JPH05201229A - 四輪車の車輪懸架装置 - Google Patents

四輪車の車輪懸架装置

Info

Publication number
JPH05201229A
JPH05201229A JP3413792A JP3413792A JPH05201229A JP H05201229 A JPH05201229 A JP H05201229A JP 3413792 A JP3413792 A JP 3413792A JP 3413792 A JP3413792 A JP 3413792A JP H05201229 A JPH05201229 A JP H05201229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
stabilizer
wheel
wheels
rear wheels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3413792A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Sawai
誠二 沢井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP3413792A priority Critical patent/JPH05201229A/ja
Publication of JPH05201229A publication Critical patent/JPH05201229A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体の旋回時のロール角を抑制するために、
左、右前車輪と、左、右後車輪とに対しそれぞれスタビ
ライザを設けた場合でも、自動車に所望の乗り心地が得
られるようにする。 【構成】 左、右前車輪6L,6Rのうちいずれか一側
の前車輪側と、これに対応する前スタビライザ19の端
部との間に前シリンダ25を介在させる。左、右後車輪
7L,7Rのうちいずれか一側の後車輪側と、これに対
応する後スタビライザ49の端部との間に後シリンダ5
4を介在させる。各シリンダ25,54内のそれぞれ二
つの圧力室のうち一方の圧力室同士を互いに連通させる
と共に、他方の圧力室同士を互いに連通させる。左右い
ずれかの前、後車輪に上下同じ方向でかつほぼ等しい外
力が与えられるとき、上記各圧力室同士でその内部の流
体が流れないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、前後、左右の各車輪
が車体フレーム側に対し独立懸架されると共に、前車輪
同士と、後車輪同士とがそれぞれトーションバー式のス
タビライザで結合される四輪車の車輪懸架装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】四輪車には、各車輪が車体フレーム側に
対し、それぞれ緩衝器を介して独立懸架されたものが多
くみられる。この場合、急カーブなどで自動車が急旋回
すると、そのときの遠心力で、左右一側の前、後車輪に
それぞれ負荷が集中してこれら前、後車輪が上方に変位
し、ロール角が大きくなることがある。そして、この場
合、車体に横揺れが生じるという問題がある。そこで、
これを防止するため、従来、左、右前車輪同士と、左、
右後車輪同士とをそれぞれトーションバー式のスタビラ
イザで結合したものがある。これによれば、左右一側の
車輪が上下に変位したとき、上記スタビライザにねじり
の弾性力が生じ、この弾性力が、他側の車輪を上記一側
の車輪と同じ方向に変位させるように作用して、上記ロ
ール角が大きくなることが抑制される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車の走
行中に、例えば左右一側の前車輪だけが走行路面上の突
出部を乗り越えようとして上方に変位すると、ロール角
はあまり大きくならないため、この場合には、上記スタ
ビライザの働きによるロール角の抑制は不要である。し
かし、上記一側の前車輪が上方へ変位すると、この前車
輪に対応するスタビライザにねじりの弾性力が生じ、こ
のため、これにより同上前車輪の上方への変位が抑制さ
れてしまうこととなる。即ち、上記前車輪用の緩衝器に
加えてスタビライザの弾性力によっても、前車輪の変位
が抑制され、その分、前記突出部を乗り越すときの衝撃
吸収が不十分となって、自動車の乗り心地が低下すると
いう問題がある。
【0004】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、車体の旋回時のロール角を抑制する
ために、左、右前車輪と、左、右後車輪とに対しそれぞ
れスタビライザを設けた場合でも、自動車に所望の乗り
心地が得られるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明の特徴とするところは、左、右前車輪のうち
いずれか一側の前車輪側と、これに対応する前スタビラ
イザの端部との間に前シリンダを介在させ、一方、左、
右後車輪のうちいずれか一側の後車輪側と、これに対応
する後スタビライザの端部との間に後シリンダを介在さ
せ、各シリンダ内のそれぞれ二つの圧力室のうち一方の
圧力室同士を互いに連通させると共に、他方の圧力室同
士を互いに連通させ、かつ、左右いずれかの前、後車輪
にそれぞれ上下同じ方向でかつほぼ等しい外力が与えら
れるとき、上記各圧力室同士でその内部の流体が流れな
いようにした点にある。
【0006】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。左右
一側の前、後車輪6R,7R(もしくは6L,7L)に
上下同じ方向でかつほぼ等しい外力が与えられるとき、
上記前、後シリンダ25,54における各圧力室31,
60,32,61同士で、その内部の油(流体)33が
流れないようにしてある。このため、急カーブなどで自
動車1が左(もしくは右)へ急旋回すると、そのときの
遠心力で右側の前、後車輪6R,7R(もしくは左側の
前、後車輪6L,7L)に負荷が集中して、これら前、
後車輪6R,7R(もしくは6L,7L)が上方に変位
しようとするが、この場合、上記前、後車輪6R,7R
(もしくは6L,7L)には共に上方に向いかつ互いに
ほぼ等しい外力が与えられることから、前記したように
前、後シリンダ25,54における各圧力室31,6
0,32,61同士でその内部の油(流体)33が流れ
ることが抑制され、つまり、前、後シリンダ25,54
はいずれもほとんど伸縮しない。
【0007】よって、このような旋回時には、上記前、
後シリンダ25,54はほとんど存在しないのと同じ状
態であり、つまり、上記各前、後車輪6R,7R(もし
くは6L,7L)側は前、後スタビライザ19,49に
ほぼ直結されたと同じ状態となって、これら前、後スタ
ビライザ19,49は通常の働きをする。即ち、上記右
側の前、後車輪6R,7R(もしくは左側の前、後車輪
6L,7L)が上方に変位したとき、前、後スタビライ
ザ19,49にねじりの弾性力が生じ、この弾性力が左
側の前、後車輪6L,7L(もしくは右側の前、後車輪
6R,7R)を上記右側の前、後車輪6R,7R(もし
くは左側の前、後車輪6L,7L)と同じ方向に変位さ
せ、車体2のロール角が大きくなることを防止する。
【0008】一方、例えば、右前車輪6Rだけが走行路
面上の突出部を乗り越えようとして、上方に変位すると
きには、この右前車輪6Rに対応する前シリンダ25へ
の外力の方が後シリンダ54よりも大きくなり、これら
両シリンダ25,54に対する外力が不均衡となる。す
ると、これら両シリンダ25,54に対する外力が均衡
となるよう、同上前、後シリンダ25,54における各
圧力室31,60,32,61同士で高圧側から低圧側
に油(流体)33が流れ、上記前シリンダ25が上記外
力を吸収する方向に伸縮する。このため、上記前シリン
ダ25が伸縮する分だけ、前スタビライザ19のねじり
が小さく抑えられ、この前スタビライザ19に生じる弾
性力が小さく抑えられる。よって、上記右前車輪6R
は、前スタビライザ19の弾性力にあまり影響されない
で上方に変位する。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。図1から図3において、符号1は自動車で、図中矢
印Frはその前方を示している。なお、下記する左右と
は、上記前方に向っての方向をいうものとする。上記自
動車1の車体2は車体フレーム3を有し、この車体フレ
ーム3は左右に延びる前サスペンションメンバ4と後サ
スペンションメンバ5を備え、これら前サスペンション
メンバ4と後サスペンションメンバ5とは左右サイドフ
レーム(図示せず)に架設されている。
【0010】上記前サスペンションメンバ4の左右各端
には、左右前車輪6L,6Rが独立に上下揺動自在に懸
架されている。また、上記後サスペンションメンバ5の
左右各端には、左右後車輪7L,7Rが独立に上下揺動
自在に懸架されている。
【0011】図1と図2により、上記左、右前車輪6
L,6Rの懸架につき説明する。上記前サスペンション
メンバ4の左右各端にはリンク8が上下揺動自在に枢支
されている。これら各リンク8の揺動端にそれぞれ前車
輪ハブ9が操向可能に支承され、これら各前車輪ハブ9
に上記左右前車輪6L,6Rが取り付けられている。
【0012】上記各リンク8の揺動端と車体2との間に
はそれぞれ軸心縦向きの前緩衝器11が架設されてい
る。この前緩衝器11は上記リンク8の揺動端側に連結
される内筒13と、この内筒13の上部に軸方向移動自
在に外嵌して車体2側に取り付けられる外筒14とを有
している。上記内筒13内には油圧シリンダのシリンダ
チューブが形成され、これに嵌合するピストンのロッド
が上記外筒14の上端に連結されている。また、上記内
筒13と外筒14とを互いに引き離すよう付勢するばね
15が設けられている。そして、上記前緩衝器11は上
下方向の外力を受けて伸縮し、この際、上記油圧シリン
ダとばね15の作用により上記外力による衝撃を吸収す
る。
【0013】16はストラットバーで、このストラット
バー16は上記各リンク8の揺動端を車体2側に連結さ
せて補強している。また、17は、ラックギヤ式の操向
操作手段で、この操向操作手段17はハンドルからの操
作力を入力して、左前車輪6Lと右前車輪6Rを互いに
同方向に操向させる。
【0014】19はトーションバー式の前スタビライザ
である。この前スタビライザ19は左右に延びる本体部
20と、この本体部20の左右各端から後方に延びる左
アーム21Lと右アーム21Rとで構成されている。ま
た、上記本体部20は左右一対のブラケット22,22
により車体フレーム3側にその軸心回り回転自在に支承
されている。
【0015】左側の前緩衝器11の内筒13に上記左ア
ーム21Lの端部が連結リンク24により連結され、右
側の前緩衝器11の内筒13に上記右アーム21Rの端
部が油圧式で軸心縦向きの前シリンダ25により連結さ
れている。
【0016】図2と図4において、上記前シリンダ25
のシリンダチューブ26の下端は下ボールジョイント2
7を介し上記右アーム21Rの端部に連結されている。
上記シリンダチューブ26内にはピストン28が上下摺
動自在に嵌入され、このピストン28から上方に向って
ピストンロッド29が延び、このピストンロッド29の
上端は上ボールジョイント30を介し上記内筒13に連
結されている。上記シリンダチューブ26内でピストン
28により仕切られた上圧力室31と下圧力室32に
は、それぞれ流体たる油33が充填されている。また、
上記上圧力室31と下圧力室32とをシリンダチューブ
26の外部と連通させる油33の流通口34,34が同
上シリンダチューブ26に形成されている。
【0017】上記ピストン28は円盤状のピストン本体
36と、このピストン本体36の上、下に設けられらる
椀状体37,37とを有し、これら三者は上記ピストン
ロッド29の下端に共締めされている。上記ピストン本
体36の外周面にはピストンリング38が外嵌され、こ
のピストンリング38はシリンダチューブ26の内周面
に摺接している。一方、上記各椀状体37の外周面とシ
リンダチューブ26の内周面との間にはわずかの隙間が
設けられている。
【0018】上記ピストン28とピストンロッド29が
下降すると、下圧力室32内の油33は下側の流通口3
4を通って排出されるが、図4中仮想線で示すように、
下側の椀状体37が下側の流通口34を閉じるときに
は、上記排出が抑制されて、ピストン28とピストンロ
ッド29の下降が滑らかに減速されると共に、このピス
トン28の下端がシリンダチューブ26内の下面に衝突
することが防止される。また、上記ピストン28とピス
トンロッド29が上昇するときも、上記と同じ作用によ
り、上昇が滑らかに減速されると共に、衝突が防止され
る。
【0019】図1と図3により、前記左、右後車輪7
L,7Rの懸架につき説明する。前記後サスペンション
メンバ5の左右各端にはリンク40が上下揺動自在に枢
支されている。これら各リンク40の揺動端にそれぞれ
後車輪ハブ41が支承され、これら各後車輪ハブ41に
前記左右後車輪7L,7Rが取り付けられている。42
は後緩衝器で、この後緩衝器42は前記前緩衝器11と
同構成で、内筒43、外筒44、およびばね45を備え
ている。47、48は共にストラットバーで、これらは
上記各リンク40の揺動端を車体2側に連結させて補強
している。49は後スタビライザで、この後スタビライ
ザ49は前記前スタビライザ19と同構成で、本体部5
0、左アーム51L、および右アーム51Rを備えてい
る。また、前記ブラケット22と同構成のブラケット5
2,52によって、上記本体部50が車体フレーム3側
にその軸心回り回転自在に支承され、前記連結リンク2
4と同構成の連結リンク53が設けられている。
【0020】図4中括弧内の符号で示すように、54は
後シリンダで、この後シリンダ54は前記した前シリン
ダ25と同容量、同構成で、シリンダチューブ55、下
ボールジョイント56、ピストン57、ピストンロッド
58、上ボールジョイント59、上圧力室60、下圧力
室61、および流通口62,62を備えている。また、
上記ピストン57も前記前シリンダ25のピストン28
と同構成である。
【0021】図1と図5において、前シリンダ25の上
圧力室31と、後シリンダ54の上圧力室60同士は流
通口34,62を互いに結ぶ第1油路64により互いに
連通している。また、同上前シリンダ25の下圧力室3
2と、同上後シリンダ54の下圧力室61同士は同上流
通口34,62を互いに結ぶ第2油路65により互いに
連通している。そして、上記右前車輪6Rと右後車輪7
Rに上下同じ方向でかつほぼ等しい外力が与えられると
き、もしくは、左前車輪6Lと左後車輪7Lに上下同じ
方向でかつほぼ等しい外力が与えられるとき、上記前シ
リンダ25と後シリンダ54における各上圧力室31,
60同士と、下圧力室32,61同士では、その内部の
油33が流れないようになっている。
【0022】このため、急カーブなどで自動車1が左
(もしくは右)へ急旋回すると、そのときの遠心力で右
側の前、後車輪6R,7R(もしくは左側の前、後車輪
6L,7L)に負荷が集中して、これら前、後車輪6
R,7R(もしくは6L,7L)が上方に変位しようと
するが、この場合、上記前、後車輪6R,7R(もしく
は6L,7L)には共に上方に向いかつ互いにほぼ等し
い外力が与えられることから、前記したように前、後シ
リンダ25,54における各上圧力室31,60同士
と、各下圧力室32,61同士でその内部の油33が流
れることが抑制され、つまり、前、後シリンダ25,5
4はいずれもほとんど伸縮しない。
【0023】よって、このような旋回時には、上記前、
後シリンダ25,54はほとんど存在しないのと同じ状
態であり、つまり、上記各前、後車輪6R,7R(もし
くは6L,7L)側は前、後スタビライザ19,49に
ほぼ直結されたと同じ状態となって、これら前、後スタ
ビライザ19,49は通常の働きをする。即ち、上記右
側の前、後車輪6R,7R(もしくは左側の前、後車輪
6L,7L)が上方に変位したとき、前、後スタビライ
ザ19,49にねじりの弾性力が生じ、この弾性力が左
側の前、後車輪6L,7L(もしくは右側の前、後車輪
6R,7R)を上記右側の前、後車輪6R,7R(もし
くは左側の前、後車輪6L,7L)と同じ方向に変位さ
せ、車体2のロール角が大きくなることを防止する。
【0024】一方、例えば、右前車輪6Rだけが走行路
面上の突出部を乗り越えようとして、上方に変位すると
きには、この右前車輪6Rに対応する前シリンダ25へ
の外力の方が後シリンダ54よりも大きくなり、これら
両シリンダ25,54に対する外力が不均衡となる。す
ると、これら両シリンダ25,54に対する外力が均衡
となるよう、同上前、後シリンダ25,54における各
上圧力室31,60と、各下圧力室32,61同士で高
圧側から低圧側に油33が流れ、上記前シリンダ25が
上記外力を吸収する方向に伸縮する。このため、上記前
シリンダ25が伸縮する分だけ、前スタビライザ19の
ねじりが小さく抑えられ、この前スタビライザ19に生
じる弾性力が小さく抑えられる。よって、上記一側の右
前車輪6Rは、前スタビライザ19の弾性力にあまり影
響されないで上方に変位し、その分、上記突出部を乗り
越すときの衝撃が十分に吸収される。
【0025】また、左前車輪6Lだけが突出部を乗り越
えようとして、上方に変位するときには、この左前車輪
6Lに前スタビライザ19を介して連結される前シリン
ダ25への外力の方が、後シリンダ54に対する外力よ
りも大きくなり、これら両シリンダ25,54に対する
外力が不均衡となる。すると、前記したと同じようにし
て、左前車輪6Lは、前スタビライザ19の弾性力にあ
まり影響されないで上方に変位し、突出部を乗り越すと
きの衝撃が十分に吸収される。
【0026】更に、左後車輪7Lや右後車輪7Rの一方
だけが突出部を乗り越えようとするときにも、上記と同
じ作用により、後シリンダ54がこの後シリンダ54に
対する外力を吸収する方向に伸縮する。
【0027】図1から図3、図6、および図7におい
て、前記ブラケット22につき説明する。このブラケッ
ト22は前スタビライザ19の本体部20に外嵌するゴ
ム製など弾性の内輪67と外輪68を有している。これ
ら両者67,68間には金属製のリング69が介在し
て、加硫接着されており、これにより、上記内輪67と
外輪68が円環形を保つよう補強されている。
【0028】上記外輪68と車体フレーム3側の下面と
の間には樹脂製のスペーサ70が介設され、このスペー
サ70はその上面が上記車体フレーム3側の下面に面接
触する平坦面とされ、同上スペーサ70の下面は外輪6
8の外周面に外嵌する円弧凹面となっている。上記内、
外輪67,68、リング69、およびスペーサ70の組
立体に外嵌して、これを一体的に上記車体フレーム3側
に支持するU字状のブラケット73が設けられている。
このブラケット73は上記車体フレーム3側に一対のボ
ルト74,74によって着脱自在にねじ止めされてい
る。
【0029】上記内、外輪67,68とリング69とは
その中心を通る水平面で上下に分割されており、上記本
体部20への組付けが容易にできるようになっている。
75はその割り面である。上記外輪68の上面、下面に
は突起77が形成され、この突起77はスペーサ70と
ブラケット73に形成された孔78に嵌入され、これに
よって外輪68の回り止めがなされている。
【0030】上記ブラケット22によれば、リング69
によって、内、外輪67,68の剛性が保たれるため、
上記本体部20の軸心回りの回転は軟らかく、円滑に行
われる。また、上記構成において、上下方向に硬い特性
とすれば、前スタビライザ19の作動が円滑となり、車
体2がロールし始めるとき、前スタビライザ19が効果
的に働くこととなる。
【0031】なお、上記の場合、スペーサ70はアルミ
製としてもよい。また、このスペーサ70をゴム製の弾
性体として、外輪68の上半分と一体成形してもよく、
このようにした内輪67、外輪68とスペーサ70、お
よびリング69の組立体を他の組立体と交換自在として
もよい。更に、リング69は多重リングとして、これら
の間に他の弾性の中間輪を介設してもよい。また、上記
内輪67と外輪68は硬度を同一にしてもよく、互いに
相違させてもよい。また、前記ブラケット52は上記ブ
ラケット22と同構成である。
【0032】図2、図8、および図9において、前記下
ボールジョイント27につき説明する。この下ボールジ
ョイント27は、前シリンダ25のシリンダチューブ2
6下端に取り付けられる円筒状のハウジング80と、前
スタビライザ19の端部にねじ止めされる基軸81と、
この基軸81に形成されるボール82とを有している。
上記ボール82はハウジング80内に嵌入され、その基
軸81側半分の外周面は軸受83によりハウジング80
の内面に支承されている。また、上記ボール82の他半
分の外周面には、円環状の軸受85が面接合している。
この軸受85の背面85aは偏平な円錐状凹面となって
おり、この背面85aに対応して、ハウジング80内に
バックアッププレート86が嵌入されて取り付けられて
いる。上記軸受85の背面85aとバックアッププレー
ト86との間に、ハウジング80の周方向に複数(3ケ
所以上)の楔体87が介設されると共に、これら楔体8
7を、同上ハウジング80の径方向外方に付勢するC形
のばね88が設けられている。
【0033】そして、上記ばね88により、軸受85の
背面85aとバックアッププレート86との間に各楔体
87が押されて進入し、つまり、楔として作用する方向
に嵌り込む。このため、ボール82に摩耗が生じたとし
ても、このボール82に同上軸受85が常に圧接して、
このボール82にがたつきの生じることが自動的に防止
される。この構成によれば、ばね88で押された楔体8
7により、軸受85がボール82に圧接するため、ばね
88のばね力は小さくて済む。また、背面85aの傾き
を十分に小さくしておけば、ボール82からの力で、楔
体87が後退することが防止され、このため、ボール8
2にがたつきが生じることは確実に防止される。上記の
場合、軸受83,85は金属製やナイロン製である。ま
た、ハウジング80内の空間89にはグリースが充填さ
れている。また、90はゴム製のブーツである。なお、
他のボールジョイント30,56,59も上記と同じ構
成である。
【0034】図10は他の実施例を示している。これに
よれば、前シリンダ25は前記実施例と同様に右側の前
緩衝器11の内筒13と前スタビライザ19の右アーム
21Rとの間に介設されている。しかし、後シリンダ5
4は前記実施例とは異なり、左側の後緩衝器42の内筒
43と後スタビライザ49の左アーム51Lとの間に介
設されている。そして、この場合、前シリンダ25の上
圧力室31と後シリンダ54の下圧力室61とが互いに
連通し、同上前シリンダ25の下圧力室32と後シリン
ダ54の上圧力室60とが互いに連通して、前記実施例
と同様の作用が得られるようになっている。上記各シリ
ンダ25,54では、ピストンロッド29,58は各下
圧力室32,61を貫通している。即ち、これにより、
各ピストン28,57の上、下面の受圧面積が同じとさ
れて、各上圧力室31,60と、各下圧力室32,61
の各油33から受ける外力が同じとされている。他の構
成は前記実施例と同様である。・
【0035】なお、以上は図示の例によるが、前シリン
ダ25と後シリンダ54は左側の前緩衝器11や後緩衝
器42と、前スタビライザ19や後スタビライザ49の
各左アーム21L,51Lとの間に介設してもよい。ま
た、前シリンダ25と後シリンダ54は上記他の実施例
とは左右逆に設けてもよい。
【0036】
【発明の効果】この発明によれば、左、右前車輪のうち
いずれか一側の前車輪側と、これに対応する前スタビラ
イザの端部との間に前シリンダを介在させ、一方、左、
右後車輪のうちいずれか一側の後車輪側と、これに対応
する後スタビライザの端部との間に後シリンダを介在さ
せ、各シリンダ内のそれぞれ二つの圧力室のうち一方の
圧力室同士を互いに連通させると共に、他方の圧力室同
士を互いに連通させ、かつ、左右一側の前、後車輪に上
下同じ方向でかつほぼ等しい外力が与えられるとき、上
記前、後シリンダにおける各圧力室同士で、その内部の
流体が流れないようにしたため、急カーブなどで自動車
が左右一側へ急旋回すると、そのときの遠心力で左右他
側の前、後車輪に負荷が集中して、これら前、後車輪が
上方に変位しようとするが、この場合、上記他側の前、
後車輪には共に上方に向いかつ互いにほぼ等しい外力が
与えられることから、前記したように前、後シリンダに
おける各圧力室同士でその内部の流体が流れることが抑
制され、つまり、前、後シリンダはいずれもほとんど伸
縮しない。
【0037】よって、このような旋回時には、上記前、
後シリンダはほとんど存在しないのと同じ状態であり、
つまり、上記各前、後車輪側は前、後スタビライザにほ
ぼ直結されたと同じ状態となって、これら前、後スタビ
ライザは通常の働きをする。即ち、上記他側の前、後車
輪が上方に変位したとき、前、後スタビライザにねじり
の弾性力が生じ、この弾性力が一側の前、後車輪を上記
他側の前、後車輪と同じ方向で変位させ、車体のロール
角が大きくなることを防止する。
【0038】一方、例えば、左右一側の前車輪だけが走
行路面上の突出部を乗り越えようとして、上方に変位す
るときには、この前車輪に対応する前シリンダへの外力
の方が後シリンダよりも大きくなり、これら両シリンダ
に対する外力が不均衡となる。すると、これら両シリン
ダに対する外力が均衡となるよう、同上前、後シリンダ
における各圧力室同士で高圧側から低圧側に流体が流
れ、上記前シリンダが上記外力を吸収する方向に伸縮す
る。このため、上記前シリンダが伸縮する分だけ、前ス
タビライザのねじりが小さく抑えられ、この前スタビラ
イザに生じる弾性力が小さく抑えられる。よって、上記
一側の右前車輪は、前スタビライザの弾性力にあまり影
響されないで上方に変位することから、その分、上記突
出部を乗り越すときの衝撃が十分に吸収され、自動車に
所望の乗り心地が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体斜視図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】図1の部分拡大図である。
【図4】シリンダの縦断面図である。
【図5】前シリンダと後シリンダの関連図である。
【図6】ブラケットの断面図である。
【図7】ブラケットの展開斜視図である。
【図8】ボールジョイントの断面図である。
【図9】ボールジョイントの展開斜視図である。
【図10】他の実施例で図5に示す図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 車体 3 車体フレーム 6L 左前車輪 6R 右前車輪 7L 左後車輪 7R 右後車輪 19 前スタビライザ 25 前シリンダ 31 上圧力室(圧力室) 32 下圧力室(圧力室) 33 油(流体) 49 後スタビライザ 54 後シリンダ 60 上圧力室(圧力室) 61 下圧力室(圧力室)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体フレーム側に対し、左、右前車輪と
    左、右後車輪とをそれぞれ独立に上下揺動自在に懸架さ
    せ、上記左、右前車輪同士をトーションバー式の前スタ
    ビライザで結合させると共に、上記左、右後車輪同士を
    トーションバー式の後スタビライザで結合させる四輪車
    の車輪懸架装置において、 上記左、右前車輪のうちいずれか一側の前車輪側と、こ
    れに対応する前スタビライザの端部との間に前シリンダ
    を介在させ、一方、左、右後車輪のうちいずれか一側の
    後車輪側と、これに対応する後スタビライザの端部との
    間に後シリンダを介在させ、上記各シリンダ内のそれぞ
    れ二つの圧力室のうち一方の圧力室同士を互いに連通さ
    せると共に、他方の圧力室同士を互いに連通させ、か
    つ、左右いずれかの前、後車輪にそれぞれ上下同じ方向
    でかつほぼ等しい外力が与えられるとき、上記各圧力室
    同士でその内部の流体が流れないようにした四輪車の車
    輪懸架装置。
JP3413792A 1992-01-24 1992-01-24 四輪車の車輪懸架装置 Pending JPH05201229A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3413792A JPH05201229A (ja) 1992-01-24 1992-01-24 四輪車の車輪懸架装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3413792A JPH05201229A (ja) 1992-01-24 1992-01-24 四輪車の車輪懸架装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05201229A true JPH05201229A (ja) 1993-08-10

Family

ID=12405834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3413792A Pending JPH05201229A (ja) 1992-01-24 1992-01-24 四輪車の車輪懸架装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05201229A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11210713A (ja) * 1998-01-26 1999-08-03 Orihashi Seisakusho:Kk ずれ防止固定リング
JP2003509281A (ja) * 1999-09-20 2003-03-11 キネティック プロプライエタリー リミテッド 油圧式車両懸架システム内の圧力補正
DE102006027195B4 (de) * 2005-06-14 2009-04-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha, Toyota-shi Aufhängungsvorrichtung für ein Fahrzeug

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11210713A (ja) * 1998-01-26 1999-08-03 Orihashi Seisakusho:Kk ずれ防止固定リング
JP2003509281A (ja) * 1999-09-20 2003-03-11 キネティック プロプライエタリー リミテッド 油圧式車両懸架システム内の圧力補正
JP4782339B2 (ja) * 1999-09-20 2011-09-28 キネティック プロプライエタリー リミテッド 車両懸架の圧力補正油圧システムとロール制御構成部品
DE102006027195B4 (de) * 2005-06-14 2009-04-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha, Toyota-shi Aufhängungsvorrichtung für ein Fahrzeug
US7559562B2 (en) 2005-06-14 2009-07-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Suspension apparatus for vehicle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9381940B2 (en) System and method for vehicle chassis control
US7441788B2 (en) Front drive geometry for an all-terrain vehicle
JP4395066B2 (ja) 車両のための懸架装置
US11084549B2 (en) Vehicle having three or more tilting wheels with reactive constraint suspension
US5417305A (en) Front swing arm suspension system for a motorcycle
EP1180476A1 (en) A laterally tilting three-wheeled vehicle
US4600216A (en) Vehicle steering and suspension system
US7798506B2 (en) Wheel suspension system for vehicles
JPS6164506A (ja) ストラツト型サスペンシヨン
US2968358A (en) Swing axle suspension for vehicle driving wheels
US20050073122A1 (en) Wheel unit for automotive vehicles
US2045027A (en) Vehicle
JPH05201229A (ja) 四輪車の車輪懸架装置
JPH01190511A (ja) 車両のサスペンション装置
US4869176A (en) Track guidable omnibus
EP1582438B1 (en) A device for steerable suspension of a vehicle wheel
JP4301874B2 (ja) サスペンション
WO2020095869A1 (ja) インホイールモータ駆動装置用ストラット式サスペンション装置
JP4236523B2 (ja) サスペンション
JPS62175208A (ja) 車両のリヤサスペンシヨン装置
JPH052552B2 (ja)
JPS5827123B2 (ja) 平面振動系を有する懸架装置
KR0180364B1 (ko) 자동차의 조향륜 현가장치
KR101836530B1 (ko) 차량용 푸셔액슬의 조향장치
JPS62283071A (ja) 後輪操舵装置