JPH05221686A - 導体ペースト組成物および配線基板 - Google Patents

導体ペースト組成物および配線基板

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JPH05221686A
JPH05221686A JP5897592A JP5897592A JPH05221686A JP H05221686 A JPH05221686 A JP H05221686A JP 5897592 A JP5897592 A JP 5897592A JP 5897592 A JP5897592 A JP 5897592A JP H05221686 A JPH05221686 A JP H05221686A
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克彦 五十嵐
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Agを主体とする導電材と、ガラスフリット
を含む無機結合剤とをビヒクル中に分散した導体組成物
であって、前記ガラスフリットが、ZnO:、30〜6
5重量%、B23 :10〜30重量%、SiO2 :5
〜20重量%、MnO :1〜20重量%およびTiO
2 :0.1〜5重量%を含有する。 【効果】 上記導体組成物を用いて表面実装素子や配線
基板などの端子電極や外部導体を形成すれば、電極や導
体の表面にハンダ濡れ性やハンダくわれ性改善のための
めっき膜を形成したときに、電極や導体の接着強度が殆
ど低下せず、極めて信頼性の高い素子や基板が実現す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配線基板の端子電極形
成などに用いられる導体ペースト組成物と、配線基板と
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、基板材料と内部導体とを約100
0℃以下の低温で同時焼成して得られる多層配線基板の
開発が進められている。この多層配線基板の回路への挿
入は、基板表面などに形成されたAg合金系導体にハン
ダでリード線を付着させ、このリード線を回路を組み込
むことにより行なわれる。
【0003】しかし、実装密度の向上や実装性の向上が
強く望まれていることから、多層配線基板の表面実装素
子(SMD)化が検討されている。SMD化するために
はリードレスとする必要があり、このため、リードを付
着させていた箇所にAgを主体とした端子電極を形成
し、外部との電気的接続を確保する。この端子電極中に
は、基板との接着性を良好にするためにペーストの段階
でガラスフリット等の無機結合剤が添加されており、こ
の無機結合剤は永久バインダとしてはたらく。
【0004】一方、ハンダ付き性、ハンダくわれ性およ
びハンダ濡れ性の改善のために、端子電極表面にはめっ
き膜が形成される。このめっき膜は、Snやハンダ(S
n−Pb)などから構成され、下地膜としてNiやCu
などのめっき膜が設けられる。
【0005】しかし、端子電極表面にめっき膜を形成し
た場合、めっき液により無機結合剤が劣化し、端子電極
の剥離や接着強度の低下が生じてしまう。
【0006】なお、このような事情は、多層配線基板の
端子電極に限らず、他の表面実装素子の端子電極や各種
素子の外部導体などにおいても同様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情からなされたものであり、ハンダ濡れ性向上やハンダ
くわれ防止用のめっき膜を形成したときに剥離が生じず
接着強度の低下も殆ど生じない端子電極を有する配線基
板を提供することを目的とし、また、このような端子電
極などの形成に用いられる導体ペースト組成物を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(8)の本発明により達成される。
【0009】(1)Agを主体とする導電材と、ガラス
フリットを含む無機結合剤とをビヒクル中に分散した導
体ペースト組成物であって、前記ガラスフリットが、 ZnO :30〜65重量%、 B23 :10〜30重量%、 SiO2 :5〜20重量%、 MnO :1〜20重量%および TiO2 :0.1〜5重量% を含有することを特徴とする導体ペースト組成物。
【0010】(2)前記導電材に対する前記ガラスフリ
ットの含有量が1〜10重量%である上記(1)に記載
の導体ペースト組成物。
【0011】(3)前記ガラスフリット中のZnOの一
部または全部が、PbOに置換されている上記(1)ま
たは(2)に記載の導体ペースト組成物。
【0012】(4)前記ガラスフリットの平均粒径が
0.1〜20μm である上記(1)ないし(3)のいず
れかに記載の導体ペースト組成物。
【0013】(5)前記無機結合剤が、前記導電材に対
して5重量%以下のTiO2 を含む上記(1)ないし
(4)のいずれかに記載の導体ペースト組成物。
【0014】(6)前記TiO2 の平均粒径が0.1〜
20μm である上記(5)に記載の導体ペースト組成
物。
【0015】(7)上記(1)ないし(6)のいずれか
に記載の導体ペースト組成物を焼成して形成された端子
電極を有することを特徴とする配線基板。
【0016】(8)前記端子電極の表面にめっき膜を有
する上記(7)に記載の配線基板。
【0017】
【作用】本発明の導体ペースト組成物に含有される上記
組成のガラスフリットはめっき液に侵されにくいので、
この導体ペースト組成物を用いて形成された端子電極は
耐めっき液性が極めて良好である。このため、ハンダ濡
れ性向上やハンダくわれ防止用のめっき膜を端子電極上
に形成したときに、端子電極の剥離や接着強度の低下が
防がれる。
【0018】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0019】本発明の導体ペースト組成物は、導電材と
無機結合剤とを含有する。この無機結合剤は、導電材の
永久バインダとなるものであり、ガラスフリットを主成
分とする。
【0020】本発明では、 ZnO :30〜65重量%、好ましくは50〜60重
量%、 B23 :10〜30重量%、好ましくは15〜23重
量%、 SiO2 :5〜20重量%、好ましくは8〜15重量
%、 MnO :1〜20重量%、好ましくは2〜15重量
%、および TiO2 :0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜3重
量%を含有するガラスフリットを用いる。なお、このガ
ラスフリットは結晶化ガラスから構成される。
【0021】ガラスフリット組成の限定理由は下記のと
おりである。
【0022】ZnOが前記範囲未満となると耐めっき液
性が得られなくなり、結晶化も難しくなる。また、Zn
Oが前記範囲を超えると焼成後に電極の表面にガラス浮
きが生じ易くなってめっき付き性が不良となる。その結
果、めっき膜の付着強度が不十分となる。
【0023】なお、ZnOの一部または全部がPbOに
置換されていてもよい。この場合でも効果は同様である
が、特に、実施例において述べる固着強度の向上に有効
である。ただし、ZnOを含有する場合、引張強度、固
着強度、たわみ強度等のバランスが良好となる。
【0024】B23 およびSiO2 の少なくとも一方
が前記範囲未満となるとガラス化が困難となり、また、
少なくとも一方が前記範囲を超えると軟化点が高くなり
すぎて焼成後に電極中にガラスが残留してガラス浮きが
生じ、良好なめっき付き性が得られない。このため、め
っき膜の付着強度が不十分となる。
【0025】MnOおよびTiO2 の少なくとも一方が
前記範囲未満となると、基板等の素地への接着強度が不
十分となり、少なくとも一方が前記範囲を超えると、B
23 やSiO2 と同様な理由でめっき膜の付着強度が
不十分となる。
【0026】このような組成を有するガラスの軟化点
は、500〜600℃程度である。
【0027】なお、上記組成のガラスフリットに加え、
25 系、BaO系、CaO系、SrO系等のガラス
フリットが含有されていてもよい。上記組成を外れるこ
のようなガラスフリットは、ガラスフリット全体の10
重量%以下とすることが好ましい。
【0028】導体ペースト組成物中のガラスフリットの
含有量は、導電材に対し1〜10重量%、特に1.5〜
5重量%とすることが好ましい。ガラスフリットの含有
量が前記範囲未満となると十分な接着強度が得られず、
前記範囲を超えると焼成後に電極表面にガラス浮きが生
じ、めっき膜の付着強度が不十分となる。
【0029】ガラスフリットの平均粒径は特に限定され
ないが、通常、0.1〜20μm であることが好まし
い。
【0030】無機結合剤には、ガラスフリットの他、他
の無機粒子が含まれていてもよい。このような無機粒子
としては、TiO2 、ZrO2 、CoO、NiO、Al
23 、CuO、Cr23 等の1種以上が挙げられる
が、これらのうち特にTiO2 が好ましい。TiO2
結晶化ガラスの核形成の助剤としてはたらき、また、素
地内へのガラスの過剰な拡散を抑制し、また、アンカー
剤としてはたらく。
【0031】これらの無機粒子の含有量は、導体に対し
5重量%以下とすることが好ましい。含有量が5重量%
を超えると、素地内へのガラスの拡散が不十分となり、
また、無機粒子自体も素地内へ拡散しないため、電極表
面にガラスや無機粒子が浮いてしまい、めっき付き性が
低くなってしまう。
【0032】これらの無機粒子の平均粒径は0.1〜2
0μm であることが好ましい。
【0033】本発明では、Agを主体とする粒子状の導
電材を用いる。本発明の導体ペースト組成物を用いて形
成される端子電極は、その表面にハンダ濡れ性やハンダ
くわれ性改善のためのめっき膜が形成される。このた
め、Ag−PdやAg−Ptなどに比べてハンダ濡れ性
やハンダくわれ性は劣るが、安価でしかも導電性の高い
Agを導電材として用いることができる。また、Agは
Ag合金に比べて焼結性が高く、めっき液が浸透しにく
いので、本発明の効果はさらに向上する。
【0034】ただし、Ag−Pdや、Ag−Pt、Ag
−Pd−Pt等のAg合金を用いてもよい。内部電極や
内部導体にはAgを使用するが、端子電極にもAgを使
用した場合には焼成時の収縮に伴う応力により素地にク
ラックが生じることがある。この応力を緩和するため
に、PdやPtを添加してもよい。この場合、PdやP
tの添加量は多くても3重量%であり、通常は1重量%
以下である。
【0035】なお、導体ペースト組成物中においては、
AgとPdおよび/またはPtとが別個に存在していて
もよい。この場合、後の焼成によりAg合金となる。
【0036】導電材粒子の平均粒径は、0.01〜10
μm 程度とするのが好ましい。その理由は、平均粒径が
0.01μm 未満であると収縮率が大きくなりすぎ、ま
た10μm を超えると導体ペースト組成物の印刷性、分
散性が悪くなるからである。
【0037】導電材および無機結合剤が分散されるビヒ
クルは、エチルセルロース、ニトロセルロース、アクリ
ル系樹脂等のバインダー、テルピネオール、ブチルカル
ビトール等の溶剤、その他分散剤や活性剤等から、必要
に応じて適宜選択される。
【0038】なお、一般に、導体ペースト組成物中のビ
ヒクルの含有率は、10〜70重量%程度である。
【0039】本発明の導体ペースト組成物は、導電材粒
子と無機結合剤とを混合し、これにバインダー、溶剤等
のビヒクルを加え、これらを混練してスラリー化するこ
とにより製造される。導体ペースト組成物の粘度は、3
万〜30万cps 程度に調整しておくのがよい。
【0040】本発明の導体ペースト組成物は、通常、配
線基板端面に所定のパターンに印刷されて焼成するなど
して使用される。
【0041】この場合の配線基板としては、表面に各種
表面実装部品がハンダ付けされる配線基板であってもよ
いが、本発明では特に、自体が表面実装部品として用い
られる多層配線基板の端子電極に好適である。このよう
な多層配線基板の一例を図2に示す。
【0042】同図に示される多層配線基板1は、焼成に
より積層一体化された複数の絶縁性基板を有し、各層の
界面には所定パターンの内部導体が形成され、この内部
導体が多層配線基板の表面に露出した部分に端子電極が
形成される。そして、端子電極表面には、通常、Niめ
っき膜やCuめっき膜を介してSnめっき膜やSn−P
bめっき膜が形成される。NiやCuのめっき膜は、S
nやSn−Pbめっき膜を形成する際の端子電極のAg
くわれを防止するために設けられる。また、SnやSn
−Pbめっき膜は、ハンダ濡れ性やハンダくわれ性を改
善するために設けられる。そして、めっき膜表面にハン
ダ2が付着することにより、多層配線基板1は、基板3
の表面に固定される。
【0043】多層配線基板を構成する絶縁性基板の材料
としては、内部導体などとともに同時焼成可能なものと
して、アルミナ−ホウケイ酸ガラス、アルミナ−鉛ホウ
ケイ酸ガラス、アルミナ−ホウケイ酸バリウムガラス、
アルミナ−ホウケイ酸カルシウムガラス、アルミナ−ホ
ウケイ酸ストロンチウムガラス、アルミナ−ホウケイ酸
マグネシウムガラス等の酸化物骨材とガラスとを含む低
温焼成材料が好ましい。
【0044】このような基板材料において、ガラスの含
有率は、一般に50〜80重量%程度とするのがよい。
【0045】内部導体は、通常、多層配線され、絶縁性
基板の厚さ方向に形成されたスルーホールを介して互い
に導通されている。内部導体は、導電性が良いことを優
先させる点でAgを主体とする導体、特にAgとするの
が好ましい。内部導体用組成物は、導電材と、導電材に
対し5〜10重量%程度のガラスフリットとを含有する
ことが好ましい。
【0046】内部導体の膜厚は、通常、5〜20μm 程
度、端子電極の膜厚は、通常、5〜20μm 程度とされ
る。そして、内部導体および端子電極の導通抵抗は、そ
の組成にもよるが、一般的に、前者は2〜10mΩ/
□、後者は、2〜30mΩ/□程度とするのがよい。
【0047】このような多層配線基板は、例えば以下の
ようにして製造される。
【0048】まず、基板材料となるグリーンシートを所
定数作製する。このグリーンシートは、基板の原材料で
あるアルミナ粉末等の骨材とガラス粉末(例えば、ホウ
ケイ酸ガラス)とを所定量混合し、これにバインダー樹
脂、溶剤等を加え、これらを混練してスラリー化し、例
えばドクターブレード法により0.1〜0.3mm程度の
厚さに成形して作製される。
【0049】次いで、パンチングマシーンや金型プレス
を用いてグリーンシートにスルーホールを形成し、その
後、内部導体用組成物を各グリーンシート上に例えばス
クリーン印刷法により印刷し、所定パターンの内部導体
層を形成するとともにスルーホール内に充填する。
【0050】次いで、各グリーンシートを重ね合せ、熱
プレス(40〜120℃程度で50〜1000kgf/cm2
程度)を加えてグリーンシートの積層体とし、必要に応
じて脱バインダー処理や切断用溝の形成などを行なう。
【0051】その後、グリーンシートの積層体を、通
常、空気中で800〜1000℃程度の温度で焼成して
一体化する。
【0052】次に、焼成体表面の所定位置に端子電極用
ペーストを塗布し、焼成して端子電極を形成する。
【0053】また、本発明の導体ペースト組成物を外部
導体用ペーストとして用いる場合は、焼成体表面の所定
位置にスクリーン印刷法などによりペーストを印刷し、
焼成して外部導体とする。さらに、必要に応じて抵抗体
材料ペーストなどを印刷して焼成し、抵抗体を形成す
る。
【0054】この後、めっき膜を形成する。
【0055】なお、基板を印刷法により作製してもよ
い。
【0056】本発明の導体ペースト組成物は、表面実装
用多層配線基板の端子電極の他、図示される配線基板3
のように、チップインダクタ、チップコンデンサ等のチ
ップ部品、半導体集積回路素子、ダイオード等の各種素
子などの表面実装部品を載せる配線基板の外部導体に適
用することもできる。また、多層配線基板に限らず、単
層の配線基板に適用できる。また、各種チップ部品や素
子等の外部導体や端子電極に適用することもできる。た
だし、表面実装素子として用いられる配線基板の端子電
極には強固な接着性が要求されるので、本発明の導体ペ
ースト組成物は特に配線基板の端子電極形成に好適であ
る。
【0057】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0058】実施例1(1)導体ペースト組成物の調製 導電材、無機結合剤およびビヒクルを混練し、導体ペー
スト組成物を調製した。導電材にはAg(平均粒径1μ
m )を、無機結合剤にはガラスフリット(平均粒径8μ
m )またはこれに加えTiO2 (平均粒径10μm )
を、ビヒクルにはエチルセルロース系樹脂および高沸点
溶剤(テルピネオール)を用いた。ガラスフリットの組
成および導電材100重量部に対する無機結合剤の含有
量を、下記表1に示す。なお、ビヒクルは導電材100
重量部に対し20〜40重量部加えた。
【0059】(2)グリーンシートの作製 α−アルミナ:40重量%、ガラス粉末:60重量%の
組成で厚さ100〜300μm のグリーンシートを作製
した(この場合のガラスはAl23 −B23 −Si
2 −MO系、但しM=Ca、Ba、Sr、Mg)。
【0060】(3)多層配線基板の作製 前記のグリーンシートにAg内部導体形成後、熱プレス
により積層してグリーンシート積層体を得た。この積層
体を脱脂後、空気中において温度900℃で同時焼成し
た。
【0061】得られた焼成体に導体ペースト組成物をス
クリーン印刷により印刷し、空気中において850℃で
焼成して端子電極を形成した。端子電極の厚さは40μ
m であった。
【0062】次いで、電気めっき法により端子電極表面
にNiめっき膜(厚さ1μm )とSnめっき膜(厚さ2
μm )とを順次形成し、多層配線基板を得た。
【0063】多層配線基板の寸法は、縦5.0mm、横
5.0mm、高さ0.8mmであり、端子電極は図1に示さ
れるように対向する二側面に各三列形成し、一部が基板
の両主面にまわりこむようにした。端子電極の幅は0.
6mmとした。図1では、端子電極表面のめっき膜上にさ
らにハンダ2が付着しているが、ハンダのパターンは端
子電極のパターンと同一である。
【0064】得られた多層配線基板について、下記の試
験を行なった。
【0065】引張強度試験 図1に示されるように、リード線4をハンダ2により端
子電極表面のめっき膜に垂直に固着した。そして、引っ
張り試験機によりリード線4を図中矢印方向に引っ張
り、端子電極が多層配線基板1から剥離したときの荷重
を測定し、これを引張強度とした。
【0066】固着強度試験 図2に示されるように、多層配線基板1を表面実装素子
として用い、基板3(ガラスエポキシ基板)上にハンダ
2により固着した。そして、図中矢印方向にそれぞれ荷
重を加え、多層配線基板1が剥離したときの荷重を測定
し、これらをそれぞれ横押しおよび立て押しにおける固
着強度とした。
【0067】また、図3に示されるように、孔を設けた
基板3(ガラスエポキシ基板)を用意し、この孔を覆う
ように多層配線基板1をハンダ2により基板3表面に固
着した。そして、基板3の裏面側から図中矢印方向に荷
重を加え、多層配線基板1が剥離したときの荷重を測定
し、これを裏押しにおける固着強度とした。
【0068】たわみ強度試験 多層配線基板1をハンダ2により固着した基板3(ガラ
スエポキシ基板)を、図4に示されるように多層配線基
板1の裏側から荷重を加えてたわませた。多層配線基板
1が剥離したときのたわみ量を測定し、これをたわみ強
度とした。
【0069】なお、上記各試験において、加圧速度は2
0mm/分とした。
【0070】上記各試験の結果を下記表2に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】上記結果から、本発明の効果が明らかであ
る。
【0074】
【発明の効果】本発明の導体ペースト組成物を用いて表
面実装素子や配線基板などの端子電極や外部導体を形成
すれば、端子電極や外部導体表面にハンダ濡れ性やハン
ダくわれ性改善のためのめっき膜を形成したときに、端
子電極や外部導体の接着強度が殆ど低下せず、極めて信
頼性の高い素子や基板が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層配線基板の端子電極の引張強度試験の説明
図である。
【図2】多層配線基板の端子電極の固着強度試験(横押
しおよび立て押し)の説明図である。
【図3】多層配線基板の端子電極の固着強度試験(裏押
し)の説明図である。
【図4】多層配線基板の端子電極のたわみ強度試験の説
明図である。
【符号の説明】
1 多層配線基板 2 ハンダ 3 基板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Agを主体とする導電材と、ガラスフリ
    ットを含む無機結合剤とをビヒクル中に分散した導体ペ
    ースト組成物であって、 前記ガラスフリットが、 ZnO :30〜65重量%、 B23 :10〜30重量%、 SiO2 :5〜20重量%、 MnO :1〜20重量%および TiO2 :0.1〜5重量% を含有することを特徴とする導体ペースト組成物。
  2. 【請求項2】 前記導電材に対する前記ガラスフリット
    の含有量が1〜10重量%である請求項1に記載の導体
    ペースト組成物。
  3. 【請求項3】 前記ガラスフリット中のZnOの一部ま
    たは全部が、PbOに置換されている請求項1または2
    に記載の導体ペースト組成物。
  4. 【請求項4】 前記ガラスフリットの平均粒径が0.1
    〜20μm である請求項1ないし3のいずれかに記載の
    導体ペースト組成物。
  5. 【請求項5】 前記無機結合剤が、前記導電材に対して
    5重量%以下のTiO2 を含む請求項1ないし4のいず
    れかに記載の導体ペースト組成物。
  6. 【請求項6】 前記TiO2 の平均粒径が0.1〜20
    μm である請求項5に記載の導体ペースト組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の導
    体ペースト組成物を焼成して形成された端子電極を有す
    ることを特徴とする配線基板。
  8. 【請求項8】 前記端子電極の表面にめっき膜を有する
    請求項7に記載の配線基板。
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Cited By (6)

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