JPH05200960A - 繊維強化樹脂成形体の着色方法 - Google Patents

繊維強化樹脂成形体の着色方法

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Publication number
JPH05200960A
JPH05200960A JP1234092A JP1234092A JPH05200960A JP H05200960 A JPH05200960 A JP H05200960A JP 1234092 A JP1234092 A JP 1234092A JP 1234092 A JP1234092 A JP 1234092A JP H05200960 A JPH05200960 A JP H05200960A
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JP
Japan
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unsaturated polyester
polyester resin
colored
fiber
reinforced resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP1234092A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Nishi
康之 西
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakai Composites Corp
Original Assignee
Sakai Composites Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高品質な着色面を安価に得ることができると
共に、作業環境を大幅に改善することができるFRP成
形体の着色方法を提供する。 【構成】 顔料を混入させた不飽和ポリエステル樹脂の
ゲルをシート状のキャスティングペーパー1に吹き付け
て硬化させておく。未硬化の繊維強化樹脂からなる成形
体3の被着色面に、キャスティングペーパー1上の不飽
和ポリエステル樹脂層2を密着させて成形体3のエポキ
シ樹脂を硬化させる。脱型後、得られた着色成形体4の
不飽和ポリエステル樹脂層2からキャスティングペーパ
ー1を引き剥がして着色面を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化樹脂成形体の着
色面の高品質化及び低コスト化を図ると共に、作業環境
の改善を図った繊維強化樹脂成形体の着色方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂をマトリックスとする繊維
強化樹脂(以下、FRPという)からなる成形体は、そ
の強化繊維の存在を成形体表面から見えないようにする
ため、表面に塗装を施すことが頻繁に行われている。こ
の塗装作業は、FRP成形体の表面を研摩し、更にボイ
ドを埋めるためにパテ仕上げし、これらの前処理を行っ
た後に吹き付け等の既存の方法により塗料を被覆させる
ようにしている。しかし、研摩及びパテ仕上げ等の前処
理はコストアップの要因になると共に、処理過程で粉塵
が飛散するため作業環境が極めて劣悪になるという欠点
があった。
【0003】そこで、このような従来の塗装方法の欠点
を解決するFRP成形体の着色方法として、マトリック
ス樹脂に顔料を直接混入させるか、或いは顔料を混入さ
せた不飽和ポリエステル樹脂のゲルを予め成形型の内面
に吹き付けておき、そのゲルコート上にFRPをレイア
ップした後、これらの樹脂を硬化させる方法が提案され
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
マトリックス樹脂に顔料を混入させる方法では、強化繊
維として例えば炭素繊維を使用した場合には、炭素繊維
が黒色を有しているため樹脂は顔料の色に着色されるが
炭素繊維までは着色できないという問題点があった。ま
た、後者の成形型の内面にゲルコートを吹き付ける方法
は、成形体のマトリックス樹脂として不飽和ポリエステ
ル樹脂以外のもの(例えばエポキシ樹脂)を使用する場
合には、不飽和ポリエステル樹脂の硬化温度とエポキシ
樹脂の硬化温度とが互いに異なるため、成形条件が適合
しないという問題点があった。本発明の目的は、高品質
な着色面を安価に得ることができると共に、作業環境を
大幅に改善することができるFRP成形体の着色方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のFRP成形体の着色方法は、繊維強化樹脂成形体の
表面に着色を施す方法において、顔料を混入させた不飽
和ポリエステル樹脂のゲルを予めシート状媒体に膜状に
吹き付けて硬化させておき、このシート状媒体の前記硬
化した不飽和ポリエステル樹脂層側を未硬化の前記繊維
強化樹脂成形体の被着色面に密着させて加熱硬化させ、
しかる後に前記シート状媒体を剥離して前記不飽和ポリ
エステル樹脂層を前記繊維強化樹脂成形体側へ転写する
ことを特徴とするものである。
【0006】このように顔料入り不飽和ポリエステル樹
脂のゲルを予めシート状の媒体に吹き付けて硬化させて
おき、この硬化した不飽和ポリエステル樹脂層を未硬化
の成形体の被着色面に密着させて加熱硬化させて、転写
させることにより、塗装に伴う研摩及びパテ仕上げ等の
前処理を行わずにFRP着色成形体を得ることができ
る。すなわち、不飽和ポリエステル樹脂の硬化工程と成
形体のマトリックス樹脂の硬化工程とを別個にし、硬化
した不飽和ポリエステル樹脂層をマトリックス樹脂の硬
化によって成形体に転写することにより、たとえ不飽和
ポリエステル樹脂と成形体のマトリックス樹脂との硬化
温度が互いに異なっていても、成形条件の不適合を回避
することができる。この場合、着色された不飽和ポリエ
ステル樹脂層を着色面に配置するので、塗装に比べて品
質のばらつきが少ない綺麗な着色面を得ることができる
と共に、工数削減によりFRP成形体の着色コストを低
減することができる。また、研摩及びパテ仕上げを行う
必要がないため、粉塵が発生することはなく、作業環境
を大幅に改善することができる。
【0007】以下、本発明のFRP成形体の着色方法に
ついて添付の図面を参照して説明する。先ず、図1に示
すように、シート状のキャスティングペーパー(媒体)
1に、顔料を混入させた不飽和ポリエステル樹脂のゲル
を吹き付け、これを硬化させることにより不飽和ポリエ
ステル樹脂層2を形成する。
【0008】次に、図2に示すように、エポキシ樹脂を
マトリックスとして繊維を混入させた繊維強化樹脂から
なる未硬化の成形体3の被着色面に、上述の不飽和ポリ
エステル樹脂層2を密着させ、更にキャスティングペー
パー1の外側に不図示のビニル等からなる保護フィルム
を被覆する。そして、この積層体を所定の温度条件及び
圧力条件でプレス成形又は真空成形することにより成形
体3のエポキシ樹脂を硬化させる。これにより、着色さ
れた不飽和ポリエステル樹脂層2を成形体3に接合させ
る。
【0009】脱型後、図3に示すように、得られた着色
成形体4の不飽和ポリエステル樹脂層2からキャスティ
ングペーパー1を引き剥がして着色面を得る。本発明に
おいて、繊維強化樹脂のマトリックスとしては特に限定
されないが、特にエポキシ樹脂の繊維強化樹脂の場合に
好適である。マトリックス樹脂に混合する強化繊維とし
ては、高強度、高弾性を有する炭素繊維、ガラス繊維、
アラミド繊維等が好ましく使用される。
【0010】また、不飽和ポリエステル樹脂層を形成す
るためのシート状媒体は、その材質が特に限定されるこ
とはないが、成形体の形状に沿って容易に変形し得る十
分な柔軟性を有するものが望ましく、上述のキャスティ
ングペーパーのほか、プラスチックフィルム等を使用す
ることが好ましい。このシート状媒体の表面構造は特に
限定されることはなく、必要に応じて平滑地やエンボス
地や梨地であってもよく、また凹凸によって着色面に図
柄が転写されるようにしてもよい。
【0011】一方、成形体の被着色面の形状は、不飽和
ポリエステル樹脂層を転写することを考慮すると、比較
的簡単であることが好ましいが、特に限定されることは
なく、平面、球面、凹凸面等の種々の形状にすることが
できる。また、繊維強化樹脂からなる成形体に対して発
泡体やハニカムを適宜積層し、FRP/発泡体/FR
P、FRP/ハニカム/FRPの積層構造とすることも
できる。
【0012】
【実施例】黒色顔料を調合した不飽和ポリエステル樹脂
のゲルをキャスティングペーパーに吹き付けて硬化させ
た。一方、球面凹状の成形面を有する金型上に、エポキ
シ樹脂を含浸させた“トレカ(商標名)”クロス#63
42を5プライでレイアップして未硬化の成形体とし
た。この成形体の被着色面に、上記キャスティングペー
パーに被着された不飽和ポリエステル樹脂層を密着さ
せ、その上にパックフィルムを被覆した。この積層体を
圧力2kg/cm2 、温度50℃の条件でプレス成形す
ることにより成形体のエポキシ樹脂を硬化させた。脱型
後、成形体からキャスティングペーパーを引き剥がして
不飽和ポリエステル樹脂層を転写した。
【0013】その結果、塗装に伴う研摩及びパテ仕上げ
等の前処理を行わずに良好な作業環境において、高品質
のFRP着色成形体を低コストで製造することができ
た。すなわち、吹き付け塗装等では塗装面に凹凸が形成
されてしまうが、不飽和ポリエステル樹脂層を転写させ
ることにより、品質ばらつきの少ない光沢を有する着色
面を得ることができた。
【0014】なお、上記においては黒色顔料を使用した
が、黒色以外の顔料を使用することにより任意のカラー
リングが可能であった。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、顔料を混入させた
不飽和ポリエステル樹脂のゲルを予めシート状媒体に膜
状に吹き付けて硬化させておき、このシート状媒体の前
記硬化した不飽和ポリエステル樹脂層側を未硬化の繊維
強化樹脂成形体の被着色面に密着させて加熱硬化させた
後、前記シート状媒体を剥離して前記不飽和ポリエステ
ル樹脂層を前記繊維強化樹脂成形体側へ転写するから、
塗装に伴う研摩及びパテ仕上げ等の前処理を行う必要が
なく、高品質な着色面を安価に得ることができると共
に、作業環境を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るFRP成形体の着色方法において
不飽和ポリエステル樹脂層を形成する工程を示す断面図
である。
【図2】本発明に係るFRP成形体の着色方法において
成形体のマトリックス樹脂を硬化させる工程を示す断面
図である。
【図3】本発明に係るFRP成形体の着色方法において
キャスティングペーパーを剥離する工程を示す断面図で
ある。
【符合の説明】
1 キャスティングペーパー 2 不飽和ポリエステル樹脂層 3 成形体 4 着色成形体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂成形体の表面に着色を施す
    方法において、顔料を混入させた不飽和ポリエステル樹
    脂のゲルを予めシート状媒体に膜状に吹き付けて硬化さ
    せておき、このシート状媒体の前記硬化した不飽和ポリ
    エステル樹脂層側を未硬化の前記繊維強化樹脂成形体の
    被着色面に密着させて加熱硬化させ、しかる後に前記シ
    ート状媒体を剥離して前記不飽和ポリエステル樹脂層を
    前記繊維強化樹脂成形体側へ転写する繊維強化樹脂成形
    体の着色方法。
JP1234092A 1992-01-27 1992-01-27 繊維強化樹脂成形体の着色方法 Pending JPH05200960A (ja)

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JPH05200960A true JPH05200960A (ja) 1993-08-10

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ID=11802564

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003094472A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Dainippon Printing Co Ltd 加飾frp成形品の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003094472A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Dainippon Printing Co Ltd 加飾frp成形品の製造方法

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