JPH05222605A - 複合組成分から成る３分岐繊維の製造方法 - Google Patents

複合組成分から成る３分岐繊維の製造方法

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JPH05222605A
JPH05222605A JP4256538A JP25653892A JPH05222605A JP H05222605 A JPH05222605 A JP H05222605A JP 4256538 A JP4256538 A JP 4256538A JP 25653892 A JP25653892 A JP 25653892A JP H05222605 A JPH05222605 A JP H05222605A
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molten polymer
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ３分岐外皮／核心横断面を有する複合繊維を
製造するための改善された方法を提供すること。 【構成】 （ａ）３脚部、３先端部および軸線方向中心
部を形成する３分岐毛細管１１を設け、（ｂ）軸線方向
中心部に向けて第１の溶融重合体組成物を給送し、
（ｃ）少なくとも１先端部に向けて第２の溶融重合体組
成物を供給して、繊維横断面が３分岐核心外表面を有す
る核心部と、この核心外表面の少なくとも３分の１と当
接する外皮部を有する、複合組成分３分岐繊維を製造す
る方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【技術分野】本発明は合成樹脂フィラメント、ことに複
合組成物から成る３分岐断面を有する繊維の製造方法に
関するものである。
【０００２】ここで「繊維」なる語は、極めて長い、あ
るいは不定長さの繊維（フィラメント）と、短い繊維
（ステープル）とを含む。後述の「ヤーン」は連続的繊
維撚糸を意味する。
【０００３】また「変性割合」と称するのは、繊維横断
面における最大円形の半径をＲ2 とし、横断面輪郭の半
径をＲ1 とした場合のＲ1 ／Ｒ2 を意味する。
【０００４】「３分岐繊維」とは、変性割合が少なくと
も１．４の３葉状断面を有する繊維を意味する。
【０００５】「重合体組成物」ないし「合成樹脂組成
物」とは、添加物を含有する熱可塑性の重合体、共重合
体あるいは重合体ブレンドを意味する。
【０００６】
【従来技術】３葉状ないし３分岐横断面を有する繊維
が、多くの特性について円形横断面の繊維よりも秀れて
いることは周知である。
【０００７】また２種類以上の相違する重合体組成物を
組合わせることにより、この相違が添加剤に由来するか
重合体自体に由来するかを問わず、多くの用途に対し改
善された特性を有する繊維をもたらし得ることも公知で
ある。例えば、自己捲縮性を有する複合ポリエステル繊
維が米国特許３６７１３７９号明細書に開示されてい
る。
【０００８】また容易に裂開され得る多分岐複合繊維
が、米国特許３４１８２００号明細書に記載されてい
る。米国特許３７００５４４号は、改善された曲げ剛性
を有する複合外皮／核心繊維を開示しており、その横断
面が三角形の外皮／核心繊維が例示されている。これら
は複合組成分繊維によりもたらされ得る多種多様な効果
を例示するに過ぎない。
【０００９】複合組成分繊維の製造方法および装置も公
知であって、例えば米国特許３１８８６８９号、３６０
１８４６号、３６１８１６６号、３６７２８０２号、３
７０９９７１号、３７１６３１７号、４３７０１１４
号、４４０６８５０号、４７３８６０７号各明細書に
は、複合組成分繊維製造装置が記載されている。
【００１０】上述各特許発明から認められるように複合
組成分繊維、その製造方法、装置の開発には多大な努力
が払われている。しかしながら、外皮／核心３分岐断面
繊維については、充分な均質性、有効性を示すものは未
だ製造されていない。また外皮組成分を多様に調整し得
る可能性にも欠ける所がある。従って、外皮組成分の構
成自体と共に、外皮対核心割合を正確に制御して、外皮
／核心３分岐繊維を製造する方法に対する要望は依然と
して存在し、このような方法により製造される繊維は、
多種多様な用途において多大な実用性を示すものと思わ
れる。
【００１１】従って本発明の目的とするところは、３分
岐外皮／核心複合繊維を製造するための改善された方法
を提供することである。
【００１２】
【発明の要約】しかるにこの目的は、（ａ）３脚部、３
先端部および軸線方向中心部を形成する３分岐毛細管を
設け、（ｂ）軸線方向中心部に向けて第１の溶融重合体
組成物を給送し、（ｃ）少なくとも１先端部に向けて第
２の溶融重合体組成物を供給して、繊維横断面が３分岐
核心外表面を有する核心部と、この核心外表面の少なく
とも３分の１と当接する外皮部を有する、複合組成分３
分岐繊維を製造する方法により達成されることが本発明
者らにより見出された。
【００１３】
【発明の構成】外皮／核心３分岐繊維が、３分岐紡糸オ
リフィスの少なくとも１先端部に向けて外皮溶融重合体
を給送することにより、全く意外にも溶融紡糸され得る
ことが見出された。この目的を達成するために採用され
得る手段としては種々のものが考えられ、この分野の技
術者は、３分岐紡糸ノズルの先端に向けて外皮形成重合
体を給送する手段が、決して特定の一態様に限定される
べきものではないことを理解する筈である。
【００１４】
【実施例】図１は本発明方法による溶融重合体給送法を
例示的に示す。紡糸ノズルプレートの部分１０には、１
本の毛細管１１と３分岐オリフィス１２が示されてい
る。個々の溶融重合体の流れがＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄにより示
される。各溶融重合体はそれぞれ個々に計量され、紡糸
毛細管１１に供給される。この各溶融重合体の流動路が
線により示され、各溶融体流Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄは、それぞ
れの押出機１４ａ、１４ｂ、１４ｃ、１４ｄを、またそ
れぞれの計量ポンプ１５ａ、１５ｂ、１５ｃ、１５ｄを
有する。各溶融重合体がそれぞれの押出機および計量ポ
ンプを有することにより、繊維の３分岐横断面は多種多
様に構成されることができる。
【００１５】図２は図１における矢印２−２方向で見た
場合の、本発明方法に使用され得る３分岐毛細管の底面
図である。３分岐紡糸オリフィス１２は３本の脚部１
３、１３′、１３″を有し、各脚部はそれぞれ先端部
ａ、ａ′、ａ″を有する。毛細管の諸寸法はもちろん臨
界的ではないが、各脚部の長さは約０．５５４ｍｍ、幅
は約０．０７５ｍｍ、また毛細管自体の長さは０．２５
０ｍｍ、各脚部間の角度は約１２０°とするのが好まし
い。
【００１６】また図１おける３−３線における矢印方向
断面図である図３において、毛細管開口１４が示されて
いるが、その直径は４．３ｍｍ程度である。また各溶融
重合体導入口１７を結ぶ円１５は約２ｍｍの直径を有
し、各溶融体を毛細管１１に給送する導入口１７および
中央導入口１８の直径は、それぞれ０．６０ｍｍ程度と
する。上述した各数値は単に実施例について説明したま
でであって、本発明方法をこれらに限定するものではな
い。その他の諸数値は、本発明が属する分野の技術者に
とって、上述諸数値から当然自明のことである。
【００１７】本発明方法を実施するに当たり、例えば溶
融重合体流Ｃは、押出機から押出されて、中央導入口１
８を経て３分岐オリフィス１２の中央に導かれる。また
溶融重合体流Ａ、Ｂ、Ｄはそれぞれの押出機から押出さ
れ、各導入口１７を経て、各脚部先端ａ′、ａ″、ａに
達し、３分岐核心部に当接する外皮を形成する。各先端
に計量給送される溶融重合体流量に応じて、外皮形状を
あらかじめ定めた態様に容易に変更し得る。例えば先端
ａに溶融重合体を給送しない場合には、先端ａ′、ａ″
で形成される繊維外皮は、重合体流Ｃで形成される核心
外表面の約３分の２を包囲するに止まる。
【００１８】溶融重合体が各先端に等量で給送される場
合には、図４に示されるように核心部周囲にほぼ均等に
周縁部が形成される。３先端の一つに計量給送された溶
融重合体は、意外にも接続各脚部の全長にわたり均斉に
分配される。他の２先端にほぼ均等に計量給送された溶
融重合体は、３分岐核心部２１の外表面を包囲する均等
な外皮周縁部２０をもたらす。各先端溶融体流から形成
される外皮は、押出オリフィス脚部先端において調和さ
れた状態で会合する。
【００１９】本発明方法の他の特徴は、図５において若
干誇張された状態で示されるように、あらかじめ定めら
れた態様で比較的厚い外皮部分を有する外皮／核心繊維
を製造し得ることである。例えば溶融重合体Ｄを先端ａ
に計量給送し、溶融重合体Ａ、Ｂをこれにより少量で先
端ａ′、ａ″に計量給送することにより、非均等外皮２
５を有するフィラメントが形成される。２分岐２７、２
７′により形成される外皮２５の部分２６は、分岐２
７′と２７″あるいは分岐２７″と２７により形成され
る外皮部分よりも厚い。分岐２７、２７′、２７″はそ
れぞれ紡糸オリフィス脚部１３、１３′、１３″を経て
押出された重合体である。
【００２０】すでに述べたように、３個の導入口１７全
部を使用する必要はない。必要とされる結果に応じて、
導入口１個あるいは２個を使用して、３分岐紡糸オリフ
ィスの各先端に溶融重合体を給送することもできる。
【００２１】本発明方法の他の特徴は、２種類から４種
類までの組成の相違する重合体を使用して、３分岐紡糸
ノズルの先端ａ、ａ′、ａ″および核心に計量給送する
ことにより、図６に示されるような複合組成分外皮を有
する外皮／核心３分岐繊維を紡糸し得ることである。
【００２２】重合体組成物は、相違するが相容性の複数
重合体あるいは異種の顔料のような添加剤を含有する複
数重合体から成り、それぞれ異なるルートで給送され
る。この方法の利点は、添加剤が単一繊維中において、
外皮の相違する部分に存在し得る点である。ことに特殊
な特徴は、使用される重合体が同じ種類、例えばすべて
ナイロンあるいはすべてナイロン６であって、色が相違
し得る点である。
【００２３】本発明の一部を成す紡糸毛細管への重合体
の新規給送法とは異なる他の処理パラメータを重合体押
出しに使用し得る。例えば本発明方法により３分岐ナイ
ロン６繊維を製造する場合、既知のナイロン６溶融紡糸
条件が使用され得る。
【００２４】本発明方法の他の実施態様は、外皮が繊維
周囲の均等な周縁部を占める複合組成分外皮／核心３分
岐繊維に関する。この繊維は、その横断面において、ど
の部分においても約１０％から約９０％まで、ことに約
１５％から約５０％までが外皮である。３分岐の変性割
合は約１．４％以上、好ましくは２から４の範囲であっ
て、このような繊維は、図４に示されるように、核心部
もしくは外皮部あるいはその両方の少なくとも１組成分
が顔料着色され得る。溶融紡糸条件は、押出されるべき
重合体の種類ごとに既知である。
【００２５】本発明に使用される繊維形成重合体は、繊
維形成特性を有する高分子物質、例えばポリアミド、そ
の共重合体、ポリエチレンテレフタレート、その共重合
体、ポリオレフィンなどである。押出後、フィラメント
は最終使用目的に応じて適当な公知繊維処理法により処
理される。この処理法はこの分野の技術者に周知であっ
て、例えばドローワインディング処理、スピンドローワ
インディング処理などが挙げられる。
【００２６】本発明の他の好ましい実施例では、第２の
溶融重合体組成物を、３先端のうちの少なくとも２先端
に給送して、外皮が核心外表面の少なくとも約３分の２
と当接し、これより多量の第２溶融重合体組成物を少な
くとも１先端に給送して、核心外表面の少なくとも３分
の１と当接する非均等外皮を有する３分岐繊維が得られ
る。
【００２７】本発明の他の好ましい実施例では、（ａ）
第３の溶融重合体組成物を少なくとも１先端に給送し
て、単一重合体組成物核心と、少なくとも２種類の重合
体組成物外皮（これは核心外表面の少なくとも３分の２
と当接する）を有する繊維を形成する。この給送に際し
第２および第３重合体組成物を計量し、この量より多い
量の第２あるいは第３組成物を少なくとも１先端に給送
して、核心外表面の少なくとも３分の１と当接する、２
組成分非均等外皮を有する３分岐繊維を形成する。ある
いは（ｂ）第４の溶融重合体組成物を少なくとも１先端
に給送して、単一重合体組成物核心部と、核心部を完全
に包囲する３種類の重合体組成物を含有する外皮部を有
する４組成分３分岐繊維を形成る。
【００２８】本発明のさらに他の好ましい実施例では、
少なくとも２種類の溶融重合体組成物を顔料着色し、第
３の溶融重合体組成物を少なくとも１先端に給送して、
単一重合体組成物核心と、少なくとも２種類の重合体組
成物から成り、核心外表面の少なくとも３分の１と当接
する外皮とを有する３組成分３分岐繊維を形成し、場合
によりさらに第４の溶融重合体組成物を少なくとも１先
端に給送して、単一重合体組成物核心と、この核心を完
全に包囲する３種類の組成分から成る外皮とを有する４
組成分３分岐繊維を形成し、この場合第２、第３および
第４重合体組成物の分量より多量のこれらのうちのいず
れかの重合体組成物を給送して、核心を完全に包囲する
非均等３組成分外皮を有する３分岐繊維を形成する。
【００２９】本発明のさらに他の好ましい実施例では、
横断面の約１０％から約９０％、ことに約１５％から約
５０％を占めるほぼ均等の周縁部を形成する外皮と核心
を有し、変性割合が約１．４以上であって、場合により
この外皮、核心が顔料着色されている繊維が得られる。
【００３０】本発明のさらに他の好ましい実施例では、
変性割合が少なくとも１．４であり、外皮が約１５％か
ら約５０％を占め、核心を少なくとも部分的に包囲し、
好ましくは完全に包囲する３分岐横断面を有する複合組
成分繊維が得られる。
【００３１】実施例１−４ それぞれが独立に制御される４台の独立の押出機によ
り、相対粘度２．６９（９６重量％硫酸で測定）を有す
る溶融ナイロン６を２６５℃で紡糸装置に給送した。こ
の溶融ナイロン６の４流体流量をそれぞれ別個に計量し
て、３分岐紡糸毛細管の別個の部分に給送した。すなわ
ち、３流体流は毛細管３分岐先端に、１流体流は毛細管
中心に給送された。この場合の溶融、押出し、計量、給
送はすべてナイロン６溶融紡糸条件により行った。
【００３２】これら溶融重合体流の組成、流量は下表１
に示されるように変えて、各添付図面に示される横断面
を形成した。
【００３３】ここで澄明組成物はナイロン６そのもので
あり、赤色、青色、灰色、金色組成物は顔料着色ナイロ
ン６である。すべてはカーペットヤーンとして使用する
のに適する外皮／核心３分岐繊維とした。
【００３４】 表 １ 実施例 組成分 流 量 容量％ 横断面 （ｇ／ｍｉｎ） １．着色核心／均等 ２組成分 図７ 澄明外皮 分岐Ａ 澄明 ０．３７９ １１ 分岐Ｂ 澄明 ０．３７９ １１ 分岐Ｃ 赤色 ２．３１０ ６７ 分岐Ｄ 澄明 ０．３７９ １１ ２．着色均等外皮／ ２組成分 図４ 澄明核心 分岐Ａ 赤色 ０．４４８ １３ 分岐Ｂ 赤色 ０．４４８ １３ 分岐Ｃ 澄明 ２．１０３ ６１ 分岐Ｄ 赤色 ０．４４８ １３ ３．非均等外皮 ４組成分 図８ 分岐Ａ 金色 ０．８３１ ２４．１ 分岐Ｂ 赤色 ０．３５５ １０．３ 分岐Ｃ 灰色 １．６６９ ４８．４ 分岐Ｄ 青色 ０．５９３ １７．２ ４．非均等外皮 ３組成分 図９ 分岐Ａ 金色 ０．８３１ ２４．１ 分岐Ｂ 赤色 ０．３５５ １０．３ 分岐Ｃ 澄明 １．１３１ ３２．８ 分岐Ｄ 澄明 １．１３１ ３２．８
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明方法による溶融重合体給送法を例示的に
説明するフローチャートである。
【図２】図１における矢印２−２方向で見た場合の、本
発明方法に使用される３分岐紡糸オリフィス底面図であ
る。
【図３】図１における矢印３−３線による矢印方向断面
図である。
【図４】本発明方法により形成された３分岐繊維の横断
面説明図である。
【図５】本発明方法により形成された３分岐繊維の横断
面説明図である。
【図６】本発明方法により形成された３分岐繊維の横断
面説明図である。
【図７】本発明方法により形成された３分岐繊維の横断
面説明図である。
【図８】本発明方法により形成された３分岐繊維の横断
面説明図である。
【図９】本発明方法により形成された３分岐繊維の横断
面説明図である。
【符号の説明】
Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ‥‥溶融重合体組成物 １１‥‥（紡糸）毛細管 １２‥‥３分岐（紡糸）オリフィス １３‥‥脚部 １４ａ‥‥押出機 １４ｂ‥‥押出機 １４ｃ‥‥押出機 １４ｂ‥‥押出機 １５ａ‥‥計量ポンプ １５ｂ‥‥計量ポンプ １５ｃ‥‥計量ポンプ １５ｄ‥‥計量ポンプ １７‥‥（分岐）導入口 １８‥‥中央導入口 ２０‥‥外皮周縁部 ２１‥‥３分岐核心部 ２５‥‥非均等外皮 ２７，２７′，２７″‥‥核心分岐

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 （ａ）３脚部、３先端部および軸線方向
    中心部を形成する３分岐毛細管を設け、 （ｂ）軸線方向中心部に向けて第１の溶融重合体組成物
    を給送し、 （ｃ）少なくとも１先端部に向けて第２の溶融重合体組
    成物を供給して、繊維横断面が３分岐核心外表面を有す
    る核心部と、この核心外表面の少なくとも３分の１と当
    接する外皮部を有する、複合組成分３分岐繊維を製造す
    る方法。
JP4256538A 1991-09-26 1992-09-25 複合組成分から成る３分岐繊維の製造方法 Pending JPH05222605A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/767,169 US5244614A (en) 1991-09-26 1991-09-26 Process of making multicomponent trilobal fiber
US07/767169 1991-09-26

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JPH05222605A true JPH05222605A (ja) 1993-08-31

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JP4256538A Pending JPH05222605A (ja) 1991-09-26 1992-09-25 複合組成分から成る３分岐繊維の製造方法

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US (2) US5244614A (ja)
EP (1) EP0534334A3 (ja)
JP (1) JPH05222605A (ja)
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CA (1) CA2074910C (ja)
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