JPH05219481A - 映像信号磁気再生装置及び時間軸補正回路 - Google Patents

映像信号磁気再生装置及び時間軸補正回路

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JPH05219481A
JPH05219481A JP4054342A JP5434292A JPH05219481A JP H05219481 A JPH05219481 A JP H05219481A JP 4054342 A JP4054342 A JP 4054342A JP 5434292 A JP5434292 A JP 5434292A JP H05219481 A JPH05219481 A JP H05219481A
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典夫 生方
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速再生時のスキューを改善することを目的
とする。 【構成】 第1,第3の磁気ヘッドH1,H3に係る再
生信号を選択出力するスイッチ回路1と輝度信号再生系
7と第2の時間軸補正回路8と遅延回路12とFMレベ
ル検出回路2とを具備し、再生輝度信号7aより分離さ
れた水平同期信号9aを遅延回路12を介して得た信号
で、FMレベル検出回路2の出力信号をラッチして得た
信号をスイッチ回路1の制御信号として用いることを特
徴とする映像信号磁気再生装置

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像信号の磁気再生又
は磁気記録再生可能な映像信号磁気再生装置及び時間軸
補正回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は特殊再生時のテープパターンを
説明するめの概念図、図18は従来の映像信号磁気再生
装置のブロック図、図19は水平ブランキング期間内の
ヘッド切り換えを説明するためのタイミングチャート、
図20は再生輝度信号の問題点を説明するためのタイミ
ングチャート、図21は再生色信号の問題点を説明する
ための概念図である。以下、図面を参照しつつ従来の技
術を説明する。
【0003】映像信号を再生する従来のVTRにおいて
は、図17(A)に図示する如く、磁気テープTを回転
ドラムXに略180度巻き付け、磁気テープTTを走行
方向TT1に沿って走行させると共に回転ドラムXを回
転方向X1の方向で回転させ、回転ドラムX上に180
度対抗するよう形成された相異なるアジマス角を有する
第1,第2の磁気ヘッドH1,H2を選択的に用いて再
生している。
【0004】そして、通常の磁気テープ走行速度より高
速で磁気テープTTを走行させる特殊再生時において
は、回転ドラムX上に180度対抗するよう形成された
相異なるアジマス角を有する第3,第4の磁気ヘッドH
3,H4をも用いて再生する。ここで、第3,第4の磁
気ヘッドH3,H4は、第1,第2の磁気ヘッドH1,
H2と略1水平期間(以下、「H」と略す。)離れて夫
々形成されており、第1,第4の磁気ヘッドH1,H4
のアジマス角は夫々一致し、第2,第3の磁気ヘッドH
2,H3のアジマス角は夫々一致している。
【0005】そして、高速再生時は一の磁気ヘッドが異
なるアジマス角で書き込まれたトラックを通過するた
め、再生信号の振幅が交互に大きくなったり小さくなっ
たりする。例えば、同図(B)に図示する如く、第1の
磁気ヘッドH1で再生された再生信号の波形はH1aの
ようになり、また、第3の磁気ヘッドH3で再生された
再生信号の波形はH3aのようになる。そして、これら
再生信号を後述するスイッチ回路1にて、両再生信号の
振幅が大なる方を選択してスイッチ回路出力信号1aを
得ている。
【0006】ここで、図18を用いて、従来のVTRに
ついて詳述するに、第1,第3の磁気ヘッドH1,H3
により再生された信号が図示せぬプリアンプにて所定の
振幅に夫々増幅された後、スイッチ回路1(SW)とF
Mレベル検出回路2とに供給される。そして、このFM
レベル検出回路2にて両信号の振幅の大小を検出して2
値化して得たFMレベル検出回路出力信号2aをラッチ
回路10に供給する。
【0007】このラッチ回路10の動作を図19を参照
しつつ説明するに、先ず、同期分離回路9にて同図
(A)に図示する再生輝度信号7aより同期分離して得
た同図(B)に図示する水平同期信号9aがラッチ回路
10のクロック信号として入力され、この立ち上がりエ
ッジで同図(C)に図示するFMレベル検出回路出力信
号2aをラッチして同図(D)に図示するラッチ回路出
力信号10aを得ている。
【0008】そして、ラッチ回路出力信号10aが図1
8に図示するスイッチ回路1に供給され、スイッチ回路
1にて、ラッチ回路出力信号10aがハイレベルの期間
は第1の磁気ヘッドH1より再生された信号を、ローレ
ベルの期間は第3の磁気ヘッドH3より再生された信号
を切り換え出力してスイッチ回路出力信号1aを得てい
る。
【0009】このようにして、再生された信号の切り換
えタインミングを水平ブランキング期間内に設定するこ
とができるので、再生された信号の切り換えにより生ず
るFM変調信号の不連続性に起因するノイズを、視覚上
問題とならない水平ブランキング期間内に発生させるこ
とができる。
【0010】そして、スイッチ回路出力信号1aを、低
域変換されている色信号を周波数分離するローパスフィ
ルタ3とFM変調されている輝度信号を周波数分離する
ハイパスフィルタ4を介して得た信号を、色信号再生系
5と輝度信号再生系7とに夫々供給する。そして、色信
号再生系5は入力信号を記録時に低域変換する際に施し
た1H毎90度の位相回転を元に戻すローテーション復
元を上記した同期信号9aを用いて行うと共に高域変換
して得た再生色信号5aを第1の時間軸補正回路6(T
BC1)に供給する。一方、輝度信号再生系7は入力信
号にFM復調等を施して得た再生輝度信号7aを同期分
離回路9と第2の時間軸補正回路8(TBC2)とに供
給する。
【0011】そして、第1,第2の時間軸補正回路6,
8は水平同期信号9aを用いて再生色信号5a,再生輝
度信号7aに時間軸補正を施して夫々得た出力色信号6
aと出力輝度信号8aとを、図示せぬ伝送路に供給する
と共に加算回路11に供給し、ここで、両信号を加算し
て得た出力映像信号11aを図示せぬ伝送路に供給す
る。
【0012】このようにして、高速再生時に磁気ヘッド
の切り換えタイミングを水平ブランキング期間内に行い
FM復調したので、出力輝度信号7aに現れるスイッチ
ングノイズは画面上目立たない水平ブランキング期間内
に発生させることができた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気ヘ
ッドの切り換えタイミングにおける第1,第3の磁気ヘ
ッドH1,H3より再生された信号の位相は一致しない
ため、再生輝度信号7aの水平周波数が急激に変化して
スキューが生ずる。このため、第2の時間軸補正回路8
でこれを補正したとしても、磁気ヘッドの切り換え直後
のラインにスキューが残存した出力輝度信号8aとなる
問題点があり、また、再生色信号5aにおいては、上記
したローテーション補正の順序が不連続となるため、い
わゆるAPC回路にて位相を引き込むまでの時間がかか
り、磁気ヘッドの切り換え直後のラインで色が乱れると
いう問題点があった。
【0014】先ず、出力輝度信号8aの問題点を図20
を用いて詳述するに、同図(A)は磁気ヘッドの切り換
えがなかったとした場合の第1の磁気ヘッドに係る再生
輝度信号7aであり、同図(B)は磁気ヘッドの切り換
えがなかったとした場合の第3の磁気ヘッドに係る再生
輝度信号7aである。ここで、同図(A),(B)に図
示する位相関係で磁気ヘッドの切り換えが行われたと仮
定すると、第1の磁気ヘッドH1から第3の磁気ヘッド
H3に“A”のタイミングで切り換えた場合は、同図
(C)に図示する再生輝度信号7aを得る。また、第3
の磁気ヘッドH3から第1の磁気ヘッドH1に“B”の
タイミングで切り換えた場合は、同図(D)に図示する
再生輝度信号7aを得る。このようにして得た再生輝度
信号7aはスキュー有している。
【0015】そして、これらの信号に時間軸補正を施す
第2の時間軸補正回路8の動作を同図(E)を用いて説
明するに、同図(E)中の再生輝度信号7aを第2の時
間軸補正回路8中の第1〜第7のメモリM1〜M7に1
H毎に順次、水平同期信号9aの立ち下がりエッジから
所定の期間再生映像信号7aのジッターに追従したクロ
ック信号で書き込み、安定な周波数を有するクロック信
号で読み出して同図(F)に図示する出力輝度信号8a
を得ている。ここで、第4のメモリM4に係る出力輝度
信号8aには水平同期信号が2個存在することとなりス
キューが発生する。また、第6のメモリM6に係る出力
輝度信号8aは絵柄の前半部分が欠けているのでこれ又
スキューが発生する。
【0016】次に、出力色信号6aの問題点について図
21を用いて説明するに、同図(A)はラッチ回路出力
信号10aであり、同図(B)は理想的な磁気ヘッドの
切り換えにより得られた再生低域変換色信号3aのロー
テーションを表しており、図示する如く、ラッチ回路出
力信号10aがローレベルの期間は順次位相が遅れるよ
う位相シフトが行われ、一方、ハイレベルの期間は順次
位相が進むよう位相シフトが行われ、結果として位相の
連続性が保たれている。
【0017】しかしながら、実際には位相の連続性は維
持されるとは限られず、同図(C)に図示するごとくタ
イミングP1,P2で位相の不連続が生ずることがあ
る。
【0018】このような位相の不連続性に起因する問題
点を同図(D)に図示する従来のカラーローテーション
プロセスBBを用いて説明するに、この回路は、その主
要部は、4相位相発生回路63とスイッチ回路64と周
波数変換回路65と2Bitカウンタ回路66とにより
なる。
【0019】そして、この周波数変換回路65は再生低
域変換信号3aを高域に変換するためスイッチ回路出力
信号64aと乗算して得た高域変換信号bb(3.58
MHz)を出力するが、これが第2の位相比較回路91
に供給され、ここで安定した発振源である水晶発振回路
92より供給される信号と位相を比較すると共に図示せ
ぬ電圧制御発振回路にて発振されたいわゆるローカル信
号(4.2MHz)を4相位相発生回路63にフィード
バックすることにより、安定した高域変換信号bbを得
るためのAPCループを形成している。
【0020】また、高域変換信号bbは第1の位相比較
回路90にも供給され、ここで水晶発振回路92より供
給される信号と位相比較を行い、上記したカラーローテ
ーションの位相の不連続性がある場合は強制的に位相を
復元すべく制御信号を2Bitカウンタ回路66に供給
し、ここで上記制御信号と水平同期信号9aとラッチ回
路出力信号10aとに基づいて第1〜第4の局発信号S
0〜S3をスイッチ回路64で選択している。このよう
に、従来の技術においてはフィードバックループを構成
してカラーローテーションの位相の不連続性を補正して
いた。
【0021】しかしながら、この構成では高域変換信号
bbが出力されて始めて位相の不連続性が検出されるた
め、高域変換信号bbは完全なものでなく位相の不連続
性が残存したものとなっていた。これにより磁気ヘッド
の切り換え直後のラインの色が乱れるといった問題があ
った。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため以下の手段を提供するものである。
【0023】第1,第2の磁気ヘッドを用いて磁気記録
媒体より映像信号を再生する映像信号磁気再生装置にお
いて、該第1の磁気ヘッドに係る再生信号と該第2の磁
気ヘッドに係る再生信号とを切り換え出力するスイッチ
回路と、該選択回路より出力される信号を復調して再生
映像信号を出力する映像信号再生処理回路と、該再生映
像信号のジッターに追従したクロックを用い、該再生映
像信号に係る水平同期信号より水平期間毎に該再生映像
信号を書き込み、安定なクロックで読み出して得た出力
映像信号を出力する時間軸補正回路と、該水平同期信号
を所定時間遅延させ第1の制御信号を出力する遅延回路
と、該第1の磁気ヘッドに係る再生信号の振幅と該第2
の磁気ヘッドに係る再生信号の振幅とを比較して振幅の
大小を表す第2の制御信号を出力する振幅検出回路とを
具備し、該スイッチ回路は該第2の制御信号が変化した
直後の第1の制御信号の変化のタイミングで切り換え出
力することを特徴とする映像信号磁気再生装置。
【0024】第1,第2の磁気ヘッドを用いて磁気記録
媒体より映像信号を再生する映像信号磁気再生装置に用
いられる再生映像信号の時間軸を補正する時間軸補正回
路において、該再生映像信号を水平期間毎に分割して格
納する複数のメモリと、該再生映像信号のジッターに追
従したクロックを用いて、水平同期信号より書き込みを
開始し、第1,第2の磁気ヘッドの切り換えタイミング
の前後の所定期間は書き込みを停止し、該所定期間終了
後再び書き込みを再開して該再生映像信号を該複数のメ
モリに水平期間毎に夫々書き込む書き込み手段と、該複
数のメモリから該再生映像信号を安定なクロックを用い
て夫々読み出す読み出し手段とを有することを特徴とす
る時間軸補正回路。
【0025】第1,第2の磁気ヘッドを用いて磁気記録
媒体より映像信号を再生する映像信号磁気再生装置に用
いられる再生映像信号の時間軸を補正する時間軸補正回
路において、該再生映像信号を水平期間毎に分割して格
納する複数のメモリと、該再生映像信号のジッターに追
従したクロックを用いて、該複数のメモリに水平同期信
号より水平期間毎に夫々該再生映像信号を書き込む書き
込み手段と、安定なクロックを用いて該複数のメモリか
ら該再生映像信号を読み出すに際し、第1,第2の磁気
ヘッドの切り換えタイミングの前後の所定期間について
は該所定期間に書き込んだメモリ以外のメモリより該所
定期間に相当する該再生映像信号を読み出す読み出し手
段とを有することを特徴とする時間軸補正回路。
【0026】
【実施例】図1は本発明に係る一実施例であるVTRの
再生系の主要部を説明するためのブロック図、図2は第
1実施例に係る第2の時間軸補正回路8の動作を説明す
るためのタイミングチャート、図3,4は遅延回路12
の遅延時間Tを説明するためのタイミングチャート、図
5は第2実施例に係る第2の時間軸補正回路8の動作を
説明するためのブロック図、図6はノイズ除去に関する
第1の方法を説明するためのタイミングチャート、図7
はノイズ除去に関する第2の方法を説明するためのタイ
ミングチャート、図8はノイズ除去に関する第3の方法
を説明するためのタイミングチャート、図9はノイズ除
去に関する第4の方法を説明するためのタイミングチャ
ート、図10は第3実施例に係る色信号系5の主要部を
説明するためのブロック図、図11はバースト位相検出
回路AAを説明するためのブロック図、図12はバース
ト位相検出回路AAを説明するためのタイミングチャー
ト、図13はカラートーテンションプロセスBBを説明
するためのブロック図、図14は2ビットBitカウン
タ回路66の動作を説明するためのタイミングチャー
ト、図15は時間軸補正回路によるAPCエラーの改善
を説明するためのタイミングチャート、図16は櫛形フ
ィルタを説明するためのブロック図である。以下図面を
参照しつつ第1実施例より順に説明する。
【0027】(第1実施例)図1において上述した図1
8と同一の構成には同一の符号を付しその説明を省略す
ることとする。ここで図1と図18とが相違するのは遅
延回路12が新たに設けられた点であり、従来は水平同
期信号9aを直接ラッチ回路10のクロック信号入力に
供給していたものを、遅延回路12(DL)を介するこ
とにより水平同期信号9aに所定の遅延時間Tを施した
後、ラッチ回路10のクロック信号入力に供給してい
る。
【0028】これにより、再生輝度信号7aのスキュー
を、第2の時間軸補正回路8により改善することができ
る。図2を用いてこの理由を説明する。
【0029】同図(A),(B)は、図20(A),
(B)と同様に磁気ヘッドの切り換えがなかったとした
場合の第1,第3の磁気ヘッドに係る再生輝度信号7a
を夫々図示したものである。そして、磁気ヘッドの切り
換えタイミングが遅延するため、図示するタイミング
“A”,“B”より遅延回路12の遅延時間Tだけ遅延
したタイミング“α”,“β”で磁気ヘッドの切り換え
が夫々行われる。このため、第1の磁気ヘッドH1から
第3の磁気ヘッドH2に切り換えた場合は、同図(C)
に図示する再生輝度信号7aを、逆に第3の磁気ヘッド
H3から第1の磁気ヘッドH1に切り換えた場合は、同
図(D)に図示する再生輝度信号7aを得ることができ
る。
【0030】そして、これらの信号に時間軸補正を施す
第2の時間軸補正回路8の動作を同図(E)を用いて説
明するに、同図(E)中の再生輝度信号7aを第2の時
間軸補正回路8中の第1〜第7のメモリM1〜M7に1
H毎に順次、水平同期信号9aの立ち下がりエッジから
所定の期間再生輝度信号7aのジッターに追従したクロ
ック信号で書き込み、安定な周波数を有するクロック信
号で読み出して同図(F)に図示する出力輝度信号8a
を得ている。
【0031】このようにして、遅延回路12を用いてラ
ッチ回路出力信号10aを遅延時間Tだけ遅延せしめて
磁気ヘッドの切り換えを行ったので、スキューの改善さ
れた出力輝度信号8aを得ることができる。ここで、遅
延時間Tは、両磁気ヘッド間で生ずるスキューをτとす
ると、1H−τを越えない最大値であることが望まし
い。
【0032】その理由を図3,4を用いて説明するに、
図3に図示する如く、遅延時間Tが1H−τを越えた場
合であって、同図(A)に図示する切り換え前の信号よ
り同図(B)に図示する切り換え後の信号が進んでいる
場合には、同図(C)に図示するように、再生輝度信号
7aの水平同期信号の前ぶちが欠けてしまうといった不
都合が生じる。一方、図4に図示する如く、遅延時間T
が1H−τに比較して少なすぎる場合には、同図(A)
より同図(B)に切り換えると、同図(C)に図示する
ように磁気ヘッドの切り換えが画面の中央部に現れてし
まうといった不都合が生じるからである。そこで、遅延
時間Tは、1H−τを越えない最大値に設定している。
【0033】(第2実施例)第1実施例においては遅延
時間Tを適当に設定することによりスキューを改善する
ことができたが、遅延時間Tの設定は両磁気ヘッド間で
生ずるスキュー時間τを決めることが容易ではないた
め、時には磁気ヘッドの切り換えが画面の中央部に現れ
てしまう(以下、「画面内スイッチング」という。)と
いった不都合が生ずる。
【0034】そこで、第2実施例においては、第2の時
間軸補正回路8を構成するメモリの書き込み読み出し制
御を改良して画面内スイッチングノイズを除去すること
とした。
【0035】図5を用いて第2の時間軸補正回路8を説
明するに、この回路はA/D,D/A変換を施すA/
D,D/A変換回路81,87と1Hライン当りの情報
を格納できる第1〜第4のメモリ82〜85(A〜D)
とメモリ制御回路86とによりなり、以下、第1〜第4
のメモリ82〜85を単にA〜Dメモリと呼ぶこととす
る。
【0036】また、メモリ制御回路86の出力端子A〜
DWE,A〜DWR,A〜DRE,A〜DRRは出力す
る信号の符号を表しており、A〜DWEはハイレベルで
A〜Dメモリを書き込み可能の状態とするライトイネー
ブル信号であり、A〜DWRはハイレベルのパルスでA
〜Dメモリの書き込みアドレスをリセットするライトリ
セット信号であり、A〜DREはハイレベルでA〜Dメ
モリを読み出し可能の状態とするリードイネーブル信号
であり、A〜DRRはハイレベルのパルスでA〜Dメモ
リの読み出しアドレスをリセットするリードリセット信
号であり、これらの制御信号によりA〜Dメモリは制御
される。
【0037】そして、これらのA〜Dメモリはノイズ除
去に際して必ずしも全て必要でないので、4通りの場合
に分かち説明する。
【0038】第1の方法は、2個の1Hメモリである
A,Bメモリを用いて画面内スイッチングノイズが存在
する期間中はA,Bメモリの書き込みを停止してこのノ
イズを改善する方法である。これを図6を用いて説明す
る。
【0039】同図(A)に図示するラッチ回路出力信号
10aにより、磁気ヘッドを切り換えを行う。このた
め、その立ち上がりエッジでFM変調信号の連続性を喪
失するので、同図(B)に図示する如く再生輝度信号7
aは上記立ち上がりエッジに同期したノイズを有する信
号となる。そして、通常はこの再生輝度信号7aを第2
の時間軸補正回路8中のA,Bメモリに1H毎に交互に
書き込むと共に、一方のメモリに書き込んでいる期間他
方のメモリより1H前に書き込んだ再生輝度信号7aを
読み出すよう制御する。
【0040】しかし、ラッチ回路出力信号10aの立ち
上がりエッジ付近では、メモリへの書き込みを停止する
ため、同図(D)に図示する如くB6の期間中ローレベ
ルとなるライトイネーブル信号BWEを用いてBメモリ
に書き込むこととする。尚、Aメモリへの書き込みは通
常の場合と変わらないため、同図(C)に図示するライ
トイネーブル信号AWEを用いることとする。
【0041】このようなライトイネーブル信号BWEを
用いるとB6の期間については書き込まれないため、こ
れに対応する期間はB5の期間に書き込まれた再生輝度
信号7aがBメモリ中に残存することとなる。
【0042】そして、同図(E),(D)に図示するリ
ードイネーブル信号ARE,BREを用いて読み出すこ
ととするので、2H前の信号でノイズを補間した同図
(G)に図示する出力輝度信号8aを得ている。尚、ノ
イズの存在する水平ラインについては書き込みを一切停
止しても良いことは勿論である。
【0043】第2の方法は、2個の1Hメモリである
A,Bメモリを用いて画面内スイッチングノイズが存在
する期間中はA,Bメモリに書き込まれている部分を読
み出すこと無く他の部分を読み出すことにより改善する
方法である。これを図7を用いて説明する。
【0044】同図(A)に図示するラッチ回路出力信号
10aにより、磁気ヘッドを切り換えを行うため、その
立ち上がりエッジでFM変調信号の連続性を喪失するの
で、同図(B)に図示する如く再生輝度信号7aは上記
立ち上がりエッジに同期したノイズを有する信号とな
る。そして、同図(C),(D)に図示するライトイネ
ーブル信号AWE,BWEを用いてA,Bメモリに1H
毎に交互に書き込むと共に、同図(E),(F)に図示
するリードイネーブル信号ARE,BREを用いて、一
方のメモリに書き込んでいる期間他方のメモリより1H
前に書き込んだ再生輝度信号7aを読み出すよう制御す
る。
【0045】但し、同図(E)中に図示するノイズが書
き込まれたBメモリを読み出す期間B7については、リ
ードイネーブル信号BREをローレベルとしてBメモリ
からの読み出しを停止すると共に、リードイネーブル信
号AREをハイレベルにしAメモリから読み出してい
る。このようにして、ノイズの発生する期間については
他の期間の信号で補間して同図(G)に図示する出力輝
度信号8aを得ている。
【0046】第3の方法は3個以上のメモリを用いて、
画面内スイッチングノイズが存在する期間中はメモリの
書き込みを停止してこのノイズを改善する方法であり、
第1の方法と類似するが、使用するメモリの数が多くな
ると補間する信号が時間的に隔ったものとなり相関性が
低下するため、これを回避する構成となっている。
【0047】第3の方法を図8を用いて説明する。尚、
ここでは便宜的に4個のメモリを使用する場合について
述べるが、3個の場合あるいは5個以上の場合でも同様
である。
【0048】同図(A)に図示するラッチ回路出力信号
10aにより、磁気ヘッドを切り換えを行うため、その
立ち上がりエッジでFM変調信号の連続性を喪失するの
で、同図(B)に図示する如く再生輝度信号7aは上記
立ち上がりエッジに同期したノイズを有する信号とな
る。そして、通常はこの再生輝度信号7aを第2の時間
軸補正回路8中のA〜Dメモリに1H毎に交互に書き込
むと共に、一のメモリに書き込んでいる期間、他のメモ
リより書き込んだ再生輝度信号7aを順次読み出すよう
制御する。
【0049】しかし、ラッチ回路出力信号10aの立ち
上がりエッジ付近では、メモリへの書き込みを停止する
ため、同図(E)に図示する如くC8の期間中ローレベ
ルとなり、これより1H期間経過した後、C8の時間と
略同一の時間だけハイレベルとなるC9の期間を設けて
なるライトイネーブル信号CWEを用いてCメモリに書
き込むこととする。尚、A,B,Dメモリへの書き込み
は通常の場合と変わらないため、同図(C),(D),
(F)に図示するライトイネーブル信号AWE,BW
E,DWEを用いることとする。
【0050】このようなライトイネーブル信号CWEを
用いると、C8の期間については書き込まれないが、こ
の期間と相関性を有するC9の期間については書き込み
を行うため、結局、Cメモリにはノイズの補間された再
生輝度信号7aが書き込まれている。
【0051】そして、同図(G)〜(J)に図示するラ
イトイネーブル信号ARE〜DREを用いて読み出すこ
ととするので、1H後の信号でノイズを補間した同図
(K)に図示する出力輝度信号8aを得ている。
【0052】第4の方法は、3個以上のメモリを用い
て、画面内スイッチングノイズが存在する期間中はメモ
リに書き込まれている部分を読み出すこと無く他の部分
を読み出すことにより改善する方法であり、第2の方法
と類似するが、使用するメモリの数が多くなると補間す
る信号が時間的に隔ったものとなり相関性が低下するた
め、これを回避する構成となっている。
【0053】第4の方法を図9を用いて説明する。尚、
ここでは便宜的に4個のメモリを使用する場合について
述べるが、3個の場合あるいは5個以上の場合でも同様
である。
【0054】同図(A)に図示するラッチ回路出力信号
10aにより、磁気ヘッドを切り換えを行うため、その
立ち上がりエッジでFM変調信号の連続性を喪失するの
で、同図(B)に図示する如く再生輝度信号7aは上記
立ち上がりエッジに同期したノイズを有する信号とな
る。そして、同図(C)〜(F)に図示するライトイネ
ーブル信号AWE〜DWEを用いてA〜Dメモリに1H
毎に順次書き込むと共に、同図(G)〜(J)に図示す
るリードイネーブル信号ARE〜DREを用いて、一の
メモリに書き込んでいる期間、他のメモリより書き込ん
だ再生輝度信号7aを順次読み出すよう制御する。
【0055】但し、同図(B)中に図示するノイズが書
き込まれたCメモリを読み出す期間については、同図
(I)に図示する如くリードイネーブル信号CREをC
1の期間ローレベルとしてCメモリからの読み出しを停
止すると共に、リードイネーブル信号BREをハイレベ
ルにしてBメモリから読み出している。このようにし
て、ノイズの発生する期間については1H前の信号で補
間して同図(K)に図示する出力輝度信号8aを得てい
る。
【0056】(第3実施例)上述した第1,第2の実施
例においては輝度信号系に係る改良について説明した
が、第3実施例は、磁気ヘッドの切り換えに伴うはカラ
ーローテーションを補正するため、色信号系5を以下の
ように改良するものであり、これを図10〜図16を用
いて説明する。
【0057】図10に図示する色信号系5の主要部にお
いて、バースト位相検出回路AAは磁気ヘッドの切り換
えに伴うカラーローテーションの不連続性を検出するた
めのものであって、ラッチ回路出力信号10aにより供
給される磁気ヘッドの切り換えタイミングの前後におい
て再生低域変換色信号3a中のバースト信号の位相差を
検出するものである。即ち、バースト位相検出回路AA
には1H遅延回路61(1HDL)を通過する前後の再
生低域変換色信号3aが供給され、これらの位相差を検
出して第1,第2のカラーローテーション補正信号aa
1,aa2をカラーローテーションプロセスBBに夫々
供給し、カラーローテーションの補正を行っている。
【0058】先ず、バースト位相検出回路AAについ
て、そのブロック図である図11をタイミングチャート
である図12を用いて詳述することとする。629KH
zをキャリア周波数とする図12(B)に図示する再生
低域変換色信号3aが、AD変換回路50を介して同図
(C)に図示する信号として、低域成分を除去するフィ
ルタ回路51に供給される。
【0059】このフィルタ回路51はキャリア周波数の
1/2波長の遅延時間を有する第1の遅延回路511(1
/2λ DL)と第1の減算回路512とによりなり、入力信
号からこれを第1の遅延回路511を介して得た同図
(D)に図示する信号を、減算して得た同図(E)に図
示する減算回路出力信号51aを2値化回路52に供給
する。そして、この2値化回路52にて減算回路出力信
号51aの符号ビットを抽出して2値化した同図(F)
に図示する2値化信号52aを微分回路53に供給し、
ここで2値化信号52aの立ち上がりエッジに同期した
同図(G)に図示する微分信号53aを得ている。
【0060】そして、微分信号53aは、バーストゲー
トパルス発生回路55にて同図(A)に図示する水平同
期信号3aに基づいて得た同図(H)に図示するバース
トゲートパルス55aによりゲート回路54でゲートさ
れ、同図(I)に図示する位相情報信号54aを得てい
る。
【0061】水平同期信号9aの立ち下がりエッジから
位相情報信号54aの立ち上がりエッジまでの時間は、
結局、再生低域変換色信号3aに係るバースト信号の位
相情報を表していることになる。従って、係る時間を1
H毎に計測すればバースト信号の位相を求めることがで
き、更に、1H前後でこの位相を比較することによりロ
ーテーションの連続性を判別できることとなる。かかる
役割を担うのが以下の構成である。
【0062】便宜上、再び同図(J)に図示した位相情
報信号54aが第1のラッチ回路F1にクロック信号と
して供給され、ここで、水平同期信号9aの立ち下がり
エッジにてクリアされると共にカウントを開始するカウ
ンタ回路56のカウントデータを上記位相情報信号54
aでラッチして得た同図(K)に図示する出力データを
第2のラッチ回路F2に供給する。
【0063】そして、この第2のラッチ回路F2は、上
記出力データを、タイミングパルス発生回路57にて水
平同期信号9aより生成した位相情報信号54aの立ち
上がりより略一定時間遅延している同図(L)に図示す
るタイミングパルス57aでラッチして得た同図(M)
に図示する第2の出力データF2aを第3のラッチ回路
F3に供給し、同様にタイミングパルス57aでラッチ
して同図(N)に図示する第3の出力データF3aを得
ている。尚、同図(N),(M)中、D0〜D2は第0
〜第2番目のラインにおけるバースト信号の位相を夫々
表すデータである。
【0064】そして、第2の減算回路58にて、第2の
出力データF2aより第3の出力データF3aを減算し
て得た同図(O)に図示する位相差データ58aを4相
判別回路59に供給し、位相差データ58aに基づいて
現在のローテーションを判別して得た判別データをロー
テーション補正信号発生回路60に供給して90度,1
80度進ませる指令信号である第1,第2のローテーシ
ョン補正信号aa1,aa2とを夫々得ている。
【0065】次に、この第1,第2のローテーション補
正信号aa1,aa2が供給されるカラーローテーショ
ンプロセスBBについて、図13,図14を用いて説明
するに、従来のカラーローテーションプロセスBBと相
違するのは第1の位相比較回路90を用いたフィードバ
ックループがない点である。そして、その主要部は、4
相位相発生回路63とスイッチ回路64と周波数変換回
路65と2Bitカウンタ回路66とによりなりる。
尚、APCループについては従来の技術と同一であるた
めその説明を省略する。
【0066】そして、この周波数変換回路65は再生低
域変換信号3aを高域に変換するためスイッチ回路出力
信号64aと乗算して得た高域変換信号bbを出力する
が、スイッチ回路出力信号64aがローテーション補正
が考慮された信号を選択している。
【0067】即ち、4相位相発生回路63は高域変換の
ために用いるいわゆるローカル周波数である4.2MH
zの周波数を有し、位相が90度毎にシフトされている
第1〜第4の局発信号S0〜S3をスイッチ回路64に
供給し、ここで、2ビットBitカウンタ回路66より
供給される4ビットで表される選択データ信号66aを
用いて第1〜第4の局発信号S0〜S3を選択してスイ
ッチ回路出力信号64aを得ている。
【0068】さてここで、2ビットBitカウンタ回路
66の動作を図14を用いて説明するに、同図(A)に
図示する水平同期信号9aをクロック信号としてカウン
トするが、同図(G),(H)に図示する90度,18
0度進ませる指令信号である第1,第2のローテーショ
ン補正信号aa1,aa2のハイレベルが入力するとカ
ウント値を通常の値よりも“1”,“2”だけ夫々加算
又は減算する。そして、この2ビットBitカウンタ回
路66を加算又は減算動作させることを決定するのが同
図(I)に図示するラッチ回路出力信号10aである。
即ち、これがローレベルである期間は加算動作し、一
方、ハイレベルである期間は減算動作となる。このよう
にして得た2ビットBitカウンタ回路66のカウント
値である選択データを同図(B)に、また、夫々の選択
データ信号66aをLSBより順に同図(C)〜(F)
に図示する。
【0069】ここで、同図中に図示するタイミングt1
〜t3について具体的に説明するに、先ず、タイミング
t1においては、ラッチ回路出力信号10aはローレベ
ルであるので動作は加算状態であり、第1のローテーシ
ョン補正信号aa1がハイレベルとなっているので、選
択データは通常であれば“0”から“1”に変化すると
ころが“0”から“2”に変化している。また、タイミ
ングt2においては、ラッチ回路出力信号10aはロー
レベルであるので、動作は加算状態であり、第2のロー
テーション補正信号aa2がハイレベルとなっているの
で、選択データは通常であれば“0”から“1”に変化
するところが“0”から“3”の変化となっている。更
に、タイミングt3においては、ラッチ回路出力信号1
0aはハイレベルであるので動作は減算状態であり、第
1,第2のローテーション補正信号aa1,aa2が共
にハイレベルとなっているので、選択データは通常であ
れば“3”から“2”に変化するところが更に“3”減
算するため“3”から“3”の変化となっている。
【0070】このようにして、ローテーションの補正が
1H毎にできるため、特殊再生時においても色の再現性
が改善される。
【0071】また、磁気ヘッドの切り換えによるローテ
ーションの不連続性により、カラーローテーションプロ
セスBB中の高域変換に用いる周知のAPCループの引
き込み時間が長時間化するといった問題を解決する手段
について図15を用いて説明する。
【0072】同図(A)〜(D)は理想的な再生低域変
換色信号3aを理解を容易にするため再生輝度信号7a
と共にライン順に図示したものであり、再生低域変換色
信号3a中のバースト信号の位相は90度毎に位相が遅
れている。
【0073】しかしながら、スキューがあると同図
(E)に図示する如く再生輝度信号7aと共に再生低域
変換色信号3aにもスキューが発生するため、APCル
ープが誤動作する。
【0074】そこで、これを解決した色信号再生系5の
主要部について同図(F)を用いて説明する。ここで図
10と相違するのは可変遅延回路93と第3の時間軸補
正回路94が新たに追加された構成であり、他の構成は
同一であるため同一の符号を付しその説明を省略する。
【0075】再生低域変換色信号3aは水平同期信号9
aに基づいて時間軸補正を第3の時間軸補正回路94に
てスキューが除去された後、カラーローテーションプロ
セスBBに供給され、所定の処理が施され、高域変換信
号bbを得ている。尚、第3の時間軸補正回路94は第
2の時間軸補正回路8と同一の構成となっている。
【0076】そして、第3の時間軸補正回路94で時間
軸補正を施す際に遅延時間が生ずる。このため、第1,
第2のカラーローテーション補正信号aa1,aa2も
遅延する必要があり、この役割を担うのが可変遅延回路
93である。しかるに可変遅延回路93の遅延時間は自
動的に第3の時間軸補正回路94と略同一となるよう第
3の時間軸補正回路94より供給される遅延データ93
bにより制御されている。尚、第3の時間軸補正回路9
4は高域変換される前に時間軸補正を施すことによりA
PCループの動作を安定化するものであるから、第3の
時間軸補正回路94を同図(F)中のEEの場所に介挿
して、時間軸補正を再生低域変換色信号3aに施した
後、1H遅延回路61とバースト位相検出回路AAとに
供給しても良いことは勿論であり、係る場合は可変遅延
回路93が不要となり、構成を簡易にできる。
【0077】このようにして、スキューが除去された再
生低域変換信号を用いてカラーローテーションの補正を
行えるため、APCループの動作を乱すことなく良好な
高域変換信号bbを得ることができる。
【0078】(第4実施例)さて、上述した第3実施例
においては、磁気ヘッドの切り換えに伴うカラーローテ
ーションの不連続性をバースト信号の位相を検出するこ
とにより補正していた。しかし、このバースト信号は低
域変換されている信号であるため、アジマスロスによる
クロストーク妨害の低減が望めないため、位相検出の誤
差が増加するおそれがある。そこで、第4実施例におい
ては低域変換されているバースト信号に櫛形フィルタを
施し位相検出の精度を向上するように構成した。
【0079】第4実施例に用いる櫛形フィルタについて
図16を用いて説明するに、この櫛形フィルタは第2の
遅延回路68(1H± 1/4λ DL)と加算回路69とにより
構成されている。そして、第2の遅延回路68の遅延時
間はバースト信号の正逆位相シフトに対応させるべくラ
ッチ回路出力信号10aにより制御され、これがローレ
ベルの際は遅延時間を1H−1/4λに、ハイレベルの
際は1H+1/4λに設定するので、入力信号とこれに
第2の遅延回路68を介して得た信号との位相が一致
し、これらを加算回路69にて加算して出力信号を得る
ため、クロストーク成分に対して有効な信号成分を強調
した出力信号を得ることができる。
【0080】そして、上記した櫛形フィルタを図11
中、AD変換回路50とフィルタ回路51との間に介挿
するか、あるいは、フィルタ回路51と2値化回路との
間に介挿することによりクロストーク妨害を低減するこ
とができ、精度良くバースト信号の位相を検出すること
ができる。
【0081】
【発明の効果】上述したように本発明の構成によれば、
特に、スイッチ回路は第2の制御信号が変化した直後の
第1の制御信号の変化のタイミングで切り換え出力され
た再生信号を復調して得た再生映像信号を時間軸補正回
路にて水平同期信号より水平期間毎に書き込み読み出す
ので、第1,第2の磁気ヘッドを用いて磁気記録媒体よ
り映像信号を再生する際、両磁気ヘッドの切り換えタイ
ミングで発生するスキューを改善した出力映像信号を提
供することができ、特に、その切り換えタイミング直後
のラインにおいてもスキューを改善することができる映
像信号磁気再生装置を提供できるという効果を有する。
【0082】また、上述したように本発明の構成によれ
ば、特に、再生映像信号のジッターに追従したクロック
を用いて、水平同期信号より書き込みを開始し、第1,
第2の磁気ヘッドの切り換えタイミングの前後の所定期
間は書き込みを停止し、所定期間終了後再び書き込みを
再開して再生映像信号を複数のメモリに水平期間毎に夫
々書き込む書き込み手段を有するので、読み出し時に書
き込みを停止した所定期間については更新されていない
再生映像信号を読み出すため、磁気ヘッドの切り換えタ
イミングで発生するノイズを他のラインで補間すると共
に時間軸補正された出力映像信号を得ることができる時
間軸補正回路を提供できるという効果がある。
【0083】また、上述したように本発明の構成によれ
ば、特に、複数のメモリから該再生映像信号を読み出す
に際し、第1,第2の磁気ヘッドの切り換えタイミング
の前後の所定期間については所定期間に書き込んだメモ
リ以外のメモリより該所定期間に相当する該再生映像信
号を読み出す読み出し手段を有するので、磁気ヘッドの
切り換えタイミングで発生するノイズを他のラインで補
間すると共に時間軸補正された出力映像信号を得ること
ができる時間軸補正回路を提供できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例であるVTRの再生系の
主要部を説明するためのブロック図である。
【図2】第1実施例に係るの第2の時間軸補正回路8の
動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】遅延回路12の遅延時間Tを説明するためのタ
イミングチャートである。
【図4】遅延回路12の遅延時間Tを説明するためのタ
イミングチャートである。
【図5】第2実施例に係る第2の時間軸補正回路8の動
作を説明するためのブロック図である。
【図6】ノイズ除去に関する第1の方法を説明するため
のタイミングチャートである。
【図7】ノイズ除去に関する第2の方法を説明するため
のタイミングチャートである。
【図8】ノイズ除去に関する第3の方法を説明するため
のタイミングチャートである。
【図9】ノイズ除去に関する第4の方法を説明するため
のタイミングチャートである。
【図10】第3実施例に係る色信号系5の主要部を説明
するためのブロック図である。
【図11】バースト位相検出回路AAを説明するための
ブロック図である。
【図12】バースト位相検出回路AAを説明するための
タイミングチャートである。
【図13】カラーローテーションプロセスBBを説明す
るためのブロック図である。
【図14】2ビットBitカウンタ回路66の動作を説
明するためのタイミングチャートである。
【図15】時間軸補正回路によるAPCエラーの改善を
説明するためのタイミングチャートである。
【図16】櫛形フィルタを説明するためのブロック図で
ある。
【図17】特殊再生時のテープパターンを説明するめの
概念図である。
【図18】従来の映像信号磁気再生装置のブロック図で
ある。
【図19】水平ブランキング期間内のヘッド切り換えを
説明するためのタイミングチャートである。
【図20】再生輝度信号の問題点を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【図21】再生色信号の問題点を説明するための概念図
である。
【符号の説明】 1 スイッチ回路 2 FMレベル検出回路(振幅検出回路) 7 輝度信号再生系(映像信号再生処理回路) 7a 再生輝度信号(再生映像信号) 9a 水平同期信号 12 遅延回路 8 第2の時間軸補正回路(時間軸補正回路) 82〜85 第1〜第4のメモリ(複数のメモリ) 86 (書き込み手段,読み出し手段) H1 第1の磁気ヘッド H3 第2の磁気ヘッド(第3の磁気ヘッド)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1,第2の磁気ヘッドを用いて磁気記録
    媒体より映像信号を再生する映像信号磁気再生装置にお
    いて、 該第1の磁気ヘッドに係る再生信号と該第2の磁気ヘッ
    ドに係る再生信号とを切り換え出力するスイッチ回路
    と、 該スイッチ回路より出力される信号を復調して再生映像
    信号を出力する映像信号再生処理回路と、 該再生映像信号のジッターに追従したクロックを用いて
    水平期間毎に該再生映像信号を書き込み、他のクロック
    で読み出して得た出力映像信号を出力する時間軸補正回
    路と、 該水平同期信号を所定時間遅延させて得た第1の制御信
    号を出力する遅延回路と、 該第1の磁気ヘッドに係る再生信号の振幅と該第2の磁
    気ヘッドに係る再生信号の振幅とを比較して得た第2の
    制御信号を出力する振幅検出回路とを具備し、 該スイッチ回路は該第1,第2の制御信号に応じて切り
    換え出力することを特徴とする映像信号磁気再生装置。
  2. 【請求項2】第1,第2の磁気ヘッドを用いて磁気記録
    媒体より映像信号を再生する映像信号磁気再生装置に用
    いられる再生映像信号の時間軸を補正する時間軸補正回
    路において、 該再生映像信号を水平期間毎に分割して格納する複数の
    メモリと、 該再生映像信号のジッターに追従したクロックを用い
    て、水平同期信号より書き込みを開始し、第1,第2の
    磁気ヘッドの切り換えタイミングの前後の所定期間は書
    き込みを停止し、該所定期間終了後再び書き込みを再開
    して該再生映像信号を該複数のメモリに水平期間毎に夫
    々書き込む書き込み手段と、 該複数のメモリから該再生映像信号を安定なクロックを
    用いて夫々読み出す読み出し手段とを有することを特徴
    とする時間軸補正回路。
  3. 【請求項3】第1,第2の磁気ヘッドを用いて磁気記録
    媒体より映像信号を再生する映像信号磁気再生装置に用
    いられる再生映像信号の時間軸を補正する時間軸補正回
    路において、 該再生映像信号を水平期間毎に分割して格納する複数の
    メモリと、 該再生映像信号のジッターに追従したクロックを用い
    て、該複数のメモリに水平同期信号より水平期間毎に夫
    々該再生映像信号を書き込む書き込み手段と、 安定なクロックを用いて該複数のメモリから該再生映像
    信号を読み出すに際し、第1,第2の磁気ヘッドの切り
    換えタイミングの前後の所定期間については該所定期間
    に書き込んだメモリ以外のメモリより該所定期間に相当
    する該再生映像信号を読み出す読み出し手段とを有する
    ことを特徴とする時間軸補正回路。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6399683A (ja) * 1986-10-15 1988-04-30 Mitsubishi Electric Corp 映像記録再生装置
JPS63103592A (ja) * 1986-10-20 1988-05-09 Sharp Corp ビデオテ−プレコ−ダにおける早送り再生装置

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