JPH05222911A - 自動二輪車用エンジンの潤滑油供給装置 - Google Patents

自動二輪車用エンジンの潤滑油供給装置

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JPH05222911A
JPH05222911A JP6143692A JP6143692A JPH05222911A JP H05222911 A JPH05222911 A JP H05222911A JP 6143692 A JP6143692 A JP 6143692A JP 6143692 A JP6143692 A JP 6143692A JP H05222911 A JPH05222911 A JP H05222911A
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lubricating oil
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Yoshihiko Adachi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多気筒エンジンの各気筒に対し、オイルポン
プから吐出された潤滑油をそれぞれ供給する場合に、各
気筒に対する潤滑油の供給量を互いにほぼ同じとして、
各気筒に潤滑油が過不足なく供給されるようにする。 【構成】 オイルポンプ25から吐出される潤滑油22
をエンジン11の各気筒13,14内に導く複数の油通
路30,31を設ける。これら各油通路30,31をそ
れぞれ開閉可能とさせる油量調整弁33,34を設け
る。一方、上記オイルポンプ25から上記各油量調整弁
33,34に供給された潤滑油22をそれぞれ上記オイ
ルポンプ25の吸入側に導く油戻し通路52,53を設
ける。上記各油量調整弁33,34を互いに同時に開閉
動作させて上記各油通路30,31と、上記各油戻し通
路52,53とを交互に開閉させる。上記各油戻し通路
52,53を流れる各潤滑油22の量が互いにほぼ同じ
となるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オイルポンプから吐
出される潤滑油を多気筒エンジンの各気筒内に供給する
ことと、同上潤滑油をオイルタンク内に戻すこととを交
互に行わせるようにした自動二輪車用エンジンの潤滑油
供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記潤滑油供給装置には、従来、次のよ
うに構成されたものがある。即ち、多気筒エンジンによ
り駆動されるオイルポンプが設けられると共に、このオ
イルポンプに潤滑油を供給するオイルタンクが設けられ
る。また、上記オイルポンプから吐出される潤滑油を上
記エンジンの各気筒内に導く複数の油通路が設けられる
と共に、これら各油通路をそれぞれ開閉可能とさせる油
量調整弁が設けられる。一方、上記オイルポンプから上
記各油量調整弁に供給された潤滑油をそれぞれ上記オイ
ルポンプの吸入側に導く油戻し通路が設けられている。
【0003】上記構成において、図5で示すように、上
記各油量調整弁を互いに同時に開、もしくは閉動作させ
て上記各油通路と、上記各油戻し通路のうちいずれか一
方の通路が開いたとき、他方の通路が閉じるようにし、
かつ、この開閉を交互に繰り返す(以下、これを単に交
互に開閉させる、という。)ようになされている。そし
て、上記各油量調整弁を、所定ピッチ(図5中P1 ,P
2 )で開閉動作させることにより、上記エンジンの各作
動状態に見合う量の潤滑油が、同上エンジンの各気筒内
に供給されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記各油量
調整弁(各油通路)を開閉動作させるとき、通常、その
全開と全閉のいずれか一方から他方に至るまでには、あ
る時間(図5中△t1 ,△t2 )がかかることとなる。
そして、上記時間(△t1 ,△t2 )においては、油量
調整弁(油通路)と油戻し通路とが共に開く状態とな
り、つまり、オイルポンプからの潤滑油が各油量調整弁
を通って各気筒側とオイルポンプの吸入側とに同時に導
かれることとなる。そして、この際、上記オイルポンプ
の吸入側に向って、上記各油戻し通路をそれぞれ流れる
潤滑油の量が互いに相違すると、これに影響されて、各
気筒に向って、各油通路をそれぞれ流れる潤滑油の量も
互いに相違することになり、これに起因して、各気筒へ
の潤滑油の供給量に過不足が生じるおそれがある。
【0005】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、多気筒エンジンの各気筒に対し、オ
イルポンプから吐出された潤滑油をそれぞれ供給する場
合に、各気筒に対する潤滑油の供給量を互いにほぼ同じ
として、各気筒に潤滑油が過不足なく供給されるように
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明の特徴とするところは、エンジンにより駆動
されるオイルポンプから吐出される潤滑油を、上記エン
ジンの各気筒内に導く複数の油通路を設けると共に、こ
れら各油通路をそれぞれ開閉可能とさせる油量調整弁を
設け、一方、上記オイルポンプから上記各油量調整弁に
供給された潤滑油をそれぞれ上記オイルポンプの吸入側
に導く油戻し通路を設け、上記各油量調整弁を互いに同
時に開、もしくは閉動作させて、上記各油通路と、上記
各油戻し通路とを交互に開閉させるようにした場合にお
いて、上記各油戻し通路を開いたとき、これらを流れる
各潤滑油の量が互いにほぼ同じとなるようにした点にあ
る。上記の場合、各油量調整弁を互いにほぼ同じ高さに
配設し、かつ、各油戻し通路を、その断面形状と、長さ
において互いにほぼ同じとしてもよい。
【0007】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。エン
ジン11により駆動されるオイルポンプ25から吐出さ
れる潤滑油22を、上記エンジン11の各気筒13,1
4内に導く複数の油通路30,31を設けると共に、こ
れら各油通路30,31をそれぞれ開閉可能とさせる油
量調整弁33,34を設け、一方、上記オイルポンプ2
5から上記各油量調整弁33,34に供給された潤滑油
22をそれぞれ上記オイルポンプ25の吸入側に導く油
戻し通路52,53を設け、上記各油量調整弁33,3
4を互いに同時に開、もしくは閉動作させて、上記各油
通路30,31と、上記各油戻し通路52,53とを交
互に開閉させるようにした場合、上記各油量調整弁3
3,34(各油通路30,31)を開閉動作させると
き、通常、その全開と全閉のいずれか一方から他方に至
るまでには、ある時間(図5中△t1 ,△t2 )がかか
ることとなる。
【0008】そして、上記時間(△t1 ,△t2 )にお
いては、油量調整弁33,34(油通路30,31)と
油戻し通路52,53とが共に開く状態となり、つま
り、オイルポンプ25からの潤滑油22が各油量調整弁
33,34を通って、各気筒13,14側と、オイルポ
ンプ25の吸入側とに同時に導かれることとなる。
【0009】そして、この際、上記オイルポンプ25の
吸入側に向って、上記各油戻し通路52,53をそれぞ
れ流れる潤滑油22の量が互いに相違すると、これに影
響されて、各気筒13,14に向って、各油通路30,
31をそれぞれ流れる潤滑油22の量も互いに相違する
ことになり、これに起因して、各気筒13,14への潤
滑油22の供給量に過不足が生じるおそれがある。
【0010】そこで、この発明では、上記各油戻し通路
52,53を開いたとき、これらを流れる各潤滑油22
の量が互いにほぼ同じとなるようにしてある。このた
め、各気筒13,14に向って各油通路30,31を流
れる各潤滑油22は、上記各油戻し通路52,53を流
れる各潤滑油22から影響を受けることが防止される。
よって、上記各気筒13,14に向って各油通路30,
31を流れる潤滑油22の量を互いにほぼ同じにでき
る。
【0011】なお、上記の場合、各油量調整弁33,3
4を互いにほぼ同じ高さに配設し、かつ、各油戻し通路
52,53を、その断面形状と、長さにおいて互いにほ
ぼ同じとしてもよい。このようにすれば、各油戻し通路
52,53を流れる各潤滑油22の量を、簡単な構成に
よって互いにほぼ同じにし易くなる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。図2において、符号1は鞍乗型車両である自動二輪
車で、図中矢印Frはその前方を示し、下記する左右と
は、この前方に向っての方向をいうものとする。上記自
動二輪車1の車体フレーム2にはその前部にフロントフ
ォーク3を介して前輪4とハンドル5が支持され、後部
にはリヤアーム7を介して後輪8が支持されている。ま
た、同上車体フレーム2の後部上面にはシート9が取り
付けられている。
【0013】図1から図3において、上記車体フレーム
2にはエンジン11が支持されており、このエンジン1
1は上記後輪8を駆動する。このエンジン11は予圧縮
式の2サイクル2気筒エンジンで、クランクケース12
と、このクランクケース12から前上方に向って突出す
る左気筒13と、同上クランクケース12から前下方に
向って突出する右気筒14とを備えている。
【0014】上記左気筒13に対応して上記クランクケ
ース12の後側に吸気ポートが形成され、この吸気ポー
トにリード弁、吸気管16a、および左気化器16が連
設されている。一方、上記右気筒14に対応して同上ク
ランクケース12の上側に吸気ポートが形成され、この
吸気ポートにリード弁、吸気管17a、および右気化器
17が連設されている。また、18は点火プラグ、19
は燃料タンク、20は排気管である。
【0015】そして、上記エンジン11が作動するとき
には、左気化器16と右気化器17、および各リード弁
を順次通して、外気21がクランクケース12内に向っ
て吸入される。上記外気21には燃料タンク19からの
燃料が上記左気化器16と右気化器17を介し混合さ
れ、この混合気がクランクケース12内で予圧縮され、
これは、左気筒13や右気筒14内での燃焼に供され
る。
【0016】図1と図2において、上記エンジン11内
に潤滑油22を供給する潤滑油供給装置23が設けられ
る。この潤滑油供給装置23は往復動式のオイルポンプ
(オートルーブポンプ)25を有し、このオイルポンプ
25は、側面視で両気筒13,14のほぼ中央に位置
し、クランクケース12の右側壁に着脱自在にねじ止め
されている。このオイルポンプ25は上記エンジン11
の回転数に同期するようこのエンジン11により駆動さ
れ、つまり、上記オイルポンプ25はエンジン11の回
転数に相応する量の潤滑油22を吐出する。
【0017】前記車体フレーム2の後部には、潤滑油2
2を溜めるオイルタンク26が支持されており、このオ
イルタンク26内の潤滑油22は油供給管27を通し上
記オイルポンプ25の吸入口に供給される。上記油供給
管27は可撓性の樹脂製チューブで構成され、この油供
給管27の中途部にはオイルフィルター28が介設され
ている。
【0018】上記オイルポンプ25から吐出される潤滑
油22を上記エンジン11のクランクケース12内に導
く油通路たる第1油管30と第2油管31が設けられ、
これら第1油管30と第2油管31はいずれも可撓性の
樹脂製チューブで構成されている。そして、上記エンジ
ン11側の端部である上記第1油管30の潤滑油供給口
30cは、左気筒13に対応する吸気管16a内に、常
時開放状に連通し、第2油管31の潤滑油供給口31c
は、右気筒14に対応する吸気管17a内に、常時開放
状に連通している。
【0019】上記第1油管30と第2油管31はそれぞ
れオイルポンプ25側である上流側管30a,31a
と、吸気管16a,17a側である下流側管30b,3
1bとに分割されている。そして、これらの分割端間に
それぞれソレノイドバルブである第1油量調整弁33、
第2油量調整弁34が介設されている。これら各油量調
整弁33,34は共にオイルタンク26よりも低位置
で、互いにほぼ同じ高さに配設され、かつ、側面視で前
記両気筒13,14のほぼ中央に位置している。これら
第1油量調整弁33と第2油量調整弁34は上記第1油
管30と第2油管31をそれぞれ開閉可能とするもので
ある。この場合、図4で示すように、第1油量調整弁3
3と第2油量調整弁34は、クランクケース12の右側
壁に取り付けられたブラケット35にボルト35aによ
り着脱自在にねじ止めされている。
【0020】図4において、上記第1油量調整弁33と
第2油量調整弁34につき詳しく説明する。なお、これ
ら両者は互いに同形同大であるため、第1油量調整弁3
3についてのみ説明する。上記第1油量調整弁33(第
2油量調整弁34)は弁ケース36を有している。この
弁ケース36の上部には潤滑油入口37が形成され、同
上弁ケース36の下端に潤滑油出口38が形成され、ま
た、同上弁ケース36に上記潤滑油入口37を潤滑油出
口38に連通させる油路39が形成されている。上記油
路39の中途部を開閉可能とするゴム製の弾性弁体40
が設けられ、この弁体40は環状の磁性体41に嵌着さ
れている。また、上記油路39を開く方向に弁体40を
付勢するばね42が設けられている。
【0021】上記磁性体41に対応して弁ケース36内
にソレノイド43が設けられている。そして、このソレ
ノイド43をオフ(OFF)すれば、上記ばね42によ
り弁体40が付勢されて図示するように油路39が開か
れ、つまり、上記第1油量調整弁33(第2油量調整弁
34)が開動作する。一方、上記ソレノイド43をオン
(ON)すれば、上記ばね42に抗し磁性体41が弁体
40を伴ってソレノイド43側に引き寄せられ、上記弁
体40が油路39を閉じ、つまり、同上第1油量調整弁
33(第2油量調整弁34)が閉動作する。
【0022】上記弁ケース36の上端部には潤滑油戻し
口45が形成され、この潤滑油戻し口45と上記油路3
9との間に上記弁体40が介在している。そして、前記
したようにソレノイド43をオフして弁体40が油路3
9を開いたときには、図示するようにこの弁体40が上
記潤滑油戻し口45を閉じる。一方、前記したようにソ
レノイド43をオンして弁体40が油路39を閉じたと
きには、この弁体40が上記潤滑油戻し口45を開き、
この潤滑油戻し口45に上記潤滑油入口37が連通する
ようになっている。
【0023】上記潤滑油出口38には開閉弁たるチェッ
ク弁46が着脱自在にねじ止めされて、このチェック弁
46は第1油量調整弁33に一体的に設けられている。
このチェック弁46は上記潤滑油出口38に着脱自在に
ねじ止めされる弁本体47を有し、この弁本体47には
上記潤滑油出口38に連なる油路48が形成されてい
る。また、この油路48を開閉可能とするボール49が
設けられ、かつ、油路48を閉じる方向に上記ボール4
9を付勢するばね50が設けられている。そして、潤滑
油出口38側の潤滑油22の油圧が所定値以上になった
とき、この潤滑油22がばね50に抗してボール49を
押し、油路48を開くようになっている。
【0024】図1と図4において、上記潤滑油入口37
に前記第1油管30(第2油管31)の上流側管30a
(上流側管31a)が連結され、上記潤滑油出口38に
チェック弁46を介し同上第1油管30(第2油管3
1)の下流側管30b(下流側管31b)が連結されて
いる。
【0025】また、上記第1油量調整弁33と第2油量
調整弁34の各潤滑油戻し口45,45から前記オイル
ポンプ25の吸入側に向って、管材で構成された第1油
戻し通路52、第2油戻し通路53が延出し、これらの
各延出端はT形ジョイント55で合流させられている。
また、このT形ジョイント55は合流戻し管56によ
り、上記オイルポンプ25の吸入側たる前記オイルタン
ク26に連結されている。この場合、上記オイルタンク
26に開口する合流戻し管56の戻し口56aは、オイ
ルタンク26内の潤滑油22の液面よりも上方に位置し
て、常時、オイルタンク26内の空間内に開放されてい
る。
【0026】なお、上記の場合、T形ジョイント55に
代えて、Y形ジョイントを用いてもよい。この場合に
は、Y形ジョイントを倒立させ、その左右各下端に上記
各油戻し通路52,53の延出端を連結させ、同上Y形
ジョイントの上端に合流戻し管56を連結させる。この
ようにすれば、上記各油戻し通路52,53を流れる潤
滑油22の流量が互いにほぼ同じとなり、かつ、Y形ジ
ョイントで円滑に合流することから、潤滑油22の圧力
損失も小さくて済む。
【0027】図1、図4、および図5において、上記エ
ンジン11の作動状態において、上記第1油量調整弁3
3と第2油量調整弁34の各ソレノイド43を同時にオ
フにすると、前記したように第1油量調整弁33と第2
油量調整弁34の各油路39が開かれ、つまり、第1油
管30と第2油管31が開かれ、その一方、各潤滑油戻
し口45が閉じられ、つまり、第1油戻し通路52と第
2油戻し通路53が閉じられる。
【0028】すると、上記エンジン11に連動するオイ
ルポンプ25から吐出された潤滑油22は、上記第1油
管30と第2油管31の各上流側管30a,31aを通
し、潤滑油入口37に供給された後、図4中矢印Aで示
すように潤滑油出口38側に流れる。そして、この潤滑
油22が、その圧力でボール49を押して油路48を開
き、第1油管30や第2油管31の各下流側管30b,
31bと、クランクケース12とを通し、それぞれ対応
する各気筒13,14内に向って流れ、この潤滑油22
は前記混合気と共に同上各気筒13,14内に供給され
る。
【0029】一方、上記各ソレノイド43をオンにする
と、前記したように第1油量調整弁33と第2油量調整
弁34の各油路39が閉じられ、一方、潤滑油戻し口4
5が開かれる。すると、上記オイルポンプ25から潤滑
油入口37に供給された潤滑油22は、図4中矢印Bで
示すように潤滑油戻し口45に流れる。そして、この潤
滑油22は第1油戻し通路52と第2油戻し通路53、
および合流戻し管56を通してオイルタンク26に戻さ
れる。
【0030】上記第1油量調整弁33と第2油量調整弁
34を、所定ピッチ(P1 ,P2 )で開閉させるよう制
御する電子的な制御手段が設けられている。即ち、この
制御手段により、上記第1油量調整弁33と第2油量調
整弁34の各ソレノイド43が互いに同時に自動的に繰
り返しオフ、オンされて、これら第1油量調整弁33と
第2油量調整弁34が上記したように開閉動作する。こ
れにより、上記第1、第2油管30,31と、第1、第
2油戻し通路52,53とが交互に開閉させられ、オイ
ルポンプ25から吐出される潤滑油22が、上記エンジ
ン11内と、油戻し通路51を通しオイルタンク26内
とに交互に導かれるようになっている。また、この際、
上記第1油量調整弁33と第2油量調整弁34のソレノ
イド43の各オフの期間(P1 )は一定とされ、その一
方、エンジン11の回転数、左気化器16と右気化器1
7の各スロットル開度、および潤滑油22の温度等に基
づいて、上記各ソレノイド43の各オンの期間(P2
が長短調整され、これにより、エンジン11の各作動状
態に見合う量の潤滑油22が精度よく供給されるように
なっている。
【0031】前記エンジン11を停止状態にしたときに
は、オイルポンプ25も停止状態となる。このときに
は、潤滑油出口38内の潤滑油22の圧力は低下するた
め、チェック弁46におけるボール49は、ばね50に
付勢されて油路48を閉じ、つまり、第1油管30と第
2油管31を閉じる。
【0032】このため、エンジン11の停止状態で自動
二輪車1を長時間放置した場合に、仮に、オイルタンク
26内の潤滑油22が油量調整弁33,34からその下
流側に洩れたとしても、この潤滑油22が上記第1、第
2油管30,31を通ってエンジン11内に入り込むこ
とは上記チェック弁46によって阻止される。よって、
潤滑油22で点火プラグ18がぬれるというようなこと
が防止されて、潤滑油22の消費が過大になることが防
止される。また、潤滑油22で点火プラグ18がぬれる
ことも防止されて、エンジン11の始動性が良好に保た
れる。
【0033】ところで、上記各油量調整弁33,34
(各第1、第2油管30,31)を開閉動作させると
き、通常、その全開と全閉のいずれか一方から他方に至
るまでには、ある時間(図5中△t1 ,△t2 )がかか
ることとなる。このため、上記時間(△t1 ,△t2
においては、油量調整弁33,34(第1、第2油管3
0,31)と油戻し通路52,53とが共に開く状態と
なり、つまり、オイルポンプ25からの潤滑油22が各
油量調整弁33,34を通って各気筒13,14側と、
オイルポンプ25の吸入側とに同時に導かれることとな
る。
【0034】そして、この際、上記オイルポンプ25の
吸入側に向って、上記各油戻し通路52,53をそれぞ
れ流れる潤滑油22の量が互いに相違すると、これに影
響されて、各気筒13,14に向って、各第1、第2油
管30,31をそれぞれ流れる潤滑油22の量も互いに
相違することになり、これに起因して、各気筒13,1
4への潤滑油22の供給量に過不足が生じるおそれがあ
る。
【0035】そこで、この実施例では、上記各油戻し通
路52,53を開いたとき、これらを流れる各潤滑油2
2の量が互いにほぼ同じとなるようにしてある。このた
め、各気筒13,14に向って各第1、第2油管30,
31を流れる各潤滑油22は、上記各油戻し通路52,
53を流れる各潤滑油22から影響を受けることが防止
される。よって、上記各気筒13,14に向って各第
1、第2油管30,31を流れる潤滑油22の量は互い
にほぼ同じとなり、このようにして、各気筒13,14
に潤滑油22が過不足なく供給されることとなってい
る。
【0036】また、上記各油量調整弁33,34は互い
にほぼ同じ高さに配設され、かつ、各油戻し通路52,
53は、その断面形状と、長さにおいて互いにほぼ同じ
とされている。このようにして、各油戻し通路52,5
3の構成上の条件が互いにほぼ同じとされており、即
ち、上記各油戻し通路52,53を流れる各潤滑油22
の量が簡単な構成で、互いにほぼ同じとなるようにされ
ている。更に、前記第1油管30と第2油管31の各上
流側管30a,31aも、その断面形状と、長さにおい
て互いにほぼ同じとされている。これにより、これら各
上流側管30a,31aを流れる各潤滑油22の量も互
いにほぼ同じとされている。
【0037】前記したようにオイルポンプ25と油量調
整弁33,34とは共にエンジン11側に取り付けられ
ている。この場合、上記エンジン11は剛性が高いもの
であるため、上記オイルポンプ25、油量調整弁33,
34、およびこれらを連結させる第1、第2油管30,
31の互いの組み立て精度が向上する。また、上記エン
ジン11にオイルポンプ25と油量調整弁33,34と
を組み付けた状態でこれらを一体的に自動二輪車1の車
体フレーム2側に取り付けることができることから、潤
滑油供給装置23の組み立ての作業性も向上する。
【0038】なお、合流戻し管56の戻し口56aは、
オイルポンプ25の吸入側たるオイルタンク26の底部
で、潤滑油22内に連結してもよく、図1中、符号56
a′で示すようにオイルフィルター28の中途部で、潤
滑油22内に連結してもよく、同上図1中、符号56
a″で示すようにオイルフィルター28よりも上流側の
油供給管27内で、潤滑油22内に連結してもよい。た
だし、各油量調整弁33,34から戻される潤滑油22
はいずれにしてもオイルフィルター28でろ過された
後、オイルポンプ25に送り込まれるようになってい
る。
【0039】また、図示しないが、エンジン11は並列
二気筒であってもよく。この場合、左右気筒のほぼ中央
にオイルポンプ25や各油量調整弁33,34を設けれ
ば、各気筒に潤滑油22を供給するための構成が左右対
称形となって、各気筒に対し互いにほぼ同じ量の潤滑油
22を供給することができる。
【0040】
【発明の効果】この発明によれば、オイルポンプから吐
出される潤滑油を、上記エンジンの各気筒内に導く複数
の油通路を設けると共に、これら各油通路をそれぞれ開
閉可能とさせる油量調整弁を設け、一方、上記オイルポ
ンプから上記各油量調整弁に供給された潤滑油をそれぞ
れ上記オイルポンプの吸入側に導く油戻し通路を設け、
上記各油量調整弁を互いに同時に開、もしくは閉動作さ
せて、上記各油通路と、上記各油戻し通路とを交互に開
閉させるようにした場合において、上記各油戻し通路を
開いたとき、これらを流れる各潤滑油の量が互いにほぼ
同じとなるようにしたため、上記各油量調整弁を開、閉
動作させたときに、油量調整弁と油戻し通路とが共に開
いて、オイルポンプからの潤滑油が各油量調整弁を通っ
て各気筒側と、オイルポンプの吸入側とに同時に導かれ
る場合でも、各気筒に向って各油通路を流れようとする
各潤滑油は、上記各油戻し通路を流れる各潤滑油から影
響を受けることが防止され、よって、上記各気筒に向っ
て各油通路を流れる潤滑油の量は互いにほぼ同じとでき
る。この結果、各気筒に潤滑油が過不足なく供給される
こととなる。
【0041】なお、上記の場合、各油量調整弁を互いに
ほぼ同じ高さに配設し、かつ、各油戻し通路を、その断
面形状と、長さにおいて互いにほぼ同じとしてもよい。
このようにすれば、各油戻し通路を流れる各潤滑油の量
を簡単な構成で、互いにほぼ同じにし易くなり、よっ
て、簡単な構成で、各気筒に対し互いにほぼ同じ量の潤
滑油を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の部分拡大図である。
【図2】自動二輪車の全体側面図である。
【図3】エンジンの正面図である。
【図4】油量調整弁の縦断面図である。
【図5】フローチャート図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車(車両) 2 車体フレーム 11 エンジン 13 左気筒(気筒) 14 右気筒(気筒) 22 潤滑油 23 潤滑油供給装置 25 オイルポンプ 26 オイルタンク 30 第1油管(油通路) 31 第2油管(油通路) 33 第1油量調整弁(油量調整弁) 34 第2油量調整弁(油量調整弁) 52 第1油戻し通路 53 第2油戻し通路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒エンジンにより駆動されるオイル
    ポンプを設けると共に、このオイルポンプに潤滑油を供
    給するオイルタンクを設け、上記オイルポンプから吐出
    される潤滑油を上記エンジンの各気筒内に導く複数の油
    通路を設けると共に、これら各油通路をそれぞれ開閉可
    能とさせる油量調整弁を設け、一方、上記オイルポンプ
    から上記各油量調整弁に供給された潤滑油をそれぞれ上
    記オイルポンプの吸入側に導く油戻し通路を設け、上記
    各油量調整弁を互いに同時に開、もしくは閉動作させて
    上記各油通路と、上記各油戻し通路のうちいずれか一方
    の通路が開いたとき、他方の通路が閉じるようにし、か
    つ、この開閉を交互に繰り返すようにした自動二輪車用
    エンジンの潤滑油供給装置において、 上記各油戻し通路を開いたとき、これらを流れる各潤滑
    油の量が互いにほぼ同じとなるようにした自動二輪車用
    エンジンの潤滑油供給装置。
  2. 【請求項2】 各油量調整弁を互いにほぼ同じ高さに配
    設し、かつ、各油戻し通路を、その断面形状と、長さに
    おいて互いにほぼ同じとした自動二輪車用エンジンの潤
    滑油供給装置。
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