JPH0523826A - 中空チルドカムシヤフトおよびその製造方法 - Google Patents

中空チルドカムシヤフトおよびその製造方法

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JPH0523826A
JPH0523826A JP3803091A JP3803091A JPH0523826A JP H0523826 A JPH0523826 A JP H0523826A JP 3803091 A JP3803091 A JP 3803091A JP 3803091 A JP3803091 A JP 3803091A JP H0523826 A JPH0523826 A JP H0523826A
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cam
model
hollow
chilled
shaft
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JP3803091A
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English (en)
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範基 ▲ひる▼田
Noriki Hiruta
Tomonao Kudou
知直 工藤
Toshio Sakashita
登志夫 坂下
Isao Asano
勳 浅野
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KIRIU MACHINE Manufacturing
KIRIYUU KIKAI KK
Original Assignee
KIRIU MACHINE Manufacturing
KIRIYUU KIKAI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 中空シャフトと一体となった軸受部、カム部
等を形成し、カム面をチルド化し、必要に応じカム面に
給油孔を形成した中空チルドカムシャフトおよびその製
造方法をうる。 【構成】 消失性模型鋳造法により、中空シャフト1の
所定位置に軸受部3,6、カム部4a等が前記中空シャ
フト1を鋳ぐるみ一体に形成され、鋳造時にカム面を冷
し金によりチルド化し、必要に応じカム面に給油孔43
を鋳抜孔として同時に形成した中空チルドカムシャフト
およびその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空チルドカムシャフ
トおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の中空カムシャフトまたはチルドカ
ムシャフトおよびその製造方法としては、例えば、 a) 中空シャフトにカムピース、ジャーナルピース等を
焼結あるいはバルジ成型等により組付けをする。 b) 中空部は中子を使用して全体を鋳造により形成す
る。 c) 鋳造または鍛造により中実カムシャフトを形成し、
工作機械により中実シャフトに孔明加工を行う。 d) チルドカムについては、カムプロフィル部に冷し金
を配し、鋳造に際しカム部をチルド化する。 等の手段があり、これらの手段はいずれも工法としては
生型、ガス型、金型鋳造法によるものである。
【0003】また従来の中空チルドカムシャフト関係の
文献としては、特開昭58ー50355号公報(カムロ
ブに焼結合金を配しパイプをステムに鋳包んだ中実カム
シャフト)、特開昭58ー112651号公報(冷し金
を配した鋳型を用いるチルドカムシャフトの製造方
法)、特開昭59ー39446号公報(冷し金を有する
半割シェル型を用いるカムシャフトの鋳造方法)、特開
昭59ー159245号公報(チルドカムシャフトの鋳
造方法)、特開昭60ー234168号公報(再溶融チ
ルドカムシャフトの製造方法)、特開昭62ー1046
60号公報、特開昭62ー104661号公報(中空カ
ムシャフトの製造方法)、特開昭63ー12809号公
報(中空カムシャフトの製造方法)、特開平2ー842
28号公報(消失模型鋳造法)の公知刊行物がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のa)、b)、c)の各
製造手段では下記の問題点があった。a)の手段ではカム
ピース、ジャーナルピースは圧粉成形体のものが多く、
崩壊し易く、これらのピースと中空シャフトとの組付手
段においても作業の困難性があり、出来上がった製品の
精度にも問題があった。またバルジ工法においては、中
空シャフトの前処理(熱処理)等を施すため、後の加工
が容易となる反面強度的に弱くなりカムシャフトとして
問題がある。また前述のバルジ加工、焼結等の加工のた
めには、多くの設備費を要し、コスト高となる欠点も有
する。
【0005】b)の手段では中空カムシャフトの鋳造後に
中子を除去する際に困難さがある。c)の手段ではカムシ
ャフトの中空孔の機械加工に多くの工数を要する。d)の
手段ではカムプロフィルのチルド化を行うものである
が、従来の手段では精度の高いカムシャフトをうること
は困難である。従って、従来の前述の諸欠点を有しない
中空チルドカムシャフトおよびその製造方法の実現が望
まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の中空チル
ドカムシャフトおよびその製造方法を提供することによ
り、前述の課題を解決し得たものである。
【0007】すなわち、1)中空シャフトの全周面上の所
定位置に、消失性模型鋳造法により、フロント端面軸受
部、複数のカム部、複数のジャーナル部およびリヤ端面
軸受部が、また前記各部の中間に軸部が、それぞれ前記
中空シャフトと一体に形成されて該中空シャフトが鋳ぐ
るまれ、かつ前記各カム部の全カム周面が前記消失性模
型鋳造法による鋳造の際冷し金の当接によりチルド化さ
れていることを特徴とする中空チルドカムシャフトとい
う構成としたものである。
【0008】2)また中空シャフトの両端孔にセンタ中子
をそれぞれ嵌入し、前記中空シャフトを前記センタ中子
で支承して消失性模型成型機にセットし、前記中空シャ
フトの全周に、発泡スチロールによりフロント端面軸受
部、カム部、ジャーナル部、リヤ端面軸受部の、また前
記各部の中間に軸部の、各模型を有する消失性模型を成
型し、別に前記消失性模型のうち各カム部模型の周面に
当接しうるよう各カムプロフィルと合致する内面プロフ
ィルを有し半割形状をなして支持バーにより連設される
冷し金を設け、該半割冷し金の双方により前記成型され
た消失性模型の各カムプロフィルに当接させて前記消失
性模型を挟持せしめ、前記冷し金により挟持された消失
性模型を消失性模型鋳造装置にセットし、消失性模型鋳
造法により鋳造し、注湯後カム面の全カム周面をチルド
化することを特徴とする中空チルドカムシャフトの製造
方法という構成としたものである。
【0009】3)また中空シャフトの全周面上の所定位置
に、消失性模型鋳造法により、フロント端面軸受部、複
数のカム部、複数のジャーナル部およびリヤ端面軸受部
が、また前記各部の中間に軸部が、それぞれ前記中空シ
ャフと一体に形成されて該中空シャフトが鋳ぐるまれ、
かつ前記各カム部の全カム周面が前記消失性模型鋳造法
による鋳造の際冷し金の当接によりチルド化され、また
カム周面の所定位置に給油孔が鋳抜孔として形成されて
いることを特徴とする中空チルドカムシャフトという構
成としたものである。
【0010】4)更に中空シャフトの両端孔にセンタ中子
をそれぞれ嵌入し、前記中空シャフトを前記センタ中子
で支承して消失性模型成型機にセットし、前記中空シャ
フトの全周に、発泡スチロールによりフロント端面軸受
部、カム部、ジャーナル部、リヤ端面軸受部の、また前
記各部の中間に軸部の、各模型を有する消失性模型を成
型し、別に前記消失性模型のうち各カム部模型の周面に
当接しうるよう各カムプロフィルと合致する内面プロフ
ィルを有し半割形状をなして支持バーにより連設される
冷し金を設け、該冷し金と前記消失性模型のカム部模型
との相対峙する位置に予め給油孔相当孔をそれぞれ穿設
しておき、前記半割冷し金の双方により前記成型された
消失性模型の各カムプロフィルに当接させて前記消失性
模型を挟持せしめ、前記冷し金およびカム部模型に穿設
されている給油孔相当孔に給油孔形成細棒を埋設し、前
記冷し金により挟持された消失性模型を消失性模型鋳造
装置にセットし、消失性模型鋳造法により鋳造し、注湯
後カム面の全カム周面をチルド化し、かつカム周面に給
油孔を鋳抜孔として形成することを特徴とする中空チル
ドカムシャフトの製造方法という構成とすることにより
前述の課題を解決し得たものである。
【0011】
【作用】請求項1の中空チルドカムシャフトは、中空シ
ャフトの全周上の所定位置に、消失性模型鋳造法によ
り、軸受部、カム部、ジャーナル部等を一体に中空シャ
フトを鋳ぐるんで形成し、前記鋳造の際冷し金によりカ
ム部全周面がチルド化されてなるものであり精度の高い
カムプロフィルを有しかつカム部周面がチルド化されて
いるので、硬度の高い耐摩耗性のカム部を有し、軽量か
つ強靱な中空チルドカムシャフトであり、内燃機関のご
とき高速かつ軽量なカムシャフトの要請に適するもので
ある。
【0012】請求項2の中空チルドカムシャフトの製造
方法は、前記請求項1の中空チルドカムシャフトの製造
方法であり、中空シャフトを消失性模型成型機にセット
して、該成型機を作動することにより、中空シャフトに
発泡スチロールをくるんだ中空カムシャフトの消失性模
型を形成し、該消失性模型のカム部模型周面に冷し金が
当接するよう冷し金の固着された冷し金治具をセット
し、冷し金のセットされた消失性模型を消失性模型鋳造
装置に載置し、消失性模型鋳造法により、チルド化され
たカム面を有する中空チルドカムシャフトをうる製造方
法であり、中空シャフトと一体となった精度の高いカム
プロフィルを形成することができ、しかもカム部周面全
周をチルド化した硬度の高い耐摩耗性の、軽量かつ強度
の大な中空チルドカムシャフトをうることが出来、特に
内燃機関のごとき高速かつ軽量なカムシャフトの要請に
適したカムシャフトをうることが出来る作用を有する。
【0013】請求項3の中空チルドカムシャフトは、請
求項1の中空チルドカムシャフトの特性をすべて具有し
ており、かつチルド化以前にカム周面の所定位置に給油
孔が鋳抜孔として形成されているが故に、更に耐摩耗性
が大でより高速機関に適するカムシャフトを提供するも
のである。
【0014】請求項4の中空チルドカムシャフトの製造
方法は、前記請求項3の中空チルドカムシャフトの製造
方法であり、カム周面全周をチルド化した高速機関に適
した強度大かつ軽量な中空チルドカムシャフトのカム部
給油孔を鋳造時に同時に形成しうる製造方法であり、中
空シャフトをくるんだ消失性模型を消失性模型鋳造装置
にセットする前に、カム部模型および冷し金に給油孔相
当孔を穿設し、該相当孔に黒鉛棒、金属製中空細棒等の
不燃性の給油孔形成細棒を埋設しておき、消失性模型鋳
造装置にセットし、消失性模型鋳造法により、硬度の高
い、かつ精度の高いカムプロフィル面に給油孔を鋳抜孔
としてうることが出来る製造方法であり、硬度の高いカ
ムプロフィル面に別工程として給油孔を穿設する必要の
ない耐摩耗性のより大である中空チルドカムシャフトを
低コストでうることが出来る作用を有する。
【0015】
【実施例】以下図面により本発明の構成を説明する。請
求項1の中空チルドカムシャフトの実施例は、図1に示
すごとく、中空シャフト1の全周面2上の所定位置に、
消失性模型鋳造法により、フロント端面軸受部3、複数
のカム部4、4、複数のジャーナル部5、5およびリヤ
端面軸受部6が、また前記各部3、4、5、6の中間に
軸部7、7が、それぞれ前記中空シャフト1と一体に形
成されて該中空シャフト1が鋳ぐるまれ、かつ前記各カ
ム部4、4の全カム周面8、8が前記消失性模型鋳造法
による鋳造の際、図9、図10に示すごとく冷し金9、
9の当接によりチルド化されている中空チルドカムシャ
フトである。
【0016】請求項2の中空チルドカムシャフトの製造
方法の実施例は、以下に示すごとくである。
【0017】図2に示すごとく、中空シャフト1の両端
孔10、11のそれぞれに、予め例えばシェル中子にて
成型された、センタ中子12、13をそれぞれ嵌入し、
前記中空シャフト1を前記センタ中子12、13で支承
して、消失性模型成型機の型の軸心X−X線で二つ割り
とされている固定金型14と可動金型15との間にセッ
トし、前記中空シャフト1を、図2に示すごとく、前記
両金型14、15の密着により挟持し、彫刻凹部16内
でセンタ中子12、13により支持する。なお該センタ
中子12、13は必要に応じて芯金等で補強する。前記
センタ中子12、13が両端孔10、11に嵌入されて
いるため、後述する注湯時に溶湯が中空シャフト1内に
浸入することがなく、中空が保持される。
【0018】ついで発泡スチロール噴出口17より噴出
路48を介して、前記彫刻凹部16のフロント端面軸受
部凹部18、カム部凹部19、19、ジャーナル部凹部
20、20、リヤ端面軸受部凹部21および軸部凹部2
2、22に発泡スチロール粒状体を噴出充填せしめ、同
時に加熱蒸気噴出口23、23から加熱蒸気を前記彫刻
凹部16に噴出せしめ、前記各凹部18、19、20、
21および22内に、前記中空シャフト1の周囲にそれ
ぞれフロント端面軸受部模型24、カム部模型25、2
5、ジャーナル部模型26、26、リヤ端面軸受部模型
27および軸部模型28、28よりなる消失性模型29
を形成成型する。前記両金型14、15から取り出され
た消失性模型29は図4または図6に示すごとき形状の
ものである。
【0019】別に、図5、図7に示すごとく、前記消失
性模型29のうち各カム部模型25、25の模型周面3
0、30に当接しうるよう各カムプロフィルと合致する
内面プロフィル31、31を有し、半割形状をなして支
持バー32により連設される冷し金9、9が取り付けら
れた冷し金治具33、33を設けておく。該冷し金治具
33の冷し金9の内面プロフィル31の幅はカム部模型
25の幅と同一とし、内面プロフィル31の数はカム部
模型25と同数とする。前記冷し金治具33のうち一方
の冷し金治具33の両端側の冷し金9、9には、図5に
示すごとく、ノックピン34、34を穿設し、他方の冷
し金治具33の両端側の冷し金9、9には、図7に示す
ごとく、前記ノックピン34、34と対峙する位置にノ
ックピン孔35、35を穿設しておく。
【0020】次に前記消失性模型29を、図9、図10
に示すごとく、冷し金治具33、33にセットする。同
図では右側の冷し金治具33に消失性模型29をセット
し、次いで左側の冷し金治具33を、矢印Aに示すごと
く、当接せしめるところを示しており、当接した位置
で、両冷し金治具33、33の各冷し金9、9は相互に
当接され、同時に消失性模型29の各カム部模型25、
25とも当接され、前記ノックピン34、34はそれぞ
れ対峙するノックピン孔35、35に挿入され、両冷し
金治具33、33の位置決めが行われる。前記両冷し金
治具33、33の固着は、両冷し金治具33、33の支
持バー32、32の両端を図8に示すごとき、コ字状の
固定ブロック36、36を挟着することにより達成され
る。この場合予め固定ブロック36および支持バー32
外側の固定ブロック装着位置に適宜にテーパを付してお
くと前記挟着が容易確実となる。例えば、図11に示す
ごとく、支持バー32の外側面に相反するテーパ37、
38を設けておくのもよく、かくすることにより固定ブ
ロック36の装着が容易となる。なお冷し金治具33と
固定ブロック36および消失性模型29との固着関係は
図20に示す。
【0021】次に前述の冷し金治具33、33に挟持さ
れた消失性模型9に、図9、図10に示すごとく、湯口
カップ39および湯道40を糊着して造型用模型を形成
する。なお図9には、2本の消失性模型29、29を同
時に装着した造型用模型の場合を示している。
【0022】前記造型用模型を、図12、図20に示す
ごとく、消失性模型鋳造装置のフラスコ41内に載置
し、消失性模型鋳造用砂42を充填して砂型を造型す
る。なお図12では冷し金治具33を省略して記載して
ある。
【0023】次いで、造型された砂型の湯口カップ39
より溶湯を注入すると、溶湯は湯道40に沿って流入
し、消失性模型29と溶湯が置換し、同時に溶湯は中空
シャフト1に溶着し、形成されたカム部4のカム周面8
はそれぞれ冷し金9に当接するため温度冷却が早めら
れ、チルド化される。
【0024】冷却後、前記フラスコ41より鋳造品を解
枠することにより、図1に示すごとき、高精度な中空チ
ルドカムシャフトをうることができる。得られた中空チ
ルドカムシャフトに給油孔を穿設する場合は、チルド化
されていない軸部、ジャーナル部には給油孔を機械加工
により、孔加工を追加することが出来るが、チルド化さ
れたカム部には孔加工を行うことが困難である。
【0025】請求項3の中空チルドカムシャフトの実施
例は、図13に示すごとく、中空シャフト1の全周面2
上の所定位置に、消失性模型鋳造法により、フロント端
面軸受部3、複数のカム部4a、4a、複数のジャーナ
ル部5、5およびリヤ端面軸受部6が、また前記各部
3、4a、5、6の中間に軸部7、7が、それぞれ前記
中空シャフト1と一体に形成されて該中空シャフト1が
鋳ぐるまれ、かつ前記各カム部4a、4aの全カム周面
8a、8aが前記消失性模型鋳造法による鋳造の際、図
10および図15に示すごとく、冷し金9a、9aの当
接によりチルド化され、また前記カム周面8a、8aの
所定位置に、図13に示すごとく、給油孔43、43が
鋳抜孔として形成されている中空チルドカムシャフトで
ある。
【0026】請求項4の中空チルドカムシャフトの製造
方法の実施例は、給油孔43を鋳抜孔として形成する工
程を除き、略請求項2の中空チルドカムシャフトの製造
方法と同様である。
【0027】図2に示すごとく、中空シャフト1の両端
孔10、11にセンタ中子12,13をそれぞれ嵌入
し、前記中空シャフト1を前記センタ中子12、13で
支承して消失性模型成型機の二つ割とされている固定金
型14aと可動金型15との間にセットする。前記固定
金型14aは図14に示すごとく、彫刻凹部16のカム
部凹部19a、19aにそれぞれピン44、44を穿設
したものが用いられる。なおピン44の位置、方向、長
さは必要に応じ適宜選択され、固定金型14aのみでな
く可動金型15に設けてもよい。
【0028】次に前記中空シャフト1の全周に、図16
に示すごとく、発泡スチロールにより、フロント端面軸
受部模型24、カム部模型25a、25a、ジャーナル
部模型26、26、リヤ部端面軸受部27および軸部模
型28、28よりなる消失性模型29aを形成成型す
る。前記両金型14a、15から取り出された消失性模
型29aは、図16に示すごとく、それぞれのカム部模
型25a、25aの周面30a、30aに、前記ピン4
4により、油孔用孔45が穿設されている。
【0029】別に前記消失性模型29aのうち各カム部
模型25a、25aの周面30a、30aに当接しうる
よう各カムプロフィルと合致する内面プロフィル31
a、31aを有し、半割形状をなして支持バー32によ
り連設される冷し金9a、9aが取り付けられた冷し金
治具33aおよび33を設けておく。
【0030】該冷し金9aに、前記消失性模型29aの
カム部模型25aの油孔用孔45と対峙する位置に予め
給油孔相当孔46を穿設しておく。
【0031】次に前記半割冷し金治具33、33aの冷
し金9、9aの双方により前記成型された消失性模型2
9aの各カム部模型25aのカムプロフィルに当接させ
て前記消失性模型29aを挟持せしめ、前記相対峙する
冷し金9aの給油孔相当孔46およびカム部模型25a
の油孔用孔45に、図17に示すごとき、給油孔形成細
棒47を埋設し、前記冷し金治具33、33aにより挟
持された消失性模型29aを消失性模型鋳造装置にセッ
トする。前記給油孔形成細棒47は黒鉛棒、金属製中空
細棒等の不燃性の給油孔形成細棒のいずれでもよく、注
湯後図13に示すごとく給油孔43を鋳抜孔として形成
することが出来る細棒であればよい。
【0032】次に消失性模型29aのセットされた消失
性模型鋳造装置に、消失性模型鋳造法により注湯し鋳造
し、注湯後カム面の全カム周面8aをチルド化し、かつ
カム周面8aに給油孔43を鋳抜孔として形成すること
により図13に示すごとき、高精度でカム面に給油孔が
穿設されたカム面の硬度の高いしかも軽量な中空チルド
カムシャフトをうることが出来る。
【0033】前記給油孔形成細棒47が黒鉛棒である場
合はドリル等の機械加工により容易に給油孔が穿設さ
れ、給油孔形成細棒47が金属製中空細棒である場合は
特に機械加工は必要としない。
【0034】なお、給油孔としては中空シャフト1にも
貫設される必要があるが、中空シャフト1の給油孔相当
位置に予め貫設孔を穿設しておくこともできるが、中空
シャフト1は鋳造前の低い硬度を保持しているが故に、
鋳抜孔を通じて給油孔をドリル等の機械加工により貫設
することは容易である。
【0035】図18、図19、図21に示す実施例にお
いては、消失性模型鋳造法による鋳造の際、4本の消失
性模型29、29を並設して、同時に4本の中空チルド
カムシャフトを鋳造することが出来る消失性模型鋳造装
置およびその消失性模型29、29と中央の冷し金治具
33bおよび両側の冷し金治具33、33ならびに湯口
39、湯道40との関係を示す。
【0036】両側の冷し金治具33、33はそれぞれ矢
印B、Cに示す方向より4本の消失性模型29、29お
よび中央の冷し金治具33bに当接せしめる。
【0037】図21に示すごとく、冷し金治具33、3
3bは固定ブロック36、36により相互に固定する。
【0038】
【発明の効果】請求項1の中空チルドカムシャフトの発
明は、中空シャフトの全周面に、消失性模型鋳造法によ
り、中空シャフトが中空に保持されたまま、フロント端
面軸受部、カム部、ジャーナル部、リヤ端面軸受部およ
び軸部の各部が、前記中空シャフトと一体に強固に形成
されて鋳ぐるまれ、かつ各カム部の周面が消失性模型鋳
造の際冷し金によりチルド化されているので、軽量かつ
強大な強度を有し、カム全周面が硬化された中空チルド
カムシャフトを安価に提供することが可能となったもの
であり、特に高速化、軽量化、かつカム部の耐摩耗性の
大を要求される高速の内燃機関等のカムシャフトに適す
るカムシャフトを提供しうる効果を奏する。
【0039】請求項2の中空チルドカムシャフトの製造
方法は、中空シャフトを消失性模型成型機にセットし、
全周に発泡スチロールにより消失性模型を成型し、別に
前記消失性模型の各カム部のカムプロフィルと合致する
プロフィルを有し半割形状をなし支持バーにより連通し
てなる冷し金を設け、該冷し金を前記カム部の両面より
当接して消失性模型鋳造装置にセットし、消失性模型鋳
造法により鋳造し、注湯後カム全周をチルド化する中空
チルドカムシャフトの製造方法であり、フロント端面軸
受部、カム部、ジャーナル部、リヤ端面軸受および軸部
の各部が、中空シャフトが中空に保持されたまま、前記
中空シャフトと一体に強固に形成されて鋳ぐるまれ、か
つ各カム部の周面が消失性模型鋳造の際冷し金によりチ
ルド化されているので、軽量かつ強大な強度を有し、カ
ム全周面が硬化された中空チルドカムシャフトを安価に
提供することが可能となったものであり、特に高速化、
軽量化かつカム部の耐摩耗性の大を要請される高速の内
燃機関等のカムシャフトに適する中空チルドカムシャフ
トを提供しうる効果を奏する。
【0040】請求項3の中空チルドカムシャフトは、中
空シャフトの全周面に、消失性模型鋳造法により、中空
シャフトが中空に保持されたまま、フロント端面軸受
部、カム部、ジャーナル部、リヤ端面軸受部および軸部
の各部が、前記中空シャフトと一体に強固に形成されて
鋳ぐるまれ、かつ各カム部の周面が、消失性模型鋳造の
際冷し金によりチルド化されると共にカム周面の所定位
置に給油孔が鋳抜孔として形成されているので、軽量か
つ強大な強度を有し、カム全周面が硬化され、かつ精度
が高く、各カム面に給油孔を有する中空チルドカムシャ
フトを安価に提供することが可能となったものであり、
特に高速化、軽量化かつカム部の耐摩耗性の更に大を要
請される高速の内燃機関等のカムシャフトに適するもの
を提供し得、油圧タペットの使用範囲も拡大される効果
を奏する。
【0041】請求項4の中空チルドカムシャフトの製造
方法は、中空シャフトを消失性模型成型機にセットし、
全周に発泡スチロールにより消失性模型を成型し、同時
にカム部模型に給油孔相当孔を穿設し、別に前記消失性
模型の各カム部のカムプロフィルと合致するプロフィル
を有し、給油孔相当孔を穿設され、半割形状をなし支持
バーにより連通してなる冷し金を設け、該冷し金を前記
カム部の両面より当接し、給油孔相当孔に給油孔形成細
棒を埋設して消失性模型鋳造装置にセットし、消失性模
型鋳造法により鋳造し、注湯後カム全周をチルド化し、
かつカム周面に給油孔を鋳抜孔として形成する中空チル
ドカムシャフトの製造方法であり、フロント端面軸受
部、カム部、ジャーナル部、リヤ端面軸受部および軸部
の各部が、中空シャフトが中空に保持されたまま、前記
中空シャフトと一体に強固に形成されて鋳ぐるまれ、か
つ各カム部の周面が消失性模型鋳造の際冷し金によりチ
ルド化され、同時に各カム部の周面に給油孔が鋳抜孔と
して形成されているので、軽量かつ強大な強度を有し、
カム全周面が硬化され、カム周面に給油孔が形成された
中空チルドカムシャフトを安価に提供することが可能と
なったものであり、特に高速化、軽量化かつカム部の耐
摩耗性の更に大を要請される高速の内燃機関等のカムシ
ャフトに適し、油圧タペットの使用範囲が拡大された中
空チルドカムシャフトを提供しうる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】中空チルドカムシャフトの実施例の軸心断面図
である。
【図2】消失性模型成型機金型内で消失性模型の成型さ
れた状態を示す軸心水平断面図である。
【図3】同上消失性模型成型機金型のうち固定金型の実
施例を示す斜視図である。
【図4】得られた消失性模型の実施例の斜視図である。
【図5】冷し金治具の実施例の斜視図である。
【図6】冷し金治具により挟持される消失性模型の実施
例の斜視図である。
【図7】図5の冷し金治具と対峙する冷し金治具の実施
例の斜視図である。
【図8】固定ブロックの実施例の斜視図である。
【図9】2本の中空チルドカムシャフト同時鋳造用の消
失性模型、冷し金治具、湯口等の組立状態を示す実施例
の平面図である。
【図10】同上一方の消失性模型軸心の垂直断面図であ
る。
【図11】冷し金治具の別の実施例の斜視図である。
【図12】冷し金治具を省略した消失性模型鋳造装置内
の取付状態を示す消失性模型軸心垂直断面図である。
【図13】給油孔付中空チルドカムシャフトの実施例の
軸心断面図である。
【図14】油孔用孔を成型する固定金型の実施例の斜視
図である。
【図15】給油孔相当孔付冷し金治具の実施例の斜視図
である。
【図16】油孔用孔の穿設された消失性模型の実施例の
斜視図である。
【図17】給油孔形成細棒の実施例の側面図である。
【図18】4本の中空チルドカムシャフト同時鋳造用の
消失性模型、冷し金治具、湯口等の組立状態を示す実施
例の平面図である。
【図19】同上1組の消失性模型軸心の垂直断面図であ
る。
【図20】消失性模型鋳造装置内の取付状態を示す実施
例の垂直断面図である。
【図21】2本または4本の中空チルドカムシャフト同
時鋳造用の消失性模型鋳造装置内の取付状態を示す実施
例の垂直断面図である。
【符号の説明】
1 中空シャフト 2 周面 3 フロント端面軸受部 4、4a カム部 9、9a 冷し金 10、11 端孔 12、13 センタ中子 24 フロント端面軸受部模型 25、25a カム部模型 26 ジャーナル部模型 27 リヤ端面軸受部模型 28 軸受部模型 29、29a 消失性模型 30、30a 模型周面 31、31a 内面プロフィル 32 支持バー 33、33a 冷し金治具 43 給油孔 45 油孔用孔 46 給油孔相当孔 47 給油孔形成細棒

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空シャフトの全周面上の所定位置に、
    消失性模型鋳造法により、フロント端面軸受部、複数の
    カム部、複数のジャーナル部およびリヤ端面軸受部が、
    また前記各部の中間に軸部が、それぞれ前記中空シャフ
    トと一体に形成されて該中空シャフトが鋳ぐるまれ、か
    つ前記各カム部の全カム周面が前記消失性模型鋳造法に
    よる鋳造の際冷し金の当接によりチルド化されているこ
    とを特徴とする中空チルドカムシャフト。
  2. 【請求項2】 中空シャフトの両端孔にセンタ中子をそ
    れぞれ嵌入し、前記中空シャフトを前記センタ中子で支
    承して消失性模型成型機にセットし、前記中空シャフト
    の全周に、発泡スチロールによりフロント端面軸受部、
    カム部、ジャーナル部、リヤ端面軸受部の、また前記各
    部の中間に軸部の、各模型を有する消失性模型を成型
    し、別に前記消失性模型のうち各カム部模型の周面に当
    接しうるよう各カムプロフィルと合致する内面プロフィ
    ルを有し半割形状をなして支持バーにより連設される冷
    し金を設け、該半割冷し金の双方により前記成型された
    消失性模型の各カムプロフィルに当接させて前記消失性
    模型を挟持せしめ、前記冷し金により挟持された消失性
    模型を消失性模型鋳造装置にセットし、消失性模型鋳造
    法により鋳造し、注湯後カム面の全カム周面をチルド化
    することを特徴とする中空チルドカムシャフトの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 中空シャフトの全周面上の所定位置に、
    消失性模型鋳造法により、フロント端面軸受部、複数の
    カム部、複数のジャーナル部およびリヤ端面軸受部が、
    また前記各部の中間に軸部が、それぞれ前記中空シャフ
    と一体に形成されて該中空シャフトが鋳ぐるまれ、かつ
    前記各カム部の全カム周面が前記消失性模型鋳造法によ
    る鋳造の際冷し金の当接によりチルド化され、またカム
    周面の所定位置に給油孔が鋳抜孔として形成されている
    ことを特徴とする中空チルドカムシャフト。
  4. 【請求項4】 中空シャフトの両端孔にセンタ中子をそ
    れぞれ嵌入し、前記中空シャフトを前記センタ中子で支
    承して消失性模型成型機にセットし、前記中空シャフト
    の全周に、発泡スチロールによりフロント端面軸受部、
    カム部、ジャーナル部、リヤ端面軸受部の、また前記各
    部の中間に軸部の、各模型を有する消失性模型を成型
    し、別に前記消失性模型のうち各カム部模型の周面に当
    接しうるよう各カムプロフィルと合致する内面プロフィ
    ルを有し半割形状をなして支持バーにより連設される冷
    し金を設け、該冷し金と前記消失性模型のカム部模型と
    の相対峙する位置に予め給油孔相当孔をそれぞれ穿設し
    ておき、前記半割冷し金の双方により前記成型された消
    失性模型の各カムプロフィルに当接させて前記消失性模
    型を挟持せしめ、前記冷し金およびカム部模型に穿設さ
    れている給油孔相当孔に給油孔形成細棒を埋設し、前記
    冷し金により挟持された消失性模型を消失性模型鋳造装
    置にセットし、消失性模型鋳造法により鋳造し、注湯後
    カム面の全カム周面をチルド化し、かつカム周面に給油
    孔を鋳抜孔として形成することを特徴とする中空チルド
    カムシャフトの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100452426B1 (ko) * 2001-12-15 2004-10-12 기아자동차주식회사 캠샤프트 금형구조
KR100544003B1 (ko) * 1998-12-31 2006-03-30 두산인프라코어 주식회사 캠샤프트의 제조방법

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KR100544003B1 (ko) * 1998-12-31 2006-03-30 두산인프라코어 주식회사 캠샤프트의 제조방법
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