JPH05222261A - 塩素化塩化ビニル樹脂組成物 - Google Patents

塩素化塩化ビニル樹脂組成物

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JPH05222261A
JPH05222261A JP31708392A JP31708392A JPH05222261A JP H05222261 A JPH05222261 A JP H05222261A JP 31708392 A JP31708392 A JP 31708392A JP 31708392 A JP31708392 A JP 31708392A JP H05222261 A JPH05222261 A JP H05222261A
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JP
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vinyl chloride
chloride resin
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chlorinated
chlorinated vinyl
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JP31708392A
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Masaharu Kato
雅治 加藤
Hiroshi Kakei
博志 加計
Yukinori Takami
幸憲 高見
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】成形時に熱分解が少なくて成形性が良好であ
り、熱変形温度が高い成形体を得ることができる塩素化
塩化ビニル樹脂組成物。 【構成】平均重合度600〜1000の塩化ビニル系樹
脂を塩素化することにより得られた塩素含有率66〜6
9重量%の塩素化塩化ビニル樹脂100重量部と、塩化
ビニル系重合体2〜10重量部と、式〔(Cn 2n+1
2 SnC4 2 4 x (式中、n は1〜8の整数、x
は1〜4を示す)で表されるジアルキル錫マレート系化
合物2〜4重量部と、式(Cn 2n+12 Sn(SCH
2 COOR)2 (式中、Rは炭素数1〜12個のアルキ
ル基、n は1〜8の整数を示す)で表されるジアルキル
錫ビス(アルキルメルカプトアセテート)0.5〜1.
5重量部からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱変形温度が高く、か
つ溶融時に熱分解することがなく成形性のよい塩素化塩
化ビニル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩素化塩化ビニル樹脂は、塩化ビニル系
樹脂を塩素化することにより製造されており、塩化ビニ
ル系樹脂の長所である難燃性、耐水性、耐薬品性、耐候
性等の優れた特性を有していると共に、熱変形温度が高
いという利点を持っており、耐熱性の要求される用途へ
の展開が期待されている。
【0003】塩素化塩化ビニル樹脂の熱変形温度は塩素
化度によって異なり、その塩素化度が高くなるほど熱変
形温度が高くなる。従って、熱変形温度の高い成形体を
得るには、塩素化度の高い塩素化塩化ビニル樹脂を使用
するのが好ましい。
【0004】塩素化塩化ビニル樹脂は、塩化ビニル系樹
脂に比べて熱変形温度が高い反面、加熱溶融時の流動性
が悪く成形性に劣るという欠点を有している。この流動
性は、塩素化度の高いほど、つまり塩素化塩化ビニル樹
脂の塩素含有率が高いほど低下し、例えば、塩素含有率
が66重量%程度以上になると、その流動性は一層悪く
なって成形時に熱分解し易くなるという問題があった。
【0005】一般に、塩化ビニル樹脂のような塩素含有
樹脂の成形にあたっては、安定剤を添加しており、例え
ば、塩化ビニル樹脂に有機錫メルカプト系安定剤と有機
錫マレート系安定剤とを併用添加することが知られてい
る(特公昭47−40857号公報)。
【0006】しかし、塩素化塩化ビニル樹脂に上記のよ
うな安定剤を添加しただけでは、成形時の流動性の改善
は十分でないために成形時に分解し易く、その分解物が
成形体に混入し、成形体の物性、外観を低下させてしま
うという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑み、成形時の熱分解が少なくて成形性が良好であり、
熱変形温度の高い成形体を得ることができる塩素化塩化
ビニル樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明で使用される塩素
化塩化ビニル樹脂は、塩化ビニル系樹脂を後塩素化した
樹脂であり、塩化ビニルの単独重合体を後塩素化して得
られた樹脂に限らず、塩化ビニルと他のモノマーとの共
重合体を後塩素化した樹脂であってもよい。
【0009】そして、塩化ビニル系樹脂は平均重合度が
600〜1000とされるのは、600未満であると耐
衝撃性などの機械的物性が低下し、1000を超えると
溶融時の流動性が著しく悪くなって成形困難となるから
である。
【0010】また、塩素化塩化ビニル樹脂の塩素含有率
は66〜69重量%とされるのは、塩素含有率が66重
量%未満であると高い熱変形温度の成形体が期待でき
ず、69重量%を超えると、そのような樹脂自身の不安
定構造部位が増え、成形時に分解し易いからである。
【0011】塩素化塩化ビニル樹脂に添加する塩化ビニ
ル系重合体は、塩化ビニルホモポリマー、塩化ビニルと
他のモノマーとの共重合体及び塩化ビニル鎖を含むグラ
フト共重合体である。
【0012】この塩化ビニルと共重合する他のモノマー
としては、例えば、エチレン、プロピレンなどのオレフ
イン類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類;フェニ
ルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどのN−置
換マレイミド類;無水マレイン酸;アクリロニトリル;
スチレン;塩化ビニリデンなどの一種類又は二種類以上
が挙げられる。
【0013】また、塩化ビニル鎖を含むグラフト共重合
体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体に
塩化ビニルを共重合させたグラフト共重合体、エチレン
−エチルアクリレート共重合体などのエチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体に塩化ビニルを共重合させたグラ
フト共重合体、塩素化ポリエチレンに塩化ビニルを共重
合させたグラフト共重合体などが挙げられる。
【0014】この塩化ビニル系重合体は通常平均重合度
が400〜1100程度のものが使用され、塩素化塩化
ビニル樹脂の流動性向上に寄与して成形性を向上するも
のであり、塩素化塩化ビニル樹脂100重量部に対して
2〜10重量部添加されるのは、2重量部未満では塩素
化塩化ビニル樹脂の流動性向上が十分でなく、10重量
部を超えると熱変形温度の低下が大きくなるからであ
る。
【0015】上式で表されるジアルキル錫マレート系化
合物においては、x の値が2〜4の場合が特に好適であ
り、(Cn 2n+12 で示されているアルキル基として
は、メチル基、ブチル基、オクチル基などが特に好適で
あり、例えば三共有機合成社製「STANN−BM
(W)」、「STANN−OMF」などが挙げられる。
【0016】このようなジアルキル錫マレート系化合物
は、例えば、ヘプタンなどの炭化水素系有機溶剤に無水
マレイン酸を50〜85℃で溶解し、さらにジ(n−ア
ルキル)錫オキサイドを加えて加熱することにより得ら
れる。
【0017】また、上式で表されるジアルキル錫ビス
(アルキルメルカプトアセテート)において、(Cn
2n+12 で示されているアルキル基としては、メチル
基、ブチル基、オクチル基などが特に好適である。
【0018】また、Rで示されるアルキル基は炭素数1
〜12個のものであって、−SCH 2 COOR基として
は、例えば、メチルメルカプトアセテート、ブチルメル
カプトアセテート、ヘキシルメルカプトアセテート、2
−エチルヘキシルメルカプトアセテート、n−オクチル
メルカプトアセテート、イソオクチルメルカプトアセテ
ート、ラウリルメルカプトアセテートなどが挙げられ
る。特に、ブチルメルカプトアセテート、n−メルカプ
トアセテートが好適であり、例えば、三共有機合成社製
「STANN−JF−10B」、「ONZ−142F」
などが挙げられる。
【0019】これらのジアルキル錫マレート系化合物及
びジアルキル錫ビス(アルキルメルカプトアセテート)
は、上記のとおりの使用量の範囲で併用することによっ
て熱変形温度を低下させずに熱安定化に効果があるもの
で、塩素化塩化ビニル樹脂の熱分解を抑止するものであ
る。
【0020】ジアルキル錫マレート系化合物が塩素化塩
化ビニル樹脂100重量部に対して2〜4重量部添加さ
れるのは、2重量部未満では熱安定化効果が十分に得ら
れず、4重量部を超えると熱安定化効果の向上よりは熱
変形温度の低下が大きくなるからである。
【0021】また、ジアルキル錫ビス(アルキルメルカ
プトアセテート)が塩素化塩化ビニル樹脂100重量部
に対して0.5〜1.5重量部添加されるのは、0.5
重量部未満では熱安定化効果がほとんどなく、1.5重
量部を超えると熱変形温度の低下が著しくなるからであ
る。
【0022】本発明の塩素化塩化ビニル樹脂組成物に
は、その物性に好ましくない影響を与えない範囲で、そ
の他の従来から使用されている熱安定剤、滑剤、加工助
剤、酸化防止剤、改質剤、充填剤、紫外線吸収剤、着色
剤などが併用添加され得る。
【0023】例えば、熱安定剤としては、上記以外の有
機錫系安定剤、二塩基性ステアリン酸鉛、三塩基性硫酸
鉛、ステアリン酸鉛などの鉛系安定剤、バリウム−亜
鉛、カルシウム−亜鉛などの複合安定剤及び無機安定剤
などがあげられる。滑剤としては、ステアリルアルコー
ル、ポリエチレンワックス、ステアリン酸カルシウム、
ブチルステアレート、エステル系滑剤などが挙げられ
る。
【0024】また、改質剤としては、塩素化ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリルニトリル
−ブタジエン−スチレンラバー、メチルメタクリレート
−ブタジエン−スチレンラバーなどの衝撃改質剤などが
あげられ、酸化防止剤としは、ビスフェノールA、ブチ
ルヒドロキシトルエンなどがあげられ、充填剤として
は、ガラス繊維、炭酸カルシウム、タルクなどがあげら
れ、紫外線吸収剤としては、サリシレートエステル、ベ
ンゾエートエステル、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0025】そして、この発明の塩素化塩化ビニル樹脂
組成物の成形には、射出成形、押出成形、カレンダー成
形、ロ−ル・プレス成形等、従来の公知の成形法が適宜
採用される。
【0026】次に、本発明の2の塩素化塩化ビニル樹脂
組成物について説明する。本発明の2では、本発明の塩
素化塩化ビニル樹脂組成物に、さらにジブチル錫ジステ
アレートが添加される。
【0027】上記ジブチル錫ジステアレートは、成形体
の外観を向上させるために添加するものであって、塩素
化塩化ビニル樹脂100重量部に対して0.2〜1重量
部添加されるのは、0.2重量部未満では外観向上に対
する効果がなく、1重量部を超えて添加しても外観向上
の効果が著しくなく、耐熱性の低下が顕著になるからで
ある。さらに好ましい添加量は0.5重量部である。
【0028】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。以下、
部とあるのは重量部を意味する。実施例1 塩素化塩化ビニル樹脂として、重合度700の塩化ビニ
ル樹脂を原料として塩素化し得た塩素含有率66.7重
量%の塩素化塩化ビニル樹脂を使用した。この塩素化塩
化ビニル樹脂100部に対して、塩化ビニル系重合体と
して重合度700の塩化ビニル樹脂5部、ジアルキル錫
マレート系化合物としてジブチル錫マレート系化合物
(STANN−BM(N);三共有機合成社製)2.5
部、ジアルキル錫ビス(アルキルメルカプトアセテー
ト)としてジブチル錫系のジアルキル錫ビス(アルキル
メルカプトアセテート)(STANN−JF−10B;
三共有機合成社製)1部、ステアリン酸カルシウム(S
C−100;堺化学工業社製)1部、ステアリン酸(G
−20;ヘンケル白水社製)1部、アクリル系加工助剤
(L−1000;三菱レーヨン社製)2部、衝撃改質剤
のメチルメタクリレート−ブタジエン−スチレンラバー
(B−56;鐘淵化学工業社製)6部を添加し、これを
ミキサーに供給し混合して100℃に達した後冷却し
た。
【0029】こうして得た混合物を50mmの二軸押出
機にて成形温度190℃で押出して厚さ3mmの板状体
を得た。この板状体について、分解物の有無を調べて成
形時の熱分解状態を判断するとともに、JIS K72
07に準拠して荷重たわみ温度(℃)、及びJIS K
7110に準拠してシャルピー衝撃値(kg・cm/c
2 )の測定を行った。この結果は表1に示したとおり
であった。
【0030】実施例2 塩素化塩化ビニル樹脂として、重合度900の塩化ビニ
ル樹脂を原料として塩素化して得た塩素含有率68重量
%の塩素化塩化ビニル樹脂を使用しこと以外は実施例1
と同様にして板状体を得た。この板状体について実施例
1と同様に各測定を行った。この結果は表1に示したと
おりであった。
【0031】実施例3、4 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を使用し、ジアルキル錫マレート系化合物としてジオ
クチル錫マレート系化合物(STANN−OMF;三共
有機合成社製)及びジアルキル錫ビス(アルキルメルカ
プトアセテート)としてジオクチル錫ビス(イソオクチ
ルメルカプトアセテート)(ONZ−142F;三共有
機合成社製)を表1に示したとおりの量を添加した以外
は実施例1と同様にしてそれぞれ板状体を得た。これら
の板状体について実施例1と同様に各測定を行った。こ
の結果は表1に示したとおりであった。
【0032】実施例5、6 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を使用し、表1に示したとおりの量を添加した以外は
実施例1と同様にしてそれぞれ板状体を得た。これらの
板状体について実施例1と同様に各測定を行った。この
結果は表1に示したとおりであった。
【0033】比較例1〜4 塩素化塩化ビニル樹脂として、表1に示したとおりの重
合度の塩化ビニル樹脂を原料として塩素化し、表1に示
したとおりの塩素含有率の塩素化塩化ビニル樹脂を使用
しこと以外は実施例1と同様にしてそれぞれ板状体を得
た。これらの板状体について実施例1と同様に各測定を
行った。この結果は表1に示したとおりであった。
【0034】比較例5 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を使用し、ジアルキル錫マレート系化合物を使用せ
ず、ジアルキル錫ビス(アルキルメルカプトアセテー
ト)としてジオクチル錫ビス(イソオクチルメルカプト
アセテート)(ONZ−142F;三共有機合成社製)
を3部添加した以外は実施例1と同様にして板状体を得
た。この板状体について実施例1と同様に各測定を行っ
た。この結果は表1に示したとおりであった。
【0035】比較例6 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を使用し、ジアルキル錫マレート系化合物としてジオ
クチル錫マレート系化合物(STANN−OMF;三共
有機合成社製)を3部添加し、ジアルキル錫ビス(アル
キルメルカプトアセテート)を使用しなかったこと以外
は実施例1と同様にして板状体を得た。この板状体につ
いて実施例1と同様に各測定を行った。この結果は表1
に示したとおりであった。
【0036】比較例7、8 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を使用し、ジアルキル錫マレート系化合物としてジオ
クチル錫マレート系化合物(STANN−OMF;三共
有機合成社製)及びジアルキル錫ビス(アルキルメルカ
プトアセテート)としてジオクチル錫ビス(イソオクチ
ルメルカプトアセテート)(ONZ−142F;三共有
機合成社製)を表1に示したとおりの量を添加した以外
は実施例1と同様にしてそれぞれ板状体を得た。これら
の板状体について実施例1と同様に各測定を行った。こ
の結果は表1に示したとおりであった。
【0037】比較例9 塩化ビニル系重合体を添加しなかったこと以外は実施例
1と同様にして板状体を得た。この板状体について実施
例1と同様に各測定を行った。この結果は表1に示した
とおりであった。
【0038】比較例10 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を15部添加した以外は実施例1と同様にして板状体
を得た。この板状体について実施例1と同様に各測定を
行った。この結果は表1に示したとおりであった。
【0039】
【表1】
【0040】実施例7 実施例1で得た塩素化塩化ビニル樹脂組成物の混合物
に、さらにジブチル錫ジステアレート(SB−10C;
三共有機合成社製)1部を添加したこと以外は、実施例
1と同様にして板状体を得た。この板状体について実施
例1と同様に各測定を行うと共に、下記の外観評価を行
った。この結果は表2に示したとおりであった。尚、外
観評価は板状体の表面を目視観察し、平滑なものを○、
表面に模様のあるもの又は分解物のあるものを×とし
た。
【0041】実施例8 塩素化塩化ビニル樹脂として、重合度900の塩化ビニ
ル樹脂を原料として塩素化して得た塩素含有率68重量
%の塩素化塩化ビニル樹脂を使用しこと以外は、実施例
7と同様にして板状体を得た。この板状体について実施
例7と同様に各測定と外観評価を行った。この結果は表
2に示したとおりであった。
【0042】実施例9、10 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を使用し、ジアルキル錫マレート系化合物としてジオ
クチル錫マレート系化合物(STANN−OMF;三共
有機合成社製)及びジアルキル錫ビス(アルキルメルカ
プトアセテート)としてジオクチル錫ビス(イソオクチ
ルメルカプトアセテート)(ONZ−142F;三共有
機合成社製)を表2に示したとおりの量を添加した以外
は、実施例7と同様にしてそれぞれ板状体を得た。これ
らの板状体について実施例7と同様に各測定と外観評価
を行った。この結果は表2に示したとおりであった。
【0043】実施例11、12 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を使用し、表2に示したとおりの量を添加したこと以
外は、実施例7と同様にしてそれぞれ板状体を得た。こ
れらの板状体について実施例7と同様に各測定と外観評
価を行った。この結果は表2に示したとおりであった。
【0044】比較例11〜14 塩素化塩化ビニル樹脂として、表2に示したとおりの重
合度の塩化ビニル樹脂を原料として塩素化し、表2に示
したとおりの塩素含有率の塩素化塩化ビニル樹脂を使用
したこと以外は、実施例7と同様にしてそれぞれ板状体
を得た。これらの板状体について実施例1と同様に各測
定と外観評価を行った。この結果は表2に示したとおり
であった。
【0045】比較例15 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を使用し、ジアルキル錫マレート系化合物を使用せ
ず、ジアルキル錫ビス(アルキルメルカプトアセテー
ト)としてジオクチル錫ビス(イソオクチルメルカプト
アセテート)(ONZ−142F;三共有機合成社製)
を3部添加したこと以外は、実施例7と同様にして板状
体を得た。この板状体について実施例7と同様に外観評
価と各測定を行った。この結果は表2に示したとおりで
あった。
【0046】比較例16 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を使用し、ジアルキル錫マレート系化合物としてジオ
クチル錫マレート系化合物(STANN−OMF;三共
有機合成社製)を3部添加し、ジアルキル錫ビス(アル
キルメルカプトアセテート)を使用しなかったこと以外
は、実施例7と同様にして板状体を得た。この板状体に
ついて実施例7と同様に外観評価と各測定を行った。こ
の結果は表2に示したとおりであった。
【0047】比較例19 塩化ビニル系重合体を添加しなかったこと以外は、実施
例7と同様にして板状体を得た。この板状体について実
施例7と同様に外観評価と各測定を行った。この結果は
表2に示したとおりであった。
【0048】比較例20 塩化ビニル系重合体として重合度800の塩化ビニル樹
脂を15部添加したこと以外は、実施例7と同様にして
板状体を得た。この板状体について実施例7と同様に外
観評価と各測定を行った。この結果は表2に示したとお
りであった。
【0049】比較例21 ジブチル錫ジステアレート(SB−10C)を全く添加
しなかったこと以外は、実施例7と同様にして板状体を
得た。この板状体について実施例7と同様に外観評価と
各測定を行った。この結果は表2に示したとおりであっ
た。
【0050】
【表2】
【0051】上記の結果から明らかなとおり、この発明
の塩素化塩化ビニル樹脂組成物は、成形時に熱分解せず
成形性がよく、かつ熱変形温度も高いものであった。こ
れに対し、比較例の塩素化塩化ビニル樹脂組成物は、成
形性がよい(分解物の発生がない)場合には、熱変形温
度が低かったり、耐衝撃性がよくなく、熱変形温度が高
い場合には成形性がよくなく、総合的にみると塩素化塩
化ビニル系樹脂組成物として劣るものであった。
【発明の効果】本発明の塩素化塩化ビニル樹脂組成物
は、上述したとおりであり、成形時に熱分解せず成形性
がよく、熱変形温度が高いので、耐熱性のよい製品を容
易に成形することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均重合度600〜1000の塩化ビニ
    ル系樹脂を塩素化することにより得られた塩素含有率6
    6〜69重量%の塩素化塩化ビニル樹脂100重量部
    と、塩化ビニル系重合体2〜10重量部と、式〔(Cn
    2n+12 SnC4 2 4 x (式中、n は1〜8の
    整数、x は1〜4を示す)で表されるジアルキル錫マレ
    ート系化合物2〜4重量部と、式(Cn 2n+12 Sn
    (SCH 2 COOR)2 (式中、Rは炭素数1〜12個
    のアルキル基、n は1〜8の整数を示す)で表されるジ
    アルキル錫ビス(アルキルメルカプトアセテート)0.
    5〜1.5重量部からなることを特徴とする塩素化塩化
    ビニル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塩素化塩化ビニル樹脂組
    成物に、さらにジブチル錫ジステアレート0.2〜1重
    量部が添加されてなることを特徴とする塩素化塩化ビニ
    ル樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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