JPH0522198U - 物運搬装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、物を自動車の屋根上に簡単に積み
おろしし得る物運搬装置を提供することを目的とする。 【構成】 移動車１に付設される方形枠体であって、こ
の方形枠体に物aを載置する載置部２を設け、この方形
枠体を構成する左右杆３・３に、移動車１の周壁の枢着
する支杆４・４を枢着し、左右杆３・３の下縁ほぼ全長
にラック歯５を形成して成る物載置枠６と、移動車１の
頂縁角部近傍に付設されるものであって、前記左右杆３
のラック歯５と歯合するピニオン７を有し、このピニオ
ン７の近傍にピニオン７に対して擺動可能なガイド８を
設けてピニオン７の近傍に該左右杆３が摺動通過する摺
動路15を設けて成る物載置枠移動機構９とで構成され、
物載置枠６の左右杆３のラック歯５を物載置枠移動機構
９のピニオン７に歯合する状態で配設したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車特に災害時に出動する救助工作車に付設する物運搬装置に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来から自動車に取り付ける物運搬装置は種々提案されている。しかし、これ らの従来の物運搬装置は、その構造が複雑だったり、また、その操作が厄介であ ったりして未だ不十分である。

【０００３】 特に、自動車の側部に物を配設するタイプの物運搬装置は当然のことながら、 車巾が広がる為、細い道路の走行に支承を来たし、非常に不便である。

【０００４】 かといって、自動車の屋根部に物を配設するタイプの物運搬装置は、該屋根部 位置が高ければ物を屋根部に上げるのに相当の労力を有する。

【０００５】 本考案はこれらの問題点を解決した物運搬装置を提供することを技術的課題と するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。

【０００７】 移動車１に付設される方形枠体であって、この方形枠体に物aを載置する載置 部２を設け、この方形枠体を構成する左右杆３・３に、移動車１の周壁の枢着す る支杆４・４を枢着し、左右杆３・３の下縁ほぼ全長にラック歯５を形成して成 る物載置枠６と、移動車１の頂縁角部近傍に付設されるものであって、前記左右 杆３のラック歯５と歯合するピニオン７を有し、このピニオン７の近傍にピニオ ン７に対して擺動可能なガイド８を設けてピニオン７の近傍に該左右杆３が摺動 通過する摺動路15を設けて成る物載置枠移動機構９とで構成され、物載置枠６の 左右杆３のラック歯５を物載置枠移動機構９のピニオン７に歯合する状態で配設 したことを特徴とする物運搬装置に係るものである。

【０００８】

【作用】

本装置を例えば移動車１の側面に付設する。移動車１の側面に垂下状態となっ ている物載置枠６の載置部２に物aを載置し、物載置移動機構９のピニオン７を 回動せしめると、ピニオン７と歯合する左右杆３のラック歯５により物載置枠６ は、支杆４・４を支点にして擺動するガイド８に規制されながら上方へ擺動し、 移動車１の屋根部に送られ物載置枠６は移動車１の屋根上に載置されることにな る。

【０００９】

【実施例】

図面は、本考案の一実施例で、図１は救助工作車の側面に本装置を付設した場 合で、物載置枠６が救助工作車の側面に垂下状態となっている斜視図、図２は通 常のトラック車の荷収納部側面に本装置を付設した場合で、物載置枠６が荷収納 部の天井に載置された状態の斜視図である。

【００１０】 物載置枠６を構成する方形枠体は、左右杆３・３と下杆24とで構成され、この 方形枠体には杆材で形成したＬ字状の載置枠が載置部２として付設されている。 この載置枠には載置枠に載置した物を止着固定する止着バンド等を設ける。また 、図面の左右杆３・３は二本の杆材で構成され、図２中下側の杆材下面にラック 歯５が形成され、このラック歯５が後記するピニオン７と歯合する。左右杆３・ ３の両側には左右杆３・３が摺動路15から抜け出ることを防止するストッパーを 設ける。図中符号４'は支杆４の支点軸、27は左右杆３・３の摺動を円滑にする 摺動ローラである。

【００１１】 物載置枠移動機構９は移動車１の前後壁面に止着されており、ケース体10に回 動軸11を軸架し、この回動軸11にピニオン７とウォームホイール12とを固着し、 このウォームホイール12と歯合するウォームギア13を斜設状態に設け、ウォーム 軸13'の下端に減速機付の駆動モータ14を駆動連結したものである。この駆動モ ータ14を駆動せしめる操作部は移動車１の運転席に設けることが望ましい。また 、回動軸11には二枚の摺動板23が枢着され、この二枚の摺動板23の間にピニオン ７が配設されている。この摺動板23の頂部にはガイド８となる押えローラ16が枢 着されている。

【００１２】 尚、左右の物載置枠移動機構９の回動軸11は通し軸で形成されている。符号26 は物載置枠移動機構９を移動車１に止着する取付部である。

【００１３】 また符号17は緊急時にピニオン７を回動せしめる手動回動機構であって、ケー ス部材25に回動軸18を軸架し、この回動軸18に平歯車19を固着し、回動軸18に抗 縮発条20を被嵌したもので、回動軸18の下端に形成した割溝21に例えばＬ形杆の 先端を嵌入し、このＬ形杆を抗縮発条20に抗して押圧すると平歯車19が前記ウォ ーム軸13'の上端に固着した平歯車22と歯合し、ピニオン７を回動せしめること が可能となる。従って、駆動モータ14のトラブルが発生した場合等に有益である 。

【００１４】 実施例に係る装置は上記構成であるから、物載置枠６を移動車１の側面に垂下 状態とし、作業者がこの物載置枠６に例えば長尺の梯子等を載置止着し、駆動モ ータ14を作動せしめると、ピニオン７が回動し、物載置枠６は円弧状に上方に擺 動しながら移動車１の屋根部に収納載置されることになる。また、駆動モータ14 を逆動せしめれば、前記と逆の作動により物載置枠６は元に状態に復帰する。

【００１５】 以上、実施例に係る装置によれば物の積み込みの際には物載置枠６が下方に位 置しているから非常に簡単に物の積み込みができ、また、物載置枠６に物を積ん だら物載置枠６を簡単に移動車１の屋根部に載置した状態にし得るから移動車１ の車巾が広がるようなこともなくなる。

【００１６】 従って、実施例に係る装置を例えば救助工作車に設け、本装置により梯子,折 り畳みボード等を該救助工作車に載置しておけば、災害現場に到着した際梯子等 を簡単におろすことができる等実用性を発揮することになる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成したから、移動車に簡単に物を載置できるとともに 同様に簡単に載置した物をおろすこともでき、且つ構造が簡単して量産性に秀れ た物運搬装置となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案の別使用例の斜視図である。

【図３】本考案の要部の断面図である。

【図４】図３におけるＡ−Ａ指示線の断面図である。

【図５】本考案の作動説明図である。

【符号の説明】

a 物 １ 移動車 ２ 載置部 ３ 左右杆 ４ 支杆 ５ ラック歯 ６ 物載置枠 ７ ピニオン ８ ガイド ９ 物載置枠移動機構 15 手動路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動車に付設される方形枠体であって、
   この方形枠体に物を載置する載置部を設け、この方形枠
   体を構成する左右杆に、移動車の周壁の枢着する支杆を
   枢着し、左右杆の下縁ほぼ全長にラック歯を形成して成
   る物載置枠と、移動車の頂縁角部近傍に付設されるもの
   であって、前記左右杆のラック歯と歯合するピニオンを
   有し、このピニオンの近傍にピニオンに対して擺動可能
   なガイドを設けてピニオンの近傍に該左右杆が摺動通過
   する摺動路を設けて成る物載置枠移動機構とで構成さ
   れ、物載置枠の左右杆のラック歯を物載置枠移動機構の
   ピニオンに歯合する状態で配設したことを特徴とする物
   運搬装置。