間との関係を示すグラフで
ある。
【図10】温度−比熱曲線および示差走査熱量のグラフ
を示す図である。
【符号の説明】
1 加熱定着ローラ 1a ヒータ 2 加圧ローラ 3 温度センサ 4 電源 5 ゼロクロスオン/オフ回路 7 コントローラ 8 オイル塗布ローラ 9 オイルタンク 10 ウィック 31 オイル塗布ウェッブ 32 サプライローラ 33 テイクアップローラ 34 ウェッブベルト 41 オイル塗布パッド 42 ブレード 43 蓄積容器 51 オイルタンク 52 ウィック 61 オイル塗布ローラ S 記録媒体 T トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C10N 40:36

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融・軟化の相変態温度域を持つトナー
    を加熱することにより記録媒体に熱定着する熱定着装置
    において、 加熱部に設けられ離型オイルを加熱部に塗布する離型オ
    イル塗布機構と、 記録媒体上のトナー層の加熱部に接する表面近傍から記
    録媒体に接する裏面近傍までの温度分布がトナーの溶融
    ・軟化の相変態温度域内に収まるように加熱時間を定め
    て加熱部の表面温度を制御する制御手段とを有すること
    を特徴とする熱定着装置。
  2. 【請求項2】 前記離型オイルが、 【化1】 で示される構造を持つことを特徴とする請求項1記載の
    熱定着装置。
  3. 【請求項3】 前記離型オイルが、 【化2】 で示される構造を持つことを特徴とする請求項1記載の
    熱定着装置。
  4. 【請求項4】 前記離型オイルが、 【化3】 で示される構造を持つことを特徴とする請求項1記載の
    熱定着装置。
  5. 【請求項5】 前記離型オイルが、 【化4】 で示される構造を持つことを特徴とする請求項1記載の
    熱定着装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4809901A (en) * 1981-10-05 1989-03-07 Raychem Corporation Soldering methods and devices
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