JP3630146B2 - 電気掃除機用吸込具及びそれを用いた電気掃除機 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気掃除機の全体構造に関するものであり、特に吸込具の使用性向上に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の吸込具１の構成を図１２を用いて説明する。従来の吸込具１では、把手部１６の左右方向に回動力を加え操作することで、図１２（ａ）の状態から把手部１６の先端に取り付けられた吸込具１が回動し、前記把手部１６を持ち清掃している使用者から見ると図１２（ｂ）の状態のような縦長状態となり、狭い場所に吸込具１を進入させたり、あるいは横壁ぎわの掃除を行うことが可能であった。また、吸込部４のある程度後方に位置する部分にはローラーなどによって構成される支持部７が設けられており、吸込具１を前後させる際に吸込部４を被掃除面に対し水平に保つ働きを担っていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、吸込部４の回動中心が吸込部４の中心より大きくずれていること、また吸込部４後方に前述した支持部７が必要であることから、縦長状態にした際に吸込具１の横幅が大きくなってしまい、狭い隙間では吸込具１の先端部分しか吸込具１を進入させることができなかった。
【０００４】
従来の図１３の構成から、単純に支持部７を廃止し、吸込部４の回動中心を吸込部４の中心と合わせれば、縦長状態にした際の左右の突出部はなくなり、より狭い隙間に吸込具１を進入させることが可能にはなるが、被掃除面が毛足の長い絨毯などの摩擦の大きいものであった場合では、吸込具１を前方に押し出す際に吸込具１の前方が被掃除面と突っかかり、前につんのめる形となり吸込具１が被掃除面より浮いてしまう。また、逆に吸込具１を手前に引き寄せる際には、吸込具１の後方が被掃除面に引っかかり吸込具１の前方が浮き上がってしまい、非常に使用性の悪い掃除機となってしまう。
【０００５】
本発明は上記課題を解決し、吸込具の使用性を向上し、小型軽量で使用性の高い電気掃除機用吸込具とそれを用いた電気掃除機を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、被掃除面上の塵埃を吸引する開口部を備えた吸込部と、前記吸込部の長手方向の中心軸と長手方向の中心軸が略垂直となるよう設けた接続管と、前記吸込部と前記接続管を接続する連結部と、前記連結部または前記接続管に取り付けられ被掃除面に接することで前記連結部または前記接続管を支持する支持部を備え、前記開口部と前記連結部と前記接続管は吸引した塵埃を移送する通路部を有し、前記連結部は前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動可能であるとともに、前記支持部は被掃除面に対し上方方向に回動自在としたもので、吸込部の長手方向の中心軸と接続管の長手方向の中心軸が略垂直である通常の清掃状態では、前記支持部により吸込部が浮き上がったりすることなく使用性が高いとともに、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させた場合には、吸込具の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１記載の発明は、被掃除面上の塵埃を吸引する開口部を備えた吸込部と、前記吸込部の長手方向の中心軸と長手方向の中心軸が略垂直となるよう設けた接続管と、前記吸込部と前記接続管を接続する連結部と、前記連結部または前記接続管に取り付けられ被掃除面に接することで前記連結部または前記接続管を支持する支持部を備え、前記開口部と前記連結部と前記接続管は吸引した塵埃を移送する通路部を有し、前記連結部は前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動可能であるとともに、前記支持部は被掃除面に対し上方方向に回動自在としたもので、吸込部の長手方向の中心軸と接続管の長手方向の中心軸が略垂直である通常の清掃状態では、前記支持部により吸込部が浮き上がったりすることなく使用性が高いとともに、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させた場合には、吸込具の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【０００８】
本発明の請求項２記載の発明は、吸込部の長手方向の中心軸と、接続管の長手方向の中心軸が略平行になるまで、連結部が前記吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動可能であるもので、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させた場合には、吸込部の長手方向の中心軸と、接続管の長手方向の中心軸が略平行なので、吸込具の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【０００９】
本発明の請求項３記載の発明は、連結部が吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動し、前記吸込部の長手方向の中心軸と、前記接続管の長手方向の中心軸が略平行となったとき、支持部は被掃除面に対し上方方向に回動し、前記吸込部の上方に位置する構成としたもので、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させた場合には、吸込部の上方に支持部が位置するので、吸込具の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【００１０】
本発明の請求項４記載の発明は、接続管は前記接続管の長手方向の中心軸が被掃除面と略平行となる状態から、前記接続管の長手方向の中心軸が被掃除面と略垂直となる状態まで前記連結部に対し回動可能なもので、接続管は前記接続管の長手方向の中心軸が被掃除面と略平行となる状態のときには、高さの低い省スペース空間の清掃が可能えあるとともに、前記接続管の長手方向の中心軸が被掃除面と略垂直となる状態のときには、清掃をしないときの設置等において、省スペース空間にて設置が可能である。
【００１１】
本発明の請求項５記載の発明は、連結部が吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動する構成において、前記連結部の前記吸込部に対する回動力が所定値以下のときには前記連結部は前記吸込部に対して回動せず、前記連結部の前記吸込部に対する回動力が所定値より大きいときには前記連結部は前記吸込部に対して回動する保持手段を設けたもので、吸込具が家具や壁などに衝突した際に、不用意に吸込部が回動し横長状態から縦長状態に、あるいはその逆になるのを防ぐことが可能となる。
【００１２】
本発明の請求項６記載の発明は、支持部は被掃除面に対し上方方向に回動自在とするとともに、前記支持部を吸込部方向へ付勢させる付勢手段を設けたもので、吸込部の長手方向の中心軸と接続管の長手方向の中心軸が略垂直である通常の清掃状態では、前記支持部により吸込部が浮き上がったりすることなく使用性が高いとともに、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させた場合には、前記支持部の前記吸込部への固定が確実となり、吸込具の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【００１３】
本発明の請求項７記載の発明は、支持部は連結部または接続管と第１の回動支点において接続されているとともに、前記第１の回動支点は前記支持部が被掃除面に接する位置よりも後方に設けたもので、吸込具を前方へと押し出す際に支持部が回動してしまい、吸込部の前側が被掃除面より浮いてしまうのを防ぐことが可能となる。
【００１４】
本発明の請求項８記載の発明は、接続管は連結部と第２の回動支点において接続されているとともに、前記第２の回動支点を、第１の回動支点よりも前方に設けたもので、持ち手部を押し下げて吸込具を被掃除面へと押しつける力を加えた際に、支持部が回動し吸込部の前側が被掃除面より浮いてしまうのを防ぐことが可能となる。
【００１５】
本発明の請求項９記載の発明は、支持部の被掃除面に接する部分を軟質体で構成したもので、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させる際に、被掃除面および吸込部に傷を付けるのを防ぐことが可能となる。
【００１６】
本発明の請求項１０記載の発明は、吸込部内に塵埃を掻き上げるアジテーターと前記アジテーターを駆動させる電動機を設けたもので、被掃除面に付着した塵埃を剥離させる効果を向上させ、吸引することが可能となり、集塵性能の大幅な向上が可能となる。
【００１７】
本発明の請求項１１記載の発明は、電動機をアジテーターの上方に配置したもので、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させたときの、吸込部の幅を小さく押さえることが可能となり、より狭い隙間であっても掃除が可能となる。
【００１８】
本発明の請求項１２記載の発明は、請求項１〜１１のいずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具の連通路が、吸引風を発する電動送風機と連通するよう構成した電気掃除機で、吸込具の使用性を向上し、小型軽量で使用性の高い電気掃除機用吸込具とそれを用いた電気掃除機を提供できる。
【００１９】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について、図１〜１１を用いて説明する。
【００２０】
図１は電気掃除機用吸込具の側面図である。
【００２１】
塵埃を吸引する開口部１２を下面に有する吸込部４の上面に、連結部５が被掃除面２３と略水平方向に回動可能に取り付けられており、連結部５の端部には支持部７が第１の回動支点９により回動可能に取り付けられており、前記支持部７は表面がエラストマーかあるいはポリプロピレンか塩化ビニル等の軟質樹脂あるいは起毛布等の軟質材から形成され、被掃除面２３に接することで、前記連結部５を支持する回転可能なローラー１７を有している。また、前記第１の回動支点９よりも吸込部４側となる位置に第２の回動支点１０を介して接続管６が取り付けられている。なお、支持部７は前記接続管６に取り付けられていても良い。また、前記第１の回動支点９よりも吸込部４側に前記ローラー１７が位置しており、接続管６を下方に押しつける力が加わっても、支持部７が第１の回動支点９を支点として回動してしまい吸込部４の前方が浮いてしまうことがない構成となっている。なお、支持部７は前記接続管６に取り付けられていてもよく、上記効果を有するものである。開口部１２から連結部５、さらに接続管６にかけては、前記開口部１２から吸引した塵埃を移送する通路部８を有している。
【００２２】
図２、図３、図４はそれぞれ電気掃除機用吸込具の上面図、正面図および内部構成図である。
【００２３】
吸込部４の突出部の中には電動機１３が内蔵されており、この動力によりベルト２４を介してアジテーター１４が駆動され回動し、絨毯などの被掃除面に付着した塵埃を強力に掻き出し、被掃除面より塵埃を遊離させ吸引することが可能となる。またアジテーター１４の上方に電動機１３が配置されているため、吸込部４の前後幅が小さくなっている。また、前記吸込部４の長手方向の中心軸４ａと接続管６と長手方向の中心軸６ａが略垂直となるよう設けてある。
【００２４】
図５および図６はそれぞれ電気掃除機用吸込具において吸込部の長手方向の中心軸と、接続管の長手方向の中心軸が略平行になるよう連結部が吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動したときの側面図および上面図である。
【００２５】
吸込部４の長手方向の中心軸４ａと、接続管６の長手方向の中心軸６ａが略平行（本実施例においては一致）になるまで、連結部５が前記吸込部４に対して被掃除面２３と略水平方向に回動可能に取り付けられているため、連結部５に吸込部４に対する回動力を加えることで吸込具１を横方向（吸込部４の長手方向の中心軸４ａ方向）にて使用することが可能となる。さらに、連結部５が吸込部４に対して被掃除面２３と略水平方向に回動し、前記吸込部４の長手方向の中心軸４ａと、前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが略平行（本実施例においては一致）となったとき、支持部７は被掃除面２３に対し上方方向に回動し、前記吸込部４の上方に位置する構成とするとともに、接続管６は前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが被掃除面２３と略垂直となる状態から、前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが被掃除面２３と略平行となる状態まで前記連結部５に対し回動可能なため、高さや幅の狭い省スペースまで、吸込具１を挿入することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【００２６】
このときの回動方向としては、重量の大きい電動機１３が内蔵されている側と逆の方向へなり、連結部５に吸込部４に対する回動力を加えたときでも吸込部４は安定してその位置を保てる。また、電動機１３はアジテーター１４の上方に配置されているため、前記状態とした際の吸込部４の長手方向の中心軸４ａを中心とする横幅を小さく抑えられている。
【００２７】
図７、図８は電気掃除機用吸込具の底面からの内部構成図である。
【００２８】
連結部５と吸込部４が接続する部分に、溝部１９が互いに９０度をなす位置に２カ所設けられており、この溝部１９に入り込み、連結部５に回動を抑制する金属製あるいは樹脂で構成された板バネからなる保持手段１５が取り付けられている。連結部５が吸込部４に対して被掃除面２３と略水平方向に回動し、前記吸込部４の長手方向の中心軸４ａと、前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが略平行（本実施例においては一致）場合あるいは吸込部４の長手方向の中心軸４ａと、前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが略垂直となっている際には、この溝部１９に保持手段１５が入り込み、吸込部４が掃除機使用中に家具などに衝突するなどで多少の外力を受けた場合でも、現在の位置を保持する役割を果たしている。
【００２９】
図９は支持部７が接続されている第１の回動支点の内部構成を示している。
【００３０】
また、支持部７と連結部５の間は、バネなどの付勢手段２１を設け構成され、支持部７は被掃除面２３に対し上方方向に回動自在であるとともに、吸込部４方向へ付勢されている。そのため、上述したように吸込部４の長手方向の中心軸４ａと接続管６の長手方向の中心軸６ａが略垂直である通常の清掃状態では、前記支持部７により吸込部４が浮き上がったりすることなく使用性が高いとともに、接続管６を有する連結部５を前記被掃除面２３と略水平方向に前記吸込部４に対して回動させた場合には、前記支持部７の前記吸込部４への固定が確実となり、吸込具１の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できるものである。
【００３１】
図１０、図１１は電気掃除機の全体図を表している。
【００３２】
２は吸引した塵埃を集塵する集塵室、８は吸引した塵埃を前記集塵室２に移送する通路部８、１６は把手部、２０は電源用電池、２２は吸引風を発する電動送風機で前記通路部８を介して吸込具１と連通している。接続管６は前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが被掃除面２３と略平行となる状態だと、図のように、ベッドやテーブルの下にも吸込具１を進入させることが可能であるため、しっかりと被掃除面上の塵埃を吸引可能である。また、前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが被掃除面２３と略垂直となる状態まで回動させたときには、図１１のように、清掃をしないときの設置等において、省スペース空間にて設置が可能である。
【００３３】
電気掃除機について、本実施例においては、ほうき型充電式の電気掃除機として説明を行っているが、形式や電源の形態を問わず、一般の電気掃除機全般についても同様な構成を採用可能である。
【００３４】
【発明の効果】
本発明によれば、吸込具の使用性を向上し、小型軽量で使用性の高い電気掃除機用吸込具とそれを用いた電気掃除機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を説明する電気掃除機用吸込具の側面図
【図２】同電気掃除機用吸込具の上面図
【図３】同電気掃除機用吸込具の正面図
【図４】同電気掃除機用吸込具の内部構成図
【図５】同電気掃除機用吸込具の他の側面図
【図６】同電気掃除機用吸込具の他の上面図
【図７】同電気掃除機用吸込具の底面からの内部構成図
【図８】同電気掃除機用吸込具の底面からの他の内部構成図
【図９】同電気掃除機用吸込具の支持部の詳細図
【図１０】同電気掃除機の全体図
【図１１】同電気掃除機の他の全体図
【図１２】（ａ）従来の電気掃除機用吸込具の全体図
（ｂ）同電気掃除機用吸込具の他の全体図
【符号の説明】
４ 吸込部
５ 連結部
６ 接続管
７ 支持部
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気掃除機の全体構造に関するものであり、特に吸込具の使用性向上に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の吸込具１の構成を図１２を用いて説明する。従来の吸込具１では、把手部１６の左右方向に回動力を加え操作することで、図１２（ａ）の状態から把手部１６の先端に取り付けられた吸込具１が回動し、前記把手部１６を持ち清掃している使用者から見ると図１２（ｂ）の状態のような縦長状態となり、狭い場所に吸込具１を進入させたり、あるいは横壁ぎわの掃除を行うことが可能であった。また、吸込部４のある程度後方に位置する部分にはローラーなどによって構成される支持部７が設けられており、吸込具１を前後させる際に吸込部４を被掃除面に対し水平に保つ働きを担っていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、吸込部４の回動中心が吸込部４の中心より大きくずれていること、また吸込部４後方に前述した支持部７が必要であることから、縦長状態にした際に吸込具１の横幅が大きくなってしまい、狭い隙間では吸込具１の先端部分しか吸込具１を進入させることができなかった。
【０００４】
従来の図１３の構成から、単純に支持部７を廃止し、吸込部４の回動中心を吸込部４の中心と合わせれば、縦長状態にした際の左右の突出部はなくなり、より狭い隙間に吸込具１を進入させることが可能にはなるが、被掃除面が毛足の長い絨毯などの摩擦の大きいものであった場合では、吸込具１を前方に押し出す際に吸込具１の前方が被掃除面と突っかかり、前につんのめる形となり吸込具１が被掃除面より浮いてしまう。また、逆に吸込具１を手前に引き寄せる際には、吸込具１の後方が被掃除面に引っかかり吸込具１の前方が浮き上がってしまい、非常に使用性の悪い掃除機となってしまう。
【０００５】
本発明は上記課題を解決し、吸込具の使用性を向上し、小型軽量で使用性の高い電気掃除機用吸込具とそれを用いた電気掃除機を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、被掃除面上の塵埃を吸引する開口部を備えた吸込部と、前記吸込部の長手方向の中心軸と長手方向の中心軸が略垂直となるよう設けた接続管と、前記吸込部と前記接続管を接続する連結部と、前記連結部または前記接続管に取り付けられ被掃除面に接することで前記連結部または前記接続管を支持する支持部を備え、前記開口部と前記連結部と前記接続管は吸引した塵埃を移送する通路部を有し、前記連結部は前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動可能であるとともに、前記支持部は被掃除面に対し上方方向に回動自在としたもので、吸込部の長手方向の中心軸と接続管の長手方向の中心軸が略垂直である通常の清掃状態では、前記支持部により吸込部が浮き上がったりすることなく使用性が高いとともに、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させた場合には、吸込具の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１記載の発明は、被掃除面上の塵埃を吸引する開口部を備えた吸込部と、前記吸込部の長手方向の中心軸と長手方向の中心軸が略垂直となるよう設けた接続管と、前記吸込部と前記接続管を接続する連結部と、前記連結部または前記接続管に取り付けられ被掃除面に接することで前記連結部または前記接続管を支持する支持部を備え、前記開口部と前記連結部と前記接続管は吸引した塵埃を移送する通路部を有し、前記連結部は前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動可能であるとともに、前記支持部は被掃除面に対し上方方向に回動自在としたもので、吸込部の長手方向の中心軸と接続管の長手方向の中心軸が略垂直である通常の清掃状態では、前記支持部により吸込部が浮き上がったりすることなく使用性が高いとともに、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させた場合には、吸込具の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【０００８】
本発明の請求項２記載の発明は、吸込部の長手方向の中心軸と、接続管の長手方向の中心軸が略平行になるまで、連結部が前記吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動可能であるもので、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させた場合には、吸込部の長手方向の中心軸と、接続管の長手方向の中心軸が略平行なので、吸込具の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【０００９】
本発明の請求項３記載の発明は、連結部が吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動し、前記吸込部の長手方向の中心軸と、前記接続管の長手方向の中心軸が略平行となったとき、支持部は被掃除面に対し上方方向に回動し、前記吸込部の上方に位置する構成としたもので、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させた場合には、吸込部の上方に支持部が位置するので、吸込具の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【００１０】
本発明の請求項４記載の発明は、接続管は前記接続管の長手方向の中心軸が被掃除面と略平行となる状態から、前記接続管の長手方向の中心軸が被掃除面と略垂直となる状態まで前記連結部に対し回動可能なもので、接続管は前記接続管の長手方向の中心軸が被掃除面と略平行となる状態のときには、高さの低い省スペース空間の清掃が可能えあるとともに、前記接続管の長手方向の中心軸が被掃除面と略垂直となる状態のときには、清掃をしないときの設置等において、省スペース空間にて設置が可能である。
【００１１】
本発明の請求項５記載の発明は、連結部が吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動する構成において、前記連結部の前記吸込部に対する回動力が所定値以下のときには前記連結部は前記吸込部に対して回動せず、前記連結部の前記吸込部に対する回動力が所定値より大きいときには前記連結部は前記吸込部に対して回動する保持手段を設けたもので、吸込具が家具や壁などに衝突した際に、不用意に吸込部が回動し横長状態から縦長状態に、あるいはその逆になるのを防ぐことが可能となる。
【００１２】
本発明の請求項６記載の発明は、支持部は被掃除面に対し上方方向に回動自在とするとともに、前記支持部を吸込部方向へ付勢させる付勢手段を設けたもので、吸込部の長手方向の中心軸と接続管の長手方向の中心軸が略垂直である通常の清掃状態では、前記支持部により吸込部が浮き上がったりすることなく使用性が高いとともに、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させた場合には、前記支持部の前記吸込部への固定が確実となり、吸込具の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【００１３】
本発明の請求項７記載の発明は、支持部は連結部または接続管と第１の回動支点において接続されているとともに、前記第１の回動支点は前記支持部が被掃除面に接する位置よりも後方に設けたもので、吸込具を前方へと押し出す際に支持部が回動してしまい、吸込部の前側が被掃除面より浮いてしまうのを防ぐことが可能となる。
【００１４】
本発明の請求項８記載の発明は、接続管は連結部と第２の回動支点において接続されているとともに、前記第２の回動支点を、第１の回動支点よりも前方に設けたもので、持ち手部を押し下げて吸込具を被掃除面へと押しつける力を加えた際に、支持部が回動し吸込部の前側が被掃除面より浮いてしまうのを防ぐことが可能となる。
【００１５】
本発明の請求項９記載の発明は、支持部の被掃除面に接する部分を軟質体で構成したもので、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させる際に、被掃除面および吸込部に傷を付けるのを防ぐことが可能となる。
【００１６】
本発明の請求項１０記載の発明は、吸込部内に塵埃を掻き上げるアジテーターと前記アジテーターを駆動させる電動機を設けたもので、被掃除面に付着した塵埃を剥離させる効果を向上させ、吸引することが可能となり、集塵性能の大幅な向上が可能となる。
【００１７】
本発明の請求項１１記載の発明は、電動機をアジテーターの上方に配置したもので、接続管を有する連結部を前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動させたときの、吸込部の幅を小さく押さえることが可能となり、より狭い隙間であっても掃除が可能となる。
【００１８】
本発明の請求項１２記載の発明は、請求項１〜１１のいずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具の連通路が、吸引風を発する電動送風機と連通するよう構成した電気掃除機で、吸込具の使用性を向上し、小型軽量で使用性の高い電気掃除機用吸込具とそれを用いた電気掃除機を提供できる。
【００１９】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について、図１〜１１を用いて説明する。
【００２０】
図１は電気掃除機用吸込具の側面図である。
【００２１】
塵埃を吸引する開口部１２を下面に有する吸込部４の上面に、連結部５が被掃除面２３と略水平方向に回動可能に取り付けられており、連結部５の端部には支持部７が第１の回動支点９により回動可能に取り付けられており、前記支持部７は表面がエラストマーかあるいはポリプロピレンか塩化ビニル等の軟質樹脂あるいは起毛布等の軟質材から形成され、被掃除面２３に接することで、前記連結部５を支持する回転可能なローラー１７を有している。また、前記第１の回動支点９よりも吸込部４側となる位置に第２の回動支点１０を介して接続管６が取り付けられている。なお、支持部７は前記接続管６に取り付けられていても良い。また、前記第１の回動支点９よりも吸込部４側に前記ローラー１７が位置しており、接続管６を下方に押しつける力が加わっても、支持部７が第１の回動支点９を支点として回動してしまい吸込部４の前方が浮いてしまうことがない構成となっている。なお、支持部７は前記接続管６に取り付けられていてもよく、上記効果を有するものである。開口部１２から連結部５、さらに接続管６にかけては、前記開口部１２から吸引した塵埃を移送する通路部８を有している。
【００２２】
図２、図３、図４はそれぞれ電気掃除機用吸込具の上面図、正面図および内部構成図である。
【００２３】
吸込部４の突出部の中には電動機１３が内蔵されており、この動力によりベルト２４を介してアジテーター１４が駆動され回動し、絨毯などの被掃除面に付着した塵埃を強力に掻き出し、被掃除面より塵埃を遊離させ吸引することが可能となる。またアジテーター１４の上方に電動機１３が配置されているため、吸込部４の前後幅が小さくなっている。また、前記吸込部４の長手方向の中心軸４ａと接続管６と長手方向の中心軸６ａが略垂直となるよう設けてある。
【００２４】
図５および図６はそれぞれ電気掃除機用吸込具において吸込部の長手方向の中心軸と、接続管の長手方向の中心軸が略平行になるよう連結部が吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動したときの側面図および上面図である。
【００２５】
吸込部４の長手方向の中心軸４ａと、接続管６の長手方向の中心軸６ａが略平行（本実施例においては一致）になるまで、連結部５が前記吸込部４に対して被掃除面２３と略水平方向に回動可能に取り付けられているため、連結部５に吸込部４に対する回動力を加えることで吸込具１を横方向（吸込部４の長手方向の中心軸４ａ方向）にて使用することが可能となる。さらに、連結部５が吸込部４に対して被掃除面２３と略水平方向に回動し、前記吸込部４の長手方向の中心軸４ａと、前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが略平行（本実施例においては一致）となったとき、支持部７は被掃除面２３に対し上方方向に回動し、前記吸込部４の上方に位置する構成とするとともに、接続管６は前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが被掃除面２３と略垂直となる状態から、前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが被掃除面２３と略平行となる状態まで前記連結部５に対し回動可能なため、高さや幅の狭い省スペースまで、吸込具１を挿入することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できる。
【００２６】
このときの回動方向としては、重量の大きい電動機１３が内蔵されている側と逆の方向へなり、連結部５に吸込部４に対する回動力を加えたときでも吸込部４は安定してその位置を保てる。また、電動機１３はアジテーター１４の上方に配置されているため、前記状態とした際の吸込部４の長手方向の中心軸４ａを中心とする横幅を小さく抑えられている。
【００２７】
図７、図８は電気掃除機用吸込具の底面からの内部構成図である。
【００２８】
連結部５と吸込部４が接続する部分に、溝部１９が互いに９０度をなす位置に２カ所設けられており、この溝部１９に入り込み、連結部５に回動を抑制する金属製あるいは樹脂で構成された板バネからなる保持手段１５が取り付けられている。連結部５が吸込部４に対して被掃除面２３と略水平方向に回動し、前記吸込部４の長手方向の中心軸４ａと、前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが略平行（本実施例においては一致）場合あるいは吸込部４の長手方向の中心軸４ａと、前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが略垂直となっている際には、この溝部１９に保持手段１５が入り込み、吸込部４が掃除機使用中に家具などに衝突するなどで多少の外力を受けた場合でも、現在の位置を保持する役割を果たしている。
【００２９】
図９は支持部７が接続されている第１の回動支点の内部構成を示している。
【００３０】
また、支持部７と連結部５の間は、バネなどの付勢手段２１を設け構成され、支持部７は被掃除面２３に対し上方方向に回動自在であるとともに、吸込部４方向へ付勢されている。そのため、上述したように吸込部４の長手方向の中心軸４ａと接続管６の長手方向の中心軸６ａが略垂直である通常の清掃状態では、前記支持部７により吸込部４が浮き上がったりすることなく使用性が高いとともに、接続管６を有する連結部５を前記被掃除面２３と略水平方向に前記吸込部４に対して回動させた場合には、前記支持部７の前記吸込部４への固定が確実となり、吸込具１の左右両面を壁面に密着させることができ、隅にたまりやすい塵埃をすべて吸引することが可能となり、すべての清掃形態において、使用性が高くかつ集塵性能のよい電気掃除機用吸込具を提供できるものである。
【００３１】
図１０、図１１は電気掃除機の全体図を表している。
【００３２】
２は吸引した塵埃を集塵する集塵室、８は吸引した塵埃を前記集塵室２に移送する通路部８、１６は把手部、２０は電源用電池、２２は吸引風を発する電動送風機で前記通路部８を介して吸込具１と連通している。接続管６は前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが被掃除面２３と略平行となる状態だと、図のように、ベッドやテーブルの下にも吸込具１を進入させることが可能であるため、しっかりと被掃除面上の塵埃を吸引可能である。また、前記接続管６の長手方向の中心軸６ａが被掃除面２３と略垂直となる状態まで回動させたときには、図１１のように、清掃をしないときの設置等において、省スペース空間にて設置が可能である。
【００３３】
電気掃除機について、本実施例においては、ほうき型充電式の電気掃除機として説明を行っているが、形式や電源の形態を問わず、一般の電気掃除機全般についても同様な構成を採用可能である。
【００３４】
【発明の効果】
本発明によれば、吸込具の使用性を向上し、小型軽量で使用性の高い電気掃除機用吸込具とそれを用いた電気掃除機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を説明する電気掃除機用吸込具の側面図
【図２】同電気掃除機用吸込具の上面図
【図３】同電気掃除機用吸込具の正面図
【図４】同電気掃除機用吸込具の内部構成図
【図５】同電気掃除機用吸込具の他の側面図
【図６】同電気掃除機用吸込具の他の上面図
【図７】同電気掃除機用吸込具の底面からの内部構成図
【図８】同電気掃除機用吸込具の底面からの他の内部構成図
【図９】同電気掃除機用吸込具の支持部の詳細図
【図１０】同電気掃除機の全体図
【図１１】同電気掃除機の他の全体図
【図１２】（ａ）従来の電気掃除機用吸込具の全体図
（ｂ）同電気掃除機用吸込具の他の全体図
【符号の説明】
４ 吸込部
５ 連結部
６ 接続管
７ 支持部
Claims (12)
- 被掃除面上の塵埃を吸引する開口部を備えた吸込部と、前記吸込部の長手方向の中心軸と長手方向の中心軸が略垂直となるよう設けた接続管と、前記吸込部と前記接続管を接続する連結部と、前記連結部または前記接続管に取り付けられ被掃除面に接することで前記連結部または前記接続管を支持する支持部を備え、前記開口部と前記連結部と前記接続管は吸引した塵埃を移送する通路部を有し、前記連結部は前記被掃除面と略水平方向に前記吸込部に対して回動可能であるとともに、前記支持部は被掃除面に対し上方方向に回動自在とした電気掃除機用吸込具。
- 吸込部の長手方向の中心軸と、接続管の長手方向の中心軸が略平行になるまで、連結部が前記吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動可能である請求項１記載の電気掃除機用吸込具。
- 連結部が吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動し、前記吸込部の長手方向の中心軸と、前記接続管の長手方向の中心軸が略平行となったとき、支持部は被掃除面に対し上方方向に回動し、前記吸込部の上方に位置する構成とした請求項１または２記載の電気掃除機用吸込具。
- 接続管は前記接続管の長手方向の中心軸が被掃除面と略平行となる状態から、前記接続管の長手方向の中心軸が被掃除面と略垂直となる状態まで前記連結部に対し回動可能な請求項１〜３のいずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具。
- 連結部が吸込部に対して被掃除面と略水平方向に回動する構成において、前記連結部の前記吸込部に対する回動力が所定値以下のときには前記連結部は前記吸込部に対して回動せず、前記連結部の前記吸込部に対する回動力が所定値より大きいときには前記連結部は前記吸込部に対して回動する保持手段を設けた請求項１〜４のいずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具。
- 支持部は被掃除面に対し上方方向に回動自在とするとともに、前記支持部を吸込部方向へ付勢させる付勢手段を設けた請求項１〜５のいずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具。
- 支持部は連結部または接続管と第１の回動支点において接続されているとともに、前記第１の回動支点は前記支持部が被掃除面に接する位置よりも後方に設けた請求項１〜６のいずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具。
- 接続管は連結部と第２の回動支点において接続されているとともに、前記第２の回動支点を、第１の回動支点よりも前方に設けた請求項７記載の電気掃除機用吸込具。
- 支持部の被掃除面に接する部分を軟質体で構成した請求項１〜８のいずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具。
- 吸込部内に塵埃を掻き上げるアジテーターと前記アジテーターを駆動させる電動機を設けた請求項１〜９のいずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具。
- 電動機をアジテーターの上方に配置した請求項１０記載の電気掃除機用吸込具。
- 請求項１〜１１のいずれか１項に記載の電気掃除機用吸込具の連通路が、吸引風を発する電動送風機と連通するよう構成した電気掃除機。
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