JP2000356473A - るつぼ形誘導炉 - Google Patents

るつぼ形誘導炉

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JP2000356473A
JP2000356473A JP11169153A JP16915399A JP2000356473A JP 2000356473 A JP2000356473 A JP 2000356473A JP 11169153 A JP11169153 A JP 11169153A JP 16915399 A JP16915399 A JP 16915399A JP 2000356473 A JP2000356473 A JP 2000356473A
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Japan
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crucible
temperature
optical fiber
refractory
induction furnace
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JP11169153A
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Inventor
Hiroshi Uemura
浩 植村
Hiroshi Otsuka
弘 大塚
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】るつぼ内の棚吊り位置に影響されないで、かつ
溶解の時間的な変化に左右されないで棚吊り現象を検出
する。 【解決手段】るつぼ1を形成する耐火物中の円周方向の
一定間隔毎、および底部の一定間隔毎に光ファイバー式
温度計の光ファイバー5を埋設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溶解途中に溶解
した溶湯の全上面を未溶解の材用で覆われた状態で上部
の未溶解材料が溶解せず下部の溶湯のみが異常に昇温し
ているのを上部が未溶解材料で覆われているために操業
者がそのことに気付かず耐火物を溶損して事故に至ると
いう棚吊りと呼ばれる現象の検出、および耐火物が許容
値以上に摩耗した際の摩耗検出を可能にしたるつぼ形誘
導炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のるつぼ形誘導炉の棚吊り
現象の検出は、るつぼの中の溶解材料が棚吊り状態にな
って溶湯温度が上昇するのをるつぼを構成する耐火物中
に埋め込んだ熱電対で検出する方法、およびるつぼの磨
耗に対応して誘導コイルへの交流電力の各種電気データ
(電圧、電流、電力、周波数など)が変化するので、こ
の電気データの時間的な変化の度合いから棚吊り状態か
否かを判定する方法、および前記熱電対を湯漏れ検出用
アンテナに接続して湯漏れ事故も併せて検出する方法が
特開平6−82170号公報に、また溶解途中に誘導コ
イルへの入力電力の上昇が停滞したことをもって棚吊り
現象が発生したと判断する方法が特開平7−91845
号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の熱電対
を耐火物中に埋め込む方法では熱電対が先端でしか温度
を検出できないために熱電対の先端の位置以下の部分で
棚吊りが生じた場合は検出できない問題がある。また、
熱電対は熱電対の素線が酸化などにより断線するなど寿
命が短く、棚吊り現象が発生した際に支障無く検出でき
るかどうか信頼性に乏しい。これを避けるために熱電対
に保護管を付けるやりかたは保護管の熱時定数が大きい
ために検出後れが生じる問題がある。
【0004】さらに電気データによる判定方法では間接
的な検出方法であることから材料投入のやり方、投入材
料の大きさの変化など操業条件によりデータが変化する
のでそれらを考慮して棚吊り現象を判定しようとすると
判定精度を高くした場合正常時に異常検出をする恐れが
あるので判定精度を低くせざるを得ない問題がある。
【0005】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、るつぼ内の棚吊
り位置に影響されないで、かつ溶解の時間的な変化に左
右されないで棚吊り現象を検出できるるつぼ形誘導炉を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、円筒形に巻回した誘導コイル
に絶縁物を内張りして、その内側に耐火物で有底のるつ
ぼを形成して金属の溶解に供するるつぼ形誘導炉におい
て、前記耐火物中の円周方向の一定間隔毎、および底部
の一定間隔毎に光ファイバー式温度計の光ファイバーを
埋設することを特徴とする。
【0007】上記の光ファイバーは600℃以上の温度
領域において、先端のみならず全ての個所で3mm以上
の検出長さがあれば最も温度が高い部分の温度を測定す
ることが可能である。耐火物中の温度分布は、表面は溶
湯に接触しているので溶湯温度と略同じになり、最外面
部は絶縁物を介して誘導コイルと接触しており、誘導コ
イルは水冷されているので表面温度と誘導コイルの冷却
水温度との間で熱勾配が生じて熱平衡した温度勾配にな
る。この耐火物中の温度勾配の中で通常溶解において6
00℃を越える部分に光ファイバーを埋め込むことによ
り、通常の溶解では溶湯が出湯される直前の温度を最高
温度とする温度勾配により光ファイバーの部分にもたら
される温度を検出している。この温度を基準にして、光
ファイバーの検出温度が例えば耐火物の表面で耐火物が
溶損する温度に達した際に光ファイバーにもたらされる
温度と、前記基準温度との間の適当な温度で、耐火物が
摩耗限度に達した際に光ファイバーにもたらされる温度
以下の温度を棚吊り発生検出温度と定めることにより、
実際に棚吊り現象が生じて溶湯が異常に昇温した場合、
および耐火物が摩耗して薄くなったことにより耐火物中
の温度勾配に変化が生じた場合、光ファイバーの検出温
度が前記棚吊り発生検出温度の設定値を越えるので、棚
吊り現象、または耐火物の摩耗を検出することが可能に
なる。なお、耐火物中に埋設する光ファイバーは円周方
向に略等間隔で複数個埋設することにより部分的な摩耗
などを検出することが可能になる。
【0008】また、請求項2記載の発明は、円筒形に巻
回した誘導コイルに絶縁物を内張りして、その内側に耐
火物で有底のるつぼを形成して金属の溶解に供するるつ
ぼ形誘導炉において、前記耐火物中の側壁部および底部
に光ファイバー式温度計の螺旋状に形成した光ファイバ
ーを埋設することを特徴とする。
【0009】上記構成により螺旋状にして埋設した光フ
ァイバーは最も温度が高い位置の温度を検出するので一
本で耐火物の如何なる個所でも異常昇温を検出すること
ができ、耐火物の全体を網羅することが可能になる。
【0010】さらに、請求項3記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載のるつぼ形誘導炉において、耐火
物中に埋設する光ファイバーは、該るつぼで通常溶解す
る溶解温度が光ファイバーの埋設位置に伝導する温度で
は溶解せず、溶解温度が耐火物を溶融する温度近辺で溶
融温度になる被覆を施して埋設することを特徴とする。
【0011】耐火物が砂状であること、光ファイバーの
径が非常に小さいことから光ファイバーへの熱伝達量が
小さくなるが、上記構成により被覆が耐火物との接触面
積を増加させて光ファイバーへの熱伝達量を増加させ、
耐火物の温度検出をより正確にすることが可能になり、
かつ前記棚吊り発生検出温度の設定値近辺で前記被覆が
溶解して溶湯になって光ファイバーに接触するので光フ
ァイバーとの接触、熱伝達が良くなり耐火物の温度検出
精度を高めることが可能になる。
【0012】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載のるつぼ形誘導炉において、光ファイバーの被覆の外
側に該被覆材より高い融点を有する外側被覆を施すこと
を特徴とする。
【0013】上記構成により光ファイバーの被覆が溶解
した後は外側の被覆が溶解した被覆の溶液の耐火物中へ
の浸透を防止するので前記溶液は光ファイバーとの接触
を保ち光ファイバーの測温精度を高めるとともに、光フ
ァイバーを再使用することが可能になる。
【0014】また、請求項5記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2に記載のるつぼ形誘導炉において、光ファ
イバーは周囲の耐火物の温度を伝達する集熱板を設ける
ことを特徴とする。上記構成により集熱板が耐火物から
光ファイバーへの熱伝達面積を増加させて熱伝達量を増
加させるので光ファイバーでの測温精度を高めることが
可能になる。
【0015】また、請求項6記載の発明は、請求項3な
いし請求項5のいずれかに記載のるつぼ形誘導炉におい
て、光ファイバーに直接被覆する被覆材、および外側被
覆材、集熱板は良導電性の材料を使用するとともに、る
つぼの底部にるつぼ内の溶湯に接触するように埋設した
第一アンテナとの間で湯漏れを検出する第二アンテナを
兼ねることを特徴とする。
【0016】上記構成により、溶湯の過昇温により耐火
物が局所的に溶損して、光ファイバーが棚吊り発生を検
出する前に溶湯が光ファイバーに到達した場合でも導電
性の被覆、または集熱板が第二アンテナとして働き湯漏
れを検出して電源を遮断する信号を発したり、湯漏れ警
報を発することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は請求項1記載の発明の実施
の形態の主要部の構成図を示す。この図1において、1
は耐火物で構成したるつぼ、2は絶縁物を介してるつぼ
1の外周側に配備した誘導コイル、3はるつぼ1の中に
投入された被溶解材料が溶解された溶湯、4はるつぼ1
に投入された被溶解材料が溶湯3の全上面を覆い個々の
材料が互いに張り合ってブリッジした棚吊り状態の材
料、5は耐火物中に埋設した光ファイバー、6は光・温
度変換器を示す。この図1において、るつぼ形誘導炉
は、円筒形に成形された誘導コイル2に内張りされた絶
縁物の内側に、耐火物でるつぼ1を形成して構成されて
おり、図示されていない電源に誘導コイル2を接続して
そこから交流電流を供給して、るつぼ1内に投入された
被溶解材料を溶解して溶湯3を得る装置である。前記る
つぼ1を形成する耐火物中には耐火物の温度を検出する
光ファイバー5が埋設されている。光ファイバー5が埋
設される位置は通常の溶解で耐火物温度が600℃を越
える位置である。光ファイバー5は光・温度変換器6に
接続されており、該光・温度変換器から耐火物の温度に
見合う信号が出力される。このるつぼ形誘導炉における
一般的な溶解方法は、溶湯の上に追加投入する被溶解材
料が溶湯の全表面を覆うことが無いように、溶湯表面の
一部は常に大気に晒されているようにして溶解する。
【0018】このようにすることにより、追加投入され
た被溶解材料、もしくは未溶解材料は溶湯からの熱伝達
で底面、および側面から溶解される。しかし、万一未溶
解の被溶解材料が溶湯3の全表面を覆い、その底面が溶
湯と接触して溶解した後溶湯との間に僅かな隙間が生
じ、かつ未溶解の被溶解材料が隣同士で張り合ってブリ
ッジして溶湯3内に落ち込まない状態(棚吊り状態の材
料4)になると、棚吊り状態の材料4は自身の酸化物、
鋳物砂などを介して接触しているので高抵抗材料となっ
ており、一方溶湯は通常の抵抗値であるから溶湯3には
誘導電流が生じやすく、棚吊り状態の材料4には誘導電
流が生じにくい状態にある。この状態で溶解を続行する
と溶湯温度はすぐに上昇するが棚吊り状態の材料4は輻
射熱でしか溶解しないので溶解に時間が掛かる。この結
果るつぼ1の上からは被溶解材料が溶解していないよう
に見えるのに棚吊り状態の材料4の下の溶湯は異常に昇
温して耐火物を溶解する温度に達する。このような状態
では耐火物中に埋設した光ファイバー5と、それに繋が
る光・温度変換器6とが棚吊り発生を検出する設定温度
を越える温度の信号を発して、図示していない警報装置
により、警報を発するとともに、誘導コイル2に繋がる
交流電源を遮断する。
【0019】図2は請求項2記載の発明の実施の形態の
主要部の構成を示し、(a)は断面構成図、(b)は光
ファイバーの概観図を示す。この図2において、1は耐
火物で構成したるつぼ、2は絶縁物を介してるつぼ1の
外周側に配備した誘導コイル、3はるつぼ1の中に投入
された被溶解材料が溶解された溶湯、4はるつぼ1に投
入された被溶解材料が溶湯3の全上面を覆い個々の材料
が互いに張り合ってブリッジした棚吊り状態の材料、6
は光・温度変換器、7は螺旋状に成形して耐火物中に埋
設した光ファイバーを示す。
【0020】この図2が図1と異なる点は、上下方向に
直線状の光ファイバーを耐火物中の円周方向に複数個埋
設する代りに一本の光ファイバーを螺旋状にして耐火物
中に埋設した点である。
【0021】図3は請求項3記載の発明の実施の形態の
主要部の構成を示し、(a)は光ファイバーの側面図、
(b)は(a)の断面図を示す。この図3において、光
ファイバー8はこの光ファイバー8を適用したるつぼ形
誘導炉で、通常溶解する際に溶解温度がるつぼ表面から
光ファイバー8の埋設位置に伝導する温度では溶解せ
ず、溶解温度が耐火物を溶融する温度近辺で溶融温度に
なる銅錫合金などの被覆9を施して構成している。
【0022】上記構成により被覆9が耐火物との接触面
積を増加させて光ファイバー8への熱伝達量を増加さ
せ、耐火物の温度検出をより正確にすることが可能にな
り、かつ前記棚吊り発生検出温度の設定値近辺で前記被
覆9が溶解して溶湯になって光ファイバー8に接触する
ので光ファイバー8との接触、熱伝達が良くなり耐火物
の温度検出精度を高めることができる。
【0023】図4は請求項4記載の発明の実施の形態の
主要部の構成を示し、(a)は光ファイバーの側面図、
(b)は(a)の断面図を示す。この図4において、光
ファイバー8はこの光ファイバー8を適用したるつぼ形
誘導炉で、通常溶解する際に溶解温度がるつぼ表面から
光ファイバー8の埋設位置に伝導する温度では溶解せ
ず、溶解温度が耐火物を溶融する温度近辺で溶融温度に
なる被覆9を施し、さらにその被覆9の外側に被覆9よ
りも融点が高く、棚吊り発生を検出する設定温度を越え
る温度でも溶解しないステンレス鋼などの材料で外側被
覆10を施して構成している。
【0024】上記構成により光ファイバー8の被覆9が
溶解した後は外側被覆10が溶解した被覆9の溶液の耐
火物中への浸透を防止するので前記溶液は光ファイバー
8との接触を保ち光ファイバー8の測温精度を高めると
ともに、この構成にした光ファイバーを再使用すること
ができる。
【0025】図5は請求項5記載の発明の実施の形態の
主要部の構成を示し、(a)は光ファイバーの側面図、
(b)は(a)の断面図を示す。この図5において、光
ファイバー8には、この光ファイバー8の近辺の耐火物
の熱を集熱する集熱板11が設けられている。
【0026】上記構成により集熱板11が耐火物から光
ファイバー8への熱伝達面積を増加させて熱伝達量を増
加させるので光ファイバー8での測温精度を高めること
ができる。
【0027】また、図3に示した光ファイバー8に被覆
9を施したもの、あるいは図4に示した光ファイバー8
に被覆9、外側被覆10を施したものに、集塵板11を
設けることで、温度精度をさらに高めることができる。
【0028】図6は請求項6記載の発明の実施の形態の
主要部の構成図を示す。この図6において、1は耐火物
で構成したるつぼ、2は絶縁物を介してるつぼ1の外周
側に配備した誘導コイル、3はるつぼ1の中に投入され
た被溶解材料が溶解された溶湯、4はるつぼ1に投入さ
れた被溶解材料が溶湯3の全上面を覆い個々の材料が互
いに張り合ってブリッジした棚吊り状態の材料、6は光
・温度変換器、12は耐火物中に埋設した光ファイバー
8の被覆9の外側に導電性の被覆10を施した二重被覆
付き光ファイバー、13はるつぼ1の底部に先端が溶湯
3と接触するようにして埋設された第一アンテナ、14
はるつぼ1と誘導コイル3との間の絶縁物中に装着した
第二アンテナ、15は第一アンテナ13と、二重被覆付
き光ファイバー12、もしくは第二アンテナ14との間に
直流電圧を印加して、溶湯3がるつぼ1の耐火物中に浸
透して、二重被覆付き光ファイバー12、もしくは第二
アンテナ14と接触した際に第一アンテナ13から浸透
した溶湯3を経て、二重被覆付き光ファイバー12、も
しくは第二アンテナ14を経て直流電流を流して湯漏れ
を検出する湯漏れ検出器を示す。
【0029】この図6において、るつぼ形誘導炉は、円
筒形に成形された誘導コイル2の内側に耐火物内を浸透
してきた溶湯を検出する第二にアンテナ14を装着して
張り付けられた絶縁物の内側に、底部に先端部が溶湯に
接触する第一アンテナ13を埋設したるつぼ1を形成し
て構成されており、図示されていない電源に誘導コイル
2を接続してそこから交流電流を供給して、るつぼ1内
に投入された被溶解材料を溶解して溶湯3を得る装置で
ある。そして、るつぼ1内に溶湯が浸透して水冷導体で
構成している誘導コイル2に到達して導体を層間で短絡
して、短絡電流により導体を局部的に溶解して、そこか
ら冷却水が吹き出して水蒸気爆発を起こす事故を防止す
るための保護装置として、第一アンテナ13と、第二ア
ンテナ14との間に直流電圧を印加する湯漏れ検出装置
15が接続されている。さらに、前記るつぼ1を形成す
る耐火物中には耐火物の温度を検出する二重被覆付き光
ファイバー12が埋設されている。二重被覆付き光ファ
イバー12が埋設される位置は通常の溶解で耐火物温度
が600℃を越える位置である。二重被覆付き光ファイ
バー12は光・温度変換器6に接続されてるとともに、
外側被覆10が第二アンテナ14に接続されて、第二ア
ンテナ14の前段で湯漏れを検出するようにしている。
また、常時は該光・温度変換器から耐火物の温度に見合
う信号が出力される。この状態で、未溶解材料が万一棚
吊り状態の材料4になって溶湯3の温度が上昇して耐火
物を溶解する温度に達すると、耐火物中に埋設した二重
被覆付き光ファイバー12と、それに繋がる光・温度変
換器6とが棚吊り発生を検出する設定温度を越える温度
の信号を発して、図示していない警報装置により、警報
を発するとともに、誘導コイル2に繋がる交流電源を遮
断して、それ以上の溶湯3の昇温を防止する。
【0030】なお上記では二重被覆付き光ファイバー1
2を埋設する例に付いて説明したが二重被覆付き光ファ
イバー12の代りに光ファイバー8に被覆9を施したも
のでも被覆9が導電性であれば、また光ファイバー8に
集熱板11を設けたものでも集熱板11が導電性であれ
ば使用しても良い。
【0031】また、この例で、るつぼ底部の光ファイバ
ーは記載されていないが棚吊り発生を検出するために必
要であるので図1と同様に埋設している。しかし、るつ
ぼ底部へ溶湯が浸透してもその部分には水冷の誘導コイ
ルが配備されていないので、またるつぼ底部の下側は耐
火煉瓦が敷設されているのでそこでの湯漏れ事故はな
い。それ故に底部には湯漏れ検出用のアンテナ(第一ア
ンテナは除く)を埋設しないのが通常のやり方である。
【0032】
【発明の効果】この発明によれば、るつぼを構成する耐
火物の内部の温度を広範囲に検出することができるので
棚吊り現象、および耐火物の摩耗、耐火物中への溶湯の
浸透を高精度で検出して高温の溶湯を扱うことから生じ
る例えば蒸気爆発などの災害を未然に防止する効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の実施の形態の主要部の構
成図
【図2】請求項2記載の発明の実施の形態の主要部の構
成を示し、(a)は断面構成図、(b)は光ファイバー
の概観図
【図3】請求項3記載の発明の実施の形態の主要部の構
成を示し、(a)は光ファイバーの側面図、(b)は
(a)の断面図
【図4】請求項4記載の発明の実施の形態の主要部の構
成を示し、(a)は光ファイバーの側面図、(b)は
(a)の断面図
【図5】請求項5記載の発明の実施の形態の主要部の構
成を示し、(a)は光ファイバーの側面図、(b)は
(a)の断面図
【図6】請求項6記載の発明の実施の形態の主要部の構
成図
【符号の説明】
1 るつぼ 2 誘導コイル 3 溶湯 4 棚吊り状態の材料 5,7、8 光ファイバー 6 光・温度変換器 9 被覆 10 外側被覆 11 集熱板 12 二重被覆付き光ファイバー 13 第一アンテナ 14 第二アンテナ 15 湯漏れ検出器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒形に巻回した誘導コイルに絶縁物を内
    張りして、その内側に耐火物で有底のるつぼを形成して
    金属の溶解に供するるつぼ形誘導炉において、前記耐火
    物中の円周方向の一定間隔毎、および底部の一定間隔毎
    に光ファイバー式温度計の光ファイバーを埋設すること
    を特徴とするるつぼ形誘導炉。
  2. 【請求項2】円筒形に巻回した誘導コイルに絶縁物を内
    張りして、その内側に耐火物で有底のるつぼを形成して
    金属の溶解に供するるつぼ形誘導炉において、前記耐火
    物中の側壁部および底部に光ファイバー式温度計の螺旋
    状に形成した光ファイバーを埋設することを特徴とする
    るつぼ形誘導炉。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のるつぼ形
    誘導炉において、耐火物中に埋設する光ファイバーは、
    該るつぼで通常溶解する溶解温度が光ファイバーの埋設
    位置に伝導する温度では溶解せず、溶解温度が耐火物を
    溶融する温度近辺で溶融温度になる被覆を施して埋設す
    ることを特徴とするるつぼ形誘導炉。
  4. 【請求項4】請求項3記載のるつぼ形誘導炉において、
    光ファイバーの被覆の外側に該被覆材より高い融点を有
    する外側被覆を施すことを特徴とするるつぼ形誘導炉。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2に記載のるつぼ形
    誘導炉において、光ファイバーは周囲の耐火物の温度を
    伝達する集熱板を設けることを特徴とするるつぼ形誘導
    炉。
  6. 【請求項6】請求項3ないし請求項5のいずれかに記載
    のるつぼ形誘導炉において、光ファイバーに直接被覆す
    る被覆材、および外側被覆材、集熱板は良導電性の材料
    を使用するとともに、るつぼの底部にるつぼ内の溶湯に
    接触するように埋設した第一アンテナとの間で湯漏れを
    検出する第二アンテナを兼ねることを特徴とするるつぼ
    形誘導炉。
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