JPH0523073B2 - - Google Patents
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- JPH0523073B2 JPH0523073B2 JP59003963A JP396384A JPH0523073B2 JP H0523073 B2 JPH0523073 B2 JP H0523073B2 JP 59003963 A JP59003963 A JP 59003963A JP 396384 A JP396384 A JP 396384A JP H0523073 B2 JPH0523073 B2 JP H0523073B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N60/00—Superconducting devices
- H10N60/01—Manufacture or treatment
- H10N60/0912—Manufacture or treatment of Josephson-effect devices
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
本発明は、トンネル形ジヨセフソン接合素子、
及びその製法に関する。
及びその製法に関する。
トンネル形ジヨセフソン接合素子は、第1図に
示すような、基板1上に形成された超伝導体層2
と、その超伝導体層2上に形成されたトンネル障
壁層3と、超伝導体層2上にトンネル障壁層3を
介して延長している超伝導体層4とを有する構成
であるのが普通である。 このような構成を有するトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子におて、従来、超伝導体層2がNbで
なる単層でなり、また、トンネル障壁層3がNb
でなる超伝導体層2の表面が酸化されて形成され
たNb2O5を主成分とする酸化物でなり、さらに、
超伝導体層4がNbまたはPbでなる、という構成
を有するもの(これを従来の第1のトンネル形ジ
ヨセフソン接合素子と称す)が提案されている。 また、従来、第1図で上述した構成を有するト
ンネル形ジヨセフソン接合素子において、超伝導
体層2がPb、またはInを含むPb合金でなる単層
でなり、また、トンネル障壁層3がこの場合の超
伝導体層2の表面が酸化されて形成された酸化物
でなる、という構成を有するもの(これを従来の
第2のトンネル形ジヨセフソン接合素子と称す)
も提案されている。 上述した従来の第1のトンネル形ジヨセフソン
接合素子の場合、超伝導体層2を構成している
Nbが、上述した従来の第2のトンネル形ジヨセ
フソン接合素子における超伝導体層2を構成して
いるPb、またはInを含むPb合金に比し、硬質で
あり且つ高い融点を有するため、上述した従来の
第2のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場合に
比し、極低温と室温との間の熱サイクルに対する
耐性が高く、また、特性の経時変化が小さい、な
どの特徴を有する。 しかしながら、上述した従来の第1のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合、トンネル障壁層
3を構成している、Nbでなる超伝導体層2の表
面が酸化されて形成された酸化物が、上述した従
来の第2のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場
合におけるトンネル障壁層3を構成している、
Pb、またはInを含むPb合金でなる超伝導体層2
の表面が酸化されて形成された酸化物に比し、3
倍以上も大きな比誘電率を有するため、上述した
従来の第2のトンネル形ジヨセフソン接合素子の
場合に比し、大きな接合容量を有し、従つて、上
述した従来の第2のトンネル形ジヨセフソン接合
素子の場合に比し、スイツチング速度が遅い、と
いう欠点を有していた。 また、従来、第1図で上述した構成を有するト
ンネル形ジヨセフソン接合素子において、超伝導
体層2がNbでなる単層でなり、トンネル障壁層
3が、超伝導体層2上に堆積形成された超伝導体
層2とは異なる例えばSiのような材料の酸化物で
なる、という構成を有するもの(これを従来の第
3のトンネル形ジヨセフソン接合素子と称す)も
提案されている。 このような構成を有する従来の第3のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合、トンネル障壁層
3を構成している酸化物における超伝導体層2と
は異なる材料の種類を適当に選択することによつ
て、トンネル障壁層3を構成している酸化物を、
上述した従来の第1のトンネル形ジヨセフソン接
合素子の場合におけるトンネル障壁層3を構成し
ている酸化物に比し、低い比誘電率を有するもの
とすることができるので、上述した従来の第1の
トンネル形ジヨセフソン接合素子の場合に比し、
小さな接合容量を有し、従つて、スイツチング速
度が速い、という特徴を有する。 しかしながら、上述した従来の第3のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合、トンネル障壁層
3が、上述した第1のトンネル形ジヨセフソン接
合素子の場合とは異なり、超伝導体層2上に、そ
れとは異なる材料の酸化物が堆積形成されている
構成を有するので、そのトンネル障壁層3を、ピ
ンホールが少なく且つ各部均一な膜厚を有するも
のとして、制御性良く形成するのが、上述した従
来の第1のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場
合におけるトンネル障壁層3を形成する場合に比
し、困難を伴う。 このため、接合特性が、上述した従来の第1の
トンネル形ジヨセフソン接合素子の場合に比し悪
いとともに、トンネル形ジヨセフソン接合素子を
製造するのに、上述した従来の第1のトンネル形
ジヨセフソン接合素子の場合に比し困難を伴う、
という欠点を有していた。 さらに、従来、第1図で上述した構成を有する
トンネル形ジヨセフソン接合素子において、超伝
導体層2が、Nbと、Nbの酸化物に比し低い比誘
電率を有する酸化物に形成され得るAl,Ga,Ge
またはSnとの化合物乃至合金でなる単層でなり、
トンネル障壁層3が、この場合の超伝導体層2の
表面が酸化されて形成された酸化物でなる、とい
う構成を有するもの(これを従来の第4のトンネ
ル形ジヨセフソン接合素子と称す)も提案されて
いる。 このような構成を有する従来の第4のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合、超伝導体層2を
構成している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnと
の化合物乃至合金が、比較的硬質であり且つ比較
的高い融点を有するので、上述した従来の第1の
トンネル形ジヨセフソン接合素子の場合と同様
に、上述した従来の第2のトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の場合に比し、極低温と室温との間の
熱サイクルに対する耐性が高く、また、特性の経
時変化が小さい、などの特徴を有する。 また、トンネル障壁層3が、上述した従来の第
1のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場合と同
様に、超伝導体層2の表面の酸化によつて形成し
ているので、そのトンネル障壁層3を形成するの
に、上述した従来の第3のトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の場合のように、上述した従来の第1
の場合に比し困難を伴つたり、このため、接合特
性が上述した従来の第1のトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の場合に比し悪かつたり、トンネル形
ジヨセフソン接合素子を製造するのに上述した従
来の第1のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場
合に比し困難を伴つたりする、ということがな
い。 さらに、超伝導体層2を構成しているNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金におけ
るAl,Ga,GeまたはSnの濃度が、20〜25原子%
であれば、そのNbと、Al,Ga,GeまたはSnと
の化合物乃至合金でなる超伝導体層2を、スパツ
タリング法または電子ビーム蒸着法によつて、結
晶性良く且つ基板1との間で密着性良く形成する
ことができる。 また、超伝導体層2を基板1上に密着性良く形
成することができることから、超伝導体層2が基
板1上から剥離するおそれを有しない。 しかしながら、上述した従来の第4のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合、超伝導体層2を
構成しているNbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSnの
濃度が、20〜25原子%よりも大である場合、上述
したところからも明らかなように、超伝導体層2
を、スパツタリング法または電子ビーム蒸着法に
よつて、結晶性良く且つ基板1との間で密着性良
く形成することができないことから、超伝導体層
2を、それを構成しているNbと、Al,Ga,Ge
またはSnとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,
GeまたはSnの濃度が25〜50原子%のように高い、
というものに形成することができない。 このため、トンネル障壁層3を構成している、
Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合
金でなる超伝導体層2の表面が酸化されて形成さ
れている酸化物が、そこにおけるNbの酸化物に
比し低い誘電率を有するAl,Ga,GeまたはSnの
酸化物を、比較的低い濃度でしか含んでいず、よ
つて、トンネル障壁層3を構成している、Nbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層2の表面が酸化されて形成されている
酸化物が、比較的高い比誘電率を有する。 よつて、上述した従来の大4のトンネル形ジヨ
セフソン接合素子の場合、比較的大きな接合容量
を有し、従つて、スイツチング速度が遅い、とい
う欠点を有していた。
示すような、基板1上に形成された超伝導体層2
と、その超伝導体層2上に形成されたトンネル障
壁層3と、超伝導体層2上にトンネル障壁層3を
介して延長している超伝導体層4とを有する構成
であるのが普通である。 このような構成を有するトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子におて、従来、超伝導体層2がNbで
なる単層でなり、また、トンネル障壁層3がNb
でなる超伝導体層2の表面が酸化されて形成され
たNb2O5を主成分とする酸化物でなり、さらに、
超伝導体層4がNbまたはPbでなる、という構成
を有するもの(これを従来の第1のトンネル形ジ
ヨセフソン接合素子と称す)が提案されている。 また、従来、第1図で上述した構成を有するト
ンネル形ジヨセフソン接合素子において、超伝導
体層2がPb、またはInを含むPb合金でなる単層
でなり、また、トンネル障壁層3がこの場合の超
伝導体層2の表面が酸化されて形成された酸化物
でなる、という構成を有するもの(これを従来の
第2のトンネル形ジヨセフソン接合素子と称す)
も提案されている。 上述した従来の第1のトンネル形ジヨセフソン
接合素子の場合、超伝導体層2を構成している
Nbが、上述した従来の第2のトンネル形ジヨセ
フソン接合素子における超伝導体層2を構成して
いるPb、またはInを含むPb合金に比し、硬質で
あり且つ高い融点を有するため、上述した従来の
第2のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場合に
比し、極低温と室温との間の熱サイクルに対する
耐性が高く、また、特性の経時変化が小さい、な
どの特徴を有する。 しかしながら、上述した従来の第1のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合、トンネル障壁層
3を構成している、Nbでなる超伝導体層2の表
面が酸化されて形成された酸化物が、上述した従
来の第2のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場
合におけるトンネル障壁層3を構成している、
Pb、またはInを含むPb合金でなる超伝導体層2
の表面が酸化されて形成された酸化物に比し、3
倍以上も大きな比誘電率を有するため、上述した
従来の第2のトンネル形ジヨセフソン接合素子の
場合に比し、大きな接合容量を有し、従つて、上
述した従来の第2のトンネル形ジヨセフソン接合
素子の場合に比し、スイツチング速度が遅い、と
いう欠点を有していた。 また、従来、第1図で上述した構成を有するト
ンネル形ジヨセフソン接合素子において、超伝導
体層2がNbでなる単層でなり、トンネル障壁層
3が、超伝導体層2上に堆積形成された超伝導体
層2とは異なる例えばSiのような材料の酸化物で
なる、という構成を有するもの(これを従来の第
3のトンネル形ジヨセフソン接合素子と称す)も
提案されている。 このような構成を有する従来の第3のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合、トンネル障壁層
3を構成している酸化物における超伝導体層2と
は異なる材料の種類を適当に選択することによつ
て、トンネル障壁層3を構成している酸化物を、
上述した従来の第1のトンネル形ジヨセフソン接
合素子の場合におけるトンネル障壁層3を構成し
ている酸化物に比し、低い比誘電率を有するもの
とすることができるので、上述した従来の第1の
トンネル形ジヨセフソン接合素子の場合に比し、
小さな接合容量を有し、従つて、スイツチング速
度が速い、という特徴を有する。 しかしながら、上述した従来の第3のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合、トンネル障壁層
3が、上述した第1のトンネル形ジヨセフソン接
合素子の場合とは異なり、超伝導体層2上に、そ
れとは異なる材料の酸化物が堆積形成されている
構成を有するので、そのトンネル障壁層3を、ピ
ンホールが少なく且つ各部均一な膜厚を有するも
のとして、制御性良く形成するのが、上述した従
来の第1のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場
合におけるトンネル障壁層3を形成する場合に比
し、困難を伴う。 このため、接合特性が、上述した従来の第1の
トンネル形ジヨセフソン接合素子の場合に比し悪
いとともに、トンネル形ジヨセフソン接合素子を
製造するのに、上述した従来の第1のトンネル形
ジヨセフソン接合素子の場合に比し困難を伴う、
という欠点を有していた。 さらに、従来、第1図で上述した構成を有する
トンネル形ジヨセフソン接合素子において、超伝
導体層2が、Nbと、Nbの酸化物に比し低い比誘
電率を有する酸化物に形成され得るAl,Ga,Ge
またはSnとの化合物乃至合金でなる単層でなり、
トンネル障壁層3が、この場合の超伝導体層2の
表面が酸化されて形成された酸化物でなる、とい
う構成を有するもの(これを従来の第4のトンネ
ル形ジヨセフソン接合素子と称す)も提案されて
いる。 このような構成を有する従来の第4のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合、超伝導体層2を
構成している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnと
の化合物乃至合金が、比較的硬質であり且つ比較
的高い融点を有するので、上述した従来の第1の
トンネル形ジヨセフソン接合素子の場合と同様
に、上述した従来の第2のトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の場合に比し、極低温と室温との間の
熱サイクルに対する耐性が高く、また、特性の経
時変化が小さい、などの特徴を有する。 また、トンネル障壁層3が、上述した従来の第
1のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場合と同
様に、超伝導体層2の表面の酸化によつて形成し
ているので、そのトンネル障壁層3を形成するの
に、上述した従来の第3のトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の場合のように、上述した従来の第1
の場合に比し困難を伴つたり、このため、接合特
性が上述した従来の第1のトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の場合に比し悪かつたり、トンネル形
ジヨセフソン接合素子を製造するのに上述した従
来の第1のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場
合に比し困難を伴つたりする、ということがな
い。 さらに、超伝導体層2を構成しているNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金におけ
るAl,Ga,GeまたはSnの濃度が、20〜25原子%
であれば、そのNbと、Al,Ga,GeまたはSnと
の化合物乃至合金でなる超伝導体層2を、スパツ
タリング法または電子ビーム蒸着法によつて、結
晶性良く且つ基板1との間で密着性良く形成する
ことができる。 また、超伝導体層2を基板1上に密着性良く形
成することができることから、超伝導体層2が基
板1上から剥離するおそれを有しない。 しかしながら、上述した従来の第4のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合、超伝導体層2を
構成しているNbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSnの
濃度が、20〜25原子%よりも大である場合、上述
したところからも明らかなように、超伝導体層2
を、スパツタリング法または電子ビーム蒸着法に
よつて、結晶性良く且つ基板1との間で密着性良
く形成することができないことから、超伝導体層
2を、それを構成しているNbと、Al,Ga,Ge
またはSnとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,
GeまたはSnの濃度が25〜50原子%のように高い、
というものに形成することができない。 このため、トンネル障壁層3を構成している、
Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合
金でなる超伝導体層2の表面が酸化されて形成さ
れている酸化物が、そこにおけるNbの酸化物に
比し低い誘電率を有するAl,Ga,GeまたはSnの
酸化物を、比較的低い濃度でしか含んでいず、よ
つて、トンネル障壁層3を構成している、Nbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層2の表面が酸化されて形成されている
酸化物が、比較的高い比誘電率を有する。 よつて、上述した従来の大4のトンネル形ジヨ
セフソン接合素子の場合、比較的大きな接合容量
を有し、従つて、スイツチング速度が遅い、とい
う欠点を有していた。
よつて、本発明は、上述した従来の第1〜第4
のトンネル形ジヨセフソン接合素子の上述した利
益は有するが、上述した欠点のない、新規なトン
ネル形ジヨセフソン接合素子、及びその製法を提
案せんとするものである。
のトンネル形ジヨセフソン接合素子の上述した利
益は有するが、上述した欠点のない、新規なトン
ネル形ジヨセフソン接合素子、及びその製法を提
案せんとするものである。
本発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子
は、第2図に示すように、見掛上、第1図で上述
した従来のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場
合と同様に、基板1上に形成された超伝導体層2
と、その超伝導体層2上に形成されたトンネル障
壁層3と、超伝導体層2上にトンネル障壁層3を
介して延長している第2の超伝導体層4とを有す
る。 しかしながら、本発明によるトンネル形ジヨセ
フソン接合素子は、このような構成を有するトン
ネル形ジヨセフソン接合素子において、超伝導体
層2が、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化
合物乃至合金でなる超伝導体層部2aと、その
超伝導体層部2a上に形成され、且つNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層部2bとを有する そして、超伝導体層部2aを構成しているNb
と、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金に
おけるAl,Ga,GeまたはSnの濃度が、20〜30原
子%である。 また、超伝導体層部2bを構成しているNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金におけ
るAl,Ga,GeまたはSnの濃度が、超伝導体層部
2aを構成しているNbと、Al,Ga,Geまたは
Snとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,Geまた
はSnの濃度に比し高い25〜50原子%である。 さらに、トンネル障壁層3が、超伝導体層部2
bの表面が酸化されて形成された酸化物でなる。 また、本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の製法は、基板1上に、Nbと、Al,
Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる、超
伝導体層2を構成する超伝導体層部2aを、スパ
ツタリング法または電子ビーム蒸着法によつて形
成する工程と、超伝導体層部2a上に、それを
外気に晒すことなしに、Nbと、Al,Ga,Geま
たはSnとの化合物乃至合金でなり、そのAl,
Ga,GeまたはSnの濃度が、超伝導体層部2aを
構成しているNbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSnの
濃度に比し高い、超伝導体層2を構成する超伝導
体層部2bを、スパツタリング法または電子ビー
ム蒸着法によつて形成する工程と、超伝導体層
部2b上に、その表面をフルオロカーボン(Co
F2o+2(n=1,2,3,4,5)系ガスと希ガス
との混合ガスを用いた高周波スパツタリングによ
つて清浄化して後、超伝導体層部2bの表面が酸
化されて形成された酸化物でなるトンネル障壁層
3を、酸素と希ガスとの混合ガス中での高周波放
電または自然酸化によつて形成する工程と、超
伝導体層部2b上に、トンネル障壁層3を介して
延長している超伝導体層4を形成する工程とを有
する。
は、第2図に示すように、見掛上、第1図で上述
した従来のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場
合と同様に、基板1上に形成された超伝導体層2
と、その超伝導体層2上に形成されたトンネル障
壁層3と、超伝導体層2上にトンネル障壁層3を
介して延長している第2の超伝導体層4とを有す
る。 しかしながら、本発明によるトンネル形ジヨセ
フソン接合素子は、このような構成を有するトン
ネル形ジヨセフソン接合素子において、超伝導体
層2が、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化
合物乃至合金でなる超伝導体層部2aと、その
超伝導体層部2a上に形成され、且つNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層部2bとを有する そして、超伝導体層部2aを構成しているNb
と、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金に
おけるAl,Ga,GeまたはSnの濃度が、20〜30原
子%である。 また、超伝導体層部2bを構成しているNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金におけ
るAl,Ga,GeまたはSnの濃度が、超伝導体層部
2aを構成しているNbと、Al,Ga,Geまたは
Snとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,Geまた
はSnの濃度に比し高い25〜50原子%である。 さらに、トンネル障壁層3が、超伝導体層部2
bの表面が酸化されて形成された酸化物でなる。 また、本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の製法は、基板1上に、Nbと、Al,
Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる、超
伝導体層2を構成する超伝導体層部2aを、スパ
ツタリング法または電子ビーム蒸着法によつて形
成する工程と、超伝導体層部2a上に、それを
外気に晒すことなしに、Nbと、Al,Ga,Geま
たはSnとの化合物乃至合金でなり、そのAl,
Ga,GeまたはSnの濃度が、超伝導体層部2aを
構成しているNbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSnの
濃度に比し高い、超伝導体層2を構成する超伝導
体層部2bを、スパツタリング法または電子ビー
ム蒸着法によつて形成する工程と、超伝導体層
部2b上に、その表面をフルオロカーボン(Co
F2o+2(n=1,2,3,4,5)系ガスと希ガス
との混合ガスを用いた高周波スパツタリングによ
つて清浄化して後、超伝導体層部2bの表面が酸
化されて形成された酸化物でなるトンネル障壁層
3を、酸素と希ガスとの混合ガス中での高周波放
電または自然酸化によつて形成する工程と、超
伝導体層部2b上に、トンネル障壁層3を介して
延長している超伝導体層4を形成する工程とを有
する。
本発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子
によれば、超伝導体層2が、それを構成している
超伝導体層部2a及び2bをして、ともに、Nb
と、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金で
なることによつて、従来の第4のトンネル形ジヨ
セフソン接合素子の場合と同様に、Nbと、Al,
Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなり、そ
して、そのNbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化
合物乃至合金が、上述した従来の第1及び第4の
トンネル形ジヨセフソン接合素子の場合と同様
に、比較的硬質であり且つ比較的高い融点を有す
るので、上述した従来の第1及び第4のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合と同様に、上述し
た従来の第2のトンネル形ジヨセフソン接合素子
の場合に比し、極低温と室温との間の熱サイクル
に対する耐性が高く、また、特性の経時変化が小
さい、などの特徴を有する。 また、トンネル障壁層3が、従来の第4のトン
ネル形ジヨセフソン接合素子の場合に準じて、
Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合
金でなる超伝導体層部2bの表面が酸化されて形
成された酸化物であり、よつて、トンネル障壁層
3を、上述した従来の第1及び第4のトンネル形
ジヨセフソン接合素子の場合に準じて、超伝導体
層部2bの表面を酸化させることによつて形成し
ているので、トンネル障壁層3を形成するのに、
上述した従来の第3のトンネル形ジヨセフソン接
合素子の場合のように、上述した従来の第1及び
第4のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場合に
比し困難を伴つたり、このため、接合特性が、上
述した従来の第1及び第4のトンネル形ジヨセフ
ソン接合素子の場合に比し悪かつたり、トンネル
形ジヨセフソン接合素子を製造するのに上述した
従来の第1及び第4のトンネル形ジヨセフソン接
合素子の場合に比し困難を伴つたりする、という
ことがない。 さらに、超伝導体層2の超伝導体層部2aを構
成している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSnの
濃度が、20〜25原子%であるので、そのNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層部2aを、スパツタリング法または電
子ビーム蒸着法によつて、結晶性良く且つ基板1
との間で密着性良く形成することができる。 また、超伝導体層2の超伝導体層部2aを基板
1上に密着性良く形成することができることか
ら、超伝導体層部2a従つて超伝導体層2が、基
板1上から剥離するおそれをほとんど有しない。 しかしながら、本発明によるトンネル形ジヨセ
フソン接合素子の場合、超伝導体層2が超伝導体
層部2aと超伝導体層部2bとを有し、その超伝
導体層部2bを構成している、Nbと、Al,Ga,
GeまたはSnとの化合物乃至合金におけるAl,
Ga,GeまたはSnの濃度が、25〜50原子%と高
く、そして、トンネル障壁層3が、超伝導体層2
の超伝導体層部2bの表面が酸化されて形成され
たた酸化物でなるので、そのトンネル障壁層3を
構成している酸化物が、そこにおけるNbの酸化
物よりも低い比誘電率を有するAl,Ga,Geまた
はSnの酸化物を、上述した従来の第4のトンネ
ル形ジヨセフソン接合素子の場合に比し高い濃度
で含んでいる。 このことは、トンネル障壁層3を、超伝導体層
部2b上に、その表面を、本発明によるトンネル
形ジヨセフソン接合素子の製法によつて、清浄化
して後、形成すれば、本発明によるトンネル形ジ
ヨセフソン接合素子の製法について後述するとこ
ろから明らかなように、トンネル障壁層3を形成
するときに、超伝導体層部2bの表面における、
それを構成しているNbと、Al,Ga,Geまたは
Snとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,Geまた
はSnの濃度が、超伝導体層部2bの表面を、本
発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製
法によつて清浄化しない場合に比し高くなつてい
るので、トンネル障壁層3を構成している、Nb
と、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金で
なる超伝導体層部2bの表面が酸化されて形成さ
れている酸化物が、Nbの酸化物に比し低い比誘
電率を有するAl,Ga,GeまたはSnの酸化物を、
超伝導体層部2bの表面を本発明によるトンネル
形ジヨセフソン接合素子の製法によつて清浄化し
ない場合に比し、高い濃度で含んでおり、従つ
て、トンネル障壁層3を構成している、Nbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層部2bの表面が酸化されて形成されて
いる酸化物が、より低い比誘電率を有するので、
なおさらである。 上述したところから、本発明によるトンネル形
ジヨセフソン接合素子によれば、トンネル障壁層
3を構成している、Nbと、Al,Ga,Geまたは
Snとの化合物乃至合金でなる超伝導体層2bの
表面が酸化されて形成されている酸化物が、上述
した従来の第4のトンネル形ジヨセフソン接合素
子の場合に比し低い比誘電率しか有しない。 よつて、上述した従来のトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の場合に比し、小さな接合容量しか有
さず、従つて、高いスイツチング速度を有する。 また、本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の製法によれば、トンネル障壁層3を、超
伝導体層部2b上に、その表面をフルオロカーボ
ン系ガスと希ガスとの混合ガスを用いた高周波ス
パツタリングによつて清浄化して後形成するの
で、トンネル障壁層3を構成している、Nbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層部2bの表面が酸化されて形成されて
いる酸化物を、Nbの酸化物に比し低い比誘電率
を有するAl,Ga,GeまたはSnの酸化物の濃度
が、トンネル障壁層3を、超伝導体層部2b上
に、その表面をフルオロカーボン系ガスと希ガス
との混合ガスを用いた高周波スパツタリングによ
つて清浄化せずに形成する場合に比し高い、とい
うものに、容易に形成することができる。 いま、その理由を述べれば、次のとおりであ
る。 すなわち、Nb,Al,Ga,Ge及びSnを、希ガ
スを用いた高周波スパツタリングによつてそれぞ
れエツチングする場合、次の表1に示すように、
Nbのスパツタ收率(原子/イオン)が、他の
Al,Ga,GeまたはSnのスパツタ收率(原子/イ
オン)の約1/2以下というように、Al,Ga,Ge
またはSnのスパツタ收率に比し低く、従つて、
Nbのエツチングレートが、Al,Ga,Geまたは
Snのエツチングレートに比し低い、という事実
を有する。 ただし、表1は、希ガスがアルゴン(Ar)ガ
スであり、そのAr+イオンエネルギが100(eV)
及び600(eV)である場合の、Nb,Al,Ga,Ge
及びSnのスパツタ收率をそれぞれ示している。
によれば、超伝導体層2が、それを構成している
超伝導体層部2a及び2bをして、ともに、Nb
と、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金で
なることによつて、従来の第4のトンネル形ジヨ
セフソン接合素子の場合と同様に、Nbと、Al,
Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなり、そ
して、そのNbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化
合物乃至合金が、上述した従来の第1及び第4の
トンネル形ジヨセフソン接合素子の場合と同様
に、比較的硬質であり且つ比較的高い融点を有す
るので、上述した従来の第1及び第4のトンネル
形ジヨセフソン接合素子の場合と同様に、上述し
た従来の第2のトンネル形ジヨセフソン接合素子
の場合に比し、極低温と室温との間の熱サイクル
に対する耐性が高く、また、特性の経時変化が小
さい、などの特徴を有する。 また、トンネル障壁層3が、従来の第4のトン
ネル形ジヨセフソン接合素子の場合に準じて、
Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合
金でなる超伝導体層部2bの表面が酸化されて形
成された酸化物であり、よつて、トンネル障壁層
3を、上述した従来の第1及び第4のトンネル形
ジヨセフソン接合素子の場合に準じて、超伝導体
層部2bの表面を酸化させることによつて形成し
ているので、トンネル障壁層3を形成するのに、
上述した従来の第3のトンネル形ジヨセフソン接
合素子の場合のように、上述した従来の第1及び
第4のトンネル形ジヨセフソン接合素子の場合に
比し困難を伴つたり、このため、接合特性が、上
述した従来の第1及び第4のトンネル形ジヨセフ
ソン接合素子の場合に比し悪かつたり、トンネル
形ジヨセフソン接合素子を製造するのに上述した
従来の第1及び第4のトンネル形ジヨセフソン接
合素子の場合に比し困難を伴つたりする、という
ことがない。 さらに、超伝導体層2の超伝導体層部2aを構
成している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSnの
濃度が、20〜25原子%であるので、そのNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層部2aを、スパツタリング法または電
子ビーム蒸着法によつて、結晶性良く且つ基板1
との間で密着性良く形成することができる。 また、超伝導体層2の超伝導体層部2aを基板
1上に密着性良く形成することができることか
ら、超伝導体層部2a従つて超伝導体層2が、基
板1上から剥離するおそれをほとんど有しない。 しかしながら、本発明によるトンネル形ジヨセ
フソン接合素子の場合、超伝導体層2が超伝導体
層部2aと超伝導体層部2bとを有し、その超伝
導体層部2bを構成している、Nbと、Al,Ga,
GeまたはSnとの化合物乃至合金におけるAl,
Ga,GeまたはSnの濃度が、25〜50原子%と高
く、そして、トンネル障壁層3が、超伝導体層2
の超伝導体層部2bの表面が酸化されて形成され
たた酸化物でなるので、そのトンネル障壁層3を
構成している酸化物が、そこにおけるNbの酸化
物よりも低い比誘電率を有するAl,Ga,Geまた
はSnの酸化物を、上述した従来の第4のトンネ
ル形ジヨセフソン接合素子の場合に比し高い濃度
で含んでいる。 このことは、トンネル障壁層3を、超伝導体層
部2b上に、その表面を、本発明によるトンネル
形ジヨセフソン接合素子の製法によつて、清浄化
して後、形成すれば、本発明によるトンネル形ジ
ヨセフソン接合素子の製法について後述するとこ
ろから明らかなように、トンネル障壁層3を形成
するときに、超伝導体層部2bの表面における、
それを構成しているNbと、Al,Ga,Geまたは
Snとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,Geまた
はSnの濃度が、超伝導体層部2bの表面を、本
発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製
法によつて清浄化しない場合に比し高くなつてい
るので、トンネル障壁層3を構成している、Nb
と、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金で
なる超伝導体層部2bの表面が酸化されて形成さ
れている酸化物が、Nbの酸化物に比し低い比誘
電率を有するAl,Ga,GeまたはSnの酸化物を、
超伝導体層部2bの表面を本発明によるトンネル
形ジヨセフソン接合素子の製法によつて清浄化し
ない場合に比し、高い濃度で含んでおり、従つ
て、トンネル障壁層3を構成している、Nbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層部2bの表面が酸化されて形成されて
いる酸化物が、より低い比誘電率を有するので、
なおさらである。 上述したところから、本発明によるトンネル形
ジヨセフソン接合素子によれば、トンネル障壁層
3を構成している、Nbと、Al,Ga,Geまたは
Snとの化合物乃至合金でなる超伝導体層2bの
表面が酸化されて形成されている酸化物が、上述
した従来の第4のトンネル形ジヨセフソン接合素
子の場合に比し低い比誘電率しか有しない。 よつて、上述した従来のトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の場合に比し、小さな接合容量しか有
さず、従つて、高いスイツチング速度を有する。 また、本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の製法によれば、トンネル障壁層3を、超
伝導体層部2b上に、その表面をフルオロカーボ
ン系ガスと希ガスとの混合ガスを用いた高周波ス
パツタリングによつて清浄化して後形成するの
で、トンネル障壁層3を構成している、Nbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層部2bの表面が酸化されて形成されて
いる酸化物を、Nbの酸化物に比し低い比誘電率
を有するAl,Ga,GeまたはSnの酸化物の濃度
が、トンネル障壁層3を、超伝導体層部2b上
に、その表面をフルオロカーボン系ガスと希ガス
との混合ガスを用いた高周波スパツタリングによ
つて清浄化せずに形成する場合に比し高い、とい
うものに、容易に形成することができる。 いま、その理由を述べれば、次のとおりであ
る。 すなわち、Nb,Al,Ga,Ge及びSnを、希ガ
スを用いた高周波スパツタリングによつてそれぞ
れエツチングする場合、次の表1に示すように、
Nbのスパツタ收率(原子/イオン)が、他の
Al,Ga,GeまたはSnのスパツタ收率(原子/イ
オン)の約1/2以下というように、Al,Ga,Ge
またはSnのスパツタ收率に比し低く、従つて、
Nbのエツチングレートが、Al,Ga,Geまたは
Snのエツチングレートに比し低い、という事実
を有する。 ただし、表1は、希ガスがアルゴン(Ar)ガ
スであり、そのAr+イオンエネルギが100(eV)
及び600(eV)である場合の、Nb,Al,Ga,Ge
及びSnのスパツタ收率をそれぞれ示している。
【表】
これに対し、上述したのと同じNb,Al,Ga,
Ge及びSnを、フルオロカーボン(CoF2o+2(n=
1,2,3,4,))系ガスと希ガスとを用いた高
周波スパツタリングによつてそれぞれエツチング
する場合、フルオロカーボン系ガスにもとずくF
ラジカルやCF3ラジカルと、Nb,Al,Ga,Ge及
びSnのそれぞれとの化学反応によつて、Nb,
Al,Ga,Ge及びSnがそれぞれエツチングされる
が、Al,Ga,Ge及びSnをエツチングするときに
それぞれ生成するAlF3,GaF3,GeF3及びSnF4
が、Nbをエツチングするときに生成するNbF3に
比し格段に高い(1000℃以上)沸点を有し、ま
た、AlF3,GaF3,GeF3及びSnF3のエツチング
レートが、Nbのエツチングレートに比し、無視
し得るほど小さい、という事実を有する。 以上の事実から、本発明によるトンネル形ジヨ
セフソン接合素子の製法によつて、超伝導体層部
2bの表面を、フルオロカーボン(CoF2o+2(n=
1,2,3,4,5))系ガスと希ガスとの混合
ガスを用いた高周波スパツタリングによつて清浄
化すれば、超伝導体層部2bの表面を構成してい
る、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃
至合金におけるNbが、同じく超伝導体層部2b
の表面を構成している、Nbと、Al,Ga,Geま
たはSnとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,Ge
またはSnに比し、効果的にエツチングされ、従
つて、超伝導体層部2bの表面を構成している、
Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合
金におけるNbが、選択的にエツチングされる。 また、このときの超伝導体層部2bの表面を構
成している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金におけるNbがエツチングされる
ときのエツチングレートと、Al,Ga,Geまたは
Snがエツチングされるときのエツチングレート
との比で表される選択比は、超伝導体層部2bの
表面を構成している、Nbと、Al,Ga,Geまた
はSnとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,Geま
たはSnの濃度が高いほど大きな値を有する。 以上のことから、超伝導体層部2bの表面を構
成している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSnの
濃度を、第3図に示すように、超伝導体層部2b
の表面をフルオロカーボン系ガスと希ガスとの混
合ガスを用いた高周波スパツタリングによつて清
浄化してない場合の、超伝導体層部2bの表面を
構成している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnと
の化合物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSn
の濃度に応じて、超伝導体層部2bの表面をフル
オロカーボン系ガスと希ガスとの混合ガスを用い
た高周波スパツタリングによつて清浄化してない
場合の、超伝導体層部2bの表面を構成している
Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合
金におけるAl,Ga,GeまたはSnの濃度に比し高
めることができる。ただし、第3図は、超伝導体
層部2bがNbとAlとの合金でなる場合におい
て、フルオロカーボン系ガスと希ガスとの混合ガ
スとして、アルゴンとCF4との混合ガスを用いた
場合の、超伝導体層部2bの表面における、Nb
とAlとの合金におけるAlの濃度を示している。 従つて、トンネル障壁層3を、超伝導体層部2
b上に、その表面をフルオロカーボン系ガスと希
ガスとの混合ガスを用いた高周波スパツタリング
によつて清浄化して後、形成すれば、トンネル障
壁層3を構成している、Nbと、Al,Ga,Geま
たはSnとの化合物乃至合金でなる超伝導体層部
2bの表面が酸化されて形成されている酸化物
が、Nbの酸化物に比し低い比誘電率を有する
Al,Ga,GeまたはSnの酸化物を、高濃度に含ん
でいるものとして形成される。 以上が、トンネル障壁層3を、本発明によるト
ンネル形ジヨセフソン接合素子の製法によつて、
超伝導体層部2b上に、その表面をフルオロカー
ボン系ガスと希ガスとの混合ガスを用いた高周波
スパツタリングによつて清浄化して後、形成した
場合、トンネル障壁層3を構成しているNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層部2bの表面が酸化されて形成されて
いる酸化物を、Nbの酸化物に比し低い比誘電率
を有するAl,Ga,GeまたはSnの酸化物の濃度
が、トンネル障壁層3を、超伝導体層部2b上
に、その表面をフルオロカーボン系ガスと希ガス
との混合ガスを用いた高周波スパツタリングによ
つて清浄化せずに形成した場合に比し高い、とい
うものに形成することができる理由である。 また、上述したように、本発明によるトンネル
形ジヨセフソン接合素子の製法によつて、トンネ
ル障壁層3を、超伝導体層部2b上に形成する前
に、超伝導体層部2bの表面を、フルオロカーボ
ン(CoF2o+2)系ガスと希ガスとを用いた高周波
スパツタリングによつて清浄化するとき、その清
浄化は、前述したように、フルオロカーボン系ガ
スにもとずくFラジカルやCF3ラジカルと、Nb
との化学反応、及びフルオロカーボン系ガスにも
とずくFラジカルやCF3ラジカルと、Al,Ga,
GeまたはSnとの化学反応によるエツチングによ
つて行われるため、本発明によるトンネル形ジヨ
セフソン接合素子の製法によつて、トンネル障壁
層3を、超伝導体層部2b上に形成する前に、フ
ルオロカーボン系ガスと希ガスとを用いた高周波
スパツタリングによつて清浄化するとき、その清
浄化を、超伝導体層部2bの表面を希ガスだけを
用いた高周波スパツタリングによつて清浄化する
場合に比し、低いスパツタリング用放電電圧で、
効果的に行なうことができる。 従つて、超伝導体層部2bの表面におけるNb
と、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金の
結晶性を乱すことなしに行うことができる。 さらに、トンネル障壁層3を、超伝導体層部2
b上に、その表面をフルオロカーボン系ガスと希
ガスとを用いた高周波スパツタリングによつて清
浄化して後、酸素ガスと希ガスとの混合ガス中で
の高周波放電または自然酸化によつて形成されて
いるが、そのとき、超伝導体層部2bの表面が、
その清浄化に用いたフルオロカーボン(CoF2o+2)
系ガスの分解によつて発生した炭素の層によつて
一様に覆われるため、このときの超伝導体層部2
bの表面の酸素がその炭素の層によつて抑制さ
れ、よつて、このときの超伝導体層部2bの表面
の酸素が各部均一に進む。 このため、形成されたトンネル障壁層3を構成
している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化
合物乃至合金でなる超伝導体層部2bの表面が酸
化されて形成されている酸化物が、Nbの酸化物
と、Al,Ga,GeまたはSnの酸化物とを超伝導体
層部2bの表面を構成している、Nbと、Al,
Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金における
Nbの濃度と、Al,Ga,GeまたはSnの濃度とを
それぞれそのまま反映している濃度で含んでい
る。 上述したところから、本発明によるトンネル形
ジヨセフソン接合素子の製法によれば、トンネル
障壁層3を構成している、Nbと、Al,Ga,Ge
またはSnとの化合物乃至合金でなる超伝導体層
部2bの表面が酸化されて形成されている酸化物
を、Nbの酸化物に比し低い比誘電率を有する
Al,Ga,GeまたはSnの酸化物が予定の高い濃度
で含んでいるものとして、容易に形成することが
でき、よつて、トンネル障壁層3を構成している
酸化物を、予定の低い誘電率を有するものとして
容易に形成することができる。 従つて、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の製法によれば、トンネル形ジヨセフソ
ン接合素子を、予定の小さな接合容量を有するも
のとして、従つて、予定の高いスイツチング速度
を有するものとして、容易に製造することができ
る。
Ge及びSnを、フルオロカーボン(CoF2o+2(n=
1,2,3,4,))系ガスと希ガスとを用いた高
周波スパツタリングによつてそれぞれエツチング
する場合、フルオロカーボン系ガスにもとずくF
ラジカルやCF3ラジカルと、Nb,Al,Ga,Ge及
びSnのそれぞれとの化学反応によつて、Nb,
Al,Ga,Ge及びSnがそれぞれエツチングされる
が、Al,Ga,Ge及びSnをエツチングするときに
それぞれ生成するAlF3,GaF3,GeF3及びSnF4
が、Nbをエツチングするときに生成するNbF3に
比し格段に高い(1000℃以上)沸点を有し、ま
た、AlF3,GaF3,GeF3及びSnF3のエツチング
レートが、Nbのエツチングレートに比し、無視
し得るほど小さい、という事実を有する。 以上の事実から、本発明によるトンネル形ジヨ
セフソン接合素子の製法によつて、超伝導体層部
2bの表面を、フルオロカーボン(CoF2o+2(n=
1,2,3,4,5))系ガスと希ガスとの混合
ガスを用いた高周波スパツタリングによつて清浄
化すれば、超伝導体層部2bの表面を構成してい
る、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃
至合金におけるNbが、同じく超伝導体層部2b
の表面を構成している、Nbと、Al,Ga,Geま
たはSnとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,Ge
またはSnに比し、効果的にエツチングされ、従
つて、超伝導体層部2bの表面を構成している、
Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合
金におけるNbが、選択的にエツチングされる。 また、このときの超伝導体層部2bの表面を構
成している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金におけるNbがエツチングされる
ときのエツチングレートと、Al,Ga,Geまたは
Snがエツチングされるときのエツチングレート
との比で表される選択比は、超伝導体層部2bの
表面を構成している、Nbと、Al,Ga,Geまた
はSnとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,Geま
たはSnの濃度が高いほど大きな値を有する。 以上のことから、超伝導体層部2bの表面を構
成している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSnの
濃度を、第3図に示すように、超伝導体層部2b
の表面をフルオロカーボン系ガスと希ガスとの混
合ガスを用いた高周波スパツタリングによつて清
浄化してない場合の、超伝導体層部2bの表面を
構成している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnと
の化合物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSn
の濃度に応じて、超伝導体層部2bの表面をフル
オロカーボン系ガスと希ガスとの混合ガスを用い
た高周波スパツタリングによつて清浄化してない
場合の、超伝導体層部2bの表面を構成している
Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合
金におけるAl,Ga,GeまたはSnの濃度に比し高
めることができる。ただし、第3図は、超伝導体
層部2bがNbとAlとの合金でなる場合におい
て、フルオロカーボン系ガスと希ガスとの混合ガ
スとして、アルゴンとCF4との混合ガスを用いた
場合の、超伝導体層部2bの表面における、Nb
とAlとの合金におけるAlの濃度を示している。 従つて、トンネル障壁層3を、超伝導体層部2
b上に、その表面をフルオロカーボン系ガスと希
ガスとの混合ガスを用いた高周波スパツタリング
によつて清浄化して後、形成すれば、トンネル障
壁層3を構成している、Nbと、Al,Ga,Geま
たはSnとの化合物乃至合金でなる超伝導体層部
2bの表面が酸化されて形成されている酸化物
が、Nbの酸化物に比し低い比誘電率を有する
Al,Ga,GeまたはSnの酸化物を、高濃度に含ん
でいるものとして形成される。 以上が、トンネル障壁層3を、本発明によるト
ンネル形ジヨセフソン接合素子の製法によつて、
超伝導体層部2b上に、その表面をフルオロカー
ボン系ガスと希ガスとの混合ガスを用いた高周波
スパツタリングによつて清浄化して後、形成した
場合、トンネル障壁層3を構成しているNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる
超伝導体層部2bの表面が酸化されて形成されて
いる酸化物を、Nbの酸化物に比し低い比誘電率
を有するAl,Ga,GeまたはSnの酸化物の濃度
が、トンネル障壁層3を、超伝導体層部2b上
に、その表面をフルオロカーボン系ガスと希ガス
との混合ガスを用いた高周波スパツタリングによ
つて清浄化せずに形成した場合に比し高い、とい
うものに形成することができる理由である。 また、上述したように、本発明によるトンネル
形ジヨセフソン接合素子の製法によつて、トンネ
ル障壁層3を、超伝導体層部2b上に形成する前
に、超伝導体層部2bの表面を、フルオロカーボ
ン(CoF2o+2)系ガスと希ガスとを用いた高周波
スパツタリングによつて清浄化するとき、その清
浄化は、前述したように、フルオロカーボン系ガ
スにもとずくFラジカルやCF3ラジカルと、Nb
との化学反応、及びフルオロカーボン系ガスにも
とずくFラジカルやCF3ラジカルと、Al,Ga,
GeまたはSnとの化学反応によるエツチングによ
つて行われるため、本発明によるトンネル形ジヨ
セフソン接合素子の製法によつて、トンネル障壁
層3を、超伝導体層部2b上に形成する前に、フ
ルオロカーボン系ガスと希ガスとを用いた高周波
スパツタリングによつて清浄化するとき、その清
浄化を、超伝導体層部2bの表面を希ガスだけを
用いた高周波スパツタリングによつて清浄化する
場合に比し、低いスパツタリング用放電電圧で、
効果的に行なうことができる。 従つて、超伝導体層部2bの表面におけるNb
と、Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金の
結晶性を乱すことなしに行うことができる。 さらに、トンネル障壁層3を、超伝導体層部2
b上に、その表面をフルオロカーボン系ガスと希
ガスとを用いた高周波スパツタリングによつて清
浄化して後、酸素ガスと希ガスとの混合ガス中で
の高周波放電または自然酸化によつて形成されて
いるが、そのとき、超伝導体層部2bの表面が、
その清浄化に用いたフルオロカーボン(CoF2o+2)
系ガスの分解によつて発生した炭素の層によつて
一様に覆われるため、このときの超伝導体層部2
bの表面の酸素がその炭素の層によつて抑制さ
れ、よつて、このときの超伝導体層部2bの表面
の酸素が各部均一に進む。 このため、形成されたトンネル障壁層3を構成
している、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化
合物乃至合金でなる超伝導体層部2bの表面が酸
化されて形成されている酸化物が、Nbの酸化物
と、Al,Ga,GeまたはSnの酸化物とを超伝導体
層部2bの表面を構成している、Nbと、Al,
Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金における
Nbの濃度と、Al,Ga,GeまたはSnの濃度とを
それぞれそのまま反映している濃度で含んでい
る。 上述したところから、本発明によるトンネル形
ジヨセフソン接合素子の製法によれば、トンネル
障壁層3を構成している、Nbと、Al,Ga,Ge
またはSnとの化合物乃至合金でなる超伝導体層
部2bの表面が酸化されて形成されている酸化物
を、Nbの酸化物に比し低い比誘電率を有する
Al,Ga,GeまたはSnの酸化物が予定の高い濃度
で含んでいるものとして、容易に形成することが
でき、よつて、トンネル障壁層3を構成している
酸化物を、予定の低い誘電率を有するものとして
容易に形成することができる。 従つて、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の製法によれば、トンネル形ジヨセフソ
ン接合素子を、予定の小さな接合容量を有するも
のとして、従つて、予定の高いスイツチング速度
を有するものとして、容易に製造することができ
る。
【実施例 1】
次に、本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の第1の実施例、及びその製法の実施例
を、のトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法の
実施例で述べよう。 2個のカソードを有する直流マグネトロンスパ
ツタリング装置を用い、また、ターゲツトとし
て、アーク溶解で作製したNb0.785Al0.215でなるも
のを用い、そして、基板1の温度を700℃、アル
ゴンのガス圧を25pa、堆積速度を約20nm/分と
するスパツタリングによつて、基板1としての直
径1.25インチの熱酸化シリコン基板上に、超伝導
体層部2aを、NbとAlとの化合物でなるものと
して、300nmの厚さに形成した。 このようにして形成された超伝導体層部2aを
構成しているNbとAlとの化合物におけるAlの濃
度は、21.5原子%であり、また、超伝導体層部2
aを構成しているNbとAlとの化合物の超伝導臨
界温度TCは約16Kであつた。 次に、上述したようにして形成した超伝導体層
部2a上に、それを外気に晒すことなしに、ター
ゲツトとして、Nb0.75Al0.25、Nb0.725Al0.275、
Nb0.7Al0.3、Nb0.675Al0.325、Nb0.65Al0.35、
Nb0.6Al0.4、またはNb0.5Al0.5でなるものを用
い、そして、基板1の温度、アルゴンのガス圧、
堆積速度を、超伝導体層部2aを形成したときと
同じ条件とするスパツタリングによつて、超伝導
体層部2bを、NbとAlとの化合物でなるものと
して、2−100nmの厚さに形成した。 このようにして形成された超伝導体層部2bを
構成しているNbとAlとの化合物におけるAlの濃
度は、用いた上述したターゲツトに応じて、25
原子%、27.5原子%、30原子%、32.5原子
%、35原子%、40原子%、または50原子%
であつた。 次に、超伝導体層部2bの表面を、フルオロカ
ーボン系ガスとしてのCF4ガスと、希ガスとして
のアルゴン(Ar)ガスとの混合ガス(Ar+15容
量%CF4)を用いた高周波スパツタリングによつ
て、清浄化した。このとき、混合ガスのガス圧を
5pa、カソードセルフバイアス電圧VCSを150V、
放電時間を40分とする条件にした。 次に、超伝導体層部2bの上述したようにして
清浄化された表面上に、それが酸化されて形成さ
れた酸化物でなるトンネル障壁層3を、酸素
(O2)と希ガスとしてのアルゴン(Ar)との混合
ガス(Ar+10容量%O2)中での高周波放電によ
つて形成した。このとき、混合ガスの圧力を
5pa、カソードセルフバイアス電圧を50V、放電
時間を5分とした。 次に、超伝導体層部2b上に、トンネル障壁層
3を介して延長している超伝導体層4を、Pbで
なるものとして、それ自体は公知のスパツタリン
グ法によつて形成した。 以上が、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の第1の実施例を製造するための、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例である。 このような本発明によるトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の製法の実施例によつて製造された、
超伝導体層部2bを構成しているNbとAlとの化
合物におけるAlの濃度(原子%)と超伝導体層
部2bの厚さ(nm)とが次の表2に示す組合せ
を有している本発明による複数のトンネル形ジヨ
セフソン接合素子のそれぞれについて、4.2Kの
温度での電流−電圧特性を第4図に示すように測
定し、そして、電流−電圧特性中に模式的に示さ
れている、ギヤツプ電圧Vgと、RSG/RNN(ただ
し、RNNは第4図の電流−電圧特性における電圧
の値が8mVである点での常伝導抵抗、RSGは第4
図の電流−電圧特性における電圧の値が2mVで
ある点でのトンネル抵抗を示す)とを測定し、ま
た、弱い磁場を加えたときに現われる自己共振定
電圧ステツプから、接合容量を表わすt/ε(た
だし、tはトンネル障壁層3の厚さ、εはトンネ
ル障壁層3の比誘電率を示す)を測定したとこ
ろ、表2に示す結果が得られた。なお、表2中、
NbとAlとの化合物におけるAl濃度を「***」
としている欄の測定結果は、超伝導体層部2bを
形成していない場合を示している。
合素子の第1の実施例、及びその製法の実施例
を、のトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法の
実施例で述べよう。 2個のカソードを有する直流マグネトロンスパ
ツタリング装置を用い、また、ターゲツトとし
て、アーク溶解で作製したNb0.785Al0.215でなるも
のを用い、そして、基板1の温度を700℃、アル
ゴンのガス圧を25pa、堆積速度を約20nm/分と
するスパツタリングによつて、基板1としての直
径1.25インチの熱酸化シリコン基板上に、超伝導
体層部2aを、NbとAlとの化合物でなるものと
して、300nmの厚さに形成した。 このようにして形成された超伝導体層部2aを
構成しているNbとAlとの化合物におけるAlの濃
度は、21.5原子%であり、また、超伝導体層部2
aを構成しているNbとAlとの化合物の超伝導臨
界温度TCは約16Kであつた。 次に、上述したようにして形成した超伝導体層
部2a上に、それを外気に晒すことなしに、ター
ゲツトとして、Nb0.75Al0.25、Nb0.725Al0.275、
Nb0.7Al0.3、Nb0.675Al0.325、Nb0.65Al0.35、
Nb0.6Al0.4、またはNb0.5Al0.5でなるものを用
い、そして、基板1の温度、アルゴンのガス圧、
堆積速度を、超伝導体層部2aを形成したときと
同じ条件とするスパツタリングによつて、超伝導
体層部2bを、NbとAlとの化合物でなるものと
して、2−100nmの厚さに形成した。 このようにして形成された超伝導体層部2bを
構成しているNbとAlとの化合物におけるAlの濃
度は、用いた上述したターゲツトに応じて、25
原子%、27.5原子%、30原子%、32.5原子
%、35原子%、40原子%、または50原子%
であつた。 次に、超伝導体層部2bの表面を、フルオロカ
ーボン系ガスとしてのCF4ガスと、希ガスとして
のアルゴン(Ar)ガスとの混合ガス(Ar+15容
量%CF4)を用いた高周波スパツタリングによつ
て、清浄化した。このとき、混合ガスのガス圧を
5pa、カソードセルフバイアス電圧VCSを150V、
放電時間を40分とする条件にした。 次に、超伝導体層部2bの上述したようにして
清浄化された表面上に、それが酸化されて形成さ
れた酸化物でなるトンネル障壁層3を、酸素
(O2)と希ガスとしてのアルゴン(Ar)との混合
ガス(Ar+10容量%O2)中での高周波放電によ
つて形成した。このとき、混合ガスの圧力を
5pa、カソードセルフバイアス電圧を50V、放電
時間を5分とした。 次に、超伝導体層部2b上に、トンネル障壁層
3を介して延長している超伝導体層4を、Pbで
なるものとして、それ自体は公知のスパツタリン
グ法によつて形成した。 以上が、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の第1の実施例を製造するための、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例である。 このような本発明によるトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の製法の実施例によつて製造された、
超伝導体層部2bを構成しているNbとAlとの化
合物におけるAlの濃度(原子%)と超伝導体層
部2bの厚さ(nm)とが次の表2に示す組合せ
を有している本発明による複数のトンネル形ジヨ
セフソン接合素子のそれぞれについて、4.2Kの
温度での電流−電圧特性を第4図に示すように測
定し、そして、電流−電圧特性中に模式的に示さ
れている、ギヤツプ電圧Vgと、RSG/RNN(ただ
し、RNNは第4図の電流−電圧特性における電圧
の値が8mVである点での常伝導抵抗、RSGは第4
図の電流−電圧特性における電圧の値が2mVで
ある点でのトンネル抵抗を示す)とを測定し、ま
た、弱い磁場を加えたときに現われる自己共振定
電圧ステツプから、接合容量を表わすt/ε(た
だし、tはトンネル障壁層3の厚さ、εはトンネ
ル障壁層3の比誘電率を示す)を測定したとこ
ろ、表2に示す結果が得られた。なお、表2中、
NbとAlとの化合物におけるAl濃度を「***」
としている欄の測定結果は、超伝導体層部2bを
形成していない場合を示している。
【表】
【表】
表2に示す測定結果からも明らかなように、上
述した本発明によるトンネル形ジヨセフソン接合
素子の製法の実施例によつて製造された、本発明
によるトンネル形ジヨセフソン接合素子によれ
ば、RSG/RNNが比較的大きな値を有し(RS/RNN
の値が大きいほど、ギヤツプ電圧Vg以下でのリ
ーク電流が小さいので良質であると評価される)、
また、t/εの値が比較的大きな値を有する
(t/εの値が大きいほど、接合容量が小さく、
従つて、スイツチング速度が高いので、良質であ
ると評価される)ので、優れたトンネル形ジヨセ
フソン接合素子としての特性を有する。 また、上述した本発明によるトンネル形ジヨセ
フソン接合素子の製法の実施例によれば、上述し
たところから明らかなように、上述した優れた特
性を有するトンネル形ジヨセフソン接合素子を、
容易に製造することができる。
述した本発明によるトンネル形ジヨセフソン接合
素子の製法の実施例によつて製造された、本発明
によるトンネル形ジヨセフソン接合素子によれ
ば、RSG/RNNが比較的大きな値を有し(RS/RNN
の値が大きいほど、ギヤツプ電圧Vg以下でのリ
ーク電流が小さいので良質であると評価される)、
また、t/εの値が比較的大きな値を有する
(t/εの値が大きいほど、接合容量が小さく、
従つて、スイツチング速度が高いので、良質であ
ると評価される)ので、優れたトンネル形ジヨセ
フソン接合素子としての特性を有する。 また、上述した本発明によるトンネル形ジヨセ
フソン接合素子の製法の実施例によれば、上述し
たところから明らかなように、上述した優れた特
性を有するトンネル形ジヨセフソン接合素子を、
容易に製造することができる。
【実施例 2】
次に、本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の第2の実施例、及びその製法の実施例
を、そのトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例で述べよう。 実施例1の場合と同じスパツタリング装置を用
い、また、ターゲツトとして、Nb0.75Sn0.25でな
るものを用い、そして、基板1の温度を700℃、
アルゴンのガス圧を100pa、堆積速度を20nm/
分とするスパツタリングによつて、基板1として
の熱酸化シリコン基板上に、超伝導体層部2a
を、NbとSnとの化合物でなるものとして、
200nmの厚さに形成した。 このようにして形成された超伝導体層部2aを
構成しているNbとSnとの化合物におけるSnの濃
度は、25原子%であり、また、超伝導体層部2a
を構成しているNbとSnとの化合物の超伝導臨界
温度TCは、17.8Kであつた。 次に、上述したようにして形成した超伝導体層
部2a上に、それを外気に晒すことなしに、ター
ゲツトとして、Nb0.725Sn0.275、Nb0.7Sn0.3、
Nb0.6Sn0.4、またはNb0.5Sn0.5でなるものを用
い、そして、実施例1の場合と同じ条件での同じ
スパツタリングによつて、超伝導体層部2bを、
NbとSnとの化合物でなるものとして、2−
100nmの厚さに形成した。 次に、超伝導体層部2bの表面を、実施例1の
場合と同じ混合ガスを用いた同じ条件での同じ高
周波スパツタリングによつて、清浄化した。 次に、超伝導体層部2bの清浄化された表面上
に、それが酸化されて形成されている酸化物でな
るトンネル障壁層3を、実施例1の場合と同じ方
法によつて、同じ条件で形成した。 次に、超伝導体層部2b上に、トンネル障壁層
3を介して、超伝導体層4を、実施例1の場合と
同様の方法で、同様に形成た。 以上が、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の第2の実施例を製造するための、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例である。 このような本発明によるトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の実施例によつて製造された、超伝導
体層部2bを構成しているNbとSnとの化合物に
おけるSnの濃度(原子%)と超伝導体層2bの
厚さ(nm)とが表3に示す組合せを有している
本発明による複数のトンネル形ジヨセフソン接合
素子のそれぞれについて、実施例1で述べたと同
様のギヤツプ電圧Vgと、RSG/RNNと、t/εと
を測定したところ、表3に示す結果が得られた。
合素子の第2の実施例、及びその製法の実施例
を、そのトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例で述べよう。 実施例1の場合と同じスパツタリング装置を用
い、また、ターゲツトとして、Nb0.75Sn0.25でな
るものを用い、そして、基板1の温度を700℃、
アルゴンのガス圧を100pa、堆積速度を20nm/
分とするスパツタリングによつて、基板1として
の熱酸化シリコン基板上に、超伝導体層部2a
を、NbとSnとの化合物でなるものとして、
200nmの厚さに形成した。 このようにして形成された超伝導体層部2aを
構成しているNbとSnとの化合物におけるSnの濃
度は、25原子%であり、また、超伝導体層部2a
を構成しているNbとSnとの化合物の超伝導臨界
温度TCは、17.8Kであつた。 次に、上述したようにして形成した超伝導体層
部2a上に、それを外気に晒すことなしに、ター
ゲツトとして、Nb0.725Sn0.275、Nb0.7Sn0.3、
Nb0.6Sn0.4、またはNb0.5Sn0.5でなるものを用
い、そして、実施例1の場合と同じ条件での同じ
スパツタリングによつて、超伝導体層部2bを、
NbとSnとの化合物でなるものとして、2−
100nmの厚さに形成した。 次に、超伝導体層部2bの表面を、実施例1の
場合と同じ混合ガスを用いた同じ条件での同じ高
周波スパツタリングによつて、清浄化した。 次に、超伝導体層部2bの清浄化された表面上
に、それが酸化されて形成されている酸化物でな
るトンネル障壁層3を、実施例1の場合と同じ方
法によつて、同じ条件で形成した。 次に、超伝導体層部2b上に、トンネル障壁層
3を介して、超伝導体層4を、実施例1の場合と
同様の方法で、同様に形成た。 以上が、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の第2の実施例を製造するための、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例である。 このような本発明によるトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の実施例によつて製造された、超伝導
体層部2bを構成しているNbとSnとの化合物に
おけるSnの濃度(原子%)と超伝導体層2bの
厚さ(nm)とが表3に示す組合せを有している
本発明による複数のトンネル形ジヨセフソン接合
素子のそれぞれについて、実施例1で述べたと同
様のギヤツプ電圧Vgと、RSG/RNNと、t/εと
を測定したところ、表3に示す結果が得られた。
【表】
なお、超伝導体層部2bを形成していない場合
のt/εの測定結果は、0.12(nm)であつた。 表3に示す測定結果からも、上述した本発明に
よるトンネル形ジヨセフソン接合素子の第2の実
施例、及びその製法の実施例の場合も、本発明に
よるトンネル形ジヨセフソン接合素子の第1の実
施例、及びその製法の実施例の場合と同様の優れ
た特徴を有することは明らかであろう。
のt/εの測定結果は、0.12(nm)であつた。 表3に示す測定結果からも、上述した本発明に
よるトンネル形ジヨセフソン接合素子の第2の実
施例、及びその製法の実施例の場合も、本発明に
よるトンネル形ジヨセフソン接合素子の第1の実
施例、及びその製法の実施例の場合と同様の優れ
た特徴を有することは明らかであろう。
【実施例 3】
次に、本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の第3の実施例、及びその製法の実施例
を、その本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の製法の実施例で述べよう。 実施例1及び2の場合と同じスパツタリング装
置を用い、また、ターゲツトとして、Nb0.75
Ge0.25またはNb0.72Ga0.23でなるものを用い、そし
て、基板1の温度を800℃、アルゴンのガス圧を
25pa、堆積速度を約20nm/分とするスパツタリ
ングによつて、基板1としての1インチ角のサフ
アイア基板上に、超伝導体層部2aを、用いたタ
ーゲツトに応じて、NbとGeとの化合物または
NbとGaとの化合物でなるものとして、300nmの
厚さに形成した。 次に、このようにして形成された超伝導体層部
2a上に、それを外気に晒すことなしに、ターゲ
ツトとして、超伝導体層部2aを形成するときに
用いたターゲツトと同様にNbとGeとの化合物ま
たはNbとGaとの化合物でなるが、GeまたはGa
を、超伝導体層部2aを形成するときに用いたタ
ーゲツトを構成している化合物に比し高い濃度で
含んでいるものを用い、そして、実施例1の場合
と同じ条件での同じスパツタリングによつて、超
伝導体層部2bを、NbとGeとの化合物または
NbとGaとの化合物でなるものとして、2−
100nmの厚さに形成した。 以下、実施例1の場合と同じ順次の工程を同じ
くとつて、トンネル形ジヨセフソン接合素子を製
造した。 以上が、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の第3の実施例を製造するための、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例である。 このような本発明によるトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の製法の実施例によつて製造された、
本発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子に
よれば、その超伝導体層部2bが、NbとGeとの
化合物でなり、そして、そのNbとGeとの化合物
におけるGeの濃度が50原子%であり、また超伝
導体層部2bが3nmの厚さを有している、という
ものとして形成されている場合、実施例1で上述
したt/εが、0.17(nm)の値で得られ、接合容
量が超伝導体層部2bを形成していない場合の約
1/1.5の小さな値で得られた。 また、超伝導体層部2bが、NbとGaとの化合
物でなり、そして、そのNbとGaとの化合物にお
けるGaの濃度が40原子%であり、また超伝導体
層部2bが2−10(nm)の厚さを有している、と
いうものとして形成されている場合、t/εが、
0.21(nm)の値で得られ、接合容量が、超伝導体
層部2bを形成していない場合の約1/2の値で得
られた。
合素子の第3の実施例、及びその製法の実施例
を、その本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の製法の実施例で述べよう。 実施例1及び2の場合と同じスパツタリング装
置を用い、また、ターゲツトとして、Nb0.75
Ge0.25またはNb0.72Ga0.23でなるものを用い、そし
て、基板1の温度を800℃、アルゴンのガス圧を
25pa、堆積速度を約20nm/分とするスパツタリ
ングによつて、基板1としての1インチ角のサフ
アイア基板上に、超伝導体層部2aを、用いたタ
ーゲツトに応じて、NbとGeとの化合物または
NbとGaとの化合物でなるものとして、300nmの
厚さに形成した。 次に、このようにして形成された超伝導体層部
2a上に、それを外気に晒すことなしに、ターゲ
ツトとして、超伝導体層部2aを形成するときに
用いたターゲツトと同様にNbとGeとの化合物ま
たはNbとGaとの化合物でなるが、GeまたはGa
を、超伝導体層部2aを形成するときに用いたタ
ーゲツトを構成している化合物に比し高い濃度で
含んでいるものを用い、そして、実施例1の場合
と同じ条件での同じスパツタリングによつて、超
伝導体層部2bを、NbとGeとの化合物または
NbとGaとの化合物でなるものとして、2−
100nmの厚さに形成した。 以下、実施例1の場合と同じ順次の工程を同じ
くとつて、トンネル形ジヨセフソン接合素子を製
造した。 以上が、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の第3の実施例を製造するための、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例である。 このような本発明によるトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の製法の実施例によつて製造された、
本発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子に
よれば、その超伝導体層部2bが、NbとGeとの
化合物でなり、そして、そのNbとGeとの化合物
におけるGeの濃度が50原子%であり、また超伝
導体層部2bが3nmの厚さを有している、という
ものとして形成されている場合、実施例1で上述
したt/εが、0.17(nm)の値で得られ、接合容
量が超伝導体層部2bを形成していない場合の約
1/1.5の小さな値で得られた。 また、超伝導体層部2bが、NbとGaとの化合
物でなり、そして、そのNbとGaとの化合物にお
けるGaの濃度が40原子%であり、また超伝導体
層部2bが2−10(nm)の厚さを有している、と
いうものとして形成されている場合、t/εが、
0.21(nm)の値で得られ、接合容量が、超伝導体
層部2bを形成していない場合の約1/2の値で得
られた。
【実施例 4】
次に、本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の第4の実施例、及びその製法の実施例
を、そのトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例で述べよう。 2つの電子ビーム蒸着源をもつ蒸着装置を用
い、その一方の蒸着源からNbを蒸発させ、他方
の蒸着源からAlを蒸発させることによつて、基
板1としての1.25インチ径の熱酸化シリコン基板
上に、基板1の温度を200℃とし、Nbの蒸着速度
を2.5nm/秒とする条件で、Nb0.70Al0.30でなる超
伝導体層部2aを、200nmの厚さに堆積形成し
た。 このようにして形成された超伝導体層部2aを
構成しているNb0.70Al0.30は、Nbのbcc格子にAl
が固溶している合金でなり、その超伝導臨界温度
TCは7.8Kであつた。 次に、上述したNbの蒸着速度を0.5−2.0nm/
秒に落すことを除いて、上述したと同様にNbと
Alとをそれぞれの蒸発源から蒸発をさせること
によつて、超伝導体層部2a上に、超伝導体層部
2bを、NbとAlとの合金でなるものとして、
10nmの厚さに形成した。 以下、実施例1の場合と同じ順次の工程を同じ
くとつて、トンネル形ジヨセフソン接合素子を製
造した。 ただし、超伝導体層部2b上にトンネル障壁層
3を形成するのに先立つて行う超伝導体層部2b
の表面の清浄化を、希ガスとしてのアルゴン
(Ar)とフルオロカーボン系ガスとしてのC2F6と
の混合ガス(Ar+7.5容量%C2F6)を用い、他の
条件を実施例1の場合と同じにして行つた。 以上が、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の第4の実施例を製造するための、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例である。 このような本発明によるトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の製法によれば、超伝導体層部2b
を、Nb55Al45でなるものとして形成することが
でき、そして、そのような超伝導体層部2bを形
成している、上述した本発明によるトンネル形ジ
ヨセフソン接合素子の製法によつて製造された本
発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子によ
れば、接合容量が、超伝導体層部2bを形成して
いない場合の約1/1.5という小さな値で得られ
た。
合素子の第4の実施例、及びその製法の実施例
を、そのトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例で述べよう。 2つの電子ビーム蒸着源をもつ蒸着装置を用
い、その一方の蒸着源からNbを蒸発させ、他方
の蒸着源からAlを蒸発させることによつて、基
板1としての1.25インチ径の熱酸化シリコン基板
上に、基板1の温度を200℃とし、Nbの蒸着速度
を2.5nm/秒とする条件で、Nb0.70Al0.30でなる超
伝導体層部2aを、200nmの厚さに堆積形成し
た。 このようにして形成された超伝導体層部2aを
構成しているNb0.70Al0.30は、Nbのbcc格子にAl
が固溶している合金でなり、その超伝導臨界温度
TCは7.8Kであつた。 次に、上述したNbの蒸着速度を0.5−2.0nm/
秒に落すことを除いて、上述したと同様にNbと
Alとをそれぞれの蒸発源から蒸発をさせること
によつて、超伝導体層部2a上に、超伝導体層部
2bを、NbとAlとの合金でなるものとして、
10nmの厚さに形成した。 以下、実施例1の場合と同じ順次の工程を同じ
くとつて、トンネル形ジヨセフソン接合素子を製
造した。 ただし、超伝導体層部2b上にトンネル障壁層
3を形成するのに先立つて行う超伝導体層部2b
の表面の清浄化を、希ガスとしてのアルゴン
(Ar)とフルオロカーボン系ガスとしてのC2F6と
の混合ガス(Ar+7.5容量%C2F6)を用い、他の
条件を実施例1の場合と同じにして行つた。 以上が、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の第4の実施例を製造するための、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例である。 このような本発明によるトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の製法によれば、超伝導体層部2b
を、Nb55Al45でなるものとして形成することが
でき、そして、そのような超伝導体層部2bを形
成している、上述した本発明によるトンネル形ジ
ヨセフソン接合素子の製法によつて製造された本
発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子によ
れば、接合容量が、超伝導体層部2bを形成して
いない場合の約1/1.5という小さな値で得られ
た。
【実施例 5】
次に、本発明によるトンネル形ジヨセフソン接
合素子の第5の実施例、及びその製法の実施例
を、そのトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例で述べよう。 実施例1の場合と同じ基板1上に、実施例1の
場合と同じ方法と同じ条件で、同じ超伝導体層部
2aを形成し、次に、その超伝導体層部2a上
に、実施例1の場合と同じ方法と同じ条件で同じ
超伝導体層部2bを形成した。 ただし、超伝導体層部2bを、それを構成して
いるNbとAlとの化合物におけるAlの濃度が25原
子%、30原子%、または50原子%であるものとし
て形成した。 次に、超伝導体層部2bの表面を、KrとC3F8
とC4F10とC5F12との混合ガス(70容量%Kr+15
容量%C3F8+5容量%C4F10+5容量%C5F12)
を用いた高周波スパツタリングによつて、混合ガ
スの圧力を3Pa、カソードセルフバイアス電圧
VCSを100Vとした条件で、清浄化した。 以下、実施例1の場合と同じ順次の工程を同じ
くとつて、トンネル形ジヨセフソン接合素子を製
造した。 以上が、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の第5の実施例を製造するための、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例である。 このような本発明によるトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の製法によつて製造された、超伝導体
層部2bを構成しているNbとAlとの化合物にお
けるAlの濃度と超伝導体層部2bの厚さとが次
の表4に示す組合せを有している本発明による複
数のトンネル形ジヨセフソン接合素子について、
実施例1で前述したと同様のギヤツプ電圧Vg、
RSG/RNN、及びt/εを測定したところ、表4
に示す結果が得られた。
合素子の第5の実施例、及びその製法の実施例
を、そのトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例で述べよう。 実施例1の場合と同じ基板1上に、実施例1の
場合と同じ方法と同じ条件で、同じ超伝導体層部
2aを形成し、次に、その超伝導体層部2a上
に、実施例1の場合と同じ方法と同じ条件で同じ
超伝導体層部2bを形成した。 ただし、超伝導体層部2bを、それを構成して
いるNbとAlとの化合物におけるAlの濃度が25原
子%、30原子%、または50原子%であるものとし
て形成した。 次に、超伝導体層部2bの表面を、KrとC3F8
とC4F10とC5F12との混合ガス(70容量%Kr+15
容量%C3F8+5容量%C4F10+5容量%C5F12)
を用いた高周波スパツタリングによつて、混合ガ
スの圧力を3Pa、カソードセルフバイアス電圧
VCSを100Vとした条件で、清浄化した。 以下、実施例1の場合と同じ順次の工程を同じ
くとつて、トンネル形ジヨセフソン接合素子を製
造した。 以上が、本発明によるトンネル形ジヨセフソン
接合素子の第5の実施例を製造するための、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の製法
の実施例である。 このような本発明によるトンネル形ジヨセフソ
ン接合素子の製法によつて製造された、超伝導体
層部2bを構成しているNbとAlとの化合物にお
けるAlの濃度と超伝導体層部2bの厚さとが次
の表4に示す組合せを有している本発明による複
数のトンネル形ジヨセフソン接合素子について、
実施例1で前述したと同様のギヤツプ電圧Vg、
RSG/RNN、及びt/εを測定したところ、表4
に示す結果が得られた。
【表】
表4に示す測定結果からも明らかなように、本
発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の第
5の実施例、及びその製法の実施例の場合も、本
発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の第
1の実施例、及びその製法の実施例の場合と同様
の特徴を有することは明らかであろう。
発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の第
5の実施例、及びその製法の実施例の場合も、本
発明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の第
1の実施例、及びその製法の実施例の場合と同様
の特徴を有することは明らかであろう。
第1図は、従来のトンネル形ジヨセフソン接合
素子を示す略線的断面図である。第2図は、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の実施
例を示す略線的断面図である。第3図は、Nbと
Alとの合金でなる超伝導体層の表面における、
NbとAlとの合金におけるAlの濃度の、NbとAl
との合金でなる超伝導体層の表面をアルゴンと
CF4との混合ガス(Ar+15容量%CF4)を用いた
高周波スパツタリングによつて清浄化する前と、
清浄化した後との関係を示す図である。第4図
は、トンネル形ジヨセフソン接合素子の電流−電
圧特性を模式的に示す図である。 1……基板、2……第1の超伝導体層、2a…
…第1の超伝導体層部、2b……第2の超伝導体
層部、3……トンネル障壁層、4……第2の超伝
導体層。
素子を示す略線的断面図である。第2図は、本発
明によるトンネル形ジヨセフソン接合素子の実施
例を示す略線的断面図である。第3図は、Nbと
Alとの合金でなる超伝導体層の表面における、
NbとAlとの合金におけるAlの濃度の、NbとAl
との合金でなる超伝導体層の表面をアルゴンと
CF4との混合ガス(Ar+15容量%CF4)を用いた
高周波スパツタリングによつて清浄化する前と、
清浄化した後との関係を示す図である。第4図
は、トンネル形ジヨセフソン接合素子の電流−電
圧特性を模式的に示す図である。 1……基板、2……第1の超伝導体層、2a…
…第1の超伝導体層部、2b……第2の超伝導体
層部、3……トンネル障壁層、4……第2の超伝
導体層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 基板上に形成された第1の超伝導体層と、 上記第1の超伝導体層上に形成されたトンネル
障壁層と、 上記第1の超伝導体層上に上記トンネル障壁層
を介して延長している第2の超伝導体層とを有す
るトンネル形ジヨセフソン接合素子において、 上記第1の超伝導体層が、Nbと、Al,Ga,
GeまたはSnとの化合物乃至合金でなる第1の超
伝導体層部と、その第1の超伝導体層部上に形
成され、且つNbと、Al,Ga,GeまたはSnとの
化合物乃至合金でなる第2の超伝導体層部とを有
し、 上記第1の超伝導体層部を構成しているNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金におけ
るAl,Ga,GeまたはSnの濃度が、20〜30原子%
であり、 上記第2の超伝導体層部を構成しているNbと、
Al,Ga,GeまたはSnとの化合物乃至合金におけ
るAl,Ga,GeまたはSnの濃度が、上記第1の超
伝導体層部を構成しているNbと、Al,Ga,Ge
またはSnとの化合物乃至合金におけるAl,Ga,
GeまたはSnの濃度に比し高い25〜50原子%であ
り、 上記トンネル障壁層が、上記第2の超伝導体層
部の表面が酸化されて形成された酸化物でなるこ
とを特徴とするトンネル形ジヨセフソン接合素
子。 2 基板上に、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnと
の化合物乃至合金で構成されている、第1の超伝
導体層を構成する第1の超伝導体層部を、スパツ
タリング法または電子ビーム蒸着法によつて形成
する工程と、 上記第1の超伝導体層部上に、それを外気に晒
すことなしに、Nbと、Al,Ga,GeまたはSnと
の化合物乃至合金でなり、そのAl,Ga,Geまた
はSnの濃度が、上記第1の超伝導体層部を構成
しているNbと、Al,Ga,GeまたはSnとの化合
物乃至合金におけるAl,Ga,GeまたはSnの濃度
に比し高い、上記第1の超伝導体層を構成する第
2の超伝導体層部を、スパツタリング法または電
子ビーム蒸着法によつて形成する工程と、 上記第2の超伝導体層部上に、その表面をフル
オロカーボン(CoF2o+2(n=1,2,3,4,
5))系ガスと希ガスとの混合ガスを用いた高周
波スパツタリングによつて清浄化して後、上記第
2の超伝導体層部の表面が酸化されて形成された
酸化物でなるトンネル障壁層を、酸素と希ガスと
の混合ガス中での高周波放電または自然酸化によ
つて形成する工程と、 上記第2の超伝導体層部上に、上記トンネル障
壁層を介して延長している第2の超伝導体層を形
成する工程とを有することを特徴とするトンネル
形ジヨセフソン接合素子の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59003963A JPS60148178A (ja) | 1984-01-12 | 1984-01-12 | トンネル形ジヨセフソン接合素子及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59003963A JPS60148178A (ja) | 1984-01-12 | 1984-01-12 | トンネル形ジヨセフソン接合素子及びその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60148178A JPS60148178A (ja) | 1985-08-05 |
JPH0523073B2 true JPH0523073B2 (ja) | 1993-03-31 |
Family
ID=11571733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59003963A Granted JPS60148178A (ja) | 1984-01-12 | 1984-01-12 | トンネル形ジヨセフソン接合素子及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60148178A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL8800857A (nl) * | 1988-04-05 | 1989-11-01 | Philips Nv | Inrichting en werkwijze voor het vervaardigen van een inrichting. |
-
1984
- 1984-01-12 JP JP59003963A patent/JPS60148178A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60148178A (ja) | 1985-08-05 |
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