JPH05220075A - 電気掃除機の吸込具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 絨毯に吸着して掃除の操作が困難になる問題
を解決し、吸込具の高さを調節できる操作性の優れた電
気掃除機の吸込具を提供することを目的とする。 【構成】 下部込具部材２に電動機１３により上下する
前部回転ローラ６と、磁力検知部１７と一定の間隔を保
ち上下に摺動し、一端が床面に接する磁石１６を備え、
床面の変化に応じて上下する磁石１６の磁力を磁力検知
部１７が検知し、制御部１８により電動機１３で前部回
転ローラを上下に移動させる構成とすることにより、絨
毯の起毛の長さに応じて吸込具の高さを変え絨毯に密着
するのを防止できる操作性の優れた吸込具が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は前部回転ローラ上下動装
置をもつ電気掃除機の吸込具に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、電気掃除機の吸込具は床面に応じ
て高さが自動的に調節されるものが望まれるようになっ
てきた。

【０００３】以下に実開昭５７−５５４４６号公報に開
示された、従来の電気掃除機の吸込具について説明す
る。

【０００４】図５は従来の吸込具の構成を示すものであ
る。図５，図６において、吸込具本体１の下部吸込具部
材２の中央に吸込通路３が形成され、吸込通路３の後方
にブラシ４が設けられている。後部回転ローラ５は下部
吸込具部材２に軸支され、前部回転ローラ６は弾性体の
ローラ支持具７に軸支されている。ローラ支持具７に当
接している作動子８にはカム山９と切換レバー１０を設
けている。

【０００５】以上のように構成された吸込具について、
以下その動作について図６を用いて説明する。下部吸込
具部材２よりＡ寸法突出している前部回転ローラ６は、
切換レバー１０を矢印方向に動かすと作動子８が矢印側
に移動し、カム山９にローラ支持具７が当接し、ａ寸法
だけ押し下げられ、前部回転ローラ６が下部吸込具部材
２よりさらにａ寸法だけ突出する。したがって、下部吸
込具部材２は床面よりＡおよびＡ＋ａ寸法の２段階の高
さ調節ができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、吸込具は下部吸込具部材２の床面よりの
高さが不連続的な２段階切り換えであるので、被掃除面
の床面が板，畳，絨毯等種々雑多で、全ての床面に良好
な掃除性，操作性を得ることが困難であり、床面の条件
によっては下部吸込具部材２が床面に吸着されすぎて、
吸込具の操作が重くなり使い勝手が悪い問題点と、切換
レバー１０が手動のため、切り換え操作が煩雑で使い勝
手が悪いという問題点を有していた。

【０００７】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、吸込具の高さ調整が自動で、かつ、連続的に切り換
えられる電気掃除機の吸込具を提供することを目的とす
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の電気掃除機の吸込具は、第１の手段では下部
吸込具部材より突出、床面に接し、床面の種類により上
下する磁石との距離を検知する磁力検知部により制御部
を通じて、電動機で前部回転ローラを上下に動かして、
前記下部吸込具部材と床面の間を一定に保つように構成
し、第２の手段では前記下部吸込具部材より突出、床面
に接し、床面の種類により上下する略三角形状の遮蔽板
が、発光素子と受光素子との間を遮り、受光量が変化す
る変化量を検知する検知部により制御部を通じて、電動
機で前部回転ローラを上下に動かして、前記下部吸込具
部材と床面の間を一定に保つようにした構成を有してい
る。

【０００９】

【作用】この構成によって、磁石または遮蔽板の上下量
を検知し、前部回転ローラを上下に動かして下部吸込具
部材と床面との間を一定に保つことができる。

【００１０】

【実施例】

（実施例１）以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。なお、従来例と同一構成部品には
同じ符号で示し説明は省略する。

【００１１】図１，図２に示すように、前部回転ローラ
６を軸支する軸１１を有する前部回転ローラ支持部材１
２は、電動機１３の軸１４に取り付けたカム１５に当接
している。下部吸込具部材２には上下に摺動し、下端が
床面に接する磁石１６を配設し、磁石１６の上端に対向
する位置に一定の間隔を設けて磁力検知部１７を配設し
ている。１８は磁力検知部１７の磁力検知により電動機
１３を駆動する制御部である。

【００１２】以上のように構成された吸込具について、
図１，図２を用いてその動作を説明する。掃除をしてい
る床面が固い木床，畳より絨毯に変わると、起毛の長さ
に応じて磁石１６が上り磁力検知部１７に接近し、その
磁力の変化を検知して制御部１８により電動機１３を駆
動し、カム１５で前部回転ローラ６を上下に動かして下
部吸込具部材２と絨毯の間を予め定めた一定の間隔を保
つようにする。

【００１３】以上のように本実施例によれば、絨毯の起
毛の長さに応じて前部回転ロー６が上下に動き、下部吸
込具部材２と絨毯の間を予め定めた一定の間隔にするの
で、絨毯の起毛が下部吸込具部材２に当たり抵抗となっ
て吸込具本体１の操作が困難になったり、吸込通路３が
絨毯の起毛の中に沈み込んで外気を吸わず絨毯に吸着す
ることを防止するとができる。

【００１４】（実施例２）以下本発明の第２の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。なお、実施例１
と同一構成部品には同じ符号で示し説明は省略する。

【００１５】図３，図４に示すように下部吸込具部材２
には上下に摺動し、下端が床面に接する略三角形状の遮
蔽板１９を配設し、遮蔽板１９の上端は対向する発光素
子２０と受光素子２１の間に入り、受光素子２０の受光
量を制御する。

【００１６】以上のように構成された吸込具について、
図３，図４を用いてその動作を説明する。床面が固い木
床，畳より絨毯に変わると起毛の長さに応じて遮蔽板１
９が上り、受光素子２１の受光量が変化し、その変化量
に応じて制御部１８により電動機１３を駆動し、カム１
５で前部回転ローラ６を上下に動かして下部吸込具部材
２と絨毯の間を予め定めた一定の間隔を保つようにす
る。

【００１７】以上のように本実施例によれば、実施例１
と同じ効果を得ることができる。

【００１８】

【発明の効果】以上の実施例の説明より明らかなように
本発明は、絨毯の起毛の長さに応じて、第１の手段では
磁石の上下により磁力を検知して、また、第２の手段で
は、遮蔽板の上下により受光素子の受光量の変化を検知
して前部回転ローラを自動的に上下に動かして下部吸込
具部材と絨毯の間を予め定めた一定の間隔を保つので、
絨毯の起毛が前記下部吸込具部材に当たり抵抗となって
吸込具本体の操作が困難になったり、吸込通路が絨毯の
起毛の中に沈み込んで外気を吸わず絨毯に吸着するのを
防ぐことのできる操作性，掃除性の優れた電気掃除機の
吸込具を実現できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例における吸込具の断面図

【図２】同ブロック図

【図３】本発明の第２の実施例における吸込具の断面図

【図４】同ブロック図

【図５】従来の吸込具の縦断面図

【図６】同吸込具の横断面図

【符号の説明】

２ 下部吸込具部材 ６ 前部回転ローラ １２ 前部回転ローラ支持部材 １３ 電動機 １５ カム １６ 磁石 １７ 磁力検知部 １８ 制御部 １９ 遮蔽板 ２０ 発光素子 ２１ 受光素子

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 幸一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下部吸込具部材に電動機のカムにより上
   下に摺動する前部回転ローラを有する前部回転ローラ支
   持部材を備え、前記下部吸込具部材に磁力検知部と一定
   の間隔を保ち、一端が床面に接して上下に摺動する磁石
   を配設し、前記磁石の上下を前記磁力検知部が検知し
   て、制御部により前記電動機を駆動し、前記前部回転ロ
   ーラを上下に動かすようにしてなる電気掃除機の吸込
   具。
2. 【請求項２】 下部吸込具部材に対向する発光素子と受
   光素子の間を上下に摺動し、一端が床面に接する遮蔽板
   を配設し、前記遮蔽板の上下により前記受光素子の受光
   量変化を検知して、制御部により前記電動機を駆動し、
   前記前部回転ローラを上下に動かすようにしてなる請求
   項１記載の電気掃除機の吸込具。