JPH05221917A - ビス(4−アルコキシフェニル)エチレン誘導体 - Google Patents

ビス(4−アルコキシフェニル)エチレン誘導体

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JPH05221917A
JPH05221917A JP13760492A JP13760492A JPH05221917A JP H05221917 A JPH05221917 A JP H05221917A JP 13760492 A JP13760492 A JP 13760492A JP 13760492 A JP13760492 A JP 13760492A JP H05221917 A JPH05221917 A JP H05221917A
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Japan
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bis
methoxyphenyl
methyl
chloro
acid
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JP13760492A
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English (en)
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Yasuo Ito
安夫 伊藤
Hideo Kato
日出男 加藤
Shingo Yasuda
信吾 安田
Nobuo Ogawa
信男 小川
Tomio Suzuki
登美雄 鈴木
Shunichiro Sakurai
俊一郎 桜井
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Abbott Japan Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の一般式 【化1】 (式中、R1 は低級アルキル基を、R2 はハロゲン原子
を、R3 は水素原子又は低級アルキル基を表し、Aは低
級アルキル基が置換していてもよい炭素数1〜4のアル
キレン基を表す。)で示されるビス(4−アルコキシフ
ェニル)エチレン誘導体、及びその薬理学的に許容しう
る塩。 【効果】本発明化合物は、血小板凝集抑制作用及び消炎
鎮痛作用を有し、血栓症の予防及び治療剤あるいは抗炎
症剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なビス(4−アルコ
キシフェニル)エチレン誘導体及びその薬理学的に許容
しうる塩に関するものであり、本発明の目的は優れた血
小板凝集抑制作用及び消炎鎮痛作用を有し、抗血栓剤あ
るいは抗炎症剤として有用な化合物を提供することにあ
る。
【0002】
【従来の技術】ビス(4−アルコキシフェニル)エチレ
ン基を有する化合物として、例えば、特開昭64−85
963号記載の化合物がPAF拮抗剤として、特開昭6
3−10743号記載の化合物が抗血小板剤として知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】心筋梗塞や脳血栓に代
表される循環器の虚血性疾患は、近年成人病の中で大き
な割合を占めるに至っている。これらの原因としては、
動脈硬化に伴う血栓の生成があげられ、その予防と治療
が今後の医療の大きな課題となっている。
【0004】血栓の予防には血小板機能を低下させる抗
血小板療法が有効な手段の一つと考えられており、近
年、チクロピジン〔メルクインデックス(The Merck In
dex),11版、9361〕やシロスタゾール〔メルクイ
ンデックス(The Merck Index), 11版、2277〕な
どの血小板凝集抑制作用を有する少数の薬剤が臨床に供
されてきているものの、今だ充分とは言い難く、より有
効な抗血小板剤の登場が強く望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の事
情を鑑み鋭意研究した結果、本発明に係わる新規なビス
(4−アルコキシフェニル)エチレン誘導体に優れた血
小板凝集抑制作用及び消炎鎮痛作用を見い出し、本発明
を完成させた。
【0006】即ち、本発明は次の一般式(I)
【化2】 (式中、R1 は低級アルキル基を、R2 はハロゲン原子
を、R3 は水素原子又は低級アルキル基を表し、Aは低
級アルキル基が置換していてもよい炭素数1〜4のアル
キレン基を表す。)で示される新規なビス(4−アルコ
キシフェニル)エチレン誘導体及びその薬理学的に許容
しうる塩に関するものである。
【0007】本発明の前記一般式(I)中、R1 及びR
3 で示される低級アルキル基及びAで示されるアルキレ
ン基に置換していてもよい低級アルキル基としては、例
えば、メチル基,エチル基,n-プロピル基,イソプロピ
ル基,n-ブチル基,イソブチル基,sec-ブチル基,tert
-ブチル基等が挙げられ、R2 で示されるハロゲン原子
としては、例えば、フッ素原子,塩素原子,臭素原子等
が挙げられる。
【0008】本発明の好ましい化合物としては、以下の
ような化合物が挙げられる。 (1)3−クロロ−4,4−ビス(4−メトキシフェニ
ル)−3−ブテン酸メチル (2)3−クロロ−4,4−ビス(4−メトキシフェニ
ル)−3−ブテン酸エチル (3)3−クロロ−4,4−ビス(4−メトキシフェニ
ル)−3−ブテン酸 (4)4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニ
ル)−4−ペンテン酸メチル (5)4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニ
ル)−4−ペンテン酸エチル (6)4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニ
ル)−4−ペンテン酸 (7)4−クロロ−5,5−ビス(4−エトキシフェニ
ル)−4−ペンテン酸メチル (8)4−クロロ−5,5−ビス(4−エトキシフェニ
ル)−4−ペンテン酸エチル (9)4−クロロ−5,5−ビス(4−エトキシフェニ
ル)−4−ペンテン酸 (10)4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフ
ェニル)−4−ペンテン酸メチル (11)4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフ
ェニル)−4−ペンテン酸エチル (12)4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフ
ェニル)−4−ペンテン酸 (13)4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−4−ペンテン酸メチル (14)4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−4−ペンテン酸エチル (15)4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−4−ペンテン酸 (16)4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−3−メチル−4−ペンテン酸メチル (17)4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−3−メチル−4−ペンテン酸エチル (18)4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−3−メチル−4−ペンテン酸 (19)4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフ
ェニル)−3−メチル−4−ペンテン酸メチル (20)4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフ
ェニル)−3−メチル−4−ペンテン酸エチル (21)4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフ
ェニル)−3−メチル−4−ペンテン酸 (22)4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−3−メチル−4−ペンテン酸メチル (23)4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−3−メチル−4−ペンテン酸エチル (24)4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−3−メチル−4−ペンテン酸 (25)4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−2−メチル−4−ペンテン酸メチル (26)4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−2−メチル−4−ペンテン酸エチル (27)4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−2−メチル−4−ペンテン酸 (28)4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフ
ェニル)−2−メチル−4−ペンテン酸メチル (29)4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフ
ェニル)−2−メチル−4−ペンテン酸エチル (30)4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフ
ェニル)−2−メチル−4−ペンテン酸 (31)4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−2−メチル−4−ペンテン酸メチル (32)4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−2−メチル−4−ペンテン酸エチル (33)4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−2−メチル−4−ペンテン酸 (34)5−クロロ−6,6−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−5−ヘキセン酸メチル (35)5−クロロ−6,6−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−5−ヘキセン酸エチル (36)5−クロロ−6,6−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−5−ヘキセン酸 (37)6−クロロ−7,7−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−6−ヘプテン酸メチル (38)6−クロロ−7,7−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−6−ヘプテン酸エチル (39)6−クロロ−7,7−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−6−ヘプテン酸
【0009】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物のうち、R3 が水素原子のものは、所望に応じて薬理
学的に許容しうる塩に変換することも、又は生成した塩
から遊離酸に変換することもできる。
【0010】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物の薬理学的に許容しうる塩としては、アルカリ付加塩
が挙げられ、例えば、ナトリウム,カリウム,カルシウ
ム,アンモニウム等の無機アルカリ塩、あるいは、トリ
メチルアミン,トリエチルアミン,ピロリジン,ピペリ
ジン,ピペラジン,N−メチルモルホリン等の有機塩基
の塩等が挙げられる。
【0011】本発明の前記一般式(I)で示される新規
なビス(4−アルコキシフェニル)エチレン誘導体は、
種々の方法により製造することができる。
【0012】本発明に係る化合物の製造方法の第一の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物は、R
2 が水素原子である化合物に、溶媒中、種々のハロゲン
化剤を作用させることにより製造することができる。フ
ッ素原子を導入するハロゲン化剤としては、例えば、N
−フルオロピリジニウム トリフレート,N−フルオロ
−3,5−ジクロロピリジニウム トリフレート,二フ
ッ化キセノン等が挙げられ、塩素原子を導入するハロゲ
ン化剤としては、例えば、N−クロロこはく酸イミド,
塩化スルフリル,塩化第二銅,塩素等が挙げられ、臭素
原子を導入する試薬としては、例えば、N−ブロモこは
く酸イミド,塩化第二銅,臭素等が挙げられる。使用さ
れる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン,1,
4−ジオキサン,N,N−ジメチルホルムアミド,酢酸
エチル,クロロホルム,塩化メチレン,四塩化炭素,
1,2−ジクロロエタン等が挙げられ、反応は−20℃
から溶媒の還流温度までの範囲で行われる。
【0013】本発明に係る化合物の製造方法の第二の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物のう
ち、R3 が水素原子のものは、R3 が低級アルキル基で
ある化合物を、含水溶媒中、塩基又は酸を用いて加水分
解反応を行うことにより製造することができる。使用さ
れる含水溶媒としては、水だけでもよいが、メタノー
ル,エタノール,イソプロパノール,n-ブタノール,ア
セトン,テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等の
溶媒と混合した方が好ましい。使用される塩基として
は、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウ
ム,炭酸カリウム等が挙げられ、酸としては塩酸,臭化
水素酸,硫酸等が挙げられ、反応は0℃から溶媒の還流
温度までの範囲で行われる。
【0014】本発明に係る化合物の製造方法の第三の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物のうち
Aが −(CH2 n CH(R4 )− (式中、R4 は水素原子又は低級アルキル基を、nは1
〜3の整数を表す。)で、R3 が水素原子のものは、次
の一般式(II)
【化3】 (式中、R1,R2,R4 及びnは前述と同意義を表し、R
5 は低級アルキル基を表す。)で示されるマロン酸エス
テル誘導体を、含水溶媒中、酸のみ又は、塩基と酸を順
次用いて加水分解及び脱炭酸反応を行うことにより製造
することができる。使用される含水溶媒としては、水だ
けでもよいが、メタノール,エタノール,イソプロパノ
ール,n-ブタノール,アセトン,テトラヒドロフラン,
1,4−ジオキサン,酢酸等の溶媒と混合した方が好ま
しい。使用される塩基としては、例えば、水酸化ナトリ
ウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム
等が挙げられ、酸としては、例えば、塩酸,臭化水素
酸,硫酸等が挙げられ、反応は0℃から溶媒の還流温度
までの範囲で行われる。
【0015】この様にして製造される前記一般式(I)
で示される新規なビス(4−アルコキシフェニル)エチ
レン誘導体及びその薬理学的に許容しうる塩を有効成分
とする医薬は、通常、カプセル剤,錠剤,細粒剤,散
剤,シロップ剤等の経口投与剤、あるいは注射剤として
投与される。これらの製剤は薬理学的,製剤学的に許容
しうる添加物を加え、常法により製造することができ
る。すなわち、経口剤にあっては、賦形剤(乳糖,D-マ
ンニトール,トウモロコシデンプン,結晶セルロース
等)、崩壊剤(カルボキシメチルセルロース,カルボキ
シメチルセルロースカルシウム等)、結合剤(ヒドロキ
シプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース,ポリビニルピロリドン等)、滑沢剤(ステアリ
ン酸マグネシウム,タルク等)、コーティング剤(ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース,白糖,酸化チタン
等)等の製剤用成分が、注射剤にあっては水性あるいは
用時溶解型剤型を構成しうる溶解剤ないし溶解補助剤
(注射用蒸留水,生理食塩水,プロピレングリコール
等)、pH調節剤(無機又は有機の酸あるいは塩基)、等
張化剤(食塩,ブドウ糖,グリセリン等)、安定化剤等
の製剤成分が使用される。
【0016】本発明化合物の治療患者への投与量は、患
者の症状にもよるが、通常成人の場合、1日量として経
口投与で1〜500mg程度、非経口投与で1〜300mg
程度である。
【0017】
【実施例】以下、本発明を参考例及び実施例によって説
明するが、本発明はこれらの例の特定の細部に限定され
るものではない。
【0018】参考例1 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン
酸 4−ブロモアニソール20.3g,マグネシウム2.4
7g及び乾燥エーテル70mlから常法にて調整したグリ
ニャール試薬を、室温下、4−(4−メトキシベンゾイ
ル)酪酸メチル16.0gの乾燥エーテル100ml溶液
に約40分間かけて滴下した。反応混合物を氷冷し、3
%硫酸水溶液200mlを滴下後、エーテル層を分取し
た。エーテル層を水酸化ナトリウム水溶液で逆抽出した
後、水層を希塩酸で酸性にし、エーテルで抽出した。エ
ーテル層を水洗,脱水後、溶媒留去して淡褐色結晶8.
12gを得た。含水エタノールから再結晶して、融点1
12〜113℃の無色針状晶を得た。 元素分析値 C19204 理論値 C, 73.06; H, 6.45 実験値 C, 72.96; H, 6.50
【0019】参考例2 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン
酸メチル 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン
酸2.50gのメタノール40ml溶液に、塩化チオニル
0.57mlを滴下し、1時間加熱還流した。溶媒を減圧
留去後、残渣に水を加えエーテルで抽出した。エーテル
層を炭酸カリウム水溶液で洗浄、水洗,脱水後、溶媒を
留去して淡黄色液体2.58gを得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1738 マススペクトル m/z : 326 (M + ) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 2.35-2.50(4H,
m),3.65(3H,s),3.77(3H,s),3.82(3H,s),5.80-5.95(1H,
m),6.79(2H,d,J=9Hz),6.90(2H,d,J=9Hz),7.08(2H,d,J=9
Hz),7.13(2H,d,J=9Hz)
【0020】参考例3 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン
酸エチル 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン
酸3.00gのエタノール30ml溶液に濃硫酸0.1ml
を加え、2時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、残渣
に水を加え、エーテルで抽出した。エーテル層を炭酸カ
リウム水溶液で洗浄し、水洗,脱水後、溶媒を留去し
て、無色液体3.13gを得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1734 マススペクトル m/z : 340 (M + ) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.24(3H,t,J=7
Hz),2.35-2.45(4H,m),3.79(3H,s),3.83(3H,s),4.11(2H,
q,J=7Hz),5.90(1H,t,J=7Hz),6.79(2H,d,J=9Hz),6.90(2
H,d,J=9Hz),7.08(2H,d,J=9Hz),7.13(2H,d,J=9Hz)
【0021】参考例4 4−(4−エトキシベンゾイル)酪酸メチル 4−(4−エトキシベンゾイル)酪酸15.0gのメタ
ノール150ml溶液に濃硫酸1.5mlを加え2時間加熱
還流した。反応溶媒を減圧留去後、残渣に水を加え、エ
ーテルで抽出した。エーテル層を炭酸カリウム水溶液で
洗浄し、水洗,脱水後、溶媒を留去して、無色結晶1
5.7gを得た。イソプロピルエーテルから再結晶し
て、融点56.5〜57.5℃の無色針状晶を得た。 元素分析値 C14184 理論値 C, 67.18; H, 7.25 実験値 C, 67.20; H, 7.22
【0022】参考例5 5,5−ビス(4−エトキシフェニル)−4−ペンテン
酸 参考例1の方法に準拠し、4−(4−メトキシベンゾイ
ル)酪酸メチルの代わりに4−(4−エトキシベンゾイ
ル)酪酸メチルを使用して合成した。 性状 無色針状晶 (iso-Pr2O-n-hexane) 融点 89〜90℃ 元素分析値 C21244 理論値 C, 74.09; H, 7.11 実験値 C, 74.13; H, 7.13
【0023】参考例6 5,5−ビス(4−エトキシフェニル)−4−ペンテン
酸メチル 5,5−ビス(4−エトキシフェニル)−4−ペンテン
酸2.72gのメタノール30ml溶液に濃硫酸0.1ml
を加え、2時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、残渣
に水を加え、エーテルで抽出した。エーテル層を炭酸カ
リウム水溶液で洗浄し、水洗,脱水後、溶媒を留去し
て、無色液体2.73gを得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1738 マススペクトル m/z : 354 (M + ) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.39(3H,t,J=7
Hz),1.43(3H,t,J=7Hz),2.40-2.45(4H,m),3.65(3H,s),4.
01(2H,q,J=7Hz),4.05(2H,q,J=7Hz),5.89(1H,t,J=7Hz),
6.77(2H,d,J=8.5Hz),6.88(2H,d,J=8.5Hz),7.06(2H,d,J=
8.5Hz),7.12(2H,d,J=8.5Hz)
【0024】参考例7 4−(4−メトキシベンゾイル)−3−メチル酪酸メチ
ル 参考例4の方法に準拠し、4−(4−エトキシベンゾイ
ル)酪酸の代わりに4−(4−メトキシベンゾイル)−
3−メチル酪酸を使用して合成した。 性状 無色液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1736 , 1678 マススペクトル m/z : 250 (M + ) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.04(3H,d,J=7
Hz),2.31(1H,dd,J=15,7Hz),2.43(1H,dd,J=15,7Hz),2.66
(1H,Octet,J=7Hz),2.78(1H,dd,J=15,7Hz),3.05(1H,dd,J
=15,7Hz),3.67(3H,s),3.87(3H,s),6.93(2H,d,J=9Hz),7.
96(2H,d,J=9Hz)
【0025】参考例8 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−3−メチル−
4−ペンテン酸 参考例1の方法に準拠し、4−(4−メトキシベンゾイ
ル)酪酸の代わりに4−(4−メトキシベンゾイル)−
3−メチル酪酸メチルを使用して合成した。 性状 無色プリズム晶 (iso-Pr2O-AcOEt) 融点 121〜122℃ 元素分析値 C20224 理論値 C, 73.60; H, 6.79 実験値 C, 73.78; H, 6.86
【0026】参考例9 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−3−メチル−
4−ペンテン酸メチル 参考例6の方法に準拠し、5,5−ビス(4−エトキシ
フェニル)−4−ペンテン酸の代わりに5,5−ビス
(4−メトキシフェニル)−3−メチル−4−ペンテン
酸を使用して合成した。 性状 無色液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1738 マススペクトル m/z : 340 (M + ) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.07(3H,d,J=7
Hz),2.31(1H,dd,J=14.5,7Hz),2.35(1H,dd,J=14.5,7Hz),
2.78-2.89(1H,m),3.60(3H,s),3.78(3H,s),3.83(3H,s),
5.74(1H,d,J=10.5Hz),6.78(2H,d,J=9Hz),6.90(2H,d,J=9
Hz),7.08(2H,d,J=9Hz),7.13(2H,d,J=9Hz)
【0027】参考例10 6,6−ビス(4−メトキシフェニル)−5−ヘキセン
酸 60%水素化ナトリウム7.89gをn-ヘキサンで洗浄
後、乾燥ジメチルスルホキシド153mlを加え、窒素雰
囲気下、70〜80℃で1時間加熱攪拌した。室温下で
臭化(4−カルボキシブチル)トリフェニルホスホニウ
ム34.9gを5分間かけて少量ずつ加えた。室温下で
20分間攪拌後、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン
23.0gを加え、室温で24時間攪拌した。氷水1l
中へ注ぎ、濃塩酸を加え酸性にし、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層を5%炭酸カリウム水溶液にて、逆抽
出した。抽出水層を濃塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽
出した。酢酸エチル抽出液を水洗し、脱水後、溶媒を減
圧留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー〔シリカ
ゲル,塩化メチレン−メタノール,(100:3)〕で
精製して得た結晶を、イソプロピルエーテルで洗浄し
た。イソプロピルエーテル−酢酸エチル混液から再結晶
して、融点88〜89℃の淡黄色プリズム晶6.26g
を得た。 元素分析値 C20224 理論値 C, 73.60; H, 6.79 実験値 C, 73.58; H, 6.83
【0028】参考例11 6,6−ビス(4−メトキシフェニル)−5−ヘキセン
酸メチル 参考例6の方法に準拠し、5,5−ビス(4−エトキシ
フェニル)−4−ペンテン酸の代わりに、6,6−ビス
(4−メトキシフェニル)−5−ヘキセン酸を使用して
合成した。 性状 淡黄色液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1738 マススペクトル m/z : 340 (M + ) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.76(2H,qn,J=
7.5Hz),2.14(2H,qn,J=7.5Hz),2.29(2H,t,J=7.5Hz),3.62
(3H,s),3.78(3H,s),3.83(3H,s),5.90(1H,t,J=7.5Hz),6.
79(2H,d,J=9Hz),6.89(2H,d,J=9Hz),7.07(2H,d,J=9Hz),
7.14(2H,d,J=9Hz)
【0029】参考例12 7,7−ビス(4−メトキシフェニル)−6−ヘプテン
酸 参考例10の方法に準拠し、臭化(4−カルボキシブチ
ル)トリフェニルホスホニウムの代わりに、臭化(5−
カルボキシペンチル)トリフェニルホスホニウムを使用
して合成した。 性状 無色プリズム晶 (AcOEt) 融点 137〜138℃ 元素分析値 C21244 理論値 C, 74.09; H, 7.11 実験値 C, 73.99; H, 7.12
【0030】参考例13 7,7−ビス(4−メトキシフェニル)−6−ヘプテン
酸メチル 参考例6の方法に準拠し、5,5−ビス(4−エトキシ
フェニル)−4−ペンテン酸の代わりに、7,7−ビス
(4−メトキシフェニル)−6−ヘプテン酸を使用して
合成した。 性状 淡黄色液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1738 マススペクトル m/z : 354 (M + ) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.46(2H,qn,J=
7.5Hz),1.63(2H,qn,J=7.5Hz),2.12(2H,q,J=7.5Hz),2.26
(2H,t,J=7.5Hz),3.65(3H,s),3.79(3H,s),3.84(3H,s),5.
91(1H,t,J=7.5Hz),6.79(2H,d,J=8.5Hz),6.89(2H,d,J=8.
5Hz),7.03(2H,d,J=8.5Hz),7.14(2H,d,J=8.5Hz)
【0031】参考例14 1−ブロモ−2−クロロ−3,3−ビス(4−メトキシ
フェニル)−2−プロペン 2−クロロ−1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−
1−プロペン16.2g及びN,N−ブロモこはく酸イ
ミド10.5gの四塩化炭素100ml懸濁液に過酸化ベ
ンゾイル20mgを加え、40分間加熱還流した。不溶物
を濾去し、濾液を減圧で溶媒留去して、淡桃色結晶2
0.6gを得た。イソプロピルエーテル−n-ヘキサン混
液から再結晶して、融点92〜93℃の淡桃色板状晶を
得た。 元素分析値 C1716BrClO2 理論値 C, 55.54; H, 4.39 実験値 C, 55.38; H, 4.43
【0032】参考例15 2−〔2−クロロ−3,3−ビス(4−メトキシフェニ
ル)−2−プロペニル〕−2−メチルマロン酸ジエチル 60%水素化ナトリウム0.57gをn-ヘキサンで洗浄
したものに、N,N−ジメチルホルムアミド25mlを加
え、氷冷下、メチルマロン酸ジエチル2.49gを滴下
した。15分後、更に1−ブロモ−2−クロロ−3,3
−ビス(4−メトキシフェニル)−2−プロペン3.5
0gを加え、室温で2.5時間攪拌した。反応溶液に水
を加え、希塩酸で弱酸性にして、エーテルで抽出した。
エーテル層を水洗し、脱水後、溶媒を留去した。残渣を
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,塩化メチレン
−n-ヘキサン5:1)で精製して、黄色粘稠液体4.2
9gを得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1734 マススペクトル m/z : 460 , 462 (M + , 3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.21(6H,t,J=7
Hz),1.39(3H,s),3.32(2H,s),3.78(3H,s),3.79(3H,s),4.
10-4.20(4H,m),6.82(2H,d,J=8.5Hz),6.84(2H,d,J=8.5H
z),7.06(2H,d,J=8.5Hz),7.16(2H,d,J=8.5Hz)
【0033】実施例1 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
4−ペンテン酸メチル 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン
酸メチル2.61g及びN−クロロこはく酸イミド1.
60gの塩化メチレン25ml溶液を、10時間加熱還流
した。溶媒を留去し、残渣に水を加えてエーテルで抽出
した。エーテル層を炭酸カリウム水溶液で洗浄し、水
洗,脱水後、溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル,塩化メチレン−n-ヘキサン
3:1)で精製して、淡黄色粘稠液体2.50gを得
た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1738 マススペクトル m/z : 360 , 362 (M + ,3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 2.60-2.70(2H,
m),2.75-2.85(2H,m),3.68(3H,s),3.79(6H,s),6.83(2H,
d,J=9Hz),6.84(2H,d,J=9Hz),7.05(2H,d,J=9Hz),7.18(2
H,d,J=9Hz)
【0034】実施例2 4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
4−ペンテン酸メチル 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン
酸メチル2.61gの四塩化炭素25ml溶液に、無水臭
化第二銅4.47gを加え、10時間加熱還流した。不
溶物を濾去し、濾液を溶媒留去した。残渣をエーテルに
溶かし、水洗,脱水後、溶媒を留去して、淡黄褐色液体
3.16gを得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1738 マススペクトル m/z : 404 , 406 (M + ,1:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 2.65-2.70(2H,
m),2.85-2.95(2H,m),3.65(3H,s),3.79(6H,s),6.83(2H,
d,J=8.5Hz),6.84(2H,d,J=8.5Hz),7.06(2H,d,J=8.5Hz),
7.16(2H,d,J=8.5Hz)
【0035】実施例3 4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)
−4−ペンテン酸メチル 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン
酸メチル3.52gの1,2−ジクロロエタン35ml溶
液に、N−フルオロピリジニウム トリフレート6.6
7gを加え、2.5時間加熱還流した。反応液に水を加
え、エーテルで抽出した。エーテル層を水洗,脱水後、
溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル,塩化メチレン−n-ヘキサン 5:1)で精製
して、淡橙色粘稠液体2.75gを得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1740 マススペクトル m/z : 344 (M + ) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 2.50-2.70(4H,
m),3.66(3H,s),3.78(3H,s),3.82(3H,s),6.81(2H,d,J=9H
z),6.88(2H,d,J=9Hz),7.09(2H,d,J=9Hz),7.19(2H,d,J=9
Hz)
【0036】実施例4 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
4−ペンテン酸エチル 5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン
酸エチル3.05gの四塩化炭素30ml溶液に、無水塩
化第二銅3.01gを加え、4.5時間加熱還流した。
不溶物を濾去し、濾液に少量の炭末を加えて、再度濾過
した。濾液を減圧にて溶媒留去して、淡黄褐色粘稠液体
3.35gを得た。 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1736 マススペクトル m/z : 374 , 376 (M + ,3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.24(3H,t,J=7
Hz),2.60-2.70(2H,m),2.75-2.85(2H,m),3.79(3H,s),3.8
0(3H,s),4.11(2H,q,J=7Hz),6.83(2H,d,J=9Hz),6.84(2H,
d,J=9Hz),7.06(2H,d,J=9Hz),7.18(2H,d,J=9Hz)
【0037】実施例5 4−クロロ−5,5−ビス(4−エトキシフェニル)−
4−ペンテン酸メチル 実施例4の方法に準拠し、5,5−ビス(4−メトキシ
フェニル)−4−ペンテン酸エチルの代わりに、5,5
−ビス(4−エトキシフェニル)−4−ペンテン酸メチ
ルを使用して合成した。 性状 淡黄色粘稠液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1740 マススペクトル m/z : 388 , 390 (M + ,3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.39(3H,t,J=7
Hz),1.41(3H,t,J=7Hz),2.60-2.70(2H,m),2.75-2.85(2H,
m),3.65(3H,s),4.01(2H,q,J=7Hz),4.02(2H,q,J=7Hz),6.
81(2H,d,J=9Hz),6.83(2H,d,J=9Hz),7.03(2H,d,J=9Hz),
7.16(2H,d,J=9Hz)
【0038】実施例6 3−クロロ−4,4−ビス(4−メトキシフェニル)−
3−ブテン酸メチル 実施例4の方法に準拠し、5,5−ビス(4−メトキシ
フェニル)−4−ペンテン酸エチルの代わりに、4,4
−ビス(4−メトキシフェニル)−3−ブテン酸メチル
を使用して合成した。 性状 無色プリズム晶 (iso-Pr2O-n-hexane) 融点 61〜62℃ 元素分析値 C1919ClO4 理論値 C, 65.80; H, 5.52 実験値 C, 66.08; H, 5.57
【0039】実施例7 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
3−メチル−4−ペンテン酸メチル 実施例4の方法に準拠し、5,5−ビス(4−メトキシ
フェニル)−4−ペンテン酸エチルの代わりに、5,5
−ビス(4−メトキシフェニル)−3−メチル−4−ペ
ンテン酸メチルを使用して合成した。 性状 淡黄色液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1738 マススペクトル m/z : 374 , 376 (M + ,3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.21(3H,d,J=
6.5Hz),2.40(1H,dd,J=15.5,7Hz),2.66(1H,dd,J=15.5,7H
z),3.39(1H,sextet,J=7Hz),3.64(3H,s),3.79(3H,s),3.8
0(3H,s),6.82(2H,d,J=8.5Hz),6.85(2H,d,J=8.5Hz),7.07
(2H,d,J=8.5Hz),7.16(2H,d,J=8.5Hz)
【0040】実施例8 5−クロロ−6,6−ビス(4−メトキシフェニル)−
5−ヘキセン酸メチル 実施例4の方法に準拠し、5,5−ビス(4−メトキシ
フェニル)−4−ペンテン酸エチルの代わりに、6,6
−ビス(4−メトキシフェニル)−5−ヘキセン酸メチ
ルを使用して合成した。 性状 淡黄色液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1738 マススペクトル m/z : 374 , 376 (M + ,3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.98(2H,qn,J=
7.5Hz),2.29(2H,t,J=7.5Hz),2.50(2H,t,J=7.5Hz),3.61
(3H,s),3.78(3H,s),3.79(3H,s),6.83(2H,d,J=9Hz),6.84
(2H,d,J=9Hz),7.05(2H,d,J=9Hz),7.18(2H,d,J=9Hz)
【0041】実施例9 6−クロロ−7,7−ビス(4−メトキシフェニル)−
6−ヘプテン酸メチル 実施例4の方法に準拠し、5,5−ビス(4−メトキシ
フェニル)−4−ペンテン酸エチルの代わりに、7,7
−ビス(4−メトキシフェニル)−6−ヘプテン酸メチ
ルを使用して合成した。 性状 淡黄色液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1738 マススペクトル m/z : 388 , 390 (M + ,3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.60(2H,qn,J=
7.5Hz),1.69(2H,qn,J=7.5Hz),2.26(2H,t,J=7.5Hz),2.46
(2H,t,J=7.5Hz),3.66(3H,s),3.78(3H,s),3.79(3H,s),6.
83(2H,d,J=8.5Hz),6.84(2H,d,J=8.5Hz),7.05(2H,d,J=8.
5Hz),7.18(2H,d,J=8.5Hz)
【0042】実施例10 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
4−ペンテン酸 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
4−ペンテン酸メチル1.91gのメタノール20ml溶
液に、2N水酸化ナトリウム水溶液5.3mlを加え、1
時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、残渣に水を加え
てエーテルで洗浄した。水層を希塩酸で酸性とし、エー
テルで抽出した。エーテル層を水洗、脱水後、溶媒留去
して淡黄色粘稠液体1.82gを得た。 マススペクトル m/z : 346 , 348 (M + ,3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 2.65-2.85(4H,
m),3.79(6H,s),6.83(2H,J=9Hz),6.84(2H,J=9Hz),7.05(2
H,J=9Hz),7.18(2H,J=9Hz) 上で得た遊離カルボン酸のエタノール溶液に当量の2N
水酸化ナトリウムを加え、析出結晶を濾取して標題化合
物のナトリウム塩1.35gを無色結晶として得た。エ
タノールから再結晶して融点89〜91℃の無色針状晶
を得た。 NMRスペクトル δ(DMSO-d6) ppm : 2.30-2.40(2
H,m),2.55-2.65(2H,m),3.73(3H,s),3.74(3H,s),6.86(2
H,d,J=9Hz),6.89(2H,d,J=9Hz),7.08(2H,d,J=9Hz),7.11
(2H,d,J=9Hz)
【0043】実施例11 4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)
−4−ペンテン酸 4−フルオロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)
−4−ペンテン酸メチル2.65gのメタノール25ml
溶液に、2N水酸化ナトリウム水溶液5.8mlを加え、
室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に水を
加えてエーテルで洗浄した。水層を希塩酸で酸性とし、
エーテルで抽出した。エーテル層を水洗,脱水後、溶媒
を留去して、淡黄褐色粘稠液体を得た。これをエタノー
ルに溶かし、当量の2N水酸化ナトリウムを加え、析出
結晶を濾取して、標題化合物のナトリウム塩1.63g
を無色針状晶として得た。エタノールから再結晶して、
融点96〜98℃の無色針状晶を得た。 NMRスペクトル δ(DMSO-d6) ppm : 2.25-2.30(2
H,m),2.40-2.50(2H,m),3.73(3H,s),3.76(3H,s),6.85(2
H,d,J=8.5Hz),6.92(2H,d,J=8.5Hz),7.08(2H,d,J=8.5H
z),7.09(2H,d,J=8.5Hz) 上で得たナトリウム塩を希塩酸中に加え、エーテルで抽
出した。エーテル層を水洗,脱水後、溶媒を留去して、
標題化合物の遊離酸を無色粘稠液体として得た。イソプ
ロピルエーテル−n-ヘキサン混液中より結晶化させ、濾
取して無色結晶を得た。イソプロピルエーテル−n-ヘキ
サン混液より再結晶して、融点92〜93℃の淡黄色板
状晶を得た。 元素分析値 C1919FO4 理論値 C, 69.08; H, 5.81 実験値 C, 69.14; H, 5.80
【0044】実施例12 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
4−ペンテン酸 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
4−ペンテン酸エチル3.27gのメタノール30ml溶
液に、2N水酸化ナトリウム水溶液6.6mlを加え、室
温で3時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に水を加
えてエーテルで洗浄した。水層を希塩酸で酸性とし、エ
ーテルで抽出した。エーテル層を水洗,脱水後、溶媒を
留去して、淡黄色粘稠液体2.61gを得た。本品は実
施例10で得たものと一致した。
【0045】実施例13 4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
4−ペンテン酸 実施例12の方法に準拠し、4−クロロ−5,5−ビス
(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン酸エチルの代
わりに、4−ブロモ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−4−ペンテン酸メチルを使用して合成した。 性状 淡橙色針状晶 (iso-Pr2O-n-hexane) 融点 91〜92℃ 元素分析値 C1919BrO4 理論値 C, 58.33; H, 4.89 実験値 C, 58.38; H, 4.84
【0046】実施例14 4−クロロ−5,5−ビス(4−エトキシフェニル)−
4−ペンテン酸 実施例12の方法に準拠し、4−クロロ−5,5−ビス
(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン酸エチルの代
わりに、4−クロロ−5,5−ビス(4−エトキシフェ
ニル)−4−ペンテン酸メチルを使用して合成した。 性状 淡橙色板状晶 (iso-Pr2O-n-hexane) 融点 107.5〜108.5℃ 元素分析値 C2123ClO4 理論値 C, 67.29; H, 6.18 実験値 C, 67.30; H, 6.19
【0047】実施例15 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
3−メチル−4−ペンテン酸 実施例12の方法に準拠し、4−クロロ−5,5−ビス
(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン酸エチルの代
わりに、4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−3−メチル−4−ペンテン酸メチルを使用して
合成した。 性状 無色粘稠液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1710 マススペクトル m/z : 360 , 362 (M + ,3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.23(3H,d,J=7
Hz),2.45(1H,dd,J=15.5,7Hz),2.71(1H,dd,J=15.5,7Hz),
3.40(1H,sextet,J=7Hz),3.77(3H,s),3.78(3H,s),6.81(2
H,d,J=9Hz),6.83(2H,d,J=9Hz),7.06(2H,d,J=9Hz),7.16
(2H,d,J=9Hz)
【0048】実施例16 5−クロロ−6,6−ビス(4−メトキシフェニル)−
5−ヘキセン酸 実施例12の方法に準拠し、4−クロロ−5,5−ビス
(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン酸エチルの代
わりに、5−クロロ−6,6−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−5−ヘキセン酸メチルを使用して合成した。 性状 淡黄色粘稠液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1710 マススペクトル m/z : 360 , 362 (M + ,3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.99(2H,qn,J=
7.5Hz),2.35(2H,t,J=7.5Hz),2.53(2H,t,J=7.5Hz),3.78
(3H,s),3.79(3H,s),6.82(2H,d,J=9Hz),6.83(2H,d,J=9H
z),7.05(2H,d,J=9Hz),7.19(2H,d,J=9Hz)
【0049】実施例17 6−クロロ−7,7−ビス(4−メトキシフェニル)−
6−ヘプテン酸 実施例12の方法に準拠し、4−クロロ−5,5−ビス
(4−メトキシフェニル)−4−ペンテン酸エチルの代
わりに、6−クロロ−7,7−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−6−ヘプテン酸メチルを使用して合成した。 性状 淡黄色粘稠液体 IRスペクトル ν (liq) cm -1 : 1710 マススペクトル m/z : 374 , 376 (M + ,3:1) NMRスペクトル δ(CDCl3) ppm : 1.62(2H,qn,J=
7.5Hz),1.71(2H,qn,J=7.5Hz),2.30(2H,t,J=7.5Hz),2.47
(2H,t,J=7.5Hz),3.79(3H,s),3.80(3H,s),6.83(2H,d,J=
8.5Hz),6.84(2H,d,J=8.5Hz),7.05(2H,d,J=8.5Hz),7.18
(2H,d,J=8.5Hz)
【0050】実施例18 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
2−メチル−4−ペンテン酸 2−〔2−クロロ−3,3−ビス(4−メトキシフェニ
ル)−2−プロペニル〕−2−メチルマロン酸ジエチル
4.28gのメタノール30ml溶液に、2N水酸化ナト
リウム水溶液13.9gを加え、30分間加熱還流し
た。溶媒を減圧留去して得た残渣に1,4−ジオキサン
40ml及び濃塩酸10mlを加え、35時間加熱還流し
た。反応液に水を加え、エーテルで抽出した。エーテル
層を希水酸化ナトリウム水溶液で逆抽出した。水層を希
塩酸で酸性にして、エーテルで抽出した。エーテル層を
水洗,脱水後、溶媒を留去した。得られた残渣をカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル,塩化メチレン−メタ
ノール 50:1)で精製して、淡黄色結晶2.02g
を得た。イソプロピルエーテル−n-ヘキサンの混液から
再結晶して、融点102〜103℃の淡黄色板状晶を得
た。 元素分析値 C2021ClO4 理論値 C, 66.57; H, 5.87 実験値 C, 66.69; H, 5.89
【0051】実施例19 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
4−ペンテン酸 4−クロロ−5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−
4−ペンテン酸3.12gの四塩化炭素30ml溶液に、
無水塩化第二銅3.36gを加え、5時間加熱還流し
た。不溶物を濾去し、濾液に少量の炭末を加えて再度濾
過した。濾液を減圧にて溶媒を留去した。残渣をエーテ
ルに溶かし、希水酸化ナトリウム水溶液で逆抽出した。
水層を希塩酸で酸性とし、エーテルで抽出した。エーテ
ル層を水洗,脱水後、溶媒を留去して、淡黄色粘稠液体
を得た。これをエタノールに溶かし、2N水酸化ナトリ
ウムを加えて中和し、析出結晶を濾取して、標題化合物
のナトリウム塩3.15gを淡黄色針状晶として得た。
本品は実施例10で得たものと一致した。
【0052】
【発明の効果】この様にして製造される前記一般式
(I)で示される新規なビス(4−アルコキシフェニ
ル)エチレン誘導体及びその薬理学的に許容しうる塩
は、優れた血小板凝集抑制作用及び消炎鎮痛作用を有
し、血小板凝集に起因する各種血栓症の予防及び治療剤
あるいは抗炎症剤として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 俊一郎 福井県勝山市猪野毛屋12−6−2

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式 【化1】 (式中、R1 は低級アルキル基を、R2 はハロゲン原子
    を、R3 は水素原子又は低級アルキル基を表し、Aは低
    級アルキル基が置換していてもよい炭素数1〜4のアル
    キレン基を表す。)で示されるビス(4−アルコキシフ
    ェニル)エチレン誘導体及びその薬理学的に許容しうる
    塩。
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