JPH05230395A - 鱗片状顔料組成物、その製造方法およびそれを配合した化粧料 - Google Patents

鱗片状顔料組成物、その製造方法およびそれを配合した化粧料

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JPH05230395A
JPH05230395A JP7224692A JP7224692A JPH05230395A JP H05230395 A JPH05230395 A JP H05230395A JP 7224692 A JP7224692 A JP 7224692A JP 7224692 A JP7224692 A JP 7224692A JP H05230395 A JPH05230395 A JP H05230395A
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scaly
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titanium
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Norihiro Tanimoto
憲弘 谷本
Yasuaki Kumagai
安昭 熊谷
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Tayca Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面光沢が少なく、しかも光沢光が青味がか
った色調を示さない光学的特性を具備し、メイクアップ
用化粧料などの化粧料を配合して皮膚に塗付したときの
皮膚上での伸展性および皮膚への付着性が優れた鱗片状
顔料組成物を提供する。 【構成】 鱗片状粉体の粒子表面を鱗片状粉体に対しT
iO2 として2〜5重量%のチタン酸化物で被覆し、さ
らにその上を鱗片状粉体に対しBi2 3 として2〜3
0重量%のビスマス酸化物または鱗片状粉体に対しZr
2 として2〜30重量%のジルコニウム酸化物で被覆
することによって、鱗片状顔料組成物を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鱗片状粉体の粒子表面
をチタン酸化物で被覆し、さらにその上をビスマス酸化
物またはジルコニウム酸化物で被覆してなり、表面光沢
が少なく、光沢光が青味がかった色調を示さない光学的
特性を具備し、化粧料に配合して皮膚に塗付したとき
に、良好な伸展性と付着性を有する鱗片状顔料組成物、
その製造方法およびそれを配合した化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、雲母やセリサイトなどの鱗片
状粉体を体質顔料として用い、これに白色顔料、着色顔
料、油性物質などの配合剤を添加して混合することによ
り、ケーキ状のメイクアップ用化粧料を調製することが
行われている。
【0003】しかし、雲母やセリサイトなどの鱗片状粉
体のうち、天然の鉱物を粉砕しただけのものは、結晶格
子中の不純物のために灰色ないしは褐色をしており、そ
のため、化粧料に配合したときに、鱗片状粉体自身の色
が残るという欠点を有し、また、使用感においても、伸
展性や付着性が充分でないという欠点を有していた。
【0004】そのため、これまでにも上記の欠点を解消
することを目的として種々の改良が試みられ、多数の提
案がなされている。
【0005】たとえば、鱗片状粉体自身の色が残る、と
いう欠点に対しては、特公昭51−6172号公報に、
雲母の表面を酸化チタンで被覆することによって、雲母
の地色を酸化チタンで隠蔽することが提案されている。
【0006】また、特開昭58−149959号公報に
は、雲母の表面を酸化チタン、シリカおよびアルミナで
被覆することによって、雲母の地色を隠蔽するととも
に、透明度や着色力を向上させることが提案されてい
る。
【0007】一方、伸展性や付着性が充分でないという
点を改良するために、たとえば、特公平2−42388
号公報には、雲母の表面を硫酸バリウムで被覆し、さら
にその上を酸化チタンなどの金属酸化物で被覆すること
が提案されている。
【0008】さらに、特開昭63−254169号公報
には、雲母の表面を酸化チタンで被覆し、さらにその上
を酸化アルミニウムで被覆することにより、伸展性およ
び透明性を向上させることが提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公昭51−6172号公報や特開昭58−149959
号公報に記載の改良方法では、雲母の表面に被覆した酸
化チタンの薄膜に起因する真珠光沢が生じたり、仕込条
件による干渉色が生じて、表面光沢が大きくなり、化粧
料に配合して使用した時に不自然な仕上がりになるとい
う問題があった。
【0010】また、特公平2−42388号公報や特開
昭63−254169号公報に記載の改良方法では、光
沢光が青味がかった色調を示すのを充分に解消すること
ができないという問題があった。
【0011】本発明は、鱗片状粉体の地色を隠蔽し、表
面光沢が少なく、しかも光沢光が青味がかった色調を示
さず、化粧料に配合して皮膚に塗付したときに皮膚上で
の伸展性や皮膚への付着性が優れた鱗片状顔料組成物を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、鱗片状粉体の
粒子表面をチタン酸化物で被覆し、さらにその上をビス
マス酸化物またはジルコニウム酸化物で被覆することに
よって、上記目的を達成したものである。
【0013】すなわち、鱗片状粉体の表面をチタン酸化
物で被覆することによって、鱗片状粉体の地色、つま
り、不純物に基づく灰色ないし褐色を隠蔽して、化粧料
に配合したときに鱗片状粉体自身の色が残らないように
し、さらにそのチタン酸化物上をビスマス酸化物または
ジルコニウム酸化物で被覆することによって、化粧料に
配合して皮膚に塗付したときの皮膚上での伸展性や皮膚
への付着性を向上させたものである。
【0014】本発明において、鱗片状粉体の粒子表面を
被覆するチタン酸化物とは、チタンの加水分解によって
生成する水酸化チタンまたは含水酸化チタンを焼成する
ことによって得られる含水酸化チタンまたは酸化チタン
を意味し、該チタン酸化物上を被覆するビスマス酸化物
とはビスマスの加水分解によって生成する水酸化ビスマ
スまたは含水酸化ビスマスを焼成することによって得ら
れる含水酸化ビスマスまたは酸化ビスマスを意味する。
【0015】また、上記鱗片状粉体の粒子表面を被覆し
たチタン酸化物上を被覆するジルコニウム酸化物とは、
ジルコニウムの加水分解によって生成する水酸化ジルコ
ニウムまたは含水酸化ジルコニウムを焼成することによ
って得られる含水酸化ジルコニウムまたは酸化ジルコニ
ウムを意味する。
【0016】本発明の鱗片状顔料は、鱗片状粉体の粒子
表面をチタンの加水分解生成物で被覆し、さらにその上
をビスマスまたはジルコニウムの加水分解生成物で被覆
し、700℃以下の温度で焼成することによって製造さ
れるが、この焼成によって、各金属の加水分解生成物、
つまり各金属の水酸化物または含水酸化物は、徐々に水
分を失ってそれぞれ含水酸化物または無水の酸化物にな
る。
【0017】しかし、上記被覆後の焼成を800℃以上
で行うと、チタンとビスマスまたはジルコニウムとの複
合酸化物が生成し、化粧料に配合して皮膚に塗付したと
きの皮膚上での伸展性や皮膚への付着性が悪くなる。
【0018】本発明において出発物質として使用する鱗
片状粉体としては、たとえば、雲母、セリサイト、タル
ク、カオリン、硫酸バリウム、窒化ホウ素、鱗片状アル
ミナなどがあげられ、それらの中でも、1〜100μm
の粒子径を有するものが特に好適に使用される。
【0019】鱗片状粉体の粒子表面をチタンの加水分解
生成物で被覆するための原料としては、たとえば、硫酸
チタニル、硫酸チタニウム、四塩化チタンなどの水溶性
チタン塩を使用することができるが、特に硫酸チタニル
が好ましい。
【0020】鱗片状粉体の粒子表面を被覆するチタン酸
化物の被覆量は、鱗片状粉体に対しTiO2 として2〜
5重量%となるようにするのが好ましい。チタン酸化物
は屈折率が高いため、その被覆量が5重量%より多くな
ると、被覆層における光干渉が生じ、真珠光沢や青味が
かった色調が現れるようになり、また、被覆量が2重量
%より少ない場合は、油、水、溶剤に濡れた状態では充
分な白色度が得られなくなり、化粧料や塗料に配合した
ときにくすんだ色調を与え、また皮膚上での伸展性や皮
膚への付着性も悪くなる。
【0021】鱗片状粉体の表面を被覆するチタンの加水
分解生成物上をビスマスの加水分解生成物で被覆するた
めの原料としては、たとえば、硫酸ビスマス、塩化ビス
マス、硝酸ビスマスなどのビスマス化合物を使用するこ
とができるが、特に塩化ビスマスが好ましい。
【0022】また、チタン加水分解生成物上をジルコニ
ウムの加水分解生成物で被覆するための原料としては、
たとえば、硫酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウ
ム、硝酸ジルコニウムなどのジルコニウム化合物を使用
することができるが、特に硫酸ジルコニウムが好まし
い。
【0023】ビスマス酸化物やジルコニウム酸化物は、
チタン酸化物より屈折率が低く、したがって干渉色の発
現が少なく、しかも皮膚上での伸展性や皮膚への付着性
が優れているので、鱗片状顔料組成物を化粧料に配合し
て皮膚に塗付したときに皮膚に柔らかい感触を与え得
る。
【0024】ビスマス酸化物またはジルコニウム酸化物
の被覆量は、未処理の鱗片状粉体に対しそれぞれBi2
3 またはZrO3 として2〜30重量%、特に5〜2
5重量%が好ましい。上記ビスマス酸化物またはジルコ
ニウム酸化物の被覆量が2重量%より少ない場合は、皮
膚上での伸展性や皮膚への付着性が充分でなく、また3
0重量%より多くなると皮膚への付着性が低下して好ま
しくない。
【0025】上記で説明した本発明の鱗片状顔料の製造
方法の概略を示すと以下の通りである。
【0026】鱗片状粉体を水に懸濁させ、該懸濁液に水
溶性チタン塩を添加した後、沸点まで加熱して1〜8時
間沸騰状態を維持する。これにより鱗片状粉体の粒子表
面がチタンの加水分解生成物で被覆されるので、この懸
濁液を濾過することによって表面をチタンの加水分解生
成物で被覆した鱗片状粉体が得られる。
【0027】つぎに、上記の表面をチタンの加水分解生
成物で被覆した鱗片状粉体を再び水に懸濁させ、その懸
濁液に未処理の鱗片状粉体に対しBi2 3 として2〜
30重量%に相当するビスマス化合物または未処理の鱗
片状粉体に対しZrO2 として2〜30重量%に相当す
るジルコニウム化合物の水溶液を添加し、ついで、アン
モニア水溶液、アルカリ金属塩水溶液などのアルカリ水
溶液を徐々に添加することによって懸濁液のpHが6.
5〜7.5になるまで、攪拌しながら中和反応を行う。
【0028】pH調整後、中和反応を中止し、懸濁物を
濾過、水洗、乾燥した後、700℃以下、好ましくは4
00〜700℃、さらに好ましくは500〜600℃で
焼成することにより、鱗片状粉体の粒子表面をチタン酸
化物で被覆し、さらにその上をビスマス酸化物またはジ
ルコニウム酸化物で被覆してなる鱗片状顔料が得られ
る。
【0029】上記のようにして得られた本発明の鱗片状
顔料組成物は、従来のメイクアップ化粧料用の顔料に比
べて、表面光沢が少なく、しかも光沢光が青味がかった
色調を示さない光学的特性を具備し、また化粧料に配合
して皮膚に塗布したときに皮膚上での伸展性や皮膚への
付着性が優れた化粧料を提供することができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげ、本発明を
詳細に説明する。 実施例1 水300mlに平均粒径5μmの雲母100gを懸濁さ
せ、該懸濁液にTiO2 として5.0gのチタン分を含
有する硫酸チタニルを添加した。その懸濁液を撹拌しな
がら加熱して30分間で沸点まで昇温し、沸騰を3時間
維持した後、懸濁物を濾過、洗浄し、粒子表面をチタン
の加水分解生成物で被覆した雲母を得、この粒子表面を
チタンの加水分解生成物で被覆した雲母を水500ml
に懸濁させた。
【0031】これとは別に、Bi2 3 として10.0
gのビスマス分を含有する塩化ビスマスを150mlの
5重量%塩酸水溶液に溶解した塩化ビスマス塩酸水溶液
を調製し、この塩化ビスマス塩酸水溶液の全量を上記の
懸濁液に添加した後、アンモニア水溶液を添加して、懸
濁液のpHを7に調整した後、濾過、洗浄して、チタン
の加水分解生成物で被覆し、さらにその上をビスマスの
加水分解生成物で被覆した雲母を得た。
【0032】このチタンの加水分解生成物およびビスマ
スの加水分解物で被覆した雲母を加熱乾燥した後、60
0℃で2時間焼成することによって、雲母の粒子表面を
チタン酸化物で被覆し、さらにその上をビスマス酸化物
で被覆してなる鱗片状顔料組成物を112g得た。
【0033】得られた鱗片状顔料組成物をX線回折によ
り調べたところ、被覆物は酸化チタンと酸化ビスマスで
あることが確認された。また、得られた鱗片状顔料組成
物を蛍光X線により分析したところ、酸化チタンの被覆
量は雲母に対しTiO2 として4.4重量%であり、酸
化ビスマスの被覆量はBi2 3 として8.6重量%で
あった。
【0034】得られた鱗片状顔料組成物のX線回折図を
図1に、酸化チタンのX線回折図を図2に、酸化ビスマ
スのX線回折図を図3に示す。
【0035】これらの図からわかるように、この実施例
1で得られた鱗片状顔料組成物は、2θ=25.3°お
よび48.1°に酸化チタンに基づくピークを有し、2
θ=33.4°に酸化ビスマスに基づくピークを有して
いて、雲母の表面を被覆する被覆物が酸化チタンと酸化
ビスマスであることが示されていた。
【0036】実施例2 実施例1における塩化ビスマス塩酸水溶液に代えて、Z
rO2 として10.0gのジルコニウム分を含有する硫
酸ジルコニウムを300mlの水に溶解した硫酸ジルコ
ニウム水溶液を用いた以外は、実施例1と同様の処理を
行って、雲母の粒子表面をチタン酸化物で被覆し、さら
にその上をジルコニウム化合物で被覆してなる鱗片状顔
料組成物を113g得た。
【0037】得られた鱗片状顔料組成物をX線回折によ
り調べたところ、被覆物は酸化チタンと酸化ジルコニウ
ムであることが確認された。また、得られた鱗片状顔料
組成物を蛍光X線により分析したところ、酸化チタンの
被覆量は雲母に対しTiO2として4.3重量%であ
り、酸化ジルコニウムの被覆量はZrO2 として8.8
重量%であった。
【0038】実施例3 実施例2におけるZrO2 として10.0gのジルコニ
ウム分を含有する硫酸ジルコニウム水溶液に代えて、Z
rO2 として25.0gのジルコニウム分を含有する硫
酸ジルコニウム水溶液を用いた以外は、実施例2と同様
の処理を行って、雲母の粒子表面をチタン酸化物で被覆
し、さらにその上をジルコニウム化合物で被覆してなる
鱗片状顔料組成物を124g得た。
【0039】得られた鱗片状顔料組成物をX線回折によ
り調べたところ、被覆物は酸化チタンと酸化ジルコニウ
ムであることが確認された。また、得られた鱗片状顔料
組成物を蛍光X線により分析したところ、酸化チタンの
被覆量は雲母に対しTiO2として4.4重量%であ
り、酸化ジルコニウムの被覆量はZrO2 として22.
6重量%であった。
【0040】実施例4 実施例1における平均粒径5μmの雲母に代えて、平均
粒径10μmの雲母を用いた以外は、実施例1と同様の
処理を行って、雲母の粒子表面をチタン酸化物で被覆
し、さらにその上をビスマス酸化物で被覆してなる鱗片
状顔料組成物を112g得た。
【0041】得られた鱗片状顔料組成物をX線回折によ
り調べたところ、実施例1と同様に、被覆物は酸化チタ
ンと酸化ビスマスであることが確認された。また、得ら
れた鱗片状顔料組成物を蛍光X線により分析したとこ
ろ、酸化チタンの被覆量は雲母に対しTiO2 として
4.6重量%であり、酸化ビスマスの被覆量はBi2
3として8.9重量%であった。
【0042】比較例1 TiO2 として100gのチタン分を含有する硫酸チタ
ニルと、Al2 3 として100gのアルミニウム分を
含有する硫酸アルミニウムと、尿素650gとを溶解し
た水溶液13リットル中に、実施例1と同様の平均粒径
5μmの雲母1kgを懸濁させ、撹拌しながら加熱して
30分間で沸点まで昇温した。その時の懸濁液のpHは
1.5であった。沸騰を6時間継続し、懸濁液のpHが
6になった時点で加熱を中止し、濾過、水洗して懸濁物
を回収し、120℃で4時間乾燥した後、600℃で2
時間焼成し、雲母の表面を酸化チタンと酸化アルミニウ
ムとで被覆してなる鱗片状顔料組成物1.15kgを得
た。
【0043】得られた鱗片状顔料組成物をX線回折によ
り調べたところ、被覆物は酸化チタンと酸化アルミニウ
ムとであることが確認された。また、得られた鱗片状顔
料組成物を、蛍光X線により分析したところ、酸化チタ
ンと酸化アルミニウムの被覆量は、酸化チタンが雲母に
対しTiO2 として8.3重量%で、酸化アルミニウム
が雲母に対しAl2 3 として8.3重量%であった。
【0044】上記鱗片状顔料組成物では、その製造時に
沈殿pHの低い酸化チタンから先に沈殿し、その後、酸
化アルミニウムが沈殿するので、雲母の表面を酸化チタ
ンが被覆し、その酸化チタン上を酸化アルミニウムが被
覆した三層構造のものであると考えられる。
【0045】つぎに、実施例1〜4および比較例1で得
られた鱗片状顔料組成物の光沢性および色調を比較評価
した。それらの試験方法および試験結果は次に示す通り
である。
【0046】<光沢性>実施例1〜4および比較例1で
得られた鱗片状顔料組成物をそれぞれ1gと、セルロー
スラッカー(固型分濃度=20%)9gを秤量し、ペイ
ントコンディショナーで20分間混合して、各鱗片状顔
料組成物をそれぞれセルロースラッカー中に均一に分散
させた。
【0047】得られた分散ペーストを10ミルのドクタ
ーブレードで隠蔽率試験紙に塗布し、静置乾燥後、光沢
計UGV−4D(スガ試験機社製)で20゜−20゜光
沢値を測定した。測定結果を表1に示す。
【0048】この光沢計による測定によって得られる2
0゜−20゜光沢値は、入射角と受光角とが塗膜面に対
しそれぞれ20度のときの反射率を測定し、鏡面光沢度
の基準面の光沢度を100としたときの百分率数で表し
たものであり、この数値が大きいほど、塗膜が高い光沢
を有していることを示す。
【0049】<色調>上記光沢の測定に使用した鱗片状
顔料組成物含有ラッカー塗膜を、色彩色差計CR−20
0(ミノルタ社製)を用いてJIS Z 8730で規
定されたLab表色系で測色した。
【0050】この色彩色差計による測色でLab表色系
によって得られるb値は、マイナスの数値が大きくなる
ほど、塗膜は青味が強くなっていることを示す。したが
って、このb値のマイナス数値における絶対値が小さい
ほど、青味がかった色調を示さない光学的特性を具備し
ていることを表している。測定結果(b値)を表1に示
す。
【0051】
【表1】
【0052】表1に示すように、実施例1〜4の鱗片状
顔料組成物は、比較例1の鱗片状顔料組成物に比べて、
20°−20℃光沢値が小さく、表面光沢が少なく、か
つ、色調のb値の絶対値が小さく、光沢光が青味がかっ
た色調を示さない光学的特性を具備していた。
【0053】つぎに、上記実施例1〜4および比較例1
の鱗片状顔料組成物を用いて、メイクアップ用化粧料と
して日焼け止め固型ファンデーションを調製し、その使
用感を評価した。日焼け止め固型ファンデーションの組
成およびその調製方法ならびに使用感の評価方法および
評価結果は次に示す通りである。
【0054】<日焼け止め固型ファンデーションの組成
およびその調製方法>組成 鱗片状顔料組成物 45.0重量% タルク 35.0重量% 二酸化チタン 10.0重量% 酸化鉄系顔料(赤色) 1.4重量% 酸化鉄系顔料(黒色) 0.2重量% 酸化鉄系顔料(黄色) 2.9重量% イソステアリルアルコール 2.0重量% ラノリン 2.0重量% ソルビタン脂肪酸エステル 0.5重量% トリエタノールアミン 1.0重量% 香 料 適 量
【0055】日焼け止め固型ファンデーションの調製
は、上記配合成分のうち、ラノリン、ソルビタン脂肪酸
エステル、トリエタノールアミンおよび香料を70℃に
加熱して混合し、これに予め充分に混合しておいた残り
の粉末状配合成分を添加した後、全体を充分に混合し、
得られた混合物をプレス成型することによって行った。
【0056】<使用感の評価方法および評価結果>実施
例1〜4および比較例1の鱗片状顔料組成物を配合した
日焼け止め固型ファンデーションを10人のパネラーの
腕の内側に塗り、その皮膚上での伸展性および皮膚への
付着性を評価させた。その結果を表2に示す。評価基準
は下記の通りであり、表2には10人の平均値で示す。
【0057】評価基準 4:非常に良い 3:良い 2:普通 1:悪い
【0058】
【表2】
【0059】表2に示す結果から明らかなように、本発
明の実施例1〜4の鱗片状顔料組成物を配合した日焼け
止め固型ファンデーションは、比較例1の鱗片状顔料組
成物を配合した日焼け止め固型ファンデーションに比べ
て、伸展性および付着性が優れていた。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の鱗片状顔
料組成物は、表面光沢が少なく、しかも光沢光が青味が
かった色調を示さない光学的特性を具備し、化粧料に配
合して皮膚に塗付したときの皮膚上での伸展性および皮
膚への付着性が優れていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた鱗片状顔料組成物のX線回
折図である。
【図2】酸化チタンのX線回折図である。
【図3】酸化ビスマスのX線回折図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鱗片状粉体の粒子表面をチタン酸化物で
    被覆し、さらにその上をビスマス酸化物またはジルコニ
    ウム酸化物で被覆してなることを特徴とする鱗片状顔料
    組成物。
  2. 【請求項2】 チタン酸化物の被覆量が鱗片状粉体に対
    しTiO2 として2〜5重量%であり、ビスマス酸化物
    またはジルコニウム酸化物の被覆量が鱗片状粉体に対し
    それぞれBi2 3 またはZrO2 として2〜30重量
    %であることを特徴とする請求項1記載の鱗片状顔料組
    成物。
  3. 【請求項3】 鱗片状粉体を水に懸濁させ、該懸濁液に
    水溶性チタン塩を添加した後、加熱して1〜8時間沸騰
    状態を維持することにより、鱗片状粉体の粒子表面をチ
    タンの加水分解生成物で被覆し、濾過、洗浄した後、得
    られた鱗片状粉体を再び水に懸濁させ、該懸濁液にビス
    マス化合物の水溶液またはジルコニウム化合物の水溶液
    を添加した後、アルカリ水溶液を添加してpHを6.5
    〜7.5に調整し、懸濁物を濾過、洗浄することにより
    回収し、乾燥後、700℃以下で焼成することを特徴と
    する請求項1記載の鱗片状顔料組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の鱗片状顔料組成物を配合
    したことを特徴とする化粧料。
JP7224692A 1992-02-20 1992-02-20 鱗片状顔料組成物、その製造方法およびそれを配合した化粧料 Pending JPH05230395A (ja)

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