JP2540167B2 - マレイミドの製造方法 - Google Patents
マレイミドの製造方法Info
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- JP2540167B2 JP2540167B2 JP62235740A JP23574087A JP2540167B2 JP 2540167 B2 JP2540167 B2 JP 2540167B2 JP 62235740 A JP62235740 A JP 62235740A JP 23574087 A JP23574087 A JP 23574087A JP 2540167 B2 JP2540167 B2 JP 2540167B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は各種高分子化合物の原料として、また抗酸
化剤、ゴムの硬化剤、防食剤、殺菌剤などの原料として
極めて利用範囲の広い化合物であるマレイミドの製造方
法に関する。
化剤、ゴムの硬化剤、防食剤、殺菌剤などの原料として
極めて利用範囲の広い化合物であるマレイミドの製造方
法に関する。
(従来の技術) マレイミドの公知の製造方法として、大別してi)マ
レアミン酸を原料として液相中で脱水剤により脱水環化
する方法、およびii)無水マレイン酸を原料として製造
する方法等がある。上記i)法には、オルトリン酸を
脱水剤として用いた方法(ドイツ連邦共和国特許公開公
報第1,934,791号)、およびマレアミン酸をアミド系
溶媒中で−10℃ないし90℃の温度で塩化アセチル、塩化
ベンゾイル、塩化チオニル、五酸化リンのような脱水剤
と反応させてマレイミドを生成する方法(佐藤久男、関
戸敬子、檜山昭治、村木真紀子、北村恵一)(特開昭50
−126659号公報)が知られている。一方上記ii)法で
は、無水マレイン酸にフランまたはシクロペンタジエ
ンを反応させてディールスアルダ付加物を生成し、これ
をアンモニアで処理してイミド化合物に変換し、さらに
熱分解してマレイミドを得る方法、および無水マレイ
ン酸をまずベンゼン中に溶解してここにアンモニアガス
を導入し、次いで塩酸で中和してマレアミン酸を得、こ
れを単離した後、ジメチルホルムアミド(DMF)中で塩
化アセチルを作用させてマレイミドを得る方法(佐藤久
男、関戸敬子、檜山昭治、村木真紀子、北村恵一、日本
化学会第30回春季大会講演要旨集III、1P32(昭和49
年)が知られている。
レアミン酸を原料として液相中で脱水剤により脱水環化
する方法、およびii)無水マレイン酸を原料として製造
する方法等がある。上記i)法には、オルトリン酸を
脱水剤として用いた方法(ドイツ連邦共和国特許公開公
報第1,934,791号)、およびマレアミン酸をアミド系
溶媒中で−10℃ないし90℃の温度で塩化アセチル、塩化
ベンゾイル、塩化チオニル、五酸化リンのような脱水剤
と反応させてマレイミドを生成する方法(佐藤久男、関
戸敬子、檜山昭治、村木真紀子、北村恵一)(特開昭50
−126659号公報)が知られている。一方上記ii)法で
は、無水マレイン酸にフランまたはシクロペンタジエ
ンを反応させてディールスアルダ付加物を生成し、これ
をアンモニアで処理してイミド化合物に変換し、さらに
熱分解してマレイミドを得る方法、および無水マレイ
ン酸をまずベンゼン中に溶解してここにアンモニアガス
を導入し、次いで塩酸で中和してマレアミン酸を得、こ
れを単離した後、ジメチルホルムアミド(DMF)中で塩
化アセチルを作用させてマレイミドを得る方法(佐藤久
男、関戸敬子、檜山昭治、村木真紀子、北村恵一、日本
化学会第30回春季大会講演要旨集III、1P32(昭和49
年)が知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記の方法はマレイミドの収率が悪
く、方法は工程が煩雑で工業的な製法には適さない。
また一方、方法およびで使用される脱水剤は、水と
反応しやすく不安定であり、人体に対する危険性が高
く、腐食性も強くて作業性が悪い。またこれらの脱水性
はクロル化、アセチル化等脱水以外の機能も有している
ため、常に安定した収率でマレイミドが得られるとは限
らない等、上記いずれの方法も工業的に有利なものとは
いい難い。
く、方法は工程が煩雑で工業的な製法には適さない。
また一方、方法およびで使用される脱水剤は、水と
反応しやすく不安定であり、人体に対する危険性が高
く、腐食性も強くて作業性が悪い。またこれらの脱水性
はクロル化、アセチル化等脱水以外の機能も有している
ため、常に安定した収率でマレイミドが得られるとは限
らない等、上記いずれの方法も工業的に有利なものとは
いい難い。
一方、本発明者は、マレアミン酸に、新規な脱水剤と
して塩化シアヌルを用いて高収率でマレイミドを得るこ
とを見いだしている(特願昭62−89208号)。
して塩化シアヌルを用いて高収率でマレイミドを得るこ
とを見いだしている(特願昭62−89208号)。
この発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、
上記の新規な脱水剤を用い、かつ脱水における溶媒と同
一溶媒中で、原料の無水マイレン酸とアンモニアガスと
を反応させた後、これを中和して単離することなく、直
接脱水処理することによりマレイミドを得るマレイミド
の製造方法を提供しようとするものである。
上記の新規な脱水剤を用い、かつ脱水における溶媒と同
一溶媒中で、原料の無水マイレン酸とアンモニアガスと
を反応させた後、これを中和して単離することなく、直
接脱水処理することによりマレイミドを得るマレイミド
の製造方法を提供しようとするものである。
(問題を解決するための手段および作用) かくしてこの発明によれば、無水マレイン酸を実質的
に無水の非プロトン性極性溶媒中でアンモニアと反応さ
せた後、生成物を単離することなく塩化シアヌルと反応
させてマレイミドを得ることを特徴とするマレイミドの
製造方法が提供される。
に無水の非プロトン性極性溶媒中でアンモニアと反応さ
せた後、生成物を単離することなく塩化シアヌルと反応
させてマレイミドを得ることを特徴とするマレイミドの
製造方法が提供される。
この発明の方法は、反応全体を通して同一でかつ実質
的に無水の非プロトン性極性溶媒中で行われることを特
徴とし、該溶媒中での反応は下記反応式で表すことがで
きる。
的に無水の非プロトン性極性溶媒中で行われることを特
徴とし、該溶媒中での反応は下記反応式で表すことがで
きる。
この発明に用いられる上記非プロトン性極性溶媒は、
実質的に無水の状態で用いられる。該無水状態は最終的
にモレキュラシーブ等を用いて脱水処理された程度のも
のを意味する。上記非プロトン性極性溶媒としては、原
料の無水マレイン酸〔I〕および中間体であるマレアミ
ン酸〔II〕の溶解度の高いものが選択され、N,N−ジア
ルキルホルムアミド等が挙げられる。このうちN,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N
−メチルエチルホルムアミドが好ましい。また該非プロ
トン性極性溶媒には、反応に悪影響を及ぼさない他の非
プロトン性溶媒が併用されてもよい。該他の非プロトン
性溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニト
ロベンゼン、ジオキサン、スルホラン、四塩化炭素等が
挙げられる。この併用の場合の後者の非プロトン性溶媒
の添加量は、前者の非プロトン性極性溶媒の3倍量まで
が好ましい。これ以上の添加はマレイミドの生成率の点
で好ましくない。
実質的に無水の状態で用いられる。該無水状態は最終的
にモレキュラシーブ等を用いて脱水処理された程度のも
のを意味する。上記非プロトン性極性溶媒としては、原
料の無水マレイン酸〔I〕および中間体であるマレアミ
ン酸〔II〕の溶解度の高いものが選択され、N,N−ジア
ルキルホルムアミド等が挙げられる。このうちN,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N
−メチルエチルホルムアミドが好ましい。また該非プロ
トン性極性溶媒には、反応に悪影響を及ぼさない他の非
プロトン性溶媒が併用されてもよい。該他の非プロトン
性溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニト
ロベンゼン、ジオキサン、スルホラン、四塩化炭素等が
挙げられる。この併用の場合の後者の非プロトン性溶媒
の添加量は、前者の非プロトン性極性溶媒の3倍量まで
が好ましい。これ以上の添加はマレイミドの生成率の点
で好ましくない。
上記非プロトン性極性溶媒の使用量は、上記反応を充
分行いうる量であれはよく、特に限定されない。
分行いうる量であれはよく、特に限定されない。
この発明におけるアンモニアの使用量は、無水マレイ
ン酸〔I〕1モルに対してアンモニア0.5〜1.8モル、好
ましくは0.8〜1.2モル反応させればよい。アンモニアの
使用量が少ない場合には未反応の無水マレイン酸が多量
に残る。逆にアンモニアを過剰に反応させた場合には、
そのままイミド化する際に脱水剤の塩化シアヌルを必要
以上に多く使用しなければならず経済的に不利となる。
従って特に好ましいアンモニアの使用量は、無水マレイ
ン酸に対して1モルである。
ン酸〔I〕1モルに対してアンモニア0.5〜1.8モル、好
ましくは0.8〜1.2モル反応させればよい。アンモニアの
使用量が少ない場合には未反応の無水マレイン酸が多量
に残る。逆にアンモニアを過剰に反応させた場合には、
そのままイミド化する際に脱水剤の塩化シアヌルを必要
以上に多く使用しなければならず経済的に不利となる。
従って特に好ましいアンモニアの使用量は、無水マレイ
ン酸に対して1モルである。
この発明における塩化シアヌルの使用量は、無水マレ
イン酸〔I〕1モルに対し、0.05〜1.5モル、好ましく
は0.2〜0.8モル用いられる。これ以上の使用は経済的に
不利である。
イン酸〔I〕1モルに対し、0.05〜1.5モル、好ましく
は0.2〜0.8モル用いられる。これ以上の使用は経済的に
不利である。
この発明の方法は、反応全般にわたって同一の溶媒中
で行われる。反応温度条件としては反応全般にわたり、
−20℃〜100℃まで広範な条件下でよいが、後半の塩化
シアヌルによる脱水反応の好ましい温度条件は、反応完
結に要する時間、副反応の防止およびマレイミドの高生
成率の点で、0〜80℃である。なお、前半の無水マレイ
ン酸とアンモニアの反応に伴う発熱による温度上昇に対
しては、水冷等により調節される。後半の反応の好まし
い温度条件下で水冷等の操作を省くための前半の反応の
好ましい温度条件は、−20℃〜60℃である。この発明を
実施する際、前半と後半とで設定温度が異なるときは、
前半の反応終了後所定時間攪拌しながら放冷する等の操
作が行われる。
で行われる。反応温度条件としては反応全般にわたり、
−20℃〜100℃まで広範な条件下でよいが、後半の塩化
シアヌルによる脱水反応の好ましい温度条件は、反応完
結に要する時間、副反応の防止およびマレイミドの高生
成率の点で、0〜80℃である。なお、前半の無水マレイ
ン酸とアンモニアの反応に伴う発熱による温度上昇に対
しては、水冷等により調節される。後半の反応の好まし
い温度条件下で水冷等の操作を省くための前半の反応の
好ましい温度条件は、−20℃〜60℃である。この発明を
実施する際、前半と後半とで設定温度が異なるときは、
前半の反応終了後所定時間攪拌しながら放冷する等の操
作が行われる。
この発明において得られたマレイミド〔III〕を反応
系内から単離する場合には、例えば水を加えて反応を停
止し、析出したシアヌル酸を分離回収した後に酢酸エチ
ルなどの水に対する溶解度が低く、マレイミドを溶解す
る溶媒で抽出し、溶媒を留去した後に水で再結晶すれば
よい。一旦生成したマレイミドは、反応系内における安
定性がよいので収率が高い。
系内から単離する場合には、例えば水を加えて反応を停
止し、析出したシアヌル酸を分離回収した後に酢酸エチ
ルなどの水に対する溶解度が低く、マレイミドを溶解す
る溶媒で抽出し、溶媒を留去した後に水で再結晶すれば
よい。一旦生成したマレイミドは、反応系内における安
定性がよいので収率が高い。
なお、この発明の方法において脱水剤として用いられ
る塩化シアヌルは、シアヌル酸の形で容易に回収して再
利用することができる。
る塩化シアヌルは、シアヌル酸の形で容易に回収して再
利用することができる。
以下実施例によりこの発明を詳細に説明するが、これ
によりこの発明は限定されるものではない。
によりこの発明は限定されるものではない。
(実施例) 実施例1 温度計、還流冷却器、ガス導入管および攪拌機を備え
た500ml四つ口フラスコに、室温下で無水マレイン酸を4
9.0g(0.1mol)とN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)*
200gを入れて混合溶解した。このとき、溶解に伴って反
応温度が降下するが、10℃程度まで降下した後、この溶
液中にアンモニアガス8.93g(0.525mol)をバブリング
により導入した。このとき発熱反応によって上昇する反
応液の温度を水冷により60℃以下に保持した。上記アン
モニアガス導入後10分間攪拌放置して反応液の温度が3
7,8℃程度になった後、反応物を単離することなくここ
に直接塩化シアヌル60.0g(0.325mol)を添加混合し、
反応温度を40℃に調節した。10分後、系内のマレイミド
の生成率をガスクロマトグラフィを用いて定量したとこ
ろ、生成率96.4%を確認した。次いで水100mlを加えて
反応を停止し、析出したシアヌル酸をろ別して回収した
後、酢酸エチルで抽出した。溶媒を留去し、水から再結
晶して、白色結晶46.5gを得た(融点92.8〜93.8℃)。
この結晶のIRスペクトルをマレイミドの標品と比較した
ところ、すべてのピークが一致し、マレイミドであるこ
とが確認された。さらにこの結晶中のマレイミドの含有
率をガスクロマトグラフィで測定したところ、99%以上
であった。*なおDMFはモレキュラーシーブで脱水して
用いた。
た500ml四つ口フラスコに、室温下で無水マレイン酸を4
9.0g(0.1mol)とN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)*
200gを入れて混合溶解した。このとき、溶解に伴って反
応温度が降下するが、10℃程度まで降下した後、この溶
液中にアンモニアガス8.93g(0.525mol)をバブリング
により導入した。このとき発熱反応によって上昇する反
応液の温度を水冷により60℃以下に保持した。上記アン
モニアガス導入後10分間攪拌放置して反応液の温度が3
7,8℃程度になった後、反応物を単離することなくここ
に直接塩化シアヌル60.0g(0.325mol)を添加混合し、
反応温度を40℃に調節した。10分後、系内のマレイミド
の生成率をガスクロマトグラフィを用いて定量したとこ
ろ、生成率96.4%を確認した。次いで水100mlを加えて
反応を停止し、析出したシアヌル酸をろ別して回収した
後、酢酸エチルで抽出した。溶媒を留去し、水から再結
晶して、白色結晶46.5gを得た(融点92.8〜93.8℃)。
この結晶のIRスペクトルをマレイミドの標品と比較した
ところ、すべてのピークが一致し、マレイミドであるこ
とが確認された。さらにこの結晶中のマレイミドの含有
率をガスクロマトグラフィで測定したところ、99%以上
であった。*なおDMFはモレキュラーシーブで脱水して
用いた。
実施例2〜7 塩化シアヌル添加後の反応温度と反応時間を変える以
外は実施例1と同様に行った。反応温度および反応時間
とマレイミドの生成率との関係を〔表1〕に示す。
外は実施例1と同様に行った。反応温度および反応時間
とマレイミドの生成率との関係を〔表1〕に示す。
実施例8 溶媒をN,N−ジエチルホルムアミドに変える以外は、
実施例1と同様に行った。反応時間30分後のマレイミド
の生成率は、90.6%であった。
実施例1と同様に行った。反応時間30分後のマレイミド
の生成率は、90.6%であった。
参考例1 溶媒をプロトン性溶媒であるメチルアルコール、酢酸
およびアセトンに変える以外は、実施例1と同様にそれ
ぞれ行った。反応時間1時間後にマレイミドの生成率を
ガスクロマトグラフィで定量したが、いずれの場合もマ
レイミドの生成は認められなかった。
およびアセトンに変える以外は、実施例1と同様にそれ
ぞれ行った。反応時間1時間後にマレイミドの生成率を
ガスクロマトグラフィで定量したが、いずれの場合もマ
レイミドの生成は認められなかった。
参考例2 マレアミン酸11.5gを、N,N−ジメチルホルムアミド50
gに溶解し、攪拌しつつ反応温度50℃にて塩化ベンゾイ
ル16.6gを滴下した。30分後、ガスクロマトグラフィで
マレイミドの生成率を測定したところ、59.6%であっ
た。
gに溶解し、攪拌しつつ反応温度50℃にて塩化ベンゾイ
ル16.6gを滴下した。30分後、ガスクロマトグラフィで
マレイミドの生成率を測定したところ、59.6%であっ
た。
参考例3 脱水剤を無水酢酸(12.8g)に変える以外は、実施例
1と同様に行った。脱水剤添加後、30分後および2時間
後にマレイミドの生成率を測定したが、マレイミドの生
成は認められなかった。
1と同様に行った。脱水剤添加後、30分後および2時間
後にマレイミドの生成率を測定したが、マレイミドの生
成は認められなかった。
(発明の効果) この発明の方法によれば、1)収率が高い、2)工業
的に容易にかつ大量に入手可能な原料を用いて、かつ、
一種類の溶媒だけを使用し、途中の反応生成物を単離す
ることなく合成できるので、作業効率がよく、設備費が
安価となる、3)水との反応性および腐食性の弱い塩化
シアヌルを脱水剤として使用するので、作業性がよく設
備費が安価となる、4)塩化シアヌルの反応後の生成物
であるシアヌル酸は、溶媒に対する溶解度が低いので容
易に分離回収できる、また回収したシアヌル酸は水中塩
素安定剤や塗料用樹脂原料としても有用である、5)緩
和な温度条件で短時間に合成できる、等の効果が得られ
る。従ってマレイミドの工業的製造方法としてきわめて
有用なものである。
的に容易にかつ大量に入手可能な原料を用いて、かつ、
一種類の溶媒だけを使用し、途中の反応生成物を単離す
ることなく合成できるので、作業効率がよく、設備費が
安価となる、3)水との反応性および腐食性の弱い塩化
シアヌルを脱水剤として使用するので、作業性がよく設
備費が安価となる、4)塩化シアヌルの反応後の生成物
であるシアヌル酸は、溶媒に対する溶解度が低いので容
易に分離回収できる、また回収したシアヌル酸は水中塩
素安定剤や塗料用樹脂原料としても有用である、5)緩
和な温度条件で短時間に合成できる、等の効果が得られ
る。従ってマレイミドの工業的製造方法としてきわめて
有用なものである。
Claims (2)
- 【請求項1】無水マレイン酸を実質的に無水の非プロト
ン性極性溶媒中でアンモニアと反応させた後、生成物を
単離することなく塩化シアヌルと反応させてマレイミド
を得ることを特徴とするマレイミドの製造方法。 - 【請求項2】非プロトン性極性溶媒が、N,N−ジアルキ
ルホルムアミドである特許請求の範囲第1項記載の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62235740A JP2540167B2 (ja) | 1987-09-18 | 1987-09-18 | マレイミドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62235740A JP2540167B2 (ja) | 1987-09-18 | 1987-09-18 | マレイミドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6479148A JPS6479148A (en) | 1989-03-24 |
JP2540167B2 true JP2540167B2 (ja) | 1996-10-02 |
Family
ID=16990520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62235740A Expired - Fee Related JP2540167B2 (ja) | 1987-09-18 | 1987-09-18 | マレイミドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2540167B2 (ja) |
-
1987
- 1987-09-18 JP JP62235740A patent/JP2540167B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6479148A (en) | 1989-03-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |