JPH05202155A - 常温低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
常温低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物Info
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- JPH05202155A JPH05202155A JP1119192A JP1119192A JPH05202155A JP H05202155 A JPH05202155 A JP H05202155A JP 1119192 A JP1119192 A JP 1119192A JP 1119192 A JP1119192 A JP 1119192A JP H05202155 A JPH05202155 A JP H05202155A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 常温硬化強化プラスチック成形品における、
硬化収縮、機械的強度の低下、色むらの発生を防ぐ不飽
和ポリエステル樹脂組成物を提供する。 【構成】 不飽和酸、対称性二塩基酸および対称性グリ
コールを反応させて得られる結晶性不飽和ポリエステル
100質量部およびジシクロペンタジエン変性不飽和ポ
リエステル1〜100質量部を、α、β−エチレン性不
飽和単量体10〜300質量部に溶解させてなる常温低
収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物。
硬化収縮、機械的強度の低下、色むらの発生を防ぐ不飽
和ポリエステル樹脂組成物を提供する。 【構成】 不飽和酸、対称性二塩基酸および対称性グリ
コールを反応させて得られる結晶性不飽和ポリエステル
100質量部およびジシクロペンタジエン変性不飽和ポ
リエステル1〜100質量部を、α、β−エチレン性不
飽和単量体10〜300質量部に溶解させてなる常温低
収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形材料用の常温低収
縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物に関する。
縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂は硬化時に7〜
11%の体積収縮をする。このためFRP成形品等にお
いて型ひけ等の不良が発生し、好ましくない。この収縮
を小さくする方法として一般に不飽和ポリエステル樹脂
とポリスチレンなどの熱可塑性重合体樹脂の2液を混合
して、不飽和ポリエステル樹脂の硬化時の発熱による熱
可塑性重合体の膨張効果、または熱可塑性重合体中の
α、β−エチレン性不飽和単量体の膨張、熱可塑性重合
体の凝集による比容積差などの現象を利用する方法が知
られている。
11%の体積収縮をする。このためFRP成形品等にお
いて型ひけ等の不良が発生し、好ましくない。この収縮
を小さくする方法として一般に不飽和ポリエステル樹脂
とポリスチレンなどの熱可塑性重合体樹脂の2液を混合
して、不飽和ポリエステル樹脂の硬化時の発熱による熱
可塑性重合体の膨張効果、または熱可塑性重合体中の
α、β−エチレン性不飽和単量体の膨張、熱可塑性重合
体の凝集による比容積差などの現象を利用する方法が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の不飽和ポリエス
テル樹脂と熱可塑性重合体の2液を混合する方法は、高
温硬化に用いられる場合が主であり、常温硬化では低収
縮効果の発現が小さい。また熱可塑性重合体相が硬化時
に凝集し相分離を起こすため、着色剤添加時における色
むらの発生や成形品の機械的強度低下がおこる等の問題
点があった。本発明はこれらの点にかんがみてなされた
もので、その目的とするところは、常温硬化系で相分離
することなしに低収縮効果を発現する常温低収縮性不飽
和ポリエステル樹脂組成物を提供するものである。
テル樹脂と熱可塑性重合体の2液を混合する方法は、高
温硬化に用いられる場合が主であり、常温硬化では低収
縮効果の発現が小さい。また熱可塑性重合体相が硬化時
に凝集し相分離を起こすため、着色剤添加時における色
むらの発生や成形品の機械的強度低下がおこる等の問題
点があった。本発明はこれらの点にかんがみてなされた
もので、その目的とするところは、常温硬化系で相分離
することなしに低収縮効果を発現する常温低収縮性不飽
和ポリエステル樹脂組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、不飽和酸、対
称性二塩基酸および対称性グリコールを反応させて得ら
れる結晶性不飽和ポリエステル100質量部およびジシ
クロペンタジエン変性不飽和ポリエステル1〜100質
量部を、α、β−エチレン性不飽和単量体10〜300
質量部に完全に溶解させてなる常温低収縮性不飽和ポリ
エステル樹脂組成物に関する。本発明において結晶性不
飽和ポリエステルの材料に対称性二塩基酸と対称性グリ
コールとを用いるのは、結晶性不飽和ポリエステルの重
合体に結晶性を発現させるためであり、不飽和ポリエス
テルに結晶性を付与することにより低収縮効果は増大さ
れる。ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステルを
用いるのは、結晶性不飽和ポリエステルが単独ではα、
β−エチレン性不飽和単量体に溶解しにくいためであ
り、ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステルが存
在することにより低収縮効果は増大される。
称性二塩基酸および対称性グリコールを反応させて得ら
れる結晶性不飽和ポリエステル100質量部およびジシ
クロペンタジエン変性不飽和ポリエステル1〜100質
量部を、α、β−エチレン性不飽和単量体10〜300
質量部に完全に溶解させてなる常温低収縮性不飽和ポリ
エステル樹脂組成物に関する。本発明において結晶性不
飽和ポリエステルの材料に対称性二塩基酸と対称性グリ
コールとを用いるのは、結晶性不飽和ポリエステルの重
合体に結晶性を発現させるためであり、不飽和ポリエス
テルに結晶性を付与することにより低収縮効果は増大さ
れる。ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステルを
用いるのは、結晶性不飽和ポリエステルが単独ではα、
β−エチレン性不飽和単量体に溶解しにくいためであ
り、ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステルが存
在することにより低収縮効果は増大される。
【0005】次に材料について説明する。結晶性不飽和
ポリエステルは、マレイン酸、無水マレイン酸等の不飽
和酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等の対称
性二塩基酸およびエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、水素化ビスフェノールA等の対称性グリコール
とを反応させて得られる。上記の不飽和酸、対称性二塩
基酸および対称性グリコールは、二種以上を用いてもよ
い。
ポリエステルは、マレイン酸、無水マレイン酸等の不飽
和酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等の対称
性二塩基酸およびエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、水素化ビスフェノールA等の対称性グリコール
とを反応させて得られる。上記の不飽和酸、対称性二塩
基酸および対称性グリコールは、二種以上を用いてもよ
い。
【0006】ここでさらに必要に応じてフマル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸、エンドメチレンテトラヒドロ無
水フタル酸等の不飽和酸、フタル酸、無水フタル酸、イ
ソフタル酸、トリメリト酸等の飽和酸、アマニ油、大豆
油、トール油、ヒマシ油等の植物油脂肪酸、これらの誘
導体またはこれらの混合物を酸成分として、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタン
ジオール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタン
ジオール、1,3−ペンタンジオール、1,2−ヘキサ
ンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,3−ヘキ
サンジオール等の脂肪族グリコール、シクロペンタンジ
オール、シクロヘキサンジオール、等の脂環式ジオー
ル、キシレングリコール、ジメチルキシレングリコール
等の芳香族ジオール、ビスプロピレングリコールエーテ
ル、ビスブチレングリコールエーテル等のエーテル類、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等の多価アルコール類、あるいはこれらの混合物
をアルコール成分として使用しても良い。しかし使用量
は、結晶性不飽和ポリエステルが結晶性を発現する範囲
内とされる。
コン酸、シトラコン酸、エンドメチレンテトラヒドロ無
水フタル酸等の不飽和酸、フタル酸、無水フタル酸、イ
ソフタル酸、トリメリト酸等の飽和酸、アマニ油、大豆
油、トール油、ヒマシ油等の植物油脂肪酸、これらの誘
導体またはこれらの混合物を酸成分として、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタン
ジオール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタン
ジオール、1,3−ペンタンジオール、1,2−ヘキサ
ンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,3−ヘキ
サンジオール等の脂肪族グリコール、シクロペンタンジ
オール、シクロヘキサンジオール、等の脂環式ジオー
ル、キシレングリコール、ジメチルキシレングリコール
等の芳香族ジオール、ビスプロピレングリコールエーテ
ル、ビスブチレングリコールエーテル等のエーテル類、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等の多価アルコール類、あるいはこれらの混合物
をアルコール成分として使用しても良い。しかし使用量
は、結晶性不飽和ポリエステルが結晶性を発現する範囲
内とされる。
【0007】ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエス
テルは、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸、エンドメチレンテトラヒドロ無
水フタル酸等の不飽和酸、テレフタル酸、アジピン酸、
セバシン酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、
トリメリト酸等の飽和酸、アマニ油、大豆油、トール
油、ヒマシ油等の植物油脂肪酸、これらの誘導体の一若
しくは二以上またはこれらの混合物等の酸成分と、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジ
オール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジ
オール、1,3−ペンタンジオール、1,2−ヘキサン
ジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサ
ンジオール等の脂肪族グリコール、シクロペンタンジオ
ール、シクロヘキサンジオール等の脂環式ジオール、水
素化ビスフェノールA、キシレングリコール、ジメチル
キシレングリコール等の芳香族ジオール、ビスプロピレ
ングリコールエーテル、ビスブチレングリコールエーテ
ル等のエーテル類、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類の一若
しくは二以上またはこれらの混合物等のアルコール成
分、さらにジシクロペンタジエン、シクロペンタジエン
等の変性成分とを反応させて得られる。
テルは、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸、エンドメチレンテトラヒドロ無
水フタル酸等の不飽和酸、テレフタル酸、アジピン酸、
セバシン酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、
トリメリト酸等の飽和酸、アマニ油、大豆油、トール
油、ヒマシ油等の植物油脂肪酸、これらの誘導体の一若
しくは二以上またはこれらの混合物等の酸成分と、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジ
オール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジ
オール、1,3−ペンタンジオール、1,2−ヘキサン
ジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサ
ンジオール等の脂肪族グリコール、シクロペンタンジオ
ール、シクロヘキサンジオール等の脂環式ジオール、水
素化ビスフェノールA、キシレングリコール、ジメチル
キシレングリコール等の芳香族ジオール、ビスプロピレ
ングリコールエーテル、ビスブチレングリコールエーテ
ル等のエーテル類、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類の一若
しくは二以上またはこれらの混合物等のアルコール成
分、さらにジシクロペンタジエン、シクロペンタジエン
等の変性成分とを反応させて得られる。
【0008】この合成法は、酸成分、アルコール成分お
よび変性成分を同時に仕込み、縮合反応と同時に変性さ
せる1段合成法と、酸成分およびアルコール成分を縮合
反応させ途中で変性成分を仕込み変性させる2段合成法
のいずれか、またはその組み合わせでもよい。ここでジ
シクロペンタジエン変性不飽和ポリエステルは、ジシク
ロペンタジエンが分解して生成したシクロペンタジエン
が重合体の骨格に含まれているものでもよい。またあら
かじめジシクロペンタジエンおよび/またはシクロペン
タジエンを酸成分および/またはアルコール成分と反応
させて得た材料を酸成分および/またはアルコール成分
の1部として使用してもよい。
よび変性成分を同時に仕込み、縮合反応と同時に変性さ
せる1段合成法と、酸成分およびアルコール成分を縮合
反応させ途中で変性成分を仕込み変性させる2段合成法
のいずれか、またはその組み合わせでもよい。ここでジ
シクロペンタジエン変性不飽和ポリエステルは、ジシク
ロペンタジエンが分解して生成したシクロペンタジエン
が重合体の骨格に含まれているものでもよい。またあら
かじめジシクロペンタジエンおよび/またはシクロペン
タジエンを酸成分および/またはアルコール成分と反応
させて得た材料を酸成分および/またはアルコール成分
の1部として使用してもよい。
【0009】α、β−エチレン性不飽和単量体として
は、スチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、
クロルスチレン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレー
トなどを単独あるいは併用して用いることができ、ま
た、メチル(メタ)アクリレート(メチルメタクリレー
トおよびメチルアクリレートの意、以下同じ)、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、酢酸ビ
ニル、トリメチロールプロパンジまたはトリ(メタ)ア
クリレートなどを前述のα、β−エチレン性不飽和単量
体と併用してもよい。
は、スチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、
クロルスチレン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレー
トなどを単独あるいは併用して用いることができ、ま
た、メチル(メタ)アクリレート(メチルメタクリレー
トおよびメチルアクリレートの意、以下同じ)、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、酢酸ビ
ニル、トリメチロールプロパンジまたはトリ(メタ)ア
クリレートなどを前述のα、β−エチレン性不飽和単量
体と併用してもよい。
【0010】上記の結晶性不飽和ポリエステル、ジシク
ロペンタジエン変性不飽和ポリエステルおよびα、β−
エチレン性不飽和単量体を完全に溶解させるために、こ
れらは上記の割合で使用される。結晶性不飽和ポリエス
テルおよびジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステ
ルの分子量、酸価は、製品の種類、組成物の硬化条件お
よび要求される作業性などにより決定され、特に制限は
ない。また結晶性不飽和ポリエステルの合成法も通常行
われている方法でよく、特に制限はない。
ロペンタジエン変性不飽和ポリエステルおよびα、β−
エチレン性不飽和単量体を完全に溶解させるために、こ
れらは上記の割合で使用される。結晶性不飽和ポリエス
テルおよびジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステ
ルの分子量、酸価は、製品の種類、組成物の硬化条件お
よび要求される作業性などにより決定され、特に制限は
ない。また結晶性不飽和ポリエステルの合成法も通常行
われている方法でよく、特に制限はない。
【0011】本発明になる常温低収縮性樹脂組成物の硬
化に際しては、過酸化物等の触媒が用いられ、またこの
組成物は必要に応じて重合禁止剤、消泡剤、炭酸カルシ
ウム等の充填剤、顔料、染料などの公知の添加成分を含
んでもよい。
化に際しては、過酸化物等の触媒が用いられ、またこの
組成物は必要に応じて重合禁止剤、消泡剤、炭酸カルシ
ウム等の充填剤、顔料、染料などの公知の添加成分を含
んでもよい。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1 (1)還流管、不活性ガス導入管、温度計、撹拌機を取
り付けた2リットルの四口フラスコに無水マレイン酸9
80g、エチレングリコール682g、ヒドロキノン
0.17gを仕込み、不活性気流中で210℃で11時
間縮合反応させて、酸化30の結晶性不飽和ポリエステ
ルUP−Iを得た。 (2)(1)と同様な装置に無水マレイン酸310g、
無水フタル酸592g、プロピレングリコール456
g、エチレングリコール310g、ジシクロペンタジエ
ン268g、ヒドロキノン0.1gを仕込み、不活性気
流中で210℃で12時間縮合反応させて、酸価30の
ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステルUP−A
を得た。 (3)UP−A、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−I、100質量部を加え完
全に溶解させて樹脂組成物R−Iを得た。得られたR−
Iは、外径18mmの試験管に底部から100mmまで
充填し2時間静置後、目視観察し、透明で分離がないも
のを良好、濁りがあるものを濁り、分離しているものを
分離、混合時に溶解しないものを不溶として評価した。
この結果を相溶性試験として表1に示した。 (4)R−I、250質量部に、コバルト含有量6%に
なるようキシレンに溶解したナフテン酸コバルト1.2
5質量部およびメチルエチルパーオキサイド2.50質
量部、カーボンブラック2.50質量部を加え撹拌機の
回転数2,000rpmで3分間撹拌した。次に泡を除
いて平板状金型(200×200×4mm)に注入し室
温でゲル化後40℃で24時間アフターキュアさせた。
その後冷却し室温で12時間放置して硬化物を作製し
た。この硬化物を用いて、色むら、体積収縮率、曲げ強
さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1に示した。こ
こで色むらは、硬化物を目視観察し、◎は色むらなし、
○は色むら若干あり、△は色むらあり、×は色むら著し
いとして表した。体積収縮率は、JIS−K6901比
重瓶法により混合液の比重と硬化物の比重を求め、(硬
化物の比重−混合物の比重)÷混合液の比重×100と
して計算した。曲げ強さ、曲げ弾性率は、JIS−K6
911に準じて測定した。
り付けた2リットルの四口フラスコに無水マレイン酸9
80g、エチレングリコール682g、ヒドロキノン
0.17gを仕込み、不活性気流中で210℃で11時
間縮合反応させて、酸化30の結晶性不飽和ポリエステ
ルUP−Iを得た。 (2)(1)と同様な装置に無水マレイン酸310g、
無水フタル酸592g、プロピレングリコール456
g、エチレングリコール310g、ジシクロペンタジエ
ン268g、ヒドロキノン0.1gを仕込み、不活性気
流中で210℃で12時間縮合反応させて、酸価30の
ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステルUP−A
を得た。 (3)UP−A、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−I、100質量部を加え完
全に溶解させて樹脂組成物R−Iを得た。得られたR−
Iは、外径18mmの試験管に底部から100mmまで
充填し2時間静置後、目視観察し、透明で分離がないも
のを良好、濁りがあるものを濁り、分離しているものを
分離、混合時に溶解しないものを不溶として評価した。
この結果を相溶性試験として表1に示した。 (4)R−I、250質量部に、コバルト含有量6%に
なるようキシレンに溶解したナフテン酸コバルト1.2
5質量部およびメチルエチルパーオキサイド2.50質
量部、カーボンブラック2.50質量部を加え撹拌機の
回転数2,000rpmで3分間撹拌した。次に泡を除
いて平板状金型(200×200×4mm)に注入し室
温でゲル化後40℃で24時間アフターキュアさせた。
その後冷却し室温で12時間放置して硬化物を作製し
た。この硬化物を用いて、色むら、体積収縮率、曲げ強
さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1に示した。こ
こで色むらは、硬化物を目視観察し、◎は色むらなし、
○は色むら若干あり、△は色むらあり、×は色むら著し
いとして表した。体積収縮率は、JIS−K6901比
重瓶法により混合液の比重と硬化物の比重を求め、(硬
化物の比重−混合物の比重)÷混合液の比重×100と
して計算した。曲げ強さ、曲げ弾性率は、JIS−K6
911に準じて測定した。
【0013】実施例2 (1)実施例1の(1)と同様な装置に無水マレイン酸
686g、テレフタル酸498g、エチレングリコール
682g、ヒドロキノン0.17gを仕込み、不活性気
流中210℃で12時間縮合反応させ、酸価30の結晶
性不飽和ポリエステルUP−IIを得た。 (2)UP−A、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−II、100質量部を加え
完全に溶解させて樹脂組成物R−IIを得た。得られた
R−IIについて、相溶性試験を行いその結果を表1に
示した。 (3)R−IIとR−Iの代わりに用い、実施例1の
(3)と同様な方法で硬化物を作製し、色むら、体積収
縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1
に示した。
686g、テレフタル酸498g、エチレングリコール
682g、ヒドロキノン0.17gを仕込み、不活性気
流中210℃で12時間縮合反応させ、酸価30の結晶
性不飽和ポリエステルUP−IIを得た。 (2)UP−A、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−II、100質量部を加え
完全に溶解させて樹脂組成物R−IIを得た。得られた
R−IIについて、相溶性試験を行いその結果を表1に
示した。 (3)R−IIとR−Iの代わりに用い、実施例1の
(3)と同様な方法で硬化物を作製し、色むら、体積収
縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1
に示した。
【0014】実施例3 (1)実施例1の(1)と同様な装置に無水マレイン酸
980g、エチレングリコール496g、プロピレング
リコール228g、ヒドロキノン0.17gを仕込み、
不活性気流中210℃で11時間縮合反応させ、酸価3
0の結晶性不飽和ポリエステルUP−IIIを得た。 (2)UP−A、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−III、100質量部を加
え完全に溶解させて樹脂組成物R−IIIを得た。得ら
れたR−IIIについて、相溶性試験を行いその結果を
表1に示した。 (3)R−IIIをR−Iの代わりに用い、実施例1の
(3)と同様な方法で硬化物を作製し、色むら、体積収
縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1
に示した。
980g、エチレングリコール496g、プロピレング
リコール228g、ヒドロキノン0.17gを仕込み、
不活性気流中210℃で11時間縮合反応させ、酸価3
0の結晶性不飽和ポリエステルUP−IIIを得た。 (2)UP−A、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−III、100質量部を加
え完全に溶解させて樹脂組成物R−IIIを得た。得ら
れたR−IIIについて、相溶性試験を行いその結果を
表1に示した。 (3)R−IIIをR−Iの代わりに用い、実施例1の
(3)と同様な方法で硬化物を作製し、色むら、体積収
縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1
に示した。
【0015】比較例1 (1)実施例1の(1)と同様な装置に無水マレイン酸
980g、プロピレングリコール836g、ヒドロキノ
ン0.17gを仕込み、不活性気流中で210℃で11
時間縮合反応させ、酸価30の不飽和ポリエステルUP
−IVを得た。 (2)UP−A、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−IV、100質量部を加え
完全に溶解させて樹脂組成物R−IVを得た。得られた
R−IVについて、相溶性試験を行いその結果を表1に
示した。 (3)R−IVをR−Iの代わりに用い、実施例1の
(3)と同様な方法で硬化物を作製し、色むら、体積収
縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1
に示した。
980g、プロピレングリコール836g、ヒドロキノ
ン0.17gを仕込み、不活性気流中で210℃で11
時間縮合反応させ、酸価30の不飽和ポリエステルUP
−IVを得た。 (2)UP−A、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−IV、100質量部を加え
完全に溶解させて樹脂組成物R−IVを得た。得られた
R−IVについて、相溶性試験を行いその結果を表1に
示した。 (3)R−IVをR−Iの代わりに用い、実施例1の
(3)と同様な方法で硬化物を作製し、色むら、体積収
縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1
に示した。
【0016】比較例2 (1)実施例1の(1)と同様な装置に無水マレイン酸
588g、無水フタル酸644g、プロピレングリコー
ル456g、エチレングリコール310g、ヒドロキノ
ン0.1gを仕込み、不活性気流中で210℃で12時
間縮合反応させ、酸価30の不飽和ポリエステルUP−
Bを得た。 (2)UP−B、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−I、100質量部を加え1
0分間撹拌したが溶解物が得られず、硬化物を作製する
ことができなかった。
588g、無水フタル酸644g、プロピレングリコー
ル456g、エチレングリコール310g、ヒドロキノ
ン0.1gを仕込み、不活性気流中で210℃で12時
間縮合反応させ、酸価30の不飽和ポリエステルUP−
Bを得た。 (2)UP−B、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−I、100質量部を加え1
0分間撹拌したが溶解物が得られず、硬化物を作製する
ことができなかった。
【0017】比較例3 (1)UP−B、50質量部を70℃スチレン100質
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−IV、100質量部を加え
完全に溶解させて樹脂組成物R−VIを得た。得られた
R−VIについて、相溶性試験を行いその結果を表1に
示した。 (2)R−VIをR−Iの代わりに用い、実施例1の
(3)と同様な方法で硬化物を作製し、色むら、体積収
縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1
に示した。
量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで撹拌しな
がら溶解させ、これにUP−IV、100質量部を加え
完全に溶解させて樹脂組成物R−VIを得た。得られた
R−VIについて、相溶性試験を行いその結果を表1に
示した。 (2)R−VIをR−Iの代わりに用い、実施例1の
(3)と同様な方法で硬化物を作製し、色むら、体積収
縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1
に示した。
【0018】比較例4 (1)数平均分子量100,000のポリスチレン50
質量部を70℃スチレン100質量部に加え撹拌機の回
転数2,000rpmで撹拌しながら溶解させ、これに
UP−IV、100質量部を加え完全に溶解させて樹脂
組成物R−VIIを得た。得られたR−VIIについて
相溶性試験を行いその結果を表1に示した。 (2)R−VIIをR−Iの代わりに用い、実施例1の
(3)と同様な方法で硬化物を作製し、色むら、体積収
縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1
に示した。
質量部を70℃スチレン100質量部に加え撹拌機の回
転数2,000rpmで撹拌しながら溶解させ、これに
UP−IV、100質量部を加え完全に溶解させて樹脂
組成物R−VIIを得た。得られたR−VIIについて
相溶性試験を行いその結果を表1に示した。 (2)R−VIIをR−Iの代わりに用い、実施例1の
(3)と同様な方法で硬化物を作製し、色むら、体積収
縮率、曲げ強さ、曲げ弾性率を評価し、この結果を表1
に示した。
【0019】比較例5 (1)UP−I、150質量部を70℃スチレン100
質量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで10分
間撹拌したが溶解物は得られず、硬化物を作製すること
ができなかった。
質量部に加え撹拌機の回転数2,000rpmで10分
間撹拌したが溶解物は得られず、硬化物を作製すること
ができなかった。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明になる常温低収縮性不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物は、その硬化物の体積収縮率が不飽和
ポリエステルとポリスチレンの混合樹脂組成物と同等で
あり、通常の不飽和ポリエステル樹脂組成物よりも約4
%小さい。しかも相溶性も良好なため相分離せず、色む
らの発生も観られない。さらに機械的強度も通常の不飽
和ポリエステル樹脂組成物と同等以上で不飽和ポリエス
テルとポリスチレンの混合樹脂組成物の2倍以上強い常
温低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物である。
ステル樹脂組成物は、その硬化物の体積収縮率が不飽和
ポリエステルとポリスチレンの混合樹脂組成物と同等で
あり、通常の不飽和ポリエステル樹脂組成物よりも約4
%小さい。しかも相溶性も良好なため相分離せず、色む
らの発生も観られない。さらに機械的強度も通常の不飽
和ポリエステル樹脂組成物と同等以上で不飽和ポリエス
テルとポリスチレンの混合樹脂組成物の2倍以上強い常
温低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物である。
Claims (1)
- 【請求項1】 不飽和酸、対称性二塩基酸および対称性
グリコールを反応させて得られる結晶性不飽和ポリエス
テル100質量部およびジシクロペンタジエン変性不飽
和ポリエステル1〜100質量部を、α、β−エチレン
性不飽和単量体10〜300質量部に溶解させてなる常
温低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01119192A JP3163710B2 (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | 常温低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01119192A JP3163710B2 (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | 常温低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05202155A true JPH05202155A (ja) | 1993-08-10 |
JP3163710B2 JP3163710B2 (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=11771173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01119192A Expired - Fee Related JP3163710B2 (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | 常温低収縮性不飽和ポリエステル樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3163710B2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-24 JP JP01119192A patent/JP3163710B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3163710B2 (ja) | 2001-05-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |