JPH05223728A - 鋼板の表面疵検査装置 - Google Patents
鋼板の表面疵検査装置Info
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- JPH05223728A JPH05223728A JP6141492A JP6141492A JPH05223728A JP H05223728 A JPH05223728 A JP H05223728A JP 6141492 A JP6141492 A JP 6141492A JP 6141492 A JP6141492 A JP 6141492A JP H05223728 A JPH05223728 A JP H05223728A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋼板表面の一次加工後に顕在化する微小表面
凹凸欠陥を、引張り歪を付与することによって正確に判
定する。 【構成】 鋼板の一次加工後に発生する表面疵の有無と
欠陥の有害度判定のため、鋼板の特定方向に所定量の歪
を付与する鋼板の表面疵検査装置において、検査鋼板１
１の長手方向端を拘束する複数のチャッキング装置８、
１０を有し、検査鋼板１１の長手方向へ移動自在の一対
のスラストテンション機構と、昇降可能な検査鋼板載置
部を有し、検査鋼板の長手方向へ移動可能なサイドテン
ション台車１２と、該サイドテンション台車１２に設け
た検査鋼板１１の幅方向へ移動可能で、検査鋼板の幅方
向端部を拘束するチャッキング装置を有するサイドテン
ション機構からなる。 【効果】 大径ロールの周長さに相当する長さの大板の
引張り皺を防止して一次加工後の表面疵を容易に検出で
き、検査鋼板の品質評価を正当に実施でき、品質不良品
のユーザーへの流出を防止できる。
凹凸欠陥を、引張り歪を付与することによって正確に判
定する。 【構成】 鋼板の一次加工後に発生する表面疵の有無と
欠陥の有害度判定のため、鋼板の特定方向に所定量の歪
を付与する鋼板の表面疵検査装置において、検査鋼板１
１の長手方向端を拘束する複数のチャッキング装置８、
１０を有し、検査鋼板１１の長手方向へ移動自在の一対
のスラストテンション機構と、昇降可能な検査鋼板載置
部を有し、検査鋼板の長手方向へ移動可能なサイドテン
ション台車１２と、該サイドテンション台車１２に設け
た検査鋼板１１の幅方向へ移動可能で、検査鋼板の幅方
向端部を拘束するチャッキング装置を有するサイドテン
ション機構からなる。 【効果】 大径ロールの周長さに相当する長さの大板の
引張り皺を防止して一次加工後の表面疵を容易に検出で
き、検査鋼板の品質評価を正当に実施でき、品質不良品
のユーザーへの流出を防止できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、冷延鋼板あるいはめ
っき鋼板のような薄鋼板の一次加工後に発生する表面の
凹凸欠陥等の表面疵の有無、および有害度を評価するた
めの表面疵検査装置に関する。
っき鋼板のような薄鋼板の一次加工後に発生する表面の
凹凸欠陥等の表面疵の有無、および有害度を評価するた
めの表面疵検査装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、自動車用の外装材としては、冷延
鋼板や亜鉛めっき鋼板のような表面処理鋼板の需要が増
大している。これらの薄鋼板は、その製造過程におい
て、例えばロール押込み疵、ドロス欠陥のような微小な
表面凹凸欠陥が発生する。そして薄鋼板の微小な表面凹
凸欠陥は、ユーザーでのプレス成形加工等の一次加工時
にプレス欠陥として顕在化し、品質不良を大量に発生さ
せる。このため、特に自動車用外装材として使用される
薄鋼板においては、その用途上、素材薄鋼板に、よりシ
ビアーな表面品質が要求されることとなる。
鋼板や亜鉛めっき鋼板のような表面処理鋼板の需要が増
大している。これらの薄鋼板は、その製造過程におい
て、例えばロール押込み疵、ドロス欠陥のような微小な
表面凹凸欠陥が発生する。そして薄鋼板の微小な表面凹
凸欠陥は、ユーザーでのプレス成形加工等の一次加工時
にプレス欠陥として顕在化し、品質不良を大量に発生さ
せる。このため、特に自動車用外装材として使用される
薄鋼板においては、その用途上、素材薄鋼板に、よりシ
ビアーな表面品質が要求されることとなる。
【０００３】したがって、これらの薄鋼板の素材供給メ
ーカーにおいては、出荷前の表面疵検査を強化して表面
欠陥を有する薄鋼板の流出防止を図っている現状であ
る。薄鋼板供給メーカーにおける出荷前の表面疵検査方
法としては、検査者が目視で検査するか、あるいはレー
ザービーム等のコヒーレントな光で薄鋼板の表面を走査
し、その反射光を受光器で受光し、その受光レベルから
表面欠陥の有無を判定する方法等種々の方法が提案され
ている。しかしながら、検査者が目視で検査する方法
は、個人差によって検査精度のバラツキが大きく、しか
も高精度の検査を行うには熟練と多くの時間を要するた
め、検査能率が非常に低いという欠点がある。また、レ
ーザービーム等で薄鋼板の表面を走査し、その反射光を
受光器で受光し、その受光レベルから表面欠陥の有無を
判定する方法は、単に光の反射光の強弱によって判断す
るため、光の強弱が吸収または乱反射、鏡面反射によっ
て生じたものか判断するのが極めて困難で、乱反射を生
じ難い凹凸等の欠陥を高精度で検出することが困難であ
る。
ーカーにおいては、出荷前の表面疵検査を強化して表面
欠陥を有する薄鋼板の流出防止を図っている現状であ
る。薄鋼板供給メーカーにおける出荷前の表面疵検査方
法としては、検査者が目視で検査するか、あるいはレー
ザービーム等のコヒーレントな光で薄鋼板の表面を走査
し、その反射光を受光器で受光し、その受光レベルから
表面欠陥の有無を判定する方法等種々の方法が提案され
ている。しかしながら、検査者が目視で検査する方法
は、個人差によって検査精度のバラツキが大きく、しか
も高精度の検査を行うには熟練と多くの時間を要するた
め、検査能率が非常に低いという欠点がある。また、レ
ーザービーム等で薄鋼板の表面を走査し、その反射光を
受光器で受光し、その受光レベルから表面欠陥の有無を
判定する方法は、単に光の反射光の強弱によって判断す
るため、光の強弱が吸収または乱反射、鏡面反射によっ
て生じたものか判断するのが極めて困難で、乱反射を生
じ難い凹凸等の欠陥を高精度で検出することが困難であ
る。
【０００４】また、鋼板の表面に塗膜厚の相違により色
調の濃淡が生じる塗料を塗膜表面がほぼ平坦になるよう
に塗装して、生じた塗膜の色調の濃淡により鋼板に存在
する凹凸部を検出する方法（特開昭５５−１４２２４３
号公報）が提案されている。さらに、一次加工後に顕在
化する微小な凹凸欠陥の評価方法としては、プレス成形
試験法や短板での引張試験法が採用されている。これら
の方法は、いずれも試験片の一方向、あるいはＸ−Ｙ方
向に所定量の引張り歪を与えることにより、鋼板表面の
微小な凹凸欠陥の存在が明瞭となり、その有害度の判定
が容易となることを利用したものである。
調の濃淡が生じる塗料を塗膜表面がほぼ平坦になるよう
に塗装して、生じた塗膜の色調の濃淡により鋼板に存在
する凹凸部を検出する方法（特開昭５５−１４２２４３
号公報）が提案されている。さらに、一次加工後に顕在
化する微小な凹凸欠陥の評価方法としては、プレス成形
試験法や短板での引張試験法が採用されている。これら
の方法は、いずれも試験片の一方向、あるいはＸ−Ｙ方
向に所定量の引張り歪を与えることにより、鋼板表面の
微小な凹凸欠陥の存在が明瞭となり、その有害度の判定
が容易となることを利用したものである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭５５−１４
２２４３号公報に開示の方法は、鋼板の表面に塗膜厚の
相違により色調の濃淡が生じる塗料を塗膜表面がほぼ平
坦になるように塗装して、生じた塗膜の濃淡により凹凸
欠陥を判定するため、凹凸欠陥の検出が容易となるが、
目視検査や計測計器検査をなくすることができない。ま
た、プレス成形試験法や短板での引張試験法は、試験装
置の制約によって試験材の寸法が限定され、その評価面
積が限定される。このため、例えば大径ロールで発生し
たロール押込み疵の評価を行う場合は、本来なら該ロー
ルの周長さ×板巾に相当する面積に亘って検査するのが
望ましいが、前記した寸法制約から部分評価を行わざる
を得ないのが実態である。このため、プレス成形試験法
や短板での引張試験法は、試験材の採取場所の選定が非
常に難しく、時としてその評価を誤るケースが生じてい
た。また、引張試験のような一方向の引張り歪を与える
場合においては、時としてサイドテンション機構がない
ため、局部歪による皺を生じたり、プレス成形試験法の
ような型成形の場合は、塵埃、糸屑のような異物混入に
よって疑似欠陥が発生する場合がしばしば生じていた。
２２４３号公報に開示の方法は、鋼板の表面に塗膜厚の
相違により色調の濃淡が生じる塗料を塗膜表面がほぼ平
坦になるように塗装して、生じた塗膜の濃淡により凹凸
欠陥を判定するため、凹凸欠陥の検出が容易となるが、
目視検査や計測計器検査をなくすることができない。ま
た、プレス成形試験法や短板での引張試験法は、試験装
置の制約によって試験材の寸法が限定され、その評価面
積が限定される。このため、例えば大径ロールで発生し
たロール押込み疵の評価を行う場合は、本来なら該ロー
ルの周長さ×板巾に相当する面積に亘って検査するのが
望ましいが、前記した寸法制約から部分評価を行わざる
を得ないのが実態である。このため、プレス成形試験法
や短板での引張試験法は、試験材の採取場所の選定が非
常に難しく、時としてその評価を誤るケースが生じてい
た。また、引張試験のような一方向の引張り歪を与える
場合においては、時としてサイドテンション機構がない
ため、局部歪による皺を生じたり、プレス成形試験法の
ような型成形の場合は、塵埃、糸屑のような異物混入に
よって疑似欠陥が発生する場合がしばしば生じていた。
【０００６】この発明の目的は、前記従来技術における
薄鋼板の表面凹凸疵検査における欠点を解消し、一次加
工、例えばユーザーにおけるプレス加工後に顕在化する
微小表面凹凸欠陥を、正確に判定できる大板用表面疵検
査装置を提供することにある。
薄鋼板の表面凹凸疵検査における欠点を解消し、一次加
工、例えばユーザーにおけるプレス加工後に顕在化する
微小表面凹凸欠陥を、正確に判定できる大板用表面疵検
査装置を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、前記冷
延鋼板やめっき鋼板の製造工程における最大ロール径の
周長さに相当する長さおよび最大鋼板幅の試験板の引張
試験を実施できれば、製品評価面積の部分評価による誤
判定を防止できること、また、その場合の引張試験機と
しては、引張り歪を付与時に発生する引張り皺の発生を
防止すべく、適正なサイドテンションを付加し、かつ、
サイドテンション部での鋼板の拘束による鋼板変形を最
小限とすることにより、評価面積の拡大を図ることがで
きるとの結論に至り、この発明に到達した。
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、前記冷
延鋼板やめっき鋼板の製造工程における最大ロール径の
周長さに相当する長さおよび最大鋼板幅の試験板の引張
試験を実施できれば、製品評価面積の部分評価による誤
判定を防止できること、また、その場合の引張試験機と
しては、引張り歪を付与時に発生する引張り皺の発生を
防止すべく、適正なサイドテンションを付加し、かつ、
サイドテンション部での鋼板の拘束による鋼板変形を最
小限とすることにより、評価面積の拡大を図ることがで
きるとの結論に至り、この発明に到達した。
【０００８】すなわちこの発明は、鋼板の一次加工後に
発生する表面疵の有無および欠陥の有害度判定のため、
鋼板の特定方向に所定量の歪を付与する鋼板の表面疵検
査装置において、検査鋼板の長手方向端を拘束する複数
のチャッキング装置を有し、検査鋼板の長手方向へ移動
自在の一対のスラストテンション台車と、昇降可能な検
査鋼板載置部を有し、検査鋼板の長手方向へ移動可能な
複数のサイドテンション台車と、該各サイドテンション
台車に設けた検査鋼板の幅方向へ移動可能で、検査鋼板
の幅方向端を拘束するチャッキング装置を有するサイド
テンション機構とからなる鋼板の表面疵検査装置であ
る。
発生する表面疵の有無および欠陥の有害度判定のため、
鋼板の特定方向に所定量の歪を付与する鋼板の表面疵検
査装置において、検査鋼板の長手方向端を拘束する複数
のチャッキング装置を有し、検査鋼板の長手方向へ移動
自在の一対のスラストテンション台車と、昇降可能な検
査鋼板載置部を有し、検査鋼板の長手方向へ移動可能な
複数のサイドテンション台車と、該各サイドテンション
台車に設けた検査鋼板の幅方向へ移動可能で、検査鋼板
の幅方向端を拘束するチャッキング装置を有するサイド
テンション機構とからなる鋼板の表面疵検査装置であ
る。
【０００９】
【作用】この発明の鋼板の表面疵検査装置は、検査鋼板
の長手方向へ移動可能な複数のサイドテンション台車が
昇降可能な検査鋼板載置部を有するから、検査鋼板を検
査鋼板載置部に載せたのち、検査鋼板をスラストテンシ
ョン台車の複数のチャッキング装置と水平な位置まで上
昇させることができ、スラストテンション台車を検査鋼
板の長手方向に移動させれば、検査鋼板の長手方向端部
を均等なチャッキング力により拘束することができる。
また、複数のサイドテンション台車を検査鋼板の長手方
向へ移動可能に設けたから、複数のサイドテンション台
車を各々均等な位置に配置して固定したのち、サイドテ
ンション台車のチャッキング装置を板幅方向に移動さ
せ、端部をチャッキング装置で均等なチャッキング力で
拘束することができる。しかるのち、スラストテンショ
ン台車を各々反対方向に移動させれば、検査鋼板に目的
とする引張り歪を付与することができる。
の長手方向へ移動可能な複数のサイドテンション台車が
昇降可能な検査鋼板載置部を有するから、検査鋼板を検
査鋼板載置部に載せたのち、検査鋼板をスラストテンシ
ョン台車の複数のチャッキング装置と水平な位置まで上
昇させることができ、スラストテンション台車を検査鋼
板の長手方向に移動させれば、検査鋼板の長手方向端部
を均等なチャッキング力により拘束することができる。
また、複数のサイドテンション台車を検査鋼板の長手方
向へ移動可能に設けたから、複数のサイドテンション台
車を各々均等な位置に配置して固定したのち、サイドテ
ンション台車のチャッキング装置を板幅方向に移動さ
せ、端部をチャッキング装置で均等なチャッキング力で
拘束することができる。しかるのち、スラストテンショ
ン台車を各々反対方向に移動させれば、検査鋼板に目的
とする引張り歪を付与することができる。
【００１０】この場合、サイドテンション台車は、初期
設定位置で固定されているため、スラストテンション台
車による検査鋼板長手方向への引張り歪の付与よって必
然的に一定量の歪を与えられることになる。そのため、
検査鋼板幅方向端部の板拘束部は、若干の変形を生じる
こととなるが、チャッキング装置として比較的小面積の
押え板を採用すれば、その変形面積を極僅かとすること
ができ、評価面積の拡大を図ることができる。また、サ
イドテンション台車は、鋼板長手方向に移動可能で、し
かも鋼板載置部が昇降可能で、さらにサイドテンション
台車が鋼板幅方向に移動可能であるから、その使用選択
が可能となり、短い鋼板から最大ロール径の周長さに相
当する長さと幅の大きい鋼板まで、自在に表面疵の検査
を実施することができる。
設定位置で固定されているため、スラストテンション台
車による検査鋼板長手方向への引張り歪の付与よって必
然的に一定量の歪を与えられることになる。そのため、
検査鋼板幅方向端部の板拘束部は、若干の変形を生じる
こととなるが、チャッキング装置として比較的小面積の
押え板を採用すれば、その変形面積を極僅かとすること
ができ、評価面積の拡大を図ることができる。また、サ
イドテンション台車は、鋼板長手方向に移動可能で、し
かも鋼板載置部が昇降可能で、さらにサイドテンション
台車が鋼板幅方向に移動可能であるから、その使用選択
が可能となり、短い鋼板から最大ロール径の周長さに相
当する長さと幅の大きい鋼板まで、自在に表面疵の検査
を実施することができる。
【００１１】
【実施例】以下にこの発明の鋼板の表面疵検査装置の詳
細を実施の一例を示す図１および図２に基いて説明す
る。図１は表面疵検査装置の全体側面図、図２は表面疵
検査装置のサイドテンション台車の構成図である。図１
および図２において、１は主基台、２、３は主基台１上
に固定した支持フレームで、コの字型のスラストテンシ
ョン台車４、５を油圧シリンダー６、スクリュージャッ
キ７を介して前後進自在に支持している。各スラストテ
ンション台車４、５は、それぞれ複数の固定チャック爪
８と油圧シリンダー９により昇降する昇降チャック爪１
０を有し、試験鋼板１１の長手方向端部を均等なチャッ
ク力によって拘束できるよう構成されている。１２、１
３はサイドテンション台車で、押え板開閉用油圧シリン
ダー１４によって開閉する検査鋼板１１の板幅方向端部
を拘束する押え板１５、１６を有し、該サイドテンショ
ン台車１２、１３は、電動モータ１７により中心部を境
に互いに逆ネジのスクリュー軸１８を回転させれば、板
幅方向にリニアガイド１９、２０を介して開閉移動可能
に構成されている。
細を実施の一例を示す図１および図２に基いて説明す
る。図１は表面疵検査装置の全体側面図、図２は表面疵
検査装置のサイドテンション台車の構成図である。図１
および図２において、１は主基台、２、３は主基台１上
に固定した支持フレームで、コの字型のスラストテンシ
ョン台車４、５を油圧シリンダー６、スクリュージャッ
キ７を介して前後進自在に支持している。各スラストテ
ンション台車４、５は、それぞれ複数の固定チャック爪
８と油圧シリンダー９により昇降する昇降チャック爪１
０を有し、試験鋼板１１の長手方向端部を均等なチャッ
ク力によって拘束できるよう構成されている。１２、１
３はサイドテンション台車で、押え板開閉用油圧シリン
ダー１４によって開閉する検査鋼板１１の板幅方向端部
を拘束する押え板１５、１６を有し、該サイドテンショ
ン台車１２、１３は、電動モータ１７により中心部を境
に互いに逆ネジのスクリュー軸１８を回転させれば、板
幅方向にリニアガイド１９、２０を介して開閉移動可能
に構成されている。
【００１２】２１は検査鋼板１１の載置台で、油圧シリ
ンダー２２を駆動すれば、ガイドロッド２３を介して昇
降可能に構成され、サイドテンション台車１２、１３と
共に同一のベース２４上に設置されて一体構造となって
いる。ベース２４は駆動モータ２５によりスプロケット
２６、２７、チェーン２８を介して回転する駆動軸２９
に取付けたピニオン３０と噛合う主基台１に設けたラッ
ク３１に沿って、リニアガイド３２、３３により検査鋼
板１１の長手方向に移動可能に構成されている。なお、
３４は駆動軸２９の軸受、３５はリニアガイド２０のス
トッパーである。
ンダー２２を駆動すれば、ガイドロッド２３を介して昇
降可能に構成され、サイドテンション台車１２、１３と
共に同一のベース２４上に設置されて一体構造となって
いる。ベース２４は駆動モータ２５によりスプロケット
２６、２７、チェーン２８を介して回転する駆動軸２９
に取付けたピニオン３０と噛合う主基台１に設けたラッ
ク３１に沿って、リニアガイド３２、３３により検査鋼
板１１の長手方向に移動可能に構成されている。なお、
３４は駆動軸２９の軸受、３５はリニアガイド２０のス
トッパーである。
【００１３】上記のとおり構成したから、検査鋼板１１
に所定の引張り歪を付与する場合は、図示しない搬送装
置によって大板の検査鋼板１１を載置台２１上に載置す
るに先立ち、複数のベース２４上に一体に設置されたサ
イドテンション台車１２、１３を検査鋼板１１の長手方
向に均等に配置したのち、載置台２１上に検査鋼板１１
を載置する。ついでスラストテンション台車４、５を前
進させて油圧シリンダー９を作動して昇降チャック爪１
０と固定チャック爪８間で検査鋼板１１の長手方向端部
を均等にチャッキングさせる。さらに電動モータ１７を
駆動してスクリュー軸１８を回転させてサイドテンショ
ン台車１２、１３を前進させ、油圧シリンダー１４を作
動して検査鋼板１１の板幅方向端部を押え板１５、１６
で拘束する。しかるのち、油圧シリンダー６およびスク
リュー軸７を起動してスラストテンション台車４、５を
後退させ、例えば３％程度の引張り歪を検査鋼板１１に
付与する。このとき、サイドテンション台車１２、１３
は、初期設定位置にて固定されているため、スラストテ
ンション台車４、５による検査鋼板１１への引張り歪の
付与によって一定量の歪を受け、検査鋼板１１端部が変
形して評価面積の減少を生じることとなるが、検査鋼板
１１の板幅方向端部を小面積の押え板１５、１６で拘束
することとしたから、検査鋼板１１の拘束部の変形面積
を最小限にすることができると共に、複数のサイドテン
ション台車１２、１３を検査鋼板１１の長手方向に均等
に配置したから、検査鋼板１１の板幅方向にサイドテン
ションが付与され、検査面への皺の発生を防止すること
ができる。
に所定の引張り歪を付与する場合は、図示しない搬送装
置によって大板の検査鋼板１１を載置台２１上に載置す
るに先立ち、複数のベース２４上に一体に設置されたサ
イドテンション台車１２、１３を検査鋼板１１の長手方
向に均等に配置したのち、載置台２１上に検査鋼板１１
を載置する。ついでスラストテンション台車４、５を前
進させて油圧シリンダー９を作動して昇降チャック爪１
０と固定チャック爪８間で検査鋼板１１の長手方向端部
を均等にチャッキングさせる。さらに電動モータ１７を
駆動してスクリュー軸１８を回転させてサイドテンショ
ン台車１２、１３を前進させ、油圧シリンダー１４を作
動して検査鋼板１１の板幅方向端部を押え板１５、１６
で拘束する。しかるのち、油圧シリンダー６およびスク
リュー軸７を起動してスラストテンション台車４、５を
後退させ、例えば３％程度の引張り歪を検査鋼板１１に
付与する。このとき、サイドテンション台車１２、１３
は、初期設定位置にて固定されているため、スラストテ
ンション台車４、５による検査鋼板１１への引張り歪の
付与によって一定量の歪を受け、検査鋼板１１端部が変
形して評価面積の減少を生じることとなるが、検査鋼板
１１の板幅方向端部を小面積の押え板１５、１６で拘束
することとしたから、検査鋼板１１の拘束部の変形面積
を最小限にすることができると共に、複数のサイドテン
ション台車１２、１３を検査鋼板１１の長手方向に均等
に配置したから、検査鋼板１１の板幅方向にサイドテン
ションが付与され、検査面への皺の発生を防止すること
ができる。
【００１４】検査鋼板１１に対する引張り歪の付与量
は、通常１〜１５％の範囲であり、この範囲の引張り歪
を付与することによって、検査鋼板１１表面の凹凸欠陥
や、ドロス欠陥のような表面疵の検出が容易となり、そ
の有害度の判定が容易となる。しかも、サイドテンショ
ン台車１２、１３は、スクリュー軸１８により板幅方向
に、また、ベース２４の駆動軸２９によりラック３１、
ピニオン３０を介して検査鋼板１１の長手方向に移動可
能とし、さらに、検査鋼板１１の載置台２１を昇降可能
としたから、短板の表面疵検査時においては、サイドテ
ンション台車の使用選択によって、スラストテンション
台車４、５を鋼板長さに応じて自在に移動でき、短板か
ら大板までの表面疵検査を実施することができる。な
お、本実施例における検査鋼板の寸法は、該鋼板製造ラ
インの最大ロール径が直径８００ｍｍ、最大板幅が６フ
ィートとすると、長さについては６００〜２５００ｍ
ｍ、板幅６００〜１９００ｍｍとすればよい。
は、通常１〜１５％の範囲であり、この範囲の引張り歪
を付与することによって、検査鋼板１１表面の凹凸欠陥
や、ドロス欠陥のような表面疵の検出が容易となり、そ
の有害度の判定が容易となる。しかも、サイドテンショ
ン台車１２、１３は、スクリュー軸１８により板幅方向
に、また、ベース２４の駆動軸２９によりラック３１、
ピニオン３０を介して検査鋼板１１の長手方向に移動可
能とし、さらに、検査鋼板１１の載置台２１を昇降可能
としたから、短板の表面疵検査時においては、サイドテ
ンション台車の使用選択によって、スラストテンション
台車４、５を鋼板長さに応じて自在に移動でき、短板か
ら大板までの表面疵検査を実施することができる。な
お、本実施例における検査鋼板の寸法は、該鋼板製造ラ
インの最大ロール径が直径８００ｍｍ、最大板幅が６フ
ィートとすると、長さについては６００〜２５００ｍ
ｍ、板幅６００〜１９００ｍｍとすればよい。
【００１５】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明の表面疵検
査装置によれば、大径ロールの周長さに相当する長さの
大板の一次加工後の表面疵の検出が容易となるばかりで
なく、検査鋼板の引張り皺の発生が防止でき、鋼板端部
拘束部における変形量を最小限に押えることができ、検
査鋼板の品質評価を正当に実施でき、信頼性に富むもの
となる。さらに、品質不良品のユーザーへの流出を防止
でき、ユーザーにおける一次加工後の品質トラブルの発
生を皆無とできる。
査装置によれば、大径ロールの周長さに相当する長さの
大板の一次加工後の表面疵の検出が容易となるばかりで
なく、検査鋼板の引張り皺の発生が防止でき、鋼板端部
拘束部における変形量を最小限に押えることができ、検
査鋼板の品質評価を正当に実施でき、信頼性に富むもの
となる。さらに、品質不良品のユーザーへの流出を防止
でき、ユーザーにおける一次加工後の品質トラブルの発
生を皆無とできる。
【図１】この発明の表面疵検査装置の全体側面図であ
る。
る。
【図２】同じく表面疵検査装置のサイドテンション台車
の構成図である。
の構成図である。
１ 主基台 ２，３ 支持フレーム ４，５ スラストテンション台車 ６，９，１４，２２ 油圧シリンダー ７ スクリュージャッキ ８ 固定チャック爪 １０ 昇降チャック爪 １１ 検査鋼板 １２，１３ サイドテンション台車 １５，１６ 押え板 １７ 電動モータ １８ スクリュー軸 １９，２０，３２，３３ リニアガイド ２１ 載置台 ２３ ガイドロッド ２４ ベース ２５ 駆動モータ ２６，２７ スプロケット ２８ チェーン ２９ 駆動軸 ３０ ピニオン ３１ ラック ３４ 軸受 ３５ ストッパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井谷 弘 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内 (72)発明者 辻本 康男 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内 (72)発明者 中谷 哲夫 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内 (72)発明者 柴田 悌二 大阪府大阪市西淀川区御幣島３丁目11番18 号 株式会社有本鉄工所内
Claims (1)
- 【請求項１】 鋼板の一次加工後に発生する表面疵の有
無および欠陥の有害度判定のため、鋼板の特定方向に所
定量の歪を付与する鋼板の表面疵検査装置において、検
査鋼板の長手方向端を拘束する複数のチャッキング装置
を有し、検査鋼板の長手方向へ移動自在の一対のスラス
トテンション台車と、昇降可能な検査鋼板載置部と検査
鋼板の幅方向端を拘束するチャッキング装置を有し、検
査鋼板の長手方向ならびに幅方向へ移動可能な複数のサ
イドテンション台車とからなる鋼板の表面疵検査装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4061414A JP2538477B2 (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | 鋼板の表面疵検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4061414A JP2538477B2 (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | 鋼板の表面疵検査装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05223728A true JPH05223728A (ja) | 1993-08-31 |
| JP2538477B2 JP2538477B2 (ja) | 1996-09-25 |
Family
ID=13170437
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4061414A Expired - Fee Related JP2538477B2 (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | 鋼板の表面疵検査装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2538477B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100444072B1 (ko) * | 2002-08-29 | 2004-08-12 | 현대자동차주식회사 | 차량 패널의 덴트 시험장치 |
| KR100473685B1 (ko) * | 2000-12-22 | 2005-03-07 | 주식회사 포스코 | 주석도금강판을 표면검사하기 위한 시험재 인발장치 |
| FR2877593A1 (fr) * | 2004-11-10 | 2006-05-12 | Vai Clecim Soc Par Actions Sim | Procede et dispositif d'inspection d'une bande laminee |
| KR101480850B1 (ko) * | 2013-06-26 | 2015-01-09 | 주식회사 포스코 | 스트립 파고 검사용 정반을 구비한 열연 정정 라인의 스트립 이송 장치 |
-
1992
- 1992-02-14 JP JP4061414A patent/JP2538477B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| WO2006051239A1 (fr) * | 2004-11-10 | 2006-05-18 | Siemens Vai Metals Technologies Sas | Procede et dispositif d'inspection d'une bande laminee |
| JP2008519693A (ja) * | 2004-11-10 | 2008-06-12 | シーメンス ヴェ メタルス テクノロジーズ エスアーエス | 圧延ストリップの検査の方法及び装置 |
| US7654161B2 (en) | 2004-11-10 | 2010-02-02 | Siemens Vai Metals Technologies Sas | Method and device of inspection of a rolled band |
| KR101480850B1 (ko) * | 2013-06-26 | 2015-01-09 | 주식회사 포스코 | 스트립 파고 검사용 정반을 구비한 열연 정정 라인의 스트립 이송 장치 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2538477B2 (ja) | 1996-09-25 |
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