JP2004138500A - 溶融炉の炉内温度計測装置及び運転制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】炉内の温度状況を正確に把握できるとともに、メンテナンス性に優れ耐久性の高い溶融炉の温度計測装置及びその運転方法を提供する。
【解決手段】溶融炉10の炉内温度を測定する温度計測装置において、保護管で包皮された光ファイバー30の先端が目地25に被覆されるように、炉壁を形成する耐火ブロック15間の目地部に前記光ファイバー30を延在固定するとともに、該光ファイバー30の基端側を炉外に位置させ、該基端側に設けた温度計測器31により炉内壁の温度を測定することを特徴とし、好適には、該測定した温度に基づき溶融炉10への供給電力を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】溶融炉10の炉内温度を測定する温度計測装置において、保護管で包皮された光ファイバー30の先端が目地25に被覆されるように、炉壁を形成する耐火ブロック15間の目地部に前記光ファイバー30を延在固定するとともに、該光ファイバー30の基端側を炉外に位置させ、該基端側に設けた温度計測器31により炉内壁の温度を測定することを特徴とし、好適には、該測定した温度に基づき溶融炉10への供給電力を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼却灰等の被処理物を加熱して溶融処理する溶融炉の炉内温度の測定に関し、特にプラズマアーク式溶融炉等のように、炉内が高温に維持されるとともに腐食性ガス雰囲気を有する溶融炉の炉内温度計測装置及び運転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマアーク式溶融炉等の溶融炉では、焼却灰等の被処理物を溶融して生成した溶融スラグと、被処理物に含まれるメタル成分の溶融により生成した溶融メタルからなる出滓物が層状に炉底に溜まっている。これらの出滓物の溶融状態を好適に維持しながら運転するためには、溶融炉内の温度を正確に把握することが非常に重要となる。
例えば、プラズマアーク式溶融炉においては、溶融スラグが所定温度以下となると流動性が低下し、出滓口での排出が断続的になるという問題を有し、また所定温度以上となると炉内壁の耐火材の侵食が著しくなるため、溶融炉内の温度を常に好適に維持しなければならない。
【0003】
従来、炉内温度を測定するには、炉壁に組込む熱電対式の温度計を利用する方法が一般に広く利用されている。
熱電対を利用した温度計測装置は、使い捨ての熱電対を溶融スラグの中に直接差込むことによって溶融スラグの温度を測定し、これにより炉内状況を把握するというものである。しかし、高温の溶融スラグに直接接触するため熱電対の耐久性が悪く、ランニングコストが嵩むという問題がある。
【0004】
そこで、実開平7−41435号公報では、図10に示されるように、炉内と炉外の接続部にスプリング07を介在させた熱電対01の先端を炉底耐火物04に接触させて不定形耐火物03に埋設し、該炉底耐火物04の温度を測定する構成とした温度測定装置が提案されている(特許文献1)。
かかる温度測定装置によれば、熱電対が溶融出滓物に直接接触することがないため装置の延命化が図れ、また炉底耐火物と炉体鉄皮との熱膨張率の差により熱電対先端と炉底耐火物との間に隙間が生じても、熱電対先端と炉底耐火物との接触が保持されるので炉底耐火物の温度を精度よく測定できるという利点を有している。
【0005】
しかし、熱電対等の接触型の温度測定装置を利用する場合、前記従来技術のように炉内の腐食性ガス雰囲気に触れさせないために耐火物を隔てて設置しなければならず、実際には炉内温度ではなく耐火物温度を計測するのみで正確な炉内温度を計測することは不可能であった。また、熱電対は耐久性、耐熱性が悪く、さらに使用する熱電対が長くなるため、断線等による不具合が生じ易く、メンテナンス性が悪化するという問題がある。
【0006】
そこで、非接触型の放射温度計を利用した方法が提案されている。例えば特開平8−247850号(特許文献2)では、溶融スラグの湯面に対して天壁に貫通されたパージ管にパージガスを流送しながら、高透過率の2種類の波長の赤外線を該パージ管を介して取り出して2色放射温度計により計測する方法を提案している。
かかる方法によれば、溶融スラグの温度を容易にかつ正確に連続計測が可能である。
【0007】
【特許文献1】
実開平7−41435号公報
【特許文献2】
特開平8−247850号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、放射温度計のような非接触型温度計は非常に有効な手段ではあるが、前記特開平8−247850号のように、天壁から貫通したパージ管により炉内温度を測定する方法では、炉内に突設したパージ管が腐食性ガス、高温に耐え切れず頻繁に交換する必要が生じランニングコストが嵩んでしまう。また、炉内は煤塵等が多く飛散した状態であるため炉内を透過する赤外線の検出には限界があり、測定の正確性に欠けるという問題点を有している。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、炉内の温度状況を正確に把握できるとともに、メンテナンス性に優れ耐久性の高い溶融炉の温度計測装置及びその運転制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、溶融炉の炉内温度を測定する温度計測装置において、
保護管で包皮された光ファイバーの先端が目地部に被覆されるように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光ファイバーを延在固定するとともに、該光ファイバーの基端側を炉外に位置させ、該基端側に設けた温度計測器により炉内壁の温度を測定することを特徴とする。
【0010】
かかる発明にて利用可能な温度測定システムは、炉外部に設置した光源から光ファイバーの入力端に光パルスを入射させ、該光ファイバー内で発生するラマン散乱の後方散乱光における反射光の光強度を平均化処理することにより、測定対象の温度、及び光パルスの入射光時間と反射光が温度計測器に到達する時間との差により測定対象までの距離、即ち測定位置を把握するものと、
光ファイバーを介して測定対象から受光した光の波長信号を温度計測器に入力して演算することにより測定対象の温度を計測可能としたものと、が挙げられる。
【0011】
本発明では、前記光ファイバーを耐火ブロック間に挿入して目地部で埋設しているため、該光ファイバーの設置が容易であるとともに、設置された光ファイバーが炉内の腐食性ガスと直接接触することがなく、該光ファイバーの断線、侵食等の不具合を防止することができる。また、炉内側に向けられた前記光ファイバーの先端が僅かに目地部にて被覆される位置に配設することにより、炉内壁の温度を正確に検出できるとともに、耐火ブロックに加工を施す必要がない。このとき、かかる発明では非接触型温度検出器を用いている為、光ファイバー先端に空間が形成されていても温度を検出することができる。
【0012】
また、溶融炉の炉内温度を測定する温度計測装置において、
保護管で包皮された光ファイバーの先端が炉内に突出するように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光ファイバーを延在固定するとともに、該光ファイバーの基端側を炉外に位置させ、該基端側に設けた温度計測器により炉内壁の温度を測定することを特徴とする
このように前記温度センサ先端を炉内に突出するように配設すると、光ファイバーのうち炉内に突出させた部分が炉内の高温雰囲気、腐食性ガス雰囲気により炉内と炉壁との境界部まで侵食される。これにより、光ファイバー先端が炉内と炉壁との境界部に位置するようになり、確実に炉内壁の温度を計測することができる。
【0013】
また、前記光ファイバーを溶融炉の垂直若しくは水平方向に複数設け、炉内の温度分布を測定することが好適である。
このように、前記光ファイバーを複数段設けることにより、傾動メタル出湯後、炉底部に溜まった溶融物の液面の変化を簡単に把握することができる。また、複数の光ファイバーにより検出された温度に基づき容易に温度分布を求めることができ、炉内状態を正確に把握することが可能となる。
【0014】
さらに、溶融炉の炉内壁温度を測定する温度計測装置において、
炉内側に向けて配設される熱電対を銅管で包皮したセンサ管を有し、
溶融炉内に挿入されたセンサ管の先端を銅で形成された冷却構造体に埋設して目地部で封止し、
前記センサ管により検出された温度を、炉外に設置され前記センサ管に接続された計測器により検知することを特徴とする。
【0015】
かかる発明によれば、例えば溶融炉の出滓口に設けられ冷却水管を具備した銅製耐火ブロックに代表されるような銅製の冷却構造体に、前記センサ管先端を埋設して封止することにより、熱電対が腐食性ガス雰囲気に接触することがなく断線等の不具合を防止できる。これは本願発明者らが、腐食性ガス中に含有される硫黄分、塩分等の腐食成分に対して銅が非常に有効であるという発見をしたことに基づき、これを利用して熱電対を銅で包皮するとともに銅ブロックで封止することにより腐食性ガス雰囲気に対して非常に耐食性の高い温度計測装置を提供することが可能となった。
【0016】
一方、銅ブロックに光ファイバーを埋設した装置として、
溶融炉の炉内温度を測定する温度計測装置において、
炉内側に向けて配設される光ファイバーを有し、
溶融炉内に挿入された前記光ファイバーの先端を銅で形成された冷却構造体に埋設して目地部で固定し、
炉外に設置され前記光ファイバーに接続された温度計測器により炉内壁温度を計測することを特徴とする。
これにより、光波長を受光する光ファイバー先端を腐食性ガスから確実に保護することができるとともに、径が小さく応力に弱い光ファイバーを固定して断線を防止する効果も有する。
【0017】
また、溶融炉の好適な運転制御における発明に関し、
溶融炉の炉内温度を測定し、該測定された炉内温度に基づき溶融炉の運転制御を行う方法において、
光伝送路の先端が目地部に被覆されるように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光伝送路を延在固定して配設するとともに、炉外に位置し前記光伝送路の基端側と接続される温度計測器を設け、
該温度計測器により計測した炉内壁温度に基づき炉内温度を制御することを特徴とする。
【0018】
また、別の方法として、溶融炉の炉内温度を測定し、該測定された炉内温度に基づき溶融炉の運転制御を行う方法において、
光伝送路の先端が炉内に突出するように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光伝送路を延在固定して配設するとともに、炉外に位置し前記光伝送路の基端側と接続される温度計測器を設け、
該温度計測器により計測した炉内壁温度に基づき炉内温度を制御することを特徴とする。
これらの発明によれば、前記温度計測器により検出された正確性の高い温度に基づき炉内壁温度を制御しているため、確実な運転制御が可能となる。
【0019】
さらに、前記光伝送路を溶融炉の垂直若しくは水平方向に複数設け、該複数の光伝送路から温度計測器に伝送された複数部位の炉内温度から炉内の温度分布を算出し、該温度分布に基づき炉内温度を制御することを特徴とする。かかる発明のように、複数箇所の炉内壁温度を測定することにより炉内温度状態を正確に把握でき、好適な運転制御が可能となる。
【0020】
これらの具体的な制御方法としては、
電極間に発生させたプラズマにより炉内を高温に保持してなるプラズマアーク式溶融炉の運転制御方法において、
前記光伝送路を炉底部に形成される溶融スラグ層に接触する部位の炉壁に設置し、
前記温度計測器により検出される温度が炉壁耐久温度以上となったときに電極間電流を小とし、一方前記検出温度が溶融スラグの固化する温度以下となったときに電極間電流が大となるように制御することを特徴とする。
【0021】
また、電極間に発生させたプラズマにより炉内を高温に保持してなるプラズマアーク式溶融炉の運転制御方法において、
前記光伝送路を炉底部に形成される溶融メタル層に接触する部位の炉壁に設置し、
前記温度計測器により検出される温度が溶融メタルの固化温度以下となったときに電極間電流を大とし、炉傾動時における前記溶融メタルの流動性を確保するように制御することを特徴とする。
【0022】
溶融炉において、炉内温度がある一定温度以上となったときに炉内耐火壁の侵食性が著しく悪化することが判っている。また、炉内温度が所定温度以下となったときに炉内溶融物の溶融状態が悪化し、出滓口での排出が断続的になったり停止したりする問題がある。従って、検出された温度に基づき前記電極間電流を制御し、プラズマを調整して炉内温度を適性値に保持することにより前記問題を引起すことなく溶融炉を円滑に運転することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態にかかる温度計測装置を組込んだ溶融炉の全体概略断面図、図2乃至図3は図1の温度計測装置を示す拡大断面図、図4は光ファイバー用伝送路を示す拡大断面図、図5は本発明の実施形態にかかる温度装置を利用した溶融炉運転制御装置の概略断面図である。
【0024】
図1において、本第1実施形態のプラズマアーク式溶融炉10は、耐火材14及び耐火ブロック15からなる炉内壁を鉄皮16で被覆した炉本体と、該炉本体の天蓋部に嵌挿された主電極11と、炉底17に配設された炉底電極12と、焼却灰を炉内へ供給する供給口22と、焼却灰が溶融されて生成した溶融スラグ23及び溶融メタル24を炉外へ排出する機構を有する出滓口18及び銅ブロック19と、を主要構成とし、主電極11と炉底電極12との間に直流電源13により電圧を印加し、プラズマアークを発生させて溶融炉10内に投入された焼却灰を溶融、スラグ化する。
【0025】
前記耐火材14及び耐火ブロック15を含む炉本体の大部分は、例えば硅石レンガ、アルミナ系キャスタブル等の絶縁材で形成されており、前記耐火ブロック15を固定するために目地としてモルタル、キャスタブル等の不定形耐火物が用いられている。通常運転の場合、かかるプラズマアーク式溶融炉10内の温度分布は、プラズマが発生する主電極11−炉底電極12間が最も高く、放射状に温度が低下していき溶融出滓物では、溶融スラグ層23、溶融メタル層24の順で温度が低下する。
さらに、前記耐火ブロック15の間には、光ファイバーを保護管で被覆した光ファイバー用伝送路30が挿入され、目地25で固定している。炉外に設置された前記光ファイバー用伝送路30の基端部には、光ファイバー用伝送路を介して受光した放射光を検出する光検出部と、該検出した光から温度を算出する演算部とから構成される温度計測器31が接続されている。
【0026】
図2に図1の光ファイバー用伝送路を示すA部拡大図を示す。かかる光ファイバー用伝送路30は水冷ジャケット26を挟持して配設された鉄皮16に設けられた挿入孔27を経由して炉内壁下部に配設された耐火ブロック15間に挿入され、目地25で固定されている。該光ファイバー用伝送路30は溶融スラグ層23若しくは溶融メタル層24と同レベルの高さで、かつその先端が炉内に突設せず僅かに目地25に被覆される位置に配設される。
そして、図1のように前記光ファイバー用伝送路30の基端部は炉外に設置された温度計測器31に接続されている。
【0027】
前記温度計測器31は、放射温度計若しくは光波長検出器を用いることができ、これにより光ファイバー用伝送路30の基端部に光パルスを入射させ、該光ファイバー用伝送路内で発生するラマン散乱の後方散乱光における反射光の光強度を平均化処理することにより、炉内壁面21の温度を把握するものや、光ファイバー用伝送路30を介して炉内壁面21から受光した波長信号を温度計測器31に入力して演算することにより炉内壁面21の温度を計測する。
かかる構成により、設置された光ファイバー用伝送路が炉内の腐食性ガスと直接接触することがなく、伝送路の断線、侵食等の不具合を防止することができる。また、炉内側に向けられた前記伝送路の先端が僅かに目地にて被覆される位置に配設することにより、炉の内壁温度を正確に検出できる。
【0028】
また、図2の別の実施例として、図3に示されるように前記挿入孔27を経由して耐火ブロック15間に挿入された光ファイバー用伝送路30の先端部30aを炉内に突出させて溶融メタル22に浸漬する位置で目地25により固定している。従って、前記先端部30aが溶融メタル22により耐火ブロック15と溶融メタル22の境界まで侵食されことにより、炉内壁面21と溶融メタル22との接触面の温度を正確に計測することが可能となる。
【0029】
尚、図4に前記光ファイバー用伝送路30の構造を示す。かかる光ファイバー用伝送路30は、石英等で形成された光ファイバー32と、それを接着材34を介して包皮した保護管33とから形成されている。前記保護管33は、高耐熱性を有するセラミック材、SUS等の金属材を用いることができ、さらに前記光ファイバー用伝送路30の基部付近で雰囲気温度が低い部位においては、前記保護管33としてポリエチレン、ゴム等の可撓性の高分子材料で形成させても良い。また、前記光ファイバー用伝送路30の先端は、石英等の光が透過可能な部材で封止し、直接炉内壁から光を受光して温度を計測する非接触型としても良いし、熱伝導性が高く光を透過しない部材で封止し炉内壁から該部材に伝わった熱を計測する接触型としても良い。勿論、前記光ファイバー用伝送路30は目地に埋設しており直接腐食ガスに接触することはない為、前記光ファイバー用伝送路30の先端を封止しない構成でも良い。
【0030】
次に、図5を用いて本発明の第2実施形態にかかる温度計測装置につき説明する。かかる実施形態における温度計測装置は、炉内壁を形成する耐火材14及び耐火ブロック15と、これらを包皮する鉄皮16と、主電極11及び炉底電極12と、を主要構成とするプラズマアーク式溶融炉10に設けられ、
前記耐火ブロック15間に挿入されて目地25で固定された光ファイバー用伝送路30a、30b、30cと、これに接続されて該光ファイバー用伝送路にて受光した光から温度を導出する温度計測器31と、該温度計測器31にて計測された炉内壁温度に基づき前記電極11、12の電力制御を行うコントローラ40と、から構成される。
【0031】
前記光ファイバー用伝送路30a、30b、30cは前記第1実施形態と同様に、図4に示される構造を有している。即ち、石英等からなる光ファイバー32を接着材34を介して保護管33で被覆した構造となっている。
かかる光ファイバー用伝送路30を前記耐火ブロック15の間に複数段設けている。このとき、該光ファイバー用伝送路30の先端は炉内に突出させても良いし、目地で僅かに被覆される程度に位置させても良い。
かかる構成とすることで、各光ファイバー用伝送路30a、30b、30cの夫々の温度から炉内壁の温度分布が簡単にかつ正確に把握でき、溶融炉10の運転を円滑に行うことが可能となる。
【0032】
尚、前記溶融炉10の好適な運転制御方法につき図6のフロー図を用いて説明する。まず、プラズマアーク式溶融炉10の運転が開始されると、焼却灰等の被処理物の量、性質等の負荷に基づき前記電極11、12に送る電力を算出して供給し(S1)、電力を一定に保持した状態で定常運転を行う(S2)。
定常運転時には、炉内溶融物による負荷変動、プラズマ状態の変化等により炉内温度が変動しており、これを監視するために前記温度計測器31にて炉内壁と溶融物の境界温度を計測(S3)する。
【0033】
そして、前記コントローラ40により計測された境界温度が炉内壁侵食温度以上であるか否かの判断をし(S4)、炉内壁侵食温度以上である場合には電極間電流を小として電極に供給する電力が低下するように制御し(S5)、炉内壁侵食温度以下である場合には溶融炉運転可能温度以上であるか否かの判断をする(S6)。溶融炉運転可能温度とは、溶融スラグ23及び溶融メタル24が十分な溶融状態を保持している温度をいう。前記運転可能温度以上である場合には定常運転を続行し(S2)、運転可能温度以下である場合には前記電極間電流を大として電力供給を増加させるように前記コントローラ40により制御する(S7)。
【0034】
図7に時系列的な境界温度と供給電力との相関を示す。即ち、前記温度計測器31で計測される温度が炉内壁侵食温度(例えば1300℃)以上となったとき、前記コントローラ40により溶融炉10への供給電力を減少させ、溶融炉運転可能温度(例えば800℃)以下となったときに溶融炉10への供給電力を増加させる。これにより、炉内壁の侵食が著しく上昇する温度に維持されることがなくメンテナンス性が向上し、また出滓物の溶融状態が好適に保持され溶融炉が円滑に運転できる。
【0035】
また、プラズマアーク式溶融炉10の出滓口18に具備される銅ブロック19に設けられた温度計測装置の実施例を図8及び図9に示す。
図8はプラズマアーク式溶融炉の銅ブロックに設けた温度計測装置の断面図である。前記銅ブロック19は溶融炉10の出滓口に設けられ、内部に水路21を具備して冷却水により出滓口から排出される溶融出滓物を冷却する機能を有している。
かかる実施形態の温度計測装置は、熱電対36を銅管35で包皮したセンサ管39と、該センサ管39に接続され炉外に設置された電圧計(不図示)とから構成されている。前記センサ管39は、炉壁に形成された挿入孔37から炉内に挿入され、前記冷却ブロック(銅ブロック)19にその先端を埋設して目地38で封止され、前記センサ管39の先部に突出する熱電対36先端の熱感知部により温度を検出し、電圧計で出力する構成となっている。これにより、熱電対が腐食性ガス雰囲気に接触することがなく断線等の不具合を防止できる。
【0036】
また、図9に図8の別の実施形態にかかる温度計測装置の断面図を示す。かかる実施形態の温度計測装置は、光ファイバーを保護管で被覆した光ファイバー用伝送路30と、これに接続されて炉外に設置される温度計測器とから構成され、炉壁に形成された挿入孔37から炉内へ挿入された前記光ファイバー用伝送路30の先端を銅ブロック19に埋設し、固定している。これによれば、光波長を受信する光ファイバー用伝送路先端を腐食性ガスから確実に保護することができるとともに、径が小さく応力に弱い光ファイバー用伝送路を固定して断線を防止する効果も有する。
【0037】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明の温度計測装置によれば、溶融炉に簡単に設置可能で、かつ炉内壁温度を正確に計測可能である。
また、光ファイバー用伝送路を耐火ブロックの目地に埋設することにより、腐食ガスから光ファイバー用伝送路を保護し、さらに炉内壁面の境界部分に光ファイバー用伝送路先端を位置させることで炉内壁面の温度を正確に測定することが可能となる。
また、前記光ファイバー用伝送路を複数設置することにより炉内壁面の温度分布を簡単に把握することができる。
【0038】
さらにまた、前記温度計測装置を利用して運転制御を行うことにより、溶融炉のメンテナンス性を向上させるとともに溶融炉の運転を円滑に行うことができる。
また、熱電対を銅管で包皮したセンサ管若しくは光ファイバー用伝送路を銅ブロックに埋設することで、腐食性ガス雰囲気に直接接触することがなく断線等の不具合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる温度計測装置を組込んだ溶融炉の全体概略断面図である。
【図2】図1の光ファイバー用伝送路を示すA部拡大断面図である。
【図3】図2の別の実施例を示す光ファイバー用伝送路の拡大断面図である。
【図4】図2の温度センサを示すB部拡大断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態にかかる温度計測装置を利用した溶融炉制装置の概略断面図である。
【図6】本発明の実施形態にかかる溶融炉の運転制御方法を示すフロー図である。
【図7】時系列的な境界温度と電力との相関を示すグラフである。
【図8】銅ブロックに設けた温度計測装置を示す断面図である。
【図9】図8の別の実施形態にかかる温度計測装置を示す断面図である。
【図10】熱電対を利用した従来の温度計測装置の縦断側面図である。
【符号の説明】
10 プラズマアーク式溶融炉
11 主電極
13 直流電源
15 耐火ブロック
19 冷却ブロック(銅ブロック)
23 溶融スラグ
24 溶融メタル
25 目地
26 水冷ジャケット
27 挿入孔
30 温度計測器
31 光ファイバー用伝送路
32 光ファイバー
33 保護管
34 接着材
35 銅管
36 熱電対
40 コントローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼却灰等の被処理物を加熱して溶融処理する溶融炉の炉内温度の測定に関し、特にプラズマアーク式溶融炉等のように、炉内が高温に維持されるとともに腐食性ガス雰囲気を有する溶融炉の炉内温度計測装置及び運転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマアーク式溶融炉等の溶融炉では、焼却灰等の被処理物を溶融して生成した溶融スラグと、被処理物に含まれるメタル成分の溶融により生成した溶融メタルからなる出滓物が層状に炉底に溜まっている。これらの出滓物の溶融状態を好適に維持しながら運転するためには、溶融炉内の温度を正確に把握することが非常に重要となる。
例えば、プラズマアーク式溶融炉においては、溶融スラグが所定温度以下となると流動性が低下し、出滓口での排出が断続的になるという問題を有し、また所定温度以上となると炉内壁の耐火材の侵食が著しくなるため、溶融炉内の温度を常に好適に維持しなければならない。
【0003】
従来、炉内温度を測定するには、炉壁に組込む熱電対式の温度計を利用する方法が一般に広く利用されている。
熱電対を利用した温度計測装置は、使い捨ての熱電対を溶融スラグの中に直接差込むことによって溶融スラグの温度を測定し、これにより炉内状況を把握するというものである。しかし、高温の溶融スラグに直接接触するため熱電対の耐久性が悪く、ランニングコストが嵩むという問題がある。
【0004】
そこで、実開平7−41435号公報では、図10に示されるように、炉内と炉外の接続部にスプリング07を介在させた熱電対01の先端を炉底耐火物04に接触させて不定形耐火物03に埋設し、該炉底耐火物04の温度を測定する構成とした温度測定装置が提案されている(特許文献1)。
かかる温度測定装置によれば、熱電対が溶融出滓物に直接接触することがないため装置の延命化が図れ、また炉底耐火物と炉体鉄皮との熱膨張率の差により熱電対先端と炉底耐火物との間に隙間が生じても、熱電対先端と炉底耐火物との接触が保持されるので炉底耐火物の温度を精度よく測定できるという利点を有している。
【0005】
しかし、熱電対等の接触型の温度測定装置を利用する場合、前記従来技術のように炉内の腐食性ガス雰囲気に触れさせないために耐火物を隔てて設置しなければならず、実際には炉内温度ではなく耐火物温度を計測するのみで正確な炉内温度を計測することは不可能であった。また、熱電対は耐久性、耐熱性が悪く、さらに使用する熱電対が長くなるため、断線等による不具合が生じ易く、メンテナンス性が悪化するという問題がある。
【0006】
そこで、非接触型の放射温度計を利用した方法が提案されている。例えば特開平8−247850号(特許文献2)では、溶融スラグの湯面に対して天壁に貫通されたパージ管にパージガスを流送しながら、高透過率の2種類の波長の赤外線を該パージ管を介して取り出して2色放射温度計により計測する方法を提案している。
かかる方法によれば、溶融スラグの温度を容易にかつ正確に連続計測が可能である。
【0007】
【特許文献1】
実開平7−41435号公報
【特許文献2】
特開平8−247850号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、放射温度計のような非接触型温度計は非常に有効な手段ではあるが、前記特開平8−247850号のように、天壁から貫通したパージ管により炉内温度を測定する方法では、炉内に突設したパージ管が腐食性ガス、高温に耐え切れず頻繁に交換する必要が生じランニングコストが嵩んでしまう。また、炉内は煤塵等が多く飛散した状態であるため炉内を透過する赤外線の検出には限界があり、測定の正確性に欠けるという問題点を有している。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、炉内の温度状況を正確に把握できるとともに、メンテナンス性に優れ耐久性の高い溶融炉の温度計測装置及びその運転制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、溶融炉の炉内温度を測定する温度計測装置において、
保護管で包皮された光ファイバーの先端が目地部に被覆されるように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光ファイバーを延在固定するとともに、該光ファイバーの基端側を炉外に位置させ、該基端側に設けた温度計測器により炉内壁の温度を測定することを特徴とする。
【0010】
かかる発明にて利用可能な温度測定システムは、炉外部に設置した光源から光ファイバーの入力端に光パルスを入射させ、該光ファイバー内で発生するラマン散乱の後方散乱光における反射光の光強度を平均化処理することにより、測定対象の温度、及び光パルスの入射光時間と反射光が温度計測器に到達する時間との差により測定対象までの距離、即ち測定位置を把握するものと、
光ファイバーを介して測定対象から受光した光の波長信号を温度計測器に入力して演算することにより測定対象の温度を計測可能としたものと、が挙げられる。
【0011】
本発明では、前記光ファイバーを耐火ブロック間に挿入して目地部で埋設しているため、該光ファイバーの設置が容易であるとともに、設置された光ファイバーが炉内の腐食性ガスと直接接触することがなく、該光ファイバーの断線、侵食等の不具合を防止することができる。また、炉内側に向けられた前記光ファイバーの先端が僅かに目地部にて被覆される位置に配設することにより、炉内壁の温度を正確に検出できるとともに、耐火ブロックに加工を施す必要がない。このとき、かかる発明では非接触型温度検出器を用いている為、光ファイバー先端に空間が形成されていても温度を検出することができる。
【0012】
また、溶融炉の炉内温度を測定する温度計測装置において、
保護管で包皮された光ファイバーの先端が炉内に突出するように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光ファイバーを延在固定するとともに、該光ファイバーの基端側を炉外に位置させ、該基端側に設けた温度計測器により炉内壁の温度を測定することを特徴とする
このように前記温度センサ先端を炉内に突出するように配設すると、光ファイバーのうち炉内に突出させた部分が炉内の高温雰囲気、腐食性ガス雰囲気により炉内と炉壁との境界部まで侵食される。これにより、光ファイバー先端が炉内と炉壁との境界部に位置するようになり、確実に炉内壁の温度を計測することができる。
【0013】
また、前記光ファイバーを溶融炉の垂直若しくは水平方向に複数設け、炉内の温度分布を測定することが好適である。
このように、前記光ファイバーを複数段設けることにより、傾動メタル出湯後、炉底部に溜まった溶融物の液面の変化を簡単に把握することができる。また、複数の光ファイバーにより検出された温度に基づき容易に温度分布を求めることができ、炉内状態を正確に把握することが可能となる。
【0014】
さらに、溶融炉の炉内壁温度を測定する温度計測装置において、
炉内側に向けて配設される熱電対を銅管で包皮したセンサ管を有し、
溶融炉内に挿入されたセンサ管の先端を銅で形成された冷却構造体に埋設して目地部で封止し、
前記センサ管により検出された温度を、炉外に設置され前記センサ管に接続された計測器により検知することを特徴とする。
【0015】
かかる発明によれば、例えば溶融炉の出滓口に設けられ冷却水管を具備した銅製耐火ブロックに代表されるような銅製の冷却構造体に、前記センサ管先端を埋設して封止することにより、熱電対が腐食性ガス雰囲気に接触することがなく断線等の不具合を防止できる。これは本願発明者らが、腐食性ガス中に含有される硫黄分、塩分等の腐食成分に対して銅が非常に有効であるという発見をしたことに基づき、これを利用して熱電対を銅で包皮するとともに銅ブロックで封止することにより腐食性ガス雰囲気に対して非常に耐食性の高い温度計測装置を提供することが可能となった。
【0016】
一方、銅ブロックに光ファイバーを埋設した装置として、
溶融炉の炉内温度を測定する温度計測装置において、
炉内側に向けて配設される光ファイバーを有し、
溶融炉内に挿入された前記光ファイバーの先端を銅で形成された冷却構造体に埋設して目地部で固定し、
炉外に設置され前記光ファイバーに接続された温度計測器により炉内壁温度を計測することを特徴とする。
これにより、光波長を受光する光ファイバー先端を腐食性ガスから確実に保護することができるとともに、径が小さく応力に弱い光ファイバーを固定して断線を防止する効果も有する。
【0017】
また、溶融炉の好適な運転制御における発明に関し、
溶融炉の炉内温度を測定し、該測定された炉内温度に基づき溶融炉の運転制御を行う方法において、
光伝送路の先端が目地部に被覆されるように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光伝送路を延在固定して配設するとともに、炉外に位置し前記光伝送路の基端側と接続される温度計測器を設け、
該温度計測器により計測した炉内壁温度に基づき炉内温度を制御することを特徴とする。
【0018】
また、別の方法として、溶融炉の炉内温度を測定し、該測定された炉内温度に基づき溶融炉の運転制御を行う方法において、
光伝送路の先端が炉内に突出するように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光伝送路を延在固定して配設するとともに、炉外に位置し前記光伝送路の基端側と接続される温度計測器を設け、
該温度計測器により計測した炉内壁温度に基づき炉内温度を制御することを特徴とする。
これらの発明によれば、前記温度計測器により検出された正確性の高い温度に基づき炉内壁温度を制御しているため、確実な運転制御が可能となる。
【0019】
さらに、前記光伝送路を溶融炉の垂直若しくは水平方向に複数設け、該複数の光伝送路から温度計測器に伝送された複数部位の炉内温度から炉内の温度分布を算出し、該温度分布に基づき炉内温度を制御することを特徴とする。かかる発明のように、複数箇所の炉内壁温度を測定することにより炉内温度状態を正確に把握でき、好適な運転制御が可能となる。
【0020】
これらの具体的な制御方法としては、
電極間に発生させたプラズマにより炉内を高温に保持してなるプラズマアーク式溶融炉の運転制御方法において、
前記光伝送路を炉底部に形成される溶融スラグ層に接触する部位の炉壁に設置し、
前記温度計測器により検出される温度が炉壁耐久温度以上となったときに電極間電流を小とし、一方前記検出温度が溶融スラグの固化する温度以下となったときに電極間電流が大となるように制御することを特徴とする。
【0021】
また、電極間に発生させたプラズマにより炉内を高温に保持してなるプラズマアーク式溶融炉の運転制御方法において、
前記光伝送路を炉底部に形成される溶融メタル層に接触する部位の炉壁に設置し、
前記温度計測器により検出される温度が溶融メタルの固化温度以下となったときに電極間電流を大とし、炉傾動時における前記溶融メタルの流動性を確保するように制御することを特徴とする。
【0022】
溶融炉において、炉内温度がある一定温度以上となったときに炉内耐火壁の侵食性が著しく悪化することが判っている。また、炉内温度が所定温度以下となったときに炉内溶融物の溶融状態が悪化し、出滓口での排出が断続的になったり停止したりする問題がある。従って、検出された温度に基づき前記電極間電流を制御し、プラズマを調整して炉内温度を適性値に保持することにより前記問題を引起すことなく溶融炉を円滑に運転することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態にかかる温度計測装置を組込んだ溶融炉の全体概略断面図、図2乃至図3は図1の温度計測装置を示す拡大断面図、図4は光ファイバー用伝送路を示す拡大断面図、図5は本発明の実施形態にかかる温度装置を利用した溶融炉運転制御装置の概略断面図である。
【0024】
図1において、本第1実施形態のプラズマアーク式溶融炉10は、耐火材14及び耐火ブロック15からなる炉内壁を鉄皮16で被覆した炉本体と、該炉本体の天蓋部に嵌挿された主電極11と、炉底17に配設された炉底電極12と、焼却灰を炉内へ供給する供給口22と、焼却灰が溶融されて生成した溶融スラグ23及び溶融メタル24を炉外へ排出する機構を有する出滓口18及び銅ブロック19と、を主要構成とし、主電極11と炉底電極12との間に直流電源13により電圧を印加し、プラズマアークを発生させて溶融炉10内に投入された焼却灰を溶融、スラグ化する。
【0025】
前記耐火材14及び耐火ブロック15を含む炉本体の大部分は、例えば硅石レンガ、アルミナ系キャスタブル等の絶縁材で形成されており、前記耐火ブロック15を固定するために目地としてモルタル、キャスタブル等の不定形耐火物が用いられている。通常運転の場合、かかるプラズマアーク式溶融炉10内の温度分布は、プラズマが発生する主電極11−炉底電極12間が最も高く、放射状に温度が低下していき溶融出滓物では、溶融スラグ層23、溶融メタル層24の順で温度が低下する。
さらに、前記耐火ブロック15の間には、光ファイバーを保護管で被覆した光ファイバー用伝送路30が挿入され、目地25で固定している。炉外に設置された前記光ファイバー用伝送路30の基端部には、光ファイバー用伝送路を介して受光した放射光を検出する光検出部と、該検出した光から温度を算出する演算部とから構成される温度計測器31が接続されている。
【0026】
図2に図1の光ファイバー用伝送路を示すA部拡大図を示す。かかる光ファイバー用伝送路30は水冷ジャケット26を挟持して配設された鉄皮16に設けられた挿入孔27を経由して炉内壁下部に配設された耐火ブロック15間に挿入され、目地25で固定されている。該光ファイバー用伝送路30は溶融スラグ層23若しくは溶融メタル層24と同レベルの高さで、かつその先端が炉内に突設せず僅かに目地25に被覆される位置に配設される。
そして、図1のように前記光ファイバー用伝送路30の基端部は炉外に設置された温度計測器31に接続されている。
【0027】
前記温度計測器31は、放射温度計若しくは光波長検出器を用いることができ、これにより光ファイバー用伝送路30の基端部に光パルスを入射させ、該光ファイバー用伝送路内で発生するラマン散乱の後方散乱光における反射光の光強度を平均化処理することにより、炉内壁面21の温度を把握するものや、光ファイバー用伝送路30を介して炉内壁面21から受光した波長信号を温度計測器31に入力して演算することにより炉内壁面21の温度を計測する。
かかる構成により、設置された光ファイバー用伝送路が炉内の腐食性ガスと直接接触することがなく、伝送路の断線、侵食等の不具合を防止することができる。また、炉内側に向けられた前記伝送路の先端が僅かに目地にて被覆される位置に配設することにより、炉の内壁温度を正確に検出できる。
【0028】
また、図2の別の実施例として、図3に示されるように前記挿入孔27を経由して耐火ブロック15間に挿入された光ファイバー用伝送路30の先端部30aを炉内に突出させて溶融メタル22に浸漬する位置で目地25により固定している。従って、前記先端部30aが溶融メタル22により耐火ブロック15と溶融メタル22の境界まで侵食されことにより、炉内壁面21と溶融メタル22との接触面の温度を正確に計測することが可能となる。
【0029】
尚、図4に前記光ファイバー用伝送路30の構造を示す。かかる光ファイバー用伝送路30は、石英等で形成された光ファイバー32と、それを接着材34を介して包皮した保護管33とから形成されている。前記保護管33は、高耐熱性を有するセラミック材、SUS等の金属材を用いることができ、さらに前記光ファイバー用伝送路30の基部付近で雰囲気温度が低い部位においては、前記保護管33としてポリエチレン、ゴム等の可撓性の高分子材料で形成させても良い。また、前記光ファイバー用伝送路30の先端は、石英等の光が透過可能な部材で封止し、直接炉内壁から光を受光して温度を計測する非接触型としても良いし、熱伝導性が高く光を透過しない部材で封止し炉内壁から該部材に伝わった熱を計測する接触型としても良い。勿論、前記光ファイバー用伝送路30は目地に埋設しており直接腐食ガスに接触することはない為、前記光ファイバー用伝送路30の先端を封止しない構成でも良い。
【0030】
次に、図5を用いて本発明の第2実施形態にかかる温度計測装置につき説明する。かかる実施形態における温度計測装置は、炉内壁を形成する耐火材14及び耐火ブロック15と、これらを包皮する鉄皮16と、主電極11及び炉底電極12と、を主要構成とするプラズマアーク式溶融炉10に設けられ、
前記耐火ブロック15間に挿入されて目地25で固定された光ファイバー用伝送路30a、30b、30cと、これに接続されて該光ファイバー用伝送路にて受光した光から温度を導出する温度計測器31と、該温度計測器31にて計測された炉内壁温度に基づき前記電極11、12の電力制御を行うコントローラ40と、から構成される。
【0031】
前記光ファイバー用伝送路30a、30b、30cは前記第1実施形態と同様に、図4に示される構造を有している。即ち、石英等からなる光ファイバー32を接着材34を介して保護管33で被覆した構造となっている。
かかる光ファイバー用伝送路30を前記耐火ブロック15の間に複数段設けている。このとき、該光ファイバー用伝送路30の先端は炉内に突出させても良いし、目地で僅かに被覆される程度に位置させても良い。
かかる構成とすることで、各光ファイバー用伝送路30a、30b、30cの夫々の温度から炉内壁の温度分布が簡単にかつ正確に把握でき、溶融炉10の運転を円滑に行うことが可能となる。
【0032】
尚、前記溶融炉10の好適な運転制御方法につき図6のフロー図を用いて説明する。まず、プラズマアーク式溶融炉10の運転が開始されると、焼却灰等の被処理物の量、性質等の負荷に基づき前記電極11、12に送る電力を算出して供給し(S1)、電力を一定に保持した状態で定常運転を行う(S2)。
定常運転時には、炉内溶融物による負荷変動、プラズマ状態の変化等により炉内温度が変動しており、これを監視するために前記温度計測器31にて炉内壁と溶融物の境界温度を計測(S3)する。
【0033】
そして、前記コントローラ40により計測された境界温度が炉内壁侵食温度以上であるか否かの判断をし(S4)、炉内壁侵食温度以上である場合には電極間電流を小として電極に供給する電力が低下するように制御し(S5)、炉内壁侵食温度以下である場合には溶融炉運転可能温度以上であるか否かの判断をする(S6)。溶融炉運転可能温度とは、溶融スラグ23及び溶融メタル24が十分な溶融状態を保持している温度をいう。前記運転可能温度以上である場合には定常運転を続行し(S2)、運転可能温度以下である場合には前記電極間電流を大として電力供給を増加させるように前記コントローラ40により制御する(S7)。
【0034】
図7に時系列的な境界温度と供給電力との相関を示す。即ち、前記温度計測器31で計測される温度が炉内壁侵食温度(例えば1300℃)以上となったとき、前記コントローラ40により溶融炉10への供給電力を減少させ、溶融炉運転可能温度(例えば800℃)以下となったときに溶融炉10への供給電力を増加させる。これにより、炉内壁の侵食が著しく上昇する温度に維持されることがなくメンテナンス性が向上し、また出滓物の溶融状態が好適に保持され溶融炉が円滑に運転できる。
【0035】
また、プラズマアーク式溶融炉10の出滓口18に具備される銅ブロック19に設けられた温度計測装置の実施例を図8及び図9に示す。
図8はプラズマアーク式溶融炉の銅ブロックに設けた温度計測装置の断面図である。前記銅ブロック19は溶融炉10の出滓口に設けられ、内部に水路21を具備して冷却水により出滓口から排出される溶融出滓物を冷却する機能を有している。
かかる実施形態の温度計測装置は、熱電対36を銅管35で包皮したセンサ管39と、該センサ管39に接続され炉外に設置された電圧計(不図示)とから構成されている。前記センサ管39は、炉壁に形成された挿入孔37から炉内に挿入され、前記冷却ブロック(銅ブロック)19にその先端を埋設して目地38で封止され、前記センサ管39の先部に突出する熱電対36先端の熱感知部により温度を検出し、電圧計で出力する構成となっている。これにより、熱電対が腐食性ガス雰囲気に接触することがなく断線等の不具合を防止できる。
【0036】
また、図9に図8の別の実施形態にかかる温度計測装置の断面図を示す。かかる実施形態の温度計測装置は、光ファイバーを保護管で被覆した光ファイバー用伝送路30と、これに接続されて炉外に設置される温度計測器とから構成され、炉壁に形成された挿入孔37から炉内へ挿入された前記光ファイバー用伝送路30の先端を銅ブロック19に埋設し、固定している。これによれば、光波長を受信する光ファイバー用伝送路先端を腐食性ガスから確実に保護することができるとともに、径が小さく応力に弱い光ファイバー用伝送路を固定して断線を防止する効果も有する。
【0037】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明の温度計測装置によれば、溶融炉に簡単に設置可能で、かつ炉内壁温度を正確に計測可能である。
また、光ファイバー用伝送路を耐火ブロックの目地に埋設することにより、腐食ガスから光ファイバー用伝送路を保護し、さらに炉内壁面の境界部分に光ファイバー用伝送路先端を位置させることで炉内壁面の温度を正確に測定することが可能となる。
また、前記光ファイバー用伝送路を複数設置することにより炉内壁面の温度分布を簡単に把握することができる。
【0038】
さらにまた、前記温度計測装置を利用して運転制御を行うことにより、溶融炉のメンテナンス性を向上させるとともに溶融炉の運転を円滑に行うことができる。
また、熱電対を銅管で包皮したセンサ管若しくは光ファイバー用伝送路を銅ブロックに埋設することで、腐食性ガス雰囲気に直接接触することがなく断線等の不具合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる温度計測装置を組込んだ溶融炉の全体概略断面図である。
【図2】図1の光ファイバー用伝送路を示すA部拡大断面図である。
【図3】図2の別の実施例を示す光ファイバー用伝送路の拡大断面図である。
【図4】図2の温度センサを示すB部拡大断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態にかかる温度計測装置を利用した溶融炉制装置の概略断面図である。
【図6】本発明の実施形態にかかる溶融炉の運転制御方法を示すフロー図である。
【図7】時系列的な境界温度と電力との相関を示すグラフである。
【図8】銅ブロックに設けた温度計測装置を示す断面図である。
【図9】図8の別の実施形態にかかる温度計測装置を示す断面図である。
【図10】熱電対を利用した従来の温度計測装置の縦断側面図である。
【符号の説明】
10 プラズマアーク式溶融炉
11 主電極
13 直流電源
15 耐火ブロック
19 冷却ブロック(銅ブロック)
23 溶融スラグ
24 溶融メタル
25 目地
26 水冷ジャケット
27 挿入孔
30 温度計測器
31 光ファイバー用伝送路
32 光ファイバー
33 保護管
34 接着材
35 銅管
36 熱電対
40 コントローラ
Claims (10)
- 溶融炉の炉内温度を測定する温度計測装置において、
保護管で包皮された光ファイバーの先端が目地部に被覆されるように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光ファイバーを延在固定するとともに、該光ファイバーの基端側を炉外に位置させ、該基端側に設けた温度計測器により炉内壁の温度を測定することを特徴とする溶融炉の炉内温度計測装置。 - 溶融炉の炉内温度を測定する温度計測装置において、
保護管で包皮された光ファイバーの先端が炉内に突出するように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光ファイバーを延在固定するとともに、該光ファイバーの基端側を炉外に位置させ、該基端側に設けた温度計測器により炉内壁の温度を測定することを特徴とする溶融炉の炉内温度計測装置。 - 前記光ファイバーを溶融炉の垂直若しくは水平方向に複数設け、炉内の温度分布を測定することを特徴とする請求項1若しくは2に記載の溶融炉の炉内温度計測装置。
- 溶融炉の炉内温度を測定する温度計測装置において、
炉内側に向けて配設される熱電対を銅管で包皮したセンサ管を有し、
溶融炉内に挿入されたセンサ管の先端を銅で形成された冷却構造体に埋設して目地部で封止し、
前記センサ管により検出された温度を、炉外に設置され前記センサ管に接続された計測器により検知することを特徴とする溶融炉の炉内温度計測装置。 - 溶融炉の炉内温度を測定する温度計測装置において、
炉内側に向けて配設される光ファイバーを有し、
溶融炉内に挿入された前記光ファイバーの先端を銅で形成された冷却構造体に埋設して目地部で固定し、
炉外に設置され前記光ファイバーに接続された温度計測器により炉内壁温度を計測することを特徴とする溶融炉の炉内温度計測装置。 - 溶融炉の炉内温度を測定し、該測定された炉内温度に基づき溶融炉の運転制御を行う方法において、
光伝送路の先端が目地部に被覆されるように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光伝送路を延在固定して配設するとともに、炉外に位置し前記光伝送路の基端側と接続される温度計測器を設け、
該温度計測器により計測した炉内壁温度に基づき炉内温度を制御することを特徴とする溶融炉の運転制御方法。 - 溶融炉の炉内温度を測定し、該測定された炉内温度に基づき溶融炉の運転制御を行う方法において、
光伝送路の先端が炉内に突出するように、炉壁を形成する耐火ブロック間の目地部に前記光伝送路を延在固定して配設するとともに、炉外に位置し前記光伝送路の基端側と接続される温度計測器を設け、
該温度計測器により計測した炉内壁温度に基づき炉内温度を制御することを特徴とする溶融炉の運転制御方法。 - 前記光伝送路を溶融炉の垂直若しくは水平方向に複数設け、該複数の光伝送路から温度計測器に伝送された複数部位の炉内温度から炉内の温度分布を算出し、該温度分布に基づき炉内温度を制御することを特徴とする請求項6若しくは7記載の溶融炉の運転制御方法。
- 電極間に発生させたプラズマにより炉内を高温に保持してなるプラズマアーク式溶融炉の運転制御方法において、
前記光伝送路を炉底部に形成される溶融スラグ層に接触する部位の炉壁に設置し、
前記温度計測器により検出される温度が炉壁耐久温度以上となったときに電極間電流を小とし、一方前記検出温度が溶融スラグの固化する温度以下となったときに電極間電流が大となるように制御することを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の溶融炉の運転制御方法。 - 電極間に発生させたプラズマにより炉内を高温に保持してなるプラズマアーク式溶融炉の運転制御方法において、
前記光伝送路を炉底部に形成される溶融メタル層に接触する部位の炉壁に設置し、
前記温度計測器により検出される温度が溶融メタルの固化温度以下となったときに電極間電流を大とし、炉傾動時における前記溶融メタルの流動性を確保するように制御することを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の溶融炉の運転制御方法。
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