JPH05202062A - 抗菌剤 - Google Patents

抗菌剤

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JPH05202062A
JPH05202062A JP4053045A JP5304592A JPH05202062A JP H05202062 A JPH05202062 A JP H05202062A JP 4053045 A JP4053045 A JP 4053045A JP 5304592 A JP5304592 A JP 5304592A JP H05202062 A JPH05202062 A JP H05202062A
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JP
Japan
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group
antibacterial agent
oxo
amino
compound
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Application number
JP4053045A
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English (en)
Inventor
Norio Takamura
則夫 高村
Kunio Saito
邦夫 斎藤
Tadahiro Matsushita
忠弘 松下
Totaro Yamaguchi
東太郎 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 (但し、Rはアミノ基等、Rは水酸基等、Rはカ
ルボキシル基等、Rは水素原子、低級アルキル基、低
級アルケニル基又は−CH41で示される基であ
り、R41は求核性化合物残基、Rはカルボキシル基
等、Rは水素原子等、点線は二重結合の存在又は不存
在を表す)で示されるセファロスポリン化合物を有効成
分としてなる抗菌剤。 【効果】 本発明の有効成分であるセファロスポリン化
合物は、優れた抗菌作用を示し、抗菌剤として有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規抗菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、数多くのセファロスポリン系抗生
物質が抗菌剤として得られており、例えば(6R,7
R)−7−〔(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−((2−カルボキシプロップ−2−イ
ル)オキシイミノ)アセタミド〕−3−(1−ピリジニ
オメチル)セフ−3−エム−4−カルボキシレート(一
般名:セフタジジム)が強い抗菌活性を有することが報
告されている(特公昭62−5916号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は優れた抗菌活
性を有する新規抗菌剤を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は次の一般式
〔I〕で示される新規セファロスポリン化合物又はその
薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる抗菌剤に関
する。
【0005】
【化2】
【0006】(但し、Rはアミノ基又は保護されたア
ミノ基、Rは水酸基、保護された水酸基又は低級アル
コキシ基、Rはカルボキシル基又は保護されたカルボ
キシル基、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アル
ケニル基又は式−CH41で表される基、R41
求核性化合物残基、Rはカルボキシル基、保護された
カルボキシル基又は−COOで示される基、Rは水
素原子又は低級アルキル基、点線は二重結合の存在又は
不存在を表す。)
【0007】本発明の有効成分であるセファロスポリン
化合物〔I〕もしくはその塩は、グラム陽性菌及びグラ
ム陰性菌を含む広範囲の各種微生物、とりわけグラム陽
性菌に対し優れた抗菌活性を有し、また、種々のβ−ラ
クタマーゼ産生菌に対しても高い安定性を示すととも
に、生体組織での吸収が良く、更にはその治療効果が長
時間持続する利点がある。このため、抗菌剤として、例
えばこれらの微生物により惹起される各種感染症に対
し、人間を含む哺乳動物の化学療法剤として、あるいは
動物飼料の添加剤として用いることができる。
【0008】本発明の有効成分である化合物の具体例と
しては、一般式〔I〕において、Rが水素原子、メチ
ル基の如き低級アルキル基、ビニル基の如き低級アルケ
ニル基又は式−CH41で表される基、R41がこ
の分野で常用されている求核性化合物残基、例えばアセ
トキシ基の如き低級アルカノイルオキシ基;ピリジニオ
基、キノリニオ基、イソキノリニオ基、2,3−プロパ
ノピリジニオ基、5,6,7,8−テトラヒドロキノリ
ニオ基又は2,3−ペンタノピリジニオ基の如き含窒素
複素環式基〔該複素環式基は、塩素原子、臭素原子、フ
ッ素原子の如きハロゲン原子、メチル基の如き低級アル
キル基、メトキシ基の如き低級アルコキシ基、メトキシ
カルボニル基の如き低級アルコキシカルボニル基、アミ
ノ基、カルバモイル基、シアノ基、ホルミルアミノ基及
びヒドロキシメチル基の如きヒドロキシ低級アルキル基
から選ばれる1〜2個の置換基を有していてもよ
い。〕;又はチアジアゾリルチオ基、テトラゾリルチオ
基又はピリジニオチオ基の如き含窒素複素環式基置換チ
オ基〔該含窒素複素環式基は、メチル基の如き低級アル
キル基又はビニル基、アリル基の如き低級アルケニル基
で置換されていてもよい〕である化合物などがあげられ
る。
【0009】また、他の具体例としては、一般式〔I〕
において、Rがアミノ基であり、Rがカルボキシル
基であり、Rがカルボキシル基又は−COOで示さ
れる基であり、Rが水素原子又はメチル基である化合
物があげられる。
【0010】更に、他の具体例としては、一般式〔I〕
において、Rが2−オキソ−1H−キノリン環又は2
−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン環の
8位に置換した水酸基又はメトキシ基である化合物があ
げられる。
【0011】治療上特に好ましい化合物は、Rが式−
CH41で表される基であり、R41が3−メチル
ピリジニオ基、3−クロロピリジニオ基、3−アミノ−
2−メチルピリジニオ基、3−アミノ−5−メトキシピ
リジニオ基、3−ホルミルアミノ−2−メチルピリジニ
オ基、6−フルオロキノリニオ基、4−メチルキノリニ
オ基、6−メチルキノリニオ基又はキノリニオ基である
化合物である。
【0012】本発明の有効成分である化合物〔I〕にお
いて、Rが保護されたアミノ基である場合、このアミ
ノ基の保護基としては、ペプチド合成化学の分野で通常
用いられる種々の保護基が含まれる。このような保護基
としては、例えば低級アルカノイル基;モノ−、ジ−又
はトリハロゲノ−低級アルカノイル基;低級アルコキシ
カルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基、p−低級
アルコキシベンジルオキシカルボニル基の如き置換もし
くは非置換フェニル低級アルコキシカルボニル基;ベン
ジル基、p−低級アルコキシベンジル基、3,4−ジ低
級アルコキシベンジル基の如き置換もしくは非置換フェ
ニル低級アルキル基;ジ−又はトリフェニル低級アルキ
ル基などがあげられる。また、Rが保護された水酸基
である場合、この水酸基の保護基としては、例えばベン
ジル基、ジフェニルメチル基の如き置換又は非置換フェ
ニル低級アルキル基、アセチル基の如き低級アルカノイ
ル基、ベンゾイル基などが含まれ、一方、R及びR
が保護されたカルボキシル基である場合、このカルボキ
シル基の保護基としては加水分解、酸処理、還元の如き
通常の処理により除去しうる保護基が好ましい。このよ
うな保護基としては、例えば低級アルキル基;ベンジル
基、p−低級アルコキシベンジル基、p−ニトロベンジ
ル基、ジフェニルメチル基の如き置換もしくは非置換フ
ェニル低級アルキル基;トリ低級アルキルシリル基など
が含まれる。
【0013】本発明の抗菌剤の投与量は、投与方法、患
者の年令、体重、状態及び治療すべき疾患の種類によっ
ても異なるが、通常、有効成分である化合物〔I〕もし
くはその塩の投与量が1日当り約2〜200mg/k
g、とりわけ約5〜40mg/kg程度とするのが好ま
しい。本発明の有効成分である化合物〔I〕の式
【0014】
【化3】
【0015】で示される部分構造は、別に定めない限
り、式
【0016】
【化4】
【0017】で示される幾何異性体、あるいはそれらの
混合物を意味するものとする。しかしながら、医薬とし
て使用する場合、本発明の有効成分である化合物〔I〕
は、オキシイミノ基が(Z)−配置である化合物がとり
わけ優れた生物学的性質を有する。また本発明の有効成
分である化合物〔I〕は、式
【0018】
【化5】
【0019】(但し、*は当該炭素原子が不斉炭素原子
であることを表し、R,R及びRは前記と同一意
味を有する。)で示される部分構造にもとづく光学異性
体及びラセミ体のいずれをも含むものである。
【0020】本発明の抗菌剤は、エンテロコッカス(E
nterococcus)属(例えば、エンテロコッカ
ス・フェカーリス(E.faecalis))、スタフ
ィロコッカス(Staphylococcus)属(例
えば、スタフィロコッカス・アウレウス(S.aure
us)、スタフィロコッカス・エピデルミディス(S.
epidermidis))、モルガネラ(Morga
nella)属(例えば、モルガネラ・モルガニー
(M.morganii))及びシュードモナス(Ps
eudomonas)属(例えば、シュードモナス・ア
エルギノーザ(P.aeruginosa))などに属
する広範囲の種々グラム陽性菌及びグラム陰性菌に対し
優れた抗菌活性を示す。また、前記公知化合物と異な
り、とりわけグラム陽性菌(例えばスタフィロコッカス
属に属する細菌等)に対し強い抗菌活性を有するという
特徴がある。
【0021】例えば、本発明の有効成分である7β−
{(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−〔(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン
−5−イル)(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセ
タミド}−3−(1−キノリニオメチル)−3−セフェ
ム−4−カルボン酸はスタフィロコッカス・アウレウス
(Staphylococcus aureus)20
9P JC−1に対し前記セフタジジムに較べて約32
倍以上優れた抗菌作用を示す。また、本発明の有効成分
である7β−{(Z)−2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−〔(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1
H−キノリン−5−イル)(カルボキシ)メチルオキシ
イミノ〕アセタミド}−3−セフェム−4−カルボン酸
の3−(1−ピリジニオメチル)誘導体及び3−(3−
アミノ−2−メチル−1−ピリジニオメチル)誘導体の
スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphy
lococcus epidermidis)Kawa
muraに対する抗菌作用はセフタジジムに較べて約1
6倍以上優れている。
【0022】更に、本発明の抗菌剤は種々のβ−ラクタ
マーゼ産生細菌に対し高い安定性を示すという特徴をも
有する。例えば、本発明の有効成分である7β−
{(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−〔(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン
−5−イル)(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセ
タミド}−3−セフェム−4−カルボン酸の3−(1−
キノリニオメチル)誘導体及び3−(1−ピリジニオメ
チル)誘導体のβ−ラクタマーゼ産生菌であるシトロバ
クター・フロインディー(Citrobacter f
reundii)GN346に対する抗菌作用はセフタ
ジジムに較べて約4倍以上優れている。
【0023】また、本発明の抗菌剤は、モルガネラ(M
organella)属(例えば、モルガネラ・モルガ
ニー(M.morganii))、シトロバクター(C
itrobacter)属(例えば、シトロバクター・
フロインディー(C.freundii))、エシェリ
キア(Escherichia)属(例えば、エシェリ
キア・コリ(E.coli))、クレブシエラ(Kle
bsiella)属(例えば、クレブシエラ・ニューモ
ニエ(K.pneumoniae))などに属する細菌
に対しても、あるいはエンテロバクター(Entero
bacter)属、セレイシア(Serratia)
属、シゲラ(Shigella)属、サルモネラ(Sa
lmonella)属に属する細菌に対しても優れた抗
菌活性を示す。
【0024】特に、本発明の抗菌剤は、メチシリン耐性
スタフィロコッカス・アウレウス(MRSA)の臨床分
離株に対して、優れた抗菌活性を有するという特長があ
る。例えば、本発明の有効成分である7β−{(Z)−
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8
−ヒドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イ
ル)(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセタミド}
−3−(3−アミノ−2−メチル−1−ピリジニオメチ
ル)−3−セフェム−4−カルボン酸のMRSA臨床分
離菌に対する抗菌作用(90%阻止濃度)は、セフタジ
ムに較べて約16倍優れている。また、上記本発明の有
効成分は、シュードモナス・アエルギノーザの臨床分離
株に対する抗菌作用(90%阻止濃度)は、セフタジム
に較べて約2倍優れている。さらにまた、本発明の抗菌
剤は生体組織での吸収が良く、また治療効果が長時間持
続するため、スタフィロコッカス・アウレウスやシュー
ドモナス・アエルギノーザを含む種々の細菌の感染症に
対して優れた防禦効果を示す。加えて、化合物〔I〕も
しくはその塩は低毒性であり、医薬として高い安全性を
示す。例えば、7β−{(Z)−2−(2−アミノチア
ゾール−4−イル)−2−〔(8−ヒドロキシ−2−オ
キソ−1H−キノリン−5−イル)(カルボキシ)メチ
ルオキシイミノ〕アセタミド}−3−(3−アミノ−2
−メチル−1−ピリジニオメチル)−3−セフェム−4
−カルボン酸をマウスに1g/kg静脈内投与したとこ
ろ、投与後5日間で死亡するマウスは観察されなかっ
た。
【0025】本発明の有効成分である化合物〔I〕は、
遊離の形でも、また薬理的に許容しうる塩の形でも医薬
用途に使用することができる。かかる薬理的に許容しう
る塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、カル
シウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩の如き非毒
性金属塩:トリアルキルアミン(例えば、トリエチルア
ミン)、ピリジン、エタノールアミン、トリエタノール
アミン、ジシクロヘキシルアミンの如き非毒性アミンと
の塩;塩酸、硫酸、臭化水素酸の如き無機酸との塩;シ
ュウ酸、酒石酸の如き有機酸との塩;グリシン、リジ
ン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸の如き
アミノ酸との付加塩等があげられる。
【0026】また化合物〔I〕の塩は例えばアミノ基、
四級アミノ基又はスルホン酸基を含むポリスチレン樹脂
又はカルボキシ基を含む樹脂例えばポリアクリル酸樹脂
などで形成される樹脂との塩の形であってもよい。更に
また、鉄、銅などの金属あるいは塩化アンモニウムなど
のアンモニウム塩との錯体であってもよい。従って、本
発明の有効成分である化合物〔I〕及びその塩は、その
分子内塩、付加物、錯体、溶媒和物あるいは水和物など
をいずれも含むものと解釈されるべきである。
【0027】本発明の抗菌剤は経口的にも非経口的(例
えば、静脈内、筋肉内、皮下)にも投与することがで
き、また常法により例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル
剤、散剤、注射剤のような適宜に医薬製剤として用いる
ことができる。本発明の有効成分である化合物〔I〕又
はその薬理的に許容しうる塩は、一般式〔II〕
【0028】
【化6】
【0029】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるオキシイミノ酢酸化合物、その塩もし
くはその反応性誘導体と一般式〔III〕
【0030】
【化7】
【0031】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される7−アミノセファロスポリン化合物も
しくはその塩とを縮合させて製造することができる。或
いはまた、化合物〔I〕は一般式〔IV〕
【0032】
【化8】
【0033】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるオキシイミノセファロスポリン化合物
又はその塩と一般式〔V〕
【0034】
【化9】
【0035】(但し、Zは反応性残基、R,R及び
は前記と同一意味を有する。)で示されるカルボス
チリル化合物又はその塩と反応させて製造することもで
きる。また、化合物〔I〕のうち、Rが式−CH
41で表される基である場合は、一般式〔VI〕
【0036】
【化10】
【0037】(但し、Xは反応性残基、R、R
、R及びRは前記と同一意味を有する。)で示
されるセファロスポリン化合物、もしくはその塩と求核
性化合物〔VII〕もしくはその塩とを反応させて製造
することもできる。
【0038】さらに、かくして得た化合物〔I〕におい
てRが保護されたアミノ基、Rが保護された水酸基
並びに/或いはR(及び/又は)Rが保護されたカ
ルボキシル基である場合は、所望により該保護基を除去
してもよく、また化合物〔I〕は、所望により、更にそ
の薬理的に許容しうる塩とすることもできる。原料化合
物〔II〕、〔III〕、〔IV〕、〔V〕及び〔V
I〕の塩としては、慣用の無機塩及び有機アミン塩をい
ずれも好適に用いることができる。
【0039】原料化合物である求核性化合物〔VII〕
としては、この分野で常用されている化合物をいずれも
使用でき、例えば酢酸の如き低級アルカン酸、ピリジ
ン、キノリン、イソキノリン、2,3−プロパノピリジ
ン、テトラヒドロキノリン及び2,3−ペンタノピリジ
ンの如き含窒素複素環式化合物(これらの複素環式化合
物は例えば、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、低級アルコキシカルボニル基、アミノ基、カ
ルバモイル基、シアノ基、ホルミルアミノ基及びヒドロ
キシ低級アルキル基から選ばれる置換基を有していても
よい)、及びメルカプトチアジアゾール、メルカプトテ
トラゾール又はチオピリドンの如きメルカプト基又はチ
オ基置換含窒素複素環式化合物(これらの複素環式化合
物は低級アルキル基又は低級アルケニル基でさらに置換
されていてもよい)などがあげられる。これら求核性化
合物〔VII〕はその塩(例えば、鉱酸塩、アルカリ金
属塩)として反応に使用してもよい。
【0040】なお、原料化合物〔II〕は新規化合物で
あり、例えば、カルボスチリル化合物〔V〕と一般式
〔VIII〕
【0041】
【化11】
【0042】(但し、−COYはカルボキシル基又は
保護されたカルボキシル基、Rは前記と同一意味を有
する。)で示される化合物とを脱酸剤の存在下冷却〜加
熱下で反応させて一般式〔II−a〕
【0043】
【化12】
【0044】(但し、記号は前記と同一意味を表す。)
で示される化合物を得た後、所望により保護基を除去し
て製造することができる。基−COYが保護されたカ
ルボキシル基である場合、当該保護基としては、基R
及びRで例示したと同じものをいずれも用いることが
できる。また、化合物〔II〕は、カルボスチリル化合
物〔V〕とN−ヒドロキシフタルイミド又はそのアルカ
リ金属塩とを反応させた後、低級アルキルヒドラジンで
冷却下処理して、一般式〔IX〕
【0045】
【化13】
【0046】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、該化合物(IX〕と一般
式〔X〕
【0047】
【化14】
【0048】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるグリオキシル酸化合物とを塩基の存在
下又は非存在下冷却〜加熱下で反応させ、所望により保
護基を除去して製造することもできる。なお、本明細書
において、低級アルキル基、低級アルケニル基、低級ア
ルコキシ基及び低級アルカノイル基は、炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜
6のアルコキシ基及び炭素数2〜6のアルカノイル基を
それぞれ表す。
【0049】実験例 (抗菌活性)下記第1表に示す検体化合物の最小発育阻
止濃度(M.I.C.,μg/ml)を感性ディスク用
培地−N(Sensitivity Disk Aga
r−N)(SDA;ニッスイ社製)培地を使用して寒天
平板希釈法(日本化学療法学会標準法)により測定して
求めた。その結果は下記第2表の通りである。 (検体化合物)第 1 表
【0050】
【表1】
【0051】第 2 表
【0052】
【表2】
【0053】(試験化合物) A:スタフィロコッカス・アウレウス 209P JC
−1(Staphylococcus aureus
209P JC−1) B:スタフィロコッカス・アウレウス 199R(St
aphylococcus aureus 199R) C:スタフィロコッカス・エピデルミディス Kawa
mura(Staphylococcus epide
rmidis Kawamura) D:エシェリシア・コリ ML 1410 RGN23
8(Esherichia coli ML 1410
RGN238) E:モルガネラ・モルガニー 6501(Morgan
ella morganii 6501) F:プロビデンシア・レットゲリ 6259(Prov
idencia rettgeri 6259) G:シトロバクター・フロインディー GN346(C
itrobacter freundii GN34
6) H:シュードモナス・アエルギノーザ No.12(P
seudomonus aeruginosa No.
12)
【0054】製造例1 (1)2−(8−ジフェニルメチルオキシ−2−オキソ
−1H−キノリン−5−イル)−2−ヒドロキシ酢酸ジ
フェニルメチルエステル47.7g、N−ヒドロキシフ
タルイミド41.2g、トリフェニルホスフィン55.
2g及びテトラヒドロフラン2000mlの溶液にアル
ゴン気流下、5〜10℃でアゾジカルボン酸ジエチルエ
ステル36.6gを滴下する。同温で1時間、さらに室
温で70時間撹拌し、濃縮後、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン−酢酸エチル及
びクロロホルム)で精製し、クロロホルム−エーテルか
ら再結晶することにより、2−(8−ジフェニルメチル
オキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)−2
−(フタルイミドオキシ)酢酸ジフェニルメチルエステ
ル44.5gを得る。 m.p.:206〜207℃(分解)
【0055】(2)本品36.5gの塩化メチレン50
0ml溶液をアルゴン気流下−60℃に冷却し、この溶
液にメチルヒドラジン3.0mlを滴下し、−60〜0
℃で1.5時間、さらに0℃で30分間撹拌する。析出
晶をろ去し、塩化メチレンで洗浄後、ろ洗液の溶媒を合
わせて留去し、エーテルで結晶化し、析出晶をろ取して
エーテルで洗浄後乾燥することにより、2−アミノオキ
シ−2−(8−ジフェニルメチルオキシ−2−オキソ−
1H−キノリン−5−イル)酢酸ジフェニルメチルエス
テル29.8gを無色結晶として得る。 m.p.:178〜180℃(分解)
【0056】(3)本品28g及び2−トリチルアミノ
チアゾール−4−イル−グリオキシル酸18.65gを
テトラヒドロフラン800ml、アセトニトリル280
ml及び水280mlの混液に溶解し、室温で5時間撹
拌後、溶媒を留去する。エーテルで結晶化し、析出晶を
ろ取してエーテルで洗浄後、乾燥することにより、2−
(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−2−
〔(8−ジフェニルメチルオキシ−2−オキソ−1H−
キノリン−5−イル)(ジフェニルメチルオキシカルボ
ニル)メチルオキシイミノ〕酢酸41.6gを無色結晶
として得る。 m.p.:154〜156℃(分解)
【0057】(4)ジメチルホルムアミド2.23gに
オキシ塩化リン2.85g及び塩化メチレン10mlを
アルゴン気流下、氷冷下に順次加え、室温で1時間攪拌
後−55〜−50℃に冷却する。この混合物に2−(2
−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8
−ジフェニルメチルオキシ−2−オキソ−1H−キノリ
ン−5−イル)(ジフェニルメチルオキシカルボニル)
メチルオキシイミノ〕酢酸13gの塩化メチレン300
ml溶液を滴下し、−60〜−50℃で2時間攪拌する
(得られる溶液を”反応液A”と称する)。一方、ビス
(トリメチルシリル)アセタミド14.8mlを7−ア
ミノセファロスポラン酸5.43gの塩化メチレン48
ml懸濁液にアルゴン気流下及び氷冷下加え、同温度で
1.5時間撹拌する(得られる溶液を”反応液B”と称
する)。反応液Aに反応液Bを−60〜−55℃で滴下
後−60〜−30℃で1時間、さらに−30℃で1.5
時間撹拌する。反応後、混合物を氷水に注加し、分液す
る。水層を塩化メチレンで抽出し、有機層と合わせ、食
塩水で洗浄し、乾燥後溶媒を留去することにより、7β
−{(Z)−2−(2−トリチルアミノチアゾール−4
−イル)−2−〔(8−ジフェニルメチルオキシ−2−
オキソ−1H−キノリン−5−イル)(ジフェニルメチ
ルオキシカルボニル)メチルオキシイミノ〕アセタミ
ド}セファロスポラン酸16.48gを淡黄色粉末とし
て得る。 m.p.: 160〜162℃(分解) IR(Nujol):3380,3230,2800−
2400,1790,1740,1670,1610c
−1 MS(m/z):1233(MH
【0058】製造例2 7β−{(Z)−2−(2−トリチルアミノチアゾール
−4−イル)−2−〔(8−ジフェニルメチルオキシ−
2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)(ジフェニル
メチルオキシカルボニル)メチルオキシイミノ〕アセタ
ミド}セファロスポラン酸12.48gをギ酸160m
lに溶解し、氷冷下に水40mlを加え、室温で8.5
時間撹拌する。析出物をろ去し、80%ギ酸水溶液で洗
浄する。ろ液と洗液を合わせ、溶媒を留去する。残渣に
エタノールを加え、析出する粉末をろ取し、エタノール
及びエーテルで洗浄後乾燥し、炭酸水素ナトリウム水に
溶解し飽和炭酸水素ナトリウム水で約pH8とし、非イ
オン性吸着樹脂(商品名:ダイヤイオンHP−20、三
菱化成社製、以下、HP−20と称する)を充填したカ
ラムクロマトグラフィー(溶出液:水及び5%メタノー
ル水)で精製する。目的物を含有するフラクションを集
め濃縮後、残渣を凍結乾燥することにより、7β−
{(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−〔(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン
−5−イル)(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセ
タミド}セファロスポラン酸・ジナトリウム塩4.2g
を淡黄色粉末として得る。 m.p.:230〜240℃(分解) IR(Nujol):3320,3200,1770,
1730,1650,1600cm−1 MS(m/z):703(MH) NMR(DO)δ:2.11及び2.12(3H,s
×2),2.88及び2.92(1H,d×2,J=1
8Hz及び18Hz),3.36及び3.39(1H,
d×2,J=18Hz及び18Hz),4.66(1
H,d,J=12Hz),4.83(1H,d,J=1
2Hz),4.89及び4.92(1H,d×2,J=
4.9Hz及び4.4Hz), 5.56及び5.66
(1H,d×2,J=4.9Hz及び4.4Hz),
5.97(1H,s),6.75及び6.76(1H,
d×2,J=9.8Hz及び9.8Hz),6.99〜
7.05(2H,m),7.21及び7.23(1H,
d×2,J=8.3Hz及び7.8Hz),8.28及
び8.35(1H,d×2,J=9.8Hz及び9.8
Hz)
【0059】製造例3 (1)アルゴン気流下、キノリン900mgの塩化メチ
レン9ml溶液にトリメチルシリルトリフルオロメタン
スルフォネート1.1mlを加え、室温で10分間撹拌
し、7β−{(Z)−2−(2−トリチルアミノチアゾ
ール−4−イル)−2−〔(8−ジフェニルメチルオキ
シ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)(ジフェ
ニルメチルオキシカルボニル)メチルオキシイミノ〕ア
セタミド}セファロスポラン酸1gを加え、室温で45
分間、さらに還流下で1.5時間撹拌する。溶媒を留去
し、残渣をギ酸12mlに溶解し、水を加え、混合物を
室温で6.5時間攪拌する。析出物をろ別し、80%ギ
酸水溶液で洗浄し、ろ液と洗液を合わせて、溶媒を留去
し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水及びアセトニトリ
ルに溶解して約pH8とし、アセトニトリルを留去後、
水層をクロロホルムで洗浄する。水層をHP−20のカ
ラムクロマトグラフィー(溶出液:水及び5〜30%メ
タノール)で精製する。目的物を含有するフラクション
を集め濃縮後、残渣を凍結乾燥することにより、7β−
{(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−〔(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン
−5−イル)(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセ
タミド}−3−(1−キノリニオメチル)−3−セフェ
ム−4−カルボキシレート・ナトリウム塩160mgを
微黄色粉末として得る。 m.p.:205〜210℃(分解) IR(Nujol):3350,3200,1770,
1660,1610cm−1 MS(m/z):750(MH) NMR(DO)δ:2.58及び2.65(1H,d
×2,J=19Hz及び19Hz),3.12及び3.
15(1H,d×2,J=19Hz及び19Hz),
4.91及び4.94(1H,d×2,J=4.9Hz
及び4.9Hz),5.62及び5.68(1H,d×
2,J=4.9Hz及び4.9Hz),5.70及び
5.85(2H,each br d),5.93(1
H,s),6.60及び6.64(1H,d×2,J=
9.8Hz及び9.8Hz),6.71及び6.86
(1H,d×2,J=8.3Hz及び8.3Hz),
6.92及び6.94(1H,s×2),7.12及び
7.18(1H,d×2,J=8.3Hz及び8.3H
z),7.80〜8.34(6H,m),8.98〜
9.10(2H,m)
【0060】(2)本品100mgを高速液体クロマト
グラフィーを用いて異性体のそれぞれを分取後、HP−
20で精製し、α−異性体、β−異性体を得る。 α−異性体のRt(保持時間):25分 β−異性体のRt(保持時間):40分 〔条件〕 固定相:C18−シリカゲル(商品名:YMC−Pac
k S−343) 移動相:アセトニトリル−30mMリン酸緩衝液(PH
7.0)=8.5:91.5 流量速度:5ml/分 α−異性体 収量:30mg m.p.:>175℃(分解) IR(Nujol):3380,3200,1770,
1660,1610cm−1 MS(m/z):750(MH) NMR(DO)δ:2.62,3.17(2H,d×
2,J=18Hz及び18Hz),4.94(1H,
d,J=4.9Hz),5.62(1H,d,J=4.
9Hz),5.75,5.91(2H,d×2,J=1
6Hz及び16Hz),5.95(1H,s),6.6
6(1H,d,J=9.8Hz),6.79(1H,
d,J=8.3Hz),6.99(1H,s),7.1
3(1H,d,J=8.3Hz),7.90〜8.40
(6H,m),9.10(2H,m)
【0061】β−異性体 収量:27mg m.p.:>175℃(分解) IR(Nujol):3380,3200,1770,
1660,1610cm−1 MS(m/z):750(MH) NMR(DO)δ:2.57,3.13(2H,d×
2,J=18Hz及び18Hz),4.91(1H,
d,J=4.9Hz),5.69(1H,d,J=4.
9Hz),5.73,5.88(2H,d×2,J=1
6Hz及び16Hz),5.96(1H,s),6.6
8(1H,d,J=10Hz),6.94(1H,d,
J=8.3Hz),6.98(1H,s),7.20
(1H,d,J=8.3Hz),7.80〜8.38
(6H,m),9.12(2H,m)
【0062】製造例4 7β−{(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−〔(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1H−キ
ノリン−5−イル)(カルボキシ)メチルオキシイミ
ノ〕アセタミド}セファロスポラン酸・ジナトリウム塩
0.59g、ピリジン0.34ml及びヨウ化ナトリウ
ム1.25gの水6ml溶液の混合物に酢酸を加えpH
6.6とする。アルゴン気流下、70℃で30分撹拌
し、冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水でpH7.9と
してHP−20のカラムクロマトグラフィー(溶出液:
水及び5%メタノール)で精製する。目的物を含有する
フラクションの最先部、中部及び最後部をそれぞれ濃縮
後、残渣を凍結乾燥することにより、7β−{(Z)−
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8
−ヒドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イ
ル)(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセタミド}
−3−(1−ピリジニオメチル)−3−セフェム−4−
カルボキシレート・ナトリウム塩のα−異性体、α及び
β−異性体の混合物及びβ−異性体を得る。 α−異性体 収量:24mg m.p.:>200℃(分解) IR(Nujol):3350,3200,1770,
1660−1620,1600cm−1 MS(m/z):722(MNa),700(M
) NMR(DO)δ:2.61(1H,d,J=18H
z),3.34(1H,d,J=18Hz),4.96
(1H,d,J=4.9Hz),5.28(1H,d,
J=14Hz),5.49(1H,d,J=14H
z),5.70(1H,d,J=4.9Hz),5.9
6(1H,s),6.67(1H,d,J=9.8H
z),6.90(1H,d,J=8.3Hz),7.1
9(1H,d,J=8.3Hz),8.13(2H,
m),8.32(1H,d,=9.8Hz),8.60
(1H,m),8.90(2H,m)
【0063】β−異性体 収率:16mg m.p.:>200℃(分解) IR(Nujol):3350,3200,1770,
1660−1620,1600cm−1 MS(m/z):722(MNa)700(MH) NMR(DO)δ:2.64(1H,d,J=18H
z),3.34(1H,d,J=18Hz),4.97
(1H,d,J=4.4Hz),5.28(1H,d,
J=15Hz),5.51(1H,d,J=15H
z),5.61(1H,d,J=4.4Hz),5.9
6(1H,s),6.64(1H,d,J=8.3H
z),6.69(1H,d,J=9.8Hz),7.0
6(1H,d,J=8.3Hz),8.13(2H,
m),8.22(1H,d,J=9.8Hz),8.6
0(1H,m),8.90(2H,m)
【0064】α及びβ−異性体の混合物 収量:91mg m.p.:>200℃ IR(Nujol):3350,3200,1770,
1660−1620,1600cm−1 MS(m/z):722(MNa)700(MH) NMR(DO)δ:2.61及び2.64(1H,d
×2,J=18Hz及び18Hz),3.34(1H,
d,J=18Hz),4.96及び4.97(1H,d
×2,J=4.9Hz及び4.4Hz),5.28(1
H,br d),5.49及び5.51(1H,d×
2,J=14Hz及び15Hz),5.61及び5.7
0(1H,d×2,J=4.4Hz及び4.9Hz),
5.96(1H,br s),6.66及び6.90
(2H,m及びd,J=8.3Hz),7.00(1
H,s),7.06及び7.19(1H,d×2,J=
8.3Hz及び8.3Hz),8.13(2H,m),
8.22及び8.32(1H,d×2,J=9.8Hz
及び9.8Hz),8.60(1H,m),8.90
(2H,m)
【0065】製造例5〜26 7β−{(Z)−2−(2−トリチルアミノチアゾール
−4−イル)−2−〔(8−ジフェニルメチルオキシ−
2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)(ジフェニル
メチルオキシカルボニル)メチルオキシイミノ〕アセタ
ミド}セファロスポラン酸及び含窒素複素環式化合物を
製造例3と同様に処理することにより、下記第3表記載
の化合物を得る。 第 3 表
【0066】
【化15】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】
【0071】
【表7】
【0072】
【表8】
【0073】
【表9】
【0074】
【表10】
【0075】
【表11】
【0076】
【表12】
【0077】
【表13】
【0078】
【表14】
【0079】
【表15】
【0080】製造例27 (1)ジメチルホルムアミド0.38gにオキシ塩化リ
ン0.48g及び塩化メチレン2.2mlをアルゴン気
流下及び氷冷下滴下し、室温で1.5時間攪拌後−55
〜−50℃に冷却する。この混合物に2−(2−トリチ
ルアミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8−ジフェ
ニルメチルオキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−
イル)(ジフェニルメチルオキシカルボニル)メチルオ
キシイミノ〕酢酸2.2gの塩化メチレン54ml溶液
を滴下し、−65〜−55℃で1.5時間攪拌、更に−
55〜−50℃で30分間攪拌する(得られる溶液を”
反応液A”と称する)。一方、ビス(トリメチルシリ
ル)アセタミド3.08gを7β−アミノ−3−(3−
アミノ−2−メチル−1−ピリジニオメチル)−3−セ
フェム−4−カルボキシレート1.57gの塩化メチレ
ン32ml懸濁液にアルゴン気流下及び氷冷下加え、同
温度で2時間撹拌する(得られる溶液を”反応液B”と
称する)。反応液Aに反応液Bを滴下し、−55〜−3
0℃で40分間、更に−30℃で1.5時間撹拌する。
反応後、混合物を水に注加する。この混合物より塩化メ
チレンを留去し、析出物をろ取し、水洗、乾燥して得ら
れる物質をアニソール10ml及びトリフルオロ酢酸1
0mlの混合溶液に15〜20℃で加え、室温で2時間
攪拌する。氷冷下、イソプロピルエーテル180mlを
加え、15分間攪拌後、析出物をろ取し、イソプロピル
エーテルで洗浄、乾燥後、水に懸濁し、飽和炭酸水素ナ
トリウム水でpH7.7としてHP−20のカラムクロ
マトグラフィー(溶出液:水及び20%メタノール)で
精製する。目的物を含有するフラクションを集め濃縮
後、残渣を凍結乾燥することにより、7β−{(Z)−
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8
−ヒドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イ
ル)(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセタミド}
−3−(3−アミノ−2−メチル−1−ピリジニオメチ
ル)−3−セフェム−4−カルボキシレート・ナトリウ
ム塩0.75gを淡黄色粉末として得る。 m.p.:>160℃(分解) IR(Nujol)=3360,3200,1770,
1650,1610,cm−1 MS(m/z):751(MNa),729(M
) NMR(DO)δ:2.50及び2.52(3H,s
×2),2.54及び2.57(1H,d×2,J=1
7Hz及び18Hz),3.06及び3.09(1H,
d×2,J=17Hz及び18Hz),4.92及び
4.95(1H,d×2,J=4.4Hz及び4.4H
z),5.22(1H,d,J=15Hz),5.50
及び5.51(1H,d,J=15Hz及び15H
z),5.60及び5.68(1H,d×2,J=4.
4Hz及び4.4Hz),5.99(1H,s),6.
71及び6.74(1H,d×2,J=9.8Hz及び
9.8Hz),6.91及び7.01(1H,d×2,
J=8.3Hz及び8.3Hz),7.01(1H,
s),7.18及び7.22(1H,d×2,J=8.
3Hz及び8.3Hz),7.52〜7.62(1H,
m),7.69及び7.71(1H,d×2,J=8.
3Hz及び8.3Hz),8.00(1H,d,J=
6.3Hz),8.24及び8.34(1H,d,J=
9.8Hz及び9.8Hz)
【0081】(2)本品70mgを高速液体クロマトグ
ラフィーを用いて異性体のそれぞれを分取後、HP−2
0で精製し、α−異性体、β−異性体を得る。 α−異性体のRt(保持時間):45分 β−異性体のRt(保持時間):75分 〔条件〕 固定相:C18−シリカゲル(商品名:YMC−Pac
k−D−ODS−10) 移動相:アセトニトリル−30mMリン酸緩衝液(PH
7.0)=6:94 流量速度:5ml/分 α−異性体 収量:20mg m.p.:>160℃(分解) IR(Nujol)=3360,3200,1770,
1650,1610cm−1 MS(m/z)=751(MNa),729(M
) NMR(DO)δ:2.52(3H,s),2.5
7,3.09(2H,ABq,J=18Hz),4.9
5(1H,d,J=4.4Hz),5.22,5.51
(2H,ABq,J=15Hz),5.60(1H,
d,J=4.4Hz),5.98(1H,s),6.7
1(1H,d,J=9.8Hz),6.91(1H,
d,J=8.3Hz),7.01(1H,s),7.1
8(1H,d,J=8.3Hz),7.59(1H,d
d,J=8.3Hz,5.9Hz),7.71(1H,
d,J=8.3Hz),8.00(1H,d,J=5.
9Hz),8.24(1H,d,J=9.8Hz)
【0082】β−異性体 収量:20mg m.p.:>160℃(分解) IR(Nujol)=3360,3200,1770,
1660,1610cm−1 MS(m/z)=751(MNa),729(M
) NMR(DO)δ:2.50(3H,s),2.5
4,3.06(2H,ABq,J=17Hz),4.9
2(1H,d,J=4.4Hz),5.22,5.50
(2H,ABq,J=15Hz),5.68(1H,
d,J=4.4Hz),5.99(1H,s),6.7
4(1H,d,J=9.8Hz),7.01(1H,
s),7.01(1H,d,J=8.3Hz),7.2
2(1H,d,J=8.3Hz),7.56(1H,d
d,J=7.8Hz,6.3Hz),7.69(1H,
d,J=7.8Hz),8.00(1H,d,J=6.
3Hz),8.34(1H,d,J=9.8Hz)
【0083】製造例28〜33 2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−2
−〔(8−ジフェニルメチルオキシ−2−オキソ−1H
−キノリン−5−イル)(ジフェニルメチルオキシカル
ボニル)メチルオキシイミノ〕酢酸及び対応原料化合物
を製造例27と同様に処理して、下記第4表記載の化合
物を得る。但し、製造例29〜33における保護基の除
去は、80%ギ酸水溶液を用いた。 第 4 表
【0084】
【化16】
【0085】(下記表に於いて、製造例28〜31はR
=COO、製造例32〜33はR=COONaで
ある。)
【0086】
【表16】
【0087】
【表17】
【0088】
【表18】
【0089】
【表19】
【0090】
【表20】
【0091】製造例34 4−(7−アミノ−3−メチル−3−セフェム−4−カ
ルボキシメチル)アニソール502mg、2−(2−ト
リチルアミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8−ジ
フェニルメチルオキシ−2−オキソ−1H−キノリン−
5−イル)(ジフェニルメチルオキシカルボニル)メチ
ルオキシイミノ〕酢酸979mg、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド227mg、ブチルアルコール149mg
及びテトラヒドロフラン15mlを室温で18時間攪拌
する。析出物をろ去し、ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液:トルエン:酢酸
エステル=1:1)で精製して得られる泡状物質をアニ
ソール5mlに溶解し、氷冷下、トリフルオロ酢酸5m
lを滴下し、室温で2時間攪拌する。反応混合物にイソ
プロピルエーテル100ml−ヘキサン30mlを加
え、析出物をろ取し、イソプロピルエーテルで洗浄、乾
燥後、水に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水で約pH
8としてHP−20のカラムクロマトグラフィー(溶出
液:水及び20%メタノール)で精製する。目的物を含
有するフラクションを集め濃縮後、残渣を凍結乾燥する
ことにより、7β−{(Z)−2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)−2−〔(8−ヒドロキシ−2−オキ
ソ−1H−キノリン−5−イル)(カルボキシ)メチル
オキシイミノ〕アセタミド}−3−メチル−3−セフェ
ム−4−カルボキシレート・ジナトリウム塩400mg
を淡黄色粉末として得る。 m.p.: 185〜210℃(分解) IR(Nujol):3320,3200,1755,
1650,1600cm−1 MS(m/z):645(MH) NMR(DO)δ:1.87及び1.88(3H,s
×2),2.74及び2.76(1H,d×2,J=1
8Hz),3.30(1H,d×2,J=18Hz),
4.87及び4.88(1H,d×2,J=4.5H
z),5.49及び5.58(1H,d×2,J=4.
5Hz),5.98及び5.99(1H,s×2),
6.76及び6.77(1H,d×2,J=9.8H
z),7.02及び7.03(1H,s×2),7.0
4及び7.05(1H,d×2,J=8Hz),7.2
2及び7.24(1H,d×2,J=8Hz),8.2
9及び8.37(1H,d×2,J=9.8Hz)
【0092】製造例35〜36 対応原料化合物と2−(2−トリチルアミノチアゾール
−4−イル)−2−〔(8−ジフェニルメチルオキシ−
2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)(ジフェニル
メチルオキシカルボニル)メチルオキシイミノ〕酢酸を
製造例34と同様に処理することにより、下記第5表記
載の化合物を得る。 第 5 表
【0093】
【化17】
【0094】
【表21】
【0095】製造例37 (1)5−オキサロ−8−ベンジルオキシカルボスチリ
ル3.23g、湿潤10%パラジウム−炭素4g(水分
50%)及びテトラヒドロフラン100ml−水50m
l−酢酸50mlの混合物を水素4気圧下、45℃で4
0時間振とう後、触媒をろ去する。触媒を含水テトラヒ
ドロフランで洗浄し、ろ液と洗液を合わせて溶媒を留去
する。残査を50%含水テトラヒドロフラン200ml
に溶かし、ジフェニルジアゾメタン2.9gを加え、室
温で20時間攪拌する。溶媒を留去し、残査にエーテル
を加え、固体を粉砕後ろ取しエーテルで洗浄する。減圧
乾燥して得られる固体をジメチルホルムアミド20ml
に溶解し、炭酸カリウム2.6gを加えた後、ベンズヒ
ドリルブロミド4.64gのジメチルホルムアミド5m
l溶液を滴下し、室温で5時間攪拌する。反応液を氷水
100ml中に注ぎ、クロロホルムで抽出する。抽出液
を水洗後、飽和食塩水で洗浄し乾燥する。溶媒を留去
し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
液:ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、無色結晶として
2−(8−ジフェニルメチルオキシ−2−オキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イル)−2−
ヒドロキシ酢酸ジフェニルメチルエステル2.85g
(50%)を得る。 m.p.:165〜166℃
【0096】(2)本品を実施例1の(1)と同様に処
理して、2−(8−ジフェニルメチルオキシ−2−オキ
ソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イ
ル)−2−(フタルイミドオキシ)酢酸ジフェニルメチ
ルエステルを得る。 m.p.:180〜183℃
【0097】(3)本品を製造例1−(2)と同様に処
理して、2−アミノオキシ−2−(8−ジフェニルメチ
ルオキシ−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ
キノリン−5−イル)酢酸ジフェニルメチルエステルを
得る。 m.p.:166〜168℃
【0098】(4)本品を製造例1−(3)と同様に処
理して、2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イ
ル)−2−〔(8−ジフェニルメチルオキシ−2−オキ
ソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イ
ル)(ジフェニルメチルオキシカルボニル)メチルオキ
シイミノ〕酢酸を得る。 m.p.:142〜144℃(分解)
【0099】(5)本品を製造例1−(4)と同様に処
理して、7β−{(Z)−2−(2−トリチルアミノチ
アゾール−4−イル)−2−〔(8−ジフェニルメチル
オキシ−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキ
ノリン−5−イル)(ジフェニルメチルオキシカルボニ
ル)メチルオキシイミノ〕アセタミド}セファロスポラ
ン酸を得る。 m.p.:138〜142℃(分解) IR(Nujol):3400,3250,1790,
1740,1690cm−1 MS(m/z):1235(MH
【0100】製造例38 対応化合物を製造例2と同様に処理して、7β−
{(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−〔(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1,2,3,4
−テトラヒドロキノリン−5−イル)(カルボキシ)メ
チルオキシイミノ〕アセタミド}セファロスポラン酸を
得る。 m.p.:>170℃(分解) IR(Nujol):3300(br),3200(s
h),1780,1730,1670(br)cm−1 MS(m/z):661(MH) 本品のジナトリウム塩: m.p.:>170℃(分解) IR(Nujol):3340(br),3200(s
h),1760,1660,1600cm−1 NMR(DO)δ:2.13及び2.15(3H,s
×2),2.61〜2.68(2H,m),3.01〜
3.13(2H,m),2.96,3.46(2H,A
Bq,J=18Hz),4.68及び4.71(1H,
d×2,J=13Hz and 12Hz),4.77
及び4.89(1H,d×2,J=13Hz及び12H
z),5.01及び5.03(1H,d×2,J=4.
4Hz及び4.4Hz),5.64及び5.68(1
H,d×2,J=4.4Hz及び4.4Hz),5.6
9及び5.70(1H,s),6.82及び6.83
(1H,d×2,J=8.3Hz及び8.3Hz),
6.96及び6.99(1H,d×2,J=8.3Hz
及び8.3Hz)),7.02(1H,s) MS(m/z):727(MNa),705(M
【0101】製造例39 (1)2−(8−ヒドロキシ−2−オキソ−1H−キノ
リン−5−イル)−2−ヒドロキシ酢酸11.8gの1
7%含水テトラヒドロフラン480ml懸濁液に、ジフ
ェニルジアゾメタン15.6gを加え、室温で3日間攪
拌する。溶媒を留去し、残査にジエチルエーテル250
mlを加え、固体を粉砕後ろ取し、ジエチルエーテル3
00mlで洗浄、減圧乾燥することにより、2−(8−
ヒドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)
−2−ヒドロキシ酢酸ジフェニルメチルエステル17.
16gを得る。 m.p.:218.5〜219.5℃(分解)
【0102】(2)本品16.15gのジメチルホルム
アミド81ml溶液炭酸カリウム4.2g、ヨウ化メチ
ル7.8mlを順次加え、室温で7時間攪拌する。氷冷
下、氷水480mlを加え、攪拌後析出物をろ取し、水
洗後、減圧乾燥することにより、2−(8−メトキシ−
2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)−2−ヒドロ
キシ酢酸ジフェニルメチルエステル化合物16.05g
を得る。 m.p.:177〜182℃
【0103】(3)本品を実施例1の(1)と同様に処
理して、2−(8−メトキシ−2−オキソ−1H−キノ
リン−5−イル)−2−(フタルイミドオキシ)酢酸ジ
フェニルメチルエステルを得る。 m.p.:206〜209℃
【0104】(4)対応化合物を実施例1−(2)と同
様に処理して、2−アミノオキシ−2−(8−メトキシ
−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)酢酸ジフェ
ニルメチルエステルを得る。 m.p.:166〜168℃
【0105】(5)対応化合物を実施例1−(3)と同
様に処理して、2−(2−トリチルアミノチアゾール−
4−イル)−2−〔(8−メトキシ−2−オキソ−1H
−キノリン−5−イル)(ジフェニルメチルオキシカル
ボニル)メチルオキシイミノ〕酢酸を得る。 m.p.:157〜158.5℃(分解)
【0106】(6)対応化合物を製造例1−(4)と同
様に処理して、7β−{(Z)−2−(2−トリチルア
ミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8−メトキシ−
2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)(ジフェニル
メチルオキシカルボニル)メチルオキシイミノ〕アセタ
ミド}セファロスポラン酸を得る。 m.p.:154〜156℃ IR(Nujol):3220(br),1790,1
740,1660,1610cm−1 MS(m/z):1081(MH
【0107】製造例40 対応原料化合物を実施例2と同様に処理して、7β−
{(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−〔(8−メトキシ−2−オキソ−1H−キノリン−
5−イル)(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセタ
ミド}セファロスポラン酸を得る。 m.p.:>160℃(分解) IR(Nujol):3300(br),3200(b
r),1780,1730,1660(br),161
0cm−1 MS(m/z):673(MH
【0108】本品のジナトリウム塩: m.p.:>160℃(分解) IR(Nujol):3350(br),3200(s
h),1770,1730(sh),1660,161
0cm−1 NMR(DO)δ:2.12及び2.13(3H,s
×2),2.87及び2.93(1H,d×2,J=1
8Hz及び18Hz),3.38及び3.41(1H,
d×2,J=18Hz及び18Hz),4.01及び
4.02(3H,s×2),4.68及び4.69(1
H,d×2,J=13Hz及び13Hz),4.85及
び4.87(1H,d×2,J=13Hz and 1
3Hz),4.93及び4.95(1H,d×2,J=
4.9Hz及び4.9Hz),5.60及び5.68
(1H,d×2,J=4.9Hz及び4.9Hz),
5.99(1H,s),6.77及び6.79(1H,
d×2,J=9.8Hz及び9.8Hz),7.02及
び7.03(1H,s×2),7.18及び7.20
(1H,d×2,J=8.3Hz及び8.3Hz),
7.34及び7.36(1H,d×2,J=8.3Hz
及び8.3Hz),8.29及び8.37(1H,d×
2,J=9.8Hz及び9.8Hz) MS(m/z):717(MH
【0109】製造例41 (1)アルゴン気流下、水素化ナトリウム750mgの
ジメチルホルムアミド50ml懸濁液に2−(8−ジフ
ェニルメチルオキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5
−イル)−2−(フタルイミドオキシ)酢酸ジフェニル
メチルエステル10.6gのジメチルホルムアミド60
ml溶液を25分間かけ滴下し、室温で1.5時間攪拌
する。本反応液を0℃とし、ヨウ化メチル8.44gを
滴下し、同温で1.5時間攪拌する。これを0.05N
塩酸330ml中に注ぎ込み、析出物を酢酸エチルで抽
出する。抽出液を水洗し、乾燥後溶媒を留去し、残査を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサ
ン−酢酸エチル)で精製し、2−(8−ジフェニルメチ
ルオキシ−1−メチル−2−オキソ−1H−キノリン−
5−イル)−2−(フタルイミドオキシ)酢酸ジフェニ
ルメチルエステル5.28gを得る。 IR(Nujol):1790,1760,1740,
1660,1610,1590cm−1 NMR(CDCl)δ:3.89(3H,s),6.
21(1H,S),6.41(1H,S),6.70
(1H,d,J=9.8Hz),6.82−7.40
(23H,m),7.69−7.80(4H,m),
8.34(1H,d,J=9.8Hz) MS(m/z): 727(MH
【0110】(2)本品を製造例1の(1)と同様に処
理して、2−アミノオキシ−2−(8−ジフェニルメチ
ルオキシ−1−メチル−2−オキソ−1H−キノリン−
5−イル)酢酸ジフェニルメチルエステルを得る。 IR(Nujol):3310,3240,1750,
1660,1610,1590,1560cm−1
【0111】(3)本品を製造例1−(2)と同様処理
に処理して、2−(2−トリチルアミノチアゾール−4
−イル)−2−〔(8−ジフェニルメチルオキシ−1−
メチル−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)(ジ
フェニルメチルオキシカルボニル)メチルオキシイミ
ノ〕酢酸を得る。 m.p.: 140−145℃(分解)
【0112】(4)本品を製造例1−(3)と同様処理
に処理して、7β−{(Z)−2−(2−トリチルアミ
ノチアゾール−4−イル)−2−〔(8−ジフェニルメ
チルオキシ−1−メチル−2−オキソ−1H−キノリン
−5−イル)(ジフェニルメチルオキシカルボニル)メ
チルオキシイミノ〕アセタミド}セファロスポラン酸を
得る。 m.p.:139−141℃(分解) IR(Nujol):3240(br),1790,1
740,1680,1660cm−1 NMR(DMSO−d)δ:2.00及び2.03
(3H,S×2),3.00−3.60(2H.m),
3.86(3H,s),4.65及び4.68(1H,
d×2,J=13Hz及び13Hz),4.90及び
4.98(1H,d×2,J=13Hz及び13H
z),4.94及び5.08(1H,d×2,J=4.
9Hz及び4.9Hz),5.64(1H,m),6.
18(1H,s),6.50及び6.51(1H,d×
2,J=9.8Hz及び9.8Hz),6.67,6.
75,6.78,6.80,及び6.82(3H,ea
chs),7.03−7.57(37H,m),8.0
8及び8.10(1H,d×2,J=9.8Hz及び
9.8Hz),8.87及び8.90(1H,S×
2),9.59及び9.63(1H,d×2,J=7.
8Hz及び7.8Hz) MS(m/z):1247(MH
【0113】製造例42 製造例41で得られた化合物を製造例2と同様に処理し
て、7β−{(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−〔(8−ヒドロキシ−1−メチル−2−
オキソ−1H−キノリン−5−イル)(カルボキシ)メ
チルオキシイミノ〕アセタミド}セファロスポラン酸を
得る。 m.p.:>170℃(分解) IR(Nujol):3300−3200,1780,
1740,1650,1590cm−1
【0114】本品のジナトリウム塩 m.p.:>145℃(分解) IR(Nujol):3340(br),3200,1
770,1650,1590cm−1 NMR(DO)δ:2.13及び2.14(3H,S
×2),2.87及び2.94(1H,d×2,J=1
8Hz及び18Hz),3.37及び3.40(1H,
d×2,J=18Hz及び18Hz),3.96及び
3.99(3H,S×2),4.69(1H,brd,
J=11Hz),4.79−4.93(1H,m),
4.87及び4.91(1H,d×2,J=4.9Hz
及び4.9Hz),5.56及び5.66(1H,d×
2,J=4.9Hz及び4.9Hz),5.99(1
H,s),6.76及び6.78(1H,d×2,J=
9.8Hz及び9.8Hz),7.02及び7.03
(1H,S×2),7.14及び7.15(1H,d×
2,J=8.3Hz及び8.3Hz),7.25及び
7.28(1H,d×2,J=8.3Hz及び8.3H
z),8.16及び8.25(1H,d×2,J=9.
8Hz及び9.8Hz)
【0115】製造例43〜48 対応化合物を製造例3と同様に処理して下記第6表記載
の化合物を得る。 第 6 表
【0116】
【化18】
【0117】
【表22】
【0118】
【表23】
【0119】
【表24】
【0120】
【表25】
【0121】製造例49 製造例39で得られた化合物(ジナトリウム塩)及び1
−アリル−4−チオピリドンを製造例4と同様に処理
(但し、溶媒は、50%含水アセトニトリルを使用)し
て、7β−{(Z)−2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−〔(8−メトキシ−2−オキソ−1H−
キノリン−5−イル)(カルボキシ)メチルオキシイミ
ノ〕アセタミド}−3−(1−アリル−4−ピリジニオ
チオ)−3−セフェム−4−カルボキシレート・ナトリ
ウム塩を得る。
【0122】m.p.>175℃(分解) IR(Nujol):3370(br),3200(s
h),1770,1660,1630,1610cm
−1 NMR(DO)δ:2.94及び2.96(1H,d
×2,J=18Hz及び18Hz),3.28及び3.
34(1H,d×2,J=18Hz及び18Hz),
4.15(1H,d,J=14Hz),4.23及び
4.34(1H,d×2,J=14Hz及び14H
z),4.91−4.98(3H,m),5.38(1
H,d,J=17Hz),5.49(1H,d,J=1
0Hz),5.56及び5.61(1H,d×2,J=
4.9Hz及び4.9Hz),5.92−6.12(1
H,m),5.96及び5.97(1H,s×2),
6.71及び6.74(1H,d×2,J=9.8Hz
及び9.8Hz),6.95(1H,s),7.08及
び7.13(1H,d×2,J=8.3Hz及び8.3
Hz),7.29及び7.36(1H,d×2,J=
8.3Hz及び8.3Hz),7.77(2H,d,J
=6.8Hz),8.24−8.39(3H,m). MS(m/z):808(MNa),786(M
).
【0123】製造例50〜52 7β−アミノ−3−(3−アミノ−2−メチル−1−ピ
リジニオメチル)−3−セフェム−4−カルボキシレー
ト及び対応原料化合物を製造例27と同様に処理して、
下記第7表記載の化合物を得る。 第 7 表
【0124】
【化19】
【0125】
【表26】
【0126】
【表27】
【0127】
【表28】
【0128】製造例53 (1)2−(8−ジフェニルメチルオキシ−2−オキソ
−1H−キノリン−5−イル)−2−ヒドロキシ酢酸ジ
フェニルメチルエステル5.03gを17%含水テトラ
ヒドロフラン96mlに溶解し、該溶液に氷冷撹拌下
2.0N水酸化ナトリウム水溶液8.8mlを滴下し、
室温で2時間撹拌する。氷冷下2.4N塩酸7.4ml
を滴下し、含水テトラヒドロフラン適量を加え均一層と
した後、テトラヒドロフランを留去する。析出物をろ取
して、水洗後ジエチルエーテルで洗浄し、60℃で減圧
乾燥することにより、無色固体として2−(8−ジフェ
ニルメチルオキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−
イル)−2−ヒドロキシ酢酸3.42gを得る。 m.p.186〜188℃(分解)
【0129】(2)本品145.8g及び(R)−2−
アミノ−3−メチル−1,1−ジフェニルブタン−1−
オール92.8gより得られる塩をメタノールから2回
再結晶することにより、光学活性2−(8−ジフェニル
メチルオキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イ
ル)−2−ヒドロキシ酢酸・(R)−2−アミノ−3−
メチル−1,1−ジフェニルブタン−1−オール塩4
7.7gを無色結晶として得る。 m.p.208.5〜209.5℃(分解) 〔α〕 20 −53.6°(C=1.00,メタノー
ル)
【0130】(3)本品111gのテトラヒドロフラン
3.3リットル懸濁液にジフェニルジアゾメタン49.
2gを加え室温で2日間撹拌する。生じた暗赤紫色溶液
からテトラヒドロフランを留去し、ジエチルエーテル5
00mlを加え共沸留去を2回行ない結晶化させる。ジ
イソプロピルエーテル1リットルを加え結晶を粉砕後ろ
取し、ジエチルエーテル1リットルで洗浄し、45℃で
減圧乾燥することにより、光学活性2−(8−ジフェニ
ルメチルオキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イ
ル)−2−ヒドロキシ酢酸ジフェニルメチルエステル9
4.6gを得る。 m.p.194〜196℃ 〔α〕 20 −6.2°(C=1.00,クロロホル
ム) 光学純度:>98%ee〔高速液体クロマトグラフィー
(固定相:セルロース誘導体被覆型シリカ充填剤;商品
名:Opti−Pak XC、移動相:ヘキサン−エタ
ノール=3:2)により決定した。〕
【0131】(4)本品を製造例1の(1)と同様に処
理して光学活性2−(8−ジフェニルメチルオキシ−2
−オキソ−1H−キノリン−5−イル)−2−(フタル
イミドオキシ)酢酸ジフェニルメチルエステルを得る。 m.p.194〜196℃
【0132】(5)本品を製造例1−(2)と同様に処
理して、光学活性2−アミノオキシ−2−(8−ジフェ
ニルメチルオキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−
イル)酢酸ジフェニルメチルエステルを得る。 m.p.182〜184℃(分解) IR(Nujol)3320,3300,3220,3
160,1750,1730,1650,1600cm
−1 MS(m/z):583(MH
【0133】(6)本品を製造例1−(3)と同様に処
理して、光学活性2−(2−トリチルアミノチアゾール
−4−イル)−2−〔(8−ジフェニルメチルオキシ−
2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)(ジフェニル
メチルオキシカルボニル)メチルオキシイミノ〕酢酸を
得る。 m.p.154〜156℃(分解)
【0134】(7)本品を製造例1−(4)と同様に処
理して、光学活性7β−{(Z)−2−(2−トリチル
アミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8−ジフェニ
ルメチルオキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イ
ル)(ジフェニルメチルオキシカルボニル)メチルオキ
シイミノ〕アセタミド}セファロスポラン酸を得る。
【0135】m.p.142〜145℃(分解) IR(Nujol)3400,3250(br),17
90,1740,1670,1600cm−1 NMR(DMSO−d)δ:1.99(3H,s),
3.09,3.35(2H,ABq,J=18Hz),
4.62,4.91(2H,ABq,J=13Hz),
4.94(1H,d,J=4.9Hz),5.62(1
H,dd,J=7.8,4.9Hz),6.13(1
H,s),6.46(1H,d,J=9.8Hz),
6.77−7.38,7.72−7.76(40H,
m),8.15(1H,d,J=9.8Hz),8.9
0(1H,brs),9.59(1H,d,J=7.8
Hz),11.0(1H,brs) MS(m/z):1233(MH
【0136】製造例54〜55 製造例53−(7)で得られた光学活性セファロスポラ
ン酸化合物と対応原料化合物とを製造例3−(1)と同
様に処理して、下記第8表記載の化合物を得る。 第 8 表
【0137】
【表29】
【0138】(54)光学活性7β−{(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8−ヒ
ドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)
(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセタミド}−3
−(1−キノリニオメチル)−3−セフェム−4−カル
ボキシレート・ナトリウム塩 本品の物理恒数は、製造例3−(2)で得られたβ−異
性体のそれに一致した。
【0139】(55)光学活性7β−{(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8−ヒ
ドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)
(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセタミド}−3
−(3−クロロ−1−ピリジニオメチル)−3−セフェ
ム−4−カルボキシレート・ナトリウム塩 本品の物理恒数は、製造例26で得られたβ−異性体の
それに一致した。
【0140】製造例56 製造例53−(6)で得られた光学活性オキシイミノ酢
酸化合物と対応原料化合物とを製造例27−(1)と同
様に処理して、光学活性7β−{(Z)−2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8−ヒドロキシ
−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)(カルボキ
シ)メチルオキシイミノ〕アセタミド}−3−(3−ア
ミノ−2−メチル−1−ピリジニオメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボキシレート・ナトリウム塩を得る。本
品の物理恒数は、製造例27−(2)で得られたβ−異
性体のそれに一致した。
【0141】製造例57 (1)アルゴン気流下、製造例53−(6)で得られた
化合物2.45gのテトラヒドロフラン20ml溶液に
氷冷下1−ヒドロキシベンゾトリアゾール405mg及
びジシクロヘキシルカルボジイミド567mgを加え、
室温で3時間撹拌する(得られる懸濁液を”反応液A”
と称する)。一方、7β−フェニルアセタミド−3−ク
ロロメチル−3−セフェム−4−カルボン酸4−メトキ
シベンジルエステル1.58gのジクロロエタン40m
l溶液をアルゴン気流下で氷冷し、ピリジン0.49m
l、5塩化リン1.01gを加え同温で1時間、室温で
30分間撹拌する。該混合物に氷冷下、メタノール24
mlを滴下し、室温で15分間反応させ、氷冷し、0.
5Nリン酸二水素カリウム水溶液48mlを加え室温で
1.5時間撹拌する。反応液をジクロロメタンで抽出
し、食塩水で洗浄し、乾燥後溶媒を留去し、残査1.8
7gをテトラヒドロフラン15mlに溶解する(得られ
る溶液を”反応液B”と称する)。反応液Aに反応液B
を滴下し、室温で17時間撹拌後析出物をろ去し、ろ液
の溶媒を留去する。残査油をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液:ヘキサン−酢酸エチル)で精製
し、光学活性7β−{(Z)−2−(2−トリチルアミ
ノチアゾール−4−イル)−2−〔(8−ジフェニルメ
チルオキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)
(ジフェニルオキシメチルカルボニル)メチルオキシイ
ミノ〕アセタミド}−3−(クロロメチル)−3−セフ
ェム−4−カルボン酸4−メトキシベンジルエステル
2.12gを得る。 IR(Nujol)3380,3280,3200,1
790,1740,1660,1610cm−1
【0142】(2)アルゴン気流下、本品800mgの
ジメチルアセトアミド8ml溶液に、氷冷下ヨウ化亜鉛
77mg、1−アリル−4−チオピリドン272mgを
順次加え同温で22時間撹拌する。氷冷下、反応液に水
20ml及び飽和食塩水20mlを加え、析出物をろ取
し、水洗後酢酸エチルで洗浄する。室温で一夜減圧乾燥
し、得られる固体840mgを氷冷したトリフロロ酢酸
2.5ml−アニソール2.5mlの混液中に加え室温
で2時間撹拌する。氷冷し、ジイソプロピルエーテル5
0mlを加え15分間撹拌後析出物をろ取しジイソプロ
ピルエーテルで洗浄する。室温で減圧乾燥し、得られる
固体555mgを水5mlに懸濁し飽和炭酸水素ナトリ
ウム水でpH8.0とし、HP−20のカラムクロマト
グラフィー(溶出液:水及び20%メタノール)で精製
する。目的物を含有するフラクションを集め、濃縮後凍
結乾燥することにより光学活性7β−{(Z)−2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−〔(8−ヒ
ドロキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)
(カルボキシ)メチルオキシイミノ〕アセタミド}−3
−〔(1−アリル−4−ピリジニオ)チオメチル〕−3
−セフェム−4−カルボキシレート・ナトリウム塩10
4mgを得る。 m.p.>165℃(分解) IR(Nujol):3350(dr),3180(b
r),1770,1660,1630,1610cm
−1 NMR(DMSO−d)δ:2.96,3.34(2
H,ABq,J=18Hz),4.79(2H,br
s),4.90−4.93(3H,m),5.33(1
H,d,J=17Hz),5.47(1H,d,J=
9.8Hz),5.90−6.10(1H,m),5.
97(1H,s),6.74(1H,d,J=9.8H
z),6.95(1H,s),7.01(1H,d,J
=8.3Hz),7.23(1H,d,J=8.3H
z),7.73(2H,d,J=6.8Hz),8.2
9(2H,d,J=6.8Hz),8.35(1H,
d,J=9.8Hz)
【0143】製造例58 アルゴン気流下、製造例57−(1)で得られた化合物
1.33gのアセトニトリル13ml溶液に氷冷下ヨウ
化ナトリウム164mg、3−クロロピリジン454m
gを加え、8℃で14時間撹拌する。アセトニトリルを
減圧で留去し、残査に氷冷したトリフロロ酢酸8ml−
アニソール8ml混液を加え室温で2時間撹拌する。氷
冷し、ジイソプロピルエーテル150mlを加え、15
分間撹拌後析出物をろ取しジイソプロピルエーテルで洗
浄する。室温で減圧乾燥して得られる固体を水20ml
に懸濁し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH8.0と
し、HP−20のカラムクロマトグラフィー(溶出液:
水及び20%メタノール)で精製する。目的物を含有す
るフラクションを集め濃縮後凍結乾燥することにより、
光学活性7β−{(Z)−2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−2−〔(8−ヒドロキシ−2−オキソ−
1H−キノリン−5−イル)(カルボキシ)メチルオキ
シイミノ〕アセタミド}−3−(3−クロロ−1−ピリ
ジニオメチル)−3−セフェム−4−カルボンキシレー
ト・ナトリウム塩220mgを得る。本品の物理恒数
は、製造例26で得たβ−異性体のそれに一致した。
【0144】〔原料化合物の製造〕 参考例 (1)5−(2,2−ジヒドロキシアセチル)−8−
(ベンジルオキシ)カルボスチリル58gをtert−
ブタノール1000ml及び5%リン酸二水素カリウム
水溶液650mlに懸濁し、攪拌下、5〜7℃で過マン
ガン酸カリウム56.3gの水930ml混液を滴下し
た後、5〜10℃で7時間、更に室温で17時間撹拌す
る。氷冷下、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液535mlを
加え、濃塩酸でpH1〜2とし、30分間撹拌後、析出
物をろ取して、水洗し、乾燥することにより、5−オキ
サロ−8−(ベンジルオキシ)カルボスチリル36.7
gを得る。 m.p.:217〜219℃(分解)
【0145】(2)本品74g、テトラヒドロフラン2
000ml及び水1500mlの溶液に湿潤10%パラ
ジウム−炭素37g(水分50%)を加え、水素下で3
時間撹拌後、触媒をろ去する。触媒をテトラヒドロフラ
ン−水で洗浄し、ろ液と洗液を合わせて溶媒を留去後、
乾燥することにより、2−ヒドロキシ−2−(8−ヒド
ロキシ−2−オキソ−1H−キノリン−5−イル)酢酸
54gを得る。 m.p.:259〜261℃(分解)
【0146】(3)本品39gをテトラヒドロフラン3
000ml及び水600mlに加熱して溶かし、40℃
に冷却して、ジフェニルジアゾメタン96.6gを加
え、1時間撹拌し、55℃で20時間撹拌する。ジフェ
ニルジアゾメタン96.6gを追加し、さらに24時間
撹拌後、溶媒を留去し、エーテルを加えて結晶化し、析
出晶をろ取してエーテルで洗浄後、乾燥することによ
り、2−(8−ジフェニルメチルオキシ−2−オキソ−
1H−キノリン−5−イル)−2−ヒドロキシ酢酸ジフ
ェニルメチルエステル57.2gを得る。 m.p.:183〜185℃(分解)
【0147】
【発明の効果】本発明の有効成分である目的物(I)も
しくはその薬理的に許容しうる塩は、グラム陽性菌及び
グラム陰性菌を含む広範囲の各種微生物に対し優れた抗
菌活性を有し、更に、β−ラクタマーゼ産生細菌に対し
て高い安定性を示す。このため、本発明の抗菌剤は、例
えば前記微生物により惹起される各種感染症に対し、人
間を含む哺乳動物の化学療法剤として、あるいは動物飼
料の添加剤として用いることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (但し、Rはアミノ基又は保護されたアミノ基、R
    は水酸基、保護された水酸基又は低級アルコキシ基、R
    はカルボキシル基又は保護されたカルボキシル基、R
    は水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基又は
    式−CH41で表される基、R41は求核性化合物
    残基、Rはカルボキシル基、保護されたカルボキシル
    基又は−COOで示される基、Rは水素原子又は低
    級アルキル基、点線は二重結合の存在又は不存在を表
    す。)で示されるセファロスポリン化合物又はその薬理
    的に許容しうる塩を有効成分とする抗菌剤。
  2. 【請求項2】 R41が低級アルカノイルオキシ基;置
    換基を有していてもよい含窒素複素環式基又は置換基を
    有していてもよい含窒素複素環式基置換チオ基である請
    求項1記載の抗菌剤。
  3. 【請求項3】 R41が低級アルカノイルオキシ基;ハ
    ロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級
    アルコキシカルボニル基、アミノ基、カルバモイル基、
    シアノ基、ホルミルアミノ基及びヒドロキシ低級アルキ
    ル基から選ばれる1〜2個の置換基を有していてもよ
    い、ピリジニオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基、
    2,3−プロパノピリジニオ基、5,6,7,8−テト
    ラヒドロキノリニオ基又は2,3−ペンタノピリジニオ
    基;低級アルキル基で置換されていてもよい、チアジア
    ゾリルチオ基又はテトラゾリルチオ基;又は低級アルケ
    ニル基で置換されていてもよいピリジニオチオ基である
    請求項2記載の抗菌剤。
  4. 【請求項4】 Rが水素原子、メチル基、ビニル基又
    は式−CH41で表される基、R41がアセトキシ
    基;ハロゲン原子、メチル基、メトキシ基、メトキシカ
    ルボニル基、アミノ基、カルバモイル基、シアノ基、ホ
    ルミルアミノ基及びヒドロキシメチル基から選ばれる1
    〜2個の置換基を有していてもよい、ピリジニオ基、キ
    ノリニオ基、イソキノリニオ基、2,3−プロパノピリ
    ジニオ基、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニオ基
    又は2,3−ペンタノピリジニオ基;メチル基で置換さ
    れていてもよい、(1,2,3−チアジアゾール−5−
    イル)チオ基又は5−テトラゾリルチオ基;又は1−ア
    リル−4−ピリジニオチオ基である請求項3記載の抗菌
    剤。
  5. 【請求項5】 Rがアミノ基であり、Rがカルボキ
    シル基であり、Rがカルボキシル基又は−COO
    示される基、Rが水素原子又はメチル基である請求項
    1、2、3または4記載の抗菌剤。
  6. 【請求項6】 Rが2−オキソ−1H−キノリン環又
    は2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
    環の8位に置換した水酸基又はメトキシ基である請求項
    5記載の抗菌剤。
  7. 【請求項7】 Rが水酸基であり、Rが水素原子で
    あり、点線が二重結合の存在を表す請求項6記載の抗菌
    剤。
  8. 【請求項8】 Rが式−CH41で表される基で
    あり、R41が3−メチルピリジニオ基、3−クロロピ
    リジニオ基、3−アミノ−2−メチルピリジニオ基、3
    −アミノ−5−メトキシピリジニオ基、3−ホルミルア
    ミノ−2−メチルピリジニオ基、4−メチルキノリニオ
    基、6−メチルキノリニオ基、6−フルオロキノリニオ
    基又はキノリニオ基である請求項7記載の抗菌剤。
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