JPH05220361A - 多孔質ポリスルホン中空糸膜の製造法 - Google Patents

多孔質ポリスルホン中空糸膜の製造法

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JPH05220361A
JPH05220361A JP5959892A JP5959892A JPH05220361A JP H05220361 A JPH05220361 A JP H05220361A JP 5959892 A JP5959892 A JP 5959892A JP 5959892 A JP5959892 A JP 5959892A JP H05220361 A JPH05220361 A JP H05220361A
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英雄 赤堀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリスルホン紡糸原液の吐出液を低級アルコ
ール中、次いで水中を通して凝固させる湿式法で多孔質
ポリスルホン中空糸膜を製造するに際し、流量特性にす
ぐれ、限外ロ過膜などとして有効に使用し得るものを提
供する。 【構成】 ポリスルホン、ポリビニルピロリドンおよび
ジメチルホルムアミドよりなる紡糸原液を、水またはエ
タノールを芯液として、2重環状ノズルから湿式紡糸す
る。その際、水凝固浴漕にパイプを取り付け、そこに流
動パラフィン、エタノールの順で流し込み、そこに形成
された、流動パラフィン層を介在させたエタノール-水
重層液中に吐出液を通し、凝固させて多孔質ポリスルホ
ン中空糸膜を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質ポリスルホン中
空糸膜の製造法に関する。更に詳しくは、流量特性にす
ぐれ、限外ロ過膜などとして有効に使用し得る多孔質ポ
リスルホン中空糸膜の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリスルホン紡糸原液を、この紡糸原液
に対して凝固性を有する液体を芯液として湿式紡糸し、
多孔質ポリスルホン中空糸膜を製造する場合、この中空
糸膜の細孔径などを支配する要因としては、紡糸原液、
芯液および凝固浴の組成、ノズル吐出部から凝固浴面迄
の空走距離およびこの間の雰囲気などの瀑露条件などが
挙げられる。これらの要因の内、凝固浴の組成以外は扱
い易い操作要因であり、これに対して凝固浴として水以
外のものを用いる場合には、用いられる液量が比較的多
いため、操作要因としては困難である場合が多い。
【0003】しかしながら、凝固浴の組成以外の要因の
コントロールだけでは、得られる中空糸膜の膜構造、特
に外表面部の構造をコントロールできる範囲が限定され
るため、水以外に有機溶媒やその水溶液などを凝固浴と
して使用しなければならない場合が生ずる。そこで、凝
固浴内のノズル下方に筒状ケースを取り付け、その筒状
ケースの内部のみを増粘剤水溶液として濃度調整させて
やる方法が、先に本出願人によってが提案されている
(特開平1-192,811号公報)。
【0004】この方法は、グリセリン水溶液などの増粘
剤水溶液を、この筒状ケースの内周面側に連続的に供給
し、中空糸膜が初期的に接触する凝固浴をある一定濃度
以上の水溶液とする方法である。しかしながら、この方
法での問題点は、筒状ケースの下方で本来の凝固浴であ
る水と直接接しているため、ケース内の水溶液濃度を極
端な高濃度に保つことが困難なことにあり、ましてはそ
の部分で水分を排除することなどは全く意図されていな
い。
【0005】また、用いられる液量を気にしないで、低
級アルコール凝固浴を用いてある程度凝固させ、その後
別に設けられた水凝固浴で完全に凝固させる方法では、
その過程で完全に凝固していない中空糸膜をいくつかの
ロールで空中で支持する必要があり、中空糸膜がつぶれ
る危険性を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
スルホン紡糸原液の吐出液を低級アルコール中、次いで
水中を通して凝固させる湿式紡糸法で多孔質ポリスルホ
ン中空糸膜を製造するに際し、流量特性にすぐれ、限外
ロ過膜などとして有効に使用し得るものを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
ポリスルホン紡糸原液を該紡糸原液に対して凝固性を有
する液体を芯液として湿式紡糸するに際し、2重環状ノ
ズルからの吐出液を低級アルコール中を通した後、該低
級アルコールと非混和状態で重層された水中に通し凝固
させ、多孔質ポリスルホン中空糸膜を製造することによ
って達成される。
【0008】ポリスルホン紡糸原液は、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミドなどの水混和性有機溶媒
の約10〜30重量%溶液に、約0.5〜15重量%のポリビニル
ピロリドン、ポリエチレングリコールなどの増粘剤を添
加して調製される。これの湿式紡糸に際しては、水、低
級アルコールなどの紡糸原液に対して凝固性を有する液
体が芯液として用いられる。
【0009】2重環状ノズルから芯液と共に吐出された
紡糸原液は、その吐出液を空走距離0の湿式紡糸法によ
り、まず深さ約20〜200mm、好ましくは約50〜100mmの低
級アルコール、好ましくはエタノール中を通した後、こ
の低級アルコールと非混和状態で重層された水中に通さ
れて凝固せしめる。低級アルコールと水とは互いに良好
な混和性を有しているので、その間に隔膜液層を介在さ
せる。この隔膜液層は、約5〜50mm程度の流動パラフィ
ン(比重0.87〜0.89)、シリコ−ン油などから形成され
る。
【0010】具体的には、水凝固浴槽に筒状ケースを取
り付け、この筒状ケース内に流動パラフィン、低級アル
コールの順で流し込み、そこに形成された、流動パラフ
ィン層を介在させた低級アルコール-水重層液中に、中
空糸膜状に吐出させた紡糸原液を通すことにより紡糸が
行われる。
【0011】
【発明の効果】本発明方法により、大掛かりな凝固浴槽
装置の改造なしに、外表面構造の開孔率が大で、そのた
め流量特性にすぐれ、限外ロ過膜などとして有効に使用
し得る多孔質ポリスルホン中空糸膜が得られる。用いら
れた芯液の種類によってもその性状は異なり、水のみを
凝固浴とした場合と比較して、水芯液を用いた場合に
は、細孔径(分画分子量)は同じであっても流量特性が著
しく改善されており、エタノール芯液を用いた場合に
は、流量特性は更に一段と改善され、細孔径(分画分子
量)の点での改善もみられるようになる。従って、より
広範囲な特性を有する限外ロ過用中空糸膜を得ることが
できる。
【0012】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0013】比較例1〜2 ポリスルホン15重量%、ポリビニルピロリドン1重量%お
よびジメチルホルムアミド84重量%よりなる紡糸原液
を、芯液吐出部径0.5mm、紡糸原液吐出部内径1.0mm、外
径2.0mmの2重環状ノズルより、水芯液と共に吐出させ、
空走距離0mmの湿式紡糸(比較例1)または100mmの乾湿式
紡糸(比較例2)を行った。凝固浴としては水が用いら
れ、紡糸速度はいずれも10m/分である。
【0014】比較例3〜4 比較例1〜2において、芯液として、水の代わりにエタ
ノールが用いられた。
【0015】以上の各比較例で得られたポリスルホン中
空糸膜について、内、外表面構造の電子顕微鏡による観
察、純水透過流束{単位:cm3/cm2・(kg/cm2)・hr}およ
びポリエチレングリコールによる分画分子量の測定を行
った。結果は、次の表1に示される。なお、分画分子量
はいずれも6000であり、また比較例2ではドープ切れの
ため、紡糸できなかった。 表1 比較例 内表面構造 外表面構造 純水透過流束 1 緻密 緻密 0.5 2 〃 孔径1μm程度の孔が散在 2 3 開孔率大 緻密 〃
【0016】実施例1〜2 上記各比較例の紡糸原液および2重環状ノズルを用い、
芯液を水(実施例1)またはエタノール(実施例2)とし
て、空走距離0mmの湿式紡糸(紡糸速度10m/分)を行っ
た。その際、水凝固浴槽に内径80mmのパイプを取り付
け、そこに流動パラフィン(深さ10mm)およびエタノール
(深さ100mm)の順で流し込み、そこに形成された重層液
中に吐出液を通し凝固させた。これらの各実施例で得ら
れたポリスルホン中空糸は、次の表2に示されるような
性状を有する。 表2 実施例 内表面構造 外表面構造 純水透過流束 分画分子量 1 緻密 開孔率大 5 6000 2 開孔率大 〃 30 50000

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスルホン紡糸原液を該紡糸原液に対
    して凝固性を有する液体を芯液として湿式紡糸するに際
    し、2重環状ノズルからの吐出液を低級アルコール中を
    通した後、該低級アルコールと非混和状態で重層された
    水中に通し凝固させることを特徴とする多孔質ポリスル
    ホン中空糸膜の製造法。
  2. 【請求項2】 水凝固浴槽に筒状ケースを取り付け、該
    筒状ケース内に流動パラフィン、低級アルコールの順で
    流し込み、そこに形成された重層液中に吐出液を通すこ
    とを特徴とする請求項1記載の多孔質ポリスルホン中空
    糸膜の製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6529605B1 (en) 2000-04-14 2003-03-04 Harman International Industries, Incorporated Method and apparatus for dynamic sound optimization
US9014386B2 (en) 2005-05-04 2015-04-21 Harman Becker Automotive Systems Gmbh Audio enhancement system
CN114395813A (zh) * 2022-01-13 2022-04-26 东华大学 一种可回收中空sbs纤维的制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9014386B2 (en) 2005-05-04 2015-04-21 Harman Becker Automotive Systems Gmbh Audio enhancement system
CN114395813A (zh) * 2022-01-13 2022-04-26 东华大学 一种可回收中空sbs纤维的制备方法

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