JPH05214518A - スパッタリングターゲットとバッキングプレートの接合体の矯正方法およびスパッタリングターゲット材 - Google Patents
スパッタリングターゲットとバッキングプレートの接合体の矯正方法およびスパッタリングターゲット材Info
- Publication number
- JPH05214518A JPH05214518A JP1875792A JP1875792A JPH05214518A JP H05214518 A JPH05214518 A JP H05214518A JP 1875792 A JP1875792 A JP 1875792A JP 1875792 A JP1875792 A JP 1875792A JP H05214518 A JPH05214518 A JP H05214518A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sputtering target
- backing plate
- straightening
- target
- joined body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 Crを70wt%以上含むスパッタリングターゲッ
トとバッキングプレートとの接合体で高融点のろう材で
接合した場合でも反りを矯正できる方法およびスパッタ
リングターゲット材を提供する。 【構成】 本発明の矯正方法はCrを70wt%以上含む合金
または純Crのスパッタリングターゲットと銅またはス
テンレス鋼のバッキングプレートが、融点が400℃を越
えるろう材を介して接合されている接合体を400℃以上
でろう材の融点未満の温度に加熱し矯正する方法であ
る。また、本発明のスパッタリングターゲット材は、C
rを70wt%以上含む合金または純Crのスパッタリングタ
ーゲットと銅またはステンレス鋼のバッキングプレート
が、融点400℃以上のろう材を介して接合されて構成さ
れるものである。
トとバッキングプレートとの接合体で高融点のろう材で
接合した場合でも反りを矯正できる方法およびスパッタ
リングターゲット材を提供する。 【構成】 本発明の矯正方法はCrを70wt%以上含む合金
または純Crのスパッタリングターゲットと銅またはス
テンレス鋼のバッキングプレートが、融点が400℃を越
えるろう材を介して接合されている接合体を400℃以上
でろう材の融点未満の温度に加熱し矯正する方法であ
る。また、本発明のスパッタリングターゲット材は、C
rを70wt%以上含む合金または純Crのスパッタリングタ
ーゲットと銅またはステンレス鋼のバッキングプレート
が、融点400℃以上のろう材を介して接合されて構成さ
れるものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタリングターゲ
ットとバッキングプレートとの接合体の曲り取りなどの
矯正方法に関し、特にCrを70wt%以上含有する合金また
は純Crであるスパッタリングターゲットと銅やステン
レス鋼等よりなるバッキングプレートとの接合体の矯正
方法および得られるスパッタリングターゲット材に関す
るものである。
ットとバッキングプレートとの接合体の曲り取りなどの
矯正方法に関し、特にCrを70wt%以上含有する合金また
は純Crであるスパッタリングターゲットと銅やステン
レス鋼等よりなるバッキングプレートとの接合体の矯正
方法および得られるスパッタリングターゲット材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】スパッタリングに使用されるスパッタリ
ングターゲットの通常の多くは、グロー放電中に生ずる
イオンがスパッタリングターゲットを衝撃することによ
る温度上昇を防止するため、冷却を目的とするとともに
スパッタリング装置へのスパッタリングターゲットの取
付けを目的として銅またはステンレス鋼よりなるバッキ
ングプレートに接合した状態で使用される。従来この接
合はろう接合によって行なわれスパッタリングターゲッ
トとバッキングプレートとの間にろう材を介在させ、こ
れらをろう材の融点直上まで加熱、冷却するという作業
によって行なわれるが、70wt%以上Crを含むスパッタリ
ングターゲットと銅やステンレス鋼で構成されるバッキ
ングプレートとでは、熱膨張係数が著しく異なることに
より、加熱時の材料の伸びが異なり、反りが発生する。
例えば純Crと銅を接合した場合、純Crは熱膨張係数が
約6.8×10マイナス6乗/℃、銅は熱膨張係数が約16.8×1
0マイナス6乗/℃、と大きく違い、銅の方が加熱時の伸
びが大きいため、ろう材が固まってからの冷却中での収
縮がバッキングプレートの方が大きくなり、バッキング
プレート側に引っ張られる。そのため、図3のような反
りが発生する。このような反りが発生すると、スパッタ
リングターゲットをスパッタリング装置に取り付けるの
が困難になるという問題点があった。
ングターゲットの通常の多くは、グロー放電中に生ずる
イオンがスパッタリングターゲットを衝撃することによ
る温度上昇を防止するため、冷却を目的とするとともに
スパッタリング装置へのスパッタリングターゲットの取
付けを目的として銅またはステンレス鋼よりなるバッキ
ングプレートに接合した状態で使用される。従来この接
合はろう接合によって行なわれスパッタリングターゲッ
トとバッキングプレートとの間にろう材を介在させ、こ
れらをろう材の融点直上まで加熱、冷却するという作業
によって行なわれるが、70wt%以上Crを含むスパッタリ
ングターゲットと銅やステンレス鋼で構成されるバッキ
ングプレートとでは、熱膨張係数が著しく異なることに
より、加熱時の材料の伸びが異なり、反りが発生する。
例えば純Crと銅を接合した場合、純Crは熱膨張係数が
約6.8×10マイナス6乗/℃、銅は熱膨張係数が約16.8×1
0マイナス6乗/℃、と大きく違い、銅の方が加熱時の伸
びが大きいため、ろう材が固まってからの冷却中での収
縮がバッキングプレートの方が大きくなり、バッキング
プレート側に引っ張られる。そのため、図3のような反
りが発生する。このような反りが発生すると、スパッタ
リングターゲットをスパッタリング装置に取り付けるの
が困難になるという問題点があった。
【0003】以上の問題点を防止するために、従来は以
下のような手段を講じていた。 (1)In等の低融点のろう材でろう接合することによ
りできるだけ熱膨張差を少なくする方法 (2)特開昭64−62462号に提案されているよう
な、グラファイト製サブバッキングプレートをスパッタ
リングターゲットとバッキングプレートの間に介在さ
せ、熱膨張差を緩和させる方法 (3)特開平1−262088号に提案されているよう
に、ろう接時、冷却過程おいてスパッタリングターゲッ
トおよびバッキングプレートの収縮率が同じになるよう
に加熱して接合する方法 (4)特開平1−262089号に提案されているよう
な、反り発生の反対方向に逆反りをかけながらろう接す
る方法 (5)特開平2−122071号に提案されているよう
な、Inろうにてろう接合後、In融点直下まで加熱して
常温まで冷却することによって反りを除去する方法 しかしながら、上記従来技術は、いずれも低融点のろう
材による接合についてのものである。
下のような手段を講じていた。 (1)In等の低融点のろう材でろう接合することによ
りできるだけ熱膨張差を少なくする方法 (2)特開昭64−62462号に提案されているよう
な、グラファイト製サブバッキングプレートをスパッタ
リングターゲットとバッキングプレートの間に介在さ
せ、熱膨張差を緩和させる方法 (3)特開平1−262088号に提案されているよう
に、ろう接時、冷却過程おいてスパッタリングターゲッ
トおよびバッキングプレートの収縮率が同じになるよう
に加熱して接合する方法 (4)特開平1−262089号に提案されているよう
な、反り発生の反対方向に逆反りをかけながらろう接す
る方法 (5)特開平2−122071号に提案されているよう
な、Inろうにてろう接合後、In融点直下まで加熱して
常温まで冷却することによって反りを除去する方法 しかしながら、上記従来技術は、いずれも低融点のろう
材による接合についてのものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、スパッタリング
による薄膜形成速度を上げようとする要求が高まり、ス
パッタリング中のターゲットの温度上昇が避けられなく
なってきた。そのため、従来の低融点のろう材を使用し
てバッキングプレートと接合していたのでは、ターゲッ
トの温度上昇によりろう材が流出してしまうという問題
があった。そこで、高融点のろう材でターゲットとバッ
キングプレートを接合することが要求されたが、高融点
のろう材を用いる場合、接合時の温度上昇によりターゲ
ットとバッキングプレートの接合体の反り量が極めて大
きくなってしまうという新たな問題が発生している。上
述したように、ターゲットとバッキングプレートとの接
合体の反りを矯正する方法はいくつか知られている。し
かし、前記(2)の方法では、コストアップとなる。前
記(3)の方法は、温度管理が非常に難しい。前記
(4),(5)の方法では、Crを70wt%以上含む合金ま
たは純Crのように低温で伸びが非常に低いような材料
では、割れ等の問題が発生するという問題があった。本
発明は、伸びが非常に低く、塑性変形しにくいCrを70w
t%以上含む合金または純Crのスパッタリングターゲッ
トと銅あるいはステンレス鋼等のバッキングプレートと
を高温のろう材で接合した場合であっても割れ等の発生
なく、反りを矯正できる矯正方法およびスパッタリンク
ターゲット材を提供することを目的とする。
による薄膜形成速度を上げようとする要求が高まり、ス
パッタリング中のターゲットの温度上昇が避けられなく
なってきた。そのため、従来の低融点のろう材を使用し
てバッキングプレートと接合していたのでは、ターゲッ
トの温度上昇によりろう材が流出してしまうという問題
があった。そこで、高融点のろう材でターゲットとバッ
キングプレートを接合することが要求されたが、高融点
のろう材を用いる場合、接合時の温度上昇によりターゲ
ットとバッキングプレートの接合体の反り量が極めて大
きくなってしまうという新たな問題が発生している。上
述したように、ターゲットとバッキングプレートとの接
合体の反りを矯正する方法はいくつか知られている。し
かし、前記(2)の方法では、コストアップとなる。前
記(3)の方法は、温度管理が非常に難しい。前記
(4),(5)の方法では、Crを70wt%以上含む合金ま
たは純Crのように低温で伸びが非常に低いような材料
では、割れ等の問題が発生するという問題があった。本
発明は、伸びが非常に低く、塑性変形しにくいCrを70w
t%以上含む合金または純Crのスパッタリングターゲッ
トと銅あるいはステンレス鋼等のバッキングプレートと
を高温のろう材で接合した場合であっても割れ等の発生
なく、反りを矯正できる矯正方法およびスパッタリンク
ターゲット材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、Crを70wt%以
上含む合金または純Crのスパッタリングターゲットと
銅またはステンレス鋼のバッキングプレートが、融点が
400℃を越えるろう材を介して接合されている接合体を4
00℃以上でろう材の融点未満の温度に加熱し、矯正する
ことを特徴とするスパッタリングターゲットとバッキン
グプレートの接合体の矯正方法である。また、矯正は、
具体的には400℃以上に加熱し拘束しつつ冷却すること
が好ましい。
上含む合金または純Crのスパッタリングターゲットと
銅またはステンレス鋼のバッキングプレートが、融点が
400℃を越えるろう材を介して接合されている接合体を4
00℃以上でろう材の融点未満の温度に加熱し、矯正する
ことを特徴とするスパッタリングターゲットとバッキン
グプレートの接合体の矯正方法である。また、矯正は、
具体的には400℃以上に加熱し拘束しつつ冷却すること
が好ましい。
【0006】本発明者は、特に高融点のろう材を使用し
た時の接合体の反りの問題を対策すべく種々検討を行な
ったところ、Crを70wt%以上含む合金または純Crは、
低温ではほとんど塑性変形をしないのに対し、400℃以
上の温度で著しく機械的性質の向上する性質に着目し
た。例えば本発明の対象となるスパッタリングターゲッ
トの中で最も脆い純Crでは、図2に示すとおり300℃で
は伸び 3%程度なのに対し、400℃では約50%まで向上す
ることを確認した。本発明はこの性質を利用して、まず
接合し冷却したものを伸びの特性が十分に発揮できる40
0℃以上の温度まで再度加熱し、この温度で矯正すれば
割れずに反りを矯正することが可能であり、スパッタリ
ングターゲット材として良好なものが得られることを見
出したものである。但し、以上により矯正時にろう材が
溶けない必要があるため、高融点のろう材は少なくとも
400℃を越える融点のろう材を使用しなければならな
い。また、温度管理などの作業面から考えてろう材の融
点は450℃以上が適当である。このような目的に合致す
る高融点のろう材として、本発明では例えばGe-Al
系、Au-In系、Ag-Au系、Cu-Ag系、Au-Cu系、A
u-Ni系、Cu-Ni系のろう材が使用できる。なお本発明
は、このような高温で機械的性質が向上するCrを70wt%
以上含む合金または純Crをスパッタリングターゲット
とするものであればどんな合金でもよく、同様な効果を
得ることができる。
た時の接合体の反りの問題を対策すべく種々検討を行な
ったところ、Crを70wt%以上含む合金または純Crは、
低温ではほとんど塑性変形をしないのに対し、400℃以
上の温度で著しく機械的性質の向上する性質に着目し
た。例えば本発明の対象となるスパッタリングターゲッ
トの中で最も脆い純Crでは、図2に示すとおり300℃で
は伸び 3%程度なのに対し、400℃では約50%まで向上す
ることを確認した。本発明はこの性質を利用して、まず
接合し冷却したものを伸びの特性が十分に発揮できる40
0℃以上の温度まで再度加熱し、この温度で矯正すれば
割れずに反りを矯正することが可能であり、スパッタリ
ングターゲット材として良好なものが得られることを見
出したものである。但し、以上により矯正時にろう材が
溶けない必要があるため、高融点のろう材は少なくとも
400℃を越える融点のろう材を使用しなければならな
い。また、温度管理などの作業面から考えてろう材の融
点は450℃以上が適当である。このような目的に合致す
る高融点のろう材として、本発明では例えばGe-Al
系、Au-In系、Ag-Au系、Cu-Ag系、Au-Cu系、A
u-Ni系、Cu-Ni系のろう材が使用できる。なお本発明
は、このような高温で機械的性質が向上するCrを70wt%
以上含む合金または純Crをスパッタリングターゲット
とするものであればどんな合金でもよく、同様な効果を
得ることができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき説明する。 (実施例1)スパッタリングターゲット1に純Crを用
い、バッキングプレート1に銅を用いて、各々肉厚 13.
5mm、幅 121mm、長さ 376mmの大きさのものの間に融点7
00℃のCu-Ni系合金の帯状のろう材をはさんで真空炉
中で750℃に加熱し、接合を行なった。完了後の反りは
図1のようになり、その接合体を凹部を下に定盤の上に
置き、スキマゲージにて反りを測定したところ、最大
5.3mmの反り量があった。SUS304ステンレス鋼製
の矯正治具3で反りが平坦になるまで押さえ、そのまま
の状態で冷却を行なった。この結果、反り量は最大0.18
mmであり、割れのない、接合率 95.3%の良好なスパッタ
リングターゲット材を得た。なお、接合率は水浸超音波
試験で測定した。 (比較例1)実施例1と同じスパッタリングターゲット
とバッキングプレートを用いて同様の接合を行なった。
この時、最大5.1mmの反り量があった。この接合体を実
施例1より低い385℃に加熱して実施例1と同様に矯正
を行なったところ、中央部に割れが発生した。
い、バッキングプレート1に銅を用いて、各々肉厚 13.
5mm、幅 121mm、長さ 376mmの大きさのものの間に融点7
00℃のCu-Ni系合金の帯状のろう材をはさんで真空炉
中で750℃に加熱し、接合を行なった。完了後の反りは
図1のようになり、その接合体を凹部を下に定盤の上に
置き、スキマゲージにて反りを測定したところ、最大
5.3mmの反り量があった。SUS304ステンレス鋼製
の矯正治具3で反りが平坦になるまで押さえ、そのまま
の状態で冷却を行なった。この結果、反り量は最大0.18
mmであり、割れのない、接合率 95.3%の良好なスパッタ
リングターゲット材を得た。なお、接合率は水浸超音波
試験で測定した。 (比較例1)実施例1と同じスパッタリングターゲット
とバッキングプレートを用いて同様の接合を行なった。
この時、最大5.1mmの反り量があった。この接合体を実
施例1より低い385℃に加熱して実施例1と同様に矯正
を行なったところ、中央部に割れが発生した。
【0008】(実施例2)バッキングプレートにSUS
304を用いて、他は実施例1と同じ条件で接合および
矯正を行なった。接合後の反り量は最大 5.1mmで矯正後
は、最大 0.30mmの割れのない、接合率 91.4%の良好な
スパッタリングターゲット材を得た。 (実施例3)実施例1と同じスパッタリングターゲット
とバッキングプレートを用い、融点450℃のAu-In系の
ろう材をはさんで真空炉中で480℃に加熱して接合を行
なった。接合後の反り量は最大 4.2mmであった。この接
合体を400℃に加熱して実施例1と同様に矯正したとこ
ろ反り量は最大 0.15mmで割れのない、接合率 96.3%の
スパッタリングターゲット材を得た。 (実施例4)スパッタリングターゲットに70Cr-30Ni
(wt%)を用い、他は実施例1と同じ条件で接合および矯
正を行なった。接合後の反り量は最大 3.8mmで矯正後最
大0.17mmの割れのない、接合率 94.3%の良好なスパッタ
リングターゲット材を得た。
304を用いて、他は実施例1と同じ条件で接合および
矯正を行なった。接合後の反り量は最大 5.1mmで矯正後
は、最大 0.30mmの割れのない、接合率 91.4%の良好な
スパッタリングターゲット材を得た。 (実施例3)実施例1と同じスパッタリングターゲット
とバッキングプレートを用い、融点450℃のAu-In系の
ろう材をはさんで真空炉中で480℃に加熱して接合を行
なった。接合後の反り量は最大 4.2mmであった。この接
合体を400℃に加熱して実施例1と同様に矯正したとこ
ろ反り量は最大 0.15mmで割れのない、接合率 96.3%の
スパッタリングターゲット材を得た。 (実施例4)スパッタリングターゲットに70Cr-30Ni
(wt%)を用い、他は実施例1と同じ条件で接合および矯
正を行なった。接合後の反り量は最大 3.8mmで矯正後最
大0.17mmの割れのない、接合率 94.3%の良好なスパッタ
リングターゲット材を得た。
【0009】(実施例5)スパッタリングターゲットに
70Cr-30Ni(wt%)を用い、バッキングプレートにSU
S304を用いて、他は実施例1と同じ条件で接合およ
び矯正を行なった。接合後の反り量は最大 3.6mmで矯正
後は、最大 0.19mmの割れのない、接合率95.8%の良好な
スパッタリングターゲット材を得た。 (実施例6)スパッタリングターゲットに85Cr-15Co
(wt%)を用い、他は実施例1と同じ条件で接合および矯
正を行なった。接合後の反り量は最大 4.3mmで矯正後最
大0.24mmの割れのない、接合率 97.3%の良好な接合体を
得た。上記実施例の他に次に示す合金(いずれもwt%)に
対しても、矯正後最大 0.4mm以下の反り量で割れのない
良好なスパッタリングターゲット材を得ることが可能で
あった。70Cr-30Co,90Cr-10Mo,90Cr-10W,80Cr-2
0Mn,90Cr-10Al,85Cr-15Ti,95Cr-5Zr,95Cr-5N
b,80Cr-20Ta,75Cr-15Fe-10Ni,80Cr-10Ni-10Mo,
85Cr-10Fe-5Al,85Cr-10Co-5Mn,85Cr-10Fe-5T
i,80Cr-10Ni-5Nb-5Al,89Cr-10Fe-1Sn,99Cr-1C
u,99Cr-3Si。
70Cr-30Ni(wt%)を用い、バッキングプレートにSU
S304を用いて、他は実施例1と同じ条件で接合およ
び矯正を行なった。接合後の反り量は最大 3.6mmで矯正
後は、最大 0.19mmの割れのない、接合率95.8%の良好な
スパッタリングターゲット材を得た。 (実施例6)スパッタリングターゲットに85Cr-15Co
(wt%)を用い、他は実施例1と同じ条件で接合および矯
正を行なった。接合後の反り量は最大 4.3mmで矯正後最
大0.24mmの割れのない、接合率 97.3%の良好な接合体を
得た。上記実施例の他に次に示す合金(いずれもwt%)に
対しても、矯正後最大 0.4mm以下の反り量で割れのない
良好なスパッタリングターゲット材を得ることが可能で
あった。70Cr-30Co,90Cr-10Mo,90Cr-10W,80Cr-2
0Mn,90Cr-10Al,85Cr-15Ti,95Cr-5Zr,95Cr-5N
b,80Cr-20Ta,75Cr-15Fe-10Ni,80Cr-10Ni-10Mo,
85Cr-10Fe-5Al,85Cr-10Co-5Mn,85Cr-10Fe-5T
i,80Cr-10Ni-5Nb-5Al,89Cr-10Fe-1Sn,99Cr-1C
u,99Cr-3Si。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、Crを70%以上含む脆い
スパッタリングターゲットに対して、高融点のろう材を
使用してスパッタリングターゲットとバッキングプレー
トとを接合する場合の反りを割れ等を発生することなく
矯正可能となる。そのため、薄膜形成速度を上げたスパ
ッタリング条件でも使用可能なCr合金または純Crのス
パッタリングターゲットを備えたターゲット材を供給す
る上で極めて重要な技術となる。
スパッタリングターゲットに対して、高融点のろう材を
使用してスパッタリングターゲットとバッキングプレー
トとを接合する場合の反りを割れ等を発生することなく
矯正可能となる。そのため、薄膜形成速度を上げたスパ
ッタリング条件でも使用可能なCr合金または純Crのス
パッタリングターゲットを備えたターゲット材を供給す
る上で極めて重要な技術となる。
【図1】本発明のスパッタリングターゲットとバッキン
グプレートの接合体の矯正方法の実施例を示す説明図で
ある。
グプレートの接合体の矯正方法の実施例を示す説明図で
ある。
【図2】純Crの機械的性質の温度による変化を示す図
である。
である。
【図3】スパッタリングターゲットとバッキングプレー
トの接合体の接合後に発生する反り形状の一例を示す図
である。
トの接合体の接合後に発生する反り形状の一例を示す図
である。
1 スパッタリングターゲット 2 バッキングプレート 3 矯正治具
Claims (3)
- 【請求項1】 Crを70wt%以上含む合金または純Crの
スパッタリングターゲットと銅またはステンレス鋼のバ
ッキングプレートが、融点が400℃を越えるろう材を介
して接合されている接合体を400℃以上でろう材の融点
未満の温度に加熱し、矯正することを特徴とするスパッ
タリングターゲットとバッキングプレートの接合体の矯
正方法。 - 【請求項2】 Crを70wt%以上含む合金または純Crの
スパッタリングターゲットと銅またはステンレス鋼のバ
ッキングプレートが、融点が400℃を越えるろう材を介
して接合されている接合体を400℃以上でろう材の融点
未満の温度に加熱し、拘束しつつ冷却することを特徴と
するスパッタリングターゲットとバッキングプレートの
接合体の矯正方法。 - 【請求項3】 Crを70wt%以上含む合金または純Crの
スパッタリングターゲットと銅またはステンレス鋼のバ
ッキングプレートが、融点400℃を越えるろう材を介し
て接合されていることを特徴とするスパッタリングター
ゲット材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1875792A JPH05214518A (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | スパッタリングターゲットとバッキングプレートの接合体の矯正方法およびスパッタリングターゲット材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1875792A JPH05214518A (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | スパッタリングターゲットとバッキングプレートの接合体の矯正方法およびスパッタリングターゲット材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05214518A true JPH05214518A (ja) | 1993-08-24 |
Family
ID=11980522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1875792A Pending JPH05214518A (ja) | 1992-02-04 | 1992-02-04 | スパッタリングターゲットとバッキングプレートの接合体の矯正方法およびスパッタリングターゲット材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05214518A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08269704A (ja) * | 1995-03-31 | 1996-10-15 | Techno Fine:Kk | スパッタ用ターゲット |
JPH08269703A (ja) * | 1995-03-31 | 1996-10-15 | Techno Fine:Kk | スパッタ用ターゲット |
JPH09503025A (ja) * | 1993-09-24 | 1997-03-25 | イノベイティブ スパッタリング テクノロジー エヌ.ヴイ.(アイ.エス.ティー.) | 積層された金属構造体 |
JP2001131738A (ja) * | 1999-11-09 | 2001-05-15 | Nikko Materials Co Ltd | スパッタリングターゲット/バッキングプレート組立体の矯正方法及び同矯正装置 |
JP2001140064A (ja) * | 1999-11-12 | 2001-05-22 | Kojundo Chem Lab Co Ltd | スパッタリング用ターゲット接合体及びその製造方法 |
US20080149477A1 (en) * | 2006-12-22 | 2008-06-26 | Chi-Fung Lo | Method for consolidating and diffusion-bonding powder metallurgy sputtering target |
JP2014169473A (ja) * | 2013-03-01 | 2014-09-18 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | バッキングプレート付きスパッタリングターゲットの反り矯正方法 |
WO2015037546A1 (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-19 | 田中貴金属工業株式会社 | バッキングプレート付きスパッタリングターゲットの反り矯正方法 |
JP2017524831A (ja) * | 2014-06-27 | 2017-08-31 | プランゼー コンポジット マテリアルズ ゲーエムベーハー | スパッタリングターゲット |
KR20180094910A (ko) * | 2015-12-18 | 2018-08-24 | 플란제 콤포지트 마테리얼스 게엠베하 | 구조부를 갖는 코팅 소스 |
KR102011141B1 (ko) * | 2018-10-24 | 2019-08-14 | 한국원자력연구원 | Cr-Al 2원계 합금 스퍼터링 타겟 및 이의 제조방법 |
CN111774437A (zh) * | 2020-07-28 | 2020-10-16 | 宁波江丰电子材料股份有限公司 | 一种靶材焊接后的加压整形方法 |
-
1992
- 1992-02-04 JP JP1875792A patent/JPH05214518A/ja active Pending
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09503025A (ja) * | 1993-09-24 | 1997-03-25 | イノベイティブ スパッタリング テクノロジー エヌ.ヴイ.(アイ.エス.ティー.) | 積層された金属構造体 |
JPH08269704A (ja) * | 1995-03-31 | 1996-10-15 | Techno Fine:Kk | スパッタ用ターゲット |
JPH08269703A (ja) * | 1995-03-31 | 1996-10-15 | Techno Fine:Kk | スパッタ用ターゲット |
JP2001131738A (ja) * | 1999-11-09 | 2001-05-15 | Nikko Materials Co Ltd | スパッタリングターゲット/バッキングプレート組立体の矯正方法及び同矯正装置 |
WO2001034868A1 (fr) * | 1999-11-09 | 2001-05-17 | Nikko Materials Company, Limited | Procede et dispositif de correction pour ensemble cible de pulverisation/plaque de garniture |
JP2001140064A (ja) * | 1999-11-12 | 2001-05-22 | Kojundo Chem Lab Co Ltd | スパッタリング用ターゲット接合体及びその製造方法 |
US20080149477A1 (en) * | 2006-12-22 | 2008-06-26 | Chi-Fung Lo | Method for consolidating and diffusion-bonding powder metallurgy sputtering target |
US8206646B2 (en) * | 2006-12-22 | 2012-06-26 | Praxair Tecnology, Inc. | Method for consolidating and diffusion-bonding powder metallurgy sputtering target |
JP2014169473A (ja) * | 2013-03-01 | 2014-09-18 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | バッキングプレート付きスパッタリングターゲットの反り矯正方法 |
WO2015037546A1 (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-19 | 田中貴金属工業株式会社 | バッキングプレート付きスパッタリングターゲットの反り矯正方法 |
JPWO2015037546A1 (ja) * | 2013-09-12 | 2017-03-02 | 田中貴金属工業株式会社 | バッキングプレート付きスパッタリングターゲットの反り矯正方法 |
JP2017524831A (ja) * | 2014-06-27 | 2017-08-31 | プランゼー コンポジット マテリアルズ ゲーエムベーハー | スパッタリングターゲット |
KR20180094910A (ko) * | 2015-12-18 | 2018-08-24 | 플란제 콤포지트 마테리얼스 게엠베하 | 구조부를 갖는 코팅 소스 |
JP2019502024A (ja) * | 2015-12-18 | 2019-01-24 | プランゼー コンポジット マテリアルズ ゲーエムベーハー | 構造化物を有する成膜源 |
KR102011141B1 (ko) * | 2018-10-24 | 2019-08-14 | 한국원자력연구원 | Cr-Al 2원계 합금 스퍼터링 타겟 및 이의 제조방법 |
CN111774437A (zh) * | 2020-07-28 | 2020-10-16 | 宁波江丰电子材料股份有限公司 | 一种靶材焊接后的加压整形方法 |
CN111774437B (zh) * | 2020-07-28 | 2022-04-08 | 宁波江丰电子材料股份有限公司 | 一种靶材焊接后的加压整形方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI404813B (zh) | 管靶材 | |
JPH05214518A (ja) | スパッタリングターゲットとバッキングプレートの接合体の矯正方法およびスパッタリングターゲット材 | |
JP5318311B2 (ja) | ろう付け方法およびそれから製造された製品 | |
KR100348437B1 (ko) | 스퍼터링타겟어셈블리의제조방법및새로운타겟어셈블리 | |
JP5051975B2 (ja) | 金属製の支持部品および防食金属被覆を具備する化学装置の構成要素の製造方法 | |
JP4937249B2 (ja) | アルミニウム材上に密着する銀表面を形成する方法 | |
JPH0753277A (ja) | 黒鉛と金属の接合方法 | |
CN114833410B (zh) | 一种降低异质钎焊接头残余应力的方法 | |
JPH0230382B2 (ja) | Reikyakuitatsukitaagetsutonoseizohoho | |
JP3150697B2 (ja) | 熱ガスにさらされる金属壁上に保護層を製造する方法 | |
JP2731152B2 (ja) | 冷却部材付きスパッタリング用ターゲット | |
JPH0211759A (ja) | ターゲット材バッキング板接合方法 | |
CN112091400A (zh) | 一种靶材和背板的接合方法 | |
JP3937085B2 (ja) | スパッタリング用ターゲット接合体の製造方法 | |
KR20000076946A (ko) | 알루미늄제 히트 싱크의 제조방법 | |
JPH0243362A (ja) | スパッターターゲットとバッキングプレートの接合体 | |
WO1998003297A1 (en) | Two-step brazing process for joining materials with different coefficients of thermal expansion | |
JPS62204936A (ja) | 黒鉛と金属からなる複合材の製造方法 | |
JP3626593B2 (ja) | 酸化雰囲気中液相拡散接合方法 | |
JPH06128734A (ja) | スパッタリングターゲット | |
JPS59136402A (ja) | 硬質焼結合金の焼結方法 | |
US5950906A (en) | Reversible brazing process | |
JPH01262089A (ja) | スパッタリングターゲット材の接合方法 | |
JPS6031595B2 (ja) | 羽口の製造方法 | |
RU2580255C1 (ru) | Способ пайки |