JP2005305532A - 部分的に成分の異なる鋼材の製造方法および加工製品 - Google Patents

部分的に成分の異なる鋼材の製造方法および加工製品 Download PDF

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Abstract

【課題】 鋼の連続鋳造鋳片の所望の一部を安価に確実に改質し、複合鋼材を製造すること。
【解決手段】 鋼鋳片の一部を誘導加熱、プラズマ加熱のいずれか一方または双方により溶融させ、溶融部に、添加元素もしくはその合金を添加することを特徴とする部分的に成分の異なる鋼材の製造方法。また、少なくともプラズマ加熱を用いる場合、添加元素もしくはその合金を、プラズマ内に供給し、加熱または溶融してから、鋼の溶融した部分に供給する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、鋼の連続鋳造鋳片から部分的に成分の異なる鋼材を製造する方法、およびそれを用いて得られる加工製品に関する。
性質の異なる2種類の金属を鋳片段階で製造することにより、複合された機能を有する複合材を通常の加工過程で製造することができる。発明者らは、鋳片表層と内層の成分が異なる鋳片の連続鋳造方法として、例えば連続鋳造する際に、2種類の溶鋼を同時に鋳造する方法を(特許文献1)に、また潤滑剤内に元素を混入させる方法を(特許文献2)にそれぞれ開示している。更に、本発明者らは、これらの従来の方法を改良するために、鋳片の表層を、誘導加熱、プラズマ加熱のいずれか一方または双方により溶融させ、溶融した鋼鋳片の表層部分に、添加元素もしくはその合金を添加する溶融改質方法を(特許文献3)で提案している。
特開昭63−108947号公報 特開平07−26109号公報 特願2002−367196号
しかしながら、(特許文献1)に開示している様な、2種類の溶鋼を同時に鋳造する方法では、さまざまな組み合わせの複層鋳片を得ることができる反面、溶鋼段階で2種類の成分のものを準備する必要があり、かつ該溶鋼を入れる取鍋、それを鋳型に注入する際に必要となるタンディッシュやノズルなども2種類用意する必要があり、コスト的に高くなることが課題である。一方、(特許文献2)に開示している様な、潤滑剤内に元素を混入させる方法では、上記問題が解決され、コスト的に安価とできるものの、潤滑剤を通じて添加するために元素成分の付加範囲が安定しないことや、熱源の不足により量が限られる等の課題がある。
更に、(特許文献3)の方法は、確かに上記(特許文献1、2)の問題点を解決しているが、これらの文献に開示されている技術は、いずれも材料の一方の表層側を溶融改質して断面厚み方向に異種成分の複合鋼材を得ることを目的としており、本発明が対象とする部分的に性質の異なる金属を一体的に有する鋼材を提供するものではない。本発明における「部分的に成分が異なる鋼材」とは、鋼材の表層の全面ではなく、中央部或いは端部が他の部分と異種の成分であって、機械的性質など材質の異なる鋼材を言う。例えば、鋼材の中央部分が高張力鋼であったり、端部が高窒素のフェライト系ステンレス鋼であったりする製品が考えられる。
本発明は、鋼の連続鋳造鋳片の表層の任意の一部を選択的に溶融改質処理することによって、部分的に成分が異なる複合鋼材を安価に得ることができる製造方法とその加工製品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の部分的に成分の異なる鋼材の製造方法は、鋼の連続鋳造鋳片の一部を、誘導加熱、プラズマ加熱のいずれか一方または双方を用いて溶融し、該溶融部に純金属もしくは合金を添加することを特徴とする。また、場合によっては溶融部に窒素ガスを添加することもできる。更に、添加する純金属もしくは合金中の金属成分は、炭素、シリコン、マンガン、リン、硫黄、ニッケル、クロム、モリブデン、銅、金、銀、ボロン、アルミニウム、マグネシウム、チタン、ニオブ、レアアースメタル(REM)、合金中の非金属成分が少なくとも窒素、のいずれか1つもしくは複数の組合せから選択することが望ましい。なお、プラズマ加熱に際しては、プラズマ内で純金属もしくは合金を予め加熱溶融し添加することが好ましい。
また、本発明に係る部分的に成分の異なる加工製品は、上記に記載した方法により得られた鋼材を加工した製品であって、表層或いは任意の一部が純金属もしくは合金を含有した成分であることを特徴とする。
以上説明したように本発明の製造方法を用いれば、部分的に機械的性質など材質の異なる鋼材を安価に製造することが可能となり、特殊な自動車部品や機械部品など種々の用途に活用することができる。
本発明は、鋼の鋳片表層の一部に添加元素もしくはその合金を溶着させる方法として、誘導加熱、プラズマ加熱のいずれか一方または双方を用いて鋼の鋳片表層を溶融させ、そこへ添加元素もしくはその合金を添加することで、安価に確実に部分的に成分の異なる複合鋼材を製造できることを見出した。以下にその詳細に説明する。
本発明においては、部分的に改質する鋳片表層箇所は、鋳片の任意の位置、例えば、鋳片の端部から一定の範囲のエッジ部、もしくは鋳片の中央部の一定の範囲など、例えば図1に示すように、最終的に使われる加工製品に合わせて選択されるものである。図1(a)に示す鋳片5では、鋳片中央部の両面における一定幅及び厚み箇所を純金属や合金元素の添加部9としたもので、図1(b)に示す鋳片5では、鋳片四隅部の一定範囲及び厚み箇所を純金属や合金元素の添加部9としたものである。
本発明で対象とする鋼の鋳片について、その改質する部分の厚さは、特に規定するものではないが、通常は0.5〜20mm程度である。これは、0.5mm未満の場合は通常の加熱・圧延工程で表面が酸化して失われてしまうこと、また20mm超の場合は一般に目的とする複合鋼材の製造において、特に要求がないことや、本プロセスによって溶融処理する上で、溶融処理コストが増大することが、その理由である。また、上記鋳片は連続鋳造により製造されたものが多い。
本発明は、上記鋳片の表層一部分に添加元素もしくはその合金を溶着させることで、複合鋼材を製造するものであるが、添加元素もしくはその合金については後述するとして、まず鋼の鋳片表層の一部を溶融させる方法について説明する。
鋼の鋳片表層の一部を溶融させる方法として、誘導加熱単独、プラズマ加熱単独、誘導加熱とプラズマ加熱の併用のいずれを用いても良い。
誘導加熱単独で行う場合は、添加元素もしくはその合金を、ワイヤーやシートの形で鋳片の部分溶融部に添加できる。具体的には、図2に示すように、連続鋳造機で得られた鋳片5は、切断後、溶融処理場に輸送され、予め決められた溶融対象となる鋳片の一部を処理するように配置された電磁誘導コイル3により加熱溶融され、該溶融部7にワイヤーやシートを用いて添加元素もしくはその合金10を添加して溶融合金化処理される。誘導コイル3は鋳片溶融部7で電磁力により溶融部分を内面に向かって電磁力によって押さえつけることにより安定した溶融部表面を作り、その後再度冷却され凝固する。このように溶融対象部が鋳片のエッジ部を含む箇所であっても、安定した溶融部が得られる。この溶融部7は鋳片5の移動11によって徐々に凝固し安定した元素添加部9を形成する。なお、8は誘導コイルにより加熱された加熱部を示す。
この方法によると、鋳片一部の溶融部温度を液相線温度(鉄は他の成分を含むため、融点のように1つの温度では溶融状態が決まらず、凝固が始まる温度を固相線温度、全て液体となる温度を液相線温度と呼ぶ。以下同じ)よりもわずかに高い温度に保持し、添加後に急速に冷却凝固させることにより凝固組織を小さくでき、結晶粒のサイズを小さくすることにより、添加元素の溶融処理部内での均一性が増し、また圧延時にも割れなどの欠陥を生じにくくなるという利点がある。
また、鋳片部分溶融部に添加元素もしくはその合金を添加して溶着させる場合、鋳片の酸化を防止することが好ましいため、図2に示すように、誘導コイル3は雰囲気ガス容器6内で不活性ガス雰囲気4(例えばアルゴン、窒素等)で溶融改質するのが好ましく、さらにより確実に酸化を防止するためには、不活性ガス雰囲気中に約2質量%程度の水素を含んで溶融改質することが好ましい。上記の場合、誘導コイルが発生する磁場と、導体である鋳片に誘導した電流の相互作用により、溶融部には電磁力が作用する。この電磁力はピンチ力と呼ばれる溶融部を圧縮する作用があり、溶融部表面の安定化に寄与する。
また、本発明は、連続鋳造機端、すなわち連続鋳造後の鋳片が水平に移動している際に、或いは連続鋳造機内、すなわち鋳片が垂直に移動している際にも、本発明方法を適用することが可能である。
また、プラズマ加熱単独で行う場合は、プラズマ内に添加元素もしくはその合金を供給し、鋼の溶融した部分に供給することで鋳片表層の部分的な溶融部に添加できる。プラズマは一般に軸対称な形をしているため、連続的に鋳片の表面を処理するには、プラズマトーチを鋳片幅方向にスキャンさせる方法か、特開昭54−1421545号公報のプラズマを鋳片幅方向に電磁力を使って扁平な往復運動させる方法等を用いることができる。また、場合によっては鋳片幅方向全体にわたって複数本のプラズマトーチを配置しておき、予め決められている鋳片の溶融対象箇所に対応するトーチのみを稼動させるようにすることもできる。
連続鋳造機で得られた鋳片は、切断後、溶融処理場に輸送され、添加元素もしくはその合金をプラズマに供給することで、プラズマで鋳片表層を部分的に溶融しつつ、添加元素もしくはその合金を供給し、鋼の溶融した部分に供給することで、溶着される。その後再度冷却され凝固する。
この方法でも、鋳片の一部の溶融部温度を液相線温度よりもわずかに高い温度に保持し、添加後に急速に冷却凝固させることにより凝固組織を小さくでき、結晶粒のサイズを小さくすることにより、添加元素の溶融処理部内での均一性が増し、また圧延時にも割れなどの欠陥を生じにくくなるという利点がある。
また、鋳片部分溶融部に添加元素もしくはその合金を添加して溶着させる場合、鋳片の酸化を防止することが好ましいため、チャンバー内のガス雰囲気は上記と同様であることが好ましい。
さらに、誘導加熱とプラズマ加熱を併用して行う場合について説明する。
連続鋳造機で連続鋳造を完了した鋳片は、切断後、溶融処理場に輸送され、図3のように溶融対象部である鋳片5の一部を選択的に加熱溶融するように配置された誘導コイル3により加熱され、さらに添加元素もしくはその合金10をプラズマトーチ1からのプラズマ2に供給することで、鋳片部分溶融部に添加元素もしくはその合金を添加して溶着させる。添加元素もしくはその合金10はプラズマ2に供給する以外に、通常の供給方法で添加してもよい。誘導コイル3は鋳片部分溶融部7で電磁力により溶融部分を内面に向かって電磁力によって押さえつけることにより安定した溶融部表面を作り、その後再度冷却され凝固し、安定した元素添加部9を形成する。
この様に上記方法を併用した場合でも、鋳片溶融対象部への熱負荷が従来技術よりも小さくできるため、得られる部分的に改質した鋳片の溶融部温度を液相線温度よりもわずかに高い温度に保持し、添加後に急速に冷却凝固させることにより凝固組織を小さくでき、結晶粒のサイズを小さくすることにより、添加元素の溶融処理部内での均一性が増し、また圧延時にも割れなどの欠陥を生じにくくなるという利点がある。
また、鋳片表層溶融部に添加元素もしくはその合金10を添加して溶着させる場合、鋳片の酸化を防止することが好ましいため、雰囲気ガス容器6内のガス雰囲気は上記と同様に不活性ガス雰囲気4とすることが好ましい。さらに、誘導コイルによる電磁力は先に記載している通り、作用する。
なお、添加元素の成分としては、鋼材の特性を変化させるために用いられるものとして、炭素、シリコン、マンガン、リン、硫黄、ニッケル、クロム、モリブデン、銅、金、銀、ボロン、アルミニウム、マグネシウム、チタン、ニオブ、レアアースメタル(REM)等が挙げられる。また、添加元素の合金としては、上記添加元素の複数成分の合金に加え、添加元素成分と窒素或いは酸素との化合物なども含まれる。
また、本発明では溶融加熱時に鋳片の一部である溶融部に窒素ガスを吹き込みことによって、その部分の窒素成分を他の部分よりも高めにし、部分的に異質の鋳片を得ることができる。
以下に添加元素について説明する。
炭素:鋼材の強度を上げる働きがある。例えば、極低炭素鋼の表層のみに炭素を添加することにより、加工性を内部の鋼で維持し、表層で強度を増すことにより強度の双方に優れる鋼板の製造が可能である。
ニッケル、クロム:鋼材の耐食性を向上させる作用がある。例えば、低炭素鋼の表層にニッケル、クロムを添加することにより、表層をステンレスとすることができる。
モリブデン:上記のニッケル、クロムに加えてモリブデンを添加することで、さらに耐食性を向上させる作用がある。
シリコン、マンガン:特に鉄系合金に対して強度を向上させる作用がある。
リン:極低炭素鋼に添加して、強度を上げる作用がある。
硫黄:鋼の切削性を高める作用がある。
銅:極低炭素鋼にニッケルと併せて添加することにより加工性と強度を同時に増すことができる。
金:抗菌性を高めることができる。
銀:抗菌性を高めることができる。
ボロン:鋼の焼入れ性を改善することができる。
アルミニウム:普通鋼に添加することにより、耐食性を増すことができる。
マグネシウム、チタン、ニオブ、レアアースメタル:鋼中の酸素や硫黄と結びつき、微細な酸化物や硫化物を生成して、鋼材の組織を小さくし、また鋼管材など溶接される材料に用いられる場合、溶接の熱影響部では組織が粗くなって強度が低下するが、これを微細な化合物で抑制することなどができる。
また、添加元素の合金については、上記添加元素の複数成分の合金であれば特に規定するものではないが、通常はフェロマンガン、フェロニッケル、フェロリンその他合金鉄等が用いられる。
さらに、添加元素成分と窒素との化合物については、例えばフェライト系ステンレス鋼では、鋳片端部の組織が粗く表面性状が悪い問題があるが、オーステナイト形成元素である窒素を添加することによりこれらの組織を小さくすることができる。即ち、窒化鉄の様な窒素を合金の形で添加することで、結晶粒を小さくする作用があるため、圧延時の表面粗さが均一に保たれ鋼の表面形状を良好にできる。また、添加元素成分と酸素との化合物については、例えばマグネシウム酸化物の様な酸素を合金の形で添加することで、組織を微細化する作用があるため、加工割れの防止や溶接時の強度低下防止などができる。
また、誘導加熱、プラズマ加熱の双方を併用する場合の別の形態として、誘導加熱により鋳片表層と併せてワイヤーやシートの形で鋳片表層部に添加した添加元素もしくはその合金を予熱し、その後プラズマ加熱により該添加純金属または合金を溶融合金化させる方法を用いても良い。
これは、誘導加熱は単に予熱機能として使用し、その後のプラズマ加熱で添加元素もしくはその合金を溶融合金化させるものであり、プラズマで一般に加熱溶融するには添加元素もしくはその合金の形状がパウダー状であり、プラズマ内に吹き込むのが一般的であるのに対し、この方法の場合には添加元素もしくはその合金の形状にかかわらず実施できるという利点がある。
上記方法により得られた鋳片は、その一部が性質が異なる鋼の特性を併せ持つ、低コスト鋼材であるという利点がある。
従って、上記の一部改質複合鋼材鋳片を加工することにより得られる加工製品について、部分的に性質が異なる鋼の特性を併せ持つ低コスト製品が得られる。加工製品とは薄板、厚板等の鋼板、形鋼、鋼管等が挙げられるが、通常の鉄鋼プロセスで鋳片を加工して得られる鉄鋼製品すべてを対象とする。また、熱延コイル等の半製品も含まれる。
連続鋳造を完了した鋳片を切断後に、誘導加熱により溶融改質処理する方法を用いて、幅1500mm、厚さ250mm、長さ10mの0.001%C−0.11%Mn−0.01Si−0.007%P−0.009%S−0.045%Al−0.049%Ti(単位は質量%)の幅両端部50mmを除く連続鋳造鋳片の表層20mmを溶融処理し、炭素ワイヤーを用いて炭素合金添加を行い、表層の炭素成分のみ0.03質量%とした。
得られた鋳片は、断面分析したところ、深さ方向のばらつきプラスマイナス1mm、元素成分のばらつきは3%以内であった。本鋳片を加工することにより、図1(a)に示すような、中央部のみ疲労強度に優れ、同時に加工性が悪い端部を含めて、全体に良好な加工性を有する薄板用鋼板を得ることができた。
連続鋳造を完了した鋳片を切断後に、誘導加熱により溶融改質処理する方法を用いて、幅1200mm、厚さ250mm、長さ10mの0.07%C−0.6%Mn−0.6Si−0.03%P−0.005%S−16.5%Cr(単位は質量%)の連続鋳造鋳片の幅両端部50mm、表層10mmを溶融処理し、その際にプラズマのガスをアルゴンではなく窒素とすることにより窒素添加を行い、表層の窒素成分のみ0.07質量%とした。
得られた鋳片は、断面分析したところ、深さ方向のばらつきプラスマイナス1mm、元素成分のばらつきは5%以内であった。本鋳片を加工することにより、図1(b)に示すような、端部の表面性状が良好な薄板用ステンレス鋼板を得ることができた。
部分的に成分の異なる鋼材の例を示す斜視図。 電磁誘導加熱により部分的に成分の異なる鋼材を製造する方法を説明するための断面模式図。 電磁誘導及びプラズマ加熱により部分的に成分の異なる鋼材を製造する方法を説明するための断面模式図。
符号の説明
1 プラズマトーチ
2 プラズマ
3 電磁誘導コイル
4 不活性ガス雰囲気
5 鋳片
6 雰囲気ガス容器
7 溶融部
8 加熱部
9 元素添加部
10 合金等による元素添加
11 移動
12 磁束

Claims (5)

  1. 鋼の連続鋳造鋳片の一部を、誘導加熱、プラズマ加熱のいずれか一方または双方を用いて溶融し、該溶融部に純金属もしくは合金を添加することを特徴とする、部分的に成分の異なる鋼材の製造方法。
  2. 添加する純金属もしくは合金中の金属成分が、炭素、シリコン、マンガン、リン、硫黄、ニッケル、クロム、モリブデン、銅、金、銀、ボロン、アルミニウム、マグネシウム、チタン、ニオブ、レアアースメタル(REM)、合金中の非金属成分が少なくとも窒素、のいずれか1つもしくは複数の組合せであることを特徴とする、請求項1記載の部分的に成分の異なる鋼材の製造方法。
  3. 鋼の連続鋳造鋳片の一部を、誘導加熱、プラズマ加熱のいずれか一方または双方を用いて溶融し、該溶融部に窒素ガスを添加することを特徴とする、部分的に成分の異なる鋼材の製造方法。
  4. プラズマ加熱に際し、プラズマ内で純金属もしくは合金を予め加熱溶融し添加することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の部分的に成分の異なる鋼材の製造方法。
  5. 表層の任意の一部が純金属もしくは合金を含有した成分であることを特徴とする、部分的に成分の異なる加工製品。
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