JPH05237599A - メタル担体箔素材用鋳片の製造方法 - Google Patents
メタル担体箔素材用鋳片の製造方法Info
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- JPH05237599A JPH05237599A JP32314791A JP32314791A JPH05237599A JP H05237599 A JPH05237599 A JP H05237599A JP 32314791 A JP32314791 A JP 32314791A JP 32314791 A JP32314791 A JP 32314791A JP H05237599 A JPH05237599 A JP H05237599A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は連鋳鋳型に静電磁場を形成し、その
上下にＲＥＭ含有有無の異種金属を供給して連続鋳造
し、極めて生産性の高いメタル担体箔素材用鋳片を安定
して製造する方法を提供する。 【構成】 連鋳鋳型内に、鋳片の厚みを横切る方向の直
流磁束を全幅に亘って付与し、該直流磁束によって鋳型
鋳造方向に形成される静磁場帯を境界として、その上側
に主として重量％で１５〜２５％のＣｒ，２〜９％のＡ
ｌを含有する溶鋼を供給すると共に、その下側に主とし
て重量％で１５〜２５％のＣｒ，２〜９％のＡｌ及び
０．０５〜０．２％のＲＥＭを含有する溶鋼を供給して
連続鋳造することを特徴とするメタル担体箔素材用鋳片
の製造方法。 【効果】 割れのない高歩留りのメタル担体箔素材用鋳
片を安定して製造できる。
上下にＲＥＭ含有有無の異種金属を供給して連続鋳造
し、極めて生産性の高いメタル担体箔素材用鋳片を安定
して製造する方法を提供する。 【構成】 連鋳鋳型内に、鋳片の厚みを横切る方向の直
流磁束を全幅に亘って付与し、該直流磁束によって鋳型
鋳造方向に形成される静磁場帯を境界として、その上側
に主として重量％で１５〜２５％のＣｒ，２〜９％のＡ
ｌを含有する溶鋼を供給すると共に、その下側に主とし
て重量％で１５〜２５％のＣｒ，２〜９％のＡｌ及び
０．０５〜０．２％のＲＥＭを含有する溶鋼を供給して
連続鋳造することを特徴とするメタル担体箔素材用鋳片
の製造方法。 【効果】 割れのない高歩留りのメタル担体箔素材用鋳
片を安定して製造できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】メタル担体は、自動車等の内燃エ
ンジンから排出される排ガスを浄化するためにもちいら
れるが、本発明は、このメタル担体を構成する箔素材用
鋳片を連続鋳造で製造する方法に関するものである。
ンジンから排出される排ガスを浄化するためにもちいら
れるが、本発明は、このメタル担体を構成する箔素材用
鋳片を連続鋳造で製造する方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】自動車等のエンジン排気系に搭載される
触媒担体は、従来セラミック製のものが主流であった
が、圧損、耐蝕性、搭載性等から最近ではメタル担体の
需要が増大しつつある。
触媒担体は、従来セラミック製のものが主流であった
が、圧損、耐蝕性、搭載性等から最近ではメタル担体の
需要が増大しつつある。
【０００３】メタル担体は、一般に平坦な金属箔と、こ
れを波状に加工した波箔とを重ねて積層するか、渦巻状
に巻回してハニカム体を形成し、このハニカム体を金属
製の外筒に挿入してから、前記ハニカム体を構成する平
箔−波箔の接触部及びハニカム体内周と外筒の外周をロ
ウ材などで固定し、更にＰｔ等の触媒金属を担持させて
製作される。
れを波状に加工した波箔とを重ねて積層するか、渦巻状
に巻回してハニカム体を形成し、このハニカム体を金属
製の外筒に挿入してから、前記ハニカム体を構成する平
箔−波箔の接触部及びハニカム体内周と外筒の外周をロ
ウ材などで固定し、更にＰｔ等の触媒金属を担持させて
製作される。
【０００４】このメタル担体はエンジン排ガス系に搭載
されると、稼働時高温排気ガスに晒されて加熱さる。す
なわち始動時には急速に昇温し、停止、ブレーキ時には
急速に冷却される急熱−急冷の熱サイクルが繰り返され
るため、この様な環境での熱履歴に耐える特性（耐熱酸
化性、耐蝕性等）が必要である。そのためハニカム体を
構成する箔は、例えば特公昭５８−２３１３８号公報に
開示されているようにＡｌを含有するフェライト系ステ
ンレス鋼が採用されている。
されると、稼働時高温排気ガスに晒されて加熱さる。す
なわち始動時には急速に昇温し、停止、ブレーキ時には
急速に冷却される急熱−急冷の熱サイクルが繰り返され
るため、この様な環境での熱履歴に耐える特性（耐熱酸
化性、耐蝕性等）が必要である。そのためハニカム体を
構成する箔は、例えば特公昭５８−２３１３８号公報に
開示されているようにＡｌを含有するフェライト系ステ
ンレス鋼が採用されている。
【０００５】上記フェライト系ステンレス鋼は耐蝕性に
は優れているが、排ガスで９００℃近くの高温に加熱さ
れるため高温耐酸性に劣る。そのため特開昭５８−１７
７４３７号公報では８〜２５％のＣｒと３〜８％のＡｌ
を含有するフェライト系ステンレス鋼に、ＣｅとＬａ，
ＮｄとＰｒの群からなる希土類金属（ＲＥＭ）を０．０
０２〜０．０５％添加して高温耐酸化性を改良すること
を提案している。
は優れているが、排ガスで９００℃近くの高温に加熱さ
れるため高温耐酸性に劣る。そのため特開昭５８−１７
７４３７号公報では８〜２５％のＣｒと３〜８％のＡｌ
を含有するフェライト系ステンレス鋼に、ＣｅとＬａ，
ＮｄとＰｒの群からなる希土類金属（ＲＥＭ）を０．０
０２〜０．０５％添加して高温耐酸化性を改良すること
を提案している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ＲＥＭを含有したフェ
ライト系ステンレス鋼は耐酸化性を向上させるが、該鋼
の製造、特に鋳造には困難が伴う。即ち、ＲＥＭを溶鋼
中に歩留り良く添加するのは難しく、現状連鋳鋳型の溶
鋼中にワイヤーに成形して添加する方法が採用されてい
るものの、この場合においても添加ＲＥＭの濃度が均一
にならず、鋳片表層部にＲＥＭ濃化領域ができ、このＲ
ＥＭ濃化領域が脆化して鋳造中または鋳造後に表面割れ
が発生する。その結果、必要以上の鋼片手入れや、更に
は歩留り落ちの問題があり、安定した生産が困難とな
る。
ライト系ステンレス鋼は耐酸化性を向上させるが、該鋼
の製造、特に鋳造には困難が伴う。即ち、ＲＥＭを溶鋼
中に歩留り良く添加するのは難しく、現状連鋳鋳型の溶
鋼中にワイヤーに成形して添加する方法が採用されてい
るものの、この場合においても添加ＲＥＭの濃度が均一
にならず、鋳片表層部にＲＥＭ濃化領域ができ、このＲ
ＥＭ濃化領域が脆化して鋳造中または鋳造後に表面割れ
が発生する。その結果、必要以上の鋼片手入れや、更に
は歩留り落ちの問題があり、安定した生産が困難とな
る。
【０００７】本発明はこのような現状の問題点を解消し
ようとするものであって、それ自体公知であるところの
連鋳鋳型に静電磁場を形成し、その上下にＲＥＭ含有有
無の異種金属を供給して連続鋳造することにより、極め
て生産性の高いメタル担体箔素材用鋳片を安定して製造
する方法を提供することを目的とするものである。
ようとするものであって、それ自体公知であるところの
連鋳鋳型に静電磁場を形成し、その上下にＲＥＭ含有有
無の異種金属を供給して連続鋳造することにより、極め
て生産性の高いメタル担体箔素材用鋳片を安定して製造
する方法を提供することを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、連鋳鋳型内に、鋳片の厚みを横切る方向の
直流磁束を全幅に亘って付与し、該直流磁束によって鋳
型鋳造方向に形成される静磁場帯を境界として、その上
側に主として重量％で１５〜２５％のＣｒ，２〜９％の
Ａｌを含有する溶鋼を供給すると共に、その下側に主と
して重量％で１５〜２５％のＣｒ，２〜９％のＡｌ及び
０．０５〜０．２％のＲＥＭを含有する溶鋼を供給して
連続鋳造することを特徴とするメタル担体箔素材用鋳片
の製造方法を要旨とする。このＲＥＭの添加に際して
は、耐熱性被覆を施したＲＥＭワイヤーを用いることが
できる。
するために、連鋳鋳型内に、鋳片の厚みを横切る方向の
直流磁束を全幅に亘って付与し、該直流磁束によって鋳
型鋳造方向に形成される静磁場帯を境界として、その上
側に主として重量％で１５〜２５％のＣｒ，２〜９％の
Ａｌを含有する溶鋼を供給すると共に、その下側に主と
して重量％で１５〜２５％のＣｒ，２〜９％のＡｌ及び
０．０５〜０．２％のＲＥＭを含有する溶鋼を供給して
連続鋳造することを特徴とするメタル担体箔素材用鋳片
の製造方法を要旨とする。このＲＥＭの添加に際して
は、耐熱性被覆を施したＲＥＭワイヤーを用いることが
できる。
【０００９】以下本発明について詳細に説明する。連鋳
鋳型内の所定位置に直流磁束を付与し、静磁場帯を形成
してその上下に異種金属を供給して複合材を連続鋳造す
る方法は、既に特公平３−２０２９５号公報によって知
られている。本発明はこの様な連続鋳造法を利用し、Ｒ
ＥＭを添加した特殊鋼を高い生産性の下に製造するもの
である。
鋳型内の所定位置に直流磁束を付与し、静磁場帯を形成
してその上下に異種金属を供給して複合材を連続鋳造す
る方法は、既に特公平３−２０２９５号公報によって知
られている。本発明はこの様な連続鋳造法を利用し、Ｒ
ＥＭを添加した特殊鋼を高い生産性の下に製造するもの
である。
【００１０】図１（ａ）は、本発明方法を実施する連続
鋳造装置の例を示すものであって、１は連鋳鋳型、２は
鋳片長手方向に設ける磁石設定位置及び磁石によって形
成される静磁場帯、３，４は異種溶融合金鋼を供給する
長短浸漬ノズル、５は浸漬ノズル３から供給され、鋳片
外層となるＲＥＭを含有しない溶融合金鋼、６は浸漬ノ
ズル４から供給され、鋳片内層となるＲＥＭを含有する
溶融合金鋼、７は溶融合金鋼５で形成される鋳片外層、
８は溶融合金鋼６で形成される内層シェルである。
鋳造装置の例を示すものであって、１は連鋳鋳型、２は
鋳片長手方向に設ける磁石設定位置及び磁石によって形
成される静磁場帯、３，４は異種溶融合金鋼を供給する
長短浸漬ノズル、５は浸漬ノズル３から供給され、鋳片
外層となるＲＥＭを含有しない溶融合金鋼、６は浸漬ノ
ズル４から供給され、鋳片内層となるＲＥＭを含有する
溶融合金鋼、７は溶融合金鋼５で形成される鋳片外層、
８は溶融合金鋼６で形成される内層シェルである。
【００１１】上記装置において、先端が静磁場帯２の上
方にある短い浸漬ノズル３から供給されるＦｅとＣｒ：
１５〜２５％，Ａｌ：２〜９％を主成分とする溶融合金
が静磁場帯を境にして上部に在り、先端が静磁場帯２中
或いはそのやや下方にある長い浸漬ノズル４からは、Ｆ
ｅとＣｒ：１５〜２５％，Ａｌ：２〜９％及びＲＥＭ：
０．０５〜０．２％を主成分とする溶融合金が静磁場帯
中心部分を境にしてその下部に供給される。各浸漬ノズ
ル３，４から注入された上記の上下異種合金溶鋼流は、
静磁場帯で制動され、この上下異種合金溶鋼流の接触位
置での混合が抑制される。そして図１（ｂ）の鋳片断面
に示すように溶融合金５からはＲＥＭを含有しない厚さ
ｄの外層７が形成され、溶融合金６からはＲＥＭを含有
した内層８が凝固する。
方にある短い浸漬ノズル３から供給されるＦｅとＣｒ：
１５〜２５％，Ａｌ：２〜９％を主成分とする溶融合金
が静磁場帯を境にして上部に在り、先端が静磁場帯２中
或いはそのやや下方にある長い浸漬ノズル４からは、Ｆ
ｅとＣｒ：１５〜２５％，Ａｌ：２〜９％及びＲＥＭ：
０．０５〜０．２％を主成分とする溶融合金が静磁場帯
中心部分を境にしてその下部に供給される。各浸漬ノズ
ル３，４から注入された上記の上下異種合金溶鋼流は、
静磁場帯で制動され、この上下異種合金溶鋼流の接触位
置での混合が抑制される。そして図１（ｂ）の鋳片断面
に示すように溶融合金５からはＲＥＭを含有しない厚さ
ｄの外層７が形成され、溶融合金６からはＲＥＭを含有
した内層８が凝固する。
【００１２】図２は、本発明方法を実施する連続鋳造装
置の他の例を示すものであって、１つのタンディッシュ
ノズル（図示せず）からＲＥＭを含有しない前記溶融合
金鋼を１本の浸漬ノズル３を介して注入すると共に、Ｒ
ＥＭは耐熱被覆を施したワイヤー９を用いて供給して静
磁場帯２以下の部分で溶解させる。この場合外層７がほ
ぼ形成されているためこれにＲＥＭが混入することがな
く、図１と同様にＲＥＭを含有した内層が凝固する。
置の他の例を示すものであって、１つのタンディッシュ
ノズル（図示せず）からＲＥＭを含有しない前記溶融合
金鋼を１本の浸漬ノズル３を介して注入すると共に、Ｒ
ＥＭは耐熱被覆を施したワイヤー９を用いて供給して静
磁場帯２以下の部分で溶解させる。この場合外層７がほ
ぼ形成されているためこれにＲＥＭが混入することがな
く、図１と同様にＲＥＭを含有した内層が凝固する。
【００１３】この様にして製造された鋳片は、外層に割
れの発生となるＲＥＭ濃化が起こらず、従って歩留りの
高い安定生産が可能となると共に、内層にＲＥＭを含有
し、耐酸化性、耐蝕性の優れたメヤル担体用箔素材とす
ることができる。
れの発生となるＲＥＭ濃化が起こらず、従って歩留りの
高い安定生産が可能となると共に、内層にＲＥＭを含有
し、耐酸化性、耐蝕性の優れたメヤル担体用箔素材とす
ることができる。
【００１４】本発明においてＣｒ，Ａｌは耐酸化性、耐
蝕性及び製造性を加味してそれぞれの範囲とした。又、
ＲＥＭ（Ｌａ，Ｃｅ，Ｐｒ，Ｎｄ）は、耐酸化性を付与
し、箔表面のＡｌ2 Ｏ3 密着性向上等のため少なくとも
０．０５％を超えて含有させるが、余り多量に含有させ
ると高温加熱時結晶粒の周囲に液状濃化層が形成される
ため、０．２％以下とした。好ましい成分はＬａであ
る。その他Ｔｉ，Ｎｂのいずれかまたは両方を添加する
ことができるし、更にＣ，Ｓｉ，Ｍｎ等はステンレス鋼
に通常含有する範囲であればよい。
蝕性及び製造性を加味してそれぞれの範囲とした。又、
ＲＥＭ（Ｌａ，Ｃｅ，Ｐｒ，Ｎｄ）は、耐酸化性を付与
し、箔表面のＡｌ2 Ｏ3 密着性向上等のため少なくとも
０．０５％を超えて含有させるが、余り多量に含有させ
ると高温加熱時結晶粒の周囲に液状濃化層が形成される
ため、０．２％以下とした。好ましい成分はＬａであ
る。その他Ｔｉ，Ｎｂのいずれかまたは両方を添加する
ことができるし、更にＣ，Ｓｉ，Ｍｎ等はステンレス鋼
に通常含有する範囲であればよい。
【００１５】
【実施例１】プロトタイプの連続鋳造機を用いて次の実
験を行った。表１に示したＡ，Ｂ２種類の溶鋼を２つの
タンディッシュに夫々装入し、長短２本の浸漬ノズルを
介して静磁場を与えた鋳型内に、静磁場帯を境にして溶
鋼Ａは下層に、溶鋼Ｂは上層になるように注入し複層鋳
片（厚み１７０mm，幅８００mm）を製造した。得られた
鋳片を熱間圧延及び冷間圧延をし、厚さ５０μｍの箔に
した（本発明法）。比較のために溶鋼Ａのみから鋳片を
製造し、これより上記と同様な方法で箔とした（比較
法）。
験を行った。表１に示したＡ，Ｂ２種類の溶鋼を２つの
タンディッシュに夫々装入し、長短２本の浸漬ノズルを
介して静磁場を与えた鋳型内に、静磁場帯を境にして溶
鋼Ａは下層に、溶鋼Ｂは上層になるように注入し複層鋳
片（厚み１７０mm，幅８００mm）を製造した。得られた
鋳片を熱間圧延及び冷間圧延をし、厚さ５０μｍの箔に
した（本発明法）。比較のために溶鋼Ａのみから鋳片を
製造し、これより上記と同様な方法で箔とした（比較
法）。
【００１６】
【表１】 本発明法によって得た複層鋳片は厚さ１５mmの外層を有
し、成分分析をしたところＲＥＭは含有されていなかっ
た。又鋳片表面を調査したところ、割れ発生は殆ど見ら
れなかったが、比較法で製造した鋳片には、縦割れが５
個、網割れが４０個観察された。一方、本発明法の鋳片
および比較法の割れ発生部分を除いた鋳片より製造した
箔について、大気中で１１５０℃に加熱する異常酸化寿
命テストを実施したところ、本発明法により得た箔は１
３０時間以上の継続加熱で異常が無く、比較法の割れの
ない鋳片の部分を圧延して製造した箔と同等の製品特性
を示した。
し、成分分析をしたところＲＥＭは含有されていなかっ
た。又鋳片表面を調査したところ、割れ発生は殆ど見ら
れなかったが、比較法で製造した鋳片には、縦割れが５
個、網割れが４０個観察された。一方、本発明法の鋳片
および比較法の割れ発生部分を除いた鋳片より製造した
箔について、大気中で１１５０℃に加熱する異常酸化寿
命テストを実施したところ、本発明法により得た箔は１
３０時間以上の継続加熱で異常が無く、比較法の割れの
ない鋳片の部分を圧延して製造した箔と同等の製品特性
を示した。
【００１７】
【実施例２】実施例１と同様な装置により、表１に示し
た溶鋼Ｂを１つのタンディッシュに装入し、１本の浸漬
ノズルを介して静磁場を与えた鋳型内に、静磁場帯を境
にして上下に夫々溶鋼Ｂを注入した。注入した下層溶鋼
の静磁場帯近傍に、図２に示したようにステンレスで被
覆したＲＥＭ（Ｌｎ：主成分がＬａ，Ｃｅのランタノイ
ド系）ワイヤーを１本または複数本導入し、ＲＥＭ含有
量が０．００５〜０．１５％で異なるように溶解した。
得られた各復層鋳片の表層（厚さ１５mm）にはＲＥＭ含
有はなく、又表面観察したところ割れの発生は認められ
なかった。更に、実施例１と同様に圧延して製造した各
箔について、１１５０℃大気中での異常酸化寿命テスト
を実施したところ、図３に示す結果を得た。図から明ら
かのようにＲＥＭを０．０５％を超えると、この様な過
酷な条件でも２５０時間以上の耐酸化寿命が得られるこ
とが分かる。
た溶鋼Ｂを１つのタンディッシュに装入し、１本の浸漬
ノズルを介して静磁場を与えた鋳型内に、静磁場帯を境
にして上下に夫々溶鋼Ｂを注入した。注入した下層溶鋼
の静磁場帯近傍に、図２に示したようにステンレスで被
覆したＲＥＭ（Ｌｎ：主成分がＬａ，Ｃｅのランタノイ
ド系）ワイヤーを１本または複数本導入し、ＲＥＭ含有
量が０．００５〜０．１５％で異なるように溶解した。
得られた各復層鋳片の表層（厚さ１５mm）にはＲＥＭ含
有はなく、又表面観察したところ割れの発生は認められ
なかった。更に、実施例１と同様に圧延して製造した各
箔について、１１５０℃大気中での異常酸化寿命テスト
を実施したところ、図３に示す結果を得た。図から明ら
かのようにＲＥＭを０．０５％を超えると、この様な過
酷な条件でも２５０時間以上の耐酸化寿命が得られるこ
とが分かる。
【００１８】
【発明の効果】以上のように、本発明によればＲＥＭを
含有せしめても割れのない連続鋳造鋳片を得ることがで
き、又これより製造した箔製品の特性も、従来のＲＥＭ
含有製品と遜色がないか、優れており、従って、歩留ま
りが高く生産性のよいメタル担体素材用鋳片を安定して
供給できる。
含有せしめても割れのない連続鋳造鋳片を得ることがで
き、又これより製造した箔製品の特性も、従来のＲＥＭ
含有製品と遜色がないか、優れており、従って、歩留ま
りが高く生産性のよいメタル担体素材用鋳片を安定して
供給できる。
【図１】（ａ）は本発明法を実施する装置の一例を示す
説明図、（ｂ）は鋳片断面図である。
説明図、（ｂ）は鋳片断面図である。
【図２】本発明法を実施する他の装置の一例を示す説明
図である。
図である。
【図３】箔のＲＥＭ（Ｌｎ）含有量と異常酸化寿命戸の
関係を示す図である。
関係を示す図である。
１：連鋳鋳型 ２：静磁場帯 ３，４：浸漬ノズル ５：ＲＥＭを含有しない溶融合金鋼 ６：ＲＥＭを含有する溶融合金鋼 ７：鋳片外層 ８：内層シェル ９：ワイヤー ｄ：鋳片外層の厚み
Claims (1)
- 【請求項１】 連鋳鋳型内に、鋳片の厚みを横切る方向
の直流磁束を全幅に亘って付与し、該直流磁束によって
鋳型鋳造方向に形成される静磁場帯を境界として、その
上側に主として重量％で１５〜２５％のＣｒ，２〜９％
のＡｌを含有する溶鋼を供給すると共に、その下側に主
として重量％で１５〜２５％のＣｒ，２〜９％のＡｌ及
び０．０５〜０．２％のＲＥＭを含有する溶鋼を供給し
て連続鋳造することを特徴とするメタル担体箔素材用鋳
片の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32314791A JPH05237599A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | メタル担体箔素材用鋳片の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32314791A JPH05237599A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | メタル担体箔素材用鋳片の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05237599A true JPH05237599A (ja) | 1993-09-17 |
Family
ID=18151610
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32314791A Withdrawn JPH05237599A (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | メタル担体箔素材用鋳片の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05237599A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1995014794A1 (en) * | 1993-11-22 | 1995-06-01 | Nippon Steel Corporation | Continuously cast slab of extremely low carbon steel and thin extremely low carbon steel sheet in which surface defect rarely occurs during steel sheet manufacturing step, and method of manufacturing the same slab and steel sheet |
| JPH07308738A (ja) * | 1994-05-19 | 1995-11-28 | Nippon Steel Corp | 複層鋼鋳片の連続鋳造方法 |
| EP2474639A4 (en) * | 2009-08-31 | 2016-02-17 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | HIGHLY RESISTANT STEEL PLATE AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF |
-
1991
- 1991-12-06 JP JP32314791A patent/JPH05237599A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1995014794A1 (en) * | 1993-11-22 | 1995-06-01 | Nippon Steel Corporation | Continuously cast slab of extremely low carbon steel and thin extremely low carbon steel sheet in which surface defect rarely occurs during steel sheet manufacturing step, and method of manufacturing the same slab and steel sheet |
| US5578143A (en) * | 1993-11-22 | 1996-11-26 | Nippon Steel Corporation | Continuously cast slab of extremely low carbon steel with less surface defects in steel sheet-producing step; extremely low carbon sheet steel; and process for producing the same |
| JPH07308738A (ja) * | 1994-05-19 | 1995-11-28 | Nippon Steel Corp | 複層鋼鋳片の連続鋳造方法 |
| EP2474639A4 (en) * | 2009-08-31 | 2016-02-17 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | HIGHLY RESISTANT STEEL PLATE AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |