JPH05239311A - 低光沢性のポリオキシメチレン樹脂組成物 - Google Patents
低光沢性のポリオキシメチレン樹脂組成物Info
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- JPH05239311A JPH05239311A JP4041213A JP4121392A JPH05239311A JP H05239311 A JPH05239311 A JP H05239311A JP 4041213 A JP4041213 A JP 4041213A JP 4121392 A JP4121392 A JP 4121392A JP H05239311 A JPH05239311 A JP H05239311A
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Abstract
12のアルキルアルコールとのエステルと共役ジエンの
共重合体を主成分とする中芯相と、アクリル酸またはメ
タクリル酸と炭素数1〜4のアルキルアルコールとのエ
ステルをモノマーとする重合体を主成分とする外殻相か
ら構成される多相インターポリマーを、1〜50重量%
配合してなるポリオキシメチレン樹脂組成物。 【効果】 ポリオキシメチレン樹脂の本来の特性を損な
うことなく、低光沢性付与することができる。
Description
脂の本来の特性を保ちながら低光沢性を付与したポリオ
キシメチレン樹脂組成物に関する。
強度が高く、且つ剛性、耐クリープ性、耐溶剤性、摺動
性などに優れ軽量で良好な成形性を有することから、電
気電子や自動車などの分野で代表的なエンジニアリング
樹脂として幅広く使用されている。しかし、ポリオキシ
メチレン樹脂の特長の1つである高光沢性は使用分野に
よっては欠点として見なされている。自動車内装部品の
場合、シートカバーや他樹脂などと共に光沢を抑えるこ
とによって、内装に高級感・重厚感を持たせている。ま
た、低光沢にすることによって、フロントガラスに内装
材が映って運転者が眩惑される事がないように工夫され
ている。更に、光学機器の分野においても光の反射によ
る機器の誤操作を防止するために低光沢の材料が重要視
されている。
ている。成形品表面に凹凸を付けるために金型表面にシ
ボ加工を施し、成形品表面に転写する方法、及び低光沢
塗装を施したりする方法が知られている。しかし、シボ
加工した金型でポリオキシメチレン樹脂を成形してもモ
ールドデポジット(金型汚染物)がシボ加工面を覆って
しまい、充分な低光沢表面を得ることができない。低光
沢塗装についてはポリオキシメチレン樹脂表面に強力に
密着する塗料がないため、有効な手段とは言えない。
沢にする方法としては、無機充填剤をポリオキシメチレ
ン樹脂に配合する方法が知られている(特開昭64−5
4053号公報、特開平1−170641号公報、特開
平1−319561号公報)。これらの無機充填剤の配
合されたポリオキシメチレン樹脂組成物はその成形品表
面に微細な凹凸が生じるため、照射された光を乱反射
し、光沢性の低減が実現できるものの、その効果の程度
は充分ではない。更に、無機充填剤の配合されたポリオ
キシメチレン樹脂組成物は機械的物性、特に伸度、靱性
が極度に低下し、ポリオキシメチレン樹脂本来の特徴を
損なう欠点を有する。
ターポリマーを添加する方法として、2相構造からなる
アクリル系多相インターポリマーをポリオキシメチレン
樹脂に添加する方法(特開昭59−136343号公
報)、−20℃以下のガラス転移温度を有するゴム弾性
グラフト共重合物をオキシメチレン重合体に添加する方
法(特公昭48−34830号公報)、ブタジエンを有
するゴム弾性グラフト重合体をポリオキシメチレン樹脂
に添加する方法(特開昭61−120849号公報)が
知られているが、上記方法で得た組成物はいすれもポリ
オキシメチレン樹脂本来の機械物性(特に強度、弾性
率)を大きく損なう事、及び成形時の熱安定性が不十分
である事等の問題点を有している。しかも上記方法で得
られる組成物はいずれも低光沢性を目的とするものでは
ないため、低光沢の程度は充分ではなかった。
ような従来技術における欠点を克服し、ポリオキシメチ
レン樹脂本来の機械物性を保持し、且つ充分な低光沢性
を実現するポリオキシメチレン樹脂組成物を提供するこ
とである。
に本発明者らは鋭意検討した結果、ポリオキシメチレン
樹脂に特定の組成を有した多相インターポリマーを添加
して得られるポリオキシメチレン樹脂組成物が、極めて
優れた低光沢性を持ち、且つポリオキシメチレン樹脂本
来の機械物性を損なわない事を見いだし、本発明に至っ
た。
チレン樹脂50〜99重量%と(B)中芯相と外殻相か
らなり、(a)中芯相はアクリル酸またはメタクリル酸
と炭素数1〜12のアルキルアルコールとのエステルと
共役ジエンの共重合体が主成分であり、(b)外殻相は
アクリル酸またはメタクリル酸と炭素数1〜4のアルキ
ルアルコールとのエステルからなる群から選ばれる少な
くとも一つのモノマーから得られる重合体が主成分であ
る多相インターポリマー1〜50重量%とからなる低光
沢性のポリオキシメチレン樹脂組成物を提供するもので
ある。
用いられる(A)ポリオキシメチレン樹脂とは、ホルム
アルデヒド単量体またはその3量体(トリオキサン)も
しくは4量体(テトラオキサン)等の環状オリゴマーを
原料として製造された、実質的にオキシメチレン単位か
らなるオキシメチレンホモポリマー及び上記原料とエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒ
ドリン、1,3−ジオキソラン、グリコールのホルマー
ル、ジグリコールのホルマール等の環状エーテルから製
造された、炭素数2〜8のオキシアルキレン単位を0.
1〜20重量%含有するオキシメチレンコポリマーであ
る。また、分子鎖の分岐化されたオキシメチレンコポリ
マー及びオキシメチレンの繰り返し単位を50重量%以
上含み異種ポリマー単位を50重量%未満含むオキシメ
チレンブロックコポリマーも包含する。
リマーは、中芯相と外殻相からなり、(a)中芯相はア
クリル酸またはメタクリル酸と炭素数1〜12のアルキ
ルアルコールとのエステルと共役ジエンの共重合体が主
成分であり、(b)外殻相はアクリル酸またはメタクリ
ル酸と炭素数1〜4のアルキルアルコールとのエステル
からなる群から選ばれる少なくとも一つのモノマーから
得られる重合体が主成分である多相インターポリマーで
ある。
ル酸またはメタクリル酸と炭素数1〜12のアルキルア
ルコールとのエステルと共役ジエンを主成分とする共重
合体である。アクリル酸またはメタクリル酸と炭素数1
〜12のアルキルアルコールとのエステルとしては、例
えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸オク
チル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチルなどが挙
げられる。これらの中で、アクリル酸ブチル、アクリル
酸エチルヘキシル、メタクリル酸メチルが好ましい。こ
れらのアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルは、
各々単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
レン、クロロプレンなどが挙げられる。これらの中で、
ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらの共役ジエ
ンは各々単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて
用いてもよい。中芯相を構成するアクリル酸またはメタ
クリル酸と炭素数1〜12のアルキルアルコールとのエ
ステルと共役ジエンを主成分とする共重合体は軟質であ
れば良く、モノマー比率は特に限定されないが、好まし
くはアクリル酸またはメタクリル酸と炭素数1〜12の
アルキルアルコールとのエステルが60〜99.9重量
%で、共役ジエンが0.1〜40重量%である。
は一つの相である必要はなく、アクリル酸またはメタク
リル酸と炭素数1〜12のアルキルアルコールとのエス
テルと共役ジエンのモノマー比率の異なる共重合体の複
数の相から構成されてもよい。また、アクリル酸または
メタクリル酸と炭素数1〜12のアルキルアルコールと
のエステルと共役ジエンを主成分とする共重合体以外の
重合体の相を含んでいてもよい。
酸またはメタクリル酸と炭素数1〜4のアルキルアルコ
ールとのエステルからなる群から選ばれる少なくとも一
つのモノマーから得られる重合体である。アクリル酸ま
たはメタクリル酸と炭素数1〜4のアルキルアルコール
とのエステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヒドロキ
シエチルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸エステルが
挙げられ、これらの中でアクリル酸ブチル、メタクリル
酸メチルが好ましい。これらは、単独で用いても2種類
以上を組み合わせて用いても良い。
の中芯相と外殻相は前述のモノマー組成であることのほ
か、中芯相と外殻相の組成は実質的に異なる組成であ
る。本発明で用いられる多相インターポリマーの中芯相
と外殻相には本発明の目的を損なわない範囲でスチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンなどの芳
香族ビニルモノマー;塩化ビニル、塩化ビニリデンなど
のハロゲン化ビニルモノマー;アクリロニトリル、メタ
アクリロニトリルなどのニトリル系モノマー;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル;アクリ
ルアミド、メタアクリルアミドなどの不飽和アミド;ビ
ニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブ
チルエーテルなどのビニルアルキルエーテル;ジエチレ
ングリコールジアクリレート、ブチレンジアクリレー
ト、ジビニルベンゼン、アクリル酸アリル、メタクリル
酸アリルなどの1分子中に2個以上の二重結合を持つ単
量体;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒド
ロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタク
リル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシイソ
プロピル、メタクリル酸ヒドロキシイソプロピル、アク
リル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸ヒドロキシブチ
ルなどの水酸基を持つビニルモノマー;アクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸グリシジル、エタアクリル酸グリ
シジルなどのα、β−不飽和酸のグリシジルエステルな
どを共重合させることもできる。
の中芯相と外殻相を構成する重合体の好ましい組合せと
しては、例えば、外殻相がメタクリル酸メチルを主成分
とする重合体で、かつ中芯相がアクリル酸ブチル60重
量%以上、ブタジエン30重量%以下、その他の共重合
可能なモノマー10重量%以下を主成分とする重合体;
外殻相がメタクリル酸メチルを主成分とする重合体で、
かつ中芯相がアクリル酸エチルヘキシル60重量%以
上、ブタジエン30重量%以下、その他の共重合可能な
モノマー10重量%以下を共重合して得られる重合体;
外殻相がメタクリル酸メチル90重量%以上、メタクリ
ル酸ヒドロキシエチレン10重量%以下を主成分とする
重合体で、かつ中芯相がアクリル酸ブチル60重量%以
上、ブタジエン20重量%以下、その他の共重合可能な
モノマー20重量%以下を共重合して得られる重合体な
どがある。
公昭55−27576号公報、あるいは、特開昭59−
136343号公報に記載のある慣用の乳化重合技術を
用いて製造することができる。多相インターポリマーの
具体的な製造例としては、ジオクチルスルホコハク酸ソ
ーダ等の乳化剤を含む水のなかに、中芯相の形成に必要
な前述のモノマーとジイソプロピルベンゼンヒドロパー
オキサイド等の重合開始剤を入れて撹拌しながら通常の
50〜90℃の温度で重合を行う。この際、中芯相に適
度な弾性を与える為に、ジビニル化合物等の多官能性架
橋剤を共重合させるのが好ましい。この多官能性架橋剤
の添加量は中芯相を構成する重合体の全重合に基いて
0.1〜5.0重量%が好ましい。更にこの際、外殻相
と中芯相の間の化学結合を行わせる為に、アクリル酸ア
リル等の多官能グラフト剤を使用することが好ましい。
この多官能グラフト剤の添加量は中芯相を構成する重合
体の全重量に基いて0.1〜5.0重量%が好ましい。
で、次に、外殻相を構成するモノマーを追添加する。こ
の際重合開始剤を追添加することもできる。上記乳化重
合によって得られた多相ポリマーは、慣用の手段、たと
えば、塩析、凍結融解、或はスプレードライなどの方法
を用いて粒子の形態を保ったまま水と分離することがで
きる。
ポリマーの場合は、まず第一相を形成するモノマーと多
官能グラフト剤等とをまず重合させ、その後前述の方法
で中間相ついで外殻相の順に重合していけばよい。多相
インターポリマーの外殻相と中芯相の比率は特に限定さ
れないが、好ましくは外殻相が1〜40重量%、中芯相
が60〜99重量%である。更に好ましい範囲は外殻相
が2〜10重量%、中芯相が90〜98重量%である。
光沢性の点から1μm以下が好ましい。最適な粒径は
0.05μm〜0.5μmである。本発明で用いられる
多相インターポリマーの配合量は1〜50重量%であ
る。1重量%に満たないと低光沢性に対してこれらの添
加効果が現れず50重量%を越えると、ポリオキシメチ
レン樹脂の成形加工性、機械物性を著しく低下させるた
めである。その中でも本発明の効果を最大限に発揮でき
る好ましい範囲は2〜20重量%、最も好ましい範囲は
4〜15重量%である。
よび硫黄化合物の含有量が少ないものが用いられる。本
発明でいうアルカリ金属、及び硫黄化合物とは、多相イ
ンターポリマーの製造時に使用するドデシルベンゼンス
ルホン酸リチウム、ソーダ、或はカリウム等のスルホン
酸塩、ラウリル硫酸リチウム、ソーダ、或はカリウム等
の硫酸エステル塩などの乳化剤、硫酸ナトリウム、塩化
ナトリウムなどの塩析剤に起因するものである。
チウム、カリウム、ナトリウムをいう。多相インターポ
リマー中のアルカリ金属の含有量の定量方法は一般的な
方法で行うことができるが、中でも原子吸光或はプラズ
マ発光法で行うことができる。本発明においては、原子
吸光法を用いて定量した。即ち、多相インターポリマー
を炭化或は灰化しそこから酸水溶液でアルカリ金属分を
抽出した液を原子吸光にかける方法である。
子吸光法で分析したアルカリ金属(リチウム、カリウ
ム、ナトリウム)のトータルであり、多相インターポリ
マーに対し100ppm以下であることが好ましい。さ
らに好ましくは、80ppm以下、特に好ましくは60
ppm以下である。また、多相インターポリマー中の硫
黄の含有量の定量方法は一般的な方法で行うことができ
るが、中でもイオンクロマトグラフ法が良い。本発明に
おいてはこのイオンクロマトグラフ法を用いて定量し
た。即ち、多相インターポリマーをフラスコ燃焼法で燃
焼し、そこからアルカリ水溶液で硫黄分を抽出した液を
イオンクロマトグラフにかける方法である。
マトグラフで分析した硫黄化合物のトータル量を硫黄元
素の量に換算したものであり、多相インターポリマーに
対し200ppm以下であることが好ましい。さらに好
ましくは、15ppm以下、最も好ましくは100pp
m以下である。本発明における組成物は、ポリオキシメ
チレン樹脂と多相インターポリマーとを、ブレンド、さ
らには溶融混練することにより得られる。
ロールミル、押出機などの通常樹脂溶融体の混練に用い
られる公知の装置を用いることができるが、酸素の遮断
や、作業環境などの点から押出機が最適である。この押
出機の種類としては1軸、2軸、ベント付、ノーベント
タイプなどがあるが、いずれの押出機によっても、本発
明の組成物を調製することができる。
される酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、潤滑剤、
耐衝撃性改良剤、結晶核剤、帯電防止剤、無機フィラ
ー、顔料などを必要に応じて添加することができる。ま
た、通常ポリオキシメチレン樹脂に添加されるポリアミ
ド、メラミン、メラミン誘導体、ジシアンジアミド、脂
肪酸カルシウムなども添加することができる。
4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル基を持つ酸化
防止剤が好ましい。この酸化防止剤を同時に添加すると
驚くべき程に他の酸化防止剤に比べ滞留着色が改良され
る為である。具体的な酸化防止剤としては、例えば、
3,9−ビス〔2−〔3−(t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,
1−ジメチルエチル−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコール
−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサン
ジオール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエ
リスリトール−テトラキス〔3−(3−t−ブチル−5
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、オクタデシル−3−(3−t−ブチル−5−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N
−ヘキサメチレンビス−(3−t−ブチル−5−メチル
−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)などがある。
〔3−(t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウ
ンデカン、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−
t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3
−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プピオネート〕である。
−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(2,
2,6,6−テトラメチルピペリジル)アジペートなど
のヒンダードアミン系光安定剤が使用できる。紫外線吸
収剤としては、2−〔2’−ヒドロキシ−3’,5’−
ビス−(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル
−フェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤が使用できる。
シメチレン樹脂組成物は、一般に使われているポリオキ
シメチレンホモポリマー、コポリマー、分岐ポリマー及
び、ブロックコポリマーとブレンドして使うことができ
る。本発明におけるポリオキシメチレン樹脂組成物はい
かなる表面の成形品に対しても有効な低光沢性を付与す
るものであるが、シボ加工を施した金形で成形した成形
品に対しては、特に大きな低光沢効果を発揮する。
成物の好ましい用途としては、例えばレバー、インスツ
ルメンタルパネル、スイッチ部品、ハンドル、クリッ
プ、ハウジング等である。特に自動車用内装部品に適し
ている。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
2.8%のポリオキシメチレンコポリマーを米国特許3
027352に記載の公知の方法で重合した。このポリ
マーの固有粘度は1.1であった(固有粘度は2重量%
のα−ピネンを含有するp−クロロフェノール溶液に重
合体0.1重量%を溶かし60℃にて測定した)。ま
た、ASTM D1238(E条件)でのメルトインデ
ッスクは10.0g/10分であった。このポリオキシ
メチレンポリマーをP−1とする。
ンホモポリマー粉末を米国特許2998409にある公
知の方法で製造した。このものの固有粘度は1.2でメ
ルトインデックスは9.0g/10分であった。このポ
リオキシメチレンポリマーをP−2とする。
サーを備えた10リットルビーカーに蒸留水5.7リッ
トル、乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ソーダ2
0g、還元剤としてロンガリット1.2gを加え均一に
溶解する。
ー組成とジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド
(以下PBPと略す)2gの均一溶液を加え、80℃で
重合した。この時点での重合収率はほぼ100%であっ
た。次に第2相の外殻相として、別表記載のモノマー組
成とPBP0.6g、n−オクチルメルカプタン0.2
gの均一溶液を加えた。
つた。次いで、温度を95℃に上げ、1時間保持した。
得られた重合体を0.5%塩化アルミニウム水溶液中に
投入して重合体を凝集させ、温水で5〜15回洗浄後、
乾燥して白色フロック状の各種多相インターポリマーを
得た。得られた多相インターポリマーの平均粒子径は
0.1〜0.5μmであった。また、それぞれのアルカ
リ金属含有量、及び硫黄含有量を表1〜表3に示した。
キシメチレン樹脂及び多相インターポリマーを表1〜表
3に示した配合比率でブレンドし、シリンダー温度が2
00℃に設定された2軸ベント付押出機で溶融混練し、
得られた組成物をペレタイズした。
3オンス成形機で成形し試験片を得た。これを下記の方
法で評価し、その結果を表1〜表3に示した。 光沢度:日本電色工業製光沢度計で入射角60゜反射角
60゜で測定した。引張強度、引張伸度:ASTM D
638に従った。
0に従った。 Izod値:ASTM D256に従った。 熱安定性:得られた最終ペレットをシリンダー温度22
0℃に設定した3オンス成形機で前述の試験片を成形す
る際、試験片にシルバーストリークの発生するまでの限
界滞留時間(分)を測定した。
たはメタクリル酸と炭素数1〜12のアルキルアルコー
ルとのエステルと共役ジエンの共重合体を主成分とし、
外殻相がアクリル酸またはメタクリル酸と炭素数1〜4
のアルキルアルコールとのエステルからなる群から選ば
れる少なくとも一つのモノマーから得られる重合体を主
成分とする多相インターポリマーをポリオキシメチレン
樹脂に配合することにより、低光沢性、機械物性の両方
に優れたポリオキシメチレン樹脂組成物を得ることがで
きる。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)ポリオキシメチレン樹脂50〜9
9重量%と(B)中芯相と外殻相からなり、(a)中芯
相はアクリル酸またはメタクリル酸と炭素数1〜12の
アルキルアルコールとのエステルと共役ジエンの共重合
体が主成分であり、(b)外殻相はアクリル酸またはメ
タクリル酸と炭素数1〜4のアルキルアルコールとのエ
ステルからなる群から選ばれる少なくとも一つのモノマ
ーから得られる重合体が主成分である多相インターポリ
マー1〜50重量%とからなる低光沢性のポリオキシメ
チレン樹脂組成物。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP04121392A JP3251318B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 低光沢性のポリオキシメチレン樹脂組成物 |
TW082101357A TW275641B (ja) | 1992-02-26 | 1993-02-25 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04121392A JP3251318B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 低光沢性のポリオキシメチレン樹脂組成物 |
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JP04121392A Expired - Fee Related JP3251318B2 (ja) | 1992-02-26 | 1992-02-27 | 低光沢性のポリオキシメチレン樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP2012233185A (ja) * | 2011-04-28 | 2012-11-29 | Ticona Llc | ポリアセタール組成物およびその組成物から作製される成形物 |
JPWO2021002316A1 (ja) * | 2019-07-03 | 2021-01-07 | ||
WO2021002315A1 (ja) * | 2019-07-03 | 2021-01-07 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 樹脂組成物および成形品 |
WO2021002314A1 (ja) * | 2019-07-03 | 2021-01-07 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 樹脂組成物および成形品 |
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WO2021002315A1 (ja) * | 2019-07-03 | 2021-01-07 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 樹脂組成物および成形品 |
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