JPH0522500Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はベルト式、キヤタピラ（登録商標）
式、ローラ式、円盤式若しくは振動式などのコン
ベヤーによつて順次搬送されてくる被搬送物を任
意にそのままコンベヤー上を搬送させるか或いは
コンベヤー外に進路を変更させるときに利用され
るものである。

〔従来技術とその問題点〕

従来この種の進路変更手段としては第５図にみ
られるように、搬送方向に対し直角方向にスイン
グする板、第６図のように等角間隔に搬送方向と
平行な板をもつ回転板によつてコンベヤーによつ
て送られてくる被搬送物の側面を叩打するように
して、コンベヤー外に進路を変更する装置を本件
出願人会社は先に開発した。

このような先行技術のものも、進路を変更させ
る効果は充分であるが、被搬送物が農作物や、果
実など叩打すると傷がつきやすいものや、脆弱物
においては、この叩打時の衝撃により破損乃至損
傷するおそれがある。またタイミングが正確でな
いと、進路変更が不能になつたり、案内板の角で
被搬送物を損傷して終うおそれがあり、制御装置
の精度を高くする必要がある。

〔解決しようとする問題点〕

この考案は被搬送物をコンベヤーの進行方向に
搬送させるか、変更させるかの操作が回転軸の回
動で順次できることと、被搬送物を叩打して進路
を変更せず、搬送される力を利用して、ゆつくり
と進路を変更し、被搬送物の損傷や、ミス選別が
起らないようにすることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案はコンベヤーによつて搬送される被搬
送物を搬送路の途中において、選択的に搬送路外
に進路を変更させる装置において、 前記搬送路の途中であり、被搬送物が通過でき
るに充分な高さを隔てた上位位置にその軸線が搬
送方向に平行な回動軸が設けてあり、この回動軸
にはこの軸線に対しほゞ30°乃至60°好ましくは45°
のリード角を有し、外周が前記搬送路面に極く接
近し傾斜した進路変更案内板が半径方向に一枚又
は等角間隔位置に設けてあり、前記回動軸の停止
位置は、搬送路位置に進路変更案内板が一致する
位置と、進路変更案内板が搬送路上を搬送される
被搬送物の進行を阻げない位置としてあり、それ
ぞれ前記搬送路上を搬送されて来る被搬送物が到
来直前の信号により、前記回転軸は一時に前記進
路変更案内板の数の２倍数で360°を除した角度ず
つ回動して停止するものであることを特徴とする
搬送物進路変更装置とする。

〔実施例〕

次にこの考案の代表的な実施例を説明する。

実施例 １ １０はコンベヤーであり通常は無端ベルトコン
ベヤーであるが、キヤタピラ（登録商標）式の無
端コンベヤー又は振動式コンベヤー、ローラ式コ
ンベヤーであつても、この考案としては同じであ
る。

１１はこのコンベヤー１０の途中に設けられた
進路変更装置支持台であり、前記コンベヤー１０
を跨架して設けてあり、これとコンベヤー１０の
搬送路１２面との間は被搬送物Ａが通過するに必
要にして充分な寸法としてある。１３はこの支持
台１１上に軸架された回転軸であり、コンベヤー
１０の進行方向でかつ、前記搬送路１２の幅の中
央線Ｏ上に位置させてあり、モータ１４によつて
図示の実施例においては90°ずつ一時に回転する
ように設けてある。

このモータ１４は、図示の例においてはモータ
１４の回転軸１５に十字型の強磁性体１６を固着
し、これを近接スイツチ１７によつて検出してモ
ータ１４が90°ずつ正確にステツプ回動機能のあ
るものを使用した。

前記の回転軸１３には180°の位相を異にして同
一方向に30°乃至60°好ましくは45°リード角を有す
る進路変更案内板１８が２枚半径方向に突出して
設けてあり、これらの案内板１８の外端は前記コ
ンベヤー１０の搬送路１２に極く接近して通過で
きる寸法で、回転軸１３の停止位置は、進路変更
案内板１８が丁度搬送路１２位置と一致する位置
と、搬送路１２を通過する被搬送物Ａの邪魔にな
らない位置としてあり（第２図、第３図参照）、
その形状は扇型を呈している。

実施例 ２ 回転軸１３は一回に180°ずつ回動するように設
けてあり、進路変更案内板１８は唯一枚のみ設け
てある。

実施例 ３ 回転軸１３は実施例１と同様に一時に90°回動
するが、選択的に可逆回転できるものであつて進
路変更案内板１８は相互にリード角が反対のもの
が一枚ずつ設けてあり、何れかを搬送路１２に合
致させることによつて、進路変更が搬送路１２の
右又は左側に選択的にできるようにしてある（第
４図参照）。

〔考案の作用〕

この考案のものにおいて、回転軸１３を平常状
態において第２図に示す状態、即ち、進路変更案
内板１８がコンベヤー１０によつて搬送される被
搬送物Ａの邪魔にならない位置としておき、コン
ベヤー１０外に進路を変更したい被搬送物が前記
進路変更案内板１８位置に到来する直前に図示の
例においては90°矢印方向に回動させ、進路変更
案内板１８を丁度搬送路１２のところに位置させ
る（第３図参照）。このようにして被搬送物Ａが
進路変更案内板１８に当たり、このリード角によ
つて側方に押圧されて、遂にはコンベヤー１０外
に進路が変更される。その後直進させたい被搬送
物がくるときに回転軸１３は更に90°回転される。
このように進路を変更させるべき被搬送物Ａが到
来するときは前記進路変更案内板１８をコンベヤ
ー１０の位置とし、他のときは90°転位させる。
この動作は外部信号によつて作動及び停止するモ
ータ１４によつて行う。回動軸１３が一時に180°
回転するので進路変更案内板１８が一個のもの実
施例のものにおいても同様の作用を為す。実施例
３のものにおいては、コンベヤー１０の進行方向
の何れの側に進路を変更させるかその目的に応じ
て回転軸１３を可逆回転モータ１４ａによつて正
又は逆に90°回転させて行う点が他の実施例と異
なる。

〔考案の効果〕

上述のように構成し作用をなすこの考案のもの
においては、被搬送物Ａが進路変更案内板１８の
位置に到達する直前に、前記進路変更案内板１８
が原則的に作動し、コンベヤー１０上に移動する
からコンベヤー１０上の被搬送物Ａは全く叩打さ
れることなく、進路変更案内板１８に沿つて進路
が変更され、被搬送物Ａを損傷させるおそれが著
しく減殺される。

また仮に進路変更案内板１８で被搬送物Ａを叩
打して、被搬送物Ａをコンベヤー１０上より排除
するとしても、前記案内板１８はリード角を有す
るから叩打力は減殺される。

従つて農作物、果実その他脆弱物の選別に適す
る。

また前記進路変更案内板１８は、被搬送物Ａが
丁度到達したときは勿論それ以前であつても先行
する被搬送物Ａがない限り、早く作動させておい
てもよく、回転軸１３の作動許容時間が大きくと
れ、その回動速度を低下させることも可能となり
被搬送物Ａに対する衝撃力を更に低減できるし、
連続して同種のものが到来するときは前記進路変
更案内板１８を回動させる必要はなく制御機器の
作動精度もそれ程高く保持しなくともよく、全体
としてコストの低減となり、実用性の高い装置と
なる。

〔実施例個有の効果〕

実施例１，２のものにおいてはモータ１４は順
次同一方向に同一回転角回動させればよく、制御
装置の方式が簡単である。

実施例３のものにおいては、搬送路１２の左右
へ被搬送物の進路を変更させることが一台の装置
で行える。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係るものを示すものであつ
て、第１図は代表的な実施例の斜視図である。第
２図は被搬送物通過時の正面図、第３図は被搬送
物進路変更時の正面図、第４図は実施例３の側面
図、第５図、第６図はそれぞれ先行技術の正面図
である。 図中の主な符号、１０……コンベヤー、１２…
…直進搬送路、１３……回転軸、１４……モー
タ、１８……進路変更案内板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ コンベヤーによつて搬送される被搬送物を搬
   送路の途中において、選択的に搬送路外に進路
   を変更させる装置において、 前記搬送路の途中であり、被搬送物が通過で
   きるに充分な高さを隔てた上位位置にその軸線
   が搬送方向に平行な回動軸が設けてあり、この
   回動軸にはこの軸線に対しほゞ30°乃至60°好ま
   しくは45°のリード角を有し、外周が前記搬送
   路面に極く接近し傾斜した進路変更案内板が半
   径方向に一枚又は等角間隔位置に設けてあり、
   前記回動軸の停止位置は、搬送路位置に進路変
   更案内板が一致する位置と、進路変更案内板が
   搬送路上を搬送される被搬送物の進行を阻げな
   い位置としてあり、それぞれ前記搬送路上を搬
   送されて来る被搬送物が到来直前の信号によ
   り、前記回転軸は一時に前記進路変更案内板の
   数の２倍数で360°を除した角度づつ回動して停
   止するものであることを特徴とする搬送物進路
   変更装置。 ２ 前記回転軸は1/4回転ずつ一回に作動し、進
   路変更案内板は180°位相の異なるところに２枚
   取付けてあることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の搬送物進路変更装置。 ３ 前記回転軸は1/2回転ずつ一回に作動し、進
   路変更案内板は唯一個設けてあることを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の搬送
   物進路変更装置。