JPH0520504Y2 - - Google Patents

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JPH0520504Y2
JPH0520504Y2 JP5114089U JP5114089U JPH0520504Y2 JP H0520504 Y2 JPH0520504 Y2 JP H0520504Y2 JP 5114089 U JP5114089 U JP 5114089U JP 5114089 U JP5114089 U JP 5114089U JP H0520504 Y2 JPH0520504 Y2 JP H0520504Y2
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resin
sprue
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molding
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は、内周部に金属製ブツシユを一体に備
えた環状樹脂体を形成するための射出成形型に係
り、特に型構造を複雑化することなく、成形品の
後加工の簡略化を図り得る射出成形型に関するも
のである。
(背景技術) 近年、ギヤやプーリ等の動力伝達用の回転体に
おいて、振動や騒音の低減化や重量の軽減化を図
るために、その構成材料を金属から樹脂に転換す
る試みが為されている。而して、このような動力
伝達用の回転体においては、その全てを樹脂で構
成すると、応力が集中する内周部において欠け等
が生じ易くなるといつた問題があり、そのため
に、そのような動力伝達用の樹脂製回転体におい
ては、動力伝達部が形成される外周部を環状の樹
脂成形部と成し、内周部は、かかる環状の樹脂成
形部に一体に固着した、中心孔を有する金属製ブ
ツシユで構成することが一般に行なわれている。
ところで、かかる内周部が金属製ブツシユで構
成される動力伝達用の樹脂製回転体は、樹脂成形
部を成形するためのキヤビテイの内周部を画定す
るように金属製ブツシユが射出成形型に配置され
た状態で、そのキヤビテイ内に所定の樹脂材料が
射出されることによつて成形されることとなる
が、このような樹脂製回転体を成形するための射
出成形型においては、従来、第6図に示されてい
るように、キヤビテイ1内に樹脂材料を導くゲー
ト2が金属製ブツシユ3の端面を覆う状態で設け
られ、キヤビテイ1内で固化された回転体の樹脂
成形部4に対して、ゲート2内で固化された比較
的厚いゲート樹脂部分5が比較的大きな連結面積
をもつて一体に連結されて、かかるゲート樹脂部
分5が樹脂成形部4に一体に連結された状態のま
まで、回転体が射出成形型から取り出されるよう
になつていた。
そして、そのために、従来にあつては、樹脂成
形部4の成形後において、ゲート2内で固化され
た不要なゲート樹脂部分5を除去して、その不要
なゲート樹脂部分5との回転体(樹脂成形部4)
の連結部を滑らかに仕上げるための後加工が極め
て面倒であるといつた問題があつた。なお、同図
において、6は、エジエクタピンであり、スプル
ー内で固化されたスプルー樹脂部分7をゲート樹
脂部分5から突出・分離させるためのものであ
る。
また、これに対し、第7図に示されているよう
に、キヤビテイ1の径方向中間部に開口するよう
に、ランナ8から複数のゲート2を延設すると共
に、それらゲート2を型開き方向に対してアンダ
ーカツト形状と成し、型開き操作によつて不要な
ゲート樹脂部分5を回転体から分離させるように
した構造の射出成形型が考えられている。このよ
うな構造の射出成形型によれば、型開き操作によ
つて不要なゲート樹脂部分5を回転体から自動的
に取り除くことができ、しかもその不要なゲート
樹脂部分5との回転体の連結面積が比較的小さい
ため、そのゲート樹脂部分5との回転体の連結部
に簡単な仕上げ処理を施すだけで、その連結部を
滑らかに仕上げることができるのであり、それ
故、射出成形品に対する後加工を著しく簡略化す
ることができるのである。
ところが、このような構造の射出成形型におい
ては、上述のように、不要な樹脂部分との回転体
の連結部に対する仕上げ加工が極めて簡単で済む
反面、キヤビテイ1内に樹脂材料を導く樹脂導入
通路の構造が複雑になることから、射出成形型が
必然的に複雑・高価になるといつた不具合があ
り、またゲート2内において、樹脂詰まりが生じ
易くなるといつた問題があると共に、ゲート樹脂
部分5およびランナ樹脂部分9を、回転体とは別
途に取り出さなければならないといつた問題があ
る。
(解決課題) ここにおいて、本考案は、このような事情を背
景として為されたものであり、その解決すべき課
題とするところは、前記樹脂製回転体の如き、中
心孔を有する金属製ブツシユが内周部に一体に固
着して設けられた構造の環状樹脂体を形成するた
めの射出成形型にして、その型構造を複雑化する
ことなく、樹脂導入通路内で固化される不要な樹
脂部分を除去して、その不要な樹脂部分との連結
部を滑らかに仕上げるための加工を大幅に簡略化
することのできる環状樹脂体用の射出成形型を提
供することにある。
(解決手段) そして、かかる課題を解決するために、本考案
に従う環状樹脂体用射出成形型は、環状樹脂体を
成形するためのキヤビテイの内周部を画定するよ
うに配置される金属製ブツシユの中心孔内に、そ
のキヤビテイに樹脂材料を導くためのスプルー部
材が嵌入されるように設けられ、該スプルー部材
を通じて導かれる樹脂材料が、該金属製ブツシユ
に形成された径方向の通孔を通じて前記キヤビテ
イ内に射出せしめられるように構成される。
(作用) このような環状樹脂体用の射出成形型において
は、キヤビテイ内で固化される環状樹脂体の樹脂
成形部と、ゲートとして機能する金属製ブツシユ
の径方向の通孔内で固化されるゲート樹脂部分
と、スプルー部材内で固化されるスプルー樹脂部
分とが一体に成形される。
ここで、環状樹脂体に不要なスプルー樹脂部分
は、環状樹脂体に対し、金属製ブツシユの通孔内
で固化されたゲート樹脂部分を介して連結されて
いるだけであり、環状樹脂体との連結面積は極め
て小さいため、射出成形型の型開き後、不要なス
プルー樹脂部分を専用のエジエクタピンで金属製
ブツシユから突き出すようにすることにより、或
いは射出成形品を成形型から取り出した後、不要
なスプルー樹脂部分を手作業で除去するようにす
ることにより、環状樹脂体からその不要なスプル
ー樹脂部分を容易に分離・除去することができ
る。従つて、環状樹脂体の不要な樹脂部分との連
結部に対しては、極めて簡単な仕上げ処理を施す
だけで、その連結部を滑らかに仕上げることがで
き、その不要な樹脂部分との連結部を滑らかに仕
上げるための後加工は極めて簡単で済む。
特に、環状樹脂体が樹脂製プーリや樹脂製キヤ
等の動力伝達用の樹脂製回転体の場合には、金属
製ブツシユの中心孔に所定の仕上げ加工が施され
るのが普通であるため、金属製ブツシユの中心孔
に対する仕上げ加工を樹脂成形部の射出成形後に
おいて行なうようにすれば、不要な樹脂部分との
連結部をその仕上げ加工によつて滑らかに仕上げ
ることができ、その不要な樹脂部分を滑らかに仕
上げるためだけの特別な後加工を全く不要と為す
ことができる。
また、本考案に従う射出成形型においては、ゲ
ートとして機能する金属製ブツシユの通孔にスプ
ルー部材にて直接樹脂材料を導くことができ、キ
ヤビテイに樹脂材料を導く樹脂導入通路の構造を
極めて簡単にできるため、前記第7図に示すよう
なゲート構造を採用する射出成形型に比べて、射
出成形型自体の構造を大幅に簡略化することがで
きる。
(実施例) 以下、本考案をより一層具体的に明らかにする
ために、環状樹脂体である動力伝達用樹脂製回転
体としての樹脂製Vリブドプーリを成形するため
のVリブドプーリ用射出成形型に本考案を適用し
た場合について、その一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
なお、ここでは、先ず、第3図に基づいて、本
実施例の射出成形型を用いて成形されるVリブド
プーリの中間製品の構造を説明すると共に、その
中間製品に仕上げ加工を施して得られるVリブド
プーリの最終製品の構造を、第4図に基づいて説
明し、しかる後、第3図のVリブドプーリの中間
製品を成形するための本実施例の射出成形型につ
いて詳述することとする。
先ず、第3図は、後述する射出成形型を用いて
成形されるVリブドプーリの中間製品を示す断面
図であり、また第4図は、かかる中間製品に仕上
げ加工を施して得られるVリブドプーリの最終製
品を示す断面図であるが、それらの図から明らか
なように、本実施例の射出成形型を用いて成形さ
れるVリブドプーリの中間製品およびその中間製
品に仕上げ加工が施されて得られるVリブドプー
リの最終製品は、何れも、外周部にVリブド溝1
0を一体に備えた薄肉環状の樹脂成形部12と、
該樹脂成形部12の内周部に一体に固着して設け
られた、中心孔14を有する金属製のブツシユ1
6とからなつている。
ここで、Vリブドプーリの最終製品は、第4図
に示されているように、その金属製ブツシユ16
の中心孔14の略半分にわたる部分が円筒面とさ
れているが、残りの部分には、インボリユートス
プライン18が形成されている。そして、このV
リブドプーリの最終製品は、金属製ブツシユ16
の中心孔14において所定の動力伝達軸に嵌挿さ
れて、その動力伝達軸にインボリユートスプライ
ン18でスプライン嵌合されて取り付けられる一
方、樹脂成形部12の外周部に設けられたVリブ
ド溝10にVリブドベルトを掛け渡されて用いら
れるようになつている。
一方、Vリブドプーリの中間製品は、第4図と
第3図の比較から明らかなように、樹脂成形部1
2の形状は最終製品のそれと同じであるが、金属
製ブツシユ16の中心孔14の内周面形状が最終
製品のそれと異なつている。すなわち、Vリブド
プーリの中間製品は、第3図から明らかなよう
に、金属製ブツシユ16の中心孔14の内周面が
その全長にわたつて円筒面とされているのであ
り、しかもその円筒面の直径が、前記最終製品に
おける金属製ブツシユ16の中心孔14の円筒面
のそれよりも若干小さく設定されているのであ
る。
このことから明らかなようい、Vリブドプーリ
の最終製品は、Vリブドプーリの中間製品の金属
製ブツシユ16の中心孔14に、前記インボリユ
ートスプライン18を形成すると共に、該インボ
リユートスプライン18の非形成部位を拡径する
仕上げ加工が施されることによつて得られるので
ある。
なお、ここでは、第5図に示されているよう
に、金属製ブツシユ16の外周面の軸心方向の中
間部に位置して、周方向の環状溝20が形成され
ており、かかる環状溝20内の樹脂がその両側の
環状凸部22,22に係合することに基づいて、
金属製ブツシユ16に対する樹脂成形部12の軸
心方向への相対移動が良好に防止されるようにな
つている。
また、上記金属製ブツシユ16の外周面の環状
凸部22,22の外周面には、周方向において一
定のピツチでギヤ歯23がそれぞれ多数突設され
ており、かかるギヤ歯23間の谷部に位置する樹
脂がそれらギヤ歯23に係合することに基づい
て、金属製ブツシユ16に対する樹脂成形部12
の周方向への相対移動が良好に防止されるように
なつている。
更に、第5図に示されているように、金属製ブ
ツシユ16には、環状溝20に開口する状態で、
筒壁を径方向に貫通する複数(ここでは、2個)
の通孔24が周方向において等間隔に形成されて
おり、後述するように、樹脂成形部12の射出成
形時において、それら通孔24が後述のキヤビテ
イ42内に樹脂材料を導くゲートとして利用され
るようになつている。
また、第3図および第4図において、25は、
Vリブドプーリの樹脂成形部12を補強するため
の補強リブであり、樹脂成形部12の片面側にお
いて放射状に複数形成されている。
次に、第3図に示すVリブドプーリの中間製品
を射出成形するための射出成形型を、第1図およ
び第2図に基づいて詳述する。
すなわち、第1図は、本実施例の射出成形型の
型開き状態を示す断面図であり、第2図は、本実
施例の射出成形型の型合わせ状態(型閉じ状態)
を示す断面図であるが、それらの図から明らかな
ように、本実施例の射出成形型は、射出成形機に
おける型締装置の固定盤に取り付けて用いられる
固定型26と、固定盤に対して接近・離隔移動さ
せられる可動盤に取り付けて用いられる可動型2
8と、可動型28の固定型26との対向面に配置
され、その可動型28の固定型26との対向面に
沿つて互いに接近・離隔移動せしめられる一対の
スライド型30,30とを含んで構成されてい
る。
固定型26は、固定盤に取り付けられる背面板
32と、該背面板32に固設された型ブロツク3
4とを含んで構成されており、その型ブロツク3
4の可動型28との対向面に、環状の段付面36
で外縁部を画定された円形の成形面38を有して
いる。そして、この固定型26に対して、背面板
32と型ブロツク34とを成形面38と同心的に
型厚方向に貫通して、先端部が成形面38から所
定寸法突出するように、スプルー部材としてのス
プルーブツシユ40が配設されており、後述する
ように、図示しない射出装置から射出される樹脂
材料が、このスプルーブツシユ40を通じて、後
述のキヤビテイ42に導かれるようになつてい
る。
ここで、スプルーブツシユ40が挿通された型
ブロツク34の貫通孔44は、成形面38側から
順に、小径部46、中径部48および大径部50
とされており、かかる貫通孔44の内周面と前記
スプルーブツシユ40の外周面との間に段付状の
環状空間が形成されている。
この環状空間の背面板32側の端部には、内周
面でスプルーブツシユ40に嵌合される一方、段
付状の外周面で貫通孔44の中径部48と大径部
50とに跨がつて嵌合されて、端面が貫通孔44
内面の段付面52と所定の距離を隔てて対向する
ように、該環状空間の大径部40側の開口部を閉
塞する閉塞スリーブ54が固設されており、また
その環状空間の成形面38側の端部には、一端に
フランジ部56を備えた緩衝スリーブ58が、そ
のフランジ部56を貫通孔44の中径部48内に
収容された状態で、スプルーブツシユ40および
貫通孔44の小径部46にそれぞれ内外周面で摺
動可能に嵌合されて、軸心方向に移動可能に配設
されている。
そして、ここでは、かかる緩衝スリーブ58の
フランジ部56と前記閉塞スリーブ54の端面と
の間に皿バネ60が配設されて、貫通孔44の段
付面52にフランジ部56が当接する位置に向か
つて緩衝スリーブ58が常に付勢されるようにな
つており、且つその緩衝スリーブ58の長さ寸法
が貫通孔44の小径部46よりも若干長く設定さ
れて、フランジ部56が貫通孔44の段付面52
に当接させられた状態において、緩衝スリーブ5
8の先端部が成形面38から一定寸法突出させら
れるようになつている。そして、これにより、後
述するように、可動型28の固定型26への型閉
じ操作に際して、可動型28にセツトされた金属
製ブツシユ16が、先ず、かかる緩衝スリーブ5
8に当接され、しかる後、該金属製ブツシユ16
が前記皿バネ60の付勢力に抗して該緩衝スリー
ブ58を背面板32側に後退させつつ前進させら
れて、固定型26の成形面38に当接させられる
ようになつている。
一方、前記可動型28は、可動盤に取り付けら
れる背面板62と、該背面板62に固設された型
ブロツク64とを含んで構成されており、その型
ブロツク64の固定型26との対向面に、前記固
定型26の成形面38と同様に、環状の段付面6
6で外縁部を画定された状態で、前記固定型26
の成形面38と同径の円形の成形面68が形成さ
れている。そして、可動型28には、上記型ブロ
ツク64を前記固定型26のスプルーブツシユ4
0と同心的に貫通する状態で、そのスプルーブツ
シユ40と外径の等しいバツクスリーブ70が配
設されており、また前記背面板62を摺動可能に
貫通してかかるバツクスリーブ70内に摺動可能
に突出させられた状態で、スプルーブツシユ40
中で固化される後述のスプルー樹脂部分80を可
動型28から離型させるためのエジエクタピン7
2が配設されている。
そして、ここでは、上記バツクスリーブ70の
先端部が型ブロツク64の成形面68から所定寸
法突出させられていると共に、該バツクスリーブ
70および前記スプルーブツシユ40の外径が、
前記金属製ブツシユ16の仕上げ加工前の中心孔
14の内径に対応して設定されており、これによ
り、型開き状態において、第1図に示されている
ように、金属製ブツシユ16が、その中心孔14
において、成形面68から突出したバツクスリー
ブ70の先端部に嵌挿されて可動型28にセツト
され得るようになつていると共に、キヤビテイ4
2を形成する型合わせ状態において、第2図に示
されているように、金属製ブツシユ16が、その
中心孔14において、成形面68,38から突出
したバツクスリーブ70およびスプルーブツシユ
40の先端部間に跨がつて嵌挿されて、それら成
形面68,38間で挟持され、もつてキヤビテイ
42の内周部を画定するようにされている。
なお、スプルーブツシユ40の成形面38から
の突出量およびバツクスリーブ70の成形面68
からの突出量は、それぞれ、金属製ブツシユ16
における通孔24の形成位置に対応して設定され
ており、第2図に示されているように、キヤビテ
イ42を形成する成形型の型合わせ時において、
金属製ブツシユ16がそれらスプルーブツシユ4
0およびバツクスリーブ70の先端部間に跨がつ
て配置された状態において、前記通孔24がそれ
らスプルーブツシユ40とバツクスリーブ70と
の先端間の部位において、中心孔14の内周面に
開口させられるようになつている。つまり、キヤ
ビテイ42が形成される型合わせ状態において、
スプルーブツシユ40の内孔であるスプルーが金
属製ブツシユ16に形成された通孔24を通じて
キヤビテイ42に連通させられるようになつてい
るのであり、これにより、スプルーブツシユ40
に射出された樹脂材料が金属製ブツシユ16の通
孔24を通じてキヤビテイ42内に射出せしめら
れるようになつているのである。
また、前記エジエクタピン72は、常には、バ
ツクスリーブ70の内側に所定量引き込まれた位
置に保持されるようになつており、後述のスプル
ー樹脂部分80の可動型28からの離型時におい
て、先端側へ所定量突出されるようになつてい
る。
更に、図示はしないが、可動型28には、先端
面が成形面68に臨む状態で、エジエクタピン7
2とは独立して作動される複数のエジエクタピン
が配設されており、キヤビテイ42内で成形され
たVリブドプーリの中間製品が、それらエジエク
タピンの突出し作動で可動型28から離型され得
るようになつている。
また、上述の固定型26および可動型28と共
に成形型を構成する前記スライド型30,30
は、キヤビテイ42の外周部を規定して、目的と
するVリブドプーリの樹脂成形部12のVリブド
溝10を形成するためのものであり、相対向する
面に、VリブドプーリのVリブド溝10を成形す
るための複数条のVリブを備えた半円筒状の成形
面76を有しており、またその成形面76の幅方
向の両側に位置して、前記固定型26および可動
型28の段付面36,66に対応した円滑な半円
筒面78,79を有している。そして、それら半
円筒面78,79において固定型26および可動
型28の段付面36,66に当接させられて、キ
ヤビテイ42を形成する型合わせ位置(第2図参
照)と、それら半円筒面78,79が固定型26
および可動型28の段付面36、66から一定距
離外方に離隔させられる型開き位置(第1図参
照)との間で、図示しない駆動機構により、可動
型28の固定型26との対向面に沿つて、可動型
28の固定型26に対する接近・離隔作動と連動
して、相互に接近・離隔作動させられるようにな
つている。
なお、これらスライド型30,30は、キヤビ
テイを形成する型合わせ状態においては、第2図
に示されているように、固定型26と可動型28
とによつて、キヤビテイ42の中心線方向で挟持
されるようになつている。
ところで、前記Vリブドプーリの中間製品は、
このような構造の射出成形型を用いて、次のよう
にして製造されることとなる。
すなわち、その射出成形に際しては、先ず、可
動型28が固定型26から充分離隔されると共
に、スライダ型30,30が型開き位置に保持さ
れた成形型の型開き状態において、第5図に示さ
れている如き、中心孔14が未だ仕上げ加工され
ていない金属製ブツシユ16が、第1図に示され
ているように、その中心孔14において、バツク
スリーブ70の先端部に嵌挿してセツトされる。
そして、その金属製ブツシユ16のセツト後、図
示しない可動盤の固定盤に対する接近作動によつ
て、可動型28が固定型26に接近作動させられ
ると共に、その固定型26に対する可動型28の
接近作動に連動して、スライダ型30,30が図
示しない所定の距離機構によつて相互に接近作動
させられる。
可動型28が固定型26に対して一定の距離ま
で接近すると、固定型26に配設されたスプルー
ブツシユ40の先端部が金属製ブツシユ16の中
心孔14内に突入され、可動型28の固定型26
に対する更なる接近作動に従つて、金属製ブツシ
ユ16の中心孔14内に徐々に侵入させられる。
そして、その状態で可動型28が固定型26に更
に接近させられて、金属製ブツシユ16が固定型
26の成形面38に一定の距離まで接近させられ
ると、緩衝スリーブ58が金属製ブツシユ16の
端面に当接され、以降は、皿バネ60の付勢力に
抗して緩衝スリーブ58を金属製ブツシユ16で
固定型26内に押し込みつつ、固定型26との間
で金属製ブツシユ16を挟圧する位置まで、可動
型28が前進作動される。
なお、スライダ型30,30は、可動型28
が、固定型26との間で金属製ブツシユ16を挟
圧する型合わせ位置(前進端位置)に達するのと
同時に、或いはそれよりも若干早い段階で、固定
型26および可動型28の段付面36,66に当
接され、これにより、固定型26の成形面38と
可動型28の成形面68とで両側面を画定される
と共に、内外周面をそれぞれ金属製ブツシユ16
の外周面およびスライダ型30,30の成形面7
6,76で規定された状態で、樹脂成形部12に
対応した形状のキヤビテイ42が形成せしめられ
る。
可動型28の型閉じ操作が完了し、キヤビテイ
42が形成されると、スプルーブツシユ40、お
よび金属製ブツシユ16に成形された通孔24を
通じてキヤビテイ42内に所定の熱可塑性乃至は
熱硬化性の樹脂材料(一般には、繊維強化樹脂材
料)が射出され、充填される。そして、キヤビテ
イ42およびスプルーブツシユ40内に充填され
た樹脂材料が冷却・固化されるのを待つて、前記
型閉じ操作とは逆の手順で、可動型28が固定型
26から離隔され、またスライド型30,30が
型合わせ位置から型開き位置まで相互に離隔移動
させられて、型開きが行なわれる。そして、この
型開き操作の完了後、エジエクタピン72が突出
し作動されて、スプルーブツシユ40内で固化さ
れたスプルー樹脂部分80(第2図参照)が可動
型28から離型され、そのスプルー樹脂部分80
の離型後、キヤビテイ42に対応して設けられた
図示しないエジエクタピンが突出し作動されて、
キヤビテイ42内で固化された樹脂成形部12、
すなわちVリブドプーリの中間製品が可動型28
から離型せしめられる。
ここで、エジエクタピン72の突出し作動によ
つて可動型28から離型されるスプルー樹脂部分
80は、第2図から明らかなように、金属製ブツ
シユ16の通孔24内で固化されたゲート樹脂部
分82と一体に連結されているだけで、その連結
面積は極めて小さいため、スプルー樹脂部分80
は、エジエクタピン72の突出し作動により、金
属製ブツシユ16の中心孔14の内周面に沿つて
極めて容易に通孔24内のゲート樹脂部分82と
分断され、従つて、キヤビテイ42内で固化され
て金属製ブツシユ16と一体的に成形される樹脂
成形部12、即ちVリブドプーリの中間製品は、
図示しないエジエクタピンの突出し作動に基づい
て、スプルー樹脂部分80と分離された状態で可
動型28から離型されることとなる。
つまり、Vリブドプーリの中間製品は、スプル
ーブツシユ40内で固化された不要なスプルー樹
脂部分80と分離された状態で可動型28から取
り出されるのであり、このようにして取り出され
たVリブドプーリの中間製品に対して、前述の如
き仕上げ加工が施されることによつて、第4図に
示されている如きVリブドプーリの最終製品が得
られるのである。
このように、本実施例の射出成形型を用いてV
リブドプーリの中間製品を射出成形し、しかる
後、中間製品における金属製ブツシユ16の中心
孔14を仕上げ加工するようにすれば、不要な樹
脂部分を除去するためだけの特別な後加工を施す
ことなく、Vリブドプーリの最終製品を得ること
ができるのであり、それ故、従来の射出成形型を
用いてVリブドプーリの射出成形部12を成形す
るような場合に比べて、Vリブドプーリの製造工
数を低減させて、生産性を向上させることができ
るのである。
また、本実施例に従う射出成形型においては、
キヤビテイ42内に樹脂材料を導くための樹脂導
入通路の構造が極めて簡単なため、射出成形型自
体の構造も極めて簡単で済むのであり、またキヤ
ビテイ42内に樹脂材料を射出するためのゲート
として、金属製ブツシユ16に形成された通孔2
4が利用され、不要な樹脂部分との連結部の切断
面が金属製ブツシユ16の中心孔14内に隠され
るため、その外観が美しいといつた利点もあるの
である。
更に、本実施例では、型閉じ操作に際して、固
定型26が、先ず、皿バネ60の付勢力で成形面
38側に突出させられた緩衝スリーブ58で金属
製ブツシユ16に当接され、その緩衝スリーブ5
8の当接状態下における可動型28の更なる前進
作動によつて、成形面38が金属製ブツシユ16
に当接させられて、金属製ブツシユ16に対して
固定型26の成形面38が段階的に当接させられ
るようになつているため、成形面38が金属製ブ
ツシユ16に直接当接させられる場合に比べて、
固定型26および可動型28の成形面38,68
が受ける金属製ブツシユ16との当接の際の衝撃
が小さく、それ故、固定型26および可動型28
の成形面38,68の金属製ブツシユ16との当
接部位の摩耗が良好に抑制されて、固定型26お
よび可動型28の寿命が大幅に向上するといつた
利点もある。
また、本実施例の射出成形型のように、金属製
ブツシユ16に形成した通孔24を通じてキヤビ
テイ42内に樹脂材料を注入させるようにする
と、樹脂の流れがキヤビテイ42を画定する面に
沿つた流れとなるため、樹脂材料の平面ひねりが
小さく抑制されて、高い成形精度が得られるとい
つた利点もある。因に、キヤビテイ42を画定す
る面に対する樹脂の流れ方向が変化すればする
程、成形品であるVリブドプーリの面精度が出難
いといつた事情があるのである。
以上、本考案の一実施例を詳細に説明したが、
これは文字通りの例示であつて、本考案が、かか
る具体例に限定されることなく、その趣旨を逸脱
しない範囲内において、種々なる変更、修正、改
良等を施した態様で実施できることは、言うまで
もないところである。
例えば、前記実施例では、可動型28にエジエ
クタピン72が設けられて、不要なスプルー樹脂
部分80がかかるエジエクタピン72の突出し作
動によつてVリブドプーリの中間製品から自動的
に分離させられるようになつていたが、そのよう
なエジエクタピンを設けることなく、スプルー樹
脂部分80が一体に固着された状態でVリブドプ
ーリの中間製品を成形型から取出すようにして、
スプルー樹脂部分80をVリブドプーリの中間製
品から手作業で分離するようにすることも可能で
ある。
また、前記実施例では、樹脂成形部12の外周
部にVリブド溝10を一体に成形するために、2
つに分割されたスライド型30,30が可動型2
8側に配置されて設けられていたが、3つ以上の
スライド型を組み合わせてVリブド溝10を成形
するようにすることも可能であり、またそのよう
なスライド型を固定型26側に配置するようにす
ることも可能である。
更に、前記実施例では、環状の樹脂成形部12
の外周部にVリブド溝10を備えたVリブドプー
リを成形するための射出成形型に本考案を適用し
た場合について述べたが、本考案が、Vリブドプ
ーリ以外の動力伝達用樹脂製回転体、更には動力
伝達用樹脂製回転体以外の環状樹脂体の成形に用
いられる射出成形型に適用できることも、勿論で
ある。
なお、前記実施例におけるVリブド溝10の如
き、固定型26および可動型28からの離型方向
に対してアンダーカツト形状となる部分のない環
状樹脂体を成形する射出成形型においては、当然
のことながら、スライド型を不要と為すことがで
きる。
また、前記実施例では、射出成形後において、
金属製ブツシユの中心孔に仕上げ加工をすること
を前提として述べたが、金属製ブツシユの中心孔
に対して前記実施例の如き特別な仕上げ加工を行
なわない環状樹脂体の成形に用いられる射出成形
型に本考案を適用することもできる。この場合に
おいても、従来の射出成形型を用いる場合に比べ
て、不要なスプルー樹脂部分との連結部を滑らか
に仕上げる工程が極めて簡単で済むのであり、射
出成形品に対する後加工を極めて簡略化できると
いつた利点があるのである。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案に従う
射出成形型によれば、キヤビテイ内に樹脂を導く
ための樹脂導入通路内で固化された不要な樹脂部
分を極めて容易に取り除くことができると共に、
その不要な樹脂部分との連結部を滑らかな状態に
極めて容易に仕上げることができるのであり、そ
れ故、射出成形品に対する後加工を著しく簡略化
できるといつた利点があるのであり、しかも、キ
ヤビテイ内に樹脂を導く樹脂導入通路の構造が簡
単でよいため、射出成形型自体の構造も極めて簡
単で済むといつた利点があるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案に従う射出成形型の一例を示
す型開き状態の要部断面図であり、第2図は、第
1図の射出成形型の型閉じ状態を示す要部断面図
である。第3図は、第1図の射出成形型を用いて
成形されるVリブドプーリの中間製品を示す縦断
面図であり、第4図は、第3図の中間製品におけ
る金属製ブツシユの中心孔に仕上げ加工が施され
ることによつて得られるVリブドプーリの最終製
品を示す縦断面図であり、第5図は、第3図の中
間製品の成形に際して用いられる金属製ブツシユ
の一例を示す正面図である。第6図および第7図
は、それぞれ、従来例を説明するための説明断面
図である。 10……Vリブド溝、12……樹脂成形部、1
4……中心孔、16……金属製ブツシユ、24…
…通孔、26……固定型、28……可動型、30
……スライド型、40……スプルーブツシユ(ス
プルー部材)、42……キヤビテイ、58……緩
衝スリーブ、60……皿バネ、72……エジエク
タピン。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 中心孔を有する金属製ブツシユが内周部に一体
    に固着して設けられた構造の環状樹脂体を成形す
    るための射出成形型であつて、 前記環状樹脂体を成形するためのキヤビテイの
    内周部を画定するように配置される金属製ブツシ
    ユの中心孔内に、該キヤビテイに樹脂材料を導く
    ためのスプルー部材が嵌入されるように設けら
    れ、該スプルー部材を通じて導かれる樹脂材料
    が、該金属製ブツシユに形成された径方向の通孔
    を通じて前記キヤビテイ内に射出せしめられるよ
    うになつていることを特徴とする環状樹脂体用射
    出成形型。
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