JPH05214324A - 溶剤組成物及びそれを用いた撥水撥油剤組成物 - Google Patents

溶剤組成物及びそれを用いた撥水撥油剤組成物

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JPH05214324A
JPH05214324A JP29093192A JP29093192A JPH05214324A JP H05214324 A JPH05214324 A JP H05214324A JP 29093192 A JP29093192 A JP 29093192A JP 29093192 A JP29093192 A JP 29093192A JP H05214324 A JPH05214324 A JP H05214324A
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solvent composition
compound
solvent
ether
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JP29093192A
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English (en)
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Hirohide Matsuhisa
裕英 松久
Sumire Mima
すみれ 美馬
Masako Midorikawa
理子 緑川
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来用いられてきたフロン113を溶媒とし
た撥水撥油剤に代わるノンフロン型で基質選択性のない
万能型撥水撥油剤組成物を提供すること、各種基質の脱
脂溶剤として好適な溶剤組成物を提供すること、及び各
種基質表面の改質剤として好適な撥水撥油剤組成物を提
供すること。 【構成】 非引火性のペルフルオロ有機化合物を40容
量%以上含有し、且つ引火性を持たないことを特徴とす
る溶剤組成物、及び含弗素重合体と、非引火性のペルフ
ルオロ有機化合物を40重量%以上含む溶剤とを含有
し、且つ引火性を持たないことを特徴とする撥水撥油剤
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,1,2−トリクロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエタン(以下フロン11
3と略記)に替わる溶剤として優れた特性を有する新規
な非引火性の溶剤組成物、更には、該溶剤組成物を用い
た撥水撥油性、潤滑性及び離型性等を得る為の弗素系撥
水撥油剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】クロロフルオロカーボン(以下CFCと
略記)は、毒性が少なく、不燃性で化学的に安定なもの
が多く、又、沸点の異なる各種のフロンが入手可能なこ
とより多くの産業分野で利用されてきた。その中でもフ
ロン113は、その特異な化学的性質を利用して多くの
プラスチック材料や一部のゴム材料、各種の複合材料の
脱脂溶剤、分散媒或は希釈溶剤として使われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】近年の地球環境
の異変よりオゾンホールが発見され、この主原因は有機
塩素系化合物であることが明らかになってきた。化学的
に特に安定なフロン113は、対流圏内での寿命が長
く、拡散して成層圏に達し、ここで太陽光線により分解
して塩素ラジカルを発生する。この塩素ラジカルはオゾ
ンと結合して、オゾン層を破壊してしまう。この為、フ
ロンを含めた有機塩素系化合物は、今後国際的に使用が
制限及び使用が禁止される方向にある。この中でもフロ
ン113は、オゾン破壊係数が高く、早期の代替が望ま
れており、厳しい削減スケジュールが組まれている。
【0004】従って本発明の目的は、この様な背景の中
で従来用いられてきたフロン113を代替する新規な溶
剤組成物を提供することにある。更に、本発明の目的
は、各種基質の脱脂溶剤として好適な溶剤組成物を提供
することにある。更に、本発明の目的は、各種基質表面
の改質剤として好適な撥水撥油剤組成物を提供すること
にある。
【0005】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、非引火性のペル
フルオロ有機化合物を40容量%以上含有し、且つ引火
性を持たないことを特徴とする溶剤組成物、及び含弗素
重合体と、非引火性のペルフルオロ有機化合物を40重
量%以上含む溶剤とを含有し、且つ引火性を持たないこ
とを特徴とする撥水撥油剤組成物である。
【0006】
【作用】非引火性のペルフルオロ有機化合物を40容量
%以上含有し、且つ引火性を持たない組成とすること
で、フロン113と同等の性能を有する溶剤組成物とす
ることが出来る。、又、上記溶剤組成物に含弗素重合体
を含有させることで、ノンフロン型で基質選択性のない
万能型撥水撥油剤組成物を提供することが出来る。
【0007】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。フロン113が、従来脱脂
溶剤として多用されていた理由は、 a)各種の汚れ、油に対して適度な溶解性を持つ、 b)化学的安定性に優れ、分解等の心配が少ない、 c)毒性が低く、引火点及び発火点等を有さず、作業安
定性の高い、 d)極性が低く、各種のプラスチック材料にダメージを
与えない、等からである。
【0008】従って、このフロン113を代替する為に
は同様の特性が要求される。現在第二世代のフロンとし
て、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタ
ン(以下フロン123と略記)や、1−フルオロ−1,
1−ジクロロエタン(以下フロン141bと略記)や、
1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロパン(以下フロン225caと略記)や、1,3
−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロ
パン(以下フロン225cbと略記)等のハイドロクロ
ロフルオロカーボンが開発され、代替検討がなされてい
る。
【0009】しかしながら、これら第2世代のフロン
は、各種の油・油脂に対する溶解性が高い反面、基質特
にアクリル、ABS等の汎用プラスチックを侵すものが
多く、万能なフロン113代替品とは言えない。そこ
で、前述の要求特性を満たす為に、ペルフルオロ有機化
合物の低いケミカルアタック性に注目し、各種の溶剤組
成物を鋭意検討した結果、本発明に至った。即ち、本発
明の溶剤組成物は、極性が極端に低く脱脂能力はない
が、各種の基質に対してダメージを全く与えない非引火
性のペルフルオロ有機化合物を含有する。
【0010】本発明で用いるペルフルオロ有機化合物と
しては、引火点を持たないこと、高い蒸気圧を有するこ
と、化学的安定性が高く各種材料へのケミカルアタック
が小さいこと等を考慮すると、ペルフルオロアルカン、
ペルフルオロシクロアルカン、ペルフルオロエーテル及
び/又はペルフルオロシクロエーテル等が好適に用いら
れる。更に、本発明で用いるペルフルオロ有機化合物と
しては、25℃における蒸気圧が30torr以上の化
合物であることが好ましい。
【0011】更に、詳しくは、 ・ペルフルオロペンタン類(C512) ・ペルフルオロヘキサン類(C614) ・ペルフルオロヘプタン類(C716) ・ペルフルオロオクタン類(C818) ・ペルフルオロシクロヘキサン(C812) ・ペルフルオロシクロヘプタン(C714) ・ペルフルオロ(アルキルシクロヘキサン)(C
714、C816) ・ペルフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)(C
816O)等が挙げられる。
【0012】これらのペルフルオロ有機化合物は、本発
明の溶剤組成物の40容量%以上含むことが好ましい。
これ未満の含有量では、引火点が生じてしまったり、他
の引火性の有機化合物との混合系として用いる場合に
は、該引火性の有機化合物によるワークへのケミカルア
タックが生じてしまう。以上の本発明の溶剤組成物を先
述の脱脂溶剤として用いる場合には、該溶剤組成物は更
に、脱脂力を有する有機化合物、特に引火性有機化合物
を含有する。この、脱脂能力を有する引火性の有機化合
物には、 1)ペルフルオロ有機化合物と混和すること、 2)各種の汚れ、油に対してほどほどの溶解力(脱脂
力)を示すこと、 3)ワーク(特に汎用のプラスチック材料)に対するケ
ミカルアタックが少ないことが要求される。
【0013】これらの要求性において、特に好ましい引
火性の有機化合物としては、エーテル化合物、アルカン
及びシクロアルカンからなる群から選ばれる少なくとも
1種の化合物、より好ましい具体例を挙げるならば、前
記エーテル化合物が、下記一般式で表される化合物であ
り、 R1−O−R21 :Cn2n+1又は−Si(CH3)32 :Cm2m+1又は−Si(CH3)3 1≦n、m≦4、2≦n+m≦6 又、前記アルカン又はシクロアルカンが下記一般式で表
される化合物であることが好ましい。 Cp2p+2又はCq2q 5≦p、q≦8
【0014】更に、上記要求特性の中でも、2)、3)
について特に好ましい態様は、溶解性パラメーター(S
P値)が7.5以下の有機化合物を使用することであ
る。SP値は、蒸発潜熱や蒸気圧から直接求めることも
出来るが、ここでは、POLYMER HANDBOOK 2nd EDITIONに
記載されている文献値を記載した(括弧付きは、Small
による分子間引力定数法により求めた計算値)。更に具
体的には、例えば、 ・n−ペンタン SP値=7.0(7.2) ・n−ヘキサン SP値=7.3(7.3) ・2−メチルペンタン(イソヘキサン) SP値=(7.1) ・2−メチルヘキサン(イソヘプタン) SP値=(7.2) ・2,2,4−トリメチルペンタン(イソオクタン) SP値=(6.8) ・ヘキサメチルジシロキサン(C618OSi2) SP値=(6.0) ・ジエチルエーテル(C410O) SP値=7.4(7.3) ・ジイソプロピルエーテル(C614O) SP値=7.0(6.9) ・メチルターシャリーブチルエーテル(C512O) SP値=(7.2) 等がより好適に用いられる。
【0015】又、本発明の溶剤組成物は、基質表面の改
質、即ち、汚染防止や撥水撥油化の為、撥水撥油剤の溶
剤組成物としても好適に用いられる。この撥水撥油剤の
溶媒としてはも、ポリマーの溶解性、溶媒の安全性及び
安定性等の理由により、圧倒的にフロン113が用いら
れてきた。その他の溶媒としては、トルエン、酢酸エチ
ル、1,1,1,−トリクロロエタン等が使用されてい
たが、これらの溶剤は処理する基質にダメージを与える
場合があり、基質の選択性という問題点や、又、引火性
のある溶媒が多く、安全性の面等の問題点が多かった。
【0016】本発明においては、撥水撥油剤組成物の溶
剤成分として、先述の非引火性ペルフルオロ有機化合物
を40重量%以上含有した溶剤組成物を用いることによ
り、引火点を持たず、且つノンフロン型で基質選択性の
ない万能型撥水撥油剤組成物を提供することが出来る。
処理する固体表面に、基質選択性のない本発明の万能型
のノンフロン撥水撥油剤組成物を開発するには、溶質及
び溶媒に夫々以下の様な特性が必要となる。
【0017】溶質 a)十分に低い表面エネルギーを与える官能基を備えて
いること。 b)各種の基質に対して十分な密着力を与えているこ
と。溶媒 a)溶質に対してのみ選択的溶解力があり、他の材料に
対しては、それを非溶解性・非膨潤性であること。 b)毒性が低く、引火点及び発火点等を有さない作業安
定性の高い溶媒であること。 c)高い蒸気圧を有しており、溶媒の乾燥速度が早いこ
と。 前述の要求特性を全て満たす撥水撥油剤組成物を得る為
に、溶媒混合物を鋭意検討した結果、本発明に至った。
【0018】本発明において用いる撥水撥油剤組成物の
溶質は、好ましくは官能基としてC613以上の長鎖ペ
ルフルオロアルキル基を有する含弗素ポリマーであり、
又、分子中の構成モノマー比としては、含弗素ビニルモ
ノマーを40モル%以上含有する高度に弗素化されたポ
リマーが好ましい。官能基としてC613以上のペルフ
ルオロアルキル基は、撥油性の点で特に優れ、又、分子
中の構成モノマー比が含弗素ビニルモノマーを40モル
%以上含む場合にも、撥油性の点で特に優れる。
【0019】本発明で用いる溶質の具体例を更に詳しく
示せば、2−(ペルフルオロオクチル)エチルアクリレ
ートのホモポリマー、(ペルフルオロヘプチル)メチル
メタクリレートのホモポリマー、2−(N−エチルペル
フルオロオクタスルホアミド)エチルアクリレートのホ
モポリマー、2−(ペルフルオロヘキシル)エチルメタ
クリレート(60モル%)/メチルメタクリレート(3
0モル%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(1
0モル)コポリマー、2−(ペルフルオロオクチル)エ
チルアクリレート(70モル%)/ベンジルメタクリレ
ート(25モル%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート(5モル%)コポリマー、2−(ペルフルオロイソ
ノニル)エチルアクリレート(50モル%)/ビニルア
セテート(30モル%)/メチルメタクリレート(10
モル%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(10
モル%)コポリマー等が挙げられる。
【0020】又、これらの溶質は、均一で平坦な皮膜を
得ようとした場合は、全成分に対して0.01重量%か
ら5重量%の範囲で用いることが好ましい。更に詳しく
は0.05〜1重量%の範囲がより好適である。0.0
1重量%以上の濃度では十分な撥油性を示す皮膜の形成
という点で、特に好適であり、又、5重量%以下の濃度
では溶質の溶媒和により、一層均一な皮膜を得ることが
出来る。更に、本発明の撥水撥油剤組成物に用いる、前
記溶質溶解用の溶剤組成物としては、本発明の撥水撥油
剤組成物全体の引火点を消滅させ、且つ基質に対するダ
メージを緩和する溶剤が好ましく、まさに先述した本発
明の溶剤組成物が好適である。又、溶質の種類及び他の
添加剤によっては、一般の有機溶媒や塩素系溶媒の併用
も可能である。
【0021】例えば、併用溶媒としては、メチルトリフ
ルオロアセテート、エチルトリフルオロアセテート、ブ
チルペンタフルオロプロピオネート等のペルフルオロカ
ルボン酸誘導体、ヘキサフルオロベンゼン、ペンタフル
オロベンゼン、ベンゾトリフルオライド、ビストリフル
オロメチルベンゼン等の弗素系ベンゼン誘導体、トリフ
ルオロエタノール、ペンタフルオロプロパノール、ヘキ
サフルオロイソプロパノール等の含弗素アルコール類、
フロン123、フロン141b、フロン225等のハイ
ドロクロロフルオロカーボン類の含弗素溶媒が好適にな
る。本発明の撥水撥油剤組成物は、引火点を持たない限
りは他のいかなる添加物を加えても差し支えない。又、
本発明の撥水撥油剤組成物の処理方法としては、筆塗
り、浸漬、スピンコート、ロールコート及びスプレーコ
ート等を採用すればよい。
【0022】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。 実施例1 ・ペルフルオロヘキサン 55容量% ・ジイソプロピルエーテル 45容量% 実施例2 ・ペルフルオロペンタン 50容量% ・ジエチルエーテル 50容量% 実施例3 ・ペルフルオロヘプタン 60容量% ・ジイソプロピルエーテル 40容量%
【0023】実施例4 ・ペルフルオロヘキサン 25容量% ・ペルフルオロペンタン 25容量% ・イソオクタン 50容量% 実施例5 ・ペルフルオロオクタン 30容量% ・ペルフルオロ(ブチルテトラハイドロフラン) 20容量% ・イソオクタン 50容量% 実施例6 ・ペルフルオロヘキサン 60容量% ・メチルターシャリブチルエーテル 40容量%
【0024】実施例7 ・ペルフルオロヘキサン 55容量% ・イソヘキサン 45容量% 実施例8 ・ペルフルオロヘキサン 50容量% ・ヘキサメチルジシロキサン 50容量% 実施例9 ・ペルフルオロペンタン 20容量% ・ペルフルオロヘキサン 30容量% ・メチルターシャリーブチルエーテル 25容量% ・n−ヘキサン 25容量%
【0025】実施例10 ・ペルフルオロペンタン 20容量% ・ペルフルオロヘキサン 20容量% ・ジイソプロピルエーテル 20容量% ・イソオクタン 40容量% 比較例1 ・フロン113 比較例2 ・フロン123 比較例3 ・フロン141b
【0026】比較例4 ・フロン225ca 50容量% ・フロン225cb 50容量% 比較例5 ・ペルフルオロヘキサン 20容量% ・ジイソプロピルエーテル 80容量% 比較例6 ・ペルフルオロヘキサン 30容量% ・ジイソプロピルエーテル 60容量%
【0027】上記の様な各組成比の混合溶剤組成物の特
性を比較したのが表1である。耐プラスチック性 汎用のプラスチックに対して溶解・膨潤等の悪影響がな
いことを確かめる為に膨潤テストを行った。使用した汎
用プラスチックのテストピースは以下の通りである。 PMMA(アクリル) デルペット80N(旭化成) PC(ポリカーボネート) パンライト1225(帝人化成) ABC(アクリルニトリル/ブタジェン/スチレン共重
合体) サイコラックEX120(宇部サイコン) POM(ポリアセタール) ジュラコンM90(ポリプラスチック) PS(ポリスチレン) HT53(出光石化) ウレタンゴム ミラクトランE585(日本ミラクトラン)
【0028】テスト方法は、25×100mmの大きさ
に各テストピースを切断し、上記各実施例及び各比較例
の混合溶剤組成物に1時間浸漬し、浸漬後の重量変か率
が、0.1重量%未満ものを○、0.1重量%以上1重
量%未満ものを△、1重量%以上のものを×とした。引火性 タグ密閉式の自動引火点試験機(田中科学機器製作
(株)製ATG−4型)を使用してJIS K2265
に準拠して測定した。脱脂力 モデル汚染物として、切削油(MC−W、出光興産)及
び防錆油(ポリブデンLV−7、日本石油化学)を選
び、スライドガラス(25×76×1mm)上に10μ
l滴下して、汚染ワークのモデルとした。
【0029】このモデルワークを実施例及び比較例の各
混合溶剤組成物50mlに浸漬し、室温において28K
Hz及びl00Wの超音波洗浄器で1分間洗浄した。引
き上げ後、モデルワーク上の純水の接触角にて脱脂力を
評価した。乾燥時間 10μlをスライドガラス上に滴下して重量変化のなく
なるまでの時間を示した。ODP Ozone Depletion Potential
s(オゾン破壊係数)
【0030】
【表1】
【0031】実施例11 2−(ペルフルオロオクチル)エチルアクリレート(70モル%)/ベンジ ルメタクリレート(25モル%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート( 5モル%)コポリマー 0.1重量% ペルフルオロヘキサン 90重量% (40容量%以上) ビストリフルオロメチルベンゼン 9.9重量% 実施例12 2−(N−エチルペルフルオロオクタスルホアミド)エチルアクリレートの ホモポリマー 0.25重量% ペルフルオロヘプタン 99.75重量% (40容量%以上)
【0032】実施例13 2−(ペルフルオロイソノニル)エチルアクリレート(50モル%)/ビニ ルアセテート(30モル%)/メチルメタクリレート(10モル%)/2− ヒドロキシエチルメタクリレート(10モル%)コポリマー 1重量% ペルフルオロヘキサン(A) 50重量% ペルフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン(B) 40重量% (A+B=40容量%以上) ペンタフルオロベンゼン 9重量% 実施例14 (ペルフルオロヘキシル)エチルアクリレートのホモポリマー 0.15重量% ペルフルオロヘキサン(A) 60重量% ペルフルオロヘプタン(B) 20重量% ペルフルオロオクタン(C) 10重量% (A+B+C=40容量%以上) ベンゾトリフルオライド 9.85重量%
【0033】実施例15 (ペルフルオロアルキル)エチルアクリレート(60モル%)/メチルメ タクリレート(30モル%)/ヒドロキシエチルメタクリレート(10モル )コポリマー 0.3重量% (*:ペルフルオロアルキル基はC49からC1021までの混合物で、 C817が主成分) ペルフルオロオクタン(A) 45重量% ペルフルオロ2−ブチルテトラヒドロフラン(B) 45重量% (A+B=40容量%以上) ビストリフルオロメチルベンゼン 9.7重量%
【0034】比較例7 2−(ペルフルオロオクチル)エチルアクリレート(70モル%)/ベンジ ルメタクリレート(25モル%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート( 5モル%)コポリマー 0.1重量% フロン113 99.9重量% 比較例8 2−(ペルフルオロオクチル)エチルアクリレート(70モル%)/ベンジ ルメタクリレート(25モル%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート( 5モル%)コポリマー 0.1重量% フロン113 90重量% フロン112 9.9重量%
【0035】比較例9 2−(ペルフルオロイソノニル)エチルアクリレート(50モル%)/ビニ ルアセテート(30モル%)/メチルメタクリレート(10モル%)/2− ヒドロキシエチルメタクリレート(10モル%)コポリマー 1重量% フロン225 99重量% 比較例10 2−(ペルフルオロイソノニル)エチルアクリレート(50モル%)/ビニ ルアセテート(30モル%)/メチルメタクリレート(10モル%)/2− ヒドロキシエチルメタクリレート(10モル%)コポリマー 1重量% ペンタフルオロプロパノール 99重量%
【0036】比較例11 (ペルフルオロアルキル)エチルアクリレート(60モル%)/メチルメ タクリレート(30モル%)/ヒドロキシエチルメタクリレート(10モル )コポリマー 0.3重量% (*:ペルフルオロアルキル基はC49からC1021までの混合物で、 C17が主成分) エチルトリフルオロアセテート 60重量% ペルフルオロヘキサン 39.7重量% (40容量%以上) 比較例12 (ペルフルオロアルキル)エチルアクリレート(60モル%)/メチルメ タクリレート(30モル%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(10 モル)コポリマー 0.3重量% (*:ペルフルオロアルキル基はC49からC1021までの混合物で、 C817が主成分) フロン123 50重量% フロン141b 49.7重量%
【0037】上記の様な各組成比の撥油剤組成物の特性
を比較した結果を下記表2に示した。撥油性評価 各撥油剤組成物は、アクリル基板(デルペット80N、
旭化成)上に塗布してヘキサデカンによる接触角で撥油
性を評価した。耐プラスチック性 各種のポリマーに対して溶解・膨潤等の悪影響がないこ
とを確かめる為に、膨潤テストを行った。使用する基板
材料としては、PMMA(アクリル)、デルペット80
N(旭化成)、PC(ポリカーボネート)、パンライト
1225(帝人化成)、ABS(アクリルニトリル/ブ
タジエン/スチレン共重合体)、サイコラックEX12
0(宇部サイコン)、POM(ポリアセタール)、ジュ
ラコンM90(ポリプラスチック)、ウレタンゴム、ミ
ラクトラン585(日本ミラクトラン)及び天然ゴムを
代表として選び、25×100×3mmの基板を各撥油
剤組成物に1時間浸漬し、浸漬後の重量変化率が0.1
%未満のものを○、0.1%以上1%未満のものを△、
1%以上のものを×とした。引火性
【0038】ダグ密閉式の自動引火点測定器(田中科学
機器製作(株)製ATG−4型)を使用してJIS K
2265に準拠して測定した。乾燥時間 10μlをスライドガラス上に滴下し、重量変化のなく
なるまでの時間を示した。
【0039】
【表2】 ゴムA:ウレタンゴム ゴムB:天然ゴム *:ODP:Ozone Depletion Po
tentials(オゾン破壊係数)
【0039】
【発明の効果】上記表1及び表2に示した様に、本発明
によれば、非引火性のペルフルオロ有機化合物を40容
量%以上含有し、且つ引火性を持たない組成とすること
で、フロン113と同等の性能を有する溶剤組成物とす
ることが出来る。、又、上記溶剤組成物に含弗素重合体
を含有させることで、ノンフロン型で基質選択性のない
万能型撥水撥油剤組成物を提供することが出来る。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非引火性のペルフルオロ有機化合物を4
    0容量%以上含有し、且つ引火性を持たないことを特徴
    とする溶剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記ペルフルオロ有機化合物が、25℃
    において、30torr以上の蒸気圧を有する化合物で
    ある請求項1に記載の溶剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記ペルフルオロ有機化合物が、ペルフ
    ルオロアルカン、ペルフルオロシクロアルカン及びペル
    フルオロ環状エーテルからなる群から選ばれる少なくと
    も1種である請求項1に記載の溶剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記ペルフルオロアルカン又はペルフル
    オロシクロアルカンが、C512、C614、C716
    818、C612、C714及び/又はC816である請
    求項3に記載の溶剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記ペルフルオロ環状エーテルが、C6
    12O、C714O又はC816Oである請求項3に記載
    の溶剤組成物。
  6. 【請求項6】 更に、引火性有機化合物を含有する請求
    項1に記載の溶剤組成物。
  7. 【請求項7】 前記引火性有機化合物が、その溶解パラ
    メーターが7.5の化合物である請求項6に記載の溶剤
    組成物。
  8. 【請求項8】 前記引火性有機化合物が、エーテル化合
    物、アルカン及びシクロアルカンからなる群から選ばれ
    る少なくとも1種である請求項6に記載の溶剤組成物。
  9. 【請求項9】 前記エーテル化合物が、下記一般式で表
    される化合物である請求項8に記載の溶剤組成物。 R1−O−R21 :Cn2n+1又は−SiCH3)32 :Cm2m+1又は−Si(CH3)3 1≦n、m≦4、2≦n+m≦6
  10. 【請求項10】 前記アルカン又はシクロアルカンが下
    記一般式で表される化合物である請求項8に記載の溶剤
    組成物。 Cp2p+2又はCq2q 5≦p、q≦8
  11. 【請求項11】 前記引火性有機化合物が、ジエチルエ
    ーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルターシャリー
    エーテル、n−ペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサ
    ン、イソヘプタン、イソオクタン及びヘキサメチルジシ
    ロキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種類を含
    有する請求項6に記載の溶剤組成物。
  12. 【請求項12】 前記引火性有機化合物を40容量%以
    上含有する請求項6に記載の溶剤組成物。
  13. 【請求項13】 含弗素重合体と、非引火性のペルフル
    オロ有機化合物を40重量%以上含む溶剤とを含有し、
    且つ引火性を持たないことを特徴とする撥水撥油剤組成
    物。
  14. 【請求項14】 前記ペルフルオロ有機化合物が、25
    ℃において30torr以上の蒸気圧を有する化合物で
    ある請求項13に記載の溶剤組成物。
  15. 【請求項15】 前記ペルフルオロ有機化合物が、ペル
    フルオロアルカン、ペルフルオロシクロアルカン及びペ
    ルフルオロ環状エーテルからなる群から選ばれる少なく
    とも1種である請求項13に記載の溶剤組成物。
  16. 【請求項16】 前記ペルフルオロアルカン又はペルフ
    ルオロシクロアルカンが、C512、C614、C
    716、C818、C612、C714又はC816である
    請求項15に記載の溶剤組成物。
  17. 【請求項17】 前記ペルフルオロ環状エーテルが、C
    612O、C714O又はC816Oである請求項15に
    記載の溶剤組成物。
  18. 【請求項18】 前記含弗素重合体を0.01重量%〜
    5.0重量%含有する請求項13に記載の溶剤組成物。
  19. 【請求項19】 前記含弗素重合体が、フルオロアルキ
    ルアクリレート、フルオロアルキルメタクリレート及び
    フルオロアルキルビニルエーテル等の含弗素ビニル化合
    物を単量体とするホモポリマー又は該含弗素ビニル単量
    体を40モル%以上含有するコポリマーである請求項1
    3に記載の撥水撥油剤組成物。
  20. 【請求項20】 前記含弗素重合体が、C613より大
    きい分子量を有するペルフルオロアルキル基を単量体に
    含む重合体である請求項13に記載の撥水撥油剤組成
    物。
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