JPH0521114B2 - - Google Patents

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JPH0521114B2
JPH0521114B2 JP61503565A JP50356586A JPH0521114B2 JP H0521114 B2 JPH0521114 B2 JP H0521114B2 JP 61503565 A JP61503565 A JP 61503565A JP 50356586 A JP50356586 A JP 50356586A JP H0521114 B2 JPH0521114 B2 JP H0521114B2
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ascorbic acid
acid
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Hooru Ei Seibu
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F Hoffmann La Roche AG
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Publication of JPH0521114B2 publication Critical patent/JPH0521114B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/547Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom
    • C07F9/655Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having oxygen atoms, with or without sulfur, selenium, or tellurium atoms, as the only ring hetero atoms
    • C07F9/65515Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having oxygen atoms, with or without sulfur, selenium, or tellurium atoms, as the only ring hetero atoms the oxygen atom being part of a five-membered ring
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/02Nutrients, e.g. vitamins, minerals

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Description

発明の背景 1 発明の分野 本発明は、新規なアスコルビン酸2−ポリリン
酸エステル類に関し、更に、前記エステル類及び
その対応する塩類の合成方法に関する。より詳細
には、ビタミンCの新規な安定な形体を示すL−
アスコルビン酸2−トリホスフエートに関し、そ
して例えば、モノリンホスフエート体であるL−
アスコルビン酸2−ホスフエート等の従来のビタ
ミンCの安定体よりも廉価で製造できかつ回収で
きるL−アスコルビン酸2−トリホスフエートに
関する。 2 従来技術の記述 L−アスコルビン酸及びD−イソアスコルビン
酸は、2種の立方異性体の6−炭素アスコルビン
酸であり、医薬、食品、飼料及び種々の少量製品
に多くの用途を有している。L−アスコルビン酸
の有用性は、主に、そのビタミンC活性、強力な
還元力及び低毒性から生じるが、D−イソアスコ
ルビン酸の使用はその強力な還元力及びL−アス
コルビン酸と比較してその低価格による。D−イ
ソアスコルビン酸の低いビタミンC活性及び消化
管でのL−アスコルビン酸の吸収における拮抗作
用のため、食品及び飼料にD−イソアスコルビン
酸を使用することが制限される。L−アスコルビ
ン酸は酸素を還元するので、食料及び飼料の加工
や貯蔵中に空気に接触すると、しばしば、ビタミ
ンが損失する。酸性メジアム中での長期間の貯蔵
において、特に加熱下においては、L−アスコル
ビン酸は分子の脱水を含む第二の作用によつて、
更に破壊される。従つて長い間、栄養学者及び食
品科学者は、空気及び酸、特に空気、に対して安
定なビタミンCの形体を求めている。 過去に、アスコルビン酸の安定性を増すのに二
つの方法、すなわち、L−アスコルビン酸の固形
結晶をカプセル化する方法及び分子のエン−ジオ
ール官能基を化学的に置換する方法が使用されて
いる。ビタミンCの脂肪−カプセル化体はいくつ
かの欠点を有している。被膜されたL−アスコル
ビン酸の結晶が大きくなればなるほど、食品又は
飼料中に、特に食品又は飼料が微細に分割される
とすると、被膜ビタミンを分布させるのが一層困
難になる。一方、L−アスコルビン酸の結晶が小
さければ小さいほど、カプセル化がより不完全に
なる。典型的には、250〜300マイクロメーター
(50〜60メツシユ)の結晶が、15〜50%添加した
脂肪で被膜される。食品又は飼料の加工中、保護
脂肪被膜は溶けてしまうか結晶から擦り取られて
しまうかもしれない。カプセル化された粒子は、
50〜60℃で融けるトリグリセライドか又は約85℃
で融けるカルナウバ等のワツクスで被膜される。
カルナウバ被膜されたL−アスコルビン酸は消化
できず、従つて動物に利用できないようである。
L−アスコルビン酸は、更にゆつくりと溶解し、
ビタミンCを放出させるポリマーでカプセル化さ
れている。食品又は飼料の加工中、これらの種類
の被膜体はビタミンの実質的な損失を与えるかも
しれない。 L−アスコルビン酸の化学的に改質された形体
は、安定性、粒子径、及び被膜体の生物学的利用
性の問題を巧みに避けている。化学的に改質され
た形体は、L−アスコルビン酸の2−位又は3−
位のヒドロキシルの置換によつて、酸素に対して
安定化されている。これらの誘導体の例に、2−
又は3−メチルエーテル、2−硫酸エステル、2
−リン酸エステル、及び2,2−ビス−(L−ア
スコルビル)リン酸エステルが含まれる。これら
の例のうちL−アスコルビン酸の2−リン酸エス
テルは、モンキー、及びおそらくヒト等のその他
の霊長類におけるビタミンCの活性体であること
が示されている〔エル・ジエー・マクリン(L.J.
Maklin)氏等、アム・ジエー・クリニ・ニユー
トリ(Am.J.Clin.Nutr.)第32巻、第325頁1979
年〕。2−硫酸エステルは、モルモツト及びモン
キーのビタミンCの活性源ではない〔エル・ジエ
ー・マクリン氏、アム・ジエー・クリニ・ニユー
トリ(Am.J.Clin.Nutr.)第29巻、第825頁、1976
年〕が、魚類及び多分甲殻類においては活性源で
ある〔ジエー・イー・ハルバー(J.E.Halver)氏
等、エヌ・ワイ・アカデ・サイ(N.Y.Acad.
Sci.)第258頁、第81頁、1975年〕。前記のメチル
エステルは、モルモツトにおいて約5%活性があ
るのみである〔ピー・ダブリユー・ルー(P.W.
Lu)氏等、ジエー・アグ・フード・ケム(J.Ag.
Food.Chem)第32巻、第21頁、1984年〕。 L−アスコルビン酸、2−ホスフエート
(ASMP)は、イタリーの研究者により最初に報
告された1961年以来、公知である〔イー・クトロ
(E.Cutolo)氏及びエー・ラリザ(A.Larizza)、
ガズ・キム・イタリ(Gazz.Chim.Ital.)第91巻、
第964頁、1961年〕。以来、その他の研究者等は、
L−アスコルビン酸2−ホスフエートの化学合成
法を改良し、その結果、86%のマグネシウム塩
を、クロマトグラフ精製しないで、出発体のL−
アスコルビン酸から殆んど純粋体で分離できる
〔ピー・エイ・セイブ(P.A.Seib)氏等、米国特
許第4179445号明細書、1979年12月18日〕。2,2
−ビス−(L−アスコルビル)ホスフエートの製
造法はかなり成功している〔約30%収率、シー・
エイツチ・リー(C.H.Lee)氏等、カルボハイド
レート・レス(Carbohydrate Res.)第67巻、第
127頁、1978年〕が、ジアスコルビルホスフエー
トのビタミンC活性は知られていない。 L−アスコルビン酸2−ピロホスフエート(L
−アスコルビン酸−2−ジホスフエート)は、塩
化ホスホリルとL−アスコルビン酸6,6−o−
イソプロピリデンとの、水、アセトン及びピリジ
ン中での反応によつて製造される〔エイツチ・ノ
ムラ氏等、ケム・フアーム・ブル・ジヤパン
(Chem.Phar.Bull.,Japan)、第17巻第381頁、
1969年〕。ピロリ酸エステルは、わずかに5%の
みの収率でしか得られず、そして、イオン交換ク
ロマトグラフイーを使用して、他の3種の反応生
成物から生成しなければならなかつた。この低収
率と精製の困難性は、L−アルコルビン酸2−ピ
ロホスフエートを商業目的にとつて、実用的でな
い、安定なビタミンC源にさせている。 発明の摘要 本発明は、アスコルビン酸の新規な安定体、す
なわち、アスコルビン酸2−ポリホスフエート
(ASPP)及びその対応する塩類(事実上、総て
の所望の塩−形成カチオンが使用できるが、例え
ば、アルカリ金属又はアンモニウム塩)、の発見
に属する。ASPPは次の一般式: (式中、X及びYは、−H及び−OHからなる群
から各々異なつてとり、そしてqは通常1〜4の
範囲である;さらにA1、A2、A3、A4及びA5
各々水素及び塩−形成カチオン類からなる群から
とる。)を有する。 本発明による新規な組成物の好適な1特定例
は、L−アスコルビン酸2−トリホスフエートで
あり、イオン化された形体においては、式: を有する。 概略すれば、本発明のアスコルビン酸2−ポリ
ホスフエートの合成は、各量のアスコルビン酸又
はその誘導体、メタリン酸の水溶性塩、水、及び
これらの混合物を少なくとも約9のPHにするのに
適切な塩基からなる反応混合物を形成することを
含む。次いで混合物を、ポリリン酸エステル化反
応を進行させるための時間反応させる(例えば、
1〜24時間、より好ましくは1〜12時間)。この
反応中、反応混合物のPHを、通常は周期的に塩基
を加えることによつて、約9を超えさせて維持す
る。ポリリン酸エステル化生成物を直接使用で
き、又はカラムクロマトグラフイーを使用して、
その食用可能な塩を簡単に回収しうる。 最適の方法では、L−アスコルビン酸2−トリ
ホスフエート(ASTP)を、L−アスコルビン酸
(当初1モル溶接)と2当量のトリメタリン酸ナ
トリウムとを、水中で、32〜35°で、全反応期間
中、反応混合物のPHを10.5〜12のレベルに維持す
るのに足る水酸化カリウム又は水酸化ナトリウム
を存在させて反応させることによつて生成する。 更に詳細には、アスコルビン酸化合物は、アス
コルビン酸、アスコルビン酸のアルカリ金属及び
アルカリ土類金属の塩、アスコルビン酸の第三級
アミン塩、並びにそれにC6塩基−安定ブロツキ
ンググループを有するアスコルビン酸の誘導体か
らなる群より、好適に選択される。この最後の種
類の化合物の例に、5,6−o−ベンジリデン−
L−アスコルビン酸及び5,6−oイソプロピリ
デン−L−アスコルビン酸等のアスコルビン酸の
5,6−アセタール及び5,6−ケタール誘導体
がある。本発明の最適の形体では、アスコルビン
酸反応物は、式 (式中、Zは水素、アルカリ金属、アルカリ土類
金属及び第三級アミンからなる群から選択され、
nはZの原子価であり、Q及びMは異なつており
かつ−H及び−OHからなる群から取る。)をも
つ化合物の4種の立体異性体及び式 〔式中、Z1は水素、アルカリ金属、アルカリ土類
金属及び第三級アミンからなる群から選択され、
n1はZ1の原子価であり、Yは5〜7炭素原子を有
するシクロアルキル又は式 (式中、R1は水素、フエニル、フルフリル又は
1〜4個の炭素原子のアルキル基を表わし、そし
てR2は水素又は1〜4個の炭素原子のアルキル
基を表わす。)の基を表わす。〕 からなる群から選択される。 リン酸エステル化剤は、メタリン酸の塩、Mx
(PO3−)yであり、ここで、これは負電荷yをも
つ環状ポリホスフエートアニオンであり、2y原
子のリングサイズであり、そしてMxはホスフエ
ートの負電荷を中和するカチオン電荷の金属イオ
ンである。y=3のとき、リン酸エステル化剤は
容易に利用できるトリメタホスフエート、即ち: である。その他のメタリン酸塩の個々の種には、
テトラ−、ペンタ−、及びヘキサメタリン酸塩が
包含される。多数の混合メタホスフエート類が可
能である。最適の塩にメタリン酸ナトリウム若し
くはカリウム等のアルカリ金属塩があるが、その
他の塩も使用できる。 反応物を、好ましくは、目的とされるポリリン
酸エステル化反応を妨害しない水性媒体中で混合
する。水が最適の反応媒体である。成分の間で、
全反応期間中少なくとも約9のPHに反応混合物を
維持させるために、適切な塩基を、好ましくは間
欠的に加える。PHが低すぎると、ASPPの形成速
度が遅くなり、しかるに、PHが高すぎる(約13以
上)と、非常に高濃度の水酸イオンがアスコルビ
ン酸と反応するよりもメタリン酸塩試薬と反応す
る。従つて、非常に高い塩基度はリン酸エステル
化試薬を破壊させる。更に、約12以上のPHでは、
最終反応混合物の紫外線(UV)スペクトルで
313nmにおいて特殊な吸収帯によつて示される
副産物が反応混合物中に蓄積し始める。PH12以下
では、最終反応生成物のUVスペクトルは、258n
mにおいて吸収極大をもつ事実上単一な吸収帯で
ある。従つてこれらの理由のため、好適な反応PH
レベルは約10〜12.5であり、そして最適はトリリ
ン酸エステル化の場合、約10.5〜12である。 反応混合物に加えられた塩基は、目的の反応PH
に達するのに適切な強度の塩基からなり、実質的
に反応混合物の混和可能であるべきであり、かつ
メタホスフエート試薬の沈殿を起こしてはならな
い。水酸化アルカリ金属類からなる塩基が好まし
い。 ASPPの生成の促進のために、試薬の濃度をあ
る程度まで調節しなければならない。PHが水酸化
ナトリウム又は水酸化カリウムで調節されると
き、アスコルビン酸又はの誘導体の最初の濃度
は約0.5〜4Mでなければならないが、メタホスフ
エート対アスコルビン酸のモル比は約1.5〜3で
なければならない。ASTPの製造の最適な方法で
は、これらの範囲は1.5〜3のモル比で0.75〜
1.5Mである。 反応の上限温度は、反応中アスコルビン酸の損
失を可及的に少なくし、313nmにおいてUV吸収
をもつ副産物を可及的に少なくし、そして258n
mにおいて目的のASPPのUV吸収を可及的に大
きくするように選択される。温度の下限は、リン
酸エステルへのアスコルビン酸の高変換到達に必
要とされる反応時間によつて規定される。大ざつ
ぱには、L−アスコルビン酸2−トリホスフエー
トを生成させるのに、温度範囲は20〜80°、好ま
しくは25〜55°である。トリメタホスフエートよ
り高分子量のメタホスフエートから2−リン酸エ
ステル可されたアスコルビン酸を生成させるの
に、使用される温度はメタホスフエートの分子サ
イズによつていくらか高い。例えば、ヘキサメタ
ホスフエートの場合の反応温度は50〜80℃であ
る。反応は、普通、出発アスコルビン酸の酸化的
分解を避けるために空気を除外して実施される。 ASPPの高収率の到達に必要とされる反応期間
は、温度、PH及び反応物の濃度に依存する。高い
PH、高温及び反応物の高濃度は短い反応期間に好
都合である。例えば、1.0MのL−アスコルビン
酸が約11のPH値で55°で2.0Mのトリメタリン酸ナ
トリウムと反応したとき、事実上、総てのアスコ
ルビ酸が1時間内に反応する。温度を33℃に調節
した以外同じ条件を使用したときは、総てのL−
アスコルビン酸を2Mのトリメタホスフートと35
℃で約PH11又は約PH10で反応させたとき、8時間
後、観察された2−リン酸エステル化は各々93%
と33%であつた。 ポリリン酸エステル化反応が完了した後、反応
PHを、食用可能な無機又は有機酸でPH3〜8、好
ましくはPH7に調節する。水性反応混合物に有害
な溶媒又は試薬が含まれておらず、代りに無機栄
養物を含みそしてL−アスコルビン酸のポリリン
酸エステルの場合、その上ビタミンC活性があ
る。反応混合物のアルカリ性PHで、非常に少量の
アルコルビン酸がカラメル化され、快い香りと淡
黄色を与える。従つて、反応水と共に又は栄養強
化前に反応水の除去なしで、全反応混合物を食品
又は飼料に添加できると信じられる。 無機リン酸塩のないアスコルビン酸2−ポリホ
スフエトーを所望する場合、イオン交換カラムク
ロマトグラフイーを使用して分離及び精製を容易
に達成できる。例えば、ASTPの場合、反応混合
物を、水素、−イオン状態の強酸カチオン−交換
樹脂と攪拌することによつてPH8.5に調節する。
このカチオン−交換樹脂を過によつて素早く除
去し、反応混合物を、重炭酸塩状態の強塩基アニ
オン−交換樹脂のカラムの頭部に加える。0.4M
の炭酸水素アンモニウムでの溶離によつて無機リ
ン酸塩を除去し、0.5Mの炭酸水素アンモニウム
によつて純粋なアスコルビン酸2−トリホスフエ
ートを溶離する。カラム溶離液の蒸発によつて、
殆んどの水と総ての炭酸水素アンモニウムを除去
する。次いで所望するカチオンとASTPの塩を、
選択のカチオン状態のカチオン交換樹脂にASTP
の残留アンモニウム塩を通過させることによつて
製造できる。ASTPの精製は、武田薬品工業の日
本公開特許公報59−36539号明細書〔ケム・アブ
(Chem.Abst.)第101巻、10695p、1984年〕に記
載されいるような炭カラムクロマトグラフイーを
使用しても達成できた。 ASTPのほかにさらにその他のアスコルビン酸
塩の2−ポリリン酸エステルを精製するのに、
ASTPに使用したものに匹敵する溶離塩溶液及び
塩基溶液の濃度を調節する必要があるかもしれな
い。 アスコルビン酸の2−ポリリン酸エステルを2
−モノリン酸塩エステルの生成に使用できる。PH
0〜1の酸中では、アスコルビン酸2−ポリリン
酸エステルの直鎖状リン酸エステルは、アスコル
ビン酸及び2−リン酸残基の0−2位間よりもリ
ン酸残基間で優先的に加水分解される。トリリン
酸エステルでは、優先的にL−アスコルビン酸2
−ホスフエートにそしていくらかのL−アスコル
ビン酸に加水分解される。 前記したように、本発明の化合物の主要な有用
性は、酸化及び酸又は酸素加水分解に耐性のある
ビタミンCの安定な供給源にある。L−アルコル
ビン酸の反応によつて得られるここの生成物は食
品若しくは飼料、又は薬理学的用途の添加物とし
て使用できる。D−イソアスコルビン酸の反応に
よつて得られる生成物を調節された量のホスフア
ターゼ酵素との混合添加物中に使用してもよく、
還元力の持続性供給物を与える。 驚いたことに、ASTPはASTNPよりも酸化に
対して一層安定であることが見出された。更にL
−アスコルベートは、PH7の水性媒体中のASTP
により自動酸化に対して安定化されている。これ
は、多分、銅及び鉄等の二価の無機イオンをキレ
ート化するASTPの能力のためである。本発明の
新規な化合物自体が従来のモノホスフエート誘導
体と比較して増強された安定特性を示す。 本発明によつて製造される最低メンバーのL−
アスコルベートの2−ポリリン酸エステルは2−
トリリン酸エステルであり、アデノシントリリン
酸(ATP)に似ている。ATPは総ての細胞中に
存在する;エネルギーの化学貯蔵体であり、生体
組織中で無数の生化学反応に関与している。従つ
て、ASTPが生化学的変換においてATPの機能
と拮抗するとすると、ASTPに医学用途を発見す
ることが可能である。 L−アスコルビン酸の2−トリリン酸エステル
は、モルモツトにおいてビタミンCの活性体であ
り(第1図参照)そして総ての他の動物において
殆んど確かにそうである。総ての動物の消化器官
に、ホスフアターゼ酵素が存在し、その酵素は、
L−アスコルビン酸が遊離されるまで段階的に
ASTPから3個のホスフエート残基を除去する。
ホスフアターゼによるアデノシンと無機ホスフエ
ートの遊離を含むアデノシントリリン酸(ATP)
からのホスフエート残基の段階的な除去について
は、多数開示されている〔デイー・エル・エム・
ベルハイデス(D.L.M.Verheydes)氏等、ジエ
ー・エム・ケム・ソク(J.Am.Chem.Soc.)第87
巻、第22587頁、1965年、及びエル・エー・ヘツ
ペル(L.A.Heppel)氏等、ジエー・ビオル・ケ
ム(L.Biol.Chem.)第237巻、第841頁、1962
年〕。従つて、ASTPが食品と飼料に、栄養強化
目的及び多分機能目的の両方に使用しうるであろ
うことが予測される。ASMP類似のASTPは、
全血の安定化にも使用されるであろう〔ジー・エ
ム・ムーア(G.L.Moore)氏等トラスフユージ
ヨン(Transfusion)第21巻、第723頁、1981
年〕。 アスコルビン酸モノホスフエートASMPから
のL−アスコルベートの遊離には1段階のみであ
るのに対し、ASTPからL−アスコルベートの遊
離には3種の別の加水分解的段階が必要である。
従つて、ASMPに比較して増強されたASTPの
加水分解安定性のこの要因によつて説明できると
理論付けられる。しかし、ASMPに対して増強
されたASTPの酸化安定性は、表に示されてい
るように驚くべきことである。ASMPは過酸化
水素酸化によつて完全に分解されるが、同じ条件
下で55%のASTPが維持される。いずれにして
も、ASTP及びその他のASPPエステル類は、
ASMPがL−アスコルビン酸に酸−又は−酸素
加水分解され結果的にビタミンC活性を損失する
食品及び飼料中で、安定なビタミンC供給源を与
えることができる。限られた量のホスフアターゼ
を含む他の系では、ASMP及びASPPの混合物
は、当量のASMP単独より長い期間にわたつて
ゆつくりとかつ持続して遊離のL−アスコルビン
酸を与えることができるであろう。いくつかの系
では、ASPPを酵素的加水分解により遊離された
ホスフエートがホスフアターゼ酵素を競合的に抑
制するのに十分高くなり、その結果2−ホスホリ
ル化誘導体の損失が減少し、アスコルビン酸の非
常にゆつくりとした速度の遊離を与えるであろ
う。ASPPを含有する食品及び飼料中のビタミン
Cの酸化的損失は、ASMPを含有するものと比
較してゆつくりであることも期待されるであろ
う。 図は、本発明に従う好適な化合物、すなわちL
−アスコルビン酸2−トリホスフエートのビタミ
ンC活性を確認するために行つたモルモツトの栄
養研究のプロツトである。 好適な実施態様の記述 以下の例で、本発明の化合物の最適な合成を明
らかにする。しかし、これらの例は本発明の単な
る例示であり、従つて限定的に読むべきでないこ
とが理解される。 実施例 250mlビーカーに、PH電極、マグネチツク攪拌
棒、窒素導入管、及びビユーレツトを備え付け
た。33〜35℃水浴につけたこのビーカーに、順に
水(55ml)、L−アスコルビン酸(10g、57ミリ
モル、2.03M)及び約PH11.0になるまで10Mの水
酸化カリウムを加えた。トリメタリン酸ナトリウ
ム又はカリウム(95〜97%純度、約114ミリモル)
を加え、反応混合物を窒素で継続的にパージし、
10Mし水酸化カリウムの周期的な添加によつて
10.9〜11.2にPHを維持した。反応混合物を継続的
に攪拌し、8時間反応後止めた。総量約100mlの
反応混合物を水である量(250ml)に希釈し、直
ちにアリコール(5.0ml)を0.05N水性ヨウ素に滴
加した。ヨウ素滴加物(2.82ml)6.2%の未反応
L−アスコルベートを示した。希釈した反応混合
物の第2アリコート(2.0ml)を更に、PH10の
0.01M炭酸水素ナトリウムバツフアー中に(6250
倍)希釈した。PH10の希釈済混合物を、別の実験
のUV分析によつて示されるO2−酸化によつてL
−アスコルベートが分解する時間中、2時間放置
した。この別の実験では、反応混合物をPH調節し
ないで(約3のPHを得た)混合し、混合物をPH10
で希釈し、そして258nmにおいてPH10で読んだ
吸光度は2時間後0.004であつた。PH10で希釈ト
リホスホリル化反応混合物を2時間放置後、
258nmにおけるUV吸光度は0.537であり、これは
92.3%のL−アスコルベートの2−ホスホリル化
を示した〔PH10における2−ホスホリル化エステ
ルが、mM16と仮定する。リー(Lee)氏等のカ
ルポハイドレート レス(Carbohydrate Res)
第67巻、第127頁、1978年参照〕。313nm対258n
mにおけるUV吸光度の比は0.014であり、反応混
合物中に非常に少量の副産物があることを示し
た。 次にPH7.0になるまでリン酸又は塩酸を反
応混合物に加え、その混合物を蒸発させ淡黄色固
体を得た。又、カラムクロマトグラフイーによ
り、L−アスコルビン酸2−トリホスフエート
(ASTP)を純粋な状態で分離した。反応混合物
(最終量約100ml)のPHを強酸のカチオン−交換樹
脂(H+状態)の添加によりPH8.5に調節し、樹脂
を取除き、次いで混合物を250mlに希釈した。ア
リコート(40ml)を、炭酸水素化状態の強塩基ア
ニオン交換樹脂のカラム(5×40cm、200−400メ
ツシユ)上に置いた。無機リン酸塩を(モリブデ
ン試薬によつて検出)まず、1〜2ml/分の流速
で0.4M炭酸水素アンモニウムで溶出させた。フ
ラクシヨンを合わせた後、溶液を乾燥するまで蒸
発させ、二度水を加え、そして混合物を再蒸発さ
せた。シロツプ状のASTPのアンモニウム塩を水
に溶解させ、ナトリウム状態の強酸カチオン−交
換樹脂に通過させ、カラム流出液を無晶質固形物
になるまで蒸発させた。ナトリウム塩は、L−ア
スコルビン酸2−トリホスフエートと一致する元
素分析、31P、1H及び13C−NMR分析並びにUV特
性を与えた。 分析値 C6H7O15P3Na4・2H2Oの計算値: C、13.33;H、2.04;P、17.22;及び Na 17.04 実測値: C、13.19;H、1.83;P、16.73;及び Na 17.84 実施例 別のトリホスホリル化反応を、出発物質が5,
6−アセタール誘導体、すなわち5,6−o−イ
ソプロピリデン−L−アスコルビツク(12.3g)
である以外実施例に記載したと同じように実施
した。ヨウ素滴定は約10%未反応L−アスコルビ
ン酸を示し、258nmにおけるUV吸光度は86%の
2−トリホスホリル化を示した。イソプロピリデ
ン保護基を除去するために、希釈した反応混合物
(150ml)を、PH3.0まで強酸カチオン−交換樹脂
(水素状態)で処理した。過により樹脂を素早
く除去し、5,6−アセタールの除去の進行状況
を薄層クロマトグラフイーを使用して監視した。
アセタールの加水分解が完了したとき、水酸化ナ
トリウム又は水酸化カリウムを使用して、混合物
をPH8.0に調節した。反応生成物の分離を実施例
に記載したようにして完了させた。 実施例 L−アスコルビン酸の代りにD−イソアスコル
ビン酸を使用した以外は実施例に記載したよう
にしてトリホスホリル化反応を実施した。 D−
イソアスコルビン酸のその2−トリホフエートエ
ステルへの変換率は約90%収率であり、生成物の
分離を、実施例に記載したようにして実施し
た。 実施例 この実験では、実施例に記載したホスホリル
化反応のPHを変化させた。L−アスコルビン酸
(10g)をトリメタリン酸ナトリウム(36.6g、
2当量)と攪拌させたとき、反応混合物のPHは約
3であつた。35°で12時間反応後、ホスホリル化
は、ヨウ素滴定、UV分析及び薄層クロマドグラ
フイーにより起こつていないことが証明された。
10日攪拌後、258nmにおけるUV分析は、5%の
2−トリホスホリル化を証明した。反応混合物の
PHを水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを使用
して上げ、10に8時間維持させたとき、ヨウ素滴
定は、約65%の未反応L−アスコルビン酸がある
ことを与えたが、258nmにおけるUV吸光度は約
33%の2−トリホスホリル化を示した。反応混合
物のPHを12.8〜13.1に維持させたとき、ヨウ素滴
定は40%の未反応L−アスコルビン酸があること
を示し、UV分析は52%の2−トリホスホリル化
を示した。更に、PH12.8〜13.1で反応を実施した
とき、313nm対258nmのUV吸光度の比は0.12で
あり、反応混合物中に副産物の形成があることを
示した。反応混合物のPHを、水酸化ナトリウムを
使用して最適のPHである10.5〜12に維持させたと
き、ヨウ素滴定は5%の未反応L−アスビン酸を
示し、UV分析は87%の2−トリホスホリル化を
示した。 実施例 ホスホリル化反応を、L−アスコルビン酸の濃
度を1Mから0.5Mに減少させた以外は実施例と
同様にして実施した。反応時間8時間後、ヨウ素
滴定は32%の未反応L−アスコルベートを示した
が、UV分析は65%の2−トリホスホリル化を示
した。L−アスコルベートの濃度を1Mにしたが、
トリメタホスフエートのモル当量を2から3に変
えたとき、2−トリホスフエートの収率は、93%
を超えては増加しなかつた。 実施例の反応の温度も20から80°に変化させ
た。約60°を超えた温度では、2−トリホスフエ
ートの収率は下がつたが、A313nm/A258nmの
比は増加した。20℃の反応温度では、8時間後の
反応混合物は、25%の未反応出発物質及び75%の
2−トリホスフエートエステルを含んでいた。 L−アスコルベートの2−モノホスフエートエ
ステル(ASMP)の作用が2−トリホスフエー
トエステル(ASTP)の作用と異なつていること
も確認されている。ポテトから精製したホスフア
ターゼ処理したとき、ASMPはASTPよりも早
くL−アスコルビン酸を遊離する。更に、ASTP
は、ASMPよりもL−アスコルベートの酸−触
媒化遊離に一層抵抗する(表の“ブランク”反
応参照)。PH5.0のバツフアー中で、ASTPでは、
20時間後ASMPによると約15%遊離されたのと
比較して、L−アスコベートを遊離しなかつた。
【表】 1 約400mgのベーカーの圧縮イースト及び2単
位のホスフアターゼ〔1単位活性はPH4.8そし
て37°で1ユーモル(Umole)のp−ニトロフ
エニルホスフエートを加水分解する。〕を含有
する100mlの0.05Mの酢酸塩バツフアー(PH
5.0)中で200ミクロモルのL−アスコルビン酸
2−ホスフエートマグネシウム又はL−アスコ
ルビン酸2−トリホスフイエートアンモニウム
を25°で攪拌することによつて酵素分解を実施
した。示された反応時間においてアルコート
(5ml)と取り、5.0mlの12%のトルクロロ酢
酸/4%メタリン酸と混合し、この混合物を
過した。液のアリコート(5ml)の2,6−
ジクロロフエノールインドフエノールでピンク
色の終点まで滴定した。ブランク溶液はホスフ
アターゼを除いて総ての試薬を含んでいた。 食品モデル系でホスフアターゼについての
ASMPに対するASTPのより大きな安定性も観
察した(表)。25℃で小麦粉の希釈懸濁物で攪
拌したとき、ASMPは1時間内で完全に加水分
解されたが、ASTPでは95℃加水分解するのに約
10〜20時間必要であつた。
【表】 1 酵素分解及び遊離したL−アスコルベートの
滴定を、ホスフアターゼが小麦粉中に存在する
ものである以外は表の脚注に記載したように
実施した。100mlの酵素分解反応混合物に2g
の小麦粉を使用した。 L−アスロクビン酸2−トリホスフエートは、
L−アスコルビン酸2−モノホスフエートを酸化
するための困難性の約2倍である。ASTP及び
ASMPを過酸化水素で8日間、同一の条件(PH
7、25℃)下で処理したとき、77%のASTPが未
反応で残つたが、44%ASMPが残つた。14日間
酸化後、55%のASTPが残つたのに比較して0%
のASMPであつた。親化合物のL−アスコルビ
ン酸は1時間未満で分解された(表)。明らか
に、ASTPは、ホスフアターゼ酵素又は酸素のよ
うな酸化体を含む食品及び飼料中で一層安定であ
ろう。
【表】 1 反応混合物は、100mlの0.05トリスバツフア
(PH7.0)中に、0.05mlの30%過酸化水素水溶液
及び200ミクロモルのL−アスコルペート又は
その2−ホスホリル化誘導体を含有していた。
示された反応時間で、2−ホスホリル化エステ
ルを含む反応混合物のアリコート(1ml)を、
PH7のトリスバツフアーで10倍に希釈し、そし
て混合物のVU吸光度は258nmで読んだ。L−
アスコルビン酸の損失を追跡するために、反応
混合物のアリコート(1ml)を2%のメタリン
酸で希釈し、そして245nmのUV吸光度を読ん
だ。 2 ASMP=L−アスコルビン酸2−ホスフエ
ート;ASTP=L−アスコルビン酸2−トリホ
スフエート 実施例 イングリツシユ種短毛モルモツトを個々にケー
ジに収容し、プリナ(Purina)モルモツト用規
定食を1週間の馴化期間中与えた。若モルモツト
(190〜250g)を各10匹毎に4群に分けた。第一
群には、ビタミンCの欠如した食餌〔ライド−ブ
リツグス(Reid−Briggs)モルモツト用食餌、
米国、バイオケミカルズ、クリーブランド、オハ
イオ〕を与え;第二群には、同じ食餌であるが、
1日当り、体重Kg当り5.0mgのL−アスコルビン
酸を補給したものを受けさせ;第三群には、1日
当り、体重Kg当り15.4mgの精製L−アスコルビン
酸2−トリホスフエート四ナトリウム二水和物
(L−アスコルビン酸2−トリ−PO4、精製)を
受けさせ;そして第四群には、反応混合物中の少
量の未反応L−アスコルビン酸をO2−酸化によ
つて分解させた以外は実施例に記載したと同じ
反応混合物の副産物を含有する混合物中の15.4mg
のL−アスコルビン酸2−トリホスフエート四ナ
トリウム二水和物(L−アスコルビン酸2−トリ
−PO4、反応混合物)を受けさせた(15.4mgのL
−アスコルビン酸2−トリホスフエート四ナトリ
ウム二水和物5.0mgのL−アスコルビン酸と等し
い)。ビタミンCを、L−アスコルビン酸溶液を
毎日用時調製した外は5℃で保存した溶液から目
盛付きシリンジを用いて経口的に投与した。動物
の体重を毎日記録し、各群の等差中項を計算し、
図で比較した。 この試験は、モルモツト中のL−アスコルビン
酸2−トリホスフエートのビタミンC活性を確認
するために設定された。 ASTPのビタミンC活性は第1図に示された曲
線により明らかにされる。L−アスコルビン酸−
トリホスフエートを、純粋体(L−アスコルビン
酸−トリ−PO4、精製と標識された曲線)又はト
リホスホリル化反応混合物の全生成物を含む混合
物(L−アスコルビン酸2−トリ−PO4、反応混
合物と標識された曲線)の状態で動物に与えた。
ASTPのどちらかの状態で与えられた動物の群
は、当量のL−アスコルビン酸を与えた群の速度
と等しい速度で成長した。しかし、ビタミンCの
補給源を与えなかつた群の動物は体重を維持でき
なくなり、食餌実験のほぼ14日目で落ち始めた。
ビタミンC源としてASTPを与えた動物は実験中
ずつと非常に健康であり、ビタムンC欠乏の臨床
的な兆候を示さなかつた。 実施例 アスコルビン酸の2−ポリホスホリル化を、
1.0MのL−アスコルビン酸(開始時の濃度)と
2.0Mのヘキサメタリ酸ナトリウムとを75〜80℃
でかつPH11.5〜12.0で反応させた以外は実施例
に記載したと同様にして実施した。2時間の反応
後、42%の未反応L−アスコルベート(ヨウ素滴
定)が見出され、そして49%の2−ホスホリル化
(UV分析)が見出された。従つて、約10%の出
発物質が説明されておらず、反応の高PH及び高温
で出発物質のある程度の分解を示している。 反応混合物の薄層クロマトグラフイー(tlc)
をセルロースで被覆した軟質フイルムを使用して
行なつた、クロマトグラフイーフイルム上に反応
混合物をスポツトした後、30:35:15:20:
0.4:5(V/V/V/V/V/W)の水、エタノ
ール、イソブタノール、イソプロパノール、濃縮
水酸化アンモニウム及びトリクロロ酢酸を使用し
てクロマトグラムを展開した。乾燥させたクロマ
トグラムに塩化第二鉄のエタノール溶液(1%)
を噴射すると、反応混合物は6種のピンク色の成
分を与えた。最高強度のスポツトは、L−アスコ
ルベートの2−モノ、2−ジ、そして2−トリホ
スフエートエステルのそれと等しい移動度を有し
ていた。L−アスコルベートのより高いホスフエ
ートエステルは弱いピンク色のスポツトを与え
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式: [式中、X及びYは異なりかつ各々−H及び−
    OHからなる群より選択され、qは1〜4の範囲
    であり、そしてA1、A2、A3、A4及びA5は各々水
    素及び塩形成性カチオンからなる群より選択され
    る] を有するアスコルビン酸2−ポリホスフエート化
    合物。 2 アスコルビン酸2−トリホスフエートである
    請求の範囲第1項記載の化合物。 3 各量の:(1)アスコルビン酸又はその誘導体、
    (2)メタリン酸の可溶性塩、(3)水、及び(4)少なくと
    も約9のPHを混合物に与えるのに適切な塩基から
    なる反応混合物を形成し;そして 該混合物を、反応中にアスコルビン酸2−ポリ
    ホスフエートを形成させるために少なくとも約9
    のレベルに反応混合物のPHを維持して反応させる
    工程からかなることを特徴とするアスコルビン酸
    2−ポリホスフエート化合物の合成方法。 4 反応成分(1)がアスコルビン酸、アスコルビン
    酸のアルカリ及び第三級アミン塩、並びにC6
    基−安定性ブロツキング基を有するアスコルビン
    酸の誘導体からなる群より選択される請求の範囲
    第3項記載の方法。 5 反応成分(1)が式 [式中、Zは水素、アルカリ金属、アルカリ土類
    金属及び第三級アミンからなる群より選択され、
    nはZの原子価であり、Q及びMは異なりかつ…
    H及び…OHからなる群より選択される] の化合物の4種の立体異性体及び式 [式中、Z1は水素、アルカリ金属、アルカリ土類
    金属及び第三級アミンからなる群より選定され、
    n1はZ1の原子価であり、Yは5〜7個の炭素原子
    を有するシクロアルキル又は式 (ここで、R1は水素、フエニル、フルフリル又
    は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表わ
    し、そしてR2は水素又は1〜4個の炭素原子を
    有するアルキル基を表わす)の基を表わす] の化合物からなる群より選択される請求の範囲第
    4項記載の方法。 6 反応成分(2)がトリメタリン酸ナトリウム及び
    トリメタリン酸カリウムからなる群より選択され
    る請求の範囲第3項記載の方法。 7 該PHを約9〜13のレベルに維持する請求の範
    囲第3項記載の方法。 8 該PHレベルが約10〜12.5である請求の範囲第
    7項記載の方法。 9 該PHレベルが約11〜12である請求の範囲第8
    項記載の方法。 10 該反応を約20〜80℃の温度で実施する請求
    の範囲第3項記載の方法。 11 該温度が約30〜50℃である請求の範囲第1
    0項記載の方法。 12 該反応を約1〜25時間の間進行させる請求
    の範囲第3項記載の方法。 13 該時間が約1〜12時間である請求の範囲第
    12項記載の方法。 14 反応成分(1)の濃度が該反応混合物中で約
    0.5〜4モルであり、反応成分(2)対反応成分(1)の
    モル比が約1.5〜3である請求の範囲第3項記載
    の方法。 15 反応成分(1)の濃度が約0.75〜1.5モルであ
    る請求の範囲第14項記載の方法。 16 反応が完了した後、反応混合物に酸の添加
    により該反応混合物のPHを調整する工程を含む請
    求の範囲第3項記載の方法。 17 該酸が可食性の無機又は有機酸である請求
    の範囲第16項記載の方法。 18 該酸を添加して反応混合物のPHを約7に下
    げる請求の範囲第16項記載の方法。 19 該反応混合物からアスコルビン酸2−ポリ
    ホスフエートを回収する工程を含む請求の範囲第
    3項記載の方法。 20 該回収工程が反応混合物をイオン交換カラ
    ムに通す工程及びアスコルビン酸2−ポリホスフ
    エートの塩を回収する工程からなる請求の範囲第
    19項記載の方法。 21 該アスコルビン酸2−ポリホスフエートを
    酸で処理し、優先的にL−アスコルビン酸2−ホ
    スフエートを形成させる工程を含む請求の範囲第
    3項記載の方法。
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