JPH0522773Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は冷凍もしくは冷蔵シヨーケースに関
し、とくにその冷凍サイクルの三相200V用ロー
タリー圧縮機を始動制御する回路に関する。

（従来の技術） 従来、冷凍もしくは冷蔵型のシヨーケースにお
ける三相200V用ロータリー圧縮機の始動制御回
路には、第３図に示すように、ロータリー圧縮機
１に関連して該圧縮機への供給電源を入切する電
磁接触器２、防露ヒータ３ａ用の単相100V回路
および電磁接触器２のコイル２ａを含む回路の開
閉を行なう冷凍機スイツチ３、ロータリー圧縮機
の本体に接触固定してある熱動過電流継電器４、
逆相防止器５および電源が異相で印加された場合
に相の切替えを行なう相切替スイツチ６が含まれ
る。ロータリー圧縮機１は回転方向が一方向に限
られるため、もし逆方向に回転すると吐出と吸入
が逆になり、冷凍サイクル上重大な故障を引き起
こすので付属機器として逆相防止器５が備えられ
る。７は電源である。

作動時、冷凍機スイツチ３を閉じた状態にして
三相200V電源７が正相で印加されれば逆相防止
器５のコイル５ａが励磁されて接点２ｂを閉じ、
電磁接触器のコイル２ａを閉じて該電磁接触器２
の接点を閉じ、ロータリー圧縮機１を作動する。
電源が異相で印加されると逆相防止器のコイル５
ａは励磁されないので電磁接触器２の接点は開の
ままに保たれ、ロータリー圧縮機１は作動しな
い。この場合、単相100Vの防露ヒータ３ａのみ
通電される。従つて、相切替スイツチ６によりＲ
相とＴ相を入替えると正相になるので逆相防止器
５のコイル５ａが励磁され、接点２ｂが閉じ、コ
イル２ａが励磁されて電磁接触器２が閉じるので
圧縮機１が始動する。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のように、従来のロータリー圧縮機の始動
制御回路では冷凍機スイツチ３と相切替スイツチ
６の２つのスイツチを必要としたため組立作業性
も悪く、コストアツプの要因となつており、且つ
操作が面倒であるという問題点があつた。

本考案の目的は上記従来技術の問題点を解消す
ることであつて、それ故、組立作業性および操作
性を改善するため冷凍機スイツチと相切替スイツ
チを一体に構成したロータリー圧縮機の始動制御
回路を含む冷凍冷蔵シヨーケースを提供すること
である。

（問題点を解決するための手段） 本考案による冷凍冷蔵シヨーケースを特徴づけ
る構成は相切替スイツチと冷凍機スイツチを含む
ロータリー圧縮機の始動制御回路において、相切
替スイツチの接片１１，１２と共に冷凍機スイツ
チの接片１３，１４を同時に操作するようにそれ
らのスイツチは一体のスイツチ１０として構成さ
れ且つ冷凍機スイツチの接片はいずれの接点に接
しても回路を閉じるようになつていることであ
る。

（問題点を解決するための手段の作用） この冷凍冷蔵シヨーケースでは、三相200V電
源が正相であればそのままで防露ヒータおよびロ
ータリー圧縮機は作動され、また異相で印加され
ても相切替用の単一のスイツチ１０を操作するの
みでよく、従つて従来のように２つのスイツチを
操作する必要がない。

（実施例） 次に図面を参照のもとに説明する。第１図は本
考案の実施例の要部を示すものであつて、図示の
ように、この冷凍冷蔵シヨーケースに備えられる
三相200V用ロータリー圧縮機１の始動制御回路
においても、電磁接触器２、熱動過電流継電器
４、逆相防止器５および相切替用のスイツチ１０
が備えられる。

本考案における始動制御回路では、相切替用の
スイツチと共に冷凍機スイツチ、即ち防露ヒータ
３ａ用の単相100V回路および電磁接触器のコイ
ル２ａを含む回路の開閉を行なうスイツチが単一
のスイツチ１０として一体に構成されている。従
つて、それらのスイツチの各接片、即ちＲ相とＴ
相の切替え用の接片１１と１２、コイル２ａの励
磁用電源の入切用の接片１３および防露ヒータの
電源入切用の接片１４は同時に操作されるように
なつている。そのため、第１図に示すように、そ
のスイツチ１０は４つの接片を有する４極双投の
スイツチになつている。

さらに、そのスイツチ１０は、防露ヒータ３ａ
および電磁接触器のコイル２ａに関連する接片１
３，１４はそれぞれ対応の接点１３ａ，１３ｂま
たは１４ａ，１４ｂのいずれに接触しても回路を
閉じる、即ち電源に接続するように構成されてい
る。

従つて、第１図に示すように、三相200V電源
が異相で印加された場合には、相切替用のスイツ
チ１０の各接片を図において下方の接点、即ち１
１ｂ，１２ｂ，１３ｂ，１４ｂに接触すればよ
く、それにより電磁接触器のコイル２ａの回路を
閉じ、且つ制御回路に正相で通電され、逆相防止
器５のコイル５ａの励磁により接点２ｂを閉じ、
コイル２ａを励磁した電磁接触器２の接点を閉じ
てロータリー圧縮機１を始動する。また、それと
同時に単相100V電源が入り防露ヒータ３ａに通
電される。

第２図に示すように、電源が正相で印加されれ
ば、スイツチ１０の各接片を上方、即ち接点１１
ａ，１２ａ，１３ａ，１４ａに接触すればよく、
それによりそのまま正相で制御回路に通電され、
電磁接触器コイル２ａの回路を閉じ且つ該コイル
２ａを励磁してロータリー圧縮機１を始動し且つ
防露ヒータ３ａを付勢する。

（考案の効果） 上記のように、本考案によれば、単一のスイツ
チで、従来の冷凍機スイツチの役割と相の切替え
を行なうことができる。従つて、組立作業性を向
上し、コストダウンを可能にすると共に、操作を
容易にし且つ操作ミスも少なくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部たるロータリー圧縮機の
始動制御回路に電源が異相で印加された状態を示
す回路図、第２図は同始動制御回路に電源が正相
で印加された状態を示す回路図、そして第３図は
従来の始動制御回路を示す図である。 図中、１……ロータリー圧縮機、２……電磁接
触器、３ａ……防露ヒータ、５……逆相防止器、
１０……相切替用のスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電源が異相で印加されたときに電磁接触器のコ
   イルを励磁しないで三相200V用ロータリー圧縮
   機を始動しないようになつている逆相防止器と、
   異相の切替えを行なう相切替スイツチと、防露ヒ
   ータ用の単相100V回路および前記電磁接触器の
   コイルを含む回路の開閉を行なう冷凍機スイツチ
   を含む前記圧縮機の始動制御回路を備えた冷凍も
   しくは冷蔵シヨーケースにおいて、前記相切替ス
   イツチの接片と共に前記冷凍機スイツチの接片を
   同時に操作するようにそれらのスイツチは一体に
   構成され、前記冷凍機スイツチの接片はいずれの
   接点に接しても回路を閉じるようになつているこ
   とを特徴とする冷凍冷蔵シヨーケース。