JPH05230035A - 液晶化合物 - Google Patents
液晶化合物Info
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- JPH05230035A JPH05230035A JP4072961A JP7296192A JPH05230035A JP H05230035 A JPH05230035 A JP H05230035A JP 4072961 A JP4072961 A JP 4072961A JP 7296192 A JP7296192 A JP 7296192A JP H05230035 A JPH05230035 A JP H05230035A
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- octyloxyphenyl
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Landscapes
- Liquid Crystal Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 三安定状態を示す液晶相S*(3)を利用し
た新しい電気光学素子や液晶ディスプレーなどに応用が
期待でき、かつ光漏れ率に優れた新規なピリミジン環を
含む液晶化合物の提供。 【構成】 一般式 【化1】 (式中、R1は炭素数8〜12の直鎖アルキル基または
アルコキシ基、R2は炭素数6〜8の直鎖アルキル基、
tは水素またはふっ素であり、*は不斉炭素を示す)で
示される三安定状態において光漏れ率の優れた液晶化合
物。
た新しい電気光学素子や液晶ディスプレーなどに応用が
期待でき、かつ光漏れ率に優れた新規なピリミジン環を
含む液晶化合物の提供。 【構成】 一般式 【化1】 (式中、R1は炭素数8〜12の直鎖アルキル基または
アルコキシ基、R2は炭素数6〜8の直鎖アルキル基、
tは水素またはふっ素であり、*は不斉炭素を示す)で
示される三安定状態において光漏れ率の優れた液晶化合
物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カイラルスメクチック
液晶の電界への応答を利用した電気光学素子に使用する
に適する液晶物質、特にピリミジン環を含む強誘電性液
晶物質及び光学的三安定状態を示し、かつ光漏れ率の優
れた液晶物質に関するものである。
液晶の電界への応答を利用した電気光学素子に使用する
に適する液晶物質、特にピリミジン環を含む強誘電性液
晶物質及び光学的三安定状態を示し、かつ光漏れ率の優
れた液晶物質に関するものである。
【0002】
【従来技術】液晶表示素子は、1)低電圧作動性、2)
低消費電力性、3)薄形表示、4)受光型などの優れた
特徴を有するため、現在まで、TN方式、STN方式、
ゲスト−ホスト(Gest−Host)方式などが開発
され実用化されている。しかし、現在広く利用されてい
るネマチック液晶を用いたものは、応答速度が数mse
c〜数十msecと遅い欠点があり、応用上種々の制約
を受けている。これらの問題を解決するため、STN方
式や薄層トランジスタなどを用いたアクティブマトリッ
クス方式などが開発されたが、STN型表示素子は、表
示コントラストや視野角などの表示品位は優れたものと
なったが、セルギャップやチルト角の制御に高い精度を
必要とすることや応答がやや遅いことなどが問題となっ
ている。このため、応答性のすぐれた新しい液晶表示方
式の開発が要望されており、光学応答時間がμsecオ
ーダーと極めて短かい超高速デバイスが可能になる強誘
電性液晶の開発が試みられていた。強誘電性液晶は、1
975年、Meyor等によりDOBAMBC(p−デ
シルオキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチ
ルシンナメート)が初めて合成された(Le Jour
nal de Physique,36巻1975,L
−69)。さらに、1980年、ClarkとLaga
wallによりDOBAMBCのサブマイクロ秒の高速
応答、メモリー特性など表示ディバイス上の特性が報告
されて以来、強誘電性液晶が大きな注目を集めるように
なった〔N.A.Clark,etal.,Appl.
Phys.Lett.36.899(1980)〕。し
かし、彼らの方式には、実用化に向けて多くの技術的課
題があり、特に室温で強誘電性液晶を示す材料は無く、
表示ディスプレーに不可欠な液晶分子の配列制御に有効
かつ実用的な方法も確立されていなかった。この報告以
来、液晶材料/デバイス両面からの様々な試みがなさ
れ、ツイスト二状態間のスイッチングを利用した表示デ
バイスが試作され、それを用いた高速電気光学装置も例
えば特開昭56−107216号などで提案されている
が、高いコントラストや適正なしきい値特性は得られて
いない。このような視点から他のスイッチング方式につ
いても探索され、過渡的な散乱方式が提案された。その
後、1988年に本発明者らによる三安定状態を有する
液晶の三状態スイッチング方式が報告された〔A.D.
L.Chandani,T.Hagiwara,Y.S
uzuki etal.,Japan.J.ofApp
l.Phys.,27,(5),L729−L732
(1988)〕。前記「三状態を有する」とは第一の電
極基板と所定の間隙を隔てて配置されている第二の電極
基板の間に強誘電性液晶が挾まれてなる液晶電気光学装
置において、前記第一及び第二の電極基板に電界形成用
の電圧が印加されるよう構成されており、図1Aで示さ
れる三角波として電圧を印加したとき、図1Dのように
前記強誘電性液晶が、無電界時に分子配向が第一の安定
状態(図1Dの2)を有し、かつ、電界印加時に一方の
電界方向に対し分子配向が前記第一の安定状態とは異な
る第二の安定状態(図1Dの1)を有し、さらに他方の
電界方向に対し前記第一及び第二の安定状態とは異なる
第三の分子配向安定状態(図1Dの3)を有することを
意味する。三安定状態を示す液晶相S*(3)を相系列
に有する液晶化合物は、本発明者の出願した特開平1−
316367号、特開平1−316372号、特開平1
−316339号、特開平2−28128号及び市橋等
の特開平1−213390号公報があり、また三安定状
態を利用した液晶電気光学装置としては本出願人は特開
平2−40625号、特開平2−153322号、特開
平2−173724号において新しい提案を行っている
が、本発明の液晶化合物は未知のものである。又、メモ
リー効果の良好な三安定状態を示す液晶についての公開
はまだない。三状態スイッチング方式は、液晶分子配向
において従来の双安定状態とは基本的に異なる三安定状
態を示す液晶相S*(3)が示す駆動電圧に対する明確
なしきい特性とヒステリシス特性を応用するものであ
り、単純マトリックス方式で大画面の動画像表示が実現
できる画期的な駆動方法と考えられる。更に、三安定状
態を示す液晶を使用する表示素子の性能は三安定状態液
晶固有の物性であるヒステリシスの形状に大きく依存す
る。図2に示すような形状のヒステリシスでは0Vで理
想的な暗状態を実現できるが、0VよりV1まで電圧を
上げると、又は0Vより−V1まで電圧を下げると光漏
れが生じる。このようなヒステリシスを持つ三安定状態
を示す液晶は暗状態のメモリー効果が悪いと言える。そ
して、この現象は表示素子のコントラストの低下をもた
らす。それに対し、図3に示すようなヒステリシスでは
0Vで実現した理想的な暗状態が電圧V3又は電圧−V3
まで維持されており、暗状態のメモリー効果が良いと言
える。そして、表示素子のコントラストは良好なものと
なる。しかしながら、現実には、なかなか図3に示すよ
うな理想的なヒステリシスカーブを示す液晶化合物を得
ることはできず、図4のようなヒステリシスカーブを示
し、 バイアス電圧Vb0=(V2+V3)÷2 のときの (C)÷(D)×100 を光漏れ率(%)と表現すると、ほとんどの液晶化合物
は光漏れ率が5〜10%の範囲にあり、0〜5%の範囲
の光漏れ率の液晶化合物を見出すことは大へん困難であ
った。
低消費電力性、3)薄形表示、4)受光型などの優れた
特徴を有するため、現在まで、TN方式、STN方式、
ゲスト−ホスト(Gest−Host)方式などが開発
され実用化されている。しかし、現在広く利用されてい
るネマチック液晶を用いたものは、応答速度が数mse
c〜数十msecと遅い欠点があり、応用上種々の制約
を受けている。これらの問題を解決するため、STN方
式や薄層トランジスタなどを用いたアクティブマトリッ
クス方式などが開発されたが、STN型表示素子は、表
示コントラストや視野角などの表示品位は優れたものと
なったが、セルギャップやチルト角の制御に高い精度を
必要とすることや応答がやや遅いことなどが問題となっ
ている。このため、応答性のすぐれた新しい液晶表示方
式の開発が要望されており、光学応答時間がμsecオ
ーダーと極めて短かい超高速デバイスが可能になる強誘
電性液晶の開発が試みられていた。強誘電性液晶は、1
975年、Meyor等によりDOBAMBC(p−デ
シルオキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチ
ルシンナメート)が初めて合成された(Le Jour
nal de Physique,36巻1975,L
−69)。さらに、1980年、ClarkとLaga
wallによりDOBAMBCのサブマイクロ秒の高速
応答、メモリー特性など表示ディバイス上の特性が報告
されて以来、強誘電性液晶が大きな注目を集めるように
なった〔N.A.Clark,etal.,Appl.
Phys.Lett.36.899(1980)〕。し
かし、彼らの方式には、実用化に向けて多くの技術的課
題があり、特に室温で強誘電性液晶を示す材料は無く、
表示ディスプレーに不可欠な液晶分子の配列制御に有効
かつ実用的な方法も確立されていなかった。この報告以
来、液晶材料/デバイス両面からの様々な試みがなさ
れ、ツイスト二状態間のスイッチングを利用した表示デ
バイスが試作され、それを用いた高速電気光学装置も例
えば特開昭56−107216号などで提案されている
が、高いコントラストや適正なしきい値特性は得られて
いない。このような視点から他のスイッチング方式につ
いても探索され、過渡的な散乱方式が提案された。その
後、1988年に本発明者らによる三安定状態を有する
液晶の三状態スイッチング方式が報告された〔A.D.
L.Chandani,T.Hagiwara,Y.S
uzuki etal.,Japan.J.ofApp
l.Phys.,27,(5),L729−L732
(1988)〕。前記「三状態を有する」とは第一の電
極基板と所定の間隙を隔てて配置されている第二の電極
基板の間に強誘電性液晶が挾まれてなる液晶電気光学装
置において、前記第一及び第二の電極基板に電界形成用
の電圧が印加されるよう構成されており、図1Aで示さ
れる三角波として電圧を印加したとき、図1Dのように
前記強誘電性液晶が、無電界時に分子配向が第一の安定
状態(図1Dの2)を有し、かつ、電界印加時に一方の
電界方向に対し分子配向が前記第一の安定状態とは異な
る第二の安定状態(図1Dの1)を有し、さらに他方の
電界方向に対し前記第一及び第二の安定状態とは異なる
第三の分子配向安定状態(図1Dの3)を有することを
意味する。三安定状態を示す液晶相S*(3)を相系列
に有する液晶化合物は、本発明者の出願した特開平1−
316367号、特開平1−316372号、特開平1
−316339号、特開平2−28128号及び市橋等
の特開平1−213390号公報があり、また三安定状
態を利用した液晶電気光学装置としては本出願人は特開
平2−40625号、特開平2−153322号、特開
平2−173724号において新しい提案を行っている
が、本発明の液晶化合物は未知のものである。又、メモ
リー効果の良好な三安定状態を示す液晶についての公開
はまだない。三状態スイッチング方式は、液晶分子配向
において従来の双安定状態とは基本的に異なる三安定状
態を示す液晶相S*(3)が示す駆動電圧に対する明確
なしきい特性とヒステリシス特性を応用するものであ
り、単純マトリックス方式で大画面の動画像表示が実現
できる画期的な駆動方法と考えられる。更に、三安定状
態を示す液晶を使用する表示素子の性能は三安定状態液
晶固有の物性であるヒステリシスの形状に大きく依存す
る。図2に示すような形状のヒステリシスでは0Vで理
想的な暗状態を実現できるが、0VよりV1まで電圧を
上げると、又は0Vより−V1まで電圧を下げると光漏
れが生じる。このようなヒステリシスを持つ三安定状態
を示す液晶は暗状態のメモリー効果が悪いと言える。そ
して、この現象は表示素子のコントラストの低下をもた
らす。それに対し、図3に示すようなヒステリシスでは
0Vで実現した理想的な暗状態が電圧V3又は電圧−V3
まで維持されており、暗状態のメモリー効果が良いと言
える。そして、表示素子のコントラストは良好なものと
なる。しかしながら、現実には、なかなか図3に示すよ
うな理想的なヒステリシスカーブを示す液晶化合物を得
ることはできず、図4のようなヒステリシスカーブを示
し、 バイアス電圧Vb0=(V2+V3)÷2 のときの (C)÷(D)×100 を光漏れ率(%)と表現すると、ほとんどの液晶化合物
は光漏れ率が5〜10%の範囲にあり、0〜5%の範囲
の光漏れ率の液晶化合物を見出すことは大へん困難であ
った。
【0003】
【目的】本発明の目的は、三安定状態を示す液晶相S*
(3)を利用した新しい電気光学素子や液晶ディスプレ
ーなどに応用が期待でき、かつ光漏れ率に優れた新規な
ピリミジン環を含む液晶化合物を提供する点にある。
(3)を利用した新しい電気光学素子や液晶ディスプレ
ーなどに応用が期待でき、かつ光漏れ率に優れた新規な
ピリミジン環を含む液晶化合物を提供する点にある。
【0004】
【構成】本発明は、一般式
【化2】 (式中、Rは炭素数6〜8の直鎖アルキル基、*は不斉
炭素を示す)で示される三安定状態において光漏れ率の
優れた液晶化合物に関する。本発明化合物の製造法の具
体例をつぎに示す。2−(4−n−オクチルオキシフェ
ニル)5−ヒドロキシピリミジン(1)と光学活性4−
(1,1,1−トリフルオロ−2−アルキルオキシカル
ボニル)安息香酸(2)とを縮合させ、本発明の2−
(4−n−オクチルオキシフェニル)−5−ピリミジニ
ル 4−(1,1,1−トリフルオロ−2−アルキルオ
キシカルボニル)安息香酸エステルを得る。
炭素を示す)で示される三安定状態において光漏れ率の
優れた液晶化合物に関する。本発明化合物の製造法の具
体例をつぎに示す。2−(4−n−オクチルオキシフェ
ニル)5−ヒドロキシピリミジン(1)と光学活性4−
(1,1,1−トリフルオロ−2−アルキルオキシカル
ボニル)安息香酸(2)とを縮合させ、本発明の2−
(4−n−オクチルオキシフェニル)−5−ピリミジニ
ル 4−(1,1,1−トリフルオロ−2−アルキルオ
キシカルボニル)安息香酸エステルを得る。
【化3】
【0005】実施例1 2−(4−n−オクチルオキシフェニル)−5−ピリミ
ジニル 4−(1,1,1−トリフルオロ−2−オクチ
ルオキシカルボニル)安息香酸エステルの合成
ジニル 4−(1,1,1−トリフルオロ−2−オクチ
ルオキシカルボニル)安息香酸エステルの合成
【化4】 50mlの丸底フラスコに2−(4−n−オクチルオキ
シフェニル)5−ヒドロキシピリミジン1.2g、光学
活性4−(1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルオ
キシカルボニル)安息香酸1.32g、4−ジメチルア
ミノピリジン0.03gおよびクロロホルム25mlを
入れ撹拌した。この混合物にN,N′−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド0.91gを入れ、室温で一昼夜反応
した。反応終了後、白色不溶物を濾去した。クロロホル
ム層は、希塩酸、水でよく洗浄し、乾燥した後、減圧下
有機溶剤を除去した。得られた粗生成物は、カラムクロ
マトグラフィ及び再結晶により精製し、目的物を1.8
8g得た。 比旋光度〔α〕D20 +33.80°(C:2.00 C
HCl3中) 赤外線吸収スペクトル(KBr法)(cm-1) 2929,2853,1741,1607,1434,1302,1265,1184,1099,1077,
1017,724 ホットステージつき偏光顕微鏡観察による相転移温度
(℃)は次の通りである。
シフェニル)5−ヒドロキシピリミジン1.2g、光学
活性4−(1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルオ
キシカルボニル)安息香酸1.32g、4−ジメチルア
ミノピリジン0.03gおよびクロロホルム25mlを
入れ撹拌した。この混合物にN,N′−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド0.91gを入れ、室温で一昼夜反応
した。反応終了後、白色不溶物を濾去した。クロロホル
ム層は、希塩酸、水でよく洗浄し、乾燥した後、減圧下
有機溶剤を除去した。得られた粗生成物は、カラムクロ
マトグラフィ及び再結晶により精製し、目的物を1.8
8g得た。 比旋光度〔α〕D20 +33.80°(C:2.00 C
HCl3中) 赤外線吸収スペクトル(KBr法)(cm-1) 2929,2853,1741,1607,1434,1302,1265,1184,1099,1077,
1017,724 ホットステージつき偏光顕微鏡観察による相転移温度
(℃)は次の通りである。
【表1】 但し、S*(3)は、光学的三安定状態相を示す。
【0006】実施例2 2−(4−n−オクチルオキシフェニル)−5−ピリミ
ジニル 4−(1,1,1−トリフルオロ−2−デシル
オキシカルボニル)安息香酸エステルの合成
ジニル 4−(1,1,1−トリフルオロ−2−デシル
オキシカルボニル)安息香酸エステルの合成
【化5】 50mlの丸底フラスコに2−(4−n−オクチルオキ
シフェニル)−5−ヒドロキシピリミジン0.8g、光
学活性4−(1,1,1−トリフルオロ−2−デシルオ
キシカルボニル)安息香酸1.0g、4−ジメチルアミ
ノピリジン0.02gおよびジクロロメタン20mlを
入れ撹拌した。この混合物にN,N′−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド0.6gを入れ、室温で一昼夜反応し
た。反応終了後、白色不溶物を濾去した。ジクロロメタ
ン層は、希塩酸、水でよく洗浄し、乾燥した後、減圧下
有機溶剤を除去した。得られた粗生成物は、カラムクロ
マトグラフィ及び再結晶により精製し、目的物を1.1
g得た。 比旋光度〔α〕D20 +34.12°(C:2.01 C
HCl3中) 赤外線吸収スペクトル (KBr法)(cm-1) 2957,2927,2854,1743,1608,1433,1260,1229,1173,1103,
1075,792,722 ホットステージつき偏光顕微鏡観察による相転移温度
(℃)は次の通りである。
シフェニル)−5−ヒドロキシピリミジン0.8g、光
学活性4−(1,1,1−トリフルオロ−2−デシルオ
キシカルボニル)安息香酸1.0g、4−ジメチルアミ
ノピリジン0.02gおよびジクロロメタン20mlを
入れ撹拌した。この混合物にN,N′−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド0.6gを入れ、室温で一昼夜反応し
た。反応終了後、白色不溶物を濾去した。ジクロロメタ
ン層は、希塩酸、水でよく洗浄し、乾燥した後、減圧下
有機溶剤を除去した。得られた粗生成物は、カラムクロ
マトグラフィ及び再結晶により精製し、目的物を1.1
g得た。 比旋光度〔α〕D20 +34.12°(C:2.01 C
HCl3中) 赤外線吸収スペクトル (KBr法)(cm-1) 2957,2927,2854,1743,1608,1433,1260,1229,1173,1103,
1075,792,722 ホットステージつき偏光顕微鏡観察による相転移温度
(℃)は次の通りである。
【表2】 但し、S*(3)は、光学的三安定状態相を示す。
【0007】比較例
【化6】
【表3】
【0008】実施例3 ラビング処理したポリイミド配向膜をITO電極基板上
に有するセル厚1.6μmの液晶セルに、各実施例で得
られた液晶化合物をそれぞれIsotropic相にお
いて充填し、液晶薄膜セルを作成した。作成した液晶セ
ルを2枚の偏光板を直交させたフォトマルチプライヤー
付き偏光顕微鏡に、−50Vの直流電圧印加時の分子長
軸方向と偏光子が重なる状態に配置した。この液晶セル
を0.1〜1.0℃/1分間の温度勾配にてSA相まで
徐冷した。さらに冷却してゆき、S*(3)相をとる温
度範囲において、±50V、1Hzの三角波電圧を印加
した。その結果得られたヒステリシス曲線から次のよう
なしきい値電圧を求めた。 V1:明状態から電圧を減少したとき相対光透過率10
%となる電圧 V2:明状態から電圧を減少したとき相対光透過率90
%となる電圧 V3:暗状態から電圧を増加したとき相対光透過率10
%となる電圧 V4:暗状態から電圧を増加したとき相対光透過率90
%となる電圧 また、しきい値特性とヒステリシスの幅のパラメータと
して次式で示す駆動マージンMを求めた。 駆動マージンM≧2以上のとき適当なしきい値特性とヒ
ステリシスの幅が得られコントラストが良くなる。ま
た、図3のようなヒステリシス曲線において バイアス電圧Vb0=(V2+V3)÷2 での暗状態の相対光透過率〔図4の(C)〕と明状態の
相対光透過率〔図4の(D)〕の比(C)/(D)×1
00を光漏れ率として求めた。なお、TCAは、SAまた
はS*(2)相からS*(3)相へ転移する温度であ
り、Tは測定温度である。これらの結果を次の表に示
す。
に有するセル厚1.6μmの液晶セルに、各実施例で得
られた液晶化合物をそれぞれIsotropic相にお
いて充填し、液晶薄膜セルを作成した。作成した液晶セ
ルを2枚の偏光板を直交させたフォトマルチプライヤー
付き偏光顕微鏡に、−50Vの直流電圧印加時の分子長
軸方向と偏光子が重なる状態に配置した。この液晶セル
を0.1〜1.0℃/1分間の温度勾配にてSA相まで
徐冷した。さらに冷却してゆき、S*(3)相をとる温
度範囲において、±50V、1Hzの三角波電圧を印加
した。その結果得られたヒステリシス曲線から次のよう
なしきい値電圧を求めた。 V1:明状態から電圧を減少したとき相対光透過率10
%となる電圧 V2:明状態から電圧を減少したとき相対光透過率90
%となる電圧 V3:暗状態から電圧を増加したとき相対光透過率10
%となる電圧 V4:暗状態から電圧を増加したとき相対光透過率90
%となる電圧 また、しきい値特性とヒステリシスの幅のパラメータと
して次式で示す駆動マージンMを求めた。 駆動マージンM≧2以上のとき適当なしきい値特性とヒ
ステリシスの幅が得られコントラストが良くなる。ま
た、図3のようなヒステリシス曲線において バイアス電圧Vb0=(V2+V3)÷2 での暗状態の相対光透過率〔図4の(C)〕と明状態の
相対光透過率〔図4の(D)〕の比(C)/(D)×1
00を光漏れ率として求めた。なお、TCAは、SAまた
はS*(2)相からS*(3)相へ転移する温度であ
り、Tは測定温度である。これらの結果を次の表に示
す。
【表4】
【0009】
【考察】光漏れ率についてみると、比較例の化合物に較
べて、実施例1のものは約2倍、実施例2のものは約3
倍であり、駆動マージンも実施例1のものは約2.9
倍、実施例2のものは約3.3倍である。
べて、実施例1のものは約2倍、実施例2のものは約3
倍であり、駆動マージンも実施例1のものは約2.9
倍、実施例2のものは約3.3倍である。
【0010】
【効果】本発明の新規液晶はいずれも安定な三状態を示
し、かつ優れた光漏れ率を示すので、コントラストの優
れた表示デバイスを提供できる。
し、かつ優れた光漏れ率を示すので、コントラストの優
れた表示デバイスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aが印加される三角波を、Bが市販ネマチック
液晶の、Cは二状態液晶の、Dは三状態液晶の、それぞ
れの光学応答特性を示す。
液晶の、Cは二状態液晶の、Dは三状態液晶の、それぞ
れの光学応答特性を示す。
【図2】三状態液晶に関する暗部のメモリー効果の良く
ないヒステリシスを示す。
ないヒステリシスを示す。
【図3】三状態液晶に関する暗部のメモリー効果の良い
理想のヒステリシスを示す。
理想のヒステリシスを示す。
【図4】光漏れ率を説明するためのヒステリシスを示
す。
す。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 義一 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭 和シェル石油株式会社内 (72)発明者 岡部 伸宏 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭 和シェル石油株式会社内 (72)発明者 末永 仁士 兵庫県伊丹市千僧5丁目41番地 帝国化学 産業株式会社伊丹工場内 (72)発明者 長谷川 泰弘 兵庫県伊丹市千僧5丁目41番地 帝国化学 産業株式会社伊丹工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、Rは炭素数6〜8の直鎖アルキル基、*は不斉
炭素を示す)で示される三安定状態において光漏れ率の
優れた液晶化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4072961A JPH05230035A (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 液晶化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4072961A JPH05230035A (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 液晶化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05230035A true JPH05230035A (ja) | 1993-09-07 |
Family
ID=13504490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4072961A Pending JPH05230035A (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 液晶化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05230035A (ja) |
-
1992
- 1992-02-24 JP JP4072961A patent/JPH05230035A/ja active Pending
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