JPH05234775A - 変圧器の口出し導体接続構造 - Google Patents

変圧器の口出し導体接続構造

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JPH05234775A
JPH05234775A JP3632092A JP3632092A JPH05234775A JP H05234775 A JPH05234775 A JP H05234775A JP 3632092 A JP3632092 A JP 3632092A JP 3632092 A JP3632092 A JP 3632092A JP H05234775 A JPH05234775 A JP H05234775A
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coil
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 低圧コイル15の巻始め及び巻終り口出し導
体1,2にそれぞれブスバーを用い、その各口出し導体
1,2はボルト7,8による締付けによって接続ブスバ
ー4,5,6と接合する。巻始め口出し導体1の接合部
と巻終り口出し導体2の接合部は上下方向に位置を異な
らせて配置する。口出し導体1,2の接合部に圧入ナッ
トを用いることもできる。 【効果】 巻始め及び巻終り口出し導体1,2の接合部
は水平方向に一部重なるように配置することができるの
で、外側に配置した口出し導体2の接合部の位置を鉄心
締付金具14側に位置させることができ、変圧器の外形
寸法が低減できる。また圧入ナットを用いた場合はナッ
トとワッシャを兼用できるので、ボルトの長さもその分
短くてすみ、外形寸法の低減に寄与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は変圧器の二次側の口出し
導体の接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】モールド変圧器の二次側口出し導体は、
ある電流以上の場合にはブスバーを用いた接続構造が用
いられることが多く、またこの場合二次コイルの口出し
導体と、それらを相互に接続する接続ブスバー、端子の
接合部には、接続信頼性が高く、作業性の良いボルト接
合が用いられることが多い。
【0003】この場合の従来例を図5及び図6に示す。
図5は変圧器の上半部を示す鳥瞰図、図6はV相コイル
の口出し導体接合部を一部断面して示す側面図である。
図5において、各相のモールドされた低圧コイルの巻始
め口出し導体21及び巻終り口出し導体22は共にブス
バーによって形成されており、またそれぞれが接続ブス
バー23,24,25とボルト7または8,ナット9,
平座金10,ばね座金11によって接合され三相デルタ
結線が形成されている。また各相の各端子3U,3V,
3Wは巻始め口出し導体21とそれぞれ接続ブスバー2
3,24,25の接合部で共締め接続され、鉄心締付金
具14に取付けられた支え金具13に支持ガイシ12を
介して固定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この場合、それぞれの
低圧コイルの巻始め及び巻終り口出し導体21,22の
ボルト接合部は水平方向に互いに対向し重なりあった位
置となり、さらにU相,V相においては巻終り口出し導
体22の接合部の外側に接続ブスバー25が位置する。
従って各部の結線を確保するためには、図6に示すよう
に口出し導体接合部の奥行寸法が非常に大きくなり、最
外寸法は低圧コイル15の外側に配設されている高圧コ
イル16の最外寸法よりも大きくなることが一般的で、
これが変圧器の外形寸法を大きくする一因となってい
た。
【0005】また巻始め口出し導体21と接続ブスバー
23のボルト接続を行なう場合、その前方に巻終り口出
し導体22があるため、エアタイプのインパクトレンチ
を用いることができない。このため組立作業性が悪く、
また口出し導体接合部の定期的なメンテナンスにおいて
も同様にその作業性が悪くなっていた。本発明は、上述
の点を考慮し、変圧器の外形寸法を縮小でき、組立作業
性の良い二次側の口出し導体接続構造を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、コイルの巻始
め及び巻終り口出し導体にそれぞれブスバーを用い、そ
の各口出し導体をボルトによる締付けによって接続ブス
バーに接続した変圧器の口出し導体接続構造において、
コイル巻始め口出し導体の接合部と巻終り口出し導体の
接合部を上下方向に異ならせて配置したことを特徴とす
る。また口出し導体の接合部に圧入ナットを用いたこと
を特徴とする。
【0007】
【作用】コイルの巻始め及び巻終り口出し導体の接合部
間は水平方向に一部重なるように配置することができる
ので、外側に配置した口出し導体の接合部の位置を鉄心
締付金具側に位置させることができ、変圧器の外形寸法
が低減できる。また圧入ナットはナットとワッシャを兼
用できるので、ボルトの長さもその分短くてすみ、外形
寸法の低減に寄与する。
【0008】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0009】図1は本発明の一実施例によるモールド変
圧器の二次側口出し導体の接続構造を示す鳥瞰図であ
り、図2はV相コイルの口だし導体接合部の一部断面側
面図である。各相の低圧コイル15の巻始め口出し導体
1及び巻終り口出し導体2は共にブスバーによって形成
されており、それぞれが接続ブスバー4,5,6とボル
ト7または8,ナット9,平座金10,ばね座金11に
よって接合され三相デルタ結線を形成している。また各
相の端子3U,3V,3Wは巻始め口出し導体1と接続
ブスバー4の接合部で共締め接続され、鉄心締付金具1
4に取付けられた支え金具13と支持ガイシに12を介
して固定されている。
【0010】本実施例においては、上記のように巻始め
口出し導体1の接合部を巻終り口出し導体2の接合部よ
りも高く位置させるようにして、各相ごとに巻始め及び
巻終り口出し導体1,2の接合部を上下方向にずらせて
配置したものである。またデルタ接続を形成する接続ブ
スバー4,5,6は図1に示すようにそれぞれフラット
方向、エッジ方向に曲げられた構成になっており、相互
に交差するように配置されている。
【0011】このような構成とすることにより、従来、
巻始め口出し導体1の接合用ボルト7の頭部と巻終り口
出し導体2の接合用ボルト8の先端部で水平方向に間隔
を取る必要があり奥行寸法が大きくなっていたのに比
べ、本実施例では、図2に示すように上下方向に間隔が
確保できるので、両接合部間は水平方向に一部重なるよ
うに配置することができる。またW相巻終り口出し導体
2とU相巻始め口出し導体1間を接続する接続ブスバー
6は図1及び図2に示すように巻終り口出し導体接合部
の上方のデットスペース部分を通っているので、その最
外面は巻終り口出し導体接合部のボルト8頭部の最外面
よりも内側(鉄心締付金具14側)に位置させることが
できる。従って本実施例によれば、口出し導体接合部や
接続ブスバー4,5,6と鉄心締付金具14との間隔を
大幅に低減でき、高圧コイル16の外面よりも突出しな
い口出し導体接続構造とすることができる。
【0012】またボルト接続部の組立作業時において
も、従来と異なり巻始め口出し導体1の前方には巻終り
口出し導体2が位置していないので、エアタイプのイン
パクトレンチ等を用いた効率の良い接続組立作業を採用
することができる。次に口出し導体接合部に圧入ナット
を用いた構造について説明する。
【0013】圧入ナット20は図3(a)の正面図及び
(b)の側面図に示すように、一方の端面に、外周面に
歯の付いた突起部20aを有し、厚さ方向の中央部にめ
ねじ部20bを有している。この圧入ナット20は全体
厚さがナット9の厚さとほぼ同じであり、外径がワッシ
ャ10の径とほぼ等しくなっている。
【0014】図4は圧入ナット20を用いた口出し導体
接合部の断面図を示す。図5に示すように圧入ナット2
0は歯付突起部20aが口出し導体1,2のボルト7,
8挿入用孔の周縁部に嵌め込まられており、圧入ナット
20の座面20cが口出し導体1,2に接触した状態と
なっている。この圧入ナット20はあらかじめプレス圧
入装置等で口出し導体1,2のボルト7,8挿入用孔の
周縁部に圧入装着しておき、その後低圧コイル15を巻
回して構成する。
【0015】接続組立ては圧入ナット20の取付けられ
た面と反対側の口出し導体1,2面にそれぞれ端子3,
接続ブスバー5を接触させ、ボルト7,8によって接続
を行なう。この場合、圧入ナット20は歯付突起部20
aが口出し導体1,2に圧入取付けされており回転しな
いので、従来のようにナットを保持、固定せずにボルト
7,8の締付けが可能であり、極めて作業性が良い。ま
たボルト締付状態においては、圧入ナット20の座面2
0cが接合面を均等に押え込むという従来のワッシャの
機能も有しており、また歯付突起部20aが口出し導体
1,2に嵌合しているので、従来構造と比べると口出し
導体1,2より内側へ突出する寸法はワッシャ厚と歯付
突起部20a厚の和だけ小さくなり、従ってボルト7,
8の長さもその分だけ短くてすむ。そのため接合部間、
接合部と対地間の距離をその分だけ縮めることができる
ので、鉄心締付金具14との寸法をさらに低減できる。
また高圧コイル16の厚さが薄く、最外側に位置するボ
ルト8の頭部が高圧コイル16の外周面よりも突出する
場合であっても、口出し導体接合部や接続ブスバー4,
5,6と鉄心締付金具14との間隔が低減できることに
よって変圧器全体のフロアスペースを削減できる。
【0016】なお、上記各実施例は三相デルタ結線の場
合について述べたが、単相三線式、三相四線式等の結線
の場合も同様に口出し導体の接合部の位置を上下方向に
異ならせて配置することにより同様の効果を得ることが
できる。また巻始め、巻終り口出し導体間に中間口出し
口出し導体がある場合にも、内側から外側に順に低くす
ることにより上記各実施例と同様の効果を得ることがで
きる。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、コイ
ル巻始め口出し導体の接合部と巻終り口出し導体の接合
部を上下方向に異ならせて配置したことにより、変圧器
の外形寸法が低減でき、しかも接合部の組立作業性の良
い口出し導体接続構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による変圧器の口出し導体接
続構造を示す鳥瞰図
【図2】図1に示す変圧器のV相の口出し導体接合部を
拡大して示す一部断面側面図
【図3】本発明の他の実施例で使用する圧入ナットを示
し、(a)は正面図、(b)は側面図
【図4】本発明の他の実施例を示す図2相当図
【図5】従来の変圧器の口出し導体接続構造を示す鳥瞰
【図6】従来の変圧器のV相の口出し導体接合部を示す
図2相当図
【符号の説明】
1は巻始め口出し導体、2は巻終り口出し導体、4,
5,6は接続ブスバー、7,8はボルト、9はナット、
14は鉄心締付金具、15は低圧コイル、16は高圧コ
イル、20は圧入ナットを示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルの巻始め及び巻終り口出し導体に
    それぞれブスバーを用い、その各口出し導体をボルトに
    よる締付けによって接続ブスバーに接続した変圧器の口
    出し導体接続構造において、コイル巻始め口出し導体の
    接合部と巻終り口出し導体の接合部の位置を上下方向に
    異ならせて配置したことを特徴とする変圧器の口出し導
    体接続構造。
  2. 【請求項2】 口出し導体の接合部に圧入ナットを用い
    たことを特徴とする請求項1記載の変圧器の口出し導体
    接続構造。
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