JPH0523153U - 自動配線検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 試験供試体の配線検査を行う自動配線検査装
置で、セレクタ回路のチャンネル数及び配線ケーブルを
削減するとともに、試験供試体の配線間がお互いに短絡
しているケースの異常も検出できる装置を得る。 【構成】 配線検査装置内のＤ／Ａコンバータの出力に
レジスタを設け、更に、試験供試体内のアダプタカード
の代わりに終端カードを設けて終端し、レジスタと終端
カードによる分圧信号を配線検査装置内のＡ／Ｄコンバ
ータに入力する配線検査装置に改良する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自動配線検査装置の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図５は従来の自動配線装置の概略構成を示す一例であり、図において、１はマ イクロプロセッサ、２はＤ／Ａコンバータ、３はセレクタ回路（Ａ）、４は配線 ケーブル（Ａ）、５はＡ／Ｄコンバータ、６はセレクタ回路（Ｂ）、７は配線検 査装置、８はアダプタカード、９は試験供試体、１０は配線ケーブル（Ｂ），Ｖ Ｉ，ＶＩ１，ＶＯ，ＶＯ１，ＶＳはそれぞれデジタル指令電圧、アナログ指令電 圧、デジタル電圧信号、アナログ電圧信号、セレクタ回路制御信号である。

【０００３】 従来の自動配線検査装置は、上記のように構成され通常マイクロプロセッサ１ で発生されたＶＩはＤ／Ａコンバータ２に出力される。Ｄ／Ａコンバータ２は入 力されたＶＩをＶＩ１に変換しセレクタ回路（Ａ）３に出力する。セレクタ回路 （Ａ）３はマイクロプロセッサ１から出力されるＶＳの制御のもとチャンネルを 切り換え、入力されたＶＩ１を配線ケーブル（Ａ）４を経由して試験供試体９内 のアダプタカード８に入力する。アダプタカード８は配線ケーブル（Ｂ）１０を 経由し配線検査装置７内のセレクタ回路（Ｂ）６に接続され、入力された信号を そのまま、セレクタ回路（Ｂ）６に出力する。セレクタ回路（Ｂ）６は、マイク ロプロセッサ１から出力されるＶＳの制御のもとチャンネルを切り換え、ＶＯ１ としてＡ／Ｄコンバータ５に出力する。Ａ／Ｄコンバータ５は入力されたＶＯ１ をＶＯに変換しマイクロプロセッサ１に出力する。マイクロプロセッサ１は、Ｄ ／Ａコンバータ２に出力したＶＩとＡ／Ｄコンバータ５から入力されたＶＯを比 較し、ＶＩとＶＯの値が等しい時は、試験供試体９の配線が正常と判断し、ＶＩ とＶＯの値が異なる時は、試験供試体８の配線が異常と判断していた。尚、セレ クタ回路（Ａ）３及びセレクタ回路（Ｂ）６で切り換えるチャンネルはそれぞれ 、試験供試体８の各配線に対応しており、セレクタ回路（Ａ）３及びセレクタ回 路（Ｂ）６のチャンネルをマイクロプロセッサ１の指令により順次切り換えて各 配線を検査していく。

【０００４】 以上の説明のように、従来装置では試験供試体８の各配線の検査を行うのに、 Ｄ／Ａコンバータ２から出力するＶＩ１を切り換えるセレクタ回路（Ａ）３のチ ャンネル数及び配線ケーブル（Ａ）４とＡ／Ｄコンバータ５へ入力するＶＯ１を 切り換えるセレクタ回路（Ｂ）のチャンネル数及び配線ケーブル（Ｂ）１０が配 線の数分だけ必要となる。

【０００５】 また、マイクロプロセッサ１で比較するＶＩ及びＶＯの値が等しい時、正常と 判断しているため、試験供試体９の各配線間がお互いに短絡していても正常と判 断する場合があった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような自動配線検査装置では、試験供試体９の各配線の検査を行うのに 、Ｄ／Ａコンバータ２から出力するＶＩ１を切り換えるセレクタ回路（Ａ）３の チャンネル数及び配線ケーブル（Ａ）４とＡ／Ｄコンバータ５へ入力するＶＯ１ を切り換えるセレクタ回路（Ｂ）６のチャンネル数及び配線ケーブル（Ｂ）１０ の合計が配線数の２倍必要となると言う問題点があった。また、マイクロプロセ ッサ１で比較するＶＩ及びＶＯの値が等しい時、正常と判断しているため、試験 供試体９の各配線間がお互いに短絡していても正常と判断する問題点があった。

【０００７】 この考案は、係る課題を解決するためになされたもので、セレクタ回路のチャ ンネル数及び配線ケーブルを削減するとともに、試験供試体の配線間がお互いに 短絡しているケースの異常も検出できる装置を得ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る自動配線検査装置は、配線検査装置内のＤ／Ａコンバータの出 力にレジスタを設け、更に、試験供試体内のアダプタカードの代わりに終端カー ドを設けて終端し、レジスタと終端カードによる分圧信号を配線検査装置内のＡ ／Ｄコンバータに入力する手段を設けたものである。

【０００９】 また、マイクロプロセッサの処理内容に断線及び短絡の異常分離ができる手段 を設けたものである。

【００１０】 また、配線検査装置内に電流検出回路及びＤ／Ａコンバータの出力にレジスタ を設け、更に、試験供試体内のアダプタカードの代わりに終端カードを設けＤ／ Ａコンバータと接続されるレジスタ両端からの電流信号を電流検出回路により差 動電圧に変換しＡ／Ｄコンバータに入力する手段を設けたものである。

【００１１】

【作用】

この考案においては、Ｄ／Ａコンバータの出力に設けたレジスタと試験供試体 内の終端カードにより分圧された信号をＡ／ＤコンバータによりＶＯに変換しマ イクロプロセッサに入力し正常／異常を判断する機能を有するため、Ａ／Ｄコン バータへ入力する信号を切り換えるセレクタ回路及び配線ケーブルが削減できる 。また、マイクロプロセッサの処理により断線及び短絡の異常分離ができる。

【００１２】

【実施例】

実施例１． 図１は、この考案の一実施例を示す概略構成図であり、１〜７、９、ＶＩ、Ｖ Ｉ１、ＶＯは従来装置と同一または相当分であり、１１はレジスタ、１２は終端 カード、ＶＯ２はアナログ分圧信号である。

【００１３】 本考案による自動配線検査装置は、図１のように構成されており、通常マイク ロプロセッサ１で発生されたＶＩはＡ／Ｄコンバータ２に出力される。Ｄ／Ａコ ンバータ２は入力されたＶＩをＶＩ１に変換し、レジスタ１１により電流に変換 されセレクタ回路（Ａ）３に出力される。セレクタ回路（Ａ）３はマイクロプロ セッサ１から出力されるＶＳの制御のもとチャンネルを切り換え、入力された電 流を配線ケーブル（Ａ）４を経由して試験供試体９内の終端カード１２に入力す る。終端カード１２には、各配線に対応したレジスタ１１が接続されており、入 力された電流は終端カード１２内のレジスタ１１に入力される。

【００１４】 一方、配線検査装置７内のＡ／Ｄコンバータ５に入力されるＶＯ２は、配線検 査装置７内のレジスタ１１と試験供試体９の終端カード１２内のレジスタ１１の 関係により、

【００１５】

【数１】

【００１６】 となる。Ａ／Ｄコンバータ５は入力されたＶＯ２をＶＯに変換しマイクロプロ セッサ１に出力する。マイクロプロセッサ１は、Ｄ／Ａコンバータ２に出力した ＶＩとＡ／Ｄコンバータ５から入力されたＶＯを式（２）により比較し、 ＶＩ＝ＶＯ×２・・・・・（２） 例えば、＝の時は、配線が正常に接続する時成り立つため正常と判断し 例えば、≠の時は、配線が断線または短絡している時成り立つため異常と判断 している。

【００１７】 尚、セレクタ回路（Ａ）３で切り換えるチャンネルはそれぞれ試験供試体９の 各配線に対応しており、セレクタ回路（Ａ）３のチャンネルをマイクロプロセッ サ１の指令により順次切り換えて各配線を検査していく。

【００１８】 以上の説明から、Ｄ／Ａコンバータ２の出力に設けたレジスタ１１と試験供試 体９内の終端カード１２により分圧されたＶＯ２をＡ／Ｄコンバータ５によりＶ Ｏに変換しマイクロプロセッサ１に入力し、正常／異常を判断するため、Ａ／Ｄ コンバータ５へ入力する信号を切り換えるセレクタ回路（Ｂ）６及び配線ケーブ ル（Ｂ）１０が削減できる。

【００１９】 図２に、実施例１によるマイクロプロセッサ１の処理手順のフローチャートを 示し、以下に、本装置の検査手順を説明する。まず初めに、配線検査装置７内の セレクタ回路（Ａ）３のチャンネルを設定する。次に、Ｄ／Ａコンバータ２にデ ータ（ＶＩ）をセットしスタートさせる。次に、Ａ／Ｄコンバータ５により変換 されたデータ（ＶＯ）を読み込む。次に、Ｄ／Ａコンバータ２にセットしたデー タ（ＶＩ）とＡ／Ｄコンバータ５により変換されたデータ（ＶＯ）を式（２）に より比較し、 ＶＩ＝ＶＯ×２ 例えば、＝の時は、配線が正常な時成り立つので正常と判断しデータを記憶し 、 例えば、≠の時は配線が断線もしくは短絡の時成り立つため異常と判断し、式 （３）により更に比較し、 ＶＩ＜ＶＯ×２・・・・・（３） 例えば、＜の時は、配線が断線の時成り立つため、異常（断線）データを記憶 し、 例えば、＞の時は、配線が短絡の時成り立つため、異常（短絡）データを記憶 する。次に、セレクタ回路（Ａ）３のチャンネルを１つ進めて、上記手順を繰り 返す。この手順は全ての配線検査が完了するまで繰り返される。

【００２０】 以上の説明より、試験供試体９の配線がお互いに短絡しているケースの異常も 検出できる。

【００２１】 上記実施例１では、配線検査装置内のＤ／Ａコンバータ２の出力にレジスタ１ １を設け、更に、供試体の終端カード１２内にレジスタ１２を設けて終端し、Ｄ ／Ａコンバータ２出力のレジスタ１１と終端カード１２内のレジスタ１１による 分圧信号を配線検査装置７内のＡ／Ｄコンバータ５に入力する手段を設けたもの であるが、本実施例では、図３に示すように配線検査装置７内に電流検出回路１ ３を設け、Ｄ／Ａコンバータ２出力のレジスタ１１両端からの電流信号を電流検 出回路１１により差動電圧に変換しＡ／Ｄコンバータ５に入力することにより、 上記実施例１と同様の動作が期待できる。

【００２２】 また、上記実施例１では、配線検査装置内のＤ／Ａコンバータ２の出力にレジ スタ１３を設け、更に、試験供試体９の終端カード１２内にレジスタ１１を設け て終端し、Ｄ／Ａコンバータ２出力のレジスタ１１と終端カード１２内のレジス タ１１による分圧信号を配線検査装置７内のＡ／Ｄコンバータ５に入力する手段 を設けたものであるが、本実施例では、図４に示すように、終端カード１２内の レジスタに適切な電源電圧ＶＣＣを加え、Ｄ／Ａコンバータ２出力のレジスタ１ １と終端カード１２内のレジスタ１１による分圧信号を配線検査装置７内のＡ／ Ｄコンバータ５に入力することにより、上記実施例１と同様の動作が期待できる 。

【００２３】

【考案の効果】

この考案は、以上説明した通り、Ｄ／Ａコンバータの出力に設けたレジスタと 試験供試体内の終端カードにより分圧された信号または、Ｄ／Ａコンバータの出 力に設けたレジスタ両端からの電流信号を電流検出回路により差動電圧に変換し た信号をＡ／ＤコンバータによりＶＯに変換しマイクロプロセッサに入力し正常 ／異常を判断する機能を有するため、Ａ／Ｄコンバータへ入力する信号を切り換 えるセレクタ回路及び配線ケーブルを削減できる効果がある。 また、マイクロプロセッサの処理により断線及び短絡の異常分離ができる効果 がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による実施例１の概略構成図である。

【図２】本考案による実施例１の検査手順を示すフロー
チャートである。

【図３】本考案による実施例３の概略構成図である。

【図４】本考案による実施例４の概略構成図である。

【図５】従来の自動配線装置の概略構成図である。

【符号の説明】

１ マイクロプロセッサ ２ Ｄ／Ａコンバータ ３ セレクタ回路（Ａ） ４ 配線ケーブル（Ａ） ５ Ａ／Ｄコンバータ ６ セレクタ回路（Ｂ） ７ 配線検査装置 ８ アダプタカード ９ 試験供試体 １０ 配線ケーブル（Ｂ） １１ レジスタ １２ 終端カード １３ 電流検出回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 デジタル指令電圧とセレクタ回路制御信
   号を発生し、またデジタル電圧信号を入力して、上記デ
   ジタル指令電圧と比較して正常／異常を判断するマイク
   ロプロセッサと、上記デジタル指令電圧を入力しアナロ
   グ指令電圧に変換するＤ／Ａコンバータと、上記Ｄ／Ａ
   コンバータの出力と接続されるレジスタと、上記レジス
   タと接続され更に、上記セレクタ回路制御信号を入力し
   上記マイクロプロセッサの制御によりセレクタのチャン
   ネルを切り換えるセレクタ回路と、上記セレクタ回路と
   接続される配線ケーブルと、上記レジスタと接続されア
   ナログ分圧信号をデジタル電圧信号に変換し上記マイク
   ロプロセッサに出力するＡ／Ｄコンバータで構成される
   配線検査装置と、上記配線ケーブルと接続され各配線に
   接続されるレジスタを持つ終端カードで構成される試験
   供試体を備えたことを特徴とする自動配線検査装置。