JPH0522352U - 中 栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 第１の容器と第２の容器との結合を簡単に
行なえる中栓を提供することである。 【構成】 第１の容器Ａと第２の容器Ｂとを結合する
為に第２の容器Ｂの口に装着される中栓Ｃであって、こ
の中栓Ｃを介して第１の容器Ａを第２の容器Ｂに結合さ
せた際、第１の容器Ａによって押拡されると共に、第１
の容器Ａに嵌着する切片部４が構成されてなることを特
徴とする中栓Ｃ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、容器の口に装着する中栓に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、白髪染の薬剤には、使用する直前に二種類の薬剤を混合して用いると いった二種混合の方式を取るものが多い。この混合作業は、図８に示す如く、ゲ ル状の薬剤Ｇが充填されているチューブ状の容器２１の口２２と液状の薬剤Ｌが 充填されているボトル状の容器２３の口２４とを結合させ、チューブ状の容器２ １のゲル状の薬剤Ｇをボトル状の容器２３内に所定量注入し、二つの薬剤を混合 するものである。即ち、チューブ状の容器２１の口２２の外側に形成されている 雄ネジ部２２ａを、ボトル状の容器２３の口２４に装着した中栓２５の雌ネジ部 ２５ａに螺着させ、チューブ状の容器２１を絞ることによってゲル状の薬剤Ｇを ボトル状の容器２３内に注入している。

【０００３】 なお、中栓２５の雌ネジ部２５ａが形成されている外周には、空気置換用の孔 ２６が複数個設けられている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記のような構成にあっては、チューブ状の容器２１とボトル 状の容器２３との結合操作の際には、中栓２５に設けられている雌ネジ部２５ａ にチューブ状の容器２１側の口２２の雄ネジ部２２ａを捻じ込む操作を行なわな ければならない。しかしながら、この捻じ込み操作というのは煩雑な操作であり 、うまく捻じ込めずに操作中に誤って倒して薬剤を無駄にしてしまうといった問 題点が有る。特に、上記の作業は、染料などを扱うものであるからビニール製の 手袋をして行なうことが要請されており、この為中栓２５に設けられている雌ネ ジ部２５ａにチューブ状の容器２１側の口２２の雄ネジ部２２ａを捻じ込む操作 は著しく不便である。

【０００５】 又、中栓２５に設けられた孔２６も唯単に雌ネジ部２５ａの外側に設けられて いるだけであるので、転倒した場合には簡単に薬剤がこの孔２６から漏出してし まうといった問題点も残されている。 従って、本考案の目的は、第１の容器と第２の容器との結合を簡単に行なえる 中栓を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の本考案の目的は、第１の容器と第２の容器とを結合する為に第２の容器 の口に装着される中栓であって、この中栓を介して第１の容器を第２の容器に結 合させた際、第１の容器によって押拡されると共に、第１の容器に嵌着する切片 部が構成されてなることを特徴とする中栓によって達成される。

【０００７】 なお、切片部は、少なくとも可撓性の材料で構成され、放射状に設けた切目に より形成されてなるものが好ましく、特に切目の端部には略円弧状の孔が形成さ れてなる中栓が好ましい。

【０００８】

【作用】

上記のように構成させた中栓を第２の容器の口に装着し、この中栓を介して第 １の容器を第２の容器に結合させた際、中栓は第１の容器によって押拡されると 共に、第１の容器に密着する切片部が構成されてなるから、第１の容器を第２の 容器に押し込むといった極めて簡単な作業で結合が行なえる。

【０００９】 しかも、この作業中に倒れるようなことが起きても、中栓の切片部が第１の容 器に嵌着しているから、容器内の内容物が第２の容器の口から漏出してしまうこ とはない。 又、中栓は、可撓性の材料で構成された部分に、放射状に設けた、例えば十字 状の切目を形成するのみで得られるから、その製造コストも高いものではない。

【００１０】 そして、上記十字状の切目の端部に略円弧状の孔を形成しておくと、切目の部 分から中栓が破れるといった損傷が起きにくく、しかもこの孔に空気置換の役割 を負わせることもでき、好都合なものである。

【００１１】

【実施例】

図１乃至図５は本考案に係る中栓の第１実施例を示すものであり、図１はチュ ーブ状の容器の説明図、図２はボトル状の容器の断面図、図３はボトル状の容器 に装着された中栓の平面図、図４は中栓を介してチューブ状の容器をボトル状の 容器に装着した状態を示す一部断面図、図５は混合した薬剤を絞り出す為のノズ ルをボトル状の容器に装着した状態を示す一部断面図である。

【００１２】 Ａはゲル状の薬剤Ｇが充填されたチューブ状の容器、Ａ₁ はチューブ状の容器 Ａの口で、Ａ₂ は口Ａ₁ に螺着するチューブ状の容器Ａの栓である。 Ｂは液状の薬剤Ｌが充填されたボトル状の容器、Ｂ₁ はボトル状の容器Ｂの口 、Ｂ₂ は口Ｂ₁ に螺着するボトル状の容器Ｂの栓である。 Ｃは低密度ポリエチレンなどで構成された中栓であって、取外し可能にボトル 状の容器Ｂの口Ｂ₁ に装着されている。

【００１３】 １は、中栓Ｃの上端に環状に形成された環状リブであって、チューブ状の容器 Ａをボトル状の容器Ｂに結合させた際、チューブ状の容器Ａの肩部を支持するも のである。 ２は、中栓Ｃの中央部にチューブ状の容器Ａの口Ａ₁ が挿入可能な径でもって 構成された装着孔である。

【００１４】 ３は、中栓Ｃの装着孔２を閉じるように設けられたシリコンゴムなどの弾性材 料で構成された閉鎖部材である。なお、閉鎖部材３は、低密度ポリエチレン等の 樹脂で構成しても良い。 ４は、閉鎖部材３の中央部分を十字状に設けた切目６により形成された切片部 である。そして、チューブ状の容器Ａをボトル容器Ｂに装着するときには、チュ ーブ状の容器Ａの口Ａ₁ がこの各切片部４を押し開き、嵌着されることになる。 そして、この押し拡げられた切片部４の復元力によって口Ａ₁ が装着孔２に支持 され、取り外れないように固定される。

【００１５】 ５は、閉鎖部材３の切片部４基部側に形成された孔であり、この孔５により空 気置換が行なわれるものである。 Ｄは、ボトル状の容器Ｂの口Ｂ₁ に装着する漏斗状のノズルであって、混合さ れた薬剤（出来上がった白髪染の薬剤）を絞り出す時に用いるものである。 上記の如く構成されたチューブ状の容器Ａ及びボトル状の容器Ｂにそれぞれ充 填されたゲル状薬剤Ｇと液状薬剤Ｌとを混合させるときには、チューブ状の容器 Ａの口Ａ₁ を、装着孔２を覆うように形成された複数の切片部４による弾発力に 抗して押し開くようにして装着孔２に挿入させる。そして、挿入が完了した状態 では切片部４の持つ弾発力によってチューブ状の容器Ａの口Ａ₁ の周側面に切片 部４が密に嵌着する。更に、各切片部４先端も口Ａ₁ の周側面のネジ山に引っ掛 かるので口Ａ₁ が装着孔２から簡単に外れてしまうことも無い。又、口Ａ₁ の挿 入により切片部４は基端から撓む結果、孔５も半閉塞状態となる。従って、例え この状態で転倒してもボトル状の容器Ｂ内の薬剤が漏出してしまうことはない。 一方、孔５は半閉塞状態であっても、ゲル状薬剤Ｇの注入によってボトル状の容 器Ｂ内は加圧された状態となり、その結果、空気置換も行なわれ、ゲル状薬剤Ｇ と液状薬剤Ｌとの混合作業もスムースに実施できるものである。そして、薬剤を 十分に混合した後に、中栓Ｃをボトル状の容器Ｂに嵌着したままでチューブ状の 容器Ａを中栓Ｃから外す。そして、この口Ｂ₁ に漏斗状のノズルＤを装着し、ボ トル状の容器Ｂ内の混合薬剤を絞り出すものである。

【００１６】 図６は本考案に係る中栓の第２実施例であり、チューブ状の容器をボトル状の 容器に装着した状態を示す説明図である。 本実施例にあっては、第１実施例における中栓Ｃに形成された装着孔２を下方 に位置させて構成したものであり、チューブ状の容器Ａの装着状態の安定を図っ たものである。なお、基本的な技術思想は第１実施例と略同様であるから詳細な 説明は省略する。

【００１７】 図７は本考案に係る中栓の第３実施例であり、チューブ状の容器をボトル状の 容器に装着した状態を示す説明図である。 本実施例にあっては、前記第２実施例における中栓Ｃの環状リブ１の形状をチ ューブ状の容器Ａの肩部に広く支持できるように傾斜した構成としたものであり 、チューブ状の容器Ａの装着状態の安定を図ったものである。なお、基本的な技 術思想は第１実施例と略同様であるから詳細な説明は省略する。

【００１８】 なお、中栓Ｃ全体をシリコンゴムなどの弾性体で構成してもよく、また全体を 低密度ポリエチレンなどの樹脂で構成してもよい。

【００１９】

【効果】

本考案に係る中栓は、第１の容器と第２の容器とを結合する為に第２の容器の 口に装着される中栓であって、この中栓を介して第１の容器を第２の容器に結合 させた際、第１の容器によって押拡されると共に、第１の容器に嵌着する切片部 が構成されているので、第１の容器を第２の容器に押し込むといった極めて簡単 な作業で結合が行なえる。しかも、この作業中に倒れるようなことが起きても、 中栓の切片部が第１の容器に密着しているから、容器内の内容物が第２の容器の 口から漏出してしまうことはない等の特長を有する。

【００２０】 更に、中栓に可撓性の材料で構成された部分を設け、その可撓性の材料の部分 に放射状の切目を形成し、且つ切目の端部には略円弧状の孔を形成しておくと、 切目の部分から中栓が破れるといった損傷が起きにくく、しかもこの孔に空気置 換の役割を負わせることもでき、好都合である。

【図面の簡単な説明】

【図１】チューブ状の容器の説明図である。

【図２】ボトル状の容器の断面図である。

【図３】本考案の中栓をボトル状の容器に装着した状態
の平面図である。

【図４】本考案の中栓を介してチューブ状の容器をボト
ル状の容器に装着した状態を示す一部断面図である。

【図５】混合した薬剤を絞り出す為のノズルをボトル状
の容器に装着した状態を示す一部断面図である。

【図６】本考案の第２実施例を示す一部断面図である。

【図７】本考案の第３実施例を示す一部断面図である。

【図８】従来例に係る中栓を介してチューブ状の容器を
ボトル状の容器に装着した状態を示す一部断面図であ
る。

【符号の説明】

Ａ チューブ状の容器（第１の容器） Ａ₁ 口 Ｇ ゲル状薬剤 Ｂ ボトル状の容器（第２の容器） Ｂ₁ 口 Ｌ 液状薬剤 Ｃ 中栓 １ 環状リブ ２ 装着孔 ３ 閉鎖部材 ４ 切片部 ５ 孔 ６ 切目 Ｄ ノズル

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の容器と第２の容器とを結合する為
   に第２の容器の口に装着される中栓であって、この中栓
   を介して第１の容器を第２の容器に結合させた際、第１
   の容器によって押拡されると共に、第１の容器に嵌着す
   る切片部が構成されてなることを特徴とする中栓。
2. 【請求項２】 切片部は、少なくとも可撓性の材料で構
   成され、放射状に設けた切目により形成される、請求項
   １記載の中栓。
3. 【請求項３】 切目の端部には略円弧状の孔が形成され
   る、請求項２記載の中栓。