JPH05221975A - N−アリールマレイミド類の製造方法 - Google Patents

N−アリールマレイミド類の製造方法

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JPH05221975A
JPH05221975A JP4122799A JP12279992A JPH05221975A JP H05221975 A JPH05221975 A JP H05221975A JP 4122799 A JP4122799 A JP 4122799A JP 12279992 A JP12279992 A JP 12279992A JP H05221975 A JPH05221975 A JP H05221975A
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JP
Japan
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reaction
maleic anhydride
mol
amount
organic solvent
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JP4122799A
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English (en)
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Toshihide Yamamoto
敏秀 山本
Akihiro Akatsuka
章宏 赤塚
Kiyoshige Matsuoka
清成 松岡
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、無水マレイン酸の使用量を低減し、
且つ、分離困難な副生成物を抑制し、高い収率でN−ア
ルールマレイミド類を製造する方法を提供する。 【構成】本発明は、非プロトン性極性溶媒を含む有機溶
媒中、酸触媒の存在下に無水マレイン酸と芳香族第1ア
ミン類を反応させ、生成する水を除去しながらN−アリ
ールマレイミド類を製造する方法において、あらかじめ
酸触媒として用いる硫酸類を有機溶媒と共に共沸脱水
し、無水マレイン酸の芳香族第1アミン類に対するモル
比を1以上の割合で無水マレイン酸と芳香族第1アミン
類を有機溶媒の還流下に添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ABS、PMMA、P
VC等の樹脂の耐熱性改良剤や医薬、農薬の中間体とし
て有用な、N−アリールマレイミド類を高収率で製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マレイミド類の製造方法については、古
くから研究されている。無水マレイン酸から一段でマレ
イミド類を製造する方法としては例えば、特開昭60−
11465号公報には、無水マレイン酸と芳香族第1ア
ミン類とを酸触媒の存在下、水非混和性溶媒中、高温で
反応させてマレイミド類を製造する方法が開示されてい
る。また、特開昭63−122666号公報には、無水
マレイン酸を酸触媒の存在下または不存在下にジメチル
スルホキシド等の非プロトン性極性溶媒を含む芳香族系
有機溶媒中50〜200℃の温度範囲で芳香族第1アミ
ン類と反応させることによりマレイミド類を製造する方
法が開示されている。しかしながら、これらの方法によ
れば、マレイミド類を収率良く得ることはできなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、分離
困難なN−アリール−2−アリールアミノコハクイミド
等の副生成物を抑制し、高収率でN−アリールマレイミ
ド類を製造する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の問
題点に鑑み、鋭意検討を行った結果、以下に示すような
知見を得た。酸触媒として硫酸類を用いる場合に、反応
過程で反応基質であるマレインアミド酸および生成した
マレイミド類の分解生成物と考えられる酸性分からなる
除去困難な高粘性の残渣が反応器内に残ると共に反応収
率が低下する。さらに、無水マレイン酸を含む有機溶媒
の還流下に芳香族第一アミン類を添加する方法では、反
応系内の水分により無水マレイン酸が加水分解を受けマ
レイン酸となり反応基質として作用しなくなるばかりで
なく、無水マレイン酸が生成する水と共に徐々に反応系
外に留去される。この結果、芳香族第1アミン類に対す
る無水マレイン酸の不足をきたし、N−アリール−2−
アリールアミノコハクイミド等が多量に副生し、収率を
低下させるという知見を得た。これらの知見に基づき、
硫酸類を芳香族系有機溶媒とあらかじめ脱水処理したも
のを酸触媒として用い、この有機溶媒還流下に無水マレ
イン酸と芳香族第1アミン類とを同時に且つ無水マレイ
ン酸が芳香族第1アミン類に対し常に過剰となるように
添加することにより、収率良くN−アリールマレイミド
類を製造することができることを見いだし本発明を完成
するに至った。
【0005】即ち、本発明は、非プロトン性極性溶媒を
含む有機溶媒中、酸触媒の存在下に無水マレイン酸と芳
香族第1アミン類を反応させ、生成する水を除去しなが
らN−アリールマレイミド類を製造する方法において、
あらかじめ酸触媒として用いる硫酸類を有機溶媒と共に
共沸脱水し、無水マレイン酸の芳香族第1アミン類に対
するモル比を1以上の割合で無水マレイン酸と芳香族第
1アミン類を有機溶媒の還流下に添加することを特徴と
する下記一般式(1)
【0006】
【化2】 (式中、R、R、R、RおよびRは、それぞ
れ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、
カルボキシル基、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキ
シル基、フェニル基およびスルホン基を示す。)で示さ
れるN−アリールマレイミド類の製造方法。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】本発明の方法では、まず硫酸と有機溶媒と
の混合物を共沸脱水する。硫酸とはHSOを含有す
るものを意味し、具体的には例えば濃硫酸、希硫酸、発
煙硫酸等を挙げることができ、取扱いの容易さ及び共沸
脱水処理の容易さから濃硫酸を用いることが好ましい。
尚、硫酸に、例えば無水硫酸、キシレンスルホン酸、ト
ルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、エタンスルホン酸、オクタンスルホン酸等のスル
ホン酸類を併用しても差し支えない。
【0009】一方、有機溶媒は、N−アリールマレイミ
ド類及び反応基質に対して不活性であり、水と不混和性
の有機溶媒であればよい。例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クメン、エチルベンゼン、クロロベンゼ
ン、ニトロベンゼン、メシチレン及びアニソール等を挙
げることができ、反応温度の制御や溶媒の除去の容易さ
からトルエンおよびキシレンを用いることが好ましい。
また、その使用量は、使用する芳香族第1アミン類の重
量に対して1〜7倍、好ましくは1〜4倍とすることが
適当である。
【0010】上記共沸脱水においては、硫酸として例え
ば濃硫酸を用いた場合、濃硫酸中のHSO1モルに
対して、約0.2モル以上、好ましくは0.3モル以
上、より好ましくは0.4モル以上の水を留出させるこ
とが、マレイミド類の収率を高めると言う観点から適当
である。硫酸として希硫酸を用いた場合には、水の留出
量は上記の量より一般に多くなる。
【0011】共沸脱水は、例えば70〜180℃、好ま
しくは80〜160℃で加熱することにより行うことが
でき、常圧は勿論のこと加圧、減圧のいずれでも行うこ
とができる。硫酸の使用量は、少なすぎると反応速度が
低下し、反応が充分に進行せず、反応時間が長くなる傾
向がある。また、多すぎると加水分解、重合及び異性化
反応による副生成物が多量に生成する傾向があるため、
原料の芳香族第1アミン類100モルに対して0.5〜
30モル、好ましくは1〜15モル使用することが適当
である。
【0012】本反応系に使用される非プロトン性極性溶
媒としては、例えばジメチルスルホキシド、N−メチル
ホルムアミド、ヘキサメチルホスフルアミド、ジメチル
アセトアミド、ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラク
トン、N−メチルピロリドンおよびスルホラン等を挙げ
ることができる。またその使用量は、芳香族第1アミン
類100モルに対して0.5〜40モル、好ましくは1
〜30モルとすることが適当である。この非プロトン性
極性溶媒の添加方法としては、最初に一括して添加して
も良いし、連続的または逐時的に添加しても差し支えな
い。非プロトン性極性溶媒の添加量が多くなりすぎる
と、マレイミド類の選択性が低下する傾向が見られ、逆
に少なすぎると反応速度の低下によりマレイミド類の反
応収率が低下する傾向が見られる。
【0013】また、本反応に使用される芳香族第1アミ
ン類は、特に限定されるものではなく、芳香環にメチル
基およびエチル基のようなアルキル基、メトキシ基およ
びエトキシ基のようなアルコキシル基、ニトロ基、アミ
ノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホニル
基、ハロゲンなどの置換基を有していても一向に差し支
えない。
【0014】具体的には、アニリン、2−クロロアニリ
ン、3−クロロアニリン、4−クロロアニリン、2−ニ
トロアニリン、2−ヒドロキシアニリン、2−アミノア
ニリン、2,6−ジクロロアニリン、4−メトキシアニ
リン、4−エトキシアニリン、4−メチルアニリン、
2,6−ジメチルアニリン、4−カルボキシルアニリ
ン、2,4,6−トリクロロアニリン、4−スルホニル
アニリンおよびビフェニルアミン等を挙げることができ
る。
【0015】もう一方の原料である無水マレイン酸は、
いかなる供給源から得られたものを用いてもよく、芳香
族第1アミン類および無水マレイン酸は、そのモル比が
1:1.0以上であれば特に限定されるものではない
が、好ましくは1:1.0〜2.0、より好ましくは
1:1.0〜1.5のモル比で使用することが経済的で
望ましい。無水マレイン酸の使用量が芳香族第1アミン
類に対してモル比で1未満の場合には、転化率の低下に
よるマレイミド類の収率が低下するばかりでなく、精製
困難なN−アリール−2−アリールアミノコハクイミド
等の副生成物が多く生成する傾向がみられる。
【0016】本反応系における反応条件は、反応温度を
80〜170℃、好ましくは90〜150℃とすること
が望ましい。反応温度が低すぎると、反応速度が低下し
反応時間が長くなり、マレイミド類の収率が低下する。
逆に反応温度が高くなると加水分解、重合および異性化
反応の抑制が困難となりマレイミド類の選択性が低下す
る。さらに、本反応は前述の温度範囲であれば、常圧下
は勿論のこと加圧下あるいは減圧下においても行うこと
ができる。
【0017】本発明の方法については以下詳しく説明す
る。
【0018】本発明の方法では、まず硫酸と有機溶媒を
加熱還流下に0.5〜1時間かけて脱水処理を行う。脱
水処理を行った後、前述の非プロトン性極性溶媒の内か
ら選ばれる少なくとも1種を添加する。この混合物を還
流させ、還流下に無水マレイン酸および芳香族第1アミ
ン類を同時に添加する。この際、既に添加された芳香族
第1アミン類に対するすでに添加された無水マレイン酸
のモル比が常に1以上となるように添加する。添加の方
法は連続的に行っても、断続的に行っても別にかまわな
い。さらに、芳香族第一アミン類はそのまま使用しても
良いし、溶媒に溶解した後使用しても良い。
【0019】また、無水マレイン酸は、固体のまま添加
してもかまわないが、予め60〜70℃でそのまま溶融
するかまたは、少量の溶媒に溶解して添加する方が好ま
しい。添加に要する時間は、0.5〜8時間であり、好
ましくは1〜4時間である。添加時間が短いと、反応中
間体であるマレインアミド酸が多量に残存し、添加後の
反応時間が長くなる。添加時間が長いと、重合、加水分
解等により目的とするマレイミド類の選択率が低下す
る。添加が終了した後、更に還流を継続させることによ
り反応が完了する。
【0020】添加終了後の反応時間は、反応温度により
異なるが0.5〜2時間程度行うことが好ましい。これ
よりも反応時間が短いと、転化率が低くなる。逆に反応
時間が長いと、副反応が起こり易く選択率が低下し好ま
しくない。
【0021】本発明の方法により得られる一般式(1)
で示されるN−アリールマレイミド類としては例えば、
N−フェニルマレイミド、N−(2−クロロフェニル)
マレイミド、N−(3−クロロフェニル)マレイミド、
N−(4−クロロフェニル)マレイミド、N−(4−ニ
トロフェニル)マレイミド、N−(2−アミノフェニ
ル)マレイミド、N−(2−ヒドロキシルフェニル)マ
レイミド、N−(4−メトキシフェニル)マレイミド、
N−(4−エトキシフェニル)マレイミド、N−(4−
メチルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジクロロ
フェニル)マレイミド、N−(2,6−ジメチルフェニ
ル)マレイミド、N−(4−カルボキシルフェニル)マ
レイミド、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マ
レイミド、N−(2,4,6−トリメチルフェニル)マ
レイミド及びビフェニルマレイミド等を挙げることがで
きる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0023】実施例1 温度計、水分離器、冷却管および撹はん機を備えた20
0ml四つ口フラスコに、キシレン52.5ml、およ
び濃硫酸0.4mlを加え常圧下130〜135℃の温
度範囲で30分間撹はん還流して生成する水0.1ml
を共沸により系外に留去した。加熱還流、共沸脱水後、
80℃まで放冷し、ジメチルホルムアミド4mlを加
え、この混合物が還流する130〜135℃まで昇温し
た。還流開始後、アニリン23.3g(0.25mo
l)および予め10mlのキシレンに溶解した無水マレ
イン酸25.7g(0.262mol)とを各々一定速
度で同時に滴下を始め1.5時間かけて全量を滴下し
た。反応により生成する水はキシレンと共に反応系外に
留去した。アニリン及び無水マレイン酸の滴下終了後、
0.5時間還流下に反応を継続した。
【0024】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド47.4gを得
た。
【0025】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は88.7wt%であり、反
応収率は97.3mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.7mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.3mol%であった。
【0026】実施例2 温度計、水分離器、冷却管および撹はん機を備えた20
0ml四つ口フラスコに、キシレン52.5ml、およ
び濃硫酸0.4mlを加え常圧下130〜135℃の温
度範囲で30分間撹はん還流して生成する水0.1ml
を共沸により系外に留去した。加熱還流、共沸脱水後、
80℃まで放冷し、ジメチルホルムアミド4mlを加
え、この混合物が還流する130〜135℃まで昇温し
た。還流開始後、アニリン23.3g(0.25mo
l)と予め10mlのキシレン溶融した無水マレイン酸
27.0g(0.274mol)とを各々同時に一定速
度で滴下を始め1.5時間かけて全量を滴下した。反応
により生成する水はキシレンと共に反応系外に留去し
た。アニリン及び無水マレイン酸の滴下終了後、0.5
時間反応を続け熟成した。
【0027】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド49.4gを得
た。
【0028】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は85.1wt%であり、反
応収率は98.1mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.5mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.2mol%であった。
【0029】比較例1 温度計、水分離器、冷却管および撹拌機を備えた200
ml四つ口フラスコに、キシレン62.5ml、濃硫酸
0.4ml、ジメチルホルムアミド4mlおよび無水マ
レイン酸25.7g(0.262mol)を加え、この
混合物を還流させた。還流開始後、アニリン23.3g
(0.25mol)を1.5時間かけて滴下し、生成す
る水はキシレンと共に反応系外に留去した。アニリン及
び無水マレイン酸の滴下終了後、0.5時間反応を続け
熟成した。
【0030】反応終了後、反応器内に除去困難な高粘性
物質が3.5g残った。高粘性物質を除く反応液から、
減圧下にキシレンを除去して黄色固体状のN−フェニル
マレイミド43.5gを得た。
【0031】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は78.1wt%であり、反
応収率は79.0mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し8.9mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は3.1mol%であった。
【0032】比較例2 温度計、水分離器、冷却管および撹拌機を備えた200
ml四つ口フラスコに、キシレン62.5ml、パラト
ルエンスルホン酸一水和物1.4g(3mol%)、ジ
メチルホルムアミド4mlおよび無水マレイン酸25.
7g(0.262mol)を加え、この混合物を還流さ
せた。還流開始後、アニリン23.3g(0.25mo
l)を1.5時間かけて滴下し、生成する水はキシレン
と共に反応系外に留去した。アニリン及び無水マレイン
酸の滴下終了後、0.5時間反応を続け熟成した。
【0033】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド48.0gを得
た。
【0034】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は78.4wt%であり、反
応収率は84.9mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し7.9mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は3.0mol%であった。
【0035】実施例3 反応溶媒をキシレンからトルエンに代えた以外は実施例
1と同様に反応を行った。
【0036】反応終了後、減圧下にトルエンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド48.7gを得
た。
【0037】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は82.4wt%であり、反
応収率は92.7mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し0.6mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.2mol%であった。
【0038】実施例4 滴下に要する時間を1.5時間から1.0時間に変えた
以外は実施例1と同様に反応を行った。
【0039】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド46.7gを得
た。
【0040】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は86.5wt%であり、反
応収率は93.3mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.8mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.3mol%であった。
【0041】実施例5 無水マレイン酸のアニリンに対するモル比を1.05か
ら1.0にかえた以外は実施例1と同様に反応を行っ
た。
【0042】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド48.4gを得
た。
【0043】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は81.6wt%であり、反
応収率は92.6mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し4.1mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.9mol%であった。
【0044】実施例6 硫酸量を0.4ml(3mol%)から0.1ml
(0.75mol%)にかえた以外は実施例1と同様に
反応を行った。
【0045】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド50.2gを得
た。
【0046】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は80.5wt%であり、反
応収率は93.4mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.9mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.9mol%であった。
【0047】実施例7 硫酸量を0.4ml(3mol%)から1ml(7.5
mol%)にかえた以外は実施例1と同様に反応を行っ
た。
【0048】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド47.0gを得
た。
【0049】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は83.2wt%であり、反
応収率は94.4mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.7mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は1.2mol%であった。
【0050】実施例8 ジメチルホルムアミドの添加量を4ml(20mol
%)から1ml(5mol%)にかえた以外は実施例1
と同様に反応を行った。
【0051】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド48.4gを得
た。
【0052】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は82.6wt%であり、反
応収率は92.2mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.4mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は1.2mol%であった。
【0053】実施例9 芳香族第1アミン類をアニリンから2,6−ジメチルア
ニリンにかえた以外は実施例1と同様に反応を行った。
【0054】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−(2,6−ジメチルフェニル)マレイ
ミド59.7gを得た。
【0055】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は85.0wt%であり、反
応収率は99.4mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.4mol%であった。
【0056】実施例10 芳香族第1アミン類をアニリンから4−クロロアニリン
にかえた以外は実施例1と同様に反応を行った。
【0057】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−(4−クロロフェニル)マレイミド5
5.6gを得た。
【0058】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は93.3wt%であり、反
応収率は97.4mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.8mol%であった。
【0059】実施例11 温度計、水分離器、冷却管および撹はん機を備えた20
0ml四つ口フラスコに、キシレン62.5ml、およ
び濃硫酸0.4mlを加え常圧下130〜135℃の温
度範囲で30分間撹はん還流して生成する水0.1ml
を共沸により系外に留去した。加熱還流、共沸脱水後、
80℃まで放冷し、ジメチルホルムアミド4mlおよび
無水マレイン酸2.6g(0.026mol)を加え、
この混合物が還流する130〜135℃まで昇温した。
還流開始後、アニリン23.3g(0.25mol)お
よび予め10mlのトルエンに溶解した無水マレイン
酸、23.1g(0.236mol)とを各々一定速度
で同時に滴下を始め1.5時間かけて全量を滴下した。
反応により生成する水は、キシレンと共に反応系外に留
去した。アニリン及び無水マレイン酸の滴下終了後、
0.5時間還流下に反応を継続した。
【0060】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド47.4gを得
た。
【0061】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は84.7wt%であり、反
応収率は94.3mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.9mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.5mol%であった。
【0062】実施例12 DMFの代わりにDMSOをアニリンに対して20mo
l%用いる以外は、実施例1と同様の反応操作を行っ
た。
【0063】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド47.4gを得
た。
【0064】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は84.7wt%であり、反
応収率は96.3mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.7mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.4mol%であった。
【0065】実施例13 温度計、水分離器、冷却管および撹はん機を備えた50
0ml四つ口フラスコに、トルエン90ml、および濃
硫酸0.8mlを加え常圧下130〜135℃の温度範
囲で30分間撹はん還流して生成する水0.4mlを共
沸により系外に留去した。加熱還流、共沸脱水後、80
℃まで放冷し、ジメチルホルムアミド8mlを加え、こ
の混合物が還流する130〜135℃まで昇温した。還
流開始後、アニリン46.6(0.5mol)および2
0mlのトルエンに溶解した無水マレイン酸73.6g
(0.75mol)とを各々一定速度で同時に滴下を始
め1.5時間かけて全量を滴下した。反応により生成す
る水はトルエンと共に反応系外に留去した。アニリン及
び無水マレイン酸の滴下終了後、1.5時間還流下に反
応を継続した。
【0066】反応終了後、減圧下にトルエンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド102.1gを得
た。
【0067】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は83.5wt%であり、反
応収率は98.6mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し3.7mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.1mol%であった。
【0068】実施例14 温度計、水分離器、冷却管および撹はん機を備えた50
0ml四つ口フラスコに、トルエン90ml、および濃
硫酸0.8mlを加え常圧下130〜135℃の温度範
囲で30分間撹はん還流して生成する水0.4mlを共
沸により系外に留去した。加熱還流、共沸脱水後、80
℃まで放冷し、ジメチルホルムアミド8mlを加え、こ
の混合物が還流する130〜135℃まで昇温した。還
流開始後、15mlのトルエンに溶解したアニリン4
6.6(0.5mol)および20mlのトルエンに溶
解した無水マレイン酸51.4g(0.525mol)
とを各々一定速度で同時に滴下を始め4時間かけて全量
を滴下した。反応により生成する水はトルエンと共に反
応系外に留去した。アニリン及び無水マレイン酸の滴下
終了後、1.5時間還流下に反応を継続した。
【0069】反応終了後、減圧下にトルエンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド101.9gを得
た。
【0070】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は82.5wt%であり、反
応収率は97.2mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し0.7mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.7mol%であった。
【0071】実施例15 温度計、水分離器、冷却管および撹はん機を備えた50
0ml四つ口フラスコに、キシレン90ml、および濃
硫酸0.8mlを加え常圧下130〜135℃の温度範
囲で30分間撹はん還流して生成する水0.4mlを共
沸により系外に留去した。加熱還流、共沸脱水後、80
℃まで放冷し、ジメチルホルムアミド12mlを加え、
この混合物が還流する130〜135℃まで昇温した。
還流開始後15mlのキシレンに溶解したアニリン4
6.6(0.5mol)および20mlのキシレンに溶
解した無水マレイン酸51.4g(0.525mol)
とを各々一定速度で同時に滴下を始め1.5時間かけて
全量を滴下した。反応により生成する水はキシレンと共
に反応系外に留去した。アニリン及び無水マレイン酸の
滴下終了後、0.5時間還流下に反応を継続した。
【0072】反応終了後、減圧下にキシレンを除去して
黄色固体状のN−フェニルマレイミド100.3gを得
た。
【0073】高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、この結晶の純度は85.1wt%であり、反
応収率は98.7mol%であった。この時反応系外に
留出した無水マレイン酸量は用いた無水マレイン酸に対
し2.9mol%であり、N−フェニル−2−アニリノ
コハクイミドの生成量は0.4mol%であった。
【0074】以上の実施例及び比較例の結果を表1にま
とめて示す。
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】本発明の方法によれば、分離困難な副生
成物の抑制が可能であり、高い収率でN−アリールマレ
イミド類を製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非プロトン性極性溶媒を含む有機溶媒中、
    酸触媒の存在下に無水マレイン酸と芳香族第1アミン類
    を反応させ、生成する水を除去しながらN−アリールマ
    レイミド類を製造する方法において、あらかじめ酸触媒
    として用いる硫酸類を有機溶媒と共に共沸脱水し、無水
    マレイン酸の芳香族第1アミン類に対するモル比を1以
    上の割合で無水マレイン酸と芳香族第1アミン類を有機
    溶媒の還流下に添加することを特徴とする下記一般式
    (1) 【化1】 (式中、R、R、R、RおよびRは、それぞ
    れ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、
    カルボキシル基、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキ
    シル基、フェニル基およびスルホン基を示す。)で示さ
    れるN−アリールマレイミド類の製造方法。
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