JPH05221796A - 炭化珪素体の製造方法 - Google Patents
炭化珪素体の製造方法Info
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- JPH05221796A JPH05221796A JP4019235A JP1923592A JPH05221796A JP H05221796 A JPH05221796 A JP H05221796A JP 4019235 A JP4019235 A JP 4019235A JP 1923592 A JP1923592 A JP 1923592A JP H05221796 A JPH05221796 A JP H05221796A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 多形性の制御された炭化珪素体を提供する。
【構成】 昇華再結晶法を利用した炭化珪素体の製造方
法であって、所定の割合でアルミニウムを含む炭化珪素
粉末を、窒素を含む不活性ガス雰囲気下で昇華させ、再
結晶する工程を包含する。昇華再結晶時の不活性ガスの
圧力は200torr以下とし、且つ圧力の変化率を毎
分5torr以下とする。
法であって、所定の割合でアルミニウムを含む炭化珪素
粉末を、窒素を含む不活性ガス雰囲気下で昇華させ、再
結晶する工程を包含する。昇華再結晶時の不活性ガスの
圧力は200torr以下とし、且つ圧力の変化率を毎
分5torr以下とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高品質の炭化珪素体の
製造方法に関し、さらに詳しくは、所定の結晶構造に制
御された炭化珪素体の製造方法に関する。
製造方法に関し、さらに詳しくは、所定の結晶構造に制
御された炭化珪素体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭化珪素は、耐酸性および耐アルカリ性
に優れ、かつ高エネルギー線による損傷を受け難いとい
う耐久性の特に優れた材料であるため、半導体材料をは
じめとする多方面に使用されている。半導体材料への炭
化珪素の使用は、古くは1960年代以前から行われて
いる。それは、炭化珪素が、多形(化学組成が同一で結
晶構造が異なることをいう)という特色を有し、その多
形に従って、禁制帯幅を2.2eVから3.3eVまで
任意に選択できるからであり、さらに、半導体デバイス
に用いた場合には、その動作可能な温度領域も他の材料
に比べて極めて範囲が広いからである。
に優れ、かつ高エネルギー線による損傷を受け難いとい
う耐久性の特に優れた材料であるため、半導体材料をは
じめとする多方面に使用されている。半導体材料への炭
化珪素の使用は、古くは1960年代以前から行われて
いる。それは、炭化珪素が、多形(化学組成が同一で結
晶構造が異なることをいう)という特色を有し、その多
形に従って、禁制帯幅を2.2eVから3.3eVまで
任意に選択できるからであり、さらに、半導体デバイス
に用いた場合には、その動作可能な温度領域も他の材料
に比べて極めて範囲が広いからである。
【0003】ところで、炭化珪素を産業上利用するため
には、ある程度の大きさを有する高品質な単結晶である
ことが要求される。このため従来、アチェソン法と呼ば
れる化学反応を利用するか、またはレーリー法と呼ばれ
る昇華再結晶法を利用して目的規模の大きさに単結晶を
成長させる方法;あるいはこれらの方法により得られた
炭化珪素の単結晶を基板として用い、その基板上に気相
エピタシャル成長法、あるいは液相エピタキシャル成長
法により炭化珪素を成長させ、目的規模の単結晶を得る
方法が採用されていた。
には、ある程度の大きさを有する高品質な単結晶である
ことが要求される。このため従来、アチェソン法と呼ば
れる化学反応を利用するか、またはレーリー法と呼ばれ
る昇華再結晶法を利用して目的規模の大きさに単結晶を
成長させる方法;あるいはこれらの方法により得られた
炭化珪素の単結晶を基板として用い、その基板上に気相
エピタシャル成長法、あるいは液相エピタキシャル成長
法により炭化珪素を成長させ、目的規模の単結晶を得る
方法が採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
方法を利用して炭化珪素結晶を得る場合に、多形を十分
に制御できない、つまり抵抗率が一定でありかつ特定の
禁制帯幅を有する、所望の結晶構造を有する炭化珪素が
得られないという欠点がある。
方法を利用して炭化珪素結晶を得る場合に、多形を十分
に制御できない、つまり抵抗率が一定でありかつ特定の
禁制帯幅を有する、所望の結晶構造を有する炭化珪素が
得られないという欠点がある。
【0005】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは、多形
を充分に制御できる炭化珪素体の製造方法を提供するこ
とにある。
になされたものであり、その目的とするところは、多形
を充分に制御できる炭化珪素体の製造方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の炭化珪素体の製
造方法は、抵抗率が一定であり、所定の結晶構造を有す
る均質性の高いバルク炭化珪素結晶の製造を目的として
いる。
造方法は、抵抗率が一定であり、所定の結晶構造を有す
る均質性の高いバルク炭化珪素結晶の製造を目的として
いる。
【0007】本発明の炭化珪素体の製造方法は、昇華再
結晶法を利用した炭化珪素体の製造方法であって、所定
の割合でアルミニウムを含む炭化珪素粉末を、窒素を含
む不活性ガス雰囲気下で昇華させ、再結晶する工程を包
含し、該昇華の再結晶時に、該窒素を含む不活性雰囲気
ガスの圧力を200torr以下とし、かつ圧力の変化
を毎分5torr以下とすることを特徴とする。
結晶法を利用した炭化珪素体の製造方法であって、所定
の割合でアルミニウムを含む炭化珪素粉末を、窒素を含
む不活性ガス雰囲気下で昇華させ、再結晶する工程を包
含し、該昇華の再結晶時に、該窒素を含む不活性雰囲気
ガスの圧力を200torr以下とし、かつ圧力の変化
を毎分5torr以下とすることを特徴とする。
【0008】本発明方法においては、所定の割合でアル
ミニウムを含む炭化珪素粉末が原料粉末として用いられ
る。この炭化珪素粉末は、高純度の炭化珪素粉末に高純
度の炭化アルミニウム粉末を加え不活性雰囲気中190
0℃程度の温度で焼成して得られる。原料粉末中のアル
ミニウムの含有量は、炭化珪素の所望の結晶形、抵抗率
などにより異なるが、通常、約1原子%以下であること
が望ましい。アルミニウムが過剰であると新たな相の形
成が誘発され、結晶性の高い炭化珪素単結晶の成長を妨
げるためである。
ミニウムを含む炭化珪素粉末が原料粉末として用いられ
る。この炭化珪素粉末は、高純度の炭化珪素粉末に高純
度の炭化アルミニウム粉末を加え不活性雰囲気中190
0℃程度の温度で焼成して得られる。原料粉末中のアル
ミニウムの含有量は、炭化珪素の所望の結晶形、抵抗率
などにより異なるが、通常、約1原子%以下であること
が望ましい。アルミニウムが過剰であると新たな相の形
成が誘発され、結晶性の高い炭化珪素単結晶の成長を妨
げるためである。
【0009】本発明方法においては、上記原料粉末を、
窒素を含む不活性ガス雰囲気下、2000℃以上の温度
で気化させ、所定の炭化珪素種結晶上へ再結晶させる。
不活性ガス中の窒素の濃度は、通常1容量%以下、好ま
しくは0.2容量%程度であり、窒素以外の不活性ガス
としてはアルゴンなどが使用される。この昇華・再結晶
は、通常、まず初期成長時には200torr程度と比
較的高い雰囲気圧力下で行ない、次いで、毎分1〜5t
orr程度の比較的ゆっくりとした速さで雰囲気圧力で
下げることで、結晶成長の速度を徐々に上昇させる。こ
れ以上の速さで圧力を下げると、不均一な結晶ができや
すいので注意を要する。通常、最終的に、30torr
程度の雰囲気圧力として結晶の成長を行う。あるいは成
長時の雰囲気圧力は、30〜200torr程度という
ような比較的ゆっくりとした成長条件のままであっても
よい。このようにして所望の結晶構造を有する炭化珪素
結晶がバルク状で得られる。
窒素を含む不活性ガス雰囲気下、2000℃以上の温度
で気化させ、所定の炭化珪素種結晶上へ再結晶させる。
不活性ガス中の窒素の濃度は、通常1容量%以下、好ま
しくは0.2容量%程度であり、窒素以外の不活性ガス
としてはアルゴンなどが使用される。この昇華・再結晶
は、通常、まず初期成長時には200torr程度と比
較的高い雰囲気圧力下で行ない、次いで、毎分1〜5t
orr程度の比較的ゆっくりとした速さで雰囲気圧力で
下げることで、結晶成長の速度を徐々に上昇させる。こ
れ以上の速さで圧力を下げると、不均一な結晶ができや
すいので注意を要する。通常、最終的に、30torr
程度の雰囲気圧力として結晶の成長を行う。あるいは成
長時の雰囲気圧力は、30〜200torr程度という
ような比較的ゆっくりとした成長条件のままであっても
よい。このようにして所望の結晶構造を有する炭化珪素
結晶がバルク状で得られる。
【0010】
【作用】本発明方法において、原料粉末中に含有される
アルミニウムの含有率、雰囲気中の窒素の割合、および
雰囲気圧力の変化速度を適宜選択することにより所望の
結晶構造および抵抗率を有する炭化珪素体が得られる。
例えば、原料粉末中の炭化珪素に対するアルミニウムの
原子比を約50ppmとし、雰囲気中の窒素含有率を
0.1容量%程度とし、上記条件により徐々に減圧した
場合には、6H型の結晶構造を有する炭化珪素体が得ら
れる。このとき、窒素を含む雰囲気中で形成されやすい
15Rの結晶構造を有する炭化珪素体は、アルミニウム
が原料粉末中に含有されているため、形成されない。6
H型の炭化珪素結晶は、室温で3.0eVの禁制帯幅を
有し、例えば、青色ダイオードの原料として用いられ
る。
アルミニウムの含有率、雰囲気中の窒素の割合、および
雰囲気圧力の変化速度を適宜選択することにより所望の
結晶構造および抵抗率を有する炭化珪素体が得られる。
例えば、原料粉末中の炭化珪素に対するアルミニウムの
原子比を約50ppmとし、雰囲気中の窒素含有率を
0.1容量%程度とし、上記条件により徐々に減圧した
場合には、6H型の結晶構造を有する炭化珪素体が得ら
れる。このとき、窒素を含む雰囲気中で形成されやすい
15Rの結晶構造を有する炭化珪素体は、アルミニウム
が原料粉末中に含有されているため、形成されない。6
H型の炭化珪素結晶は、室温で3.0eVの禁制帯幅を
有し、例えば、青色ダイオードの原料として用いられ
る。
【0011】本発明方法においては、30〜200to
rr程度の雰囲気圧力において、好ましくは200to
rr程度の雰囲気圧力から上記のように徐々に圧力を下
げていくことにより、均一な単結晶の形成が行われ得
る。結晶成長時において、窒素添加量を適当に選択する
ことにより結晶形の異なる結晶層を積層すること、ある
いは、極性及び濃度の異なる結晶を複数層形成すること
も可能である。
rr程度の雰囲気圧力において、好ましくは200to
rr程度の雰囲気圧力から上記のように徐々に圧力を下
げていくことにより、均一な単結晶の形成が行われ得
る。結晶成長時において、窒素添加量を適当に選択する
ことにより結晶形の異なる結晶層を積層すること、ある
いは、極性及び濃度の異なる結晶を複数層形成すること
も可能である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0013】(実施例1)原料となるアルミニウム含有
炭化珪素粉末は、メタンガスおよびシランガスの混合物
の熱分解により得られた高純度の炭化粉末10000重
量部、および純度4Nの炭化アルミニウム(Al4C3)
粉末1重量部を密閉黒鉛坩堝に入れ、アルゴン雰囲気中
2000℃の温度で10分間焼成することにより、炭化
珪素に対するアルミニウムの原子比が50ppmとなる
ように調整して得た。
炭化珪素粉末は、メタンガスおよびシランガスの混合物
の熱分解により得られた高純度の炭化粉末10000重
量部、および純度4Nの炭化アルミニウム(Al4C3)
粉末1重量部を密閉黒鉛坩堝に入れ、アルゴン雰囲気中
2000℃の温度で10分間焼成することにより、炭化
珪素に対するアルミニウムの原子比が50ppmとなる
ように調整して得た。
【0014】本実施例においては、図1に示す炭化珪素
体製造装置を用いた。この装置は、チェンバー5内に黒
鉛製坩堝1を有し、該坩堝1は、チェンバー5の周囲に
配した加熱装置により加熱され得る。この坩堝1内に
は、炭化珪素結晶を成長させるための基板が載置される
(図示しない)。この装置は、チェンバー5内の系にガ
スを供給するためのガス供給装置4および系内の圧力を
調整するための排気装置8および圧力制御弁7を有し、
さらに系内の温度を調節する温度制御装置6を有する。
坩堝1はチェンバー5内において断熱材2により断熱さ
れている。
体製造装置を用いた。この装置は、チェンバー5内に黒
鉛製坩堝1を有し、該坩堝1は、チェンバー5の周囲に
配した加熱装置により加熱され得る。この坩堝1内に
は、炭化珪素結晶を成長させるための基板が載置される
(図示しない)。この装置は、チェンバー5内の系にガ
スを供給するためのガス供給装置4および系内の圧力を
調整するための排気装置8および圧力制御弁7を有し、
さらに系内の温度を調節する温度制御装置6を有する。
坩堝1はチェンバー5内において断熱材2により断熱さ
れている。
【0015】まず、上述の方法で得た原料粉末を予め高
純度処理の施された黒鉛製坩堝1に充填し、種結晶とし
て6H型炭化珪素単結晶を基板に装填し、坩堝1内の所
定の位置に該基板を配置した。次に、室温付近で、排気
装置8により充分に系内の排気を行った後、ガス供給装
置4からアルゴンガスを供給し、圧力制御弁7を用い
て、700torr、200sccmのArガス雰囲気
とし、加熱装置3および温度制御装置6を用いて210
0℃の温度にまで昇温させた。坩堝1の温度が定常状態
となった後、排気装置8により200torrまで徐々
に減圧した。Arガスに対し窒素ガスを0.1容量%に
なるように混合してから、排気装置8により、最初は毎
分1torrの速さで、次いで毎分5torrの速さに
まで徐々に減圧の速度を速めながら、35torr、2
00sccmの雰囲気になるまで減圧し、この雰囲気下
で約4時間炭化珪素結晶の成長を行った。このようにし
て抵抗率が0.20Ωcmであり、厚さが8mmの均一
な結晶を得た。
純度処理の施された黒鉛製坩堝1に充填し、種結晶とし
て6H型炭化珪素単結晶を基板に装填し、坩堝1内の所
定の位置に該基板を配置した。次に、室温付近で、排気
装置8により充分に系内の排気を行った後、ガス供給装
置4からアルゴンガスを供給し、圧力制御弁7を用い
て、700torr、200sccmのArガス雰囲気
とし、加熱装置3および温度制御装置6を用いて210
0℃の温度にまで昇温させた。坩堝1の温度が定常状態
となった後、排気装置8により200torrまで徐々
に減圧した。Arガスに対し窒素ガスを0.1容量%に
なるように混合してから、排気装置8により、最初は毎
分1torrの速さで、次いで毎分5torrの速さに
まで徐々に減圧の速度を速めながら、35torr、2
00sccmの雰囲気になるまで減圧し、この雰囲気下
で約4時間炭化珪素結晶の成長を行った。このようにし
て抵抗率が0.20Ωcmであり、厚さが8mmの均一
な結晶を得た。
【0016】得られたバルクの結晶構造をX線回折法
(X線源としてCuのKα線を用いた)、およびラマン
散乱法により調べたところ各々図2および図3に示すス
ペクトルが得られた。図2において、(00・6)から
の反射が2θ=35°で得られ、(00・12)からの
反射が2θ=75°で得られ、さらに2θ=23°、2
9°、42°および48°で反射ピークが得られた。図
3におけるラマンスペクトルでは、788cm-1に主ピ
ークが認められる。従って、この炭化珪素結晶は6H型
であることがわかる。
(X線源としてCuのKα線を用いた)、およびラマン
散乱法により調べたところ各々図2および図3に示すス
ペクトルが得られた。図2において、(00・6)から
の反射が2θ=35°で得られ、(00・12)からの
反射が2θ=75°で得られ、さらに2θ=23°、2
9°、42°および48°で反射ピークが得られた。図
3におけるラマンスペクトルでは、788cm-1に主ピ
ークが認められる。従って、この炭化珪素結晶は6H型
であることがわかる。
【0017】(実施例2)Arガスに対する窒素ガスの
量を0.2容量%としたこと以外は実施例1と同様に操
作を行った。その結果、抵抗率が0.04Ωcmであ
り、厚さが8mmの均一な結晶を得た。
量を0.2容量%としたこと以外は実施例1と同様に操
作を行った。その結果、抵抗率が0.04Ωcmであ
り、厚さが8mmの均一な結晶を得た。
【0018】得られたバルクの結晶構造をX線回折法
(X線源としてCuのKα線を用いた)、およびラマン
散乱法により調べたところ各々図4および図5に示すス
ペクトルが得られた。図4において、(00・4)から
の反射が2θ=35°で得られ、(00・8)からの反
射が2θ=75°で得られ、さらに2θ=26°および
45°で反射ピークが得られた。図5におけるラマンス
ペクトルでは、776cm-1に主ピークが認められる。
従って、この炭化珪素結晶は4H型であることがわか
る。
(X線源としてCuのKα線を用いた)、およびラマン
散乱法により調べたところ各々図4および図5に示すス
ペクトルが得られた。図4において、(00・4)から
の反射が2θ=35°で得られ、(00・8)からの反
射が2θ=75°で得られ、さらに2θ=26°および
45°で反射ピークが得られた。図5におけるラマンス
ペクトルでは、776cm-1に主ピークが認められる。
従って、この炭化珪素結晶は4H型であることがわか
る。
【0019】(実施例3)原料炭化珪素中に含まれるア
ルミニウムの量を原子比で10ppmとしたこと以外
は、実施例1と同様に操作を行った。その結果、抵抗率
が0.15Ωmであり、厚さが8mmの均一な6H型の
結晶を得た。
ルミニウムの量を原子比で10ppmとしたこと以外
は、実施例1と同様に操作を行った。その結果、抵抗率
が0.15Ωmであり、厚さが8mmの均一な6H型の
結晶を得た。
【0020】(比較例1)実施例と同一の原料と実施例
と起源を同じくする種結晶とを図1に示す昇華再結晶装
置に同様に配置した。実施例と同様の工程により210
0℃の温度でArガスに約0.2容量%の窒素ガスを混
合し、200torr、200sccmの雰囲気から毎
分10torrの速さで減圧した。このようにして実施
例と同様な結晶の成長条件にまで減圧し、炭化珪素結晶
の成長を行った。
と起源を同じくする種結晶とを図1に示す昇華再結晶装
置に同様に配置した。実施例と同様の工程により210
0℃の温度でArガスに約0.2容量%の窒素ガスを混
合し、200torr、200sccmの雰囲気から毎
分10torrの速さで減圧した。このようにして実施
例と同様な結晶の成長条件にまで減圧し、炭化珪素結晶
の成長を行った。
【0021】得られた結晶の構造についてラマン散乱法
により調べたところ4H型、15R型、および6H型の
結晶が混在していることが判った。
により調べたところ4H型、15R型、および6H型の
結晶が混在していることが判った。
【0022】(比較例2)原料粉末中にアルミニウムを
含まないことを除いては、実施例と同様の条件で炭化珪
素結晶を得た。これについて抵抗率および結晶構造を調
べたところ、抵抗率は0.1Ωcmで全体に均一であっ
たことが、15Rおよび6H型の結晶が不均一に分布し
ていることが判った。
含まないことを除いては、実施例と同様の条件で炭化珪
素結晶を得た。これについて抵抗率および結晶構造を調
べたところ、抵抗率は0.1Ωcmで全体に均一であっ
たことが、15Rおよび6H型の結晶が不均一に分布し
ていることが判った。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、このように、結晶構造
および抵抗率が均一な炭化珪素体が制御性良く製造され
得る。本発明による結晶の多形性が制御された炭化珪素
体を用いることにより従来よりも高機能の半導体素子が
提供され得、さらに新規特性を有する機能素子の開発も
可能となる。
および抵抗率が均一な炭化珪素体が制御性良く製造され
得る。本発明による結晶の多形性が制御された炭化珪素
体を用いることにより従来よりも高機能の半導体素子が
提供され得、さらに新規特性を有する機能素子の開発も
可能となる。
【図1】本発明の製造方法に用いられる炭化珪素体の製
造装置を示す模式図である。
造装置を示す模式図である。
【図2】本発明方法により得られた炭化珪素結晶のX線
回折スペクトルである。
回折スペクトルである。
【図3】本発明方法により得られた炭化珪素結晶の散乱
ラマンスペクトルである。
ラマンスペクトルである。
【図4】本発明方法により得られた炭化珪素結晶のX線
回折スペクトルである。
回折スペクトルである。
【図5】本発明方法により得られた炭化珪素結晶の散乱
ラマンスペクトルである。
ラマンスペクトルである。
1 黒鉛製坩堝 2 断熱材 3 加熱装置 4 ガス供給系 5 チャンバー 6 温度制御装置 7 圧力制御弁 8 排気装置
Claims (3)
- 【請求項1】昇華再結晶法を利用した炭化珪素体の製造
方法であって、 所定の割合でアルミニウムを含む炭化珪素粉末を、窒素
を含む不活性ガス雰囲気下で昇華させ、再結晶する工程
を包含し、 該昇華および再結晶時に、該窒素を含む不活性雰囲気ガ
スの圧力を200torr以下とし、かつ圧力の変化を
毎分5torr以下とする、 炭化珪素体の製造方法。 - 【請求項2】前記炭化珪素粉末中のアルミニウムの含有
量が、1重量%以下である請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】前記不活性ガスが窒素を1容量%以下の割
合で含有する、請求項1に記載の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1923592A JP2795574B2 (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | 炭化珪素体の製造方法 |
US08/156,472 US5433167A (en) | 1992-02-04 | 1993-11-23 | Method of producing silicon-carbide single crystals by sublimation recrystallization process using a seed crystal |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1923592A JP2795574B2 (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | 炭化珪素体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05221796A true JPH05221796A (ja) | 1993-08-31 |
JP2795574B2 JP2795574B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=11993729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1923592A Expired - Fee Related JP2795574B2 (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | 炭化珪素体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2795574B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2009179491A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Toyota Motor Corp | p型SiC半導体単結晶の製造方法およびそれにより製造されたp型SiC半導体単結晶 |
JP2009234802A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-15 | Bridgestone Corp | 炭化珪素単結晶の製造方法 |
JP2011102206A (ja) * | 2009-11-10 | 2011-05-26 | Toyota Motor Corp | n型SiC単結晶の製造方法、それによって得られるn型SiC単結晶およびその用途 |
US20130061801A1 (en) * | 2011-09-14 | 2013-03-14 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Method for manufacturing silicon carbide crystal |
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