JPH05219392A - 画像通信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ページプリンタによる受信画データの高速記録
を小容量のページメモリーを使って行なわせる。 【構成】伸張処理時間が一定以上かかるラインの画デー
タは伸張画データとして、それ以外のラインの画データ
は圧縮データとしてページメモリーに蓄積させ、このよ
うにして蓄積された画データを選択的に伸張処理しなが
らページプリンタへ転送する。 【効果】ページメモリーに蓄積される画データの多くの
部分を圧縮画データにすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レーザプリンタなどの
高速ページプリンタを有する画像通信装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の装置は、図３に示すよう
に、所定のファクシミリ通信手順にしたがって通信回線
Ｌから圧縮画データを受信する画像通信部１と、圧縮画
データを記録可能なデータ形態に伸張する伸張部２と、
伸張された画データを少なくとも１ページ分蓄積するペ
ージメモリー３と、レーザビーム走査などによってペー
ジ単位の記録を行なうページプリンタ４とを有し、伸張
された受信画データがページメモリー３に１ページ分以
上蓄積されるのを待ってページプリンタ４に高速転送さ
せることにより、受信画データをページ単位で高速記録
させることが行なわれていた（たとえば、特開昭６０−
２０１３１８号公報参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる構成に
よれば、大きな記憶容量のページメモリーを必要とする
ためにコストが高くなる、という問題があった。

【０００４】上述の問題は以下の理由で生じる。すなわ
ち、レーザープリンタなどのページプリンタにページ単
位での高速記録を行なわせるためには、記録可能なデー
タ形態に伸張された大量の画データを上記プリンタに短
時間の間に転送しなければならない。このため、従来の
装置においては、あらかじめ伸張処理された画データを
ページメモリーに大量に蓄積させておくページメモリー
が不可欠であった。このページメモリーには少なくとも
１ページ分の画データを蓄積させる必要があるが、蓄積
する画データは記録可能なデータ形態に伸張されたもの
であるため、そのデータ量は受信時の圧縮画データのデ
ータ量よりも大幅に膨らんでいる。したがって、ページ
プリンタには非常に大きな記憶容量が必要となり、この
ことが装置コストを高くする大きな原因となっていた。

【０００５】そこで、本発明者らは、ページメモリーの
必要記憶容量を低減させるために、伸張処理する前の圧
縮画データをページメモリーに蓄積させることを検討し
た。ところが、この場合は、ページメモリーに蓄積され
た画データをプリンタへ転送する際に伸張処理を行なわ
なければならず、この伸張処理に一定以上の時間がかか
ると、データ転送がページプリンタの記録速度に追い付
けなくなるという別の問題を生じることが判明した。

【０００６】本発明は、上述した課題に鑑みてなされた
もので、ページメモリーの必要記憶容量を減らしつつ、
受信画データを上記ページプリンタによってページ単位
で高速記録させることを可能にする画像通信装置を提供
することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、受信された圧縮画データの伸張処理に要す
る時間をライン単位で測定し、伸張処理に一定時間以上
を要するラインの画データだけを選択的に伸張処理して
からページメモリー蓄積させる一方、一定時間内に伸張
処理可能なラインの画データについては圧縮データのま
ま上記ページメモリーに蓄積させ、このようにして蓄積
された画データを選択的に伸張処理しながらページプリ
ンタへ記録のために転送させる、という構成を備えたも
のである。

【０００８】

【作用】本発明は、上述の構成によって、ページメモリ
ーに蓄積される画データの多くの部分を圧縮効率が高く
て伸張に時間のかからない圧縮画データにすることがで
きるため、ページメモリーの必要記憶容量を減らしつ
つ、受信画データを上記ページプリンタによってページ
単位で高速記録させることが可能となる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら説
明する。

【００１０】なお、図において、同一符号は同一または
相当部分を示すものとする。図１は本発明の一実施例に
よる画像通信装置の概略構成を示すものであって、１は
所定のファクシミリ通信手順にしたがって通信回線Ｌか
ら圧縮画データを受信する画像通信部、２１および２２
は圧縮画データを記録可能なデータ形態に伸張する第１
および第２の伸張部、３は画データを圧縮データと伸張
データとによって少なくとも１ページ分蓄積するページ
メモリー、４はレーザビーム走査などによってページ単
位の記録を行なうページプリンタ、５１は第１の伸張部
による画データの処理時間を１ラインごとに測定する計
時部、５２は第１の伸張処理部２１にて伸張された画デ
ータを一時的に保持するラインバッファメモリー、５３
は画データ選択部である。

【００１１】画像通信部１は、ＮＣＵ（回線制御ユニッ
ト）１１、モデム１２、ラインバッファメモリー１３な
どを含む。

【００１２】第１の伸張部２１は、画像通信部１にて受
信処理された圧縮信画データをライン単位で伸張処理す
る。伸張処理されたライン画データはラインバッファメ
モリー５２に一時的に保持される。

【００１３】計時部５１は、第１の伸張部２１による伸
張処理時間をラインごとに計時するとともに、計時した
伸張処理時間に基づいて後述するデータ選択部５３の動
作を制御する。

【００１４】画データ選択部５３は、上記伸張処理時間
が一定以下のライン画データについては圧縮データの方
を選択してページメモリー３に入力させ、上記伸張処理
時間が一定時間を越えたライン画データについては伸張
データの方を選択して上記ページメモリー３に入力・蓄
積させる。

【００１５】第２の伸張部２２は、上記ページメモリー
３に蓄積された画データを１ライン分ずつ選択的に伸張
処理してページプリンタ４へ記録のために転送する。す
なわち、転送するラインの画データが圧縮画データの場
合は伸張処理してからプリンタ４へ転送し、非圧縮デー
タの場合は伸張処理を行なわずに直接プリンタ４へ転送
する。

【００１６】なお、第１の伸張部２１と第２の伸張部２
２は、図では別々に示してあるが、同一ものを切り替え
て使用するようにしてもよい。

【００１７】以上のように構成された画像通信装置につ
いて、以下その動作を説明する。図２は、図１に示した
画像通信装置の要部における動作概要を示す。

【００１８】図１および図２において、まず、通信回線
から圧縮画データを受信するときには、受信した圧縮画
データをエラーチェックを兼ねて１ラインずつ伸張処理
にかけるとともに、各ラインごとに上記伸張処理に要す
る時間を測定する。

【００１９】上記の測定で、伸張処理時間が一定時間す
なわちページプリンタ４の高速記録に追い付くことがで
きるライン転送時間よりも短かかったラインについて
は、伸張処理される前の圧縮画データが選択されてペー
ジメモリー３に入力・蓄積される。一方、上記伸張処理
時間が上記一定時間よりも長くかかったラインについて
は、伸張処理された画データが選択されてページメモリ
ー３に入力・蓄積される。

【００２０】これにより、伸張処理に一定時間以上を要
するラインについては伸張処理されたデータが蓄積さ
れ、一定時間内に伸張処理可能なラインについては伸張
される前の圧縮画データが蓄積される。

【００２１】ページメモリー３に蓄積された画データを
記録するときは、ページメモリー３に蓄積された画デー
タを１ライン分ずつ選択的に伸張処理してページプリン
タ４へ転送する。このとき、転送するラインの画データ
が圧縮画データの場合は伸張処理してからプリンタ４へ
転送し、非圧縮データの場合は伸張処理を行なわずに直
接プリンタ４へ転送する。

【００２２】以上のようにして、ページメモリーに蓄積
される画データの多くの部分を圧縮効率が高くて伸張に
時間のかからない圧縮画データにすることができる。こ
のため、ページメモリーの必要記憶容量を減らしつつ、
受信画データを上記ページプリンタにてページ単位で高
速記録させることが可能となる。

【００２３】なお、伸張処理に一定時間以上を要するラ
インの画データは概して圧縮効率が悪いため、圧縮の有
無によるデータ量の変化は少ない。

【００２４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、受信された圧縮画データの伸張処理に要する時間を
ライン単位で測定し、伸張処理に一定時間以上を要する
ラインの画データだけを選択的に伸張処理してからペー
ジメモリー蓄積させる一方、一定時間内に伸張処理可能
なラインの画データについては圧縮データのまま上記ペ
ージメモリーに蓄積させ、このようにして蓄積された画
データを選択的に伸張処理しながらページプリンタへ記
録のために転送させることによって、ページメモリーに
蓄積される画データの多くの部分を圧縮効率が高くて伸
張に時間のかからない圧縮画データにすることができる
ため、ページメモリーの必要記憶容量を減らしつつ、受
信画データを上記ページプリンタによってページ単位で
高速記録させることができる、という効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による画像通信装置の概略構
成図

【図２】本発明の装置の要部における動作概要を示すフ
ローチャート

【図３】従来の画像通信装置の概略構成図

【符号の説明】

Ｌ 通信回線 １ 画像通信部 １１ ＮＣＵ（回線制御ユニット） １２ モデム １３ ラインバッファメモリー１３ ２１ 第１の伸張部 ２２ 第２の伸張部（選択伸張手段） ３ ページメモリー ４ ページプリンタ ５１ 計時部 ５２ ラインバッファメモリー ５３ 画データ選択部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 データ圧縮されて伝送されてきた受信画
   データをライン単位で伸張処理する伸張手段と、この伸
   張手段が上記受信画データを伸張するときの処理時間を
   ラインごとに測定する計時手段と、この計時手段によっ
   て測定された伸張処理時間が設定時間以下のライン画デ
   ータは圧縮データの方を選択してページメモリーに入力
   させ、上記伸張処理時間が設定時間を越えたライン画デ
   ータは伸張データの方を選択して上記ページメモリーに
   入力させる画データ選択手段と、このページメモリーに
   入力されて蓄積された画データを１ライン分ずつ伸張処
   理してからプリンタへ転送するともに、転送するライン
   画データが非圧縮データの場合は伸張処理を行なわずに
   直接上記プリンタへ転送させる選択伸張手段とを備えた
   画像通信装置。