JPH05227618A - 金属閉鎖形スイッチギヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】主回路機器の充電部と対接地電位間や主回路機
器間の耐電圧特性を上げ、各主回路機器の取付間隔を狭
くして、箱体の外形と設置床面積を増やすことなく、上
下多段に収納される真空遮断器を増やすことのできる金
属閉鎖形スイッチギヤを得ること。 【構成】箱体１Ａの中間部に箱体１Ａを前後に気密に仕
切る仕切板５Ａを設け、この仕切板５Ａの前面に真空遮
断器２Ａと操作機構３Ａを上下に４段に上下方向の位置
を千鳥形に取り付ける。仕切板５Ａの後方の母線室７Ａ
に導体４Ａを設け、真空遮断器２Ａと導体４Ａの間に断
路器14を接続する。仕切板５Ａの後側の母線室７Ａに絶
縁ガスを封入する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、とくに絶縁ガスが封入
され、真空遮断器が上下に多段に収納された金属閉鎖形
スイッチギヤに関する。

【０００２】

【従来の技術】真空遮断器が上下に多段に収納された気
中絶縁式の従来の金属閉鎖形スイッチギヤ（以下、単に
スイッチギヤという）の正面図を示す図７（ａ）及びこ
の図７（ａ）の右側面図を示す図７（ｂ）において、外
周が軟鋼板で囲まれた箱体41の前面には、ハンドル46ａ
で開閉される扉46が取り付けられ、箱体41の後面には、
図示しない背面板がねじ止めされている。

【０００３】箱体41の内部には、引出形の高圧の真空遮
断器42を引出自在に搭載した引出ユニット42ａが上下に
３段に取り付けられ、真空遮断器42の後端上側の可動側
主回路端子は、引出ユニット42ａの上段の固定側主回路
端子の前端に断路部49Ａで連結されている。同じく、真
空遮断器42の後端下側の可動側主回路端子は、引出ユニ
ット42ａの下段の逆Ｌ字形の固定側主回路端子の前端に
断路部49Ａと同一品の断路部49Ｂで連結されている。

【０００４】箱体41の天井部下面には、３個のがいし45
が前後方向に等間隔で固定され、これらのがいし45に
は、天井部の下方に、左右に平行に配設された帯板銅板
の横母線43がそれぞれ固定されている。箱体41の後端左
側には、図示しない取付板に取り付けられた図示しない
がいしを介して、縦母線44が３本平行に取り付けられ、
これらの各縦母線44の上端は、帯板銅板で横母線43にそ
れぞれ接続され、各断路部49Ａに連結された固定側主回
路端子の後端は、各縦母線44に接続されている。

【０００５】また、各引出ユニット42ａの右側面には、
巻線形変流器51がそれぞれ縦に取り付けられ、これらの
巻線形変流器51の下部端子は、各引出ユニット42ａの下
側の固定側主回路端子の下端に導体52で接続されてい
る。巻線形変流器51の上部端部は、箱体41の設置床の右
側から立ち上げられたケーブル50の上端に取り付けられ
た詳細省略した圧縮端子に接続されている。ケーブル50
は、箱体41の右側に取り付けられたケーブル支え47で支
持され、箱体41の下端には、各ケーブル50が貫通する零
相変流器48が取り付けられている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
構成されたスイッチギヤにおいては、真空遮断器42や巻
線形変流器51の相互間の取付間隔は、長期に亘る稼働中
に表面に付着又は堆積する塵埃を考慮して広くとらなけ
ればならないので、箱体の外形が大きくなり、設置場所
の床面積が広くなる。さらに、とくに設置環境が悪いと
ころでは、頻繁に上流側の遮断器を切って負荷を停め、
主回路機器の絶縁物の表面の塵埃を取り除かなければな
らないので、保守に手間がかかるだけでなく、負荷の操
業率も低下する。したがって、とくに、都市部での受変
電所に設置されるスイッチギヤにおいては、地価の高騰
で、このような設置面積の広いスイッチギヤでは対応で
きない。

【０００７】そこで、第１，第２及び第３の発明の目的
は、設置面積を増やすことなく、真空遮断器の収納台数
を増やすことのできるガス絶縁式のスイッチギヤを得る
ことである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】第１の発明は、箱体内に
上下多段に真空遮断器が収納され、箱体内の後部に真空
遮断器に接続される縦母線が設けられた金属閉鎖形スイ
ッチギヤにおいて、箱体の中間部に箱体を前方の機器室
と後方の母線室に気密に仕切る隔壁を設け、この隔壁の
前面に真空遮断器と操作機構を上下方向で千鳥形に設
け、母線室に縦母線を設け、母線室の真空遮断器の後部
に真空遮断器と縦母線を接続する断路器を設け、母線室
に絶縁ガスを封入したことを特徴とする。

【０００９】第２の発明は、箱体内に上下多段に真空遮
断器が収納され、箱体内の後部に真空遮断器に接続され
る縦母線が設けられた金属閉鎖形スイッチギヤにおい
て、箱体の後部片側に箱体を母線室と機器室に気密に仕
切る隔壁を設け、この隔壁の機器室側の後方に真空遮断
器を設け、この真空遮断器の前部に操作機構を設け、母
線室に縦母線を設け、母線室の真空遮断器の後部にこの
真空遮断器と縦母線を接続する断路器を設け、母線室に
絶縁ガスを封入したことを特徴とする。

【００１０】第３の発明は、箱体内に上下多段に真空遮
断器が収納され、箱体内の後部に真空遮断器に接続され
る縦母線が設けられた金属閉鎖形スイッチギヤにおい
て、箱体の後部片側に箱体を母線室と機器室に気密に仕
切る隔壁を設け、この隔壁の機器室側の後方に真空遮断
器を設け、この真空遮断器の前部に操作機構を設け、母
線室に縦母線を設け、母線室の真空遮断器の後部にこの
真空遮断器と縦母線を接続する断路器を設け、母線室に
絶縁ガスを封入し上段の真空遮断器のケーブル接続部の
隔壁からの突き出し高さを順に大としたことを特徴とす
る。

【００１１】

【作用】第１，第２，第３のいづれの発明においても、
ケーブルの接続は、箱体の前面から可能となり、各電気
機器も小形化可能となるので、設置床面積を増やすこと
なく箱体内の真空遮断器の収納台数が増えることにな
る。

【００１２】

【実施例】以下、第１の発明のガス絶縁式のスイッチギ
ヤの一実施例を図面を参照して説明する。図１は、第１
の発明のスイッチギヤを示す斜視図、図２は、図１の部
分縦断面拡大詳細図である。

【００１３】図１及び図２において、箱体１Ａは、中間
部の仕切板５Ａの前側の機器室６Ａと後側の母線室７Ａ
で構成され、このうち機器室６Ａの前端には、前面扉１
ａが取り付けられている。

【００１４】仕切板５Ａの上端近くの中央部から左部に
は、図２に示すように円形の穴５ａが左右方向に等間隔
に形成され、これらの各穴５ａの前方には、上下に配設
された後述する真空遮断器２Ａのうち、最上級の真空遮
断器２Ａの後部が各穴５ａの外周前面に取り付けられた
図示しないＯリングを介して気密に取り付けられてい
る。この真空遮断器２Ａの下側には、貫通形の零相変流
器21が、真空遮断器２Ａの下面に垂設された略Ｚ字状の
取付板21ａにそれぞれ取り付けられている。

【００１５】真空遮断器２の真空バルブ16の後部には、
後部端子16ａの前端が接続され、真空バルブ16の前部端
子16ｂは、Ｌ字状の一端が前方に延びて、その前端に
は、前端と下端に円筒状の凹部が形成された接続電極12
Ａが接続され、外周の絶縁層17でケーブル接続部15Ａを
形成している。前部端子16ｂの後部前面には、絶縁操作
ロッド13の後端が貫通し、この絶縁操作ロッド13の前端
は、後述する操作機構に連結される連結部13ａとなって
いる。前部端子16ｂには、ケーブル接続部15Ａの後部
に、あらかじめ貫通形変流器11が挿着されている。これ
らの真空バルブ16，後部端子16ａ，前部端子16ｂ及び貫
通形変流器11と接続電極12Ａは、エポキシ樹脂で注型成
形された絶縁層17で一体となっていて、この絶縁層17の
表面には点線で示す接地層18が施され、接続電極12Ａの
前部の開口部には、詳細省略した盲栓19Ａが着脱自在に
取り付けられている。

【００１６】接続電極12Ａの下端には、ケーブル10の上
端が図示しない接続管を介して接続され、ケーブル10の
上端は、外被に取り付けられた図示しない固定具で接続
電極12Ａの下部の絶縁層17に固定されている。零相変流
器21を貫通したケーブル10の下端は、箱体１Ａの設置面
に設けられた図示しないケーブルピット内に収納され、
図示しない負荷に接続されている。一方、仕切板５Ａの
後部には、後部端子16ａの後部に絶縁軸23が揺動自在に
横に設けられ、この絶縁軸23には、断路器14のブレード
14ａの基端が取り付けられ、図示しない接触部を介して
後部端子16ａの後端と接触している。

【００１７】一方、箱体１Ａの天井板の上面には、特開
昭60−160309号公報で示されるＴ形ブッシング８が下部
を天井板を貫通させて、図示しない平面図では箱体１Ａ
の前方左側から箱体１Ａの後方右側にかけて斜めに等間
隔に取り付けられ、これらのＴ形ブッシング８の下端に
は、箱体１Ａの後部に縦に配設された導体４Ａの上端が
それぞれ接続され、これらの導体４Ａは、箱体１Ａの後
端に取り付けられた図示しない複数のがいしでそれぞれ
固定されている。これらの導体４Ａの前面には、ブルー
ド14ａの後方の位置に、固定接触子14ｂがそれぞれ接触
片を前方に突き出して取り付けられている。

【００１８】仕切板５Ａの上端には、図１において、図
２で示す各穴５ａの右側に、同じく図示しない丸穴がそ
れぞれ形成され、この丸穴の前側には、詳細省略した電
動の操作機構３Ａのうち、最上段の操作機構３Ａがそれ
ぞれ図１に示すように固定されている。この操作機構３
Ａには、前部に図示しない遮断器操作部が、後部に図示
しない断路器操作部がそれぞれ収納されている。このう
ち、遮断器操作部の出力側の図示しないリンクは、上述
した連結部13ａに図示しない絶縁軸を介して連結され、
断路部操作部の出力端は、断路器操作部と真空遮断器２
Ａの後方の仕切板５Ａの裏面に横に取り付けられた絶縁
軸23の右端に傘歯車を介して連結されている。

【００１９】最上段の真空遮断器２Ａの下側には、操作
機構３Ａが取り付けられ、この操作機構３Ａの下方に
は、真空遮断器２Ａが取り付けられ、この下方には操作
機構３Ａが取り付けられている。同様に、最上段の操作
機構３Ａの下側には、真空遮断器２Ａが取り付けられ、
この下方には、操作機構３Ａ，真空遮断器２Ａが順に取
り付けられ、この結果、真空遮断器２Ａと操作機構３Ａ
は、それぞれが千鳥形の４段積となっている。

【００２０】このように構成されたスイッチギヤにおい
ては、組立完了後、母線箱７Ａの内部に例えば、六フッ
化硫黄ガスなどの絶縁ガスが封入され、箱体１Ａに隣接
された図示しない受電用のスイッチギヤの天井部のＴ形
ブッシングから、箱体１Ａの天井上面に取り付けられた
Ｔ形ブッシング８にケーブルが接続されることで、各断
路器14及び各真空遮断器２Ａからケーブル10を経て、図
示しない負荷に電力が供給される。また、出荷試験時や
定期的点検時に耐電圧試験や絶縁抵抗測定を行うときに
は、ケーブル接続部15Ａの前端の盲栓19Ａを外して、試
験用のケーブルを接続する。

【００２１】そして、各真空遮断器２Ａは、外周を絶縁
層17で覆われていて、上下の真空遮断器２Ａの取付間隔
や右側の操作機構３Ａとの取付間隔を狭くすることがで
きるので、箱体１Ａの外形を増やすことなく、狭い床面
積の箱体１Ａで収納する真空遮断器２Ａの搭載段数を増
やすことができる。また、左右に隣接された真空遮断器
２Ａと操作機構３Ａの相互の位置を、上下に取り付けら
れた各組で交互に変えることで、ケーブル10をケーブル
接続部15Ａに接続するときに、上段の真空遮断器へ接続
されるケーブル10が邪魔にならないので、据付現地にお
けるケーブル接続作業が容易になる。

【００２２】なお、上記実施例において、母線箱７Ａの
後方にも機器箱６Ａを対称的に設けて、導体４Ａを共通
の縦母線にしてもよい。その場合には、両面保守形にな
るが、母線箱７Ａを共用とすることで、設置床面積を更
に減らすことができる利点がある。

【００２３】図３は、第１の発明のスイッチギヤの他の
実施例を示す部分縦断面図で、真空遮断器22の前部端子
16ｃの前端がＴ形のケーブル接続部25を形成している。
この場合にも、ケーブル接続部25の上端には、着脱自在
の盲栓19Ｂが取り付けられて、主回路機器の耐電圧値や
絶縁抵抗値を測定するときに、試験用のケーブルの接続
部として使用する。

【００２４】図４は、本発明のスイッチギヤの異なる他
の実施例を示す部分縦断面図で、真空バルブ16の前部端
子16ｄを絶縁層17からわずかに突き出し、この前部端子
16ｄの突出部の周りに形成された円錐台状の絶縁層の前
方から、Ｔ形のブッシング35の片側を挿入して接続した
ものである。この場合には、前面側の盲栓19Ｃを外して
試験用のケーブルを接続する作業が前面からできるの
で、とくに最上段の真空遮断器の試験用ケーブルの接続
が容易となる利点がある。

【００２５】なお、上記実施例では、内部に収納された
遮断器は真空遮断器のときで説明したが、例えば、 6.6
kV級の真空コンタクタでもよい。また、仕切板５は、Ｚ
字状に折り曲げて、操作機構３Ａの取付面を凹ませても
よい。更に、箱体の前面から見た真空遮断器２Ａと操作
機構３Ａの配置は、左右を逆にしてもよい。

【００２６】次に、第２及び第３の発明のガス絶縁式の
スイッチギヤの一実施例を説明する。図５は、第２及び
第３の発明のスイッチギヤを示す斜視図、図６は、図５
の部分縦断面拡大詳細図である。

【００２７】図５及び図６において、箱体１Ｂは、後部
左側の母線箱７Ｂとこの母線箱７Ｂで逆Ｌ字形となる機
器室６Ｂで構成され、このうち機器室６Ｂの前端には、
図示しない前面扉が取り付けられている。

【００２８】母線室７Ｂの右側の仕切板５Ｂには、図６
に示すように円形の穴５ａが前後方向に等間隔に３個形
成され、これらの穴５ａは、図５で示すように上下に配
置され詳細後述する各真空遮断器２Ｂ，２Ｃ，２Ｄ，２
Ｅの各後方に設けられている。この各穴５ａの前方に
は、各穴５ａの外周前面に取り付けられた図示しないＯ
リングを介して真空遮断器２Ｂ，２Ｃ，２Ｄ，２Ｅがそ
れぞれ気密に取り付けられている。これらの真空遮断器
２Ｂ，２Ｃ，２Ｄ，２Ｅの下側には、貫通形の零相変流
器21が仕切板５Ｂの前面に突設された取付板21ｂの前端
にそれぞれ取り付けられている。

【００２９】各真空遮断器の真空バルブ16の上部には、
後部端子16ｅの前端が接続され、真空バルブ16の下部端
子16ｆは前方に延びて、その前端には、上下に円筒状の
凹部が形成された接続電極12Ｂが形成され、外周の絶縁
被覆でケーブル接続部15Ｂとなっている。下部端子16ｆ
の後部下面には、絶縁操作ロッド13の後端が貫通し、こ
の絶縁操作ロッド13の下端は、後述する操作機構に連結
される連結部13ａとなっている。下部端子16ｆには、ケ
ーブル接続部15Ｂの後部に、あらかじめ貫通形変流器11
が挿着されている。これらの真空バルブ16，上部端子16
ｅ，下部端子16ｆ及び貫通形変流器11と接続電極12Ｂ
は、エポキシ樹脂で注型成形された絶縁層17で一体とな
っていて、この絶縁層17の表面には接地層18が施され、
接続電極12Ｂの上部の開口部には、詳細省略した盲栓19
Ｄが着脱自在に取り付けられている。

【００３０】接続電極12Ｂの下端には、ケーブル10の上
端が図示しない接続管を介して接続され、ケーブル10の
上端は、外被に取り付けられた図示しない固定具で接続
電極12Ｂの下部の絶縁層17に固定されている。ケーブル
10の下端は、箱体１Ｂの設置面に形成された図示しない
ケーブルピット内に収納され、図示しない負荷に接続さ
れている。一方、仕切板５Ｂの内側には、上部端子16ｅ
の後部に絶縁軸23が揺動自在に前後方向に設けられ、こ
の絶縁軸23には、断路器14のブレード14ａの基端が取り
付けられ、図示しない接触部を介して上部端子16ｅの後
端と接触している。

【００３１】ここで、上下に等間隔に取り付けられた真
空遮断器２Ｂ，２Ｃ，２Ｄ，２Ｅは、各真空バルブ16の
仕切板５Ｂからの位置は同一であるが、各真空遮断器の
前方に突き出た前端の後述するケーブル接続部15Ｂの突
き出し高さが異なっており、下段になると順に低くなっ
ている。また、後述する操作機構３Ｂ，３Ｃ，３Ｄ，３
Ｅも同様である。さらに、ケーブル接続部15Ｂの前後方
向の位置も、図５で示すように、真空遮断２Ｂ，２Ｄは
後部で、真空遮断器２Ｃ，２Ｅは前方となっている。

【００３２】一方、箱体１Ｂの天井板の上面には、特開
昭60−160309号公報で示されるＴ形ブッシング８が下部
を天井板を貫通させて、前後方向に等間隔に取り付けら
れ、これらのＴ形ブッシング８の下端には、箱体１Ｂの
母線室７Ｂに縦に配設された導体４Ｂの上端がそれぞれ
接続され、これらの導体４Ｂは、箱体１Ｂの後端に取り
付けられた図示しない複数のがいしでそれぞれ固定され
ている。これらの導体４Ｂの右側面には、各ブルード14
ａの左側の位置に、固定接触子14ｂがそれぞれ接触片を
前方に突き出して取り付けられている。

【００３３】各真空遮断器の前面には、詳細省略した電
動の操作機構３Ｂ，３Ｃ，３Ｄ，３Ｅがそれぞれ図５に
示すように固定されている。これらの各操作機構には、
後部に図示しない遮断器操作部が、前部に図示しない断
路器操作部がそれぞれ収納されている。このうち、遮断
器操作部の出力側の図示しないリンクは、上述した連結
部13ａに連結され、断路部操作部の出力端は、断路器操
作部と各真空遮断器の左側の仕切板５Ｂの裏面に横に取
り付けられた絶縁軸23の前端に傘歯車を介して連結され
ている。

【００３４】このように構成されたスイッチギヤにおい
ては、組立完了後、母線箱７Ｂの内部に例えば、六フッ
化硫黄ガスなどの絶縁ガスが封入され、箱体１Ｂに隣接
された図示しない受電用のスイッチギヤの天井部のＴ形
ブッシングから、箱体１Ｂの天井上面に取り付けられた
Ｔ形ブッシング８にケーブルが接続されることで、各断
路器14及び各真空遮断器からケーブル10を経て、図示し
ない負荷に電力が供給される。また、出荷試験時や定期
的点検時に耐電圧試験や絶縁抵抗測定を行うときには、
ケーブル接続部15Ｂの上端の盲栓19Ｄを外して、試験用
のケーブルを接続する。

【００３５】そして、各真空遮断器は、外周を絶縁層17
で覆われていて、上下の各真空遮断器の取付間隔や前側
の各操作機構の取付間隔を狭くすることができるので、
箱体１Ｂの外形を増やすことなく、狭い床面積の箱体で
収納する真空遮断器の搭載段数を増やすことができる。
さらに、上下のケーブル接続部15Ｂの位置を、前後に振
り分けることで、各真空遮断器に接続されるケーブル10
のとくに端末処理が容易となるので、据付現地における
ケーブル10の接続作業が容易となる。

【００３６】なお、上記実施例において、母線箱７Ｂの
左側にも機器箱６Ｂを対称的に連結して、導体４Ｂを共
通の縦母線にしてもよい。その場合には、両面保守形に
なるが、母線室７Ｂを共用とすることで、設置床面積を
更に減らすことができる利点がある。また、各真空バル
ブを、第１の発明で示した図３及び図４に示すように、
横にしてもよく、ケーブル接続部も図３及び図４に示す
ように構成してもよい。

【００３７】なお、上記実施例では、内部に収納された
遮断器は真空遮断器のときで説明したが、第１の発明と
同様に、例えば、 6.6kV級の真空コンタクタでもよい。
また、仕切板５は、Ｚ字状に折り曲げて、操作機構３の
取付面を凹ませてもよい。

【００３８】

【発明の効果】以上、第１の発明によれば、箱体内に上
下多段に真空遮断器が収納され、箱体内の後部に真空遮
断器に接続される縦母線が設けられた金属閉鎖形スイッ
チギヤにおいて、箱体の中間部に箱体を前方の機器室と
後方の母線室に気密に仕切る隔壁を設け、この隔壁の前
面に真空遮断器と操作機構を上下方向で千鳥形に設け、
母線室に縦母線を設け、母線室の真空遮断器の後部に真
空遮断器と縦母線を接続する断路器を設け、母線室に絶
縁ガスを封入することで、ケーブルの接続を箱体の前面
から可能とし、各電気機器も小形化可能としたので、設
置床面積を増やすことなく、箱体内の真空遮断器の収納
台数を増やすことのできる金属閉鎖形スイッチギヤを得
ることができる。

【００３９】また、第２の発明によれば、箱体内に上下
多段に真空遮断器が収納され、箱体内の後部に真空遮断
器に接続される縦母線が設けられた金属閉鎖形スイッチ
ギヤにおいて、箱体の後部片側に箱体を母線室と機器室
に気密に仕切る隔壁を設け、この隔壁の機器室側の後方
に真空遮断器を設け、この真空遮断器の前部に操作機構
を設け、母線室に縦母線を設け、母線室の真空遮断器の
後部にこの真空遮断器と縦母線を接続する断路器を設
け、母線室に絶縁ガスを封入することで、ケーブルの接
続を、箱体の前面から可能とし、各電気機器も小形化可
能としたので設置床面積を増やすことなく、箱体内の真
空遮断器の収納台数を増やすことのできる金属閉鎖形ス
イッチギヤを得ることができる。

【００４０】さらに、第３の発明によれば、箱体内に上
下多段に真空遮断器が収納され、箱体内の後部に真空遮
断器に接続される縦母線が設けられた金属閉鎖形スイッ
チギヤにおいて、箱体の後部片側に箱体を母線室と機器
室に気密に仕切る隔壁を設け、この隔壁の機器室側の後
方に真空遮断器を設け、この真空遮断器の前部に操作機
構を設け、母線室に縦母線を設け、母線室の真空遮断器
の後部にこの真空遮断器と縦母線を接続する断路器を設
け、母線室に絶縁ガスを封入し上段の真空遮断器のケー
ブル接続部の隔壁からの突き出し高さを順に大とするこ
とで、ケーブルの接続を、箱体の前面から可能とし、各
電気機器も小形化可能としたので設置床面積を増やすこ
となく、箱体内の真空遮断器の収納台数を増やすことの
できる金属閉鎖形スイッチギヤを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の発明の金属閉鎖形スイッチギヤの一実施
例を示す斜視図。

【図２】図１の部分縦断面図。

【図３】第１の発明の金属閉鎖形スイッチギヤの他の実
施例を示す部分縦断面図。

【図４】第１の発明の金属閉鎖形スイッチギヤの図３と
異なる他の実施例を示す部分縦断面図。

【図５】第２及び第３の発明の金属閉鎖形スイッチギヤ
の一実施例を示す斜視図。

【図６】図５の部分縦断面図。

【図７】従来の金属閉鎖形スイッチギヤの一例を示す図
で、（ａ）は正面図、（ｂ）は右側面図。

【符号の説明】

１Ａ，１Ｂ…箱体、２Ａ，２Ｂ，２Ｃ，２Ｄ，２Ｅ…真
空遮断器、３Ａ，３Ｂ，３Ｃ，３Ｄ，３Ｅ…操作機構、
４Ａ，４Ｂ…導体、５Ａ，５Ｂ…仕切板、６Ａ，６Ｂ…
機器箱、７Ａ，７Ｂ…母線箱、８…Ｔ形ブッシング、10
…ケーブル、11…巻線形変流器、12Ａ，12Ｂ…接続電
極、14…断路器、15Ａ，15Ｂ…ケーブル接続部、21…零
相変流器。

フロントページの続き (72)発明者 生田 正樹 東京都府中市東芝町１番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 吉田 哲雄 東京都府中市東芝町１番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 白石 正純 東京都府中市東芝町１番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 永田 恭文 東京都港区芝浦一丁目１番１号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱体内に上下多段に真空遮断器が収納さ
   れ、前記箱体内の後部に前記真空遮断器に接続される縦
   母線が設けられた金属閉鎖形スイッチギヤにおいて、前
   記箱体の中間部に前記箱体を前方の機器室と後方の母線
   室に気密に仕切る隔壁を設け、この隔壁の前面に前記真
   空遮断器と操作機構を上下方向で千鳥形に設け、前記母
   線室に前記縦母線を設け、前記母線室の前記真空遮断器
   の後部に前記真空遮断器と前記縦母線を接続する断路器
   を設け、前記母線室に絶縁ガスを封入したことを特徴と
   する金属閉鎖形スイッチギヤ。
2. 【請求項２】 箱体内に上下多段に真空遮断器が収納さ
   れ、前記箱体内の後部に前記真空遮断器に接続される縦
   母線が設けられた金属閉鎖形スイッチギヤにおいて、前
   記箱体の後部片側に前記箱体を母線室と機器室に気密に
   仕切る隔壁を設け、この隔壁の前記機器室側の後方に前
   記真空遮断器を設け、この真空遮断器の前部に操作機構
   を設け、前記母線室に前記縦母線を設け、前記母線室の
   前記真空遮断器の後部にこの真空遮断器と前記縦母線を
   接続する断路器を設け、前記母線室に絶縁ガスを封入し
   たことを特徴とする金属閉鎖形スイッチギヤ。
3. 【請求項３】 上段の真空遮断器のケーブル接続部の隔
   壁からの突き出し高さを順に大としたことを特徴とする
   請求項１記載の金属閉鎖形スイッチギヤ。