JPH05214474A - 低明度アルミ成形品及びその製造方法並びに低明度送電線 - Google Patents

低明度アルミ成形品及びその製造方法並びに低明度送電線

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JPH05214474A
JPH05214474A JP1896192A JP1896192A JPH05214474A JP H05214474 A JPH05214474 A JP H05214474A JP 1896192 A JP1896192 A JP 1896192A JP 1896192 A JP1896192 A JP 1896192A JP H05214474 A JPH05214474 A JP H05214474A
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JP
Japan
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low
brightness
aluminum
alloy wire
lightness
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Application number
JP1896192A
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English (en)
Inventor
Kenji Yamamoto
健次 山本
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】材料自身を素材の段階で効率的に低明度化する
ことにより大量生産を可能にし、安価に製造する。 【構成】素材のAl−Mg−Si系合金のMgとSiを
各々0.53〜0.65重量%の範囲内に規制してアル
ミ合金線を製造する(ステップ11)。このアルミ合金
線を溶体化処理する(ステップ12、13)。溶体化処
理条件は、510〜530℃で3時間加熱し、その後水
焼入れする。これにより灰黒色の表面が得られ、その明
度はマンセル値で3.5〜5.5となり、材料特性も優
れたアルミ成形品用素材が製造できる。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は環境アセスメントのため
に低明度化処理した低明度アルミ成形品及びその製造方
法並びに低明度送電線に係り、特に国公立公園など山岳
地の自然景観と調和させるため架空送電線とともに目立
たないよう低明度化処理したスパイラルロッドやアーマ
ロッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、自然景観と融和させるため電線や
鉄塔などに低明度化処理が施されている。ここで、低明
度化処理とは反射率30%以下、明度3.5〜5.5
(マンセル値)に灰黒色化させる処理をいう。環境問題
が厳しいため、低明度化処理は、鋼芯アルミ撚線(AC
SR)からなる送電線に止まらず、風騒音防止のために
送電線の周囲に巻き付けるスパイラルロッドや、振動防
止等のために懸垂クランプ付近の送電線の周囲に巻き付
けるアーマロッドにまで及んでいる。従来、このような
ACSRを含む線状のアルミ成形品に低明度化処理を施
すには、表面をサンドブラストにより粗面化させた後、
熱湯や蒸気などによりベーマイト処理して灰黒色化させ
る方法がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の低明度化処理方法を用いると、ACSRの場合は長尺
な連続品であるため問題ないのであるが、スパイラルロ
ッドの場合には螺旋状に定尺成形された単一品であるた
め、サンドブラスト処理が連続的にできず、個々に行う
ため非常に作業効率が悪かった。また、ベーマイト処理
も単一品であるために連続的に作業できず、工業的に確
立された処理方法とは言えなかった。その結果、生産性
が悪く製品のユーザへの供給体制に問題が生じていた。
このことは定尺成形されたアーマロッド等にも当てはま
る。
【0004】なお、スパイラルロッドやアーマロッドに
対するサンドブラストやベーマイト処理を素材の段階で
行うことも考えられるが、素材の段階でベーマイト処理
したものを成形すると、皮膜が軟らかいため、こすれて
下地が露出してしまうので、外観上に問題があり適当で
ない。因みに、スパイラルロッドの製造プロセスの順序
は、アルミ合金荒引線→溶体化処理→伸線→スパイラル
成形の順になる。また、ACSRは、素材がECALの
ため溶体化しても灰黒化しないため、サンドブラスト+
ベーマイト処理しか行われていなかった。
【0005】本発明の目的は、前述した従来技術の欠点
を解消し、安価で確実な低明度アルミ成形品及び、低明
度化の作業効率を格段に向上させた低明度アルミ成形品
の製造方法、並びに低明度スパイラルロッドを施した低
明度送電線を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の低明度アルミ成
形品は、MgとSiを各々0.53〜0.65重量%含
有したAl−Mg−Si系のアルミ合金線の表面が、マ
ンセル値で3.5〜5.5の明度をもつように灰黒色化
されているものである。このアルミ合金線は、例えば風
騒音防止用のスパイラルロッドや振動疲労防止用のアー
マロッド等である。また、本発明の低明度送電線は上記
スパイラルロッドが巻回されて構成されたものである。
【0007】そして、本発明の低明度アルミ成形品の製
造方法は、Al−Mg−Si系合金のMgとSiを各々
0.53〜0.65重量%の範囲内に規制してアルミ合
金線を製造し、このアルミ合金線を溶体化処理すること
により、その表面を灰黒色化させてマンセル値3.5〜
5.5となるように低明度化したものである。
【0008】Mg、Si成分をそれぞれ0.53〜0.
65%の範囲に規制しているのは、MgとSiの含有量
は熱処理後の明度に関連があり、含有量が少ないと明る
く、多いと暗くなることが認められたからである。すな
わち、0.53%を下回ると低明度条件(マンセル値
3.5〜5.5)の上限を満足できない明るさのものに
なり、0.65%を大幅に越えると材料自体の生産性が
悪くなる。
【0009】
【作用】Al−Ng−Si系合金材料を使用して特にM
gとSiの含有成分をコントロールし熱処理(溶体化処
理)するだけで、素材の段階で表面が黒灰色化されて低
明度となる。素材の段階で低明度化処理を施すことがで
きるので、後に成形を要するか否かには関係なく、作業
を連続的に行え作業効率が格段に向上する。また、サン
ドブラスト+ベーマイト処理に比べ、低明度化処理が確
実になる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図2を用いて
説明する。図2(A)は風騒音防止用のスパイラルロッ
ド22を外周に巻き付けたACSR21を、図2(B)
は巻き付け前の振動疲労防止用のアーマロッド23を示
す。スパイラルロッド22またはアーマロッド23の材
料は通常、Al−Mg−Si系のイ号アルミ合金線(ア
メリカAA規格6101がベースになっている)を使用
しているが、本実施例では、このうち特にMg、Si成
分をそれぞれ0.53〜0.65重量%に規制し、残り
の主成分はAlで構成してある。その表面は灰黒色化さ
れており、マンセル値で3.5〜5.5の低明度をも
つ。
【0011】このような低明度化処理を行うには、図1
に示すように、まず、素材のAl−Mg−Si系合金の
MgとSiを各々0.53〜0.65重量%の範囲に規
制してアルミ合金線を製造し(ステップ11)、このア
ルミ合金線を溶体化処理する(ステップ12、13)。
この溶体化処理条件は、510〜530℃で3時間加熱
し、その後水焼入れするものである。このように熱処理
すると材料特性も優れた灰黒色化された素材が製造でき
る。灰黒色化させた表面の明度は、マンセル値で3.5
〜5.5となる。この低明度化処理方法は、低明度化処
理を要求される他のアルミ成形品にも適用でき、勿論I
ACSRの低明度化処理に適用してもよい。
【0012】上述した方法により得られた低明度のスパ
イラルロッドを、低明度のACSRに巻き付けると、図
(A)に示した低明度の低風音送電線が得られる。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、材料自身を素材の段階
で効率的に低明度化するようにしたので、アルミ成形後
にサンドブラスト処理を施してベーマイト処理を行う従
来方式の非生産性を解消することができ、大量生産が可
能となり、コスト的にも安価となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による低明度アルミ成形品の製
造方法の説明図。
【図2】本発明の実施例によるスパイラルロッド付AC
SR及びアーマロッドの説明図。
【符号の説明】
21 スパイラルロッド 22 ACSR(鋼芯アルミ撚線) 23 アーマロッド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】MgとSiを各々0.53〜0.65重量
    %含有したAl−Mg−Si系のアルミ合金線の表面
    が、マンセル値で3.5〜5.5の明度をもつように灰
    黒色化されていることを特徴とする低明度アルミ成形
    品。
  2. 【請求項2】上記アルミ合金線が風騒音防止用のスパイ
    ラルロッドであることを特徴とする請求項1に記載の低
    明度アルミ成形品。
  3. 【請求項3】上記アルミ合金線が振動疲労防止用のアー
    マロッドであることを特徴とする請求項1に記載の低明
    度アルミ成形品。
  4. 【請求項4】請求項2に記載のスパイラルロッドが巻回
    されていることを特徴とする低明度送電線。
  5. 【請求項5】Al−Mg−Si系合金のMgとSiを各
    々0.53〜0.65重量%の範囲に入るように規制し
    てアルミ合金線を成形し、このアルミ合金線を溶体化処
    理することにより、その表面を灰黒色化させて明度がマ
    ンセル値3.5〜5.5となるようにしたことを特徴と
    する低明度アルミ成形品の製造方法。
JP1896192A 1992-02-04 1992-02-04 低明度アルミ成形品及びその製造方法並びに低明度送電線 Pending JPH05214474A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017002304A1 (ja) * 2015-06-30 2017-01-05 昭和電線ケーブルシステム株式会社 アルミニウム合金線の製造方法及びアルミニウム合金線
CN108431259A (zh) * 2015-12-28 2018-08-21 日本轻金属株式会社 导线用铝合金、导线及线束的制造方法

Cited By (4)

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WO2017002304A1 (ja) * 2015-06-30 2017-01-05 昭和電線ケーブルシステム株式会社 アルミニウム合金線の製造方法及びアルミニウム合金線
JP2017014570A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 昭和電線ケーブルシステム株式会社 アルミニウム合金線の製造方法及びアルミニウム合金線
CN107849670A (zh) * 2015-06-30 2018-03-27 昭和电线电缆系统株式会社 铝合金线的制造方法及铝合金线
CN108431259A (zh) * 2015-12-28 2018-08-21 日本轻金属株式会社 导线用铝合金、导线及线束的制造方法

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