JPH05230783A - 操作用ロープ - Google Patents
操作用ロープInfo
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- JPH05230783A JPH05230783A JP4310396A JP31039692A JPH05230783A JP H05230783 A JPH05230783 A JP H05230783A JP 4310396 A JP4310396 A JP 4310396A JP 31039692 A JP31039692 A JP 31039692A JP H05230783 A JPH05230783 A JP H05230783A
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Abstract
性が向上した操作用ロープを提供すること。 【構成】 複数本の素線3、4、5、7、8を撚り合わ
せたストランド2、6から構成される複撚り構造を呈し
ており、締め率が4〜11%であり、かつ形付率が65〜90
%となるように構成された操作用ロープ。
Description
にロープという)に関する。さらに詳しくは、自動車の
ウインドレギュレータ用のコントロールケーブルなどに
好適に用いられるほか、種々の分野に広範に適用しう
る、摺動しながら屈曲を受けるばあいの疲労耐久性を向
上させたロープに関する。
上させるために、一般的には、素線径を小さくし、引張
強度の低下分は素線の本数を多くして補ないながら、素
線の受ける曲げ応力を小さくするようにされている。
したロープとして、実開昭62-64796号公報に示されるよ
うに、複数本の側ストランドを、側ストランドより太い
1本の芯ストランドの周囲に撚り合わせて構成し、各ス
トランドを複数本の素線を撚り合わせて構成したロープ
が知られている。
止するため、締め率が0〜2%程度となるように撚られ
ていた。実際に市販されている操作用ロープの締め率を
調査したがこの範囲に入るものであった。すなわち、締
め率がかなり小さいものであった。
ら実測外径を引いた値を計算外径で除した値(百分率:
パーセント)をいう。ただし、計算外径とは各素線外径
のロープ直径方向の総和をいい、実測外径とは、ロープ
の外接円の直径を実測して得られた値をいう。
をほぐしたときの側ストランドのうねり径を除してえら
れる形付率が95〜100 %程度となるように側ストランド
にプレフォームを行なうと耐疲労性が良くなるとされて
いた(ワイヤロープ便覧編集委員会編 白亜書房 昭42
-10-15「ワイヤロープ便覧」の185 頁)。
複撚り構造のロープ(複数本のストランドで撚られたロ
ープ)は締め率0〜2%、かつ形付率95〜100 %で撚ら
れるのが通常である。
+8×7構造のロープのばあい
リントン型の平行撚りに撚られたW(19)+8×7構造の
ばあい
め率は
ープの実測外径をDとし(図10(A)参照)、このロー
プをほぐしたときの側ストランドのうねり径をTとして
(図10(B)参照)、以下の式で表わすことができる。
締め率が小さく、かつ形付率の大きいロープ、いわば撚
りの緩いロープは、回転しないガイドのような、ロープ
が摺動しながら屈曲を受ける部位に使用するばあい、前
記の締め率および形付率では形くずれが起こりやすく、
その結果素線が二次曲げ、すなわち外圧によって素線が
その下の素線層に押しつけられて生ずる局部的曲げを受
けるため屈曲疲労耐久性が低いという問題がある。
ら屈曲を受けるばあいの疲労耐久性が向上したロープを
提供することを目的としている。
は、複数本の素線を撚り合わせたストランドからなる操
作用ロープであって、締め率が4〜11%の範囲であり、
かつ形付率が65〜90%であることを特徴としている。
大きくすることによりかたく撚られ、形くずれするのを
防止でき、その結果、素線の二次曲げがおこりにくい。
また、形付率を小さくすることにより、撚りあがったロ
ープの側ストランドにはロープの中心方向に締まろうと
する力が働くためさらに形くずれするのを防止でき、素
線の二次曲げがおこりにくくなる。
の屈曲疲労耐久性が向上したものとなっている。
参照しながら説明する。
面図、図2は本発明のロープの他の実施例を示す断面
図、図3は本発明のロープのさらに他の実施例を示す断
面図、図4はローラを用いたロープの屈曲疲労耐久性能
を測定するための装置の説明図、図5〜6は図4の装置
に用いるローラの説明図、図7は固定ガイドを用いた摺
動しながら屈曲を受けるばあいのロープの屈曲疲労耐久
性能を測定するための装置の説明図、図8〜9は図7の
装置に用いる固定ガイドの説明図である。
示されるような断面形状を有するものを説明のために用
いるが、本発明はかかる形状のもののみに限定されるも
のではない。
8×7構造になっている。ここでいう19+8×7とは、
1本の芯ストランド2を、1本の芯素線3のまわりに6
本の第1側素線4を撚り合わせてさらにその周囲に12本
の第2側素線5を撚り合わせることにより構成し、側ス
トランド6を、1本の芯素線7のまわりに6本の側素線
8を撚り合わせて構成した8本の側ストランド6を前記
芯ストランド2のまわりに撚り合わせてロープ1とした
ものである。
囲であり、その形付率は65〜90%の範囲である。
のは、締め率が11%を越えると撚りにくく、また締め過
ぎにより製造時に断線したり素線の表面を痛めるという
問題があり、反面、締め率が4%より小さくなると、以
下の実施例による説明から明らかなように、摺動しつつ
屈曲を受けるときの耐久性が不十分となるからである。
は、次の理由による。すなわち形付率が90%をこえる
と、回転しないガイドのようなロープが摺動しながら屈
曲させられる部位に使用されるばあい、側ストランドに
はロープの中心方向に締まろうとする力があまり働かず
素線の二次曲げがおこりやすくなる。そして、後述の実
施例と比較例の説明から明らかなように耐久性が低下す
る。反面、形付率が65%以下のロープでは、切断時に側
ストランドがほつれてしまい、使用ができなくなってし
まう。
のロープの他の実施例である。このロープ11は、19+8
×7構造であるが、芯ストランド12が平行撚り(線接触
撚りともいう)に撚られたものである。平行撚りとは、
外径の異なる素線を組み合わせて各層の撚りピッチおよ
び撚り方向を同一にする撚り型式である。このように撚
ることによって、外層の素線がその内側の層の素線間の
溝部に嵌まり込むため、各素線が交差せずに実質的に線
接触する。その結果、ストランドの締まりがよく、形く
ずれを起こしにくい。またストランドの内部摩耗(素線
同士の摩擦による)が少なく、二次曲げによる疲労も生
じないという優れた特性を示す。
うち、ウォーリントン型の撚り構造を持つ芯ストランド
12を用いたW(19)+8×7構造を有するものである。ウ
ォーリントン型は19本の平行撚りの中では最大素線径と
最少素線径との差がもっとも小さく、細径のストランド
に適してる。
線13より若干細径の6本の第1側素線14を配し、第1素
線14同士のあいだに芯素線13と同一径の6本の第3側素
線15を配し、第1側素線14に沿ってその上層に、第1側
素線14よりさらに細径の6本の第2側素線16を配し、こ
れらの側素線14、15、16を同時に同一ピッチ、同一方向
に撚り合わせることによって芯ストランド12を形成して
いる。なお、芯ストランドの各素線径は上記に限定され
ることはない。要するに各素線を同一ピッチで同一方向
に撚ったとき、各素線がたがいに線接触するように素線
径を適宜選定すればよい。
の周囲に6本の側素線19を撚り合わせたものである。な
お、このロープ11も締め率が4〜11%であり、かつ形付
率が65〜90%である。
が図3に示されている。このロープ21も、その締め率が
4〜11%であり、かつ形付率が65〜90%のものであり、
7×7構造を有している。すなわち、その芯ストランド
22は、1本の芯素線23のまわりに6本の側素線24を撚り
合わせたものである。そして、芯ストランド22の周囲に
撚り合わせた側ストランド25はそれぞれ、1本の芯素線
26のまわりに、芯ストランド22と同じく、6本の側素線
27を撚り合わせたものである。
基づいてさらに詳細に説明する。
0.93mmの母線をえた。
0.170mm の芯ストランド芯素線3、外径0.150mm の芯ス
トランド第1側素線4、外径0.150mm の芯ストランド第
2側素線5、外径0.150mm の側ストランド芯素線7およ
び外径0.140mm の側ストランド側素線8を製造した。
ように前記19+8×7に撚り合わせ、ロープの実測外径
Dが1.550mm の実施例1のロープをえた。
で、締め率は4.91%となり、また、このロープをほぐし
て側ストランドのうねり径を測定すると1.25mmであった
ので形付率は80.6%となる。
製造工程においてロープにかかる圧力、張力、プレフォ
ームの度合を調整することによりはじめてうることがで
きる。
ねり径および形付率の値のほかは実施例1と同様にして
実施例2のロープをえた。
ねり径および形付率の値のほかは実施例1と同様にして
実施例3のロープをえた。
ねり径および形付率の値のほかは実施例1と同様にして
実施例4のロープをえた。
SWRH62A )に亜鉛- アルミニウム合金メッキを施した外
径0.93mmの線を用いたほかは、実施例1と同様にして実
施例5のロープを得た。なお、亜鉛−アルミニウム合金
メッキは、亜鉛−4重量%アルミニウムメッキ浴を用い
て溶融メッキ法によって施した。
て外径0.93mmの母線をえた。
12を形成するための、それぞれ外径0.170mm の芯ストラ
ンド芯素線13、外径0.160mm の芯ストランド第1側素線
14、外形0.170mm の芯ストランド第3側素線15および外
径0.130mm の芯ストランド第2側素線16を製造した。
に亜鉛- アルミニウム合金メッキを施した外径0.93mmの
母線を伸線して、側ストランド17を形成するための、そ
れぞれ外径0.150mm の側ストランド芯素線18および外径
0.140mm の側ストランド側素線19を製造した。
すように、芯ストランド12をウォーリントン撚りとした
W(19)+8×7構造に撚りあわせ、ロープの実測外径D
が1.500mm の実施例6のロープ11をえた。
ねり径および形付率の値のほかは実施例1と同様にして
比較例1のロープをえた。
かは実施例1と同様にして比較例2のロープをえた。
の値のほかは実施例5と同様にして比較例3のロープを
えた。
3の各ロープの締め率(%)は、
は
3の形付率は前述のごとくして求められたものである。
1〜6および比較例1〜3の、ローラによる屈曲疲労耐
久テストおよび固定ガイドによる屈曲疲労耐久テストを
実施した。
下のとおりである。
すように全長1000mmのロープ1、11(以下、1で代表さ
せる)の一端に10kgのウェイト31を連結し、ロープ1が
ローラ32b 部で90°反転したのちもう一つのローラ32a
で180 °反転状態となるように配索した。またロープ1
の他端はエアシリンダー33に固定されている。
動すれば、ローラ32a 、32b はそれぞれ矢印G、H方向
およびJ、K方向に回動するようになっている。なお、
エアシリンダー33は、はじめは矢印E方向に動いて、ウ
エイト31はストッパ34に付き当って、ロープ1の張力が
35kgf になるまで力を発生し、その張力を0.5 秒間保持
したのち矢印F方向に動くようになっている。そして、
ロープ1のストロークは100mm 、速度は20往復/分であ
り、ロープ1とローラ32a 、32b との接触部にはオレフ
ィン系グリースを充分塗布した。
(A))と側面図(図5の(B))を表したもので、ローラ32a
、32b の溝底径Lは30mmで、材質はナイロン6であ
る。
り、溝底断面の内半径R1は1.0 mmで、溝角度θは30°
である。かかる装置で被検ロープ1を20000 往復ストロ
ークさせた。
に示すように全長1000mmのロープ1の一端に10kgのウェ
イト35を連結し、ロープ1が固定ガイド36b 部で90°反
転したのちすぐに、他の固定ガイド36a 部で180 °反転
状態となるように配索した。またロープ1の他端はエア
シリンダー37に固定されている。
動すれば、ロープ1は固定ガイド36a 、36b 上を矢印
P、Q方向に摺動するようになっている。なおエアシリ
ンダー37は、はじめは矢印M方向に動いて、ウエイト35
がストッパ38に突き当ってロープ1の張力が35kgf にな
るまで力を発生し、その張力を0.5 秒間保持したのち、
矢印N方向に動くようになっている。そして、ロープ1
のストロークは100mm、速度は20往復/分であり、ロー
プ1と固定ガイド36a 、36b との摺動部にはオレフィン
系グリースを充分塗布した。
8の(A))と側面図(図8の(B))を表わしたもので、固定
ガイド36a 、36b の溝底径Sは30mmで、材質はナイロン
6である。
であり、溝底断面の内半径R2は1.0mm で、溝角度γは
30°である。かかる装置で被検ロープ1を20000 往後ス
トロークさせたのち素線切れを調査するテストおよびそ
のまま被検ロープ1が破断するまでストロークを繰り返
し、そのときのストローク回数を調査するテストを実施
した。
の耐久テストの結果を表2に示す。
久テストにおいて、実施例1〜6および比較例1〜3は
耐久回数20000 回後も素線切れは認められなかった。し
かし、固定ガイドによる耐久テストにおいては、比較例
1が耐久回数20000 回後に素線が63本切れており、比較
例2では20000 回後に18本、比較例3では17本もの素線
が切れているのに対し、実施例1〜6は耐久回数20000
回後の素線切れは認められなかった。
重ねていくと、比較例1は25000 回後に破断し、比較例
2〜3は31000 回後に破断したのに対し、実施例1、
2、5はいずれも比較例1〜3の2倍以上、実施例3、
4はいずれも比較例1〜3の4倍以上の耐久性を示し、
実施例6にいたっては6倍もの耐久性を示した。
とは屈曲のみを受けるばあい、すなわち、ローラによる
耐久テストにおいては耐久性にあまり大きな差異はな
い。しかしながら、ガイドに摺動しながら屈曲を受ける
ばあいは歴然とした耐久性の差が見られる。
つ形付率が65〜90%の範囲で撚られたロープは屈曲疲労
耐久性にすぐれていることがわかる。
亜鉛メッキに代えて高耐食性メッキである亜鉛- アルミ
ニウム合金メッキを施すことによっては何ら耐久性に影
響を及ぼさないことがわかる。
構造およびW(19)+8×7構造になっているが、たとえ
ば7×19あるいは素線径を大きくした7×7などの構造
においても同様の効果がえられることはいうまでもな
い。
で、かつ形付率が65〜90%であるので、ガイドのような
摺動する部位に使用したばあいであっても屈曲疲労耐久
性は低下しない。よって、たとえば自動車のウインドレ
ギュレータ用のコントロールケーブルなどに好適に使用
しうる。
明のロープの一実施例を示す断面図である。
明のロープの他の実施例を示す断面図である。
明のロープのさらに他の実施例を示す断面図である。
定するための装置の説明図である。
ばあいのロープの屈曲疲労耐久性能を測定するための装
置の説明図である。
る。
る。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 複数本の素線を撚り合わせたストランド
が複数本撚り合わされることにより構成される複撚り構
造の操作用ロープであって、締め率が4〜11%であり、
かつ形付率が65〜90%であることを特徴とする操作用ロ
ープ。 - 【請求項2】 その撚り構造が19+8×7構造にされて
なる請求項1記載の操作用ロープ。 - 【請求項3】 芯ストランドが平行撚りに撚られてなる
請求項1記載の操作用ロープ。 - 【請求項4】 その撚り構造が平行撚り+8×7構造に
されてなる請求項3記載の操作用ロープ。 - 【請求項5】 側ストランドに高耐食性鋼線を配してな
る請求項1記載の操作用ロープ。 - 【請求項6】 側ストランドに亜鉛- アルミニウム合金
メッキ線を配してなる請求項1記載の操作用ロープ。
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