JPH05240714A - 耐火物の侵食位置計測センサ - Google Patents

耐火物の侵食位置計測センサ

Info

Publication number
JPH05240714A
JPH05240714A JP4273892A JP4273892A JPH05240714A JP H05240714 A JPH05240714 A JP H05240714A JP 4273892 A JP4273892 A JP 4273892A JP 4273892 A JP4273892 A JP 4273892A JP H05240714 A JPH05240714 A JP H05240714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor
conductor
sheath tube
tube
sensor element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4273892A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshitake Okada
利武 岡田
Koji Shimomura
興治 下村
Akio Arai
明男 新井
Masahiro Tomita
正博 冨田
Nobuyuki Nagai
信幸 永井
Yasuo Yoshida
康夫 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP4273892A priority Critical patent/JPH05240714A/ja
Publication of JPH05240714A publication Critical patent/JPH05240714A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、製鉄業における各種炉および各種樋
や、各種精錬・窯業分野における溶融炉などの耐火物の
侵食監視に用いて好適の侵食位置計測センサに関し、広
範囲の連続的検知や侵食位置の特定,再利用および連続
使用を可能にするとともに、耐火物の急熱,急冷時の亀
裂発生に対しても耐久性を維持できるようにして長期間
に亘る信頼性を確保することを目的とする。 【構成】そこで、内層シース管2内に、3本の導体線3
a〜3cを、高温状態になると絶縁抵抗の低下する絶縁
物5を介して、且つ、相互に平行に配置するとともに、
2本の導体線3b,3cの先端部で接点4を形成し、内
層シース管2の外周に、空隙層(もしくは低密度充填材
層)7を介して外層シース管6を外嵌することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製鉄業における各種炉
(高炉,転炉など)および各種樋(主樋,脱珪樋など)や、
非鉄,ガラス,セメントなど各種精錬・窯業分野におけ
る溶融炉などの耐火物の侵食監視に用いて好適の侵食位
置計測センサに関する。
【0002】
【従来の技術】このような高温炉,耐火物容器,樋等の
内張耐火物の温度状況を正確,迅速に検知することは、
炉等の安全操業や製品の品質管理の上から極めて重要な
ポイントである。このため、従来より、耐火物の温度,
侵食状況を監視するために各種のセンサや監視装置が提
案されている。
【0003】例えば特開昭53−122608号公報
に記載された溶銑樋監視方法では、溶銑樋でその樋材の
損耗の激しい個所(樋材継目,溶銑面レベル)に、温度変
化を電気抵抗変化として検出しうるセンサを設置してい
る。このセンサを成すシース線に、常時、定電流を流
し、センサから取り出される抵抗を計測する。湯もれや
樋材の損耗があると、樋外壁部分の温度が上昇し、これ
によりセンサの電気抵抗も変化する。この変化を検知す
ることで、湯もれや樋侵食損耗による事故が未然に防止
される。
【0004】実公昭57−46355号公報に記載さ
れた溶銑樋監視装置では、溶銑樋の侵食や亀裂の生じや
すい部位の樋材中に、センサが埋設されている。このセ
ンサは、筒状の導体と、その中心を貫き且つ導体内に充
填された絶縁物にて保持された線状の導体とから構成さ
れている。そして、溶銑樋の耐火物に侵食,亀裂等の損
傷が発生すると、上記センサが溶銑に触れ、センサ内の
絶縁物が溶損し、筒状の導体と線状の導体とが導通状態
になる。この導通状態を電気的に検知することにより、
湯もれ等による事故を防止できる。
【0005】また、特願平1−155594号に記載
された耐火物侵食位置計測装置では、一定間隔をあけて
個々に独立配設された複数の金属体と、これらの金属体
の相互間に充填され高温状態になると絶縁抵抗の低下す
る絶縁物(例えばMgO)とを保護管内に収納してなるセ
ンサを耐火物の監視範囲に沿ってそなえ、このセンサに
おける各金属体の相互間の絶縁抵抗を測定する抵抗測定
手段と、その抵抗測定結果に基づき耐火物の侵食量およ
びその侵食発生位置を判定する判定手段と、耐火物の監
視範囲に亘り連続してセンサ内に配設されるセンサ異常
検知用金属体と、この金属体の両端間の抵抗に基づきセ
ンサの異常を検知するセンサ異常検知手段とをそなえて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術では、それぞれ下記のような課題がある。
【0007】前記項目の監視方法では、異常侵食を検
知するためには、1200〜1500℃程度での抵抗変
化を検出しなければならないが、この温度範囲では導体
の抵抗変化は少なく検出が困難であるかもしくは著しく
精度が低い。また、広い範囲で侵食を監視する場合、侵
食位置の特定を行なえない。
【0008】前記項目の監視装置では、センサの溶損
により侵食を検知するため、センサの再利用や連続使用
ができないほか、センサが溶損するまで侵食に対する情
報が得られない。また、前述の監視方法と同様に、広い
範囲で侵食を監視する場合、侵食位置の特定を行なえな
い。
【0009】前記項目の装置では、該装置を主樋の耐
火物に適用した場合、主樋の残銑抜き,補修等による急
冷時に耐火物の亀裂が発生すると、その亀裂発生による
センサの損傷は、センサ異常検知用金属体およびセンサ
異常検知手段により精度良く検出することはできる。し
かし、センサの構造上、保護管と金属体との間に充填し
た絶縁物の充填密度が高いため(MgOを介しての保護
管,金属体間の摩擦係数μ≒1)、高温下での結晶粒成
長,保護管腐食などにより保護管強度が弱くなると、セ
ンサ損傷を生じ、以降、その機能を発揮しない場合があ
った。
【0010】本発明は、このような課題を解決しようと
するもので、広範囲の連続的検知や侵食位置の特定,再
利用および連続使用を可能にするとともに、耐火物の急
熱,急冷時の亀裂発生に対しても耐久性を維持できるよ
うにして長期間に亘る信頼性を確保した、耐火物の侵食
位置計測センサを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の耐火物の侵食位置計測センサ(請求項1)
は、内層シース管内に、少なくとも3本の導体線を、高
温状態になると絶縁抵抗の低下する絶縁物を介して、且
つ、相互に平行に配置するとともに、前記導体線のうち
の2本の先端部で接点を形成し、前記内層シース管の外
周に、空隙層もしくは低密度充填材層を介して外層シー
ス管を外嵌することを特徴としている。
【0012】請求項2のセンサは、少なくとも3本の導
体線を相互に平行に配置するとともに前記導体線のうち
の2本の先端部で接点を形成してなるセンサ素子を、高
温状態になると絶縁抵抗の低下する絶縁物を介して内層
シース管内に複数組そなえ、前記の各センサ素子を前記
内層シース管の長手方向の異なる位置まで延設するとと
もに、前記内層シース管の外周に、空隙層もしくは低密
度充填材層を介して外層シース管を外嵌することを特徴
としている。
【0013】請求項3のセンサは、2本の導体線を相互
に平行にセンサ素子シース管内に配置してなる侵食検知
用センサ素子と、2本の導体線を相互に平行にセンサ素
子シース管内に配置するとともに該2本の導体線の先端
部で接点を形成してなる異常検知用センサ素子とを、内
層シース管内に相互に平行に配置し、前記の各センサ素
子シース管内に、高温状態になると絶縁抵抗の低下する
絶縁物を充填して前記の各センサ素子シース管内におけ
る2本の導体線どうしを絶縁するとともに、前記内層シ
ース管の外周に、空隙層もしくは低密度充填材層を介し
て外層シース管を外嵌することを特徴としている。
【0014】請求項4のセンサは、2本の導体線を相互
に平行にセンサ素子シース管内に配置してなる侵食検知
用センサ素子と、2本の導体線を相互に平行にセンサ素
子シース管内に配置するとともに該2本の導体線の先端
部で接点を形成してなる異常検知用センサ素子とからな
るセンサ組を、内層シース管内に複数組そなえ、前記の
各センサ組を前記内層シース管の長手方向の異なる位置
まで延設するとともに、前記の各センサ素子シース管内
に、高温状態になると絶縁抵抗の低下する絶縁物を充填
して前記の各センサ素子シース管内における2本の導体
線どうしを絶縁し、前記内層シース管の外周に、空隙層
もしくは低密度充填材層を介して外層シース管を外嵌す
ることを特徴としている。
【0015】請求項5のセンサは、筒状の導体管と該導
体管から離隔しながら該導体管の中心部を貫くように配
置される導体線とを対としてなる侵食検知用センサ素子
と、筒状の導体管と該導体管の中心部を貫くように配置
され且つ先端部で前記導体管と接点をなす導体線とを対
としてなる異常検知用センサ素子とを、内層シース管内
に相互に平行に配置し、前記の各導体管内に、高温状態
になると絶縁抵抗の低下する絶縁物を充填して前記の各
センサ素子における導体管と導体線とを絶縁し、前記内
層シース管の外周に、空隙層もしくは低密度充填材層を
介して外層シース管を外嵌することを特徴としている。
【0016】請求項6のセンサは、筒状の導体管と該導
体管から離隔しながら該導体管の中心部を貫くように配
置される導体線とを対としてなる侵食検知用センサ素子
と、筒状の導体管と該導体管の中心部を貫くように配置
され且つ先端部で前記導体管と接点をなす導体線とを対
としてなる異常検知用センサ素子とからなるセンサ組
を、内層シース管内に複数組そなえ、前記の各センサ組
を前記内層シース管の長手方向の異なる位置まで延設す
るとともに、前記の各導体管内に、高温状態になると絶
縁抵抗の低下する絶縁物を充填して前記の各センサ素子
における導体管と導体線とを絶縁し、前記内層シース管
の外周に、空隙層もしくは低密度充填材層を介して外層
シース管を外嵌することを特徴としている。
【0017】請求項1〜6の各センサにおいて、前記導
体線を、スパイラル状芯線もしくは依り線状芯線として
もよいし(請求項7)、請求項3,4の各センサにおい
て、各センサ素子シース管内における2本の導体線のう
ちの一方をスパイラル状芯線、他方を前記スパイラル状
芯線の中心部を貫通する直線状芯線としてもよいし(請
求項8)、請求項1〜8の各センサにおいて、前記外層
シース管の外周面にセラミックテープを被覆してもよい
(請求項9)。
【0018】さらに、請求項10のセンサは、シース管
内に、少なくとも3本の導体線を、高温状態になると絶
縁抵抗の低下する絶縁物を介して、且つ、相互に平行に
配置するとともに、前記導体線のうちの2本の先端部で
接点を形成していることを特徴とし、請求項11のセン
サは、少なくとも3本の導体線を相互に平行に配置する
とともに前記導体線のうちの2本の先端部で接点を形成
してなるセンサ素子を、高温状態になると絶縁抵抗の低
下する絶縁物を介してシース管内に複数組そなえ、前記
の各センサ素子を前記シース管の長手方向の異なる位置
まで延設したことを特徴としている。
【0019】
【作用】上述した本発明の耐火物の侵食位置計測センサ
(請求項1)では、侵食により高温になることに起因して
絶縁物の絶縁抵抗が低下するため、該センサを耐火物の
所定位置に埋設し、先端部で接点を形成していない2本
の導体線間の抵抗を測定し、その抵抗の低下を検出する
ことで耐火物の侵食発生が検知される。また、先端部で
接点をなす2本の導体線間の抵抗を測定することで、セ
ンサ自体の異常が検知される。つまり、先端部で接点を
なす2本の導体線間の抵抗は、通常、低い値であるが、
センサ内で断線が発生した場合にはほぼ無限大となるこ
とから、異常が検知される。さらに、内層シース管と外
層シース管との間に空隙層もしくは低密度充填材層を配
した二重管構造となっているため、シース管相互の摩擦
係数が0に近づき、本センサを埋設した耐火物に収縮,
亀裂等が発生した際に、引っ張りに対してセンサ本体を
保護できる。
【0020】請求項2のセンサでは、各センサ素子毎
に、前述した請求項1と同様の作用が得られるほか、各
センサ素子の配置位置により規定される領域毎に耐火物
の侵食発生を検知することができる。
【0021】請求項3のセンサでは、請求項1のセンサ
とほぼ同様に、侵食検知用センサ素子における2本の導
体線間の抵抗を測定し、その抵抗の低下を検出すること
で耐火物の侵食発生が検知されるほか、異常検知用セン
サ素子における2本の導体線間の抵抗を測定し、その抵
抗がほぼ無限大になったことを検出した場合にセンサの
異常が検知される。また、空隙層もしくは低密度充填材
層を介した内層シース管,外層シース管と、センサ素子
シース管との三重管構造により、請求項1のセンサと同
様に、耐火物の収縮,亀裂発生時の引っ張りに対してセ
ンサ本体を保護できる。
【0022】請求項4のセンサでは、各センサ組毎に、
前述した請求項3と同様の作用が得られるほか、各セン
サ組の配置位置により規定される領域毎に耐火物の侵食
発生を検知することができる。
【0023】請求項5のセンサでは、請求項3のセンサ
とほぼ同様に、侵食検知用センサ素子における導体管,
導体線間の抵抗を測定し、その抵抗の低下を検出するこ
とで耐火物の侵食発生が検知されるほか、異常検知用セ
ンサ素子における導体管,導体線間の抵抗を測定し、そ
の抵抗がほぼ無限大になったことを検出した場合にセン
サの異常が検知される。また、空隙層もしくは低密度充
填材層を介した内層シース管,外層シース管と、導体管
との三重管構造により、請求項1,3のセンサと同様
に、耐火物の収縮,亀裂発生時の引っ張りに対してセン
サ本体を保護できる。
【0024】請求項6のセンサでは、各センサ組毎に、
前述した請求項5と同様の作用が得られるほか、各セン
サ組の配置位置により規定される領域毎に耐火物の侵食
発生を検知することができる。
【0025】また、導体線をスパイラル状芯線または依
り線状芯線とすることにより(請求項7)、導体線自体の
強度が向上し、センサ全体の強度も向上する。請求項
3,4における各センサ素子シース管内における2本の
導体線のうちの一方をスパイラル状芯線、他方をスパイ
ラル状芯線の中心部を貫通する直線状芯線とすることに
よっても(請求項8)、導体線自体の強度が向上し、セン
サ全体の強度も向上する。
【0026】さらに、外層シース管の外周面にセラミッ
クテープを被覆することにより(請求項9)、クッション
性が付与され、センサを耐火物内に埋設した場合に、耐
火物と外層シース管との間の摩擦係数を0〜1の間と
し、外層シース管を耐火物の収縮,亀裂から保護でき
る。
【0027】請求項10のセンサでは、請求項1と同様
に、侵食により高温になることに起因して絶縁物の絶縁
抵抗が低下するため、該センサを耐火物の所定位置に埋
設し、先端部で接点を形成していない2本の導体線間の
抵抗を測定し、その抵抗の低下を検出することで耐火物
の侵食発生が検知される。また、先端部で接点をなす2
本の導体線間の抵抗を測定することで、センサ自体の異
常が検知される。そして、請求項11のセンサでは、請
求項10と同様の作用が得られるほか、請求項2と同様
に、各センサ素子の配置位置により規定される領域毎に
耐火物の侵食発生を検知することができる。
【0028】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明すると、図1(a),(b)は本発明の第1実施例として
の耐火物の侵食位置計測センサ(請求項1に対応)を示
すもので、図1(a)はその縦断面図、図1(b)は図1
(a)のIb−Ib断面図である。
【0029】図1(a),(b)に示すように、本実施例の
センサ1は、センサ全長を1つのゾーン(領域)で監視し
ようとするもので、内層シース管2内に、3本の芯線
(導体線)3a〜3cが、高温状態になると絶縁抵抗の低
下する絶縁物(例えばMgO)5を介して、且つ、相互に
平行に配置され、これらの芯線3a〜3cのうちの2本
の芯線3b,3cは、その先端部で接点4を形成されて
接続されている。
【0030】また、内層シース管2の外周には、空隙層
(もしくは低密度充填材層)7を介して外層シース管6が
外嵌され、さらに、外層シース管6の外周面にセラミッ
クテープ8が被覆されている。
【0031】上述の構成ごとく構成されたセンサ1を耐
火物10の所定位置に埋設することにより、そのセンサ
1の配置範囲内において耐火物10に侵食が生じると、
その侵食により高温になることに起因して、センサ1内
の絶縁物5の絶縁抵抗が低下する。従って、先端部で接
点4を形成していない2本の芯線3a,3bもしくは3
a,3c間の抵抗を測定し、その抵抗の低下を検出する
ことで、耐火物10の侵食発生が検知される。このと
き、測定された抵抗低下度合いに基づいて、耐火物10
の局部侵食を含めた損耗程度も判断できる。
【0032】また、先端部で接点4をなす2本の芯線3
b,3c間の抵抗を測定することで、センサ1自体の異
常を検知することができる。つまり、2本の芯線3b,
3c間の抵抗は、通常、センサ1自体に異常がなければ
低い値となるが、センサ1内で断線が発生した場合には
その断線位置に対応する箇所で芯線3b,3cにも断線
が生じ、芯線3b,3c間は導通しなくなり、その抵抗
はほぼ無限大となることから、センサ1における異常を
検知できる。
【0033】さらに、内層シース管2と外層シース管6
との間に空隙層7を配した二重管構造となっているた
め、シース管2,6相互の摩擦係数が0に近づき、本セ
ンサ1を埋設した耐火物10に収縮,亀裂等が発生した
際に、引っ張りに対してセンサ1の本体を保護できる。
また、外層シース管6の外周面にセラミックテープ8を
被覆することにより、クッション性が付与され、センサ
1を耐火物10内に埋設した場合に、耐火物10と外層
シース管6との間の摩擦係数を0〜1の間とし、外層シ
ース管6を耐火物10の収縮,亀裂から保護できる。
【0034】このように、第1実施例のセンサ1によれ
ば、耐火物10の局部侵食を、センサ1の溶損等により
検知するのではなく、侵食に起因する温度上昇による芯
線3a〜3c相互間の絶縁抵抗の低下から検知するた
め、センサ1の損傷を生じることなく、センサ1の再利
用および連続使用が可能になる。また、点監視ではな
く、センサ1の全長に沿い広範囲に亘る侵食の連続的検
知を行なえる。
【0035】また、芯線3b,3cの先端部で接点4を
形成し、これらの芯線3b,3c間の抵抗を監視してい
るため、耐火物10の膨張,,収縮による亀裂発生に対
して、仮にセンサ1が損傷したとしても、そのセンサ1
の損傷を早期に検知することができる。
【0036】さらに、センサ1が、内層シース管2と外
層シース管とからなる二重管構造とし、これらのシース
管2,6間に空隙層7を設けることで、相互のすべり
性,自由度をもたせるとともに、外側シース管6の外周
面をセラミックテープ8で被覆することにより、耐火物
10に亀裂が生じてもセンサ1の損傷を防止でき、耐火
物10の急熱,急冷時の亀裂発生に対しても耐久性を維
持でき、センサ寿命が大幅に伸び、長期間に亘る信頼性
を確保できる。
【0037】次に、図2,図3により本発明の第2実施
例としての耐火物の侵食位置計測センサについて説明す
ると、図2(a)はその縦断面図、図2(b)は図2(a)の
IIb−IIb断面図、図3はそのセンサに接続される検出
回路の例を示すブロック図である。なお、図中、既述の
符号と同一の符号は、同一部分を示しているので、その
説明は省略する。
【0038】図2(a),(b)に示すように、第2実施例
のセンサ1Aは、センサ全長を2つのゾーン(領域)I,
IIで監視しようとするもので、芯線3a〜3cおよび3
a′〜3c′によりそれぞれ第1実施例と同様に構成さ
れた2組のセンサ素子9,9′が、絶縁物5を介して内
層シース管2内にそなえられ、各センサ素子9,9′
は、内層シース管2の長手方向の異なる位置まで延設さ
れている。そして、第1実施例と同様に、内層シース管
2の外周には、空隙層(もしくは低密度充填材層)7を介
して外層シース管6が外嵌されている。
【0039】このようなセンサ1Aは、例えば、図3に
示すように、溶銑11に接する耐火物(ワークレンガ)1
0内でこの耐火物10と永久張りレンガ12との境界に
沿って埋設されるとともに、所定の検出回路に接続され
て、この検出回路により、芯線3a,3b(もしくは3
a,3c)間の絶縁抵抗Rabと、芯線3a′,3b′(も
しくは3a,3c)間の絶縁抵抗Rab′とに基づき、耐
火物10の監視範囲(図2,図3に示す領域I,II)内に
おける耐火物10の侵食状況を検知するとともに、芯線
3b,3c間の導線抵抗Rbcと、芯線3b′,3c′間
の導線抵抗Rbc′とに基づき、センサ1Aの健全性を確
認すべく、検出回路は、抵抗測定装置14,センサ異常
判定装置15,部分抵抗演算器16,侵食量判定装置1
7から構成されている。
【0040】ここで、抵抗測定装置14は、芯線3a,
3b間の絶縁抵抗Rabと、芯線3a′,3b′間の絶縁
抵抗Rab′と、芯線3b,3c間の導線抵抗Rbcと、芯
線3b′,3c′間の導線抵抗Rbc′とを測定するもの
であり、センサ異常判定装置15は、抵抗測定装置14
からの導線抵抗Rbc,Rbc′に基づいて、各抵抗Rbc,
Rbc′がほぼ無限大になったことを検知した場合には、
センサ1Aに異常が生じたものと判定して、アラーム等
の出力を行なうものである。
【0041】また、部分抵抗演算器16は、抵抗測定装
置14からの絶縁抵抗Rab,Rab′に基づいて、センサ
長手方向の部分的な(各領域I,II毎の)抵抗RI,RII
を演算するものであり、侵食量判定装置17は、抵抗測
定装置14からの絶縁抵抗Rab,Rab′および部分抵抗
演算器16からの部分抵抗RI,RIIに基づいて、耐火
物10の侵食量(侵食状態)とその侵食発生箇所とを判断
するものである。
【0042】上述の構成により、本実施例の温度センサ
6およびこの温度センサ6に接続された検出回路は次の
ように動作する。常時、センサ素子9,9′における絶
縁抵抗Rab,Rab′と導線抵抗Rbc,Rbc′とが、抵抗
測定装置14により測定されており、センサ1Aを耐火
物10に設置した当初には、耐火物10の厚さも侵食さ
れておらず十分にあり、センサ設置部の温度も低いの
で、抵抗測定装置14にて測定された絶縁抵抗Rab,R
ab′は無限大となり、導線抵抗Rbc,Rbc′は、導通状
態で低い値となっている。
【0043】このような状態から、もし、図3中の領域
I内で耐火物10に侵食が発生すると、この領域Iにあ
るセンサ素子9付近の温度が上昇するため、絶縁抵抗R
abのみが低下し、他の絶縁抵抗Rab′の低下は生じず、
領域Iで侵食が進んでいることが判明する。同様に、領
域IIで耐火物10に侵食が発生すると(例えば図3の侵
食部10a参照)、この領域IIに埋設されているセンサ
素子9,9′付近の絶縁抵抗が低下するため、絶縁抵抗
Rab,Rab′がいずれも低下する。
【0044】また、領域I,IIの両方で侵食が生じてい
る場合にも、絶縁抵抗Rab,Rab′がいずれも低下して
しまうが、このときには、部分抵抗演算器16により演
算された各部分抵抗RI,RIIをみることにより、領域
のいずれ(もしくは両方)で侵食が生じているかを判断す
ることが可能になる。
【0045】このようにして、抵抗測定装置14の測定
結果および部分抵抗演算器16の演算結果に基づき、い
ずれの領域I,IIでどの程度の侵食が生じたかを、侵食
量判定装置17において判定することができる。
【0046】また、本実施例では、抵抗測定装置14に
より測定された導線抵抗Rbc,Rbc′を、センサ異常判
定装置15で監視することにより、センサ1Aの健全性
が確認され、各抵抗Rbc,Rbc′がほぼ無限大になった
ことを検知した場合には、センサ1Aに異常が生じたも
のと判定して、アラーム等の出力が行なわれる。
【0047】上述のように、第2実施例のセンサ1Aに
よれば、第1実施例と同様の作用効果が得られるほか、
各センサ素子9,9′の配置位置により規定される領域
I,II毎に耐火物10の侵食状況を検知できるので、侵
食位置の特定が可能となる。
【0048】なお、上記第2実施例では、2組のセンサ
素子9,9′を設けた場合について説明したが、3組以
上のセンサ素子を上述と同様に内層シース管2内に配置
してもよく、その場合には、さらに細かい領域毎につい
て侵食状況を検知でき、侵食位置の特定精度を高めるこ
とができる。また、図2中の符号4′はセンサ素子9′
における芯線3b′,3c′の先端部の接点、図3中の
符号13は鉄皮を示している。
【0049】次に、図4により本発明の第3実施例とし
ての耐火物の侵食位置計測センサについて説明すると、
図4(a)はその縦断面図、図4(b)は図4(a)のIVb−
IVb断面図であり、図中、既述の符号と同一の符号は、
同一部分を示しているので、その説明は省略する。
【0050】図4(a),(b)に示すように、第3実施例
のセンサ1Bは、第1実施例と同様に、センサ全長を1
つのゾーンで監視しようとするもので、2本の芯線(導
体線)19a,19bを相互に平行にセンサ素子シース
管20内に配置してなる侵食検知用センサ素子22と、
2本の導体線19c,19dを相互に平行にセンサ素子
シース管20内に配置するとともにこれらの導体線19
c,19dの先端部で接点21を形成してなる異常検知
用センサ素子23とが、内層シース管2内に相互に平行
に配置されるとともに、各センサ素子シース管20内
に、絶縁物5が充填されて各センサ素子シース管20内
における2本の導体線19a,19b;19c,19d
どうしが絶縁されている。
【0051】また、内層シース管2内には充填材18が
低密度充填され各センサ素子シース管20を保護するほ
か、第1,第2実施例と同様に、内層シース管2の外周
には、空隙層(もしくは低密度充填材層)7を介して外層
シース管6が外嵌され、さらに、この外層シース管6の
外周にはセラミックテープ8が被覆されている。
【0052】上述の構成により、第1実施例とほぼ同様
に、侵食検知用センサ素子22における2本の導体線1
9a,19b間の抵抗を測定し、その抵抗の低下を検出
することで耐火物10の侵食発生が検知されるほか、異
常検知用センサ素子23における2本の導体線19c,
19d間の抵抗を測定し、その抵抗がほぼ無限大になっ
たことを検出した場合にセンサ1Bの異常が検知され
る。
【0053】また、空隙層7を介した内層シース管2,
外層シース管6と、センサ素子シース管20との三重管
構造により、第1実施例よりもさらに確実に、耐火物の
収縮,亀裂発生時の引っ張りに対してセンサ本体を保護
できる。各センサ素子シース管20は、低密度充填され
た充填材18により内層シース管2内に収納保持される
ため、内層シース管2に対する滑りの自由度をもたせる
ことができ、各センサ素子シース管20が保護される。
このように、第2実施例のセンサ1Bでも第1実施例と
同様の作用効果が得られる。
【0054】次に、図5により本発明の第4実施例とし
ての耐火物の侵食位置計測センサについて説明すると、
図5(a)はその縦断面図、図5(b)は図5(a)のVb−
Vb断面図であり、図中、既述の符号と同一の符号は、
同一部分を示しているので、その説明は省略する。
【0055】図5(a),(b)に示すように、第4実施例
のセンサ1Cは、第2実施例と同様に、センサ全長を2
つのゾーン(領域)で監視しようとするもので、第3実施
例と同様に構成された2組のセンサ組24,24′が、
内層シース管2の長手方向の異なる位置まで延設されて
いる。各センサ組24,24′は、それぞれ、芯線19
a〜19d;19a′〜19d′や接点21,21′な
どからなる侵食検知用センサ素子22,22′と異常検
知用センサ素子23,23′とを有して構成されてい
る。
【0056】上述の構成により、本実施例のセンサ1C
に、第2実施例の図3により説明したものと同様の検出
回路を接続することにより、この第4実施例でも、第2
実施例と全く同様の作用効果を得ることができる。
【0057】次に、図6により本発明の第5実施例とし
ての耐火物の侵食位置計測センサについて説明すると、
図6(a)はその縦断面図、図6(b)は図6(a)のVIb−
VIb断面図であり、図中、既述の符号と同一の符号は、
同一部分を示しているので、その説明は省略する。ま
た、以降説明する図6〜図10においては、外層シース
管6,空隙層7,セラミックテープ8の図示を省略して
いるが、第1〜第4実施例と同様に、図6〜図10にて
説明する実施例にも外層シース管6,空隙層7,セラミ
ックテープ8はそなえられている。さらに、図6〜図1
0にて説明する実施例のセンサ1D〜1Hは、いずれも
センサ全長を1つのゾーンで監視するもの(シングルタ
イプ)であるが、いずれの実施例の構成も、図2や図3
で示したセンサ全長を複数のゾーンで監視するもの(マ
ルチタイプ)に適用できるのは言うまでもない。
【0058】図6(a),(b)に示すように、第5実施例
のセンサ1Dは、第1実施例と同様に、センサ全長を1
つのゾーン(領域)で監視しようとするもので、筒状の導
体管(センサ素子シース管)25aとこの導体管25aか
ら離隔しながら導体管25あの中心部を貫くように配置
される芯線(導体線)26aとを対としてなる侵食検知用
センサ素子28と、筒状の導体管(センサ素子シース管)
25bとこの導体管25bの中心部を貫くように配置さ
れ且つ先端部で導体管25bと接点27をなす芯線(導
体線)26bとを対としてなる異常検知用センサ素子2
9とが、内層シース管2内に相互に平行に配置されてい
る。そして、各導体管25a,25b内には絶縁物5が
充填されるほか、内層シース管2内には、第4,第5実
施例と同様に、充填材18が低密度充填されている。
【0059】上述の構成により、この第5実施例のセン
サ1Dにおいては、第1,第3実施例とほぼ同様に、侵
食検知用センサ素子28における導体管25a,芯線2
6a間の抵抗を測定し、その抵抗の低下を検出すること
で耐火物10の侵食発生が検知されるほか、異常検知用
センサ素子29における導体管25b,芯線26b間の
抵抗を測定し、その抵抗がほぼ無限大になったことを検
出した場合にセンサ1Dの異常が検知される。
【0060】また、本実施例でも、空隙層7を介した内
層シース管2,外層シース管6と、導体管25a,25
bとの三重管構造により、第1実施例よりもさらに確実
に、耐火物の収縮,亀裂発生時の引っ張りに対してセン
サ本体を保護できる。各導体管25a,25bは、低密
度充填された充填材18により内層シース管2内に収納
保持されるため、内層シース管2に対する滑りの自由度
をもたせることができ、各導体管25a,25bが保護
される。このように、第5実施例のセンサ1Dでも第3
実施例と同様の作用効果が得られるほか、各センサ素子
28,29における芯線数を一つとしてセンサ構造を簡
略化できる利点もある。
【0061】次に、図7,図8により、それぞれ本発明
の第6,第7実施例としての耐火物の侵食位置計測セン
サについて説明すると、図7(a),図8(a)はその縦断
面図、図7(b)は図7(a)のVIIb−VIIb断面図、図8
(b)は図8(a)のVIIIb−VIIIb断面図であり、図中、
既述の符号と同一の符号は、同一部分を示しているの
で、その説明は省略する。
【0062】図7(a),(b)に示すように、第6実施例
のセンサ1Eでは、第5実施例とほぼ同様の構成におい
て、各センサ素子28,29内に配設される導体線が、
スパイラル状芯線26a′,26b′として構成されて
いる点のみが、第5実施例のセンサ1Dと異なってい
る。また、図8(a),(b)に示すように、第7実施例の
センサ1Fでは、第5実施例とほぼ同様の構成におい
て、各センサ素子28,29内に配設される導体線が、
依り線状芯線26a″,26b″として構成されている
点のみが、第5実施例のセンサ1Dと異なっている。
【0063】このように構成されたセンサ1E,1Fに
よれば、第5実施例のセンサ1Dと全く同様の作用効果
が得られるほか、芯線26a′,26b′,26a″,
26b″として、スパイラル状もしくは依り線状のもの
を用いることで、芯線自体の強度が向上し、センサ1
E,1F全体の強度がより向上し、耐久性,信頼性をよ
り向上させることができる。
【0064】次に、図9により本発明の第8実施例とし
ての耐火物の侵食位置計測センサについて説明すると、
図9(a)はその縦断面図、図9(b)は図9(a)のIXb−
IXb断面図であり、図中、既述の符号と同一の符号は、
同一部分を示しているので、その説明は省略する。
【0065】図9(a),(b)に示すように、第8実施例
のセンサ1Gは、第3実施例と第5,第6実施例とを組
み合わせた構成のもので、図7に示す第6実施例のセン
サ1Eとほぼ同様の構成において、各センサ素子28,
29のシース管20内に、それぞれ2本のスパイラル状
芯線26a′,26b′を配設して構成されている。
【0066】上述の構成により、第8実施例のセンサ1
Gでは、第3実施例のセンサ1Bと同様に、侵食検知用
センサ素子28における2本の芯線26a′,26a′
間の抵抗を測定し、その抵抗の低下を検出することで耐
火物10の侵食発生が検知されるほか、異常検知用セン
サ素子29における2本の芯線26b′,26b′間の
抵抗を測定し、その抵抗がほぼ無限大になったことを検
出した場合にセンサ1Gの異常が検知され、第3実施例
と全く同様の作用効果が得られるほか、この第8実施例
では、芯線26a′,26b′としてスパイラル状のも
のを用いることで、第6実施例と同様に、センサ1G全
体の強度が向上し、耐久性,信頼性をより向上できる利
点もある。
【0067】さらに、この第8実施例のセンサ1Gで
は、芯線26a′,26b′と各導体管20との間の抵
抗を測定することで、センサ素子シース管として機能す
る導体管20の異常もチェックすることができる。な
お、第8実施例において、スパイラル状芯線26a′,
26b′に代えて、第7実施例にて説明した依り線状芯
線26a″,26b″を用いても、上述と同様の作用効
果が得られる。
【0068】最後に、図10により本発明の第9実施例
としての耐火物の侵食位置計測センサについて説明する
と、図10(a)はその縦断面図、図10(b)は図10
(a)のXb−Xb断面図であり、図中、既述の符号と同
一の符号は、同一部分を示しているので、その説明は省
略する。
【0069】図10(a),(b)に示すように、第9実施
例のセンサ1Hでは、第8実施例とほぼ同様の構成にお
いて、芯線の一方がスパイラル状芯線26a′,26
b′であり、他方がスパイラル状芯線26a′,26
b′の中心部を貫通する直線状の芯線26a,26bと
して構成されている点のみが、第8実施例のセンサ1G
と異なっている。
【0070】上述の構成により、この第9実施例のセン
サ1Hでも第8実施例と全く同様の作用効果が得られ
る。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の本発明の
耐火物の侵食位置計測センサ(請求項1,請求項3,請
求項5,請求項10)によれば、耐火物の局部侵食を、
溶損等により検知するのではなく、侵食に起因する温度
上昇による導体線相互間あるいは導体管,導体線間の絶
縁抵抗の低下から検知するため、センサの損傷を生じる
ことなく、センサの再利用および連続使用が可能になる
ほか、センサの全長に沿い広範囲に亘る侵食の連続的検
知を行なえる。
【0072】また、2本の導体線間もしくは導体管,導
体線間の先端部で接点を形成し、その間の抵抗を監視し
ているため、耐火物の膨張,収縮による亀裂発生に伴う
センサの損傷を早期に検知することができる。
【0073】さらに、請求項1,請求項3,請求項5に
ついては、内層シース管と外層シース管とからなる二重
管構造、もしくは、センサ素子シース管(導体管)を加え
た三重管構造とし、シース管間に空隙層を設けること
で、相互のすべり性,自由度をもたせることができ、耐
火物の急熱,急冷時の亀裂発生に対しても耐久性を維持
でき、センサ寿命が大幅に伸び、長期間に亘る信頼性を
確保できる効果がある。
【0074】請求項2,請求項4,請求項6,請求項1
1のセンサによれば、請求項1,請求項3,請求項5の
センサと同様の効果が得られるほか、センサ素子,セン
サ組の配置位置により規定される領域毎に耐火物の侵食
発生を検知でき、侵食位置の特定が可能になる。
【0075】また、導体線をスパイラル状芯線または依
り線状芯線としたり(請求項7)、2本の導体線のうちの
一方をスパイラル状芯線、他方をスパイラル状芯線の中
心部を貫通する直線状芯線したりすることによって(請
求項8)、導体線自体の強度が向上し、センサ全体の強
度もより向上させることができる。
【0076】さらに、外層シース管の外周面にセラミッ
クテープを被覆することにより(請求項9)、クッション
性が付与され、外層シース管を耐火物の収縮,亀裂から
確実に保護できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての耐火物の侵食位置
計測センサを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)は
(a)のIb−Ib断面図である。
【図2】本発明の第2実施例としての耐火物の侵食位置
計測センサを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)は
(a)のIIb−IIb断面図である。
【図3】第2実施例のセンサに接続される検出回路の例
を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3実施例としての耐火物の侵食位置
計測センサを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)は
(a)のIVb−IVb断面図である。
【図5】本発明の第4実施例としての耐火物の侵食位置
計測センサを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)は
(a)のVb−Vb断面図である。
【図6】本発明の第5実施例としての耐火物の侵食位置
計測センサを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)は
(a)のVIb−VIb断面図である。
【図7】本発明の第6実施例としての耐火物の侵食位置
計測センサを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)
は(a)のVIIb−VIIb断面図である。
【図8】本発明の第7実施例としての耐火物の侵食位置
計測センサを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)は
(a)のVIIIb−VIIIb断面図である。
【図9】本発明の第8実施例としての耐火物の侵食位置
計測センサを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)は
(a)のIXb−IXb断面図である。
【図10】本発明の第9実施例としての耐火物の侵食位
置計測センサを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)
は(a)のXb−Xb断面図である。
【符号の説明】
1,1A〜1H センサ 2 内層シース管 3a〜3c,3a′〜3c′ 芯線(導体線) 4,4′ 接点 5 絶縁物 6 外層シース管 7 空隙層(もしくは低密度充填材層) 8 セラミックテープ 9,9′ センサ素子 10 耐火物(ワークレンガ) 10a 侵食部 11 溶銑 12 永久張りレンガ 13 鉄皮 14 抵抗測定装置 15 センサ異常判定装置 16 部分抵抗演算器 17 侵食量判定装置 18 充填材 19a〜19d,19a′〜19d′ 芯線(導体線) 20 センサ素子シース管 21,21′ 接点 22,22′ 侵食検知用センサ素子 23,23′ 異常検知用センサ素子 24,24′ センサ組 25a,25b 導体管(センサ素子シース管) 26a,26b 芯線(導体線) 26a′,26b′ スパイラル状芯線 26a″,26b″ 依り線状芯線 27 接点 28 侵食検知用センサ素子 29 異常検知用センサ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 正博 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所西神総合研究地区内 (72)発明者 永井 信幸 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所西神総合研究地区内 (72)発明者 吉田 康夫 兵庫県神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会 社神戸製鋼所神戸製鉄所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層シース管内に、少なくとも3本の導
    体線が、高温状態になると絶縁抵抗の低下する絶縁物を
    介して、且つ、相互に平行に配置されるとともに、 前記導体線のうちの2本の先端部で接点が形成され、 前記内層シース管の外周に、空隙層もしくは低密度充填
    材層を介して外層シース管が外嵌されていることを特徴
    とする耐火物の侵食位置計測センサ。
  2. 【請求項2】 少なくとも3本の導体線を相互に平行に
    配置するとともに前記導体線のうちの2本の先端部で接
    点を形成してなるセンサ素子が、高温状態になると絶縁
    抵抗の低下する絶縁物を介して内層シース管内に複数組
    そなえられ、 前記の各センサ素子が前記内層シース管の長手方向の異
    なる位置まで延設されるとともに、 前記内層シース管の外周に、空隙層もしくは低密度充填
    材層を介して外層シース管が外嵌されていることを特徴
    とする耐火物の侵食位置計測センサ。
  3. 【請求項3】 2本の導体線を相互に平行にセンサ素子
    シース管内に配置してなる侵食検知用センサ素子と、2
    本の導体線を相互に平行にセンサ素子シース管内に配置
    するとともに該2本の導体線の先端部で接点を形成して
    なる異常検知用センサ素子とが、内層シース管内に相互
    に平行に配置され、 前記の各センサ素子シース管内に、高温状態になると絶
    縁抵抗の低下する絶縁物が充填され、前記の各センサ素
    子シース管内における2本の導体線どうしが絶縁される
    とともに、 前記内層シース管の外周に、空隙層もしくは低密度充填
    材層を介して外層シース管が外嵌されていることを特徴
    とする耐火物の侵食位置計測センサ。
  4. 【請求項4】 2本の導体線を相互に平行にセンサ素子
    シース管内に配置してなる侵食検知用センサ素子と、2
    本の導体線を相互に平行にセンサ素子シース管内に配置
    するとともに該2本の導体線の先端部で接点を形成して
    なる異常検知用センサ素子とからなるセンサ組が、内層
    シース管内に複数組そなえられ、 前記の各センサ組が前記内層シース管の長手方向の異な
    る位置まで延設されるとともに、 前記の各センサ素子シース管内に、高温状態になると絶
    縁抵抗の低下する絶縁物が充填され、前記の各センサ素
    子シース管内における2本の導体線どうしが絶縁され、 前記内層シース管の外周に、空隙層もしくは低密度充填
    材層を介して外層シース管が外嵌されていることを特徴
    とする耐火物の侵食位置計測センサ。
  5. 【請求項5】 筒状の導体管と該導体管から離隔しなが
    ら該導体管の中心部を貫くように配置される導体線とを
    対としてなる侵食検知用センサ素子と、筒状の導体管と
    該導体管の中心部を貫くように配置され且つ先端部で前
    記導体管と接点をなす導体線とを対としてなる異常検知
    用センサ素子とが、内層シース管内に相互に平行に配置
    され、 前記の各導体管内に、高温状態になると絶縁抵抗の低下
    する絶縁物が充填され、前記の各センサ素子における導
    体管と導体線とが絶縁され、 前記内層シース管の外周に、空隙層もしくは低密度充填
    材層を介して外層シース管が外嵌されていることを特徴
    とする耐火物の侵食位置計測センサ。
  6. 【請求項6】 筒状の導体管と該導体管から離隔しなが
    ら該導体管の中心部を貫くように配置される導体線とを
    対としてなる侵食検知用センサ素子と、筒状の導体管と
    該導体管の中心部を貫くように配置され且つ先端部で前
    記導体管と接点をなす導体線とを対としてなる異常検知
    用センサ素子とからなるセンサ組が、内層シース管内に
    複数組そなえられ、 前記の各センサ組が前記内層シース管の長手方向の異な
    る位置まで延設されるとともに、 前記の各導体管内に、高温状態になると絶縁抵抗の低下
    する絶縁物が充填され、前記の各センサ素子における導
    体管と導体線とが絶縁され、 前記内層シース管の外周に、空隙層もしくは低密度充填
    材層を介して外層シース管が外嵌されていることを特徴
    とする耐火物の侵食位置計測センサ。
  7. 【請求項7】 前記導体線が、スパイラル状芯線もしく
    は依り線状芯線であることを特徴とする請求項1〜6記
    載の耐火物の侵食位置計測センサ。
  8. 【請求項8】 前記の各センサ素子シース管内における
    2本の導体線のうちの一方がスパイラル状芯線であり、
    他方が前記スパイラル状芯線の中心部を貫通する直線状
    芯線であることを特徴とする請求項3または4記載の耐
    火物の侵食位置計測センサ。
  9. 【請求項9】 前記外層シース管の外周面にセラミック
    テープが被覆されていることを特徴とする請求項1〜8
    記載の耐火物の侵食位置計測センサ。
  10. 【請求項10】 シース管内に、少なくとも3本の導体
    線が、高温状態になると絶縁抵抗の低下する絶縁物を介
    して、且つ、相互に平行に配置されるとともに、前記導
    体線のうちの2本の先端部で接点が形成されていること
    を特徴とする耐火物の侵食位置計測センサ。
  11. 【請求項11】 少なくとも3本の導体線を相互に平行
    に配置するとともに前記導体線のうちの2本の先端部で
    接点を形成してなるセンサ素子が、高温状態になると絶
    縁抵抗の低下する絶縁物を介してシース管内に複数組そ
    なえられ、前記の各センサ素子が前記シース管の長手方
    向の異なる位置まで延設されていることを特徴とする耐
    火物の侵食位置計測センサ。
JP4273892A 1992-02-28 1992-02-28 耐火物の侵食位置計測センサ Pending JPH05240714A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4273892A JPH05240714A (ja) 1992-02-28 1992-02-28 耐火物の侵食位置計測センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4273892A JPH05240714A (ja) 1992-02-28 1992-02-28 耐火物の侵食位置計測センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05240714A true JPH05240714A (ja) 1993-09-17

Family

ID=12644371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4273892A Pending JPH05240714A (ja) 1992-02-28 1992-02-28 耐火物の侵食位置計測センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05240714A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020001393A (ko) * 2000-06-28 2002-01-09 이구택 전기로 내 연와의 수화상태 점검장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020001393A (ko) * 2000-06-28 2002-01-09 이구택 전기로 내 연와의 수화상태 점검장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1989525B1 (en) Fault detection system
US8810264B2 (en) Methods and devices for sensing corrosion under insulation (CUI)
US10705196B2 (en) Method and apparatus for measuring the length of an electrode in an electric arc furnace
US4442706A (en) Probe and a system for detecting wear of refractory wall
GB2498207A (en) Monitoring a conductive fluid conduit
US5319671A (en) Prewarning device for induction melting furnace
US20030081917A1 (en) Method and apparatus for fiber optic monitoring of downhole power and communication conduits
EP3063520B1 (en) Detection apparatus and method
JPH05240714A (ja) 耐火物の侵食位置計測センサ
JP2755813B2 (ja) 耐火物の補修時期判断装置
JPH05240713A (ja) 耐火物監視用温度センサおよび耐火物の侵食状態計測方法
JPH0321834A (ja) 耐火物侵食位置計測装置
JP3637440B2 (ja) 温度測定装置
KR19990063784A (ko) 슬래그 검출방법 및 장치
JPH032637A (ja) 耐火物侵食位置計測装置
JPH06313681A (ja) 誘導炉等における耐火物ライニングの損耗度合検知方法及びその装置
JPS6126858Y2 (ja)
JPS5930399Y2 (ja) 耐火物壁侵食検知センサ−
JPH0375494A (ja) 耐火物監視用温度センサ
JPH0270539A (ja) 警報線付トロリ線
JPH032636A (ja) 耐火物侵食位置計測装置
KR20230120295A (ko) 내화물 마모 감지 센서 및 시스템
KR100388027B1 (ko) 슬래그 두께 측정용 분리형 센서
JPS6261642B2 (ja)
JPS5897631A (ja) 温度分布検知センサ−

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000105