JPH05214519A - チタンスパッタリングターゲット - Google Patents
チタンスパッタリングターゲットInfo
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- JPH05214519A JPH05214519A JP3841692A JP3841692A JPH05214519A JP H05214519 A JPH05214519 A JP H05214519A JP 3841692 A JP3841692 A JP 3841692A JP 3841692 A JP3841692 A JP 3841692A JP H05214519 A JPH05214519 A JP H05214519A
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Abstract
在する1μm以上の酸化物、窒化物、炭化物等の介在物
が、ターゲット平面1cm2当たり100個以下である
チタンスパッタリングターゲット。 【効果】この発明のチタンターゲット材を用いてスパッ
タリング法により成膜して得た膜は、膜上のパーティク
ルが少ない。また半導体素子の製造工程においてこのタ
ーゲットを用いると歩留り、生産性の向上が期待でき
る。
Description
タリングターゲットに関する。更に詳しくは、半導体素
子などの表面にチタン配線や窒化チタン膜を形成する際
好適に用いられるスパッタリングターゲットに関する。
半導体素子の回路は極めて微細なものが要求されている
が、そのような要求に応じて基板上に回路形成のための
膜組成として、高融点金属及びその化合物、例えばチタ
ン及びチタン化合物が使われている。
をターゲットとして用いたスパッタリング法により成膜
されており、純チタン膜が必要な場合にはアルゴンなど
の不活性ガスを用いて、またチタン化合物膜が必要な場
合(例えば窒化チタン膜)にはアルゴンガスと高融点金
属と反応する反応ガス(例えば窒素)を混入してスパッ
タリングが行われる。
法により基体上に直接析出させて純チタン金属板を得て
これをスパッタリングターゲットとして用いることが、
又、特開平3−130339号公報には、粗チタン粒を
選別し酸洗浄を施し、電子ビーム溶解法により純チタン
材を得てこれを同じくターゲットとして用いることが開
示されている。
は、不純物が化合物の形態で結晶粒界部に多数存在して
いる。この不純物は、一般に母材の純チタンとは各種物
性(例えば、スパッタ率)が異なるため、これを用いた
スパッタリングの際にターゲット材表面に残留し易く、
スパッタリング時の異常放電の原因となっている。この
異常放電により、ターゲット表面の一部が破裂するなど
して膜上に付着し微粒子(パーティクル)となる。この
パーティクルの発生は、特にLSI等の半導体素子の製
造工程においては配線の短絡、断線等の欠陥をもたらす
ため大きな問題となっている。
は、特開平3−130339号に開示されているように
チタンを電子ビーム溶解等の溶解法で得る場合には、主
に溶解前のチタン粉末よりもたらされている。チタンの
電子ビーム溶解の場合、原料に固溶している元素に対し
ての除去効果はあっても、酸化物、窒化物等の化合物の
形態で存在しているものは一般に分解温度が高く、加え
て溶融状態が短時間しか持続しないため、通常のチタン
の溶解条件では完全に分解させることができず、一部残
留することになる。
されているようなチタンをヨウ素法で得る場合には、一
般的に生成速度が極めて遅いので他の製造方法に比較し
て長時間の操業になり、雰囲気及び機器からの汚染が起
こり易い。また一度取り込まれた不純物をその操業中に
除去することはほとんど不可能であるためチタンの粒界
部の介在不純物は、溶解品よりは少ないものの存在す
る。
晶粒界部の不純物の存在を解決し、スパッタ法により成
膜する際にパーティクルの少ない純チタン膜もしくはチ
タン化合物膜を容易に得ることのできるチタンスパッタ
リングターゲットを提供することを目的とするものであ
る。
うな問題点を解決するために研究を重ねた結果、溶解
法、ヨウ素法、粉末冶金法等により製造した純チタン材
を特定の条件で熱処理するなどして、結晶粒界部に存在
する介在不純物を減少させたチタンスパッタリングター
ゲットは、これを用いてスパッタ成膜を行うことによ
り、パーティクル発生の少ない純チタン膜又はチタン化
合物膜を得ることができることを見出し本発明を完成し
た。
詳細に説明するが本発明はこれに限定されるものではな
い。
高純度チタン材(純度99.9%以上)を使用すること
ができる。このチタン材の製造方法は、溶解法、粉末冶
金法などのいずれでも良いが、一般に溶解法(電子ビー
ム溶解法、真空アーク溶解法等)によるものの方が不純
物が少なくより適している。
は、ターゲット材の不純物はそのまま得られる膜の不純
物となるため、ターゲット材中の不可避不純物元素
(鉄、ニッケル、クロム、ナトリウム、カリウム、ウラ
ン、トリウム等)は、極力少ないものが好ましく、特に
LSI等の半導体素子の形成に使用する場合には、鉄、
ニッケル、クロムがそれぞれ15ppm以下、ナトリウ
ム、カリウムがそれぞれ0.5ppm以下、ウラン、ト
リウムについてはそれぞれ1ppb以下のものであるこ
とが好ましい。
1200℃、処理時間1〜100時間の熱処理を行う。
処理雰囲気は、主な介在不純物の種類によって、高真空
中、わずかな酸化雰囲気又はわずかな還元雰囲気より選
択される。例えば、水素化物が主成分の場合には高真空
中もしくは酸化雰囲気で熱処理を行い、酸化物が主成分
の場合には還元雰囲気で熱処理を行う。この処理によ
り、介在不純物(各種化合物)は十分に分解し、チタン
母材中に固溶もしくは母材外に排出され、低減される。
スパッタリング時のパーティクル発生には主に1μm以
上の介在不純物が寄与しており、また、介在物の数が少
なければ少ないほど異常放電は減少しパーティクルも少
なくなるので、実際の効果を考えると、ターゲット組織
中の結晶粒界部に存在する径1μm以上の介在物の存在
密度が、ターゲット平面1cm2当たり100個以下で
あることが必要である。上記した介在物の存在密度の測
定は、ターゲットの任意の表面を鏡面研磨後に粒界腐蝕
を施して、SEM(走査電子顕微鏡)とEPMA(電子
プローブマイクロアナリシス)を用いて、組織観察及び
元素分析を行い、面積当たりの個数を実測することで実
施できる。一般に、SEMを用いて観察した場合、問題
とする介在物は絶縁性でそのままの状態ではチタンに固
溶しないため、チャージアップや微細粒として観察され
る。この部分をEPMAなどで元素分析,定量分析を行
ってその成分を判別することができる。
て組織を調整することも可能である。
の形状に加工してスパッタリングターゲット材とする。
スパッタリング法により成膜して得た純チタン膜あるい
はチタン化合物膜は、膜上のパーティクルが少なく、例
えば半導体素子の製造工程においては歩留まりの向上、
生産性の向上が期待できる。
度99.999%、ただしガス成分を除く)を用いて、
以下の条件で熱処理を行った。
円盤を切り出して、洗浄した。このチタン材を高純度銅
製の冷却板にロウ付けしてスパッタリングターゲットと
した。
ーブマイクロアナリシス(EPMA)を用いて結晶粒界
部に存在する不純物を観察し元素分析を行って純チタン
以外のものを計数した。この結果、結晶粒界部の1μm
以上の介在不純物(主として金属酸化物)は1cm2当
たり49個であった。こうして得られた純チタンターゲ
ットを用いて、以下の条件で実際に成膜した。
1個であった。尚パーティクルの測定は、チタン膜を成
膜したシリコン基板にハロゲンランプ(150W)を用
いて光をあてて、パーティクルの反射光を目視により計
数した(以下の例も同じ)。 比較例1 出発原料として、実施例1同様の高純度チタン材を用い
て、熱処理を行わずにそのまま所定の寸法の円盤を切り
出し実施例1同様にスパッタリングターゲットとした。
果、結晶粒界部の1μm以上の介在不純物(主として金
属酸化物)は1cm2当たり167個であった。
膜した結果、得られた純チタン膜上の3μm以上のパー
ティクルは34個であった。 比較例2 出発原料として、ヨウ素法により作製した高純度チタン
材を用いて、熱処理を行わずにそのまま所定の寸法の円
盤を切り出し実施例1同様にスパッタリングターゲット
とした。
果、結晶粒界部の1μm以上の介在不純物(主として金
属酸化物)は、1cm2当たり106個であった。ま
た、実施例1と同様の条件でスパッタ成膜した結果、得
られた純チタン膜上の3μm以上のパーティクルは22
個であった。
Claims (2)
- 【請求項1】ターゲットを構成するチタンの結晶粒界部
に存在する1μm以上の介在物が、ターゲット平面1c
m2当たり100個以下であることを特徴とするチタン
スパッタリングターゲット。 - 【請求項2】チタンの結晶粒界部に存在する介在物が、
チタン又は鉄、ニッケル、クロム、アルミニウム、ケイ
素、タングステン、モリブデンの金属成分の酸化物、窒
化物、炭化物、硫化物、水素化物のうちの1種以上の組
み合わせによる複合化合物である請求項1記載のグター
ゲット。
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